JPH08204608A - 同時通話無線装置の時分割圧縮方法 - Google Patents

同時通話無線装置の時分割圧縮方法

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JPH08204608A
JPH08204608A JP7011139A JP1113995A JPH08204608A JP H08204608 A JPH08204608 A JP H08204608A JP 7011139 A JP7011139 A JP 7011139A JP 1113995 A JP1113995 A JP 1113995A JP H08204608 A JPH08204608 A JP H08204608A
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Yasu Seki
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TOUNO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 時分割圧縮送受信方式の同時通話無線装置に
おける同期のずれに起因する再生音の雑音を低減する時
分割圧縮方法を提供する。 【構成】 同時通話無線装置の時分割圧縮方法におい
て、送信側の送話音を所定の時間毎に分割・圧縮する際
に各分割された1フレームの圧縮送話音が分割前後の隣
接するフレームの圧縮送話音の一部を取り込むように分
割・圧縮して各フレームF1…の圧縮送話音の前後が一
部重畳する(冗長部分J)ことを特徴とし、同期信号が
取れない場合に送信側及び受信側の無線装置自身が各々
有するクロックパルスCP1、CP2のタイミングがず
れていても冗長部分Jの範囲内では同期のずれによって
伸長再生音のフレームのつなぎ目に無音域の空白が生じ
ない構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は単一周波数帯による同時
通話無線装置の送信側における送話音の時分割圧縮方法
に関し、特に同期信号が一時的に受信されない場合に生
じる同期のずれに起因する受信側の雑音防止に有効な時
分割圧縮方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、小型で高性能な無線装置(一般に
トランシーバーと称されている。)が市販されるに到
り、アマチュア無線や自動車無線等の分野への普及には
目を見張るものがある。
【0003】上記無線装置の通話方式は概して二種類あ
り、相手側からの通話が終わらないとこちら側から通話
できない片通話切換方式(所謂プレストーク方式)と、
送信専用周波数帯と受信専用周波数帯を有する二周波数
帯方式を用いた同時通話方式があり、現在既に市販され
ている。
【0004】この同時通話方式は携帯電話と同様の利便
性を有するが、二つの周波数帯を占有してしまい、且つ
混信するために該二周波数帯を近づけて設定することが
できないという問題点を有していた。
【0005】そこで上記欠点を解決してコンピュータ制
御による超高速送・受信切換及び時分割圧縮の特殊音声
処理によって単一周波数帯での同時通話を可能にした同
時通話無線装置が開発された。
【0006】上記時分割圧縮方式の同時通話無線装置の
基本原理の概要は昭和59年特許願第224323号に
て開示されている。
【0007】以下、上記同時通話無線装置における単一
周波数による送・受信原理について図3〜図6を参照し
つつ概説する。
【0008】先ず、この同時通話無線装置は図3に示す
ように図4の回路を有する同一の無線機M、Sを組み合
わせて使用するもので、最初に無線機Mが送信を開始す
ると無線機Mが主局となり、無線機Sが従局となる。
【0009】先ず主局無線機Mについて説明する。
【0010】図5は主局となった無線機Mにおける図4
のG1〜G9各点の音声信号の特性を表すタイムチャー
トである。
【0011】図4とともに主局無線機Mの動作を説明す
