JPH0820447B2 - 液体混合物から物質を分離する方法及び免疫評価法 - Google Patents

液体混合物から物質を分離する方法及び免疫評価法

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JPH0820447B2
JPH0820447B2 JP59251477A JP25147784A JPH0820447B2 JP H0820447 B2 JPH0820447 B2 JP H0820447B2 JP 59251477 A JP59251477 A JP 59251477A JP 25147784 A JP25147784 A JP 25147784A JP H0820447 B2 JPH0820447 B2 JP H0820447B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般に、液体混合物から物質を分離する方法
及び免疫評価法に関する。
従来技術 1.ポリマー化学 水不溶性ポリマー(たとえば多糖類及びポリアクリル
類)は、生化学及び免疫学の分野(親和力クロマトグラ
フィ及び免疫評価)で、受動的に吸収された又は共有結
合された抗体との固相担体として一般に用いられてき
た。そのような水不溶性ポリマーは、モノマー又はオリ
ゴマーのような化合物を重合してより大きな重合状分子
構造(ポリマー)を形成することにより、又はモノマー
及び重合しうる多不飽和化合物の共重合に開始により形
成される。ポリマーは、単一のモノマー種から(ホモポ
リマー)、異るモノマーの混合物から(コポリマー)、
オレフィン性又はアセチレン性不飽和を含むポリ多不飽
和化合物から、ポリ多飽和化合物と一又は二以上のモノ
マーの混合物から形成されることができる。
直鎖状、分枝状、又は架橋結合した構造が可能であ
る。モノマーの化学的構造又は比を変えることにより、
幅広い化学的及び物理的構造を含む可溶性又は不溶性の
いずれのポリマーを作ることもできる。たとえば水溶性
モノマー(たとえばアクリルアミド)は、共重合して水
可溶性ホモポリマーを形成しうる。それらはまた、低水
溶性モノマー(たとえばN−アルキル又はN,N−ジアル
キルアクリルアミド)と、又は架橋性モノマー(たとえ
ばN,N′−メチレンビスアクリルアミド)と共重合して
水不溶性コポリマー構造を形成しうる。いくつかの水溶
性モノマー(たとえばヒドロキシエチルメタクリレート
又はアクリロニトリル)はホモ重合して水不溶性ホモポ
リマーを形成しうる。たとえば米国特許3,957,741;4,25
7,884;4,195,129;4,225,784;4,181,636;4,401,765;及び
4,166,105号明細書を参照することができる。
今日までポリペプチドのポリマーへの報告されたカッ
プリングは、ポリペプチドは溶液の形で与えられそして
ポリマーは予め形成された可溶の又は予め形成された不
溶の物質として与えられる状況下で行われてきた。これ
らポリマーは、その表面で選択的生化学的又は免疫学的
反応が起りうる表面を作るのに有用であるが、該ポリマ
ーは間隔(スペーシング)、立体的接近性及びポリマー
単位長さ当り結合されたポリペプチドの数を正確に又は
再現性よく制御できないという点で限定された価値しか
持たない。ロッド毎の変動は一般に、そのような固相ポ
リマー/反応物マトリックスの製造の間に起る。再現性
及び標準化が必須である或る最終用途(たとえば免疫評
価)においては、固相ポリマー/反応物マトリックスの
組成のこの変動は重要な問題を示す。従って当該技術分
野で、制御された量の反応物を組込んだポリマー化合物
を詳細にあつらえて作る又は分子的に設計する方法に対
する需要がある。
2.免疫評価 免疫評価は、医学、ビタミン、ホルモン、蛋白質、代
謝物、微生物、及び生物学的及び非生物学的液体中の興
味ある他の物質(被分析物)の検出及び測定のために臨
床診断分野で広く利用されている。典型的にはこれら被
分析物はマイクロモル(10-6M)又はそれ以下の濃度で
生じる。
免疫評価は一般に、反応物として抗体及び抗原を用
い、その少なくとも一つは信号を作る化合物(たとえば
ラジオアイソトープ、蛍光体など)でラベルされる。試
料との混合及びインキュベーション(incubation)の後
に特異的抗体/抗原反応が起る(特異的結合)。反応混
合物は次に、遊離の及び特異的に結合したラベルした反
応物を検出するために調べられ、試料中の被分析物の測
定が可能となる。
免疫評価は、二つの一般的カテゴリー、すなわち均一
免疫評価と不均一免疫評価に分けられる。均一免疫評価
においては、特異的に結合したラベルした反応物により
出される信号は、遊離のラベルした反応物により出され
る信号と異る。従って結合と遊離は、物理的分離なしで
区別できる。
原型的な均一免疫評価は、酵素増殖(multiplied)免
疫評価(EMIT)であり、米国特許3,817,837号明細書に
開示されている。この技術では、患者の試料中に在る被
分析物と被分析物/酵素複合体(conjugate)は限定さ
れた量の抗被分析物抗体を競合する。複合体に対する抗
体の特異的結合はその酵素活性を変化させる。従って酵
素活性の量は、試料中の被分析物の量に比例する。均一
免疫評価は、迅速かつ容易に実施できること及び自動化
しやすいという利点を持つ。その主な欠点は、それが比
較的に妨害の傾向を有すること、一般に低分子量被分析
物に限られること、及び一般に約10-9Mまでの感度に限
定されることである。
不均一免疫評価では、結合したラベルされた反応物に
より出される信号は、遊離のラベルされた反応物により
出される信号と区別できない。従って、この二つを区別
するために分離段階が必要である。
典型的な不均一免疫評価としては、放射性免疫評価
(RIA)及び酵素結合免疫吸着体評価(ELISA)が挙げら
れる。RIAでは、放射性ラベルされた被分析物と患者の
試料中に在る被分析物は、限定された量の固定化された
(固相)抗被分析物抗体を競合する。固相は、結合して
いないラベルされた被分析物を除去するために洗われ、
結合した分画又は遊離の分画の一方がラベルされた反応
物の存在について分析される。ELISAは同様に行われ
る。この場合しかし、信号はラジオアイソトープの代り
に酵素である。不均一免疫評価は典型的には、固相に固
定化された少なくとも一つの反応物を用いる。固定化さ
れた抗体(又は抗原)とその結合位置の間の反応の動力
学的挙動は、溶液中で起る同じ反応の動力学的挙動より
遅くなる傾向があるので、長いインキュベーション時間
がしばしば必要である。しばしば必要な複数回の洗浄段
階が考慮される場合、不均一評価法は時間がかかり、か
つ労働集約的となる傾向があることが理解されよう。し
かしそれらは一般に、均一評価法より感度が高く、かつ
妨害の傾向が少ない。なぜなら妨害物質は、洗浄段階で
除去できるからである。
免疫評価で反応物を固定化するために用いられる固体
としては、制御された多孔性のガラス、及び予め成形さ
れたポリマーたとえばポリビニール、ポリアクリルアミ
ド、ポリデキストラン及びポリスチレンが挙げられる。
多数の分離法が知られており、不均一免疫評価で用い
られてきた。これらとしては、遠心分離、濾過、親和力
クロマトグラフィ、ゲル浸透クロマトグラフィなどが挙
げられる。
従来の均一免疫評価法は一般に妨害の傾向があり、感
度が限られており、かつ抗原サイズの範囲が限られる。
従来の不均一免疫評価法は、感度が高く妨害を最小にす
る一方で、時間及び人手がかかる傾向がある。これらの
困難性は一般に、物理的分離のために加えられる段階及
び背景妨害を低減するための繰返しの洗浄の必要性から
起る。
被分析物の準マイクロモル濃度に感じ、速い反応動力
学的挙動を持ち、結果を得るために必要な操作の数を最
少にする免疫評価に対する需要が従来あった。
本発明の構成 本発明は、液体混合物から物質を選択的に除去する方
法において、 液体混合物中の該物質に結合する能力を有する抗体
に、抗体との結合のための少なくとも一つの反応性位置
を含む重合性化合物を共有結合させて複合体を形成し、 上記物質を該複合体と接触させて上記物質を抗体に結
合し、重合性化合物/抗体/上記物質のコンプレックス
を形成し、 該コンプレックスを重合して、液体混合物から分離で
きる不溶性ポリマーを形成することを特徴とする方法を
提供するものである。
本発明の好ましい実施態様では、除去される物質が抗
原であり、液体混合物が水性である。
また本発明の他の好ましい実施態様では、重合性化合
物/抗体の複合体と共重合できる少なくとも1種の重合
性化合物を表面に結合して有する固体表面を用意し、上
記固体表面に結合した重合性化合物の存在下で複合体を
重合する。
本発明はまた、少なくとも1種の被分析物を含むと考
えられる液体試料中の被分析物の存在を決定するための
免疫評価法において、 (a)液体試料中に存在すると考えられる各被分析物当
たり各々一つの重合性化合物/抗体複合体と上記液体試
料を接触させて各々の重合性化合物/抗体/被分析物の
コンプレックスを形成し、但し前記抗体は液体試料中の
被分析物に結合する能力を有するものであり、各重合性
