JPH08201581A - 放射線遮蔽用組成物並びにその用途 - Google Patents

放射線遮蔽用組成物並びにその用途

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JPH08201581A
JPH08201581A JP3459795A JP3459795A JPH08201581A JP H08201581 A JPH08201581 A JP H08201581A JP 3459795 A JP3459795 A JP 3459795A JP 3459795 A JP3459795 A JP 3459795A JP H08201581 A JPH08201581 A JP H08201581A
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melting point
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thermoplastic resin
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Toru Furubayashi
徹 古林
Keiji Kanda
啓治 神田
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Starlite Co Ltd
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SUTAARAITO KOGYO KK
Starlite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は放射線照射治療時に,要照射部位の
みを限定的に照射し得て,それ以外の非患部は放射線被
曝から遮蔽し得る,簡易にして,効果的な材料を提供す
ることにある。 【構成】 上記目的は,融点が40〜800 Cである熱
可塑性樹脂に,放射線遮蔽材粉又は/及び吸収材粉を混
練した組成物,又はそれ等組成物を積層した材料により
達せられる。この材料を加温,軟化した状態で被照射部
体外表面に,要照射部のみに穴をあけて貼り付け,後に
冷却固化することにより上記目的を達することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,放射線利用技術の分野
で,有効に使用し得る器材の造形用組成物にかかり,特
に放射線遮蔽性又は/及び吸収性を付与され,かつ体温
より少し高い程度の低温で可塑性を有する複合材料にか
かり,放射線照射治療時の非患部の保護用等に簡易に,
かつ有効に使用し得る造形用組成物及びその用途に関す
る。
【0002】本願は特に医療関係に限定されるものでは
ないが,本発明の有用性を説明する為に医療分野での応
用を例に説明する。我が国において放射線によるガンの
治療が広く実用化され,治療を受けたガン患者数は年間
9万人と見込まれ,これは全ガン患者数の約3割に相当
する。γ線(x線)中性子,陽子等を体外から照射する
方法はガン治療の全般に適用されている。例えば,速中
性子線による耳下腺ガンや肉腫等の治療,熱中性子を用
いた脳腫瘍やメラノ−マへの中性子捕捉治療等がある。
又患部に線量を集中照射することが可能な陽子線治療
法,眼の悪性腫瘍及び前立腺ガンなどの他,深部臓器ガ
ンに対しても優れた治療効果が得られることが明らかに
なってきている。これらの放射線を用いた医学への応用
が益々注目されている。
【0003】かかる治療等において,患部は必要な放射
線量を受けて始めてその治療目的が達せられるが,非患
部は副作用等の低減の為出来るだけ被ばくを少なくする
配慮が必要である。従って患者が放射線治療を受ける場
合,照射する患部(局部)以外は被ばくしないように効
果的に遮蔽(保護)するようにしなければならない。
【0004】
【従来の技術】かかる分野において,放射線遮蔽性能を
有する化合物を,高分子材料に添加し,混練した材料は
本願以前に,幾つか知られている。
【0005】例えば実開昭63−135296号,実開
昭56−1652号,特開昭54−1798号,特開昭
61−173198号(シリコ−ンエラストマにホウ素
化合物混入したもの),特開昭54−69698号(シ
