JPH0820502B2 - 誘導制御によるトンネル掘進工法 - Google Patents

誘導制御によるトンネル掘進工法

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JPH0820502B2
JPH0820502B2 JP60187658A JP18765885A JPH0820502B2 JP H0820502 B2 JPH0820502 B2 JP H0820502B2 JP 60187658 A JP60187658 A JP 60187658A JP 18765885 A JP18765885 A JP 18765885A JP H0820502 B2 JPH0820502 B2 JP H0820502B2
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excavation
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邦基 河村
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三井建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (1)産業上の利用分野 本発明は、トンネル築造に利用して有利な誘導制御に
よる掘進工法に関するものである。
(2)従来の技術 トンネルを築造する場合、先ず掘削場所の土質を事前
調査し、工事計画を立案した。そして、作成したトンネ
ル設計図に従い、掘進機を掘削開始地点に設置し、トン
ネル築造工事を進めるが、その掘進機が計画通りに進ん
でいるかどうかを所定の間隔で測量していた。
従来では、掘進機のずれ或いは位置を測量する方法
は、掘削開始用の発進場所に測量基点を設け、レーザー
等の光学測量器を設置し、掘進した掘進機の位置、距離
等を掘進機の後方から測定していた。そして、設計図か
らずれていた場合には、計画線上に戻すため掘進機の掘
削方向を修正していた。
又、自走機能を有する掘進機の推進方向に設置してあ
る移動可能な誘導装置を目標とし、掘進機の推進を誘導
装置の方向となるように掘進機の推進を制御するトンネ
ル築造工法があり、特に曲線施工の場合はその曲線の計
画線上の位置に誘導体を逐次移動していた。
(3)発明が解決しようとする問題点 掘進機の後方から掘進機の位置、走行方向等を測定す
る従来のトンネル築造工法では掘進中の位置出しが困難
であり、事後測定であるためトンネルが蛇行し易かっ
た。
また、光の直進性を利用した光学測量装置を利用する
測量法では、施工線形が曲線であると掘削済みのトンネ
ル先端部を掘削開始基点から見通すことができず、測量
基点を逐次移動し測量するため、その測量基点の移設に
伴う設置精度の不良が原因でトンネルの計画線からずれ
たトンネルを築造する事があった。
さらに掘削済みトンネル内に置いてある作業機械が測
量の障害となるため、それらを移動してから測量しなけ
ればならず、掘削中の測量が困難である。又、掘削後の
測定も測量障害物移動作業等により掘進機の位置、方向
等の測定に時間を費やしていた。
そのため、トンネルの計画線と掘削中の掘進機とのず
れを修正する作業が遅れ、必要以上にトンネルを蛇行さ
せることになる。
又、誘導体を移動させる前方制御方式であると、特に
トンネルの計画線が曲線の場合その曲線上に誘導体を設
置しなければならず、設置精度がトンネル築造の正確性
を左右していた。
本発明は、トンネル内で測量作業や、測量基点や誘導
体の移動作業が不要で、トンネル掘削中においても常に
掘進方向を把握することが出来、正確なトンネル掘削が
可能な誘導制御によるトンネル掘進工法を提供すること
を目的とするものである。
(4)問題点を解決するための手段 そこで、本発明は、トンネルの掘削予定方向前方の築
造計画線の近傍にガイド波を発信し得る発信機を埋設し
ておき、トンネルのシールド掘進機による掘削に際し
て、前記発信機からのガイド波を受信して、基準時点に
おける前記築造計画線に対する前記発振機の位置を、前
記築造計画線に直交する平面における位置として求め、
掘進中、前記発信機からのガイド波を受信して前記シー
ルド掘進機に対する前記発信機の位置を、前記築造計画
線に直交する平面における位置として求め、該求められ
たシールド掘進機に対する前記発信機の位置と前記基準
時点における前記築造計画線に対する前記発振機の位置
に基づいて、シールド掘進機に対する前記発信機の位置
を求めた時点の該シールド掘進機の前記築造計画線に対
するずれ量を求め、該求められたずれ量に基づいてシー
ルド掘進機の掘進方向を修正するようにして構成され
る。
(5)作用 本発明は、掘進中、トンネルの掘削予定方向前方に設
