JPH08201470A - 部分放電検出装置 - Google Patents

部分放電検出装置

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JPH08201470A
JPH08201470A JP1159895A JP1159895A JPH08201470A JP H08201470 A JPH08201470 A JP H08201470A JP 1159895 A JP1159895 A JP 1159895A JP 1159895 A JP1159895 A JP 1159895A JP H08201470 A JPH08201470 A JP H08201470A
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noise
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Toshiki Idemaru
俊樹 出丸
Kazuhiro Nakatsuji
和宏 中辻
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 種々のノイズの影響を受けることなく電気機
器の部分放電を検出する部分放電検出装置を得る。 【構成】 電気機器としての変圧器18を鏡対称に2分
割した同一定格、同一構造の一対の機器部19、20か
ら構成し、接地線21、22、23、24を一対の機器
部の鏡対称位置にそれぞれ設けて一対とし、これら各一
対の接地線21、22および23、24の信号の差動信
号から部分放電を検出するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば変圧器などの
電気機器の内部で生じる部分放電のみを確実に検出する
部分放電検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の例えば電気機器としての変
圧器に備えられた部分放電検出装置の構成を示すブロッ
ク図である。図において、1は変圧器、2はこの変圧器
1に設けられたブッシング、3はこのブッシング2に設
けられ変圧器1内での部分放電により発生する電気信号
を検出するコンデンサ形計器用変圧器(以下、PDと略
す)、4は変圧器1の接地線、5はこの接地線4に設け
られた高周波電流検出用変流器(以下、高周波CTと略
す)、6は変圧器1に取り付けられた超音波センサ、7
はPD3、高周波CT5および超音波センサ6の出力信
号をそれぞれ入力し部分放電を検出する信号処理器であ
る。
【0003】次いで上記のように構成された従来の部分
放電検出装置の動作について説明する。まず、変圧器1
内に部分放電が生じると、PD3および高周波CT5は
部分放電による電気信号を検出する。又、部分放電にて
生じる変圧器1の超音波振動を超音波センサ6が検出す
る。そして、信号処理器7にて、PD3、高周波CT5
および超音波センサ6からそれぞれ検出された出力信号
を用い、電気信号を検出してから超音波振動を検出され
るまでの時間を求め、超音波センサ6の取付け位置から
部分放電の発生位置までがこの時間に比例することを利
用し、この時間より超音波センサ6から部分放電の発生
位置を算出する。
【0004】しかしながら上記のように構成された従来
の部分放電検出装置では、種々のノイズが侵入し部分放
電の信号のみを検出し判断することは困難であった。そ
こで、以下に記すような他の従来例が提案されている。
【0005】図4は例えば実開昭62−140374号
公報に示された他の従来の部分放電検出装置の構成を示
すブロック図である。図において、8、9は同様なノイ
ズ環境下に置かれた2台の変圧器、10、11は各変圧
器8、9より各インダクタンスLa、Lbおよび抵抗R
a、Rbをそれぞれ介して接地された接地線、12、1
3は各接地線10、11を引き出すため各変圧器8、9
にそれぞれ設けられた接地端子、14はこれら各接地端
子12、13からの出力信号を入力端子a、bを介して
入力する差動増幅器、15、16は各変圧器8、9にそ
れぞれ取り付けられた超音波センサ、17はこれら各超
音波センサ15、16および差動増幅器14からの出力
信号を入力し部分放電を検出する信号処理器である。
【0006】次いで上記のように構成された他の従来の
部分放電検出装置の動作について説明する。まず、各変
圧器8、9の正常運転時には、2台の変圧器8、9の各
接地端子12、13間にはほとんど電位差が生じないた
め、差動増幅器14は信号を信号処理器17に出力しな
い。従って、ノイズにより信号処理器17が誤って起動