リコンゴムにバリウム系化合物を混練したもの),特開
昭56−133349号,平3−107797号(ポリ
エチレン樹脂に無機質ホウ素化合物を混練したもの),
特開昭57−86797号(ホウ素を混練したポリエチ
レン),特開昭58−60299号,特開昭60−89
800号(合成樹脂に鉛金属短繊維を配合したもの),
特開昭60−111192号(ポリオレフィン樹脂に無
機ホウ素化合物を分散したもの),特開昭60−194
394号(エポキシ樹脂に無機ホウ素化合物を混合した
もの)等数多く知られている。
【0006】然しこれ等従来公知の遮蔽材は何れも予め
一定の形状に成形されたシ−ト状,ブロック状等であっ
て,取扱いに制限が多く,特に身体との密着性は低い。
従って遮蔽効果も低くなっていた。使用時に相手の形状
に従って任意に形状を変えることが出来,患部に対する
密着性を保持させたまま,その形状に保たれる特性を有
する放射線遮蔽材は無かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,前記の従来
材料の欠点を補って,遮蔽を要する相手物体の任意の形
状に,簡単な処理で即応し得て,かつ一旦形状が設定さ
れた後は安定にその形状を維持し,身体に密着し,かつ
完全な遮蔽効果を発揮し得る材料及びその用途を見出す
ことを課題とする。
【0008】即ち放射線による被曝を最少限にする為
に,遮蔽物が如何なる形状の保護物体,例えば患部の複
雑な形状に応じても密着し,簡単な前処理で形状や厚さ
を随時,自由に,かつ容易に造形でき,而も充分な遮蔽
効果を有する対放射線保護材料を提供することを課題と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は,融点が4
0〜80℃である熱可塑性樹脂に,放射線遮蔽材及び/
又は吸収材を混練してなる材料の使用により解決され
る。
【0010】ここに,融点が40〜80℃と限定したの
は,40℃以下では若しこの材料を身体に接して使用し
た時,体温(36〜38℃)によって容易に軟化してパ
テ状或いは流動状となり形状が崩れ密着させた時の効果
的な遮蔽の目的が損なわれるからであり,又80℃を超
える場合は,かかる高い温度では遮蔽材を身体に接して
その表面に適用させようと加熱すると,火傷の危険があ
るからである。従って軟化開始温度は40〜80℃の軟
化範囲が選ばれ,より好適には軟化範囲が40〜70
℃,更に最適には40〜60℃にあることが望ましい。
【0011】融点が40〜80℃の範囲にある可塑性樹
脂としては,幾つかの高分子化合物が知られている。例
えばポリカプトラクトン〔(商品名,プラクセルH)ダ
イセル化学工業(株)製〕が知られている。〔化学経済
・平成4年11月号,融点60℃と記される。〕 又こ
のような高分子量カプロラクトンを,特定の脂肪族ジカ
ルボン酸と特定の脂肪族ジオ−ルと共重合させることに
よって,より低温(40〜58℃)の融点を有する樹脂
が製造されることが知られている(特開昭58−810
42号)。この樹脂は易加工性,軽量のギブス材料とし
て使用されている例もあるが,放射線遮蔽材としての用
途については全く言及が無い。又造形用粘土として,低
温で塑性が発現する材料〔(商品名,クラフト)ダイセ
ル化学工業(株)〕もこの用途に使用出来る。
【0012】その他,低融点樹脂(ビカット軟化点5
2.4℃)として,乳酸を主要な構成成分としたラクテ
イ(商品名,島津製作所),低分子量スチレン系熱可塑
性樹脂,例えばハイマ−〔商品名,三洋化成(株),同
社配布技術資料,軟化点77℃〕が知られている。
〔注:上記の軟化点数値はパンフレット又は配布技術資
料の表示値を示す。〕このような樹脂はペレット状又は
粉状として原体が市販されており,これに,後記する遮
蔽材の粉末と共に溶融,混練して使用される。かつ軟化
点以下の温度,例えば体温付近に冷却されると固化して
その形状を保持する性質を有する。
【0013】ここに本願に謂う放射線とは広義に意味
し,γ線(x線),中性子線,電子線,陽子線,重粒子
線等を含むものとする。又,放射線遮蔽材又は/及び吸
収材としては,公知のものが粉末にて市販され,これを
先記の樹脂と溶融,混練処理することにより達せられ
る。例えば中性子遮蔽用化合物として代表的なものはリ
