JPH08204486A - 信号伝送素子 - Google Patents

信号伝送素子

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JPH08204486A
JPH08204486A JP933395A JP933395A JPH08204486A JP H08204486 A JPH08204486 A JP H08204486A JP 933395 A JP933395 A JP 933395A JP 933395 A JP933395 A JP 933395A JP H08204486 A JPH08204486 A JP H08204486A
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conductor
signal transmission
frequency
insulating magnetic
transmission element
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Taro Miura
太郎 三浦
Fumio Uchikoba
文男 内木場
Shigeyuki Nakajima
重行 中島
Makoto Furubayashi
眞 古林
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TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強磁性金属の表皮効果にかかわらず、高周波
磁場を強磁性金属粒子の内部に効率よく充分に浸透さ
せ、強磁性金属粉の有する磁気損失を最大限利用した高
域阻止及び低域通過特性を有する信号伝送素子を提供す
る。 【構成】 アース用電極1と、信号線用電極2と、絶縁
基体3とを含む。電極1、2のそれぞれは絶縁基体3に
設けられている。絶縁基体3は強磁性金属粉と絶縁樹脂
とを混合した複合部材でなる。強磁性金属粉の粒径は、
使用周波数範囲の高周波磁場が粒子内部に入り得る表皮
厚さに基づいて定められている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号伝送素子に関し、
更に詳しくは、高域側の周波数成分を吸収によって減衰
させる低域通過型(高域阻止型)の信号伝送素子に係
る。
【0002】
【従来の技術】低域通過型(高域阻止型)の信号伝送素
子は、典型的には、低域通過型フィルタである。従来の
一般的な低域通過型フィルタは、インピーダンスの整合
と、不整合との間の周波数特性の差を利用し、高周波側
の周波数帯域に属する信号を反射させることにより、必
要なフィルタ特性を得ている。しかし、反射型の低域通
過型フィルタでは、反射された不要な周波数成分がフィ
ルタの前段に戻され、例えば、回路中で予期しない発振
を引き起すことがある。吸収型の低域通過型フィルタは
不要周波数成分を吸収するタイプのフィルタであり、反
射型の低域通過型フィルタに見られる上記欠点を改善す
る。
【0003】吸収型の低域通過型フィルタは既に提案さ
れている。例えばフェライトを用いたものがその一例で
あり、具体的にはフェライトビーズなどが既に広く用い
られている。しかし、フェライトの吸収し得る周波数帯
域は、2GHzよりも低い周波数領域にあり、約2GH
z以上の周波数帯域では吸収作用が低く、通過を許容し
てしまう。
【0004】別の先行技術として、U.S.P.4,297,661 号
は、マイクロストリップをフェライトによって構成した
高域通過型フィルタを開示している。この高域通過型フ
ィルタは低域側で吸収作用が発生し、高域側では吸収作
用が発生しなくなる現象を利用したものである。
【0005】上述した2つのタイプの何れの場合も、G
Hz以上の高周波領域にある不要信号成分を吸収によっ
て抑止することはできない。
【0006】Schiffresは、IEEE Transactions on E
lectromagnetic Compatibility. EMC-6 55-61, 1964に
おいて、フェライトを用いた同軸伝送線路を提案してい
るいるが、この同軸伝送線路は、主に、MHz帯域での
特性取得を目的としたものであり、GHz以上の高周波
領域での透過特性及び反射特性を開示していない。GH