化合物/抗体/被分析物のコンプレックスをラベルする
ための各検出剤を用意し、 (b)該検出剤の存在下で各重合性化合物/抗体/被分
析物のコンプレックスの重合を開始することにより、検
出剤でラベルされ且つ重合した各コンプレックスを分離
し、 (c)検出剤でラベルされ且つ重合した各コンプレック
ス中への各検出剤の組み込みを検出する ことを特徴とする方法を提供するものである。
本発明に使用される検出剤として好ましいものは、ラ
ジオアイソトープ、酵素、酵素阻害剤、酵素コファクタ
ー、蛍光体、ルミネッセンス物質、発色団及び粒子から
なる群から選ばれる。
本発明の好ましい実施態様では、被分析物を含むと考
えられる液体試料中の被分析物の存在を決定するための
免疫評価法において、 (a)重合性化合物/抗体複合体と上記液体試料を接触
させて重合性化合物/抗体/被分析物のコンプレックス
を形成し、但し前記抗体は液体試料中の被分析物に結合
する能力を有するものであり、重合性化合物/抗体/被
分析物のコンプレックスをラベルするための検出剤を用
意し、 (b)該検出剤の存在下で重合性化合物/抗体/被分析
物のコンプレックスの重合を開始することにより、検出
剤でラベルされ且つ重合したコンプレックスを分離し、 (c)検出剤でラベルされ且つ重合したコンプレックス
中への検出剤の組み込みを検出する ことを特徴とする方法が提供される。
本発明はさらにまた、被分析物を含むと考えられる液
体試料中の被分析物の存在を決定するための免疫評価法
において、 (a)重合性化合物/被分析物複合体と上記液体試料を
接触させて試料混合物を形成し、 (b)該混合物を、特異的に被分析物を結合することが
できる検出剤/抗体複合体と接触させて、検出剤でラベ
ルされた被分析物コンプレックス及び検出剤でラベルさ
れた重合性化合物/被分析物コンプレックスを形成し、 (c)重合性化合物/被分析物のコンプレックスの重合
を開始することにより、検出剤でラベルされ且つ重合し
たコンプレックスを分離し、 (d)検出剤でラベルされ且つ重合したコンプレックス
中への検出剤の組み込みを検出する ことを特徴とする方法を提供するものである。
この免疫評価の新規な特徴は、重合性有機モノマーと
共有結合する反応物(抗体又は抗原)の使用にある。免
疫評価成分の混合及び反応に続いて、重合性化合物/抗
体複合体及びその特異的結合相手方(すなわち特異的抗
体/抗原相互作用により結合されたその適当な抗原又は
抗体相手)は、重合反応の開始により溶液から迅速かつ
簡便に分離されうる。重合性化合物/抗体複合体及びそ
の特異的に結合された相手方とは対照的に、免疫評価の
他の成分は、自由溶液中に残る。すなわちこの方法は、
特異的に結合した反応物と遊離の反応物の効果的な単一
段階分離を提供する。
本発明の重合により誘起される分離免疫評価は、従来
の均一及び不均一免疫評価法より優れるいくつかの利点
を与える。重合性化合物/抗体複合体の重合により達成
される分離の故に、本発明の免疫評価は、従来の不均一
法に典型的な感度を均一法の実施容易性とともに達成で
きる。
本発明の免疫評価は典型的には、従来の不均一評価法
より短い時間で行うことができる。なぜなら通常固相で
起る結合反応が溶液中で起るようにされうるからであ
る。また、固相を完全に洗う必要も除かれる。
サンドイッチ免疫評価は典型的には、測定前に固相か
らの特異的結合したラベルした反応物の溶離を必要とす
る。これは余計な段階を付加し、またすでに長くうんざ
りするプロセスを更に長くかつ面倒にする。
本発明の免疫評価は、結合したラベルした反応物のポ
リマーからの溶離なしで実施できる、つまり実施を単純
化する。
第1図は、アクリル酸との複合前及び後の抗体反応物
2H1の重鎖(heavy cain)のポリアクリルアミド等電焦
点(focusing)ゲルの図式的表示である。
第2図は、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HE
MA)モノマー濃度の不溶性HEMAホモポリマー粒子形成速
度への影響を示す。
第3図は、モノマー/フルオレセインをタグされた抗
体反応物複合体の反応物含有ポリマー粒子への組込みを
示す。
第4図は、本発明の一実施態様における蛍光強度と被
分析物濃度の間の関係を示すグラフである。
第5A〜D図は、フルオレセインをタグされたモノマー
/ポリペプチド複合体の不溶性ポリペプチド含有ポリマ
ー粒子への組込みを示す。
本発明の好ましい態様 A.一般的説明 最初にポリペプチドに共有結合された重合性化合物の
複合体を形成し、次に該複合体をそれ自体と重合して又
は該重合体を所定量の非誘導体化(nonderivatized)ポ
リ不飽和化合物と共重合して、ポリペプチドを総体的に
(integrally)含むポリペプチドを形成することによ
り、特定の利用のために制御された量のポリペプチドを
組込んだポリマー化合物を分子的に構成することができ
る。この複合体は、適当な重合性化合物を特定のポリペ
プチドに直接に共有結合させ、又は該ポリペプチドを間
隔保持アームとして働く中間化学化合物を介して重合性
化合物に間接的に結合させ、次に該複合体をそれ自体と
重合させ又は所定量の重合性不飽和化合物と及び/又は
固体表面に結合した重合性化合物を共重合させて、ポリ
ペプチドを含むポリマーを形成することにより作られ
る。これら複合体は、重合誘起分離免疫評価のような種
々の用途のために用いうる。
本発明のために下記の用語を定義する: ポリペプチド・・・任意のアミノ酸ペプチドすなわち
ポリペプチド。ポリペプチドという言葉は、天然に生じ
た又は遺伝子工学的に作った抗体(モノクロナール又は
ポリクロナール)、酵素、抗原、受容体(レセプタ
ー)、ハプテン、レクチン、ホルモン、トランスポート
蛋白質、抗体結合蛋白質、ポリペプチド抗生物質、ポリ
ペプチド医薬、及び上に挙げたカテゴリーのいずれかに
機能的に対応する化学的に合成されたペプチド及びポリ
ペプチドを包含する。
総体的に含む・・・ポリペプチドが、予め形成された
ポリマーにカップルされる又は結合されるのではなく
て、ポリマーが形成されたときにポリマーに共有結合さ
れること。一体として含むともいう。
被分析物・・・その存在又は量を決定することが望ま
れている物質又は物質群。
生物学的液体・・・その中に被分析物が含まれている
と思われている血液、血清、血漿、尿、糞、脳脊髄液、
唾液、痰、細胞及び組織由来抽出物など。
反応物・・・互に認識できかつ特異的に結合できる天
然に生じた又は合成の物質、典型的には抗原及び抗体。
抗原・・・それ自身抗体を誘発しうる分子ならびにも
しそれらがキャリアにカップルされていないなら抗体製
造を誘発できない小さな分子(例えばハプテン)。
エピトープ・・・epitope。任意の抗原決定子。
モノマー・・・適当な条件下で末端−末端共有結合を
形成(すなわち重合)できる任意の重合性有機化合物で
あり、或る種のポリ不飽和オリゴマーを包含する。
検出剤・・・reporter。単独で又は他の反応剤と組合
せて検出しうる信号を作ることができる任意の物質、た
とえばラジオアイソトープ、蛍光体、発色体、ルミネッ
センス化合物など。
B.免疫評価 本発明の一局面は、複合体の結合相手が抗原及び抗体
反応物である免疫評価技術の適用に向けられる。本技術
は、(1)適当な検出剤/反応物複合体を用いて一つの
被分析物又は複数の被分析物を測定するために、(2)
二又はそれ以上の被分析物を、対応する数の検出剤/反
応物複合体を用いて同時に測定する(但し各検出剤は検
出的に異ること)ために用いることができる。
生物学的液体中の被分析物の免疫評価のための本発明
方法は、反応物とモノマー又は信号作成化合物との複合
体(モノマー/反応物又は検出剤/反応物複合体)を用
いる。特異的に結合した検出剤/反応物から遊離のもの
の分離は重合反応により行われる。ポリマー組込み信号
の検出は、フロー微小蛍光測定及び濾過を含む各種の方
法で達成できる。
下記の検討は主に生物学的液体中の被分析物の免疫評
価に関係するが、有機化合物の存在又は量について液体
試料の評価を必要とする多数の分野があることが理解さ
れよう。
本発明の免疫評価は、いくつかの構成のいずれでも実
行できる。これらは、競合式、サンドイッチ式及び非競
合式免疫評価構成を包含しうる。各場合において、興味
を持たれる被分析物は抗原あるいは抗体のいずれかであ
りうる。各場合において、いずれかの反応物(すなわち
抗原又は抗体)は、いずれかのラベルされた物質(すな
わちモノマー又は検出剤)と複合体化されうる。免疫評
価を実行できる種々の可能な構成は、Enzyme−Immuno−
assay,E.T.Maggio(Ed.)CRC Press,Boca Raton,Florid
a(1980)及び多数の他の刊行物に詳しくまとめられて
いる。
たとえば一つの構成において、被分析物を含むと考え
られる試料はモノマー/被分析物複合体及び検出剤/反
応物複合体と共にインキュベーションされる。この場
合、反応物は典型的には被分析物に対する抗体である。
もし被分析物自体が抗体であるなら、反応物は第一の抗
体に対する第二の抗体であることができ、あるいはそれ
