JPH08201017A - 位置座標測定方法及び位置座標測定装置 - Google Patents

位置座標測定方法及び位置座標測定装置

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JPH08201017A
JPH08201017A JP1392795A JP1392795A JPH08201017A JP H08201017 A JPH08201017 A JP H08201017A JP 1392795 A JP1392795 A JP 1392795A JP 1392795 A JP1392795 A JP 1392795A JP H08201017 A JPH08201017 A JP H08201017A
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JP
Japan
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measurement
position coordinates
measurement object
position coordinate
plane
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Application number
JP1392795A
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English (en)
Inventor
Naoto Yugi
直人 弓木
Hironori Honjo
弘典 本庄
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品の組立後の3次元位置座標を測定する。 【構成】 Z軸方向に移動可能な投光側光学系15と受
光側光学系21の間に測定対象物70をする。高さの基
準となる基準端面を有したドラムユニット5を含む複数
の測定対象物70に対し、異なる2方向より帯状のレー
ザ光14を照射することにより、異なる2つの投影位置
座標を求める。そして異なる2つの投影位置座標、回転
角(γ)及びZ軸方向移動量(h)より複数の測定対象物の
第1の3次元位置座標を求める。次に第1の3次元位置
座標結果より、ドラムユニット5を所定位置に設定し、
基準端面の測定結果よりテープ中心高さを求めることに
より、テープ中心高さを基準とした3次元位置座標を求
める。 【効果】 組立後の部品の3次元位置座標を、ドラムユ
ニット5の基準端面を基準に、非接触、高精度、高速で
測定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械部品、例えばVide
o Tape Recorder(以下、VTRと称す)のドラムやポ
スト等のメカニズムの形状や組立後の位置精度を非接触
で測定する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VTRにおいては、高密度記録を
行うためメカニズムの精度向上が図られている。また、
システムの互換を達成するためには、デッキ間のばらつ
きをなくすため、組立後の部品間の位置を高精度に測定
する技術が重要となっている。
【0003】以下、従来の組立後の部品の位置精度測定
方法について、図17〜図19を参照しつつ説明する。
図17は従来の接触式位置座標測定装置の要部拡大図、
図18は測定原理を示す説明図、図19はポストの相対
位置関係を示す説明図である。
【0004】まず図17を用いて、測定対象物であるV
TRのメカニズムについて説明する。回転ドラム1は、
カセットより供給される記録再生用の磁気テープ13
(測定時には走行させない)を斜めに巻き付けた状態
で、下端に搭載された磁気ヘッド2により記録再生を行
う。固定ドラム3は磁気テープ13の下端を規制するリ
ード4を有している。また、回転ドラム1と固定ドラム
3によりドラムユニット5を構成している。テープの入
り側(以下、入り側と略する)のローラーポスト6は垂
直に立ち、走行中の磁気テープ13の上端を規制し、傾
斜ポスト7は磁気テープ13の走行方向を変える。テー
プの出側(以下、出側と略する)の傾斜ポスト8は磁気
テープ13の走行方向を元に戻し、ローラーポスト9は
垂直に立ち、磁気テープ13の上端を規制する。ローラ
ーポスト6、傾斜ポスト7は入り側のベース10に保持
されている。また、傾斜ポスト8、ローラーポスト9は
出側のベース11に保持されている。12はシャーシで
ある。このように本例での測定対象物70は、VTRの
メカニズムの主要部分である1〜9により構成されてい
る。
【0005】次に従来の接触式の位置座標測定装置につ
いて説明する。41は測定台であり、測定対象物70を
基準面39上に設置する。接触式の位置座標測定装置に
取り付けられたプローブ42は、X,Y,Z方向の3軸
に移動可能である。またX,Y,Zの座標は、位置座標
検出装置43によりそれぞれの座標が検出される。演算
装置44は、位置座標検出装置43により検出したX,
Y,Z方向の位置座標を計算して、測定対象物70の傾