z以上の高周波領域では、やはり透過が起こるものと思
われる。
【0007】高域側で吸収作用のある非磁性材料と、フ
ェライトとを組み合わせ、高周波側でも吸収による信号
除去を行なう試みも報告されている。Schlicke が IEE
ESpectrum 59-68 1967において提案したEMIフィル
タや、BogarがProc.of IEEE 67 159-163 1979 におい
て提案した低域通過型EMIフィルタがその例である。
これらの先行技術においては、同軸型フィルタの絶縁物
の一部を、フェライトと誘電体とを積層することによっ
て構成してある。また、Fiallo は、ペンシルバニア州
立大学博士論文 1993及びIEEE Transact
ions on Microwave Theory
Tech., MTTー42 1176, 1984に
おいて、フェライトと誘電体を組み合わせたマイクロス
トリップ構造のフィルタを提案している。しかし、これ
らの先行技術においては、多層構造をとらざるを得ず、
構造が複雑になる。
【0008】次に、U.S.P.4,146,854 号には、フェライ
トビーズと、金属や樹脂複合部材等でなる電波吸収体と
を用いた減衰素子が開示され、また、特開平4ー127701号
公報には、非磁性のマイクロストリップ線路の一部に電
波吸収物質を用いる技術が開示されている。しかし、い
ずれの場合にも、電波吸収体もしくは電波吸収物質は、
吸収しきれない高周波成分を抑える目的で補助的に使用
されているに過ぎない。
【0009】更に、U.S.P.4,301,428 号には、適当な電
気抵抗をもつ導電性素子と、磁性吸収混合物とを含む電
線またはケーブル等が開示されている。導電性素子は、
繊維、樹脂、またはガラス等でなる非導電性コアを、薄
い導電金属層で被覆した複合構造を有している。磁性吸
収混合物は非導電性であり、導電性素子を被覆してい
る。しかし、信号線路に電気抵抗値を持たせることは,
ノイズ成分の除去のみならず、信号成分の減衰も引き起
こしてしまうため、例えば微小信号を扱う用途では問題
がある。また、この先行例は電線についての開示であっ
て、回路素子としての事例は記載されていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高周
波成分を確実に吸収できる高域阻止及び低域通過特性を
有する信号伝送素子を提供することである。
【0011】本発明のもう一つの課題は、1GHz以上
の高周波成分を確実に吸収できる高域阻止及び低域通過
特性を有する信号伝送素子を提供することである。
【0012】本発明の更にもう一つの課題は、強磁性金
属の表皮効果にかかわらず、高周波磁場を強磁性金属粒
子の内部に効率よく充分に浸透させ、強磁性金属粉の有
する磁気損失を最大限利用した信号伝送素子を提供する
ことである。
【0013】本発明の更にもう一つの課題は、簡素な構
造を有する信号伝送素子を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明に係る信号伝送素子は、少なくとも一つのア
ース用導体と、少なくとも一つの信号線用導体と、絶縁
性磁性体とを含む。前記アース用導体は、前記絶縁性磁
性体の表面に設けられている。前記信号線用導体は、前
記絶縁性磁性体の内部に埋設されている。前記絶縁性磁
性体は、強磁性金属粉と有機絶縁樹脂とを含む複合材料
によって構成されている。前記強磁性金属粉の粒径は、
使用周波数範囲の高周波磁場が粒子内部に入り得る表皮
厚さに基づいて定められている。
【0015】前記強磁性金属粉は、鉄を主成分とするも
の、特に、有機金属間化合物から合成したカーボニル鉄
が用いられる。強磁性金属粉が鉄である場合、表皮厚さ
の3倍の深さまでは、高周波磁場が粒子内部に入り得
る。従って、強磁性金属粉が鉄である場合の粒径は、好
ましくは、表皮厚さの数倍である。
【0016】前記信号線用導体は、好ましくは、コイル
状である。このコイル状の信号線用導体は、絶縁性磁性
体の上に巻かれていることが好ましい。この場合、前記
信号線用導体は、各ターンが巻き軸方向に間隔を隔てて
巻き進むように巻かれる。
【0017】具体的構造として、前記信号線用導体は、
両端が、前記絶縁性磁性体の相反する両端部に付与され
た一対の端子電極のそれぞれに接続され、前記アース用
