JPH08205671A - 多孔質コンクリートブロック用充填物 - Google Patents

多孔質コンクリートブロック用充填物

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JPH08205671A
JPH08205671A JP7013605A JP1360595A JPH08205671A JP H08205671 A JPH08205671 A JP H08205671A JP 7013605 A JP7013605 A JP 7013605A JP 1360595 A JP1360595 A JP 1360595A JP H08205671 A JPH08205671 A JP H08205671A
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porous concrete
concrete block
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seeds
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和生 親林
Hirofumi Mori
浩文 森
Katsuro Mizukami
克朗 水上
Susumu Ito
享 伊藤
Tamotsu Tsuchida
保 土田
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Maeta Concrete Industry Ltd
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Chichibu Onoda Cement Corp
Maeta Concrete Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)石英又は/及び長石を主成分とする土
壌並びに(b)パーライトを含有し、20meq/100
g以上の陽イオン交換容量を有する多孔質コンクリート
ブロック用充填物。 【効果】 多孔質コンクリートブロックから溶出してく
る高濃度のアルカリ成分の影響を最小限に抑え、植物が
健全に生育できる環境を与えることができ、また、多孔
質コンクリートブロックの連続空隙部分に充填しやす
く、多孔質コンクリートブロックからなる植生基盤直下
の土壌から水分を吸い上げやすく且つ透水性に優れた性
質を持つので種子の発芽率、植物の生育状況が良好とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、道路法面や護岸等の土
壌の安定化が望まれる部分の土壌侵食防止及び当該部分
を永続的に植物で緑化することのできる多孔質コンクリ
ートブロックの連続空隙部分に充填する充填物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】河川敷き、道路や護岸の法面等をコンク
リート等の硬化体により、土壌の安定化を図る必要があ
る部分を緑化する方法としては、法枠ブロックを施工し
その空間部に植生土嚢や土を入れて緑化する方法や、矩
体としての多孔質コンクリート材料に種子、肥料、保水
性材料、土壌粒子、土壌改良剤等を打設時に混ぜ込む方
法(特開昭63−532号公報)が提案されている。
【0003】しかしながら、土嚢方式では現場で土嚢袋
に土を入れており、土嚢が重いため施工性に問題があ
り、また、土嚢自体に耐久性がないという問題点があ
る。また、打設時に種子を混ぜ込む方法では、混練水の
アルカリにより種子がダメージを受けてしまい、また、
混練時に濡れた種子を養生と共に再度乾燥すると種子の
発芽率が低下してしまい、さらに多孔質コンクリート調
製時に種子、肥料等の材料を混練すると、調製されたブ
ロックの強度が低下してしまい、本来の目的である土壌
の安定化が難しくなる等の問題点があった。
【0004】このような問題点を解決する方法として、
予め調製された多孔質コンクリートブロックに、又は予
め調製された多孔質のコンクリートブロックの打設後
に、その連続空隙部分に種子(特公平6−56020号
公報、特開平5−33319号公報、特開平4−341
44号公報、特開平3−36324号公報、特開昭63
−532号公報、特開昭53−114204号公報)、
土(特開平4−34144号公報、特開平3−3632
4号公報、特開昭53−114204号公報)、保水性
材料(特開平4−34144号公報、特開平3−363