けられた発信機からのガイド波を受信してシールド掘進
機に対する発信機の位置を求め、該求められたシールド
掘進機に対する発信機の位置と基準時点における築造計
画線に対する発振機の位置に基づいて、シールド掘進機
の築造計画線に対するずれ量を求め、該求められたずれ
量に基づいてシールド掘進機の掘進方向を修正するよう
に作用する。
(6)実施例 本発明の実施例を図面により説明する。
第1図aはトンネルを築造する機器の位置関係を正面
から見た状態を示すもので、先ずトンネル掘削開始地点
にシールド掘進機(1)を設置し、トンネル掘削予定の
計画線(L)の近辺に第1発信機(H1)及び第2発進機
(H2)を所定の深さで別々に埋設する。
その第1発信機(H1)、第2発信機(H2)から発信さ
れる特定周波数に同期する受信機(2)をシールド掘進
機に取着する。
第1図bは、側面から見た場合の図であり、第1発信
機(H1)、第2発信機(H2)の位置を示している。
トンネル築造の工法を第2図a,bで示す線図で説明す
ると、先ず第2図aは、第1図bのII−L−II線による
断面図であり、計画線(L)と発信機(H1)及び第2発
信機(H2)との位置関係を表示したもので、第2図bは
第2図aに対応する側面の説明線図である。
M1は掘削開始点におけるシールド掘進機(1)の位置
を示す。A点及びB点は、計画線(L)の近辺に埋設し
た第1発信機(H1)、及び第2発信機(H2)の固定位置
を示す。
ここで、計画線(L)と平行で且つA点を通過する第
1仮想線(LA)を想定し、又同様にB点を通過する第2
仮想線(LB)を想定する。そして、シールド掘進機
(1)の築造計画線(L)上のM1点を基準にしたA点及
びB点までの距離と方向を第1発信機(H1)、第2発信
機(H2)からの特定周波数の電波で夫々測定する。
そのM1点におけるA点と計画線(L)との第2図にお
ける角度をαとするならば、計画線(L)と第1仮想
線(LA)との距離(J1)は で計算される。同様に、M1点におけるB点と計画線
(L)との第2図における角度をβとするならば、計
画線(L)と第2仮想線(LB)との距離(K1)は で計算される。これらの距離は計画線(L)と第1仮想
線(LA)及び第2仮想線(LB)とが夫々平行であるた
め、シールド掘進機(1)が計画線(L)に沿って移動
するならば常に一定である。
第2図bにおいて計画線(L)と直角に交差する水平
の仮想線をX軸とし、計画線(L)及びX軸と夫々直角
に交差する垂直の仮想線をY軸とする。M1点におけるA
点とX軸との第2図bにおける角度をθとし、同様に
B点とX軸との第2b図における角度をQ1とするならば、
シールド掘進機(1)が計画線(L)に沿って移動する
場合、θ及びQ1は常に一定の角度である。
このM1点を基準にした、J1及びK1の第2図bにおける
X軸方向の距離成分J1X及びK1X,Y軸方向の距離成分J1Y
及びK1Yは夫々 で計算できる。
なお、この距離成分J1X、K1X、J1Y、K1Yは、築造計画
線(L)に対する第1及び第2発振機(H1)、(H2
の、築造計画線(L)に直交する平面における位置とし
て求められる。
ここで、シールド掘進機(1)が第2図a図中右方へ
地中を掘削し、第2図b及び第3図におけるM2点へ移動
した場合を考える。第3図は、第2図bのIV−M2−IV線
による断面図である。
そのM2地点での計画線(L)に平行でかつM2地点を通
過する仮想線L′とA点及びB点との角度をα及びβ
とし、同様にX軸と第2図bにおける線分AM2及びBM2
との角度をθ及びQ2とし、さらにM2点からのA点及び
B点までの第3図における距離▲▼及び▲
▼を測定する。この角度α、β及び距離▲
▼、▲▼の測定は、前述のM1点を基準とした角度
α、β及び距離▲▼、▲▼の測定と同
様に、第1及び第2発振機(H1)、(H2)からの特定周
波数の電波を補足し、必要な演算を行なうことにより容
易に行なうことが出来る。また、角度θ、Q2も、発振
機からの電波の水平及び垂直方向の入射角度及び求めら
れた発振機までの距離M2A、M2Bから公知の手法で容易に
求めることが出来る。
そして、M2点と第1仮想線(LA)との最短距離J2であり、同様にM2点と第2仮想線(LB)との最短距離K2
である。
このJ2及びK2のX軸方向の距離成分を夫々J2X及びK2X
とし、同様にY軸方向の距離成分を夫々J2Y及びK2Yとす
れば、 で計算される。
なお、この距離成分J2X、K2X、J2Y、K2Yは、シールド
掘進機(1)に対する第1及び第2発振機(H1)、
(H2)の、築造計画線(L)に直交する平面における位
置として求められる。
シールド掘進機(1)が位置するM2点のA点に対する
測定値における計画線(L)からのX軸方向及びY軸方