き角度(φ),傾き方向(θ)及びポスト間の中心間距離
(L)を計算する。
【0006】以上のように構成された従来の接触式位置
座標測定装置について、以下その測定方法について説明
する。
【0007】図18を用いて、入り側の傾斜ポスト7を
測定する方法を例にして説明する。基準方向X,Yを定
め、例えば走行する磁気テープ13の幅方向の中心をメ
カニズムの基準高さ(ZO)に設定する。この設定には、
ドラムユニット5を取り外した状態で、代わりに専用の
治具(図示せず)を取り付ける必要がある。次に任意の
高さ(Z1)で、傾斜ポスト7の外周の少なくとも3点
(7a1、7b1、7c1)以上にプローブ42を接触させ、
X,Y座標を求め、その値より円の中心(Oz1)を求め
る。同様に、(Z2)にて3点(7a2、7b2、7c2)、(Z
3)にて3点(7a3、7b3、7c3)より、それぞれ円の中
心(Oz2),(Oz3)を求める。つまり、少なくとも2箇所
以上の任意の高さで測定することにより、傾斜ポスト7
の中心の座標を結んだ中心線(R7)が求まる。同様の測
定方法にて、入り側のローラーポスト6の中心線(R6)
も求めることができる。これより、図19に示すように
ポストの傾き角度(φ)、傾き方向(θ)及び任意の高さで
のx,y座標、及び基準高さ(ZO)でのポスト間の中心
間距離(L)も演算装置44により計算で求めることがで
きる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のこ
のような構成では以下の問題が生じる。 (1)組立後の部品の形状を測定できない。 (2)回転ドラムは回転体であるため、プローブを接触
させることが困難であり、しかも回転中には測定できな
い。したがって一番重要であるドラムユニットと他のポ
ストとの相対位置を測定することができない。 (3)基準高さ(Z0)の設定には、ドラムユニット5を
取り外し、専用の治具を取り付ける必要がある。 (4)傾斜ポストは傾いているため、ポストの中心を求
める際、プローブを限られた部分にしか接触させること
ができない。例えば図18中のA方向からはプローブを
接触させることはできない。したがって、円の中心を求
める際に誤差が生じ易い。しかも傾き角度が大きくなれ
ばなるほどこの傾向は大きくなる。また、傾斜ポストと
ローラーポストの間隔が非常に狭く、今後ますますメカ
ニズムの小型化により狭くなると考えられるため、測定
部分がさらに限定される。 (5)直径が小さくて、剛性の弱いポストは、プローブ
を接触させるとその荷重により変形してしまい、正確に
測定できない。 (6)接触式であるため、磁気テープが巻き付いている
と測定できない。しかしながら実際に記録再生する場合
には、一定のテンションが付与された磁気テープがポス
トに巻き付いているため、ポストにも力が加わる。した
がって、磁気テープの有無によりメカニズムの組立精度
に微妙な差が生じる。 (7)装置が大型である。
【0009】したがって従来の測定方法は、組立後のメ
カニズムの部品の形状や位置を正確に測定することがで
きる方法ではなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
所定のビーム径でかつ一平面と平行に走査するレーザ光
を、測定対象物の所定の端面の法線ベクトルと略直交す
る方向から、前記一平面に対し所定の方向に前記レーザ
光もしくは前記測定対象物のいずれかを相対的に移動さ
せながら前記測定対象物に照射する測定ステップと、前
記測定ステップにて前記測定対象物の投影位置座標を求
める演算ステップと、前記演算ステップで求められた前
記投影位置座標と前記測定ステップにおける移動量とに
より、前記測定対象物の2次元位置座標を求める計算処
理ステップとを有することを特徴とするものである。
【0011】請求項2記載の発明は、所定のビーム径で
かつ一平面と平行に走査するレーザ光を、測定対象物の
所定の端面の法線ベクトルと略直交する方向から前記測
定対象物に照射する投光側光学系と、前記レーザ光を受
光する受光素子を有する受光側光学系とからなるレーザ
光学系と、前記レーザ光を前記一平面に対し所定の方向
の複数の位置で照射できるように前記測定対象物もしく
は前記レーザ光学系のいずれかを相対的に移動させる駆
動手段と、前記駆動手段の移動量を検出する移動量検出
手段と、前記レーザ光照射による前記測定対象物の投影
位置座標を前記受光素子の出力から求める演算手段と、
前記測定対象物の前記一平面に対し所定の方向の複数の
位置で求められる前記投影位置座標と前記移動量とによ
り前記測定対象物の2次元位置座標を求める計算処理手
段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】請求項3記載の発明は、異なる複数の方向
より所定のビーム径でかつ一平面と平行に走査するレー
ザ光を、前記一平面に対し所定の方向に第1の移動量だ
け移動させながら少なくとも1つの所定の基準端面を有
する少なくとも1つの測定対象物に照射する第1の測定
ステップと、前記第1の測定ステップによる照射により