24号公報、特開昭63−532号公報)、肥料(特開
平5−33319号公報、特開平3−36324号公
報、特開昭53−114204号公報)、土壌改良剤等
を充填する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の土壌や種子等を充填した多孔質コンクリートブロック
を法面等に打設して実際に使用してみると、期待した発
芽率や生育状況が得られないことが判明してきた。従っ
て、本発明の目的は、充填した植物の種子の発芽率及び
その生育状況の良好な多孔質コンクリートブロック用充
填物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実状に鑑み本発明
者らは、従来の充填物について種々検討した結果、コン
クリートから溶出してくるアルカリ成分の影響により種
子の発芽率及び植物の成育が低下すること、さらには透
水性能、水分吸い上げ性能及び通気性が良好でないと植
物の生育が低下することを見出した。そしてさらに研究
した結果、これらの問題は特定の組成を有する土壌成分
とパーライトを組み合せて用い、さらに必要に応じて陽
イオン交換体を配合して充填物の陽イオン交換容量を一
定値以上に調整することにより解決され、充填した植物
の種子の発芽率及びその生育状況の良好な多孔質コンク
リートブロック用充填物が得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(a)石英又は/及
び長石を主成分とする土壌並びに(b)パーライトを含
有し、20meq/100g以上の陽イオン交換容量を有
することを特徴とする多孔質コンクリートブロック用充
填物を提供するものである。
【0008】また、本発明は(a)石英又は/及び長石
を主成分とする土壌、(b)パーライト並びに(c)陽
イオン交換体を含有し、20meq/100g以上の陽イ
オン交換容量を有することを特徴とする多孔質コンクリ
ートブロック用充填物を提供するものである。
【0009】本発明で用いられる成分(a)の土壌は、
石英又は/及び長石を主成分とするものであれば、特に
制限されないが、単独で20meq/100g以上の陽イ
オン交換容量を有するものが好ましい。そのような例と
しては、珪砂、黒土、鹿沼土、芝目土、珪酸白土等が挙
げられる。
【0010】単独で20meq/100g以上の陽イオン
交換容量を有さない土壌を用いる場合、又はパーライト
との混合系が20meq/100g以上の陽イオン交換容
量を有さない場合には陽イオン交換体(c)を配合し
て、充填物全体の陽イオン交換容量を20meq/100
g以上となるように調整すればよい。このような陽イオ
ン交換体との組み合せで用いられる土壌(a)として
は、赤土、珪藻土等が挙げられる。
【0011】また陽イオン交換体(c)としては、ゼオ
ライト、粘土鉱物、並びにゼオライト及び/又は粘土鉱
物を主成分とする物質等が挙げられる。ここで粘土鉱物
としては、モンモリロナイト、バーミキュライト、アロ
フェン、火山灰土等が挙げられる。
【0012】本発明の充填物が20meq/100g以上
の陽イオン交換容量を必要とするのは次の理由による。
すなわち、高濃度のアルカリ成分は土壌溶液の浸透圧を
植物の根細胞の浸透圧以上に高めることによって植物に
よる水分吸収を妨害する。養分イオンの根毛への取り込
みは共存する他のイオンの性質と濃度によって影響され
る。それ故高濃度のアルカリ成分は植物が土壌から必要
とする養分を吸収することを阻害し、栄養的な困難さを
招くという問題が生じる。本発明においては、コンクリ
ートブロックから溶出してくる高濃度のアルカリ成分を
土壌粒子及び陽イオン交換体の交換性Hと置換すること
によって、植物への影響を抑えることができる。
【0013】本発明に用いられるパーライト(b)は、
充填物に植物の生育に欠かせない保水性及び通気性を付
与する目的で配合される。すなわち、当該パーライト
(b)を配合することにより、降雨の際速やかに雨水を
土壌(a)中に導く性能が優れ、また晴天が続いて充填
物上部が乾燥した場合コンクリートブロックを設置した
地面の土壌中の水分を速やかに吸い上げて植物に供給す
る性能に優れ、かつ充填物が雨等によって濡れた場合の
通気性が充分に確保される。ここで、パーライトとして
は真珠岩パーライト、黒曜石パーライト等が挙げられ
る。
【0014】パーライト(b)の配合量は、充填物の陽
イオン交換容量を20meq/100g以上に維持し、か