チウム,ホウ素,カドミウム,ガドリニウム等の元素単
体,若しくはそれ等の化合物,又はこれ等の混合物等が
具体的に挙げられる。特にホウ素は中性子吸収率が非常
に高く,又自然界産出の同位元素構成のままで良好な遮
蔽性能を有し,かつ元素自体が無害であるので好都合で
ある。化合物としては具体的には炭化ホウ素(B4 C)
酸化ホウ素(B2 3 )並びにその水和物等が例示出来
る。〔化学便覧:1356頁他(日本化学会編)〕
【0014】又γ線(x線)に対する遮蔽材としては,
鉄,タングステン,鉛,ビスマス等又はそれ等の化合物
が好適なるものとして知られている。これ等にホウ素化
合物などを混合して添用するか,又は二層に重ねて中性
子とγ線(x線)兼用遮蔽材として使用し得る。遮蔽材
又は吸収材は熱軟化性樹脂との均一混練性を考慮して,
微細な粉状,例えば100メッシュ以下の粒度として供
用される。但し,樹脂成分(A)に対する,これ等粉体
(B)の混合比率が余りに高い場合,組成物は脆くな
り,塑性の低下又はこれを失うので,その混合比率(B
/A+B)は10〜70%程度が好ましい性質を与え
る。
【0015】一般に中性子吸収剤は中性子を吸収,遮蔽
する効果があることは良く知られているが,中性子吸収
に際して,二次的にγ線を発するものが多い。然し本願
組成物のように身体に極めて密着して使用する材料につ
いては,例え微弱でも二次放射線を発することは好まし
くない。この対策として中性子遮蔽材と共に,γ線(x
線)遮蔽材を併用することも出来る。例えば中性子遮蔽
材とγ線(x線)遮蔽材とを樹脂に同時に混合,溶融
し,単一シ−ト(実施例5)にすることも出来るし,そ
れぞれを別々のシ−トにして,使用に際し積層(実施例
6)して用いることも出来る。この場合には,用済み後
は二つのシ−トを剥がして,それぞれを別々に再混練し
て,再び目的に応じた厚さ,遮蔽材を組み合わせて再利
用出来る。
【0016】かかる中性子遮蔽性とγ線(x線)遮蔽性
を兼備する材料として,リチウム化合物,特にフッ化リ
チウムの添加物を特記することが出来る(実施例4)。
フッ化リチウムを用いる場合は,中性子を吸収しても,
二次γ線放射量は他の物質に比べて格段に低いことが知
られ,本願目的の吸収,遮蔽材として極めて好ましい性
質を有する( 古林他:京都大学原子炉実験所報告,K
URRI−TR−198,1980年)。勿論この粉状
のフッ化リチウムと他の吸収,遮蔽材と併用することも
可能である(実施例6)。但し,自然界産出のリチウム
化合物はホウ素化合物に比べ,一般には吸収率が低い。
特に熱中性子に対しては質量が7の同位体元素は低く,
質量6の元素は高いので,リチウム−6の濃縮を行った
ものが本願目的には好ましい。(注)表1中のLi*は
95%の濃縮品である。
【0017】以上の〔融点が40〜80℃である低温熱
可塑性樹脂〕と,〔放射線遮蔽材粉〕が本願組成物の必
須構成成分であるが,商品としての配慮等から必要に応
じて組成物の物性調整剤を少量添用することが出来る。
例えば融点調整剤として低分子量ポリエチレン樹脂粉,
或いは融点が40〜70℃の固形パラフィンを1〜20
(重)部,又組成物の安定剤としてエポキシ樹脂を0.
5〜5%,カラ−コントロ−ル用として少量の着色顔料
等を,更に添加して物性の風合を改善することが出来
る。
【0018】このようにして得られた組成物は,シ−ト
状にして準備され,使用に際しては,適当な大きさ及び
放射線を照射すべき部分に小孔を明けて裁断する。鋏,
カッタ−或いは型抜き法等によって容易に切断出来る。
これを予め温水又はレンジで50〜60℃位に暖めて柔
らかくしておく。図1に説明するように放射線を照射し
ようとする患部にこれと同等の大きさに準備した木片
(プラスチック,ゴム等なんでも良く限定されるもので
ない)を置き,その周辺に先に温めておいた本発明の組
成物を手で伸ばし,厚さを考慮しながら,被曝から保護
しようとする部分に密着させつつ,この部分を覆う。こ
の時の厚みや形状は恰も粘土細工のように手で捏ねたり
押し付けることによって容易に造形することが出来る。
此の際身体に対して快適感を与え,また吸汗用として,
この軟化性樹脂シ−トと身体の間にガ−ゼを一枚挟むこ
とも可能である(図4)。この状態で室温まで冷却す
る。その後木片(照射孔)を除去すると,照射部分が開