は第一の抗体に対する抗原であることができる。試料中
に存在する被分析物及びモノマー/被分析物複合体は、
限られた量の検出剤/反応物を競合する。特異的に結合
した検出剤/反応物から遊離のものの重合誘起分離は、
試料中に当初存在した被分析物の検出及び測定を可能に
する。この構成は競合式と言われる。
競合式構成において、本発明の免疫評価はモノエピト
ピック化合物(ハプテン)及びマルチエピトピック化合
物の両者を測定するために用いうる。マルチエピトピッ
クという言葉は、一より多い独特のエピトープを持つ化
合物及び単一の繰返しのエピトープを持つ化合物の両者
を含めることを意味する。最大感度は一般に、反応物が
被分析物に関して一価である場合に得られる。
別の構成においては、本発明の免疫評価はサンドイッ
チ免疫評価として実行できる。この構成は、マルチエピ
トピック被分析物に対してのみ適当である。上述のサン
ドイッチ構成において、過剰のモノマー/反応物複合体
が被分析物を含むと考えられる試料と共にインキュベー
トされる。この場合、反応物は典型的には、被分析物に
対する抗体である。被分析物自身が抗体であるなら、検
出剤/反応物複合体における反応物は、第一の抗体に対
する第二の抗体、又は第一の抗体に対する抗原のいずれ
かであることができる。インキュベーションは、特異的
結合が起ると考えられる条件で行われる。モノマー/反
応物の重合に続いて、過剰の検出剤/反応物複合体が免
疫評価混合物に加えられる。典型的には反応物は、モノ
マー/反応物複合体が結合しているエピトープとは異る
エピトープに結合する抗体である。やはり、もし被分析
物自体が抗体であるなら、検出剤/反応物複合体におけ
る反応物は、第一の抗体に対する抗体、又は第一の抗体
に対する抗原のいずれかであることができる。特異的結
合が起ることを許す適当なインキュベーションの後に、
ポリマーに特異的に結合した検出剤/反応物の存在又は
量が決定される。ポリマー粒子は、もしあるかも知れな
い遊離の検出剤/反応物を除くことが望まれるなら現わ
れることができる。しかし一般に、ポリマー粒子に結合
した検出剤の量を測定する前に反応混合物を2〜100倍
単に希釈することが十分であると考えられる。同様に、
もし望むなら、ポリマー粒子は溶液から分離され、それ
に結合した検出剤は検出又は測定の前に溶離されること
ができる。
また、反応剤の添加の順序は逆にできる。すなわち被
分析物を含むと考えられる試料は、モノマー/反応物複
合体の添加の前に検出剤/反応物と共にインキュベート
されうる。この構成は、逆サンドイッチ免疫評価と呼ば
れる。同様に、試料、検出剤/反応物及びモノマー/反
応物複合体を、時系列的にではなくて同時にインキュベ
ートすることができ、この場合免疫評価は、同時サンド
イッチ免疫評価と呼ばれる。三つの可能なサンドイッチ
構成のうち、同時サンドイッチ免疫評価が最も好まし
い。なぜなら、それは最少数の操作しか必要としないか
らである。しかし三つの構成総ては、従来のサンドイッ
チ免疫評価と比べて、インキュベーション時間が短くさ
れかつ洗浄段階が除かれた点で重要な利点を与える。
別の構成において、本発明の免疫評価は、被分析物を
含むと考えられる患者試料をモノマー/反応物複合体
(反応物は被分析物に対する抗体である)と共に、特異
的結合が起ると考えられる条件下でインキュベートする
ことにより実施できる。検出剤/反応物は続いて又は同
時に加えることができるが、しかしこの場合反応物は被
分析物に対するのではなくてモノマー/反応物−被分析
物錯合体に対する抗体である。特異的に結合した検出剤
/反応物から遊離のものの重合誘発分離に続いて、ポリ
マー粒子に特異的に結合した検出剤/反応物の存在又は
量が決定される。この構成では第一の反応物(抗被分析
物)は、モノマー又は検出剤と複合体化されうる。同様
に第二の反応物(抗第一反応物−被分析物錯合体)はモ
ノマー又は検出剤(どちらも第一反応物に対して複合し
なかった。)と複合体されうる。非競合式と呼ばれるこ
の構成は、両反応物を過剰に用いることができるという
利点を与える。すなわち免疫評価の感度は、反応物の親
和度定数により厳しく制限されない。この構成はまた、
モノピトピック及びマルチエピトピック被分析物の両者
に対して適当である。
一つの試料中の二以上の被分析物の存在を同時に決定
することが興味を持たれる場合、複数の検出剤/反応物
複合体を上述の構成のいずれにおいても用いることがで
きる。ここで各検出剤は、他の検出剤の各々と検出的に
異る信号を作る。たとえば、単一の試料における二つの
ビールスたとえばリンパデノパシイ結合ビールス(LA
D)及びB型肝炎ビールスの存在は、各々のビールスに
対する抗体(一つはフルオレセインと複合体化され、他
方はファイコビリプロテイン(phycobiliprotein)と複
合体化されている)を用いて決定できる。同じ試料中の
二以上の被分析物の同時測定はまた、複数の医薬が一緒
に投与される治療医薬モニタリングにおいて、及び血清
蛋白質たとえば免疫グロブリン及びたとえば甲状腺機能
テストにおけるホルモンのモニタリングにおいて興味あ
ることでありえた。
本発明の免疫評価は、モノマー/反応物複合体を利用
する。典型的には反応物は抗体又は抗原である。しかし
他の反応物たとえばレクチン、受容体、トランスポート
蛋白質、及びStapylococcal蛋白質Aが従来知られてい
る。反応物が抗体である場合、モノクロナール抗体又は
ポリクロナール抗体のいずれも使用できる。複合体化の
前に、抗体は一般に、公知の方法で少なくとも部分的に
精製されるであろう。
C.重合性化合物 本発明の複合体を形成するために有用な重合性化合物
としては、重合しうるモノマー、重合しうる不飽和化合
物及びオリゴマーが挙げられる。
重合性モノマーは典型的には、ポリペプチド又は反応
物にカップリングするための少なくとも一つの官能性基
を含むエチレン性又はアセチレン性不飽和化合物であ
る。反応物上の官能性基としてはたとえば、共有結合で
きる官能性基たとえばヒドロキシル、アミン、カルボキ
シル又はスルフヒドリルがあげられる。オレフィン性不
飽和モノマーは一般式 を持つ化合物から選択できる。ここでR1はH又は1〜8
個の炭素原子を持つ低級アルキル残基であり、R2は −H −COCl −COOH −CO2(CH2)nOH(n=1−8) −CH2NH2 −CH2Cl −CO2C2H4NHR(R=H又は任意の有機基) −CO2CH2−CHOHCH2OH −CHO −CO2(CH2)nNCO(n=1−8) であることができ、R3及びR4は最も通常はHであるが、
しかしそれらは不飽和基を備えるように選ばれることが
でき、たとえば任意のアリルモノマー: CH2=CH−CH2− ビニレンモノマー: −CH=CH− 又はジエンモノマー: であることができ、 あるいはR2とR3は、たとえば−CO−O−COのように一
緒になって を形成することができる。
また反応できる基を持つアセチレン性不飽和モノマー
も有用である: −C≡C− 加えて、反応しうる基を持つポリ不飽和分子、オリゴ
マー又はポリマー(一般に、定められた不飽和結合を持
つ)が有用である。代表的例としてはHoffman,A.S.,“E
lectron Curing of Coatings,"Isotopes and Radiation
Technology,:1,pp.78−92(1971)を参照できる。
使用できる重合性ポリ不飽和化合物としては、二又は
それ以上のオレフィン又はアセチレン基を持ちかつポリ
ペプチドに又は中間化学的「間隔保持」化合物にカップ
リングするための少なくとも一つの反応しうる位置をも
つモノマー、オリゴマー及びポリマーが挙げられる。そ
のような重合性ポリ不飽和化合物は、それらが或るオリ
ゴマー又はポリマーを包含するけれど、本開示において
は集合的にモノマーと呼ぶことにする。使用できるタイ
プのオリゴマー又はポリマーは下記のものを包含する: ペンダント不飽和および反応性ペンダント基及び末端
基を持つ分子; ペンダント不飽和及び末端不飽和及び反応性ペンダン
ト基を持つ分子; ペンダント反応性基及びペンダント不飽和基の両者を
持つ分子; ペンダント不飽和基及び反応性末端基を持つ分子; ペンダント不飽和基、一つの不飽和末端基と一つの反
応性末端基を持つ分子; 骨格不飽和及び反応性末端基を持つ分子; 骨格不飽和及び一つの反応性末端基を持つ分子; 一つの不飽和末端基と一つの反応性末端基を持つ分
子; ここで は反応性極性基を示し、=は不飽和を示す。
用いうる具体的モノマーとしては、アクリル酸、メタ
クリル酸、アクリロイルクロライド、メタクリロイルク
ロライド、グリシジルアクリレート又はメタクリレー
ト、グリセロールアクリレート又はメタクリレート、ア
リルアミン、アリルクロライド、ヒドロキシ低級アルキ
ルアクリレート(例えば2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート(HEMA)又は3−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート)、アミノ低級アルキルアクリレート(たとえば2
−アミノエチルメタクリレート)、及びビニルベンゾエ