つ良好な保水性及び通気性を保持する量であれば特に制
限されないが、成分(a)又は成分(a)と成分(c)
の合計量の0.2〜5倍容量、特に0.5〜5倍容量、
さらに0.5〜2倍容量が好ましい。
【0015】本発明の充填物には、植物の生長を促進さ
せる目的でさらに(d)肥料を配合するのが望ましい。
当該肥料としては、緩効性肥料が好ましく、具体的に
は、ZIPP INDUSTRIES,INC.製の
「マグァンプK」、小野田化学(株)製の「苦土重焼
燐」等が例示される。
【0016】本発明の充填物には、(e)種子が配合さ
れる。この植物の種子は、多孔質コンクリートブロック
の設置場所、設置目的等により選択されるが、多年性植
物の種子が望ましい。
【0017】さらにまた、本発明の充填物には、保水性
材料等を配合することができる。保水性材料は、雨水及
び土壌からの水分を多孔質コンクリートブロックからな
る植生基盤内部の空隙に保持し、貯水するために用いる
ものであり、具体的には、ポリビニルアルコール系共重
合体、アクリル酸・アクリル酸ナトリウム共重合架橋
体、アルギン酸カルシウム等が挙げられ、市販のものと
しては、日本触媒化学工業(株)製の「アクリホープG
H2」が好ましいものとして例示される。
【0018】本発明の充填物においては、種子以外の各
成分の最大粒径は、充填物を多孔質コンクリートブロッ
クの連続空隙部分に均一に充填させる目的から、2mm、
特に1.2mmが好ましい。
【0019】本発明充填物の充填対象である多孔質コン
クリートブロックは、例えば骨材及び接着剤を主成分と
し、これを硬化させて得られるもので、多孔質で通気性
及び透水性があるものである。また当該多孔質コンクリ
ートブロックの空隙率は、植物の根の張り易さ、毛細管
現象による水分吸い上げ性能を考慮すれば25〜35%
が好ましい。
【0020】ここで骨材としては粒径2.5〜40mm程
度の砕石、膨張頁岩、再生骨材等が例示される。また、
接着剤としては各種ポルトランドセメント、高炉セメン
ト等の混合セメント、樹脂等が用いられる。
【0021】多孔質コンクリートブロックは、このよう
な骨材を接着して製造されるが、骨材の種類、粒径を調
節することにより所望の性能を付与することができる。
また、必要に応じて混和剤を使用してもよい。さらに、
形状も直方体形状に限らず立法体でも、面積の広いパネ
ル状でも、インターロッキングブロック形状でもよい。
【0022】本発明充填物の多孔質コンクリートブロッ
クへの充填方法は、多孔質コンクリートブロックの連続
空隙部分に均一に充填できれば乾式法、湿式法のいずれ
でもよい。乾式法は、例えば多孔質コンクリートブロッ
クの連続空隙部に本発明充填物を手、振動テーブル等に
より振動を与えながら充填することにより行われる。こ
のとき、本発明充填物の含水率は10%以下が好まし
い。
【0023】かくして得られた多孔質コンクリートブロ
ック植生基盤は、その底面を水分透過性のシートで被覆
することが好ましい。このようにすれば、充填物がこぼ
れ落ちることがなく、また土壌中の水分を底面全体に拡
散せしめる為、多孔質コンクリートブロックからなる植
生基盤中に均一に水分を供給することができる。このよ
うなシートとしては、濾紙、不織布等が挙げられ、具体
的には、日本バイリーン(株)製の「FC−406」等
が挙げられる。
【0024】以下、本発明をその実施の態様を示した図
面に基づいて詳細に説明する。尚、図1は本発明充填物
が充填された多孔質コンクリートブロックからなる植生
基盤の一態様を示す斜視図を示し、図2はこの拡大図で
ある。
【0025】図2において、多孔質コンクリートブロッ
クの骨材1の粒径は5〜40mm、空隙率は25〜35%
である。この多孔質コンクリートブロックの骨材1の間
に、種子及び肥料以外の充填物3、種子2、肥料4が充
填されている。多孔質コンクリートブロックの底面には
水分透過性のシート5が貼付されている。
【0026】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】実施例1 多孔質コンクリートブロックの組成: (kg/m3 ) 水 48.90 普通ポルトランドセメント 259.00 骨材〔砕石・粒径10〜20mm〕 1501.00 混和剤〔花王(株)製「マイテイー150」(商品名)〕 5.18 AE剤〔花王(株)製「マイテイーAE03」(商品名)〕0.1295
【0028】型枠(100×100×80mm)内に、不
織布(日本バイリーン(株)製、FC−406)を敷