導体は、前記一対の端子電極間において、前記端子電極
から電気絶縁された状態で、前記絶縁性磁性体の表面に
形成されていることがある。このタイプは三端子型の信
号伝送素子となる。
【0018】
【作用】本発明に係る信号伝送素子は、少なくとも一つ
のアース用導体と、少なくとも一つの信号線用導体と
が、絶縁性磁性体に設けられているから、信号伝送路へ
の適用において、アース用導体をアースし、信号線用導
体を信号伝送路中に挿入することにより、信号伝送を行
なう信号伝送素子が得られる。
【0019】絶縁性磁性体は、強磁性金属粉と絶縁樹脂
とを混合した複合部材でなるから、信号用電極を通る周
波数信号に含まれる高周波領域の不要な高周波成分を、
絶縁性磁性体の吸収作用によって確実に吸収できる。
【0020】強磁性金属の代表例として、金属鉄を例に
とった場合、金属鉄は広い周波数範囲にわたって、高い
透磁率及び磁気損失を示す物質であるけれども、導電性
が高いために、表皮効果によって高周波磁場が鉄の内部
に浸透せず、大きなブロックのままでは、鉄の有する磁
気損失を充分に利用することができない。そこで、本発
明においては、強磁性金属を粉体の形で用いる。強磁性
金属粉の粒径は、使用周波数範囲の高周波磁場が粒子内
部に入り得る表皮厚さに基づいて定める。これにより、
表皮効果にかかわらず、高周波磁場を強磁性金属粒子の
内部に効率よく充分に浸透させ、鉄等の強磁性金属粉の
有する磁気損失を最大限利用することができる。
【0021】しかも、高周波成分を吸収する絶縁性磁性
体が強磁性金属粉と絶縁樹脂とを混合した複合部材でな
り、この絶縁性磁性体に、アース用導体と、信号線用導
体とを設けた構造であるから、構造がきわめて簡素化さ
れる。
【0022】信号線用導体は、コイル状であって、各タ
ーンは巻き軸方向にほぼ同一の間隔を隔てて巻き進むよ
うに巻かれ、各ターンの旋回方向が一定化されている構
造の場合、限られた容積内に電気的に長い線路を形成し
ても、各ターン毎に発生した発生した磁束が、全体とし
て打ち消し合うことがないため、大きなインダクタンス
を得ることができ、それによって、大きな減衰率を得る
ことができる。
【0023】コイル状の信号線用導体が前記絶縁性磁性
体とは異なる他の絶縁性磁性体、例えばフェライト磁性
体に巻かれている構造の場合、1GHz以下の周波数帯
域でも充分な損失特性を有する吸収型フィルタを実現で
きる。
【0024】
【実施例】図1は本発明に係る信号伝送素子に含まれる
信号線用導体を強調した斜視図、図2は図1に示した信
号伝送素子の外観斜視図、図3は図2のA3ーA3線上
の断面図、図4は図1〜図3に示した本発明に係る信号
伝送素子の電気的等価回路図である。本発明に係る信号
伝送素子は、少なくとも一つのアース用導体1と、少な
くとも一つの信号線用導体2と、絶縁性磁性体3とを含
んでいる。アース用導体1は、絶縁性磁性体3の表面に
設けられている。信号線用導体2は、絶縁性磁性体3の
内部に埋設されている。
【0025】絶縁性磁性体3は、強磁性金属粉と有機絶
縁樹脂とを含む複合材料によって構成されている。本発
明において、強磁性金属粉の粒径は、使用周波数範囲の
高周波磁場が粒子内部に入り得る表皮厚さに基づいて定
められている。鉄の導電率は、1.07×107S/m
であり、透磁率は、図5のような周波数特性を示すの
で、その値を金属の表皮厚さを求める式 d=1/(πfμσ)1/2 但し、dは表皮厚さ fは周波数 μは物質の透磁率 σは導電率 に代入して、表皮厚さの周波数特性を計算し、それを図
6に示した。
【0026】表皮厚さの3倍の深さまでは、高周波磁場
が浸透するので、金属粉の粒径が表皮厚さの数倍程度で
あれば、この物質は十分な高周波磁気損失を示す。この
図によれば、10GHzにおける表皮厚さが約1μmで
あるので、表皮厚さの3倍を半径とする球径は約6μm
となる。従って、約6μm以下の粒径を有する金属粉
を、粒子間に電流が流れないように電気絶縁して、絶縁
性磁性体を構成すれば、広い周波数範囲で大きな高周波
磁気損失を示すようになる。
【0027】このような微細な強磁性金属粉の好ましい
例は、カーボニル鉄を熱分解して得られる粒径が数μm
以下の純鉄微細粉(カーボニル鉄粉)がある。この鉄粉
を絶縁物で固めると、ミリ波に至るまで、高い損失を示
す物質となる。強磁性金属粉としては、鉄の他、ニッケ