ると、低周波アンプ1で増幅されたマイク2からの送話
音G1は切換器3及び4の各端子3a、4aに入力さ
れ、サンプリング区間TA の時間のみ切換スイッチ5は
端子3aに、サンプリング区間TB の時間のみ切換スイ
ッチ6は端子4aに各々投入されるようにマイコン7か
らのコントロールライン8、9で制御される。
【0012】したがってサンプリング区間TA の時に図
5のG2に示す分割送話音L1が切換器3を介して波形
記憶素子10に、次にサンプリング区間TB の時に図5
G3に示す分割送話音L2が切換器4を介して波形記憶
素子11に入力される。
【0013】波形記憶素子10に記憶された分割送話音
L1は次のサンプリング区間TB で図5のG4に示す圧
縮された波形の圧縮送話音S1として出力され、また波
形記憶素子11に記憶された分割送話音L2は次のサン
プリング区間TA で図5のG5に示す圧縮送話音S2と
して出力される。以上は遅延制御手段であり、波形記憶
素子10、11の制御はマイコン7からのコントロール
ライン41で作動するフリップフロップ12で制御され
る。
【0014】尚、上記時分割・圧縮された各々区間ない
し圧縮送話音S1、S2の一つ一つをフレームと称す
る。
【0015】上記圧縮送話音のS1、S2はマイコン7
のコントロールライン22、23にて適宜送・受信のタ
イミングで制御された切換器20、21の切換スイッチ
24、25にて混合器28に入力され(送信時は切換ス
イッチは送信側端子20a、21a側に投入)、合成圧
縮送話音C(=S1+S2)となり、且つマイコン7か
らのコントロールライン27により制御されて各サンプ
リング区間TA 、TBの圧縮送話音S1及びS2の後
(または前)に図5のG6に示すような同期信号発生器
26が発する同期信号Xを加えることにより図5のG7
に示す合成圧縮送話音D(=C+X)が送信側混合器2
8より出力される。
【0016】29は送信時にマイコン7からのコントロ
ールライン30で制御されることにより送信側端子29
aに切換スイッチ31が投入される空中線切換器であ
り、混合器28から出力される前記合成圧縮送話音Dを
マイコン7からのコントロールライン42で制御されて
いる送信器32を介して入力されることにより、アンテ
ナ33(無線機Mのアンテナ33M)から従局無線機S
のアンテナへ送信される。
【0017】一方、従局無線機Sにおいては、待機状態
で空中線切換器29の切換スイッチ31は受信側端子2
9bにあってアンテナ33Sで受信すると、マイコン7
からのコントロールライン43で制御されている受信器
34に入力され、主局無線機Mからの前記合成圧縮送話
音Dを受信して極性を反転して出力する。以下これを従
局無線機Sにおける合成圧縮受話音D′(図4のG
8′)と呼ぶ。
【0018】次に上記合成圧縮受話音D′をローパスフ
ィルタとコンパレータで構成される同期信号検出器35
とハイパスフィルタ44に入力させて各々同期信号X′
と合成圧縮受話音G8を分離出力する。
【0019】この検出された同期信号X′により従局無
線機Sは主局無線機Mと送受信のタイミングが合致した
サンプリング区間Ta 、Tb が定まる。
【0020】即ち、上記同期信号X′がマイコン7にコ
ントロールライン36を介して入力されることにより、
マイコン7はサンプリング区間Tbでは切換器3の切換
スイッチ5が端子3aに、切換器4の切換スイッチ6が
端子4bに各々投入され、またサンプリング区間Taで
は切換器3の切換スイッチ5が端子3bに、切換器4の
切換スイッチ6が端子4aに各々投入されるようにコン
トロールライン8、9を介してコントロールする。
【0021】そして、従局無線機Sにおける図4のG1
〜G5、G7〜G9各点とX′の波形を表す図6のタイ
ムチャートが示すように、サンプリング区間Taの時に
図6のG2において切換器3を介して波形記憶素子10
に入力された圧縮受話音S1′は次のサンプリング区間
Tbで伸長再生された再生受話音L1′となり、またサ
ンプリング区間Tbの時に図6のG3に示すように切換