ートが挙げられる。
好ましいモノマーは、水又は水/極性有機溶媒混合物
に可溶なものである。
反応物又はそれの結合した炭水化物(グリコプロテイ
ン反応物の場合)への重合性化合物の共有カップリング
は、公知の多数の化学的方法のいずれでも実施できる。
たとえば重合性化合物及び/又は反応物は活性化され
て、安定なしかし次に反応させられうる化学的に反応性
の中間体を作ることができる。反応物はまた、もう反応
物がグリコプロテインなら、結合した炭水化物の過ヨウ
素酸塩酸化により活性化されうる。この反応はアルデヒ
ドを形成し、これは次に2−アミノエチルメタクリレー
トのような重合性化合物上のアミノ基と縮合してシッフ
塩基を形成する。このシッフ塩基は、シアノ水素化硼素
ナトリウムで還元されて、安定な共有結合を形成でき
る。重合性化合物は、酸ハライドモノマーの形であるこ
とができ、また反応の間に酸が形成されたときにそれを
除去するために酸スカベンジャー(除去剤)の存在下で
反応物と直接反応させられることができる。更に、二官
能性又はヘテロ二官能性反応剤を用いることができる。
そのような二官能性又はヘテロ二官能性反応剤は知られ
ている。ほとんど総ての場合に、反応条件すなわち時
間、温度、溶媒及びpHは、反応物の変性及び/又は減成
を避けるようなものでなければならない。
本発明の別の局面は、間隔保持アームとして機能する
化学的中間化合物へのモノマーの化学的結合に関し、こ
こで反応物又はポリペプチドも化学的中間化合物に結合
される。間隔保持アーム化合物は、反応性位置、たとえ
ばヒドロキシル、アミン、カルボキシル又はスルフヒド
リル基のような共有結合しうる官能性基を持たねばなら
ない。そのような化合物の例は、ε−アミノカプロン
酸、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,
4−ブタンジオール、及びp−アミノ安息香酸である。
間隔保持アームの使用の可能な利点は、ポリマー中への
複合体の組込みの増加及び特異的結合相手と複合体の反
応物部分とのより良い反応性である。この二つの効果
は、複合体及び/又はモノマーのオレフィン又はアセチ
レン基のバルク溶液への接近性の向上によると考えられ
る。
免疫評価の目的のために、一般に単一種のモノマー
が、選択された反応物又は被分析物に複合されよう。し
かし共重合しうるモノマーの混合物を反応物又は被分析
物に複合することができて、これは次に重合により分離
されることが理解されよう。
複合体のそれ自体とのホモ重合又は非誘導体化モノマ
ーとの共重合は、遊離ラジカルの発生により開始され
る。使用しうる非誘導体化モノマーとしては、たとえば
上述したようなエチレン性及び/又はアセチレン性不飽
和モノマー、アルキルアクリレート又はメタクリレート
(アルキル残基は1〜8個の炭素原子を含む)、アクリ
ロニトリル、酢酸ビニル及びビニルベンゾエートが挙げ
られる。また、架橋性化合物も複合体と共重合されるこ
とができる。そのような架橋性化合物としては、たとえ
ばN,N′−メチレンビスアクリルアミド、又はジー,ト
リ−又はテトラメタアクリレート又はアクリレートが挙
げられる。誘導体化された又は非誘導体化のモノマーの
パーセンテージは、こん跡から100%まで変りうるが、
しかし好ましい範囲は0.001〜100%の誘導体化モノマー
及び0〜99.999%の非誘導体化モノマーである。
モノマー/反応物複合体は、非誘導体化重合性化合物
とのみ共重合されるよりも、固体表面とも反応させられ
うる。ここで該表面は、これを重合性化合物に結合する
ペンダント基と反応性にするように化学的に変性されて
いる。そのような固体表面は、微小球、膜、繊維、多孔
性固体の形であることができる。免疫評価の目的のため
には、たとえば重合性化合物が固体表面に結合される。
モノマー/反応物が、被分析物、及びモノマー/反応物
複合体−被分析物錯合体をラベルするために与えられる
検出剤とともにインキュベートされる。複合体と固体表
面に結合された重合性化合物との共重合の間に、固体表
面における検出剤の濃度が高められ、より迅速かつ敏感
な評価を結果する。固体表面は、多糖類、炭化水素ポリ
マー、フッ化炭素ポリマー、ポリアミド、ポリウレタ
ン、ポリエステル、ビニルポリマー、セルロース系ポリ
マー又はセルロース系ポリマーの誘導体、ガラス、シリ
コンポリマーでありうる。
重合性化合物が固体ポリマー表面に結合されうる多数
の方法がある。
(a)芳香族基を含む固体ポリマー表面たとえばポリス
チレン又はポリエチレンテレフタレートは、該固体ポリ
マー表面をモノマーに含まれるペンダント基と反応性に
するように処理されることができる。たとえばポリスチ
レン微小球は、クロルスルホン酸で処理されて、対応す
る芳香族スルホニルクロライドを与えることができ、こ
れは次にビニルモノマーに付いているペンダントアミド
基と又はアルキルジアミンと反応させられてペンダント
第一アミン基を持つ対応する化合物を与えることがで
き、これはN−ヒドロキシコハク酸イミドとのペンダン
トカルボン酸複合体又はペンダント酸クロライドを持つ
ビニルモノマーに付いたペンダント基と反応性である。
ここでR及びR1は、1〜8個の炭素原子を持つアルキ
ル残基である。
(b)望むどのような形でもすなわち微小球、繊維など
のガラス表面又は固体のシリコン化表面及びシリコンポ
リマーは化学的に処理されて、該表面を重合性化合物に
付いたペンダント基と反応性にされることができる。た
とえば 上述の(3)又は(5)を下記と反応させる: (c)固体ポリマー表面をモノマーの存在下でイオン化
放射で処理して、ヒドロキシル、カルボキシル、アミン
又はエポキシのような反応性ペンダント基を持つ表面を
形成することができ、ここでペンダント基はビニルモノ
マーの反応性ペンダント基への続く結合のために用いら
れることができる。
たとえば (d)ポリマー表面に反応性の位置を作るのではなく
て、フリーラジカル重合のための開始点を酸化剤により
作ることができ、これには多数の公知法があり、下記の
方法が挙げられる: 1.下記による固体表面上のヒドロパーオキシド及び/又
はパーオキシドの形成:(a)Co60のような放射線源か
らのイオン化照射又は紫外線照射の存在下で空気又は酸
素との表面の反応;(b)酸素の存在下で表面をプラズ
マ放電に付すこと;又は(c)空気、酸素又はオゾンの
存在下で表面を熱的に処理すること。得た変性した表面
を次に熱及び/又は還元剤に付して、固体ポリマー表面
上に活性な開始点を形成し、これは続いてビニルモノマ
ー/反応物複合体又は他の重合性化合物と反応させられ
る。
2.下記による固体又はポリマーの又は蛋白質の表面上の
感光開始点の形成:(a)アミン、ヒドロキシル、スル
フヒドリル又はエポキシ基のようなペンダント反応性基
を持つ固体表面を反応させて、モノマー/反応物複合体
と反応させられうる表面を与えること、たとえば 3.感光剤を組込んだモノマー、たとえば を用いる放射グラフトコポリマーの形成。
免疫評価目的のために、モノマー/反応物複合体及び
検出剤/反応物複合体が必要とされる。検出剤は、酵
素、蛍光体、ラジオアイソトープ、ケミルミネッセント
物質、染料粒子などを含む公知の物のいずれかから選択
できる。しかし一般に蛍光体が好ましい。適当な蛍光体
としては、フルオレセイン、ローダミン、フィコエリス
リン及びナイルブルーが挙げられる。
一般に単一種類の検出剤が本発明で用いられよう。し
かし、各々の選択された反応物種が別々の検出剤に複合
される場合には検出剤/反応物複合体の混合物を用いる
ことができることが理解されよう。後に詳しく説明する
ように、各々の選択されたモノマー種が異る反応性を持
つ場合にモノマー/反応物複合体の同様の混合物を用い
ることにより、試料を多数の被分析物について同時に評
価できる。検出剤を反応物又は被分析物にカップリング
する方法は、当該技術分野で周知である。一般に共有カ
ップリングが好ましいが、他の結合手段も可能である。
結合のために利用されうる反応性位置は、上述したこれ
らと同じである。一般に、反応物を結合活性を失うこと
なしに出来るだけ重く検出剤でラベルすることが望まし
い。
遊離の反応物からの特異的に結合した反応物の分離
は、複合体の重合により達成される。非誘導体化モノマ
ーとの重合又は共重合は一般に、攪拌下又は攪拌なしで
約室温で行われる。表面活性剤(たとえば洗剤)は存在
しても、しなくてもよい。反応は酸素の存在下で実施す
ることができるが、酸素不存在で又は制御された量の酸
素の存在下で反応を行うことが一般に好ましい。pH範囲
は、pH3からpH10まで広く変えうるが、反応物が最も安
定であるpH(典型的にはpH6〜8)を選ぶことが好まし
い。もし表面活性剤が用いられるなら、ドデシル硫酸ナ
トリウム、ステアリン酸ナトリウム、又は非イオン性物
質たとえばポリエチレンオキサイド又はラウリルエーテ
ルのような適当な化合物を用いうる。
フリーラジカルは、酸化還元開始、光化学開始、イオ
ン化放射又は熱開始により発生できる。酸化還元開始及
び光化学開始の両者の利点は、環境温度又は生体温度
(22〜37℃)のような比較的低い温度で合理的速度での