ルまたはコバルト等の他の強磁性金属粉を用いることも
できる。これらの強磁性金属粉は、単独で用いてもよい
し、併用してもよい。強磁性金属粉と混合する絶縁樹脂
は、特に種類は問わないが、フェノール系、エポキシ系
またはゴム系で良好な特性が得られることを確認してい
る。これらの絶縁樹脂は、単独で用いることもできる
し、併用することもできる。
【0028】強磁性金属粉として、鉄を用いる場合、含
有量は、30vol%から70vol%の範囲が好まし
い。強磁性金属粉の含有量が30vol%よりも少ない
と、充分な減衰が得られない。また、強磁性金属粉の含
有量が70vol%よりも多くなると、樹脂と均一混合
することが困難になり、また、電極間の絶縁抵抗の著し
い劣化を招く。強磁性金属粉の含有量のより好ましい組
成範囲は、40vol%から63vol%である。
【0029】本発明に係る信号伝送素子は、少なくとも
一つのアース用導体1と、少なくとも一つの信号線用導
体2とが、絶縁性磁性体3に設けられているから、信号
伝送路への適用において、アース用導体1をアースし、
信号線用導体2を信号伝送路中に挿入することにより、
信号伝送を行なう信号伝送素子が得られる。
【0030】絶縁性磁性体3は、強磁性金属粉と絶縁樹
脂とを混合した複合部材でなるから、信号用電極を通る
周波数信号に含まれる高周波領域の不要な高周波成分
を、絶縁性磁性体1の吸収作用によって確実に吸収でき
る。具体的には、1GHz以上の高周波帯域において吸
収作用(高域阻止)を生じ、それよりも低い周波数帯域
に属する信号は通過させる(低域通過)信号伝送素子と
なる。また、20GHz程度の周波数までインピーダン
スをほぼ一定にすることができ、反射を−10dB程度
にすることができる。従って、本発明に係る信号伝送素
子は、低域通過型フィルタとして用いるのに適してい
る。
【0031】強磁性金属の代表例として、金属鉄を例に
とった場合、金属鉄は広い周波数範囲にわたって、高い
透磁率及び磁気損失を示す物質であるけれども、導電性
が高いために、表皮効果によって高周波磁場が鉄の内部
に浸透せず、大きなブロックのままでは、鉄の有する磁
気損失を充分に利用することができない。これに対し
て、本発明では、金属粉の形で用い、その際、強磁性金
属粉の粒径は、使用周波数範囲の高周波磁場が粒子内部
に入り得る表皮厚さに基づいて定めるので、表皮効果に
かかわらず、高周波磁場を強磁性金属粒子の内部に効率
よく充分に浸透させ、鉄等の金属粉の有する磁気損失を
最大限利用することができる。
【0032】しかも、高周波成分を吸収する絶縁性磁性
体3が強磁性金属粉と絶縁樹脂とを混合した複合部材で
なり、この絶縁性磁性体3に、アース用導体1と、信号
線用導体2とを設けた構造であるから、構造がきわめて
簡素化される。
【0033】次に、本発明に係る信号伝送素子の低域通
過及び高域阻止の機構を、強磁性金属粉として、鉄を用
いた場合を例にとって、更に詳しく述べる。図7は鉄ー
フェノール樹脂の複合部材(鉄60vol%、粒径6μ
m)の複素透磁率特性を示す図、図8は同じく鉄ーフェ
ノール樹脂複合部材(鉄60vol%、粒径6μm)の
複素誘電率特性を示す図である。図において、横軸は周
波数を示し、縦軸は比透磁率μまたは比誘電率εと、損
失角δとを示している。
【0034】鉄ーフェノール樹脂複合部材の場合、GH
z領域で、透磁率の損失角δ(図7)及び誘電率の損失
角δ(図8)が増大し、それが高周波領域まで持続して
いる。比透磁率μは損失角δが増大するにつれて小さく
なっている(図7)。また、比誘電率εも徐々に減少し
ていくことが分かる(図8)。
【0035】伝送路において、その反射利得S11
(ω)と透過利得S21(ω)は、素子の反射率をΓ、
透過率をTとすると以下の式で表される。
【0036】 S11(ω)=(1ーT2)Γ/(1ーT2Γ2) S21(ω)=(1ーΓ2)T/(1ーT2Γ2) Γ={(μeff/εeff 1/2ーZc}/{(μeff/ε
eff1/2+Zc} T=exp{−iω(εeffμeff1/2x} ここで、εeffは材料の複素実効誘電率、μeffは材料の
複素実効透磁率である。複素実効誘電率εeff及び複素
実効透磁率μeffは、実際には材料の複素誘電率と複素
透磁率に形状の因子を加味したものである。Zcは回路