前記測定対象物の第1の投影位置座標を求める第1の演
算ステップと、前記第1の演算ステップで求められた前
記第1の投影位置座標と前記異なる複数の方向の角度差
と前記第1の測定ステップにおける第1の移動量とによ
り前記測定対象物の第1の3次元位置座標を求める第1
の計算処理ステップと、前記第1の計算処理ステップの
データを基に前記基準端面を有する測定対象物に対する
前記レーザ光の照射方向を前記基準端面の法線ベクトル
と略直交する方向に変える照射方向調整ステップと、前
記レーザ光を、前記一平面に対し所定の方向に第2の移
動量だけ移動させながら前記基準端面を有する測定対象
物に照射する第2の測定ステップと、前記第2の測定ス
テップによる照射により前記基準端面を有する測定対象
物の第2の投影位置座標を求める第2の演算ステップ
と、前記第1の3次元位置座標と前記第2の測定ステッ
プにおける第2の移動量と前記第2の投影位置座標とに
より、前記基準端面を基準とした前記測定対象物の第2
の3次元位置座標を求める第2の計算処理ステップとを
有することを特徴とするものである。
【0013】請求項4記載の発明は、所定のビーム径で
かつ一平面と平行に走査するレーザ光を少なくとも1つ
の所定の基準端面を有する少なくとも1つの測定対象物
に照射する投光側光学系と、前記レーザ光を受光する受
光素子を有する受光側光学系とからなるレーザ光学系
と、前記レーザ光を前記一平面に対し所定の方向の複数
の位置で照射できるように前記測定対象物もしくは前記
レーザ光学系のいずれかを相対的に移動させる駆動手段
と、前記駆動手段の移動量を検出する移動量検出手段
と、前記測定対象物への前記レーザ光の照射角度を変化
させるために前記測定対象物もしくは前記レーザ光学系
のいずれかを相対的に回転させる回転駆動手段と、前記
回転駆動手段の回転角を検出する回転角検出手段と、前
記レーザ光照射による前記測定対象物の投影位置座標を
前記受光素子の出力から求める演算手段と、前記測定対
象物の異なる方向かつ前記一平面に対し所定の方向の複
数の位置で求められる第1の投影位置座標と回転角と第
1の移動量とにより前記測定対象物の第1の3次元位置
座標を求めるための第1の計算処理と、前記基準端面を
有する測定対象物の前記基準端面の法線ベクトルと略直
交する方向より前記一平面に対し所定の方向の複数の位
置で求められる第2の投影位置座標と第2の移動量と前
記第1の3次元位置座標とにより前記基準端面を基準と
した前記測定対象物の第2の3次元位置座標を求める第
2の計算処理とを行う計算処理手段とを備えたことを特
徴とするものである。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項4記載の発
明において、レーザ光を透過し、かつ測定対象物に接触
するテープに、テンションを付加するテンション付与手
段を設け、計算処理手段はテンションが付加されたテー
プが接触した測定対象物の3次元位置座標を求めること
を特徴とするものである。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、測定対象物に対してテープを相対移動させ
るテープ駆動手段をさらに設け、計算処理手段はテープ
走行中の測定対象物の3次元位置座標を求めることを特
徴とするものである。
【0016】
【作用】このような特徴を有する請求項1,請求項2記
載の発明では、部品の2次元位置座標、特に端面の形状
や位置を非接触,高精度,高速に測定することができ
る。
【0017】また請求項3,請求項4記載の発明では、
姿勢,大きさ及び回転の有無などに関わらず組立後の部
品の3次元位置座標を、特定の部品が有する基準端面を
基準に非接触,高精度,高速で測定することができる。
【0018】また請求項5記載の発明では、さらに部品
にテープテンションが付与された状態で3次元位置座標
を測定することができる。
【0019】請求項6記載の発明では、さらにテープ走
行中、つまり実際の記録再生モードに限りなく近い状態
で、組立後の部品の3次元位置座標を測定することがで
き、しかも同時にテープ幅方向変動などの走行状態も確
認可能となるので、テープを安定に走行させるためのメ
カニズム検討に大きな役割を果たすことができる。
【0020】
【実施例】まず、第1,第2の発明の一実施例について
図1〜図3を参照しながら説明する。
【0021】図1は本発明の位置座標測定装置の実施例
における概略図、図2は本測定装置を用いたシステムの
構成図、図3はドラムユニットの測定方法の説明図であ
る。なお、従来例にて既に説明したものには同一の符号
を付し、その詳細な説明は省略する。
【0022】図1において、測定対象物であるドラムユ
ニット5は、設置面39を有した測定台38に設置され
ている。このドラムユニット5は図3に示すように、下
端に磁気ヘッド2を搭載した回転ドラム1と、磁気テー
プ(図示せず)を斜めに巻き付ける固定ドラム3とによ
り構成されている。投光側光学系15は、レーザ14を
走査させる、例えばポリゴンミラーなどの走査ミラー1
7と、走査ミラー17で走査されたレーザ光14を所定
のビーム径に集光させ、設置面39に平行に走査させる