器4を介して波形記憶素子11に入力された圧縮受話音
S2′は次のサンプリング区間Taで伸長再生された再
生受話音L2′となる。
【0022】次にマイコン7からのコントロールライン
22、23で制御されて切換スイッチ24、25が受信
側端子20b、21bに各々投入されている切換器2
0、21を介して受信側混合器38に前記再生受話音L
1′、L2′が入力されることにより、図6のG9に示
す連続した再生受話音(L1′+L2′)が出力され、
低周波アンプ39で増幅された後、受話器40に入力さ
れることにより従局無線機Sは主局無線機Mからの通話
を聞くことができる。
【0023】ところで、前述のように従局無線機Sは既
に最初の主局無線機Mからの圧縮送話音の受信によって
同期信号Xを検出することにより以後の主局と従局相互
の送信・受信のタイミングは各フレーム毎に毎回同期さ
れるので、従局無線機Sから主局無線機Mへの送信は前
記主局無線機Mの送信時の手段を用い、これをマイコン
7にて同様に制御するようになっている。(従局側の分
割送話音及び圧縮送話音をL3、L4、S3、S4と図
中に表記する。)この点、従局側においては同期信号の
発生・混合は原理的には不要であるが、実際上は従局側
でも行っている。通常は主局側は従局側からの同期信号
は無視している。
【0024】以上により主局無線機Mと従局無線機Sの
同期がなされ、100ms以下のタイミングで交互に送
受信が切り換えられて単一周波数帯での同時通話を可能
としている。
【0025】尚、前記波形記憶素子10及び11は例え
ば図5のG2とG4から判るようにサンプリング期間T
A においてはL1が入力記憶されると同時に以前に記憶
されていた相手局からの圧縮受話音S3′を伸長しなが
ら再生受話音L3′が出力されるのであって、データイ
ン、データアウトが並行して行われるものである。この
波形記憶素子としては例えば電荷転送素子BBD(bu
cket brigade device)が利用され
ている。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な同時通話を実現するためには、送話音を一定時間毎に
区切り、それらに1/2以上の時間圧縮を施し、1フレ
ーム毎に順次相手側に送信し、相手側は受け取った断続
圧縮音を1フレーム毎に逆に伸長して元の音声としてこ
れらを順次つなぎ合わせて連続再生音とするのである
が、この場合必ず互いの送信もしくは受信の同期をフレ
ーム毎に確実に捕らえることが必要前提条件である。
【0027】もし同期がずれると受信側で各フレーム毎
に伸長再生する際に、フレームの始めまたは終わり部分
に無音域ができてしまい、伸長再生音のフレーム間のつ
なぎ目に破裂音のような激しい雑音が混入して通話は殆
ど不可能になると考えられる。
【0028】この点、無線方式の伝送路である空間は自
然現象による影響を受け状態が時々刻々変化し、受信点
での電波の強さが低下したり、伝送特性に変化を生じた
りするので一時的に同期信号が検出されず1フレーム毎
の同期ないし短時間間隔での同期が取れずに該同期のず
れが徐々におおきくなって再生音に上記雑音が顕現する
ことが頻繁に起こり得る。
【0029】同時通話無線装置では内部に自身の同期タ
イミング(クロックパルス)を有しており(通常同期信
号発生器26の発振子のパルスをマイコン7がカウント
する)、瞬間的に1フレームの同期が取れなくても自身
のクロックパルスCPを所定数カウントして独自に送受
信の切換、分割・圧縮、伸長再生を制御するようになっ
ているので、同期信号の検出が直ちに回復するような場
合は殆ど問題ないが、連続して数フレームにわたって同
期が取れないような場合は問題である。
【0030】即ち、通常一組の無線装置M、Sは同等に
製作されているので、各々の有するクロックパルスは概
ね等しいタイミングであると考えられるが、電子部品の
個々の特性の僅かなばらつきや使用状況の違い(気温、
湿度等の環境変化)によって多少のパルス幅のずれが存
する。