フリーラジカルの製造にある。使用しうる酸化還元開始
のタイプとしては、(1)還元剤と組合せたパーオキシ
ド、たとえば第一鉄イオンと過酸化水素、又はN,N−ジ
アルキルアニリン又はトルイジンと過酸化ベンゾイル、
及び(2)還元剤たとえばN,N,N′,N′−テトラエチル
メチレンジアミン(TEMED)、メタ重亜硫酸ナトリウム
又はチオ硫酸ナトリウムと組合せた過硫酸塩。詳しく
は、過硫酸アンモニウム、過酸化ベンゾイル、過酸化ラ
ウリル、t−ブチルヒドロパーオキシド、t−ブチル過
酸化ベンゾイル、クメンヒドロパーオキシド又はこれら
の混合物を、重硫酸ナトリウム又はチオ硫酸ナトリウム
のような還元剤とともに用いることができる。重亜硫酸
ナトリウム単独を重合のために用いうることも明らかで
ある。
光開始重合もまた、光開始剤たとえばアゾジイソブチ
ロ−ニトロル、アゾジイソブチロアミド、ベンゾインメ
チルエーテル、リボフラビン、チアジン染料たとえば塩
化第二鉄又はジアジドテトラミンコバルト(III)アジ
ドを反応系の紫外及び/又は可視光照射とともに用いて
行うことができる。
イオン化放射もまた、放射能源又は粒子加速器を用い
て行える。
重合は、生物学的液体中に普通にある種々の生理学的
物質の存在下で実施できる。
非誘導体化モノマー及び重合開始化合物は、免疫評価
の間中、反応混合物中に存在することができ、又はそれ
らは任意の適当な時点で加えられることができる。ポリ
マーに特異的に結合した検出剤の量の測定は、検出剤に
より与えられる信号のタイプに依存していくつかの方法
のいずれかで行える。一実施態様において、検出剤は蛍
光体であり、ポリマー粒子に結合した蛍光はフロー細胞
測定(cytometry)及びフロー微小蛍光測定により検出
又は測定される。別の実施態様では、ポリマー粒子に結
合した蛍光は、粒子の濾過後に測定される。
以下の実施例は、本発明を例示するために示されるも
のであって、本発明を限定するものではない。
実験 下記の実施例は、代表的モノマー(2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート〔HEMA〕)、二つの抗体及び検出さ
れるべき抗原(ヒトIgM)を用いる。第一の抗体は、2H1
と表示されるマウスモノクロナールであり、これはヒト
IgMのκ軽鎖と反応し、モノマーと複合する。第二の抗
体は、2C3と表示されるマウスモノクロナールであり、
ヒトIgMのμ重鎖と反応し、ヒトIgMへの第一の抗体の結
合を妨害しない。第二の抗体は蛍光性タグでラベルされ
る。簡単に述べると、これら実施例は同時サンドイッチ
免疫評価構成を用い、検出されるべき被分析物の存在は
形成されたポリマー中への検出剤/反応物(フルオレセ
インでラベルされた2C3抗体)の組込みを仲介する。ポ
リマーに特異的に結合された検出剤/反応物の量、すな
わち蛍光強度は試料中の被分析物の量に比例する。典型
的手順では二つの反応物複合体は、三元錯合体を形成す
べく、被分析物を含むと考えられる試料と共にインキュ
ベートされる。次に非誘導体化(遊離の)モノマーが加
えられ、続く重合の開始は非誘導体化モノマーと三元錯
合体中に存在するモノマー/反応物複合体との共重合を
もたらし、蛍光性ポリマーを形成する。被分析物の不存
在下では検出剤/反応物複合体は三元錯合体を形成せ
ず、ポリマー粒子は実質的に蛍光性でない。
実施例Iは、(a)第一の反応物への複合体化を許す
アクリルモノマーの活性化、(b)アクリルモノマーの
第一反応物への複合体化ならびに複合体化が成功した証
拠、(c)モノマー/反応物複合体が被分析物へ結合す
る能力を保持することの例示、及び(d)第二反応物の
検出剤(フルオレセインイソチオシアネート)との複合
体化を例示する。実施例IIは、緩衝食塩溶液中でのHEMA
モノマーの重合を例示する。生物学的試料中に普通見ら
れる又は加えられる化合物によるこの重合プロセスにお
ける妨害のないことを保証するために、この反応はま
た、血清の試料の存在下で及び非イオン性界面活性剤の
存在下でも行われた。実施例IIIは、不溶性ポリマー粒
子中への蛍光性の、被分析物で仲介された組合込みを例
示する。これは、最初にモノマー/反応物複合体及び検
出剤/反応物の試料を被分析物又は対照緩衝溶液の一方
とインキュベートすることにより行われる。続く重合の
後に形成された粒子をフロー細胞測定で分析し、被分析
物陽性の試料は高度に蛍光性の粒子を含むことが判り、
一方、対照溶液に含まれる粒子はバックグランドの蛍光
しか示さない。同様に、粒子中へのこの蛍光性組込みの
程度は、存在する被分析物の量に直接関係づけられるこ
とが判った。これは定量的免疫評価のための根拠をな
す。実施例IVは、モノマー/MAb複合体(MAb/M)と別の
非誘導体化HEMAモノマーとの共重合を例示し、その構造
中にMAbを総体的に含む合成ポリマー粒子をもたらす。
例示のために、MAb/M複合体はまずフルオレセインイソ
チオシアネートで蛍光的にタグを付けられる。このフル
オレセインでタグされたMAb/M分子を含むポリマー粒子
は次に、蛍光顕微鏡下で可視化された。さらに、個々の
ポリマー粒子の蛍光は、フロー細胞測定計を用いるフロ
ー分析により定量された。
実施例Vは、ビニル安息香酸モノマーのN−ヒドロキ
シコハク酸イミドエステルの合成及びそれの抗体反応物
への複合体化を例示する。得たモノマー/抗体複合体
は、サンドイッチ免疫評価においてフルオレセイン抗体
複合体(校舎の抗体は第二の非競合的エピトピック位置
に向けられる)と共に用いられる。ここで、モノマー/
抗体複合体と遊離モノマーとの共重合により形成された
ポリマー粒子は0.45μm孔大きさの酢酸セルロースフィ
ルターでの濾過によりバルク溶液から分離され、洗わ
れ、そしてそれに伴う信号がフロントサーフェス蛍光計
を用いてフィルターから読まれる。
実施例VIは、IgG及びIgMのための同時二色免疫評価を
例示する。実施例Vと同じモノマー/抗体複合体が二つ
の検出剤/反応物複合体(一つはIgGに特異的にフィコ
エリスリンに複合され、一つはIgMに特異的でフルオレ
セインに複合される)と共に用いられる。粒子に伴う赤
色及び緑色蛍光の測定はフロー微小蛍光計で行われる。
実施例I A:反応物への複合体化のための活性化したアクリル酸モ
ノマーの合成 N−ヒドロキシコハク酸イミド(NHS)(4.6g、40ミ
リモル)及び塩化アクリロイル(18ml、220ミリモル)
を含む混合物を無水雰囲気中で3時間攪拌しながら還流
し、均一溶液である反応混合物を気化してシロップ状に
した。蒸留水(50ml)をシロップに加え、混合物を4℃
で30分間攪拌した。クロロホルム(50ml)を加え、混合
物を層に分離し、有機層を水相のpHが約5になるまで水
で(各回50mlで一般に5度)連続して抽出した。得た水
性溶液を一緒にまとめ、クロロホルム(50ml)で一度抽
出した;このクロロホルム溶液及び先述のクロロホルム
溶液を一緒にまとめ、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして
気化してシロップとする。シロップを−20℃で一夜貯蔵
して得た結晶をジエチルエーテルととも粉砕し、濾過し
て回収する。
無水エタノールからの再結晶により2.0gの望む生成物
が得られた。この化合物をマススペクトロメトリー、赤
外スペクトロメトリー、NMR、液体クロマトグラフィ、
及び融点により分析し、アクリル酸のN−ヒドロキシコ
ハク酸イミドエステルであることが判った。
B.モノマー/反応物複合体の調製 アクリル酸のN−ヒドロキシコハク酸イミド(NSA)
を下記のようにマウスモノクロナール抗体(MAb)2H1と
反応させた:0.29M炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.3)中の
2.2mgのMAbを全体積0.5ml中のNSAの20μgに加えた。反
応混合物を一定攪拌下に37℃で1時間インキュベートし
た。次にこの溶液から100μlを採って逆相高性能液体
クロマトグラフィ(RP−HPLC)で分析し、反応混合物中
の遊離アクリル酸(NSAの非特異的加水分解から生じ
る)及び残留NSAの量を調べた(表1): このことは、モノマーの正味89ナノモルが14.4ナノモ
ルのMAbにMAb当り6.2のモノマー分子の比で結合された
ことを示す。
残るNSA及びその加水分解生成物の除去のため及び誘
導体化抗体を更に特徴付けるために、200μlの反応混
合物をSephadex G−25(商標、エピクロルヒドリンで架
橋されたデキストランのビーズ、Pharmacia Fine Chemi
calsAB,Uppsala,Sweden,製)のカラムで、Sephadex G−
25へのポリペプチドの非特異的吸着を防ぐためにボビン
血清アルブミン0.1mg/mlを加えられた同じ炭酸塩緩衝液
中でクロマトグラフにかけた。
次にモノマー/反応物複合体の試料を等電焦点(focu
sing)により分析した。この手順中、蛋白質のポリペプ
チドサブユニットが、等電点つまりそれらが正味の正電
荷をも負電荷をも持たないpHに従って分離された。この
目的のために、モノマー/反応物複合体の重鎖及び軽鎖