孔した患部に密着した,硬い放射線遮蔽用プロテクタ−
を得る。尚,当該プロテクタ−の成形,適用において,
この要領に必ずしもこだわる必要は無い。又当該組成物
は繰り返し使用が可能である。
【0019】又加熱方法としては,上記の例のように温
水等で温める方法の他,ヘアドライヤ−等を用いて温風
による軟化,冷風吹き付けによる固化等の手段によって
も簡易に軟化させ,又固化させることが出来る。
【0020】本発明による組成物の用途は上記の患部の
プロテクタ−としての用途以外にも,放射線防蔽機能を
要する原子力関連設備のシ−ル部分例えば覗き窓や気密
室目止め等に,パテやパッキン等のシ−ラント材料とし
て使用することが出来る。例えば図3のように外枠と鉛
ガラス(遮蔽用)の隙間に加熱,軟化した本組成物を圧
入し,自然冷却により固化,封止する用途にも使用でき
る。
【0021】
【実施例1〜6】 (A)低温軟化性樹脂に対して,(B)粉状の中性子吸
収材又はγ線遮蔽材を加え溶融,混練し,それに(C)
物性調整剤を加え,加えずして均一に混合し,二軸混練
押出機にてペレットを得る。次いで真空乾燥後,金型温
度80℃,成型圧力5kg/cm2 で加熱,加圧成形し
て5m/m厚のシ−ト状成形用原反を得る。特に限定さ
れるものではないが,温めて手で身体に適合させるには
3〜6m/m程度が好ましい。これより厚いと深部への
熱の伝達が遅く,表面は流動的に成り過ぎても,深部は
未だ固い状態の場合があり,又手で延ばし過ぎ,部分的
に薄く成り過ぎると遮蔽効果にムラが出る可能性が生じ
る。但し,線源の種類又は強度によって,より分厚い遮
蔽層を要する場合は5mm程度の厚さのものを,遮蔽特
性を考慮しながら,複数枚組み合わせて用いることも可
能である(図4)。
【0022】このようにして得た組成物の物性を表1に
示す。(表1は11頁に記す)
【0023】但し,融点測定法は,文献によって,ビカ
ット軟化点(JIS・K−7206),環球法(JIS
・K−2531),ゼ−ゲルコ−ン法等統一されて居な
い為,本願発明者がサ−マル・メカニカル・アナライザ
−(TMA)法によって便宜上統一的に測定した。従っ
て本願に限定する融点範囲40〜80℃は,客観的に定
義が容易であるTMA法によって示す。図2は,TMA
法による軟化点測定方法及び結果の一例を示す。
【0024】但し,測定方法が異なるので,融点表示値
はそれぞれの樹脂メ−カ−のカタログ値と若干のズレが
あること,無機質遮蔽材を混練している為融点範囲がブ
ロ−ドになり,結果表示に若干の巾が出ること,又不明
原因により融点表示のピ−クが二つ観察されることがあ
る等の為,表1記載の融点表示は若干の巾を以て表示し
た。代表的測定例を図2に示す。実施例の何れの試料も
40〜80℃の範囲内にある。
【0025】尚表中の中性子透過率の表示は,所定の組
成の5mm厚(実施例6は5mm+5mm積層)の供試
試料に対して,面状熱中性子又はγ線を照射した時の入
射側1(IN)に対し,供試遮蔽材を透過した中性子
(OUT)を金の放射化法で測定し,その比率(OUT
/IN)をもって示した。
【0026】
【実施例7】実施例1によって得た組成物を図1に示す
ように被照射患部1及びその周辺を全面覆うサイズに,
カッタナイフ又は鋏によって裁断する。これを予め,5
0〜80℃の温水に浸して軟らかくする。放射線を照射
しようとする患部1に,これと同じ大きさを持つ木片
(ゴム,プラスチック等)を置き,その周辺に先に温め
て置いた本願組成物を指先で軽く押し延べながら,被爆
から保護しようとする部分を覆う。厚みや形状は恰も粘
土細工のように任意に,かつ容易に造形することが出来
る。その後,自然放冷で硬化を待つか,ヘヤドライヤ−
による空冷又は冷水タオル等により強制的に融点以下に
冷却して固化させ放射線保護用遮蔽被覆として使用す
る。
【0027】
【発明の効果】本発明に係る組成物は以上のように構成
されているので, (1)極めて温和な加温条件下にて容易に軟化させるこ
とが出来,柔軟な人体の患部に密着するように,これを
覆うことが出来る。 (2)本材料を用いる時,要照射部位のみをハサミ,カ
ッタ−等により正確に,限定的に開穴出来,それ以外は
人体に密着しているので放射線,即ち,γ線(x線),
中性子線,電子線,陽子線,重粒子線等を効果的に遮蔽