【0031】したがって、連続して数フレームにわたっ
て同期が取れない場合は図2のタイムチャートで示され
るように、上記送信側のクロックパルスCP1と受信側
のクロックパルスCP2のタイミングのずれが加算され
てしまい受信側の伸長再生音のフレーム間の隙間(タイ
ミングのずれ)が雑音を生じさせる程にずれてしまうの
は避けられない状況となるのである。
【0032】つまり受信側で分割圧縮受話音のデータの
取り込みの際に送信側の分割圧縮と同じタイミングカウ
ント数n、mであってもその時間間隔tm′、tn′は正
確には送信側の時間間隔tm、tnと等しくなく、Sの時
点で同期が取れた最初のフレームF1からF2、F3、
F4と連続して同期が取れないと徐々にその時間間隔の
ずれ、換言すれば同期のずれが加算されてZ1、Z2、
Z3、Z4と大きくなってしまい、伸長再生音のフレー
ム間に徐々に無音域の隙間Y1…が発生して音声が途切
れて雑音として顕現する。
【0033】この様な状況の中で無線装置M、S同士の
各々のフレームの同期を確実にするための種々の方法、
手段が考案されているが確実な同期方法は無いのが現状
である。
【0034】確実なフレームの同期方法が無いのであれ
ば、前記の高速切り換えによる同時通話は不完全なもの
となり、実用に耐えないものとなる。
【0035】但し、互いの同期信号を非常に高精度に出
来れば、ひとたびタイミングが一致させると相当に長い
時間ほぼ同期が取れた状態を維持することが出来るであ
ろう。
【0036】例えば通常同期信号発生のために使われる
セラミック発振子の場合、5000PPM程度である
が、クリスタル発振子であれば3PPM程度まで上げる
ことが可能である。
【0037】しかし、高精度の発振子を使用することは
コスト的に問題があるし、精度が良くても完全に一致さ
せられない限り次第に同期はずれてしまうであろう。
【0038】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、同期のずれによる問題を解決する方法として毎回
確実にフレームの同期が取れなくても、また高精度のタ
イミング用のクロックを用いなくても安定した通話を維
持することが出来るようにした同時通話無線装置の時分
割圧縮方法を提供するものである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、単一周波数帯にて送話音を所定の時間毎
に分割するとともに1/2以上の時間圧縮を施して1フ
レーム毎の圧縮送話音と成し、該各分割された圧縮送話
音を順次断続的に相手側に送信するとともに、相手側か
ら断続的に1フレームずつ送られてきた圧縮受話音を順
次伸長してつなぐことにより連続的な再生音とする時分
割圧縮送受信方式であって、送信開始側が主局となり受
信側が従局となる同一制御手段を有する一組の無線通信
機から成り、主局側の発する圧縮送話音に付加された同
期信号を従局側が検出して送受信のタイミングを整合す
るように構成された同時通話無線装置の時分割圧縮方法
において、送信側の送話音を所定の時間毎に分割・圧縮
する際に各分割された1フレームの圧縮送話音が分割前
後の隣接するフレームの圧縮送話音の一部を取り込むよ
うに分割・圧縮して各フレームの圧縮送話音の前後が一
部重畳することを特徴とする同時通話無線装置の時分割
圧縮方法を提供するものである。
【0040】
【作用】本発明においては、送話音の分割・圧縮時に、
従来のように単に一定時間毎に区切った送話音を1フレ
ーム分とするのではなく、その前後の送話音の一部も含
めて1フレームとする。
【0041】即ち、圧縮送話音の1フレームの始めと終
わりに前後のフレーム分に相当する送話音を取り込み、
仮に正確に同期が合っている場合には冗長部分となるよ
うな余分な送話音を含ませるのである。
【0042】次に、受信側では従来通りの正確に区切ら
れた所定の時分割に従って圧縮受信音を抽出して伸長再
生する。
【0043】こうすることにより正確に同期が合ってい
る場合には前記圧縮送話音の1フレームの始めと終わり