の特性インピーダンスである。
【0037】まず、高周波領域で吸収を起こすために
は、透過率Tがゼロに近くなければならない。その条件
は(εeffμeff)が虚数、または実数でマイナスになる
ことである。つまり、εeff、μeffのどちらかまたは両
方の虚数成分が存在し、しかもその値が大きいほど伝送
線での吸収が大きいことになる。言い換えれば、材料の
損失角(tanδ)が高周波で大きくなることである。
【0038】また、全周波数にわたって反射を小さくす
る(S11を小さくする)ためには反射率Γがゼロに近
くなければならない。従って、(μeff/εeff1/2
全周波数を通して特性インピーダンスZcに近くなる必
要がある。
【0039】フェライト等による吸収現象の場合、一般
的には2GHz程度で虚数成分がゼロとなり、透過率T
が高域で1に近づき、結果として、低域通過効果が得ら
れなくなる。
【0040】一方、本発明において用いられる複合部材
は1GHz程度から吸収が顕著となり、20GHz以上
でも吸収があり、また、誘電的吸収も伴なっている。従
って、フェライト材料と違って、透過率Tは高周波まで
ゼロに近くなる。
【0041】一般的に、誘電率ε、透磁率μの実数成分
は、吸収のある領域では周波数とともに減少する。この
ため、吸収がある場合、信号伝送素子の特性インピーダ
ンスZcは周波数とともに変化し、結果として、反射率
Γが増加し、反射が顕著になる。
【0042】本発明において用いられる複合部材の場合
は、周波数の増加とともに透磁率の著しい減少を伴うけ
れども、これと同時に誘電率も小さくなり、その分だけ
インピーダンスの変化が少なくなるように寄与して、結
果として反射が少なくなる。このため、高周波領域で吸
収による高域阻止作用を発揮する低域通過型フィルタが
実現でき、反射の少ない信号伝送素子を得ることができ
る。
【0043】図1〜図3の実施例において、信号線用導
体2は、コイル状である。このコイル状の信号線用導体
2は、絶縁性磁性体3とは異なる他の絶縁性磁性体4の
上に巻かれている。信号線用導体2は、各ターンの旋回
方向が一定であり、巻き軸方向に間隔を隔てて巻き進む
ように巻かれる。各ターン間の間隔は、信号線用導体2
を構成する線材の線径以上であればよい。
【0044】信号線用導体2は、両端が、絶縁性磁性体
3の相反する両端部に付与された一対の端子電極51、
52のそれぞれに接続されている。また、アース用導体
1は、一対の端子電極51及び52の間において、端子
電極51及び52から電気絶縁された状態で、絶縁性磁
性体3の表面に形成されている。61及び62はその絶
縁領域を示す。絶縁領域61、62はリング状に形成さ
れている。
【0045】図1〜図3に示した本発明に係る信号伝送
素子は、図4に示した如く、端子電極51及び52の間
に信号線用導体2によって発生する線路インダクタンス
Lを挿入し、線路インダクタンスに対してT型に、アー
ス用導体1を結合した三端子型の等価回路となる。図4
の回路によって表現される本発明に係る信号伝送素子の
磁気損失は、線路インダクタンスLに比例するので、線
路インピーダンスLが駆動回路(図示しない)の出力イ
ンピーダンス以上となる周波数帯域で、損失が大きくな
り、低域通過フィルタと等価な特性を示す。但し、通常
の低損失回路素子で構成された低域通過フィルタと異な
って、減衰帯域においては、信号のエネルギーを素子内
で吸収し、反射させない。このように、小さな粒子径を
有する金属粉を絶縁して成形した磁性体3内に、信号用
導体2を挿入することにより、広い周波数で大きな磁気
損失を示し、しかも、不要な周波数成分を吸収する信号
伝送素子を実現できる。
【0046】本発明に係る信号伝送素子は、損失の大き
い伝送線路を構成するのに適しており、減衰率は駆動回
路の出力インピーダンスとの比で決定される。損失が大
きくなる周波数を、通常のフィルタの場合と同様に、遮
断周波数と定義すると、遮断周波数はほぼ線路長に比例
して低くなる。従って、限られた容積内に電気的に長い
線路を構成できる構造が、高い遮断周波数を確保しなが
ら、小型化するための要点となる。限られた容積内に電
気的に長い線路を形成する技術は、メアンダー線路基板
として公知である。しかし、このメアンダー線路基板
は、メアンダー線路内で発生した磁束が、全体として打
ち消し合うため、大きなインダクタンスを得ることが困