するのを防いでいる。
【0007】次に、例えば変圧器8側にて部分放電が生
じたとすると、変圧器8の接地線12を通して部分放電
パルス電流が流れるため、このパルス電流と接地線10
のインピーダンスとにより定まるレベルだけ変圧器8の
接地端子12の電位が上昇する。従って、各接地端子1
2、13間に電位差が生じ、差動増幅器14が信号処理
器17に信号を出力する。そして、上記従来の場合と同
様に信号処理器17にて各超音波センサ15、16の信
号と差動増幅器14の信号とにより部分放電の発生位置
を算出する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の部分放電検出装
置は以上のように構成され、各変圧器8、9の各接地端
子12、13間の電位差を差動増幅器14にて出力する
ことにより、ノイズの影響を防ぐようにしているもの
の、上記各変圧器8、9の構造および特性は様々である
ため、種々のノイズ全てに対して各接地端子12、13
が同一の値を検出するとは限らず、種々のノイズ全てに
対して対応することは不可能であり、ノイズの影響を受
けることは否めないという問題点があった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、種々のノイズの影響を受けるこ
となく電気機器の部分放電を検出することができる部分
放電検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
の部分放電検出装置は、電気機器を鏡対称に2分割した
同一定格、同一構造の一対の機器部から構成し、接地線
を一対の機器部の鏡対称位置にそれぞれ設けて一対と
し、この一対の接地線の信号の差動信号から部分放電を
検出するものである。
【0011】又、この発明に係る請求項2の部分放電検
出装置は、請求項1において、一対の接地線を複数対備
え、各一対の接地線の信号の差動信号を複数対分加算し
て部分放電を検出するものである。
【0012】
【作用】この発明の請求項1における部分放電検出装置
は、ノイズによる信号が一対の接地線に等しい値で発生
しこれらが差動をとることで確実に相殺されるので、ノ
イズを除去した部分放電による信号のみを得る。
【0013】又、この発明の請求項2における部分放電
検出装置は、ノイズを除去した部分放電による信号を感
度良く得る。
【0014】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1はこの発明の実施例1における部分放電検出装
置の構成を示すブロック図である。図2は図1に示す部
分放電検出装置の線II−IIの断面図を示す。図にお
いて、18は電気機器としての例えば変圧器、19、2
0はこの変圧器18を線Aを中心軸として鏡対称に2分
割した同一定格、同一構造の一対の機器部、21、22
はこれら一対の機器部19、20の鏡対称位置にそれぞ
れ設けられた一対の接地線、23、24はこれら一対の
接地線21、22とは別の位置に同様に設けられた他の
一対の接地線、25、26、27、28はこれら複数対
の接地線21、22および23、24の信号を取り出す
ためそれぞれに設けられた高周波CTである。
【0015】29は対の高周波CT25、26の信号を
+側および−側の端子からそれぞれ入力して差動をとる
第1の差動増幅器、30は他の対の高周波CT27、2
8の信号を−側および+側の端子からそれぞれ入力して
差動をとる第2の差動増幅器で、先の第1の差動増幅器
29と第2の差動増幅器30とでは各機器部19、20
の信号が±逆に入力されるようにしている。31は第1
および第2の差動増幅器29、30の差動信号を+側お
よび−側の端子から入力し加算する増幅器、32はこの
増幅器31からの信号により部分放電を検出する信号処
理器である。
【0016】次いで上記のように構成された実施例1の
部分放電検出装置の動作について説明する。まず、両機
器部19、20すなわち変圧器18の正常運転時には、
各対の高周波CT25、26および27、28がそれぞ
れノイズを検出したとしても、その信号は対の高周波C
T25、26および27、28同士で必ず同一の値とな
るため、第1および第2の差動増幅器29、30の差動
信号は零となる。よって、ノイズを部分放電として誤っ
て検出することはない。これは、両機器部19、20が
鏡対称に2分割した同一定格、同一構造にて形成される
とともに各対の接地線21、22および23、24が鏡
対称位置に設けられているので、種々のノイズは必ず同
一値で対の高周波CT25、26および27、28にて
検出されるからである。
【0017】次に、例えば変圧器18の機器部19側に