することが出来る。従来法に比べて,本願は患部のみを
限定的に照射することが出来るので安全である。 (3)従来の遮蔽材料である鉛板,カドミウム板,等に
比べ高分子材料を主体にした組成物である為,極めて軽
量で人体への圧迫感が殆ど無い。かつ安価で,任意の形
状,サイズに対して通常の道具で即座に対応出来る等の
特徴を有する。
【0028】(4)これ等の特徴を要約すると,体温を
僅かに上回った程度の温度で容易に可塑的造形が出来,
かつ体温付近での使用時は固化する特性があり,更に中
性子,γ線等の照射源に対して非患部を正確,限定的に
防護し得る性質を兼ね備える材料であって,先記した従
来技術には見られない新規な組成物であり,これによっ
て新規な用途を開発し得たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は,KUR重水熱中性子照射設備を用
い,実施例に示す組成物を人体に適用する実施の態様を
示す模式図である。
【図2】 TMA法による軟化点測定結果の一例を示す
図である。尚測定条件は図下,欄外に示し,△Lは試料
の変形量を示す。
【図3】 本組成物を放射線防蔽用シ−ラント材として
用いる場合の一例示である。
【図4】 中性子遮蔽材(B4 C粉)含有組成物シ−ト
とγ(X)線遮蔽材(酸化鉛粉)含有シ−トを積層した
使用態様を示す図である。
【符号の説明】
1 照射を要する患部 2 被照射範囲 3 遮蔽範囲 5 照射線源 6 照射線源保持並びに一次遮蔽筺 7 放射線防蔽用シ−ラント材 8 覗き窓用鉛ガラス 9 中性子遮蔽材含有シ−ト 10 γ(X)線遮蔽材含有シ−ト 11 ガ−ゼ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融点が40〜80℃である熱可塑性樹脂
    に,放射線遮蔽材,及び/又は吸収材を混練してなる放
    射線防護用器材の造形用組成物。
  2. 【請求項2】 融点が40〜80℃である熱可塑性樹脂
    が,脂肪族ポリエステル樹脂,ポリカプロラクトン重合
    体,スチレン系熱可塑性樹脂,若しくはこれ等の混合物
    である,請求項1に謂う放射線防護用器材の造形用組成
    物。
  3. 【請求項3】 融点が40〜80℃である熱可塑性樹脂
    が,物性調整剤として,ポリオレフィン系合成樹脂,固
    形パラフィン,エポキシ系樹脂を0.5〜20%(重)
    含有してなる請求項1に謂う放射線防護用器材の造形用
    組成物。
  4. 【請求項4】 放射線遮蔽材及び/又は吸収材が,鉛又
    は鉛化合物,無機質バリウム化合物,ガドリウム化合
    物,ホウ素化合物,リチウム化合物である請求項1に謂
    う放射線防護用器材の造形用組成物。
  5. 【請求項5】 放射線遮蔽材又は/及び吸収剤が,特に
    フッ化リチウムを含有する請求項1に謂う放射線防護用
    器材の造形用組成物。
  6. 【請求項6】 融点が40〜80℃である熱可塑性樹脂
    (A)と放射線遮蔽材及び/又は吸収材(B)の混合比
    率(B/A+B)が10〜70(重)%である請求項
    1,2,3,4に謂う放射線防護用器材の造形用組成
    物。
  7. 【請求項7】 融点が40〜80℃である熱可塑性樹脂
    と中性子遮蔽材を混融してなる組成物のシ−トと,融点
    が40〜80℃である熱可塑性樹脂とγ線(x線)吸収
    材を混融してなる組成物のシ−トとを,二層以上積層し
    てなる放射線遮蔽,吸収用の造形用組成物。
  8. 【請求項8】 融点が40〜80℃である熱可塑性樹脂
    に放射線遮蔽材及び/又は吸収材を混練,又は中性子吸
    収材とγ線吸収材を積層してなる放射線防護用器材の造
    形用組成物に,必要に応じ物性調整剤を加え,平板(又
    はシ−ト)状に成形し,その必要部分に適当なサイズの
    穴を穿ち,温水(又は温風)にて柔軟にした後,放射線
    治療に際し,照射を欲しない部分を覆い,放射線等から
    人体を保護する用途に供する低温軟化熱可塑性造形用組
    成物のの使用方法。
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