難であり、大きな減衰率を得ることができない。図1〜
図3に示す実施例の場合、信号線用導体2はコイル状で
あって、各ターンは巻き軸方向にほぼ同一の間隔を隔て
て巻き進むように巻かれている。従って、各ターンの旋
回方向が一定である。このような構造であると、各ター
ン毎に発生した磁束が、全体として打ち消し合うことが
ないため、限られた容積内に電気的に長い線路を形成し
て、大きなインダクタンスを得ることができ、それによ
って、大きな減衰率を得ることができる。
【0047】次に、カーボニル鉄を含有する磁性体3
は、カーボニル鉄の損失周波数特性から明かなようによ
うに、磁性体3は1GHz以下では損失が小さく、この
周波数帯域で吸収型フィルタを構成する場合、損失特性
が不充分になることがある。この問題点を解決する手段
として、この実施例では、前述したように、コイル状の
信号線用導体2は、絶縁性磁性体4の上に巻かれてい
る。絶縁性磁性体4は1GHz以下での損失が大きい絶
縁性磁性材料、代表的にはフェライト磁性体である。こ
の構造により、1GHz以下の周波数帯域でも充分な損
失特性を有する吸収型フィルタを実現できる。
【0048】より具体的な実施例として、直径1.2m
mのフェライト棒でなる絶縁性磁性体4に、直径0.1
mmの線径を有する線材でなる信号線用導体2を、8回
巻いて構成し、その周囲を、厚さ約0.3mmのカーボ
ニル鉄粉を主成分とする絶縁性磁性体3で固めて、直方
体とした。この直方体の外周の全体に無電解メッキ膜を
形成した後、両端側に端子導体51、52となる領域が
残るようにして、無電解メッキ膜に切れめを入れて、絶
縁領域61、62を形成した。これにより、中間にアー
ス用導体1があり、その両側に、絶縁領域61、62に
よって絶縁された端子導体51、52を有する三端子構
造の信号伝送素子(図1〜図4参照)を得た。切り離さ
れた両端の端子導体51、52は、内部の信号線路用導
体2と電気的に接続される。この工程では、温度300
℃以下で製造されるので、従来のセラミック素子のよう
に、1000℃以上の温度で熱処理する必要がなく、製
造に必要なエネルギーを大幅に低減できる。
【0049】図9は本発明に係る信号伝送素子の伝送特
性を示す図、図10は同じくその反射特性を示す図であ
る。図9に示す伝送特性より、この素子の遮断周波数、
即ち、減衰量がー3dBとなる周波数は約165MHz
であり、遮断周波数以上の周波数領域では、周波数の増
大とともに、減衰が増大している。4GHz〜20GH
zの範囲では、−20dBの減衰を持ち、それが殆ど変
化していない。また、図10図に示すように、1GHz
以上での反射特性は、−10dB以下で、ほぼ一定であ
る。
【0050】次に、図11は本発明に係る信号伝送素子
の短絡、開放の反射特性を示している。短絡及び開放の
何れの場合も、1GHz以上における反射特性は、殆ど
変化していない。これは、素子内に送り込まれたエネル
ギーが1GHz以上の周波数では、殆ど素子内部で吸収
されることを示している。このため、反射特性が素子の
入力インピーダンスと、駆動側インピーダンスとの比に
よって定まり、素子内及び負荷側のインピーダンスは寄
与しない。
【0051】本発明に係る信号伝送素子を、信号線用導
体2による伝送線路と、アース用導体1による地導体と
で構成されるTEM伝送線路と考えた場合、図12に示
すように、その構造を伝送線路によって展開できる。伝
送線路理論によれば、この線路の特性インピーダンスZ
cは次式(2)で与えられる。
【0052】 Zc=(μr/εr)60cosh-1(d/r)・ ・ ・ (2) 上記式(2)に先に述べた線路構成の諸元、線路径d=
0.1mm、線路間隔r=0.3mm、比誘電率εr
90及び比透磁率μr=9を代入すると、特性インピー
ダンスZcは、Zc=36.5Ωとなる。この信号伝送
素子を、駆動側インピーダンス50Ωで駆動した場合
は、反射係数Γは、 Γ={(50/36.5)−1}/{(50/36.5)+1} =0.16 ・ ・ ・(3) 20log(0.16)=−16.1 dB ・ ・ ・ (4) となる。反射損失の実測地から計算した反射係数と比較
すると有意差が認められるが、これらは主に入出力端子
の構造が伝送線路を構成していないために生じた反射に
よるものと推定することができる。