き、上記配合のコンクリートを詰め、即時脱枠式ブロッ
クマシン(佐々木式ブロック特2号升)で成型した。4
時間65℃で養生した後、脱枠して多孔質コンクリート
ブロックを作製した。
【0029】得られた多孔質コンクリートブロックを振
動テーブル上に固定し、下記表1配合の充填物(粒径
1.2mm以下)を振動を与えながら均一に充填し、充填
後集塵機により多孔質コンクリートブロック上面より8
mm分の充填物を吸引除去した。充填物を除去した部分に
該充填物200gにケンタッキー31フェスク2.97
5g、クリーピングレッドフェスク2.975g〔雪印
種苗(株)製、品種名〕の芝の種子を混合したものを同
様の方法で多孔質コンクリートブロック表面迄充填し
た。次にエスフィックス〔セキスイエスダイン(株)
製〕を20倍に希釈した液を植生基盤1枚あたり150
mlを噴霧し、自然乾燥して充填物及び種子を固定し、多
孔質コンクリートブロックからなる植生基盤を作製し
た。
【0030】該植生基盤を温室内に放置し、1ケ月後に
発芽率及び草丈を測定した。その結果及び調製した充填
物の陽イオン交換容量(CEC、meq/100g)を表
2に示す。
【0031】
【表1】配合(体積比) 珪砂+沸石:パーライト=1:0.5 珪砂+沸石:パーライト=1:1 珪砂+沸石:パーライト=1:2 珪砂+沸石:パーライト=1:5 黒土:パーライト=1:1
【0032】比較例1 珪藻土:パーライト=1:1(体積比)からなる充填物
(粒径1.2mm以下)を用いて、実施例1と同様の実験
を行った。その結果及び調製した充填物のCECを表2
に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2の結果より、成分(a)及び成分
(b)を配合し、陽イオン交換容量を20meq/100
g以上に調整した充填物は発芽率及び植物の生長状況の
いずれも良好であることが判明した。
【0035】実施例2 多孔質コンクリートブロックの組成: (kg/m3 ) 水 58.20 普通ポルトランドセメント 160.00 シリカフューム 40.00 骨材〔砕石・粒径10〜20mm〕 1590.00 混和剤〔花王(株)製「マイテイー150」(商品名)〕 5.60
【0036】型枠(300×300×50mm)内に、不
織布(日本バイリーン(株)製、FC−406)を敷
き、上記配合のコンクリートを詰め、Vicon(櫻井
建材産業(株)製、VIPAO−156)で成型した。
そして1晩気中養生した後、4時間60℃で養生し、脱
枠して多孔質コンクリートブロックを作製した。
【0037】黒土を乾燥器中で2日間80℃で乾燥し
た。次に乾燥した黒土を自由粉砕機〔(株)奈良機械製
作所、M−2型〕で粒径1.2mm以下になるように粉砕
した。この乾燥粉砕黒土にパーライト〔三井金属工業
(株)製、「加工用1号」(商品名)〕を体積比で1:
1、1:2及び1:5になるように混合して充填物とし
た。
【0038】該多孔質コンクリートブロックを振動テー
ブル上に固定し、該充填物を振動を与えながら均一に充
填し、充填後集塵機により多孔質コンクリートブロック
上面より5mm分の充填物を吸引除去した。充填物を除去
した部分にスノーKBII〔雪印種苗(株)製、品種名〕
の種子4.05gを均一に詰め、さらに上記充填物を同
様の方法で多孔質コンクリートブロック表面迄充填して
ポーラスコンクリート硬化体からなる植生基盤を作製し
た。
【0039】充填物及び種子を充填した多孔質コンクリ
ートブロックからなる植生基盤を屋外の地面の上に設置
し、充分に灌水を行った。但しその後の灌水は一切行わ
なかった。
【0040】設置2週間後には多孔質コンクリートブロ
ックからなる植生基盤上面から均一に発芽を開始し、充
填物が多孔質コンクリートブロックからなる植生基盤下
の土壌中からの水分を吸い上げて植物に供給しているこ
とが窺えた。尚、1ケ月後の発芽数及び生育状況に関す
る観察結果を表3に示す。
【0041】比較例2 黒土:パーライト=1:0、1:10及び0:1(体積
比)からなる充填物を用いて、実施例2と同様の実験を
行った。設置2週間後には多孔質コンクリートブロック
からなる植生基盤上面から均一に発芽を開始したが、そ
の後枯死したものもあった。尚、1ケ月後の発芽数及び
生育状況に関する観察結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】黒土パーライトの配合成分が1:1及び
1:2の充填物は陽イオン交換容量がそれぞれ32.