は最初に、3%(w/v)ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)
及び5%(v/v)2−メルカプトエタノールの存在下で
解離され、SDS−ポリアクリルアミド板状ゲル中で電気
泳電により分子量に基づいて分離された。反応物の分離
された重鎖と軽鎖は、ゲルから取り除かれ、さらにその
等電点に従いポリアクリルアミド板状ケル中で等電焦点
により分析された。等電焦点ゲルを染料(Coomassie Br
illiant Blue R−250)で染色すると、各試料に特徴的
なバンドパターンが得られる。抗体の重鎖と軽鎖の両者
はそのシアリル酸(sialicacid)成分中に固有の変化を
含むグリコプロテインであるので、各重鎖及び軽鎖は電
荷によりバンドの特徴的群へと分離でき、各バンドはポ
リペプチド及び異なる量のシアリル量を含む。活性化ア
クリル酸の反応は主に、蛋白質リシン残基上のアミノ官
能基とで起るので、モノマーのMAbへの付加は結合した
アクリル酸の各分子当り蛋白質サブユニット上の一つの
正電荷を中和すると考えられる。このことは結局、誘導
体化蛋白質の等電点を変えると考えられる。
等電焦点分析の結果は、各重鎖は約三つのアクリルモ
ノマーの共有結合により変性されたことを示した(第1
図参照)。分析はまた、モノマー誘導体化した軽鎖の電
気泳動パターンは、軽鎖へのモノマーのほぼ最小の複合
体化のみが起ったほどに非誘導体化ポリペプチドパター
ンに近いことを示す。この理由から、アクリル酸モノマ
ーの6モルが抗体の1モルに複合体化された(抗体当り
2つの重鎖の重鎖当り3倍)と考えられ、これはRP−HP
LCによる分析と一致した。
C.モノマー/反応物複合体が被分析物に対する結合能力
を保持することの例証 精製したモノマー/反応物複合体がまだ活性であるこ
とを示すために、それは酵素結合免疫吸着剤評価(ELIS
A)でテストされ、結果は特異的結合能力の損失のない
ことを示した。この目的のために、ヒトIgG(これはヒ
トIgMとして同じκ鎖抗原を含む)をマイクロELISAプレ
ートのくぼみ(96ケ)の表面に吸着した。くぼみを洗
い、プラスチック表面上の残った非特異的吸着点をボビ
ン血清アルブミンでブロックし、次に連続的希釈の抗体
(対照抗体及びモノマー/抗体複合体)とともにインキ
ュベートした。プレートを再び洗い、ホースラディシュ
パーオキシダーゼ、o−フェニレンジアミン及び過酸化
水素に複合体化されたヤギ抗マウス免疫グロブリンとと
もにインキュベートした。反応を停止するために希硫酸
水溶液を加え、プレートをマイクロELISAリーダーで評
価し、モノマー/抗体複合体の各希釈物の光学的濃度を
対照抗体のそれと比較した。モル基準で云って、モノマ
ー/反応物複合体は、複合体化されていない抗体単独の
場合と同等の特異的結合活性を示した。
D.検出剤/反応物複合体の調製 同時的サンドイッチ免疫評価系の構成要素の集合にお
ける最後の段階は、被分析物の異るエピトープに結合し
た第二の抗体(ヒトIgMのμ重鎖と反応する2C3)の同定
である。すなわちそれは、第一のモノマー/反応物複合
体の被分析物への結合をブロックしない。第二の抗体反
応物は検出剤(フルオレセイン)でラベルされた。この
目的のために、フルオレセインイソチオシアネート異性
体II(FITC)の60μg(DMSO中の3.0mg/ml溶液を20μ
l)を、0.27M炭酸塩緩衝液(pH9.3)の0.125ml中の1mg
の抗体2C3に加えた。混合物を37℃で30分間インキュベ
ートし、0.5MNaCl及び0.1%NaN3が加えられたリン酸塩
緩衝食塩水中でSephadex G−25(商標)のカラムでクロ
マトグラフィに付した。これは、フルオレセインでラベ
ルされた抗体を、溶液中に残った何らかのFITCから分離
した。ピークが0.25mlの量で集められ、フルオレセイン
対抗体比(式F/Ab比=3.1×A495/A280−0.31×A495を用
いて280nmと495nmでの吸光度から計算された)は4.7で
あると判った。実施例I.C.と同様の方法を用いて、この
検出剤/反応物は被分析物に特異的に結合する完全な能
力を持つことが判った。
実施例II 緩衝された食塩水中でHEMAモノマーの重合生理学的化
合物の存在下での2−ヒドロキシエチルメタクリレート
の重合は次のように行われた:蒸留水またはリン酸塩で
緩衝された食塩水(pH7.4)の2.73mlに25%(v/v)2−
ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA、Aldrich Chem
ical Company)製の0.06〜0.24mlを加えた。必要に応じ
水を加えて2.97mlの最終体積とした。カベット(cuvett
e)の底にパスツール管を通して、予め精製した窒素を
少なくとも5分間吹き込んだ後に1M Na2S2O5の30μlを
加え、得たポリマーの沈澱をBeckman Model 26分光光度
計を用いて550nmでモニターした。第2図は、モノマー
濃度に対する沈澱速度の依存性を示す。このデータか
ら、2%の濃度が選ばれた。
10%(v/v)までの胎児牛血清又は1%(w/v)までの
濃度のNonidet P−40(商標、Shell Chemical Co.製の
非イオン性界面活性剤)の含有は、ポリマー粒子の形成
速度に影響を持たなかった。胎児牛血清は種々の蛋白質
及び他の生理学的化合物を含むので、このことは多くの
蛋白質及び生理学的化合物がポリマー粒子の形成を禁止
しないことを示す。非イオン性界面活性剤は生物学的物
質を可溶化するために免疫評価で普通に用いられるの
で、このことは、ポリマーで誘起される分離の免疫評価
において界面活性剤を妨害なく用いることが可能であろ
うことを示す。
実施例III ポリマー中へのフルオレセインの被分析物特異的な組込
みの例示 この実施例は同時的抗体サンドイッチ免疫評価法を例
示する。この方法において、検出剤/反応物(フルオレ
セインでラベルされた2C3、5μg)、被分析物(ヒトI
gM、4.5μg)及びモノマー/反応物(アクリル酸でラ
ベルされた2H1、5μg)を共にインキュベートし、こ
れはモノマーと検出剤の両者を含む三元錯体つまりサン
ドイッチの形成をもたらした。この錯体と追加的非誘導
体化モノマー(HEMA)との共重合は、蛍光性のポリマー
粒子の形成を結果した(試料a)。
比較のために、被分析物が省略された他は第一のケー
スと同じ対照試料を作った。これは、ポリマー粒子が非
蛍光性なので、モノマー/反応物を含むが検出剤/反応
物を含まないポリマー粒子の形成を結果した(試料
b)。二つの試料からポリマー粒子中への蛍光性の組込
みの量を定量的に比較するために、それらをフロー細胞
計を用いて定量的フロー分析に付した。
重合を10分間進めた後に、ポリマー粒子の懸濁物を10
0倍に希釈し、次にアルゴンイオンレーザー光源を備え
るフロー細胞計(Becton Dickinson,FACS IV)中に入れ
た。この手順中、懸濁粒子は緩衝液の層流中で一列縦隊
で運ばれる。レーザービームによる粒子流の検査は、粒
子がレーザー光通過路に入るたびごとに光散乱を起す。
光散乱の程度は、粒子サイズ及び形の反影である。光散
乱の測定は、粒子から放出される蛍光の同時的測定を電
子的にトリガーするために用いられる。この方法で、ポ
リマーに特異的に結合した蛍光が選択的に測定できる。
結果を第3図にグラフで示す。これは、試料bからの
ポリマー粒子の蛍光強度(点線)を、被分析物が省略さ
れた対照試料aからのコポリマーの蛍光強度(実線)と
比較する。被分析物の存在下で形成されたコポリマー粒
子(完全な系)の蛍光強度は、対照に比べて73チャンネ
ル上方にシフトされた(第3図中の矢印を見よ)。蛍光
強度スケール(x軸)は対数であり、73チャンネルのシ
フトは蛍光強度の20倍の増加に対応する。蛍光強度のこ
の増加は、試料中に存在する被分析物の量の線形関数で
あると判った。第4図は、各反応物複合体の1μgを用
い、他は第2図と同じ条件で、試料中に存在する被分析
物の量に対して蛍光強度を線形スケールでプロットした
グラフである。
実施例IV ポリマー中へのモノマー/ポリペプチド複合体の組込
みの例示 ポリマー中のポリペプチドの存在を同定しモニタリン
グする手段を与えるために、モノマー/抗体複合体(MA
b−M)が蛍光性化合物を共存結合的にタグされた。こ
の目的のために、フルオレセインイソチオシアネート異
性体II(FITC)の88μg(DMSO中10mg/mlの8.8μl)を
0.29M炭酸塩緩衝液(pH9.3)の1.2ml中の3.6mgのMAb−
Mに加えた。混合物を37℃で1時間攪拌し、カラムへの
非特異的吸着を防ぐためにボビン血清アルブミン(0.01
mg/ml)を加えたリン酸塩緩衝食塩水中でSephadex G−2
5(商標)のカラムでクロマトグラフィに付した。これ
は、溶液中に残る何らかの遊離フルオレセインイソチオ
シアネートからフルオレセインをタグされたMAb−Mを
分離した。
フルオレセインをタグしたMAb−M複合体は次に不溶
性ポリマー粒子を形成するために追加されるHEMAと共重