の冗長部分は切りとられて意味の無いものとなるが、同
期がずれている場合は受信側で圧縮送話音を取り込む時
に前記圧縮送話音の始めまたは終わりの冗長部分(送話
音が存在する)の一部を取り込むので圧縮送話音のない
空白部分を取り込まなくて済む。
【0044】したがって、同期が取れずに同期のずれが
次第に大きくなっても該ずれが上記冗長部分の範囲内で
あれば概ね正常に伸長再生されて破裂音のような激しい
雑音が混入することはない。
【0045】この間に再度同期が取れればなんら違和感
なく正規の同期タイミングで引き続き通話が維持できる
のである。
【0046】このように、送話音の各フレームの前後に
冗長部分を設けることによりフレーム毎の確実な同期は
必要なく、また高精度な同期用のクロックも必要無くな
る。
【0047】
【実施例】以下、本発明に係わる同時通話無線装置の時
分割圧縮方法について図面に基づいて詳細に説明する。
尚、前記従来と同様な構成部分は図面上で同一符号にて
表す。
【0048】図1は本発明に係わる同時通話無線装置の
時分割圧縮方法を説明するためのタイムチャートであ
る。
【0049】本発明に係わる時分割圧縮方法は基本的に
従来の時分割圧縮送受信方式を踏襲し、単一周波数帯に
て送話音を所定の時間毎に分割するとともに1/2以上
の時間圧縮を施して1フレーム毎の圧縮送話音と成し、
該各分割された圧縮送話音を順次断続的に相手側に送信
するとともに、相手側から断続的に1フレームずつ送ら
れてきた圧縮受話音を順次伸長してつなぐことにより連
続的な再生音とするコンピュータ制御による超高速送・
受信切換及び時分割圧縮を旨とするが、特に、送信側の
送話音を所定の時間毎に分割・圧縮する際に各分割され
た1フレームの圧縮送話音が分割前後の隣接するフレー
ムの圧縮送話音の一部を取り込むように分割・圧縮して
各フレームの圧縮送話音の前後が一部重畳することを特
徴とする。 即ち、図1に示されるように、本時分割圧
縮方法では送信側の送話音を各フレームF1、F2…に
分割する際に各フレームの始めと終わりの送話音を隣接
するフレームと互いに重畳して圧縮するのである。(同
期信号の合成は図示省略する。) 上記重畳部分は正確に送信側と受信側の同期が取れてい
る状態では受信側の圧縮受信音としてデータを取り込む
際に冗長部分Jとなって切り取られるものであるが、ひ
とたび受信側で同期信号が検出されなくなると自身のク
ロックパルスでもって送受信の切換、圧縮受信音のデー
タ取り込みを制御するので、図中のフレームF2、F3
では送信側の断続圧縮音のタイミングと受信側の取り込
む断続圧縮音のタイミングと徐々にずれが生じてくる。
【0050】しかし、上記ずれが生じても送信側の断続
圧縮音は各フレームの幅が圧縮率に比して冗長部分Jだ
け前後に長くなっており、前後にタイミングのずれが多
少生じても該冗長部分Jの幅の範囲内では圧縮送話音の
データが存在するので、受信側の断続圧縮音の伸長再生
時に音声の空白を作らない。
【0051】したがって、音声の途切れに起因する雑音
が防止されて概ね正常に聞き取ることができるのであ
る。
【0052】ここに概ね正常というのは、受信側の伸長
再生音のつなぎ目は前述の装置自身のクロックパルスC
P2の送信側cp1との僅かの違いのためtn=tn′で
はないことから伸長再生音の波形の飛びが生じる。
【0053】しかしながら、上記波形の飛びは音声が存
在する場合は殆ど聞き取りに支障を生じるものではなく
問題ない。
【0054】付言すれば、音声が途切れて無音の空白部
分が存在することの方が雑音として遥かに重大である。
【0055】尚、本発明の同時通話無線装置の時分割圧
縮方法を実現するには、何等新規の回路を必要とせず、
図4の従来の回路ブロック図におけるマイコン7のコン
トロールライン8、9によって切換器3及び4の切換ス
イッチ5、6のサンプリング区間の切換を制御し、する
ことによって簡単に行うことができる。
【0056】念のため付言すれば、本方式の送話音の圧
縮率は冗長部分Jを含ませるために理論的には1/2を