9、31.0meq/100gであり、この充填物を用い
た場合に良好な発芽率及び生育状況が得られた。
【0044】実施例3 黒土を乾燥器中で2日間80℃で乾燥した。次に乾燥し
た黒土を自由粉砕機〔(株)奈良機械製作所、M−2
型〕で粒径1.2mm以下になるように粉砕した。この乾
燥粉砕黒土にパーライト〔三井金属工業(株)製、「加
工用1号」(商品名)〕を体積比で1:1になるように
混合して充填物とし、JIS A 1218変水位透水
試験に準じて透水係数の測定を行った。その結果を表4
に示す。
【0045】比較例3 黒土を乾燥器中で2日間80℃で乾燥した。次に乾燥し
た黒土を自由粉砕機〔(株)奈良機械製作所、M−2
型〕で粒径1.2mm以下になるように粉砕して、充填物
とし、JIS A 1218変水位透水試験に準じて透
水係数の測定を行った。その結果を表4に示す。
【0046】
【表4】
【0047】表4より、本発明の充填物は、黒土単独の
場合に比べて透水性能が飛躍的に向上していることがわ
かる。
【0048】実施例4 黒土及び鹿沼土をそれぞれ乾燥器中で2日間80℃で乾
燥した。次に乾燥した黒土及び鹿沼土を自由粉砕機
〔(株)奈良機械製作所、M−2型〕で粒径1.2mm以
下になるように粉砕した。この乾燥粉砕黒土及び鹿沼土
にそれぞれパーライト〔三井金属工業(株)製、「加工
用1号」(商品名)〕を体積比で1:1になるように混
合して充填物とした。
【0049】ガラス管の一端に濾紙片を接着固定し、他
端より該充填物をガラス管を薬匙で叩き振動を与えなが
ら充填した。該ガラス管を下槽に水を張ったディスク電
気泳動装置にセットし、ガラス管下部2mmを水に浸漬し
て、水分吸い上げ距離を測定した。その結果を図3に示
す。
【0050】比較例4 黒土及び鹿沼土をそれぞれ実施例4と同様の方法で粒径
1.2mm以下になるように粉砕して充填物とした。該充
填物の水分吸い上げ距離を実施例4と同様の方法で測定
した。その結果を図3に示す。
【0051】図3より、本発明の充填物は土壌だけの場
合に比べて水分吸い上げ能が優れていることがわかる。
【0052】実施例5 黒土及び鹿沼土をそれぞれ実施例4と同様の方法で粒径
1.2mm以下で、パーライトとの体積比1:1からなる
充填物を調製した。ガラス管の一端に綿を充填し、他端
より該充填物をガラス管を薬匙で叩き振動を与えながら
充填した。該ガラス管をディスク電気泳動装置にセット
し、上槽に水を張り、水分浸透距離を測定した。その結
果を図4に示す。
【0053】比較例5 黒土及び鹿沼土をそれぞれ実施例4と同様の方法で粒径
1.2mm以下になるように粉砕して充填物とした。該充
填物の水分浸透距離を実施例5と同様の方法で測定し
た。その結果を図4に示す。
【0054】図4より、本発明の充填物は土壌だけの場
合に比べて透水性能が優れていることがわかる。
【0055】参考例 黒土を乾燥器中で2日間80℃で乾燥した。次に乾燥し
た黒土を自由粉砕機〔(株)奈良機械製作所、M−2
型〕で、1.2mm以下、0.6mm以下及び0.3mm以下
になるように粉砕して充填物とした。それぞれの嵩比重
を測定した。
【0056】該多孔質コンクリートブロックを振動テー
ブル上に固定し、該充填物を振動を与えながら均一に充
填し、充填量を測定し、次式により単位容積充填量を求
めた。
【0057】
【数1】単位容積充填量(g/ml)=充填量(g)/全
空隙容量(ml)
【0058】その結果を表5に示す。
【0059】比較参考例 粒径2.5mm以下の充填物を用いて、参考例1と同様の
実験をした。その結果を表5に示す。
【0060】
【表5】
【0061】表5より充填物の粒径が2.5mmに近い場