部分放電が生じたとすると、対の一方の高周波CT2
5、27が、対の他方の高周波CT26、28より大き
な値を検出することとなり、第1および第2の差動増幅
器29、30では差動信号がそれぞれ出力される。この
際、ノイズが上記と同様の考えから除去されていること
は言うまでもない。そして、増幅器31は両差動増幅器
29、30から±逆に入力された差動信号を+側にそろ
えて加算して増幅させ、信号処理器32に出力する。そ
して、信号処理器32にてこの信号を処理し部分放電を
検出する。
【0018】上記のように構成された実施例1の部分放
電検出装置は変圧器18を鏡対称に2分割した同一定
格、同一構造の対の機器部19、20から構成し、これ
ら対の機器部19、20の鏡対称位置にそれぞれ設けて
各対の接地線25、26および27、28を設け信号を
それぞれ検出し差動信号を求め部分放電を検出するよう
にしたので、種々のノイズを確実に除去するとともに、
差動信号を複数とり加算するので、高感度に部分放電を
検出することができる。
【0019】尚、上記実施例1では上記各従来例のよう
に超音波振動を検出するための超音波センサなどを省略
しているが、上記各従来例と同様に設けるようにし部分
放電の位置を検出するようにしてもよいのはもちろんの
こと、各接地線21、22、23、24の信号を高周波
CT以外の例えば電圧を検出するものとしてもよいこと
は言うまでもない。
【0020】又、上記実施例1では、変圧器18の1相
の図にて説明しているが、例えば3相1バンクもしくは
数バンクであっても同様のことが言えるのはもちろんの
こと、電気機器として変圧器18を例に挙げたが、リア
クトル等他の電気機器でも同様に行うことができる。
【0021】実施例2.上記実施例1では対の接地線2
1、22および23、24を複数対設ける例について説
明したが、例えばいずれかの対の接地線さえ備えていれ
ば、確実にノイズの除去された差動信号を得ることがで
き、延いては部分放電を検出できるのはもちろんのこと
である。又、2つより多くの対の接地線を設けるように
し、各差動信号を加算して部分放電を検出すれば一層感
度が向上することは言うまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、電気機器を鏡対称に2分割した同一定格、同一構
造の一対の機器部から構成し、接地線を一対の機器部の
鏡対称位置にそれぞれ設けて一対とし、この一対の接地
線の信号の差動信号から部分放電を検出するようにした
ので、種々のノイズを確実に除去し部分放電のみを検出
することができる部分放電検出装置を提供することが可
能である。
【0023】又、この発明の請求項2によれば、請求項
1において、一対の接地線を複数対備え、各一対の接地
線の信号の差動信号を複数対分加算して部分放電を検出
するようにしたので、種々のノイズを確実に除去し部分
放電のみを感度よく検出することができる部分放電検出
装置を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1による部分放電検出装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す部分放電検出装置における各接地
線の取付け位置の詳細を示す図である。
【図3】 従来の部分放電検出装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】 他の従来の部分放電検出装置の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
18 変圧器、19,20 機器部、21,22,2
3,24 接地線、25,26,27,28 高周波C
T、29 第1の差動増幅器、30 第2の差動増幅
器、31 増幅器、32 信号処理器。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機器に設けられた一対の接地線の信
    号の差動信号から部分放電を検出する部分放電検出装置
    において、上記電気機器を鏡対称に2分割した同一定
    格、同一構造の一対の機器部から構成し、上記接地線を
    上記一対の機器部の鏡対称位置にそれぞれ設けて一対と
    したことを特徴とする部分放電検出装置。
  2. 【請求項2】 一対の接地線を複数対備え、上記各一対
    の接地線の信号の差動信号を上記複数対分加算して部分
    放電を検出することを特徴とする請求項1記載の部分放
    電検出装置。
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