合された。デノボ合成されたポリマー中へのフルオレセ
インでタグしたMAb−Mの組込みを例示するために二つ
の方法が用いられた。二つの方法、つまり蛍光顕微鏡測
定及び蛍光活性化セルソーターを用いる定量的フロー分
析は、ポリマー粒子中の蛍光の存在を実際に測定した。
比較のために二つの対照物が用いられた(試料a及び
b)。試料aでは、実施例Iの重合系を少し変えて(全
体積1ml)、HEMA単独を不溶性ポリマー粒子へと重合し
た。試料bでは、不溶性ポリマー粒子の形成の間の“傍
観者”ポリペプチドの非特異的取込みをテストするため
に、フルオレセインでタグされた(しかしモノマーで複
合体化されていない)傍観者MAbの50μgを重合系に加
えた。蛍光顕微鏡で見ると、どの場合にもポリマー粒子
に伴う蛍光は見られなかった。試料cでは、ポリマー粒
子中への共重合を経るポリペプチドの特異的組込みをテ
ストするために、モノマーで複合体化された、フルオレ
セインをタグされたMAb−Mの50μgを重合系に加え
た。この場合、蛍光顕微鏡で見ると蛍光性の総てがポリ
マー粒子に拌うように見られた。
同じ実験を、蛍光活性化セルソーターを用いて定量的
フロー分析により調べた。重合を10分間進めた後に、ポ
リマー粒子懸濁物を100倍希釈し、次にアルゴンイオン
レーザー光源を備えるフロー細胞計(Becton Dickinso
n,FACS IV)中に導入した。この手順中、懸濁粒子は、
緩衝液の層流中を一列縦隊で運ばれた。レーザービーム
による粒子流の検査は、粒子がレーザー通過路に入るた
びごとに光散乱を発生する。光散乱の程度は粒子サイズ
及び形の反影である。さらに、光散乱の測定はまた、光
散乱信号の原因である粒子から放出された蛍光の同時的
測定を電子的にトリガーするために用いうる。この方法
において、ポリマー粒子に特異的に拌う蛍光を選択的に
測定できる。
結果は、第5A〜D図を参照して下記のようにまとめる
ことができる: 光散乱分析 HEMA単独から形成されたポリマー粒子
(実線)、傍観者抗体の存在下で重合されたHEMAから形
成されたポリマー粒子(点線)、フルオレセインでタグ
されたMAbとHEMAの共重合により形成されたポリマー粒
子(ダッシュ線)の光散乱分析(第6A及びC図)は、粒
子径分布は三つの試料総てについてほぼ同じであること
を示す。
蛍光分析 第6B図は、HEMA単独から形成されたポリマ
ー粒子(実線)及び傍観者抗体の存在下で重合されたHE
MAから形成されたポリマー粒子(点線)の蛍光強度を比
べる。蛍光強度は、両試料についてほぼ同じであった。
この強度がフルオレセインでタグされた傍観者抗体が存
在したか否かに無関係にほぼ同じなので、両試料の弱い
フルオレセイン信号はHEMAポリマーそれ自身の自己蛍光
によると考えられ、ポリマー中への傍観者抗体の非特異
的取込みが最小であったことを示す。第6D図は、HEMA単
独から形成されたポリマー粒子(実線)及びモノマー誘
導体化され、フルオレセインでタグされたMAbとHEMAの
共重合により形成されたポリマー粒子(ダッシュ線)の
蛍光強度を比較する。コポリマー粒子(モノマー誘導体
化され、フルオレセインでタグされたMAbとHEMA)の蛍
光強度は、28チャンネル上方へシフトされた。蛍光強度
スケール(x軸)は対数であり、28チャンネルのシフト
は蛍光強度の3倍の増加に相当する。蛍光強度のこの劇
的増加は、モノマー誘導体化され、フルオレセインでタ
グされたMAbがポリマー粒子中に総体的に組込まれたこ
との決定的証拠を提供する。
実施例V A:4−ビニル安息香酸(VBA)のN−ヒドロキシコハク
酸イミド(NHS)エステルの合成40mlのテトラヒドロフ
ラン(THF)中の1g6.74ミリモル)のVBAに、0.775gのNH
S及び1.39gのジシクロヘキシル(カルボジイミド)を加
えた。得た混合物を室温で一夜攪拌した。混合物を濾過
し、少量のp−メトキシフェノールを濾液に加えた、次
に濾液を乾燥まで気化させ、淡黄色の結晶を得た。これ
を次にジエチルエーテルと共に粉砕した。得た固体をメ
タノールから一回再結晶した。NMR,マススペクトロメト
リー及び赤外スペクトロスコピーでの分析により、この
化合物はN−スクシンイミジルオキシ−(4−ビニルベ
ンゾエート)(NSB)であると同定された。
B:モノクロナール抗体へのNSBの複合体化ヒト免疫グ
ロブリンのκ軽鎖と反応性の、2H1と呼ばれるマウスモ
ノクロナール抗体をNSBに複合体化して、モノマー/抗
体複合体を得た。簡単にいえば、0.29M炭酸塩緩衝液(p
H 9.3)1.23ml中の精製した2H1Igcの7mgに、THF11.3μ
l中のNSB113μgを加えた。混合物を37℃で1時間攪拌
し、次にリン酸塩緩衝食塩水(PBS,pH7.4)中で平衡化
したSephadex G−258(商標:Pharmacia Fine Chemical
s,Piscataway,N.J.,製のPD−10使い捨てカラム)でクロ
マトグラフィに付した。分画を集め、280mmでその吸光
度を調べた。ピーク分画をプール、100μlに小分け
し、必要になるまで−20℃で凍結貯蔵した。
C:モノクロナール抗体へのフルオレセインイソチオシア
ネート(FITC)の複合体化 ヒト免疫グロブリンのγ重鎖と反応性の、3F6と呼ば
れるマウスモノクロナール抗体をFITCに複合体化して、
検出剤/抗体複合体を得た。要するに、FITC異性体IIの
60μg(PMSO中の3.0mg/ml溶液の20μl)を、0.29M炭
酸塩緩衝液(pH9.3)0.125ml中の精製した3F6I gG の1m
gに加えた。混合物を37℃で30分間インキューベート
し、次にPBS/0.5M Nac1/0.1%(w/v)NaN3中で平衡化さ
れたSephadex G−25(商標)のカラムでクロマトグラフ
ィに付した。分画を集め、下記の式 を用いてピーク分画のフルオレセイン対抗体蛋白質(F/
P)比を求めた。F/P比は約5であった。
D:ヒトIgGのための重合誘起分離免疫評価NSBと複合し
た抗体2H1(AbM)及びFITCと複合した3F6(AbF)を用い
て、ヒトIgGの免疫評価を行った。IgG/κヒトメイロー
マ(mye1oma)蛋白質が抗原として用いられた。
評価は下記のように行ったAbM(30μg/ml最終濃
度)、AbF(30μg/ml最終濃度)、及びヒドロキシエチ
ルメタクリレート(HEMA,1%(w/v)最終濃度)を、全
体積100μlで,抗原を含む試料と混合した。
37℃で10分間のインキューベーションの後に、30mMの過
硫酸アンモニウムの25μl及び240mMのN,N′,N′−テト
ラエチルメチレンジアミンTEMED)の25μlを加えて重
合を開始した。重合は37℃で20分間行った。得たコポリ
マー中に組み込まれた蛍光性の量は、フロー微小蛍光測
定又はScreen Machine(Pandex Laboratories,Mundelei
n,I11)での濾過により求められた。フロー微小蛍光測
定法では、FACSIV(Becton−Dickinson,Summyva1e,G
a.)での分析の前に反応混合物の50μlを2mlのPBS中に
希釈した。濾過法では、反応混合物の50μlを、0.05%
(w/v)のTween20を含む同体積のPBSで希釈し、Screen
Machineマイクロ滴定トレイのくぼみに加えた。このト
レイのくぼみは、平均0.45ミクロン孔径の酢酸セルロー
スフィルターを持つ。フィルターは、PBS中の1%(w/
v)のBSAで洗うことにより予め平衡化された。
表Iは、二つの測定法を用いて種々の濃度の抗原につ
いて得た相対的蛍光強度を比較する。
実施例VI ヒトIgG及びIgMの同時二色測定のための重合誘起分離
免疫評価 NSBに複合した2H1(AbM,ヒトκ軽鎖に対する)及びF
ITCに複合した2C3(ABF,ヒトμ重鎖に対するマウスモ
ノクロナール)を上述したように調整した。
A:モノクロナール抗体へのR−フィコエリスリン(Ph
ycoerithrin)の複合体化 ヒト免疫グロブリンのγ重鎖に反応性の、3F6と呼ば
れるマウスモノクロナール抗体をR−フィコエリスリン
(PE)に複合して、検出剤/抗体複合体を得た。R−フ
ィコエリスリンは,J.Ce11Bio1.93:981,1982,0iら,に
記載されるように赤藻Porphyra Yesoensisから精製され
た。複合体化は、二官能性架橋剤としてスクシンイミジ
ル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−
カルボキシレート(SMCC)を用いて、スルホエーテル結
合を介して行われた。要するに、チオール基がS−アセ
チルメルカプト無水コハク酸を用いて抗体に導入され、
一方、反応性マレイミド基がSMCCを用いてPEに導入され
た。次にこのPE誘導体を抗体誘導体にカップリングさせ
た。
チオール基の3F6〜の導入は下記のように行われた:0.
5mlのPBS中の精製された3F6IgGの2.5mgに、DMF中のS−
アセチルメルカプト無水コハク酸の60mg/ml溶液5μl
を加えた。混合物を室温で連続攪拌下に30分間インキュ
ベートした。その後に、1Mヒドロキシルアミン(pH7.