【0053】実験結果により、線路の巻き数を4回にし
たものでは、遮断周波数が330MHzに上昇している
ことが判明しており、遮断周波数は線路の巻き数で任意
に選択できる。特性インピーダンスは、先に述べたよう
に、線路径d、線路間隔r、比誘電率εr及び比透磁率
μrを適当に選択することによって、決定できる。実際
の回路では、駆動インピーダンスが必ずしも50Ωでは
なく、100Ω以上の値になることもあるので、線路諸
元の選定だけで、広い周波数範囲にわたるインピーダン
スを決定できるのは、この信号伝送素子の大きな利点で
ある。
【0054】図1〜図3に示した本発明に係る信号伝送
素子では、切削によって溝状に形成された絶縁領域6
1、62に塗料を流し込むことによって遮断周波数と特
性インピーダンスを表示することもできる。
【0055】またこれまで述べてきたように、本発明に
係る信号伝送素子は、従来の帯域フィルタと比較して構
造が単純であり、原料も安価で、焼成等のエネルギー消
費型工程を必要としないので、製造コストを大幅に低減
できる。
【0056】絶縁性磁性体3の内部にコイル状の信号線
用導体2を埋め込んで、外周のアース用導体1とともに
TEM線路を構成する構造は、種々考えられる。例え
ば、図13及び図14に示すように、コイル状の信号線
用導体2を、端子導体51、52のある方向とは直交す
る方向に旋回するように、埋設してもよい。図13及び
14において、図1〜図3と同一の参照符号は同一性の
ある構成部分を示している。
【0057】<応用例>本発明に係る信号伝送素子を吸
収型低域フィルタの応用例として、帯域通過フィルタの
帯域外特性改善の例と、中間周波増幅回路における不要
信号除去の例について、図15及び図16を参照して説
明する。
【0058】a.帯域通過フィルタの帯域外特性改善の
応用例 本発明に係る信号伝送素子を、携帯電話機等の高周波電
力増幅回路に挿入される帯域通過フィルタの帯域外特性
改善に用いた応用例を示す図である。本発明に係る信号
伝送素子は、フィルタ9として、帯域通過フィルタ8の
後段であって、デュプレクサ10の前段に挿入されてい
る。図15において、11は受信回路、12はアンテナ
である。
【0059】携帯電話機等の高周波電力増幅回路に挿入
される帯域フィルタ8には、電力増幅器7で生じた歪み
による高調波を阻止するため、通過帯域近傍の周波数選
択性の他にキャリア周波数の奇数倍周波数における阻止
性能が要求される。このような周波数範囲では帯域通過
フィルタ8の回路素子が分布定数回路素子になってお
り、キャリア周波数付近の阻止性能と大幅に異なってい
る場合が多い。従って、帯域外の特性を改善するため
に、阻止性能を変更して帯域内特性に影響が及んでしま
うこともある。
【0060】このようなトラブルを避けるため、該当す
る周波数帯域で動作する低域フィルタを挿入することも
考えられるが、コストアップが避けられない。該当周波
数帯域で吸収特性を示す本発明に係る信号伝送素子を、
フィルタ9として、図15に示すような位置に挿入する
ことにより、キャリア周波数では信号に殆ど影響を与え
ず、高調波領域で吸収効果により、上述したトラブルを
除去することができる。本発明に係る信号伝送素子は低
域通過フィルタに比較すれば大幅に廉価なので、コスト
アップはほとんどなく、しかも、不要高調波を有効に吸
収して、回路安定化を図ることができる。
【0061】b.中間周波増幅回路における不要信号除
去の応用例 図16は本発明に係る信号伝送素子を、中間周波増幅回
路における不要信号除去用フィルタとして用いた応用例
を示す図である。本発明に係る信号伝送素子は、中間周
波増幅回路における不要信号除去用フィルタ15として
用いられている。14は局部発振器である。
【0062】高周波のミキサ回路13から中間周波増幅
回路16への信号線には、高周波増幅回路から漏洩した
信号が回り込んで重畳されることがある。このような信
号による中間周波増幅回路16のトラブルを避けるため
には、本発明に係る信号伝送素子を、局部発振器14か
ら供給されるキャリア周波数と中間周波数の間に遮断周
波数を持つフィルタ15として、図16に示すように挿
入する。これにより、不要信号が本発明に係る信号伝送
素子で構成されたフィルタ15の内部で吸収され、回路
動作の安定化に寄与することができる。