合には充填量が充分でなく、1.2mm以下の場合に高い
充填量が得られることがわかる。
【0062】
【発明の効果】本発明の多孔質コンクリートブロック用
充填物は、多孔質コンクリートブロックから溶出してく
る高濃度のアルカリ成分の影響を最小限に抑える能力に
優れており、これらのアルカリ成分の影響を受けること
なく植物が健全に生育できる環境を与えることができ
る。また、本充填物は透水性能にも優れており、通気不
良による根腐れの問題が生ずることがないばかりでな
く、雨等が降った場合は、速やかにコンクリート製植生
基盤中の充填物を伝わって多孔質コンクリートブロック
からなる植生基盤直下の土壌に浸透していき、土壌中に
雨水を貯水することができる。さらに、晴天等が続き乾
燥した時は、本充填物により多孔質コンクリートブロッ
クからなる植生基盤直下の土壌中から水分を吸い上げる
ものであり、雨水の供給がなくても多孔質コンクリート
ブロックからなる植生基盤中に水を供給することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で得られた多孔質コンクリート
ブロックからなる植生基盤の斜視図である。
【図2】図1の部分拡大説明図である。
【図3】本発明の実施例で得られた充填物の水分吸い上
げ距離を示す。
【図4】本発明の実施例で得られた充填物の水分浸透距
離を示す。
【符号の説明】
1 骨材 2 種子 3 充填物 4 肥料 5 シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水上 克朗 山形県酒田市上本町6番7号 前田製管株 式会社中央研究所内 (72)発明者 伊藤 享 山形県酒田市上本町6番7号 前田製管株 式会社中央研究所内 (72)発明者 土田 保 山形県酒田市上本町6番7号 前田製管株 式会社技術部内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)石英又は/及び長石を主成分とす
    る土壌並びに(b)パーライトを含有し、20meq/1
    00g以上の陽イオン交換容量を有することを特徴とす
    る多孔質コンクリートブロック用充填物。
  2. 【請求項2】 さらに(c)陽イオン交換体を含有する
    ものである請求項1記載の多孔質コンクリートブロック
    用充填物。
  3. 【請求項3】 さらに(d)肥料を含有するものである
    請求項1又は2記載の多孔質コンクリートブロック用充
    填物。
  4. 【請求項4】 さらに(e)種子を含有するものである
    請求項1〜3のいずれかの項記載の多孔質コンクリート
    ブロック用充填物。
  5. 【請求項5】 種子以外の配合成分の最大粒径が1.2
    mmである請求項1〜4のいずれかの項記載の多孔質コン
    クリートブロック用充填物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2425948A3 (fr) * 2010-09-01 2014-04-09 X'tu Béton garni d'une plante
JP2014177777A (ja) * 2013-03-14 2014-09-25 Railway Technical Research Institute 耐震性防潮堤盛土のり面の緑化工法
CN111439986A (zh) * 2020-04-22 2020-07-24 南京市城市建设投资控股(集团)有限责任公司 一种建筑泥浆制作边坡绿化生态砌块的制造方法

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