向のずれを△XA及び△YAとし、同様にM2点のB点に対す
る測定値における計画線(L)からのX軸方向及びY軸
方向のずれを△XB及び△YBとすると、 として計算される。
理論的には |△XA|=|△XB|,|△YA|=|△YB| であり、複数の発信機を必ずしも必要としない。
しかし、現実は測量精度からくる誤差があるため、複
数のずれ量を平均した方が正確性高い計算結果がでる。
よって、X軸方向の修正値を△X、Y軸方向の修正値
△Yは △X=(|△XA|+|△XB|)/2 △Y=(|△YA|+|△YB|)/2 で計算され、X軸を基準にしたM2点におけるシールド掘
進機(1)の修正角ψは tanψ=△Y/△X として計算される。なお、こうして求めた修正角ψと掘
進機の第2図bのXY座標における象限位置に基づいて掘
進機を本来の計画線Lに復帰させ、掘進機により掘削さ
れるトンネルが蛇行すること防止する。この計算はマイ
クロコンピュターを使用することにより迅速に処理でき
ることから、掘進機が掘削中においてもリアルタイムで
掘進機の修正動作を行なわせることが出来、結果的に掘
削されるトンネルの計画線Lからのずれを最小限に抑え
ることが出来る。
なお、発振機が第1発振機(H1)だけしか設けられて
いない場合には、ΔXA、ΔYAのみが求められるので、Δ
X=|ΔXA|、ΔY=|ΔYA|とし、修正角ψを求める。
発振機が第2発振機(H2)だけの場合も、同様である。
(7)効果 本発明は、トンネルの掘削予定方向前方の築造計画線
の近傍にガイド波を発進し得る発信機を埋設しておき、
トンネルのシールド掘進機による掘削に際して、前記発
信機からのガイド波を受信して、基準時点における前記
築造計画線に対する前記発振機の位置を、前記築造計画
線に直交する平面における位置として求め、掘進中、前
記発信機からのガイド波を受信して前記シールド掘進機
に対する前記発信機の位置を、前記築造計画線に直交す
る平面における位置として求め、該求められたシールド
掘進機に対する前記発信機の位置と前記基準時点におけ
る前記築造計画線に対する前記発振機の位置に基づい
て、シールド掘進機に対する前記発信機の位置を求めた
時点の該シールド掘進機の前記築造計画線に対するずれ
量を求め、該求められたずれ量に基づいてシールド掘進
機の掘進方向を修正するようにして構成したので、トン
ネル掘削予定方向前方に埋設された発振機のシールド機
及び築造計画線に対する位置から、シールド機の築造計
画線に対するずれ量を求めることから、トンネル内での
測量作業や、測量点や誘導体の移動作業が不要となり、
トンネルの掘削中においても常に測定して掘進機の掘進
方向を把握することが可能となり、正確なトンネルの掘
削が可能となる。
さらに、測量障害となる機械の移動が不要で、又、発
信機を移設する必要が無いので、誘導体を移動させてゆ
く前方誘導制御方式の従来工法に比較して精度が良い。
【図面の簡単な説明】
第1図aはトンネル築造に使用する機器の位置を示す正
面図、 第1図bはその側面図、 第2図aは第1図bのII−L−II線による断面図であ
り、計画線と発信機との位置関係を示す線図、 第2図bはその側面の説明線図、 第3図は第2図bのIV−M2−IV線による断面図である。 1……シールド掘進機 2……受信機 L……計画線 H1……第1発信機 H2……第2発信機

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トンネルの掘削予定方向前方の築造計画線
    の近傍にガイド波を発信し得る発信機を埋設しておき、 トンネルのシールド掘進機による掘削に際して、 前記発信機からのガイド波を受信して、基準時点におけ
    る前記築造計画線に対する前記発振機の位置を、前記築
    造計画線に直交する平面における位置として求め、 掘進中、前記発信機からのガイド波を受信して前記シー
    ルド掘進機に対する前記発信機の位置を、前記築造計画
    線に直交する平面における位置として求め、 該求められたシールド掘進機に対する前記発信機の位置
    と前記基準時点における前記築造計画線に対する前記発
    振機の位置に基づいて、シールド掘進機に対する前記発
    信機の位置を求めた時点の該シールド掘進機の前記築造
    計画線に対するずれ量を求め、 該求められたずれ量に基づいてシールド掘進機の掘進方
    向を修正するようにして構成した誘導制御によるトンネ
    ル掘進工法。
JP60187658A 1985-08-27 1985-08-27 誘導制御によるトンネル掘進工法 Expired - Lifetime JPH0820502B2 (ja)

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