【0063】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)高周波領域の高周波成分を確実に吸収できる高域
阻止及び低域通過特性を有する信号伝送素子を提供でき
る。 (b)1GHz以上の高周波成分を確実に吸収できる高
域阻止及び低域通過特性を有する信号伝送素子を提供で
きる。 (c)強磁性金属の表皮効果にかかわらず、高周波磁場
を強磁性金属粒子の内部に効率よく充分に浸透させ、強
磁性金属粉の有する磁気損失を最大限利用した信号伝送
素子を提供できる。 (d)簡素な構造を有する信号伝送素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る信号伝送素子に含まれる信号線用
導体を強調した斜視図である。
【図2】図1に示した信号伝送素子の外観斜視図であ
る。
【図3】図2のA3ーA3線上の断面図である。
【図4】図1〜図3に示した本発明に係る信号伝送素子
の電気的等価回路図である。
【図5】鉄の透磁率ー周波数特性を示す図である。
【図6】鉄の表皮厚さー周波数特性を示す図である。
【図7】鉄ーフェノール樹脂の複合部材の複素透磁率特
性を示す図である。
【図8】鉄ーフェノール樹脂複合部材の複素誘電率特性
を示す図である。
【図9】本発明に係る信号伝送素子の伝送特性を示す図
である。
【図10】本発明に係る信号伝送素子の反射特性を示す
図である。
【図11】本発明に係る信号伝送素子の短絡、開放の反
射特性を示している。
【図12】本発明に係る信号伝送素子をTEM伝送線路
と考え、伝送線路に添って展開した図である。
【図13】本発明に係る信号伝送素子の他の実施例にお
いて信号線用導体を強調した斜視図である。
【図14】図13に示した信号伝送素子の断面図であ
る。
【図15】本発明に係る信号伝送素子を、携帯電話機等
の高周波電力増幅回路に挿入される帯域通過フィルタの
帯域外特性改善に用いた応用例を示す図である。
【図16】本発明に係る信号伝送素子を、中間周波増幅
回路における不要信号除去用フィルタとして用いた応用
例を示す図である。
【符号の説明】
1 アース用導体 2 信号線用導体 3 絶縁性磁性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古林 眞 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つのアース用導体と、少な
    くとも一つの信号線用導体と、絶縁性磁性体とを含む信
    号伝送素子であって、 前記アース用導体は、前記絶縁性磁性体の表面に設けら
    れており、 前記信号線用導体は、前記絶縁性磁性体の内部に埋設さ
    れており、 前記絶縁性磁性体は、強磁性金属粉と有機絶縁樹脂とを
    含む複合材料によって構成されており、 前記強磁性金属粉の粒径は、使用周波数範囲の高周波磁
    場が粒子内部に入り得る表皮厚さに基づいて定められて
    いる信号伝送素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された信号伝送素子であ
    って、 前記信号線用導体は、コイル状である信号伝送素子。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された信号伝送素子であ
    って、 前記信号線用導体は、前記絶縁性磁性体とは異なる他の
    絶縁性磁性体の上に巻かれている信号伝送素子。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載された信号伝送素子であ
    って、 前記信号線用導体は、両端が、前記絶縁性磁性体の相反
    する両端部に付与された一対の端子電極のそれぞれに接
    続されており、 前記アース用導体は、前記一対の端子電極間において、
    前記端子電極から電気絶縁された状態で、前記絶縁性磁
    性体の表面に形成されている信号伝送素子。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載された信
    号伝送素子であって、 低域通過型のフィルタとして用いられる信号伝送素子。
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