0)の0.5ml及び0.1MTris緩衝液(pH7.0)の0.05ml(0.2
MのEDTAを含む)を加えた。
インキュベーションを室温で10分間続け、次に反応混
合物を、0.005MのEDTAを含む0.02Mリン酸塩緩衝液(pH
6.0)中で平衡化したSephadex G−25カラム(1.0×45c
m)でクロマトグラフィに付した。分画を集め、280nmで
のその吸光度を求めた。ピーク分画をプールし、Arch.B
iochem.Biophys.119:41,1967,Grassettiら、の方法に
従ってIgGの1モル当たりのチオール基の数を求めた。
約7つのチオールが1モルのIgG当たり導入された。
反応性マレイミド基は下記のようにしてPE中に導入さ
れた:PBS1.0ml中のPE1.0mgに、DMF中のSMCCの0.9mg/ml
溶液25μlを加えた。混合物を室温で30分間インキュベ
ートし、次にそれを0.1Mリン酸塩緩衝液(pH6.5)中で
平衡化され、たSephadex G−25カラム(1.0×45cm)で
クロマトグラフィに付した。分画を集め、280nmでのそ
の吸光度をモニターした。ピーク分画をプールしJ.,Imm
unoassay:209,1983,Ishikawa、ら、の方法に従ってSM
CC対PEのモル比を求めた。PE1分子当たり約4分子のSMC
Cが導入された。
得たPE誘導体を下記のようにしてチオール化3F6にカ
ップリングした:0.1MMリン酸塩緩衝液(pH6.5)の2ml中
のPE誘導体1mgに、0.02Mリンコ酸塩緩衝液(pH6.0)
(0.005MのEDTAを含む)の1ml中のチオール化3F6の1.5m
gを加えた。混合後に0.3mlの10×PBSを加え、得た混合
物を室温度で2時間インキュベートした。インキュベー
ション後にDMF中の0.1MのN−エチルマレイミド50μl
を加えた。インキュベーションを10分間続け、次に反応
混合物を、0.1%(w/v)アジドを含むPBS中で平衡化し
たSephacry1 S−300(商標)カラム(1.5×120cm)でク
ロマトグラフィに付した。二つのPE含有ピークが得ら
れ、高い分子量ピークは3F6複合体化PEに対応し、低い
分子量ピークは非複体化PEに対応する。高い分子量ピー
クに対応する分画をプールしそれは1.5の3F6対PEモル比
を持つことが判った。この複合体はAbPEと言われる。
B:ヒトIgG及びIgMの同時二色免疫評価ヒトIgG及びIgMの
同時二色測定のため重合誘起分離免疫評価は下記のよう
に行われた。:AbM(30μg/ml最終濃度)、AbF(45μg/
ml最終濃度)、AbPE(30μg/ml最終濃度)を、種々の量
の両抗原を含む試料と共に合計体積100μlで混合し
た。IgG/κメイローマ(mye1oma)蛋白質及びIgM/κメ
イローマ蛋白質を抗原として用いた。37℃で10分間のイ
ンキュベーションの後に、30mMの過硫酸アンモニウム25
μl及び240mMのTEMED25μlの添加により重合を開始し
た。20分間の重合の後に反応混合物の50μlを、FACSIV
を用いるマルチパラメータフロー微小蛍光測定による分
析のためにPBS2ml中に希釈した。励起のために488μm
レーザー光を用いた。放出波長を分割するために560μ
m二色ミラー(Becton−Dickison)を用いた。さらに、
580μmロングパスフィルター及び540μmショートパフ
ィルター(Ditric Optics,Hudson,Ma)を各々,赤(P
E)及び(FITC)フォトマルチプライアー管の前に置い
た。緑及び赤の信号の起こりうる残留洩出(residual s
pillover)を補正するためにコンペンセーターを用い
た。
IgGとIgMの同時二色測定は、一連の試料について行わ
れデータは64×64個のドット(各4.5個のドットが蛍光
の約2倍増を示す)のグラフで粒子数(たて軸)対対数
緑色蛍光又は対数赤色蛍光として表示された。コポリマ
ー粒子の最初の蛍光曲線は、0μg/mlのIgM及び1μg/m
lのIgGの存在下で形成され、背景蛍光以上の緑色蛍光を
示さなかった。コポリマー粒子の第二の蛍光曲線は1μ
g/mlのIgM及び0μg/mlのIgGの存在下で形成され、粒子
は緑色に蛍光を発した。最初の曲線において形成された
コポリマー粒子と第二の曲線において形成されたコポリ
マー粒子を混合することにより得た蛍光曲線は、二つの
別々のピーク、すなわちIgM含有粒子を含む緑ピーク及
びIgG含有粒子を含む赤ピークを結果した。
一定量のIgG(1μg/ml)及び種々の量のIgM(各々0
μg/ml最終濃度,0.125μg/ml,0.500μg/ml,及び1.0μg/
ml)の存在下でコポリマー粒子の蛍光曲線を形成した。
形成されたコポリマー粒子は緑色及び赤色の二つの蛍光
を放出し、そしてグラフにすると試料中の各抗原の量に
比例して両軸に沿って動く単一ピークを形成する。
本発明の理解を助けるために例示及び実施例によって
本発明を詳しく説明したが、それの変更、改変を本発明
の範囲で種々行いうることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、電機泳動の結果を例示する図である。 第2図は、HEMA濃度とホモポリマー形成速度の関係を示
すグラフである。 第3図は、モノマー/フルオレセインタグ抗体反応物複
合体のポリマー粒子への組込みを示すグラフである。 第4図は、被分析物濃度と蛍光強度の関係を示すグラフ
である。 第5A−D図は、フルオレセインをタグされたモノマー/
ポリペプチド複合体の不溶性ポリペプチド含有ポリマー
粒子への組込みを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 668248 (32)優先日 1984年11月7日 (33)優先権主張国 米国(US) 審判番号 平6−18542 (72)発明者 アレン エス ホフマン アメリカ合衆国 ワシントン州 98105 シアトル ウエスト ローレル ドライブ ノースイースト 4528 (56)参考文献 特開 昭49−86587(JP,A)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液体混合物から物質を選択的に除去する方
    法において、 液体混合物中の該物質に結合する能力を有する抗体に、
    抗体との結合のための少なくとも一つの反応性位置を含
    む重合性化合物を共有結合させて複合体を形成し、 上記物質を該複合体と接触させて上記物質を抗体に結合
    し、重合性化合物/抗体/上記物質のコンプレックスを
    形成し、 該コンプレックスを重合して、液体混合物から分離でき
    る不溶性ポリマーを形成することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】除去される物質が抗原であり、液体混合物
    が水性である特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】重合性化合物/抗体の複合体と共重合でき
    る少なくとも1種の重合性化合物を表面に結合して有す
    る固体表面を用意し、上記固体表面に結合した重合性化
    合物の存在下で複合体を重合することを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】少なくとも1種の被分析物を含むと考えら
    れる液体試料中の被分析物の存在を決定するための免疫
    評価法において、 (a)液体試料中に存在すると考えられる各被分析物当
    たり各々一つの重合性化合物/抗体複合体と上記液体試
    料を接触させて各々の重合性化合物/抗体/被分析物の
    コンプレックスを形成し、但し前記抗体は液体試料中の
    被分析物に結合する能力を有するものであり、各重合性
    化合物/抗体/被分析物のコンプレックスをラベルする
    ための各検出剤を用意し、 (b)該検出剤の存在下で各重合性化合物/抗体/被分
    析物のコンプレックスの重合を開始することにより、検
    出剤でラベルされ且つ重合した各コンプレックスを分離
    し、 (c)検出剤でラベルされ且つ重合した各コンプレック
    ス中への各検出剤の組み込みを検出する ことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】検出剤が、ラジオアイソトープ、酵素、酵
    素阻害剤、酵素コファクター、蛍光体、ルミネッセンス
    物質、発色団及び粒子からなる群から選ばれる特許請求
    の範囲第4項記載の方法。
  6. 【請求項6】被分析物を含むと考えられる液体試料中の
    被分析物の存在を決定するための免疫評価法において、 (a)重合性化合物/抗体複合体と上記液体試料を接触
    させて重合性化合物/抗体/被分析物のコンプレックス
    を形成し、但し前記抗体は液体試料中の被分析物に結合
    する能力を有するものであり、重合性化合物/抗体/被
    分析物のコンプレックスをラベルするための検出剤を用
    意し、 (b)該検出剤の存在下で重合性化合物/抗体/被分析
    物のコンプレックスの重合を開始することにより、検出
    剤でラベルされ且つ重合したコンプレックスを分離し、 (c)検出剤でラベルされ且つ重合したコンプレックス
    中への検出剤の組み込みを検出する ことを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の方法。
  7. 【請求項7】被分析物を含むと考えられる液体試料中の
    被分析物の存在を決定するための免疫評価法において、 (a)重合性化合物/被分析物複合体と上記液体試料を
    接触させて試料混合物を形成し、 (b)該混合物を、特異的に被分析物を結合することが
    できる検出剤/抗体複合体と接触させて、検出剤でラベ
    ルされた被分析物コンプレックス及び検出剤でラベルさ
    れた重合性化合物/被分析物コンプレックスを形成し、 (c)重合性化合物/被分析物のコンプレックスの重合
    を開始することにより、検出剤でラベルされ且つ重合し
    たコンプレックスを分離し、 (d)検出剤でラベルされ且つ重合したコンプレックス
    中への検出剤の組み込みを検出する ことを特徴とする方法。
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