超えて従来よりは多少高めの圧縮を行う必要があるが、
圧縮率は例え1/3程度に設定されても問題はなく、上
記マイコン7によるプログラムメモリによって容易に変
更でき、同期信号Xとの合成を配慮しつつ適宜設定され
ることは勿論である。
【0057】また、本発明者の研究によれば、送話音の
圧縮率は約1/2.3として、スムーズな同時通話を実
現するためには一回のサンプリング時間は150ms以
下が良好であり、例えばこれを60msと設定すると、
送受信の際の音声の遅延は90msとなるが、これに機
器内外の遅延要因を合わせても0.1s程度の遅延であ
り、同時通話に支障はない。
【0058】
【発明の効果】本発明に係わる同時通話無線装置の時分
割圧縮方法は上記のように構成されているため、以下に
記す優れた効果を有する。
【0059】(1)電波伝搬状態が悪く従局側で同期信
号を検出できない場合に同期信号がずれても再生音が途
切れることなく正常に再生できるという優れた効果を有
する。
【0060】(2)また、本発明によれば、特段の回路
を必要としないのでコストアップの虞もないという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる同時通話無線装置の時分割圧縮
方法を説明するためのタイムチャートである。
【図2】従来の同時通話無線装置の時分割圧縮方法にお
ける同期のずれを説明するためのタイムチャートであ
る。
【図3】同時通話無線装置の主局無線機Mと従局無線機
Sである。
【図4】上記従来の同時通話無線装置の回路図である。
【図5】主局無線機Mにおける図4のG1〜G9各点の
信号のタイムチャートである。
【図6】従局無線機Sにおける図4のG1〜G5、G7
〜G9とX′各点のタイムチャートである。
【符号の説明】
M 主局無線機 S 従局無線機 3、4 切換器 5、6 切換スイッチ 7 マイコン 8、9 コントロールライン 10、11 波形記憶素子 12 フリップフロップ 26 同期信号発生器 28 送信側混合器 29 空中線切換器 32 送信器 34 受信器 35 同期信号検出器 38 受信側混合器 40 受話器 IC1、IC2 波形記憶素子(BBD) IC3 分割・合成用集積回路素子 IC4 同期信号・つなぎ電圧挿入用集積回路素子 L1〜L4 分割送話音 L1′〜L4′ 再生受話音 S1〜S4 圧縮送話音 S1′〜S4′ 圧縮受話音 X 同期信号(主局側) X′ 同期信号(従局側) F1〜F4 フレーム CP1、CP2 クロックパルス tn、tm 送信側のCP1による時間間隔 tn′、tm′ 受信側のCP2による時間間隔 S 同期合致点 J 冗長部分 Z1… 同期のずれ Y1… 伸長再生音のフレーム間の無音域の隙間

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単一周波数帯にて送話音を所定の時間毎
    に分割するとともに1/2以上の時間圧縮を施して1フ
    レーム毎の圧縮送話音と成し、該各分割された圧縮送話
    音を順次断続的に相手側に送信するとともに、相手側か
    ら断続的に1フレームずつ送られてきた圧縮受話音を順
    次伸長してつなぐことにより連続的な再生音とする時分
    割圧縮送受信方式であって、送信開始側が主局となり受
    信側が従局となる同一制御手段を有する一組の無線通信
    機から成り、主局側の発する圧縮送話音に付加された同
    期信号を従局側が検出して送受信のタイミングを整合す
    るように構成された同時通話無線装置の時分割圧縮方法
    において、 送信側の送話音を所定の時間毎に分割・圧縮する際に各
    分割された1フレームの圧縮送話音が分割前後の隣接す
    るフレームの圧縮送話音の一部を取り込むように分割・
    圧縮して各フレームの圧縮送話音の前後が一部重畳する
    ことを特徴とする同時通話無線装置の時分割圧縮方法。
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