fθレンズ18と、カバー19とで構成される。受光側
光学系21は、投光側光学系15より照射されたレーザ
光14のうち、測定対象物70により遮られずに届いた
レーザ光14を集光する集光レンズ22と、集光レンズ
の22の焦点位置に置かれ、光の明暗に応じてHighとLo
wの信号を交互に出力する受光素子23と、カバー24
とにより構成されている。このレーザ光14はドラムユ
ニット5に対し、回転ドラムの上端面1nの法線ベクト
ル1tと略直交するようにして照射される。Z軸ステー
ジ30,31は、それぞれ投光側光学系15および受光
側光学系21をレーザ光14の走査で構成される平面1
4’に対し略垂直なZ軸方向に常に同じ量だけ往復移動
させ、Z軸スケール32により移動量(h)を検知する。
【0023】図2において、演算装置49では、受光素
子23がHighとLowの信号を交互に繰り返す時間t(t1,t
2,t3,・・・)とポリゴンミラー等の走査ミラー17の回転
に同期して発生するパルス信号とを比較して、X投影位
置座標(x1,x2,x3,・・・)に変換する。計算処理装置50で
は、移動量(h)及びX投影位置座標(x1,x2,x3,・・・)に基
づいてドラムユニット5の2次元位置座標を計算する。
【0024】以上のように構成された2次元位置座標測
定装置について、回転ドラムの測定方法を例にして説明
する。
【0025】レーザ光14を(Za)の高さで停止してい
る回転ドラム1に対して投光側光学系15より照射する
ことにより、回転ドラム1で遮られなかったレーザ光1
4が受光側光学系21に到達し、回転ドラムの下端面1
kのX投影位置座標(Xa)を求めることができる。同様
に、Zステージ30,31をZ方向に移動させて(Zb)
〜(Zd)の高さでレーザ光14を照射することにより、
それぞれX投影位置座標(Xb),(Xc),(Xd)を求め
ることができる。実際にはさらに細かいステップで測定
することにより、回転ドラムの下端面1kと外周面1m
との交点1p付近の形状を正確に求めることができる。
さらに回転ドラムの上端面1nと外周面1mとの交点1
qを求めることにより、回転ドラム1の高さ1sも求め
ることができる。もちろん回転ドラム1が回転している
場合でも、回転ドラム1の回転とレーザ照射タイミング
との同期を取れば良く、受光素子23からの信号を平均
化することで高精度に測定することができる。
【0026】以上のように本実施例によれば、測定対象
物の端面の法線ベクトルと略直交するようにレーザ光1
4を照射して測定することにより、組立後の測定対象物
の端面形状を非接触で測定することができる。さらに測
定対象物にレーザ光を照射し、その反射光により形状を
求める方式に比べ、高精度,高速に測定することができ
る。
【0027】なお本実施例では、測定対象物がドラムユ
ニットの場合について説明したが、これはあくまでも一
例であって他の部品でも測定できることは言うまでもな
い。
【0028】次に、第3,第4の発明の一実施例につい
て図4〜図12を参照しつつ説明する。図4は本発明の
3次元位置座標測定装置の実施例における概略図、図5
は本測定装置を用いたシステムの構成図、図6は測定時
の要部拡大図、図7は測定原理を示す説明図、図8は図
7よりレーザを照射する角度を変えた時の説明図、図9
はポストの相対位置関係の説明図、図10はドラムユニ
ットの基準端面の説明図、図11はドラムユニットを用
いた基準高さの設定方法の説明図、図12は測定の手順
を示すフローチャートである。なお、既に説明したもの
には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0029】図4において、測定対象物70は、設置面
39を有し回転ステージ33を内蔵した測定台38に設
置されている。回転ステージ33は、測定対象物70を
Z軸を中心に回転させ、回転角検出装置34、例えば光
電式ロータリーエンコーダにより回転角(γ)を検知す
る。
【0030】図5において計算処理装置50では、移動
量(h),回転角度(γ)及びX投影位置座標(x1,x2,x3,・・
・)に基づいて図9に示す測定対象物70の傾き角度
(φ),傾き方向(θ)及び中心間距離(L)を計算する。
【0031】次に、測定対象物70について図6を用い
て説明する。回転ドラム1は、カセット(図示せず)よ
り供給される記録再生用の磁気テープ13(実際の測定
時には走行させない)を斜めに巻き付けた状態で、下端
に搭載された磁気ヘッド2により記録再生を行う。固定
ドラム3は磁気テープ13の下端を規制するリード4を
有している。さらに、回転ドラム1と固定ドラム3とに
よりドラムユニット5を構成している。また図10に示
すドラムユニット5において、傾き方向を0゜とした
時、例えばVHSでは90゜の位置にテープ巻き付け中
心であるリード4aが設けられている。また、固定ドラ
ム3のシャーシ12への固定面3aから上端面3bまで
の距離(A)と、テープ巻き付け中心におけるリード4a
までの距離(B)は、すでに接触式の測定機などを用いて
高精度に測定されている。さらに、ドラムユニット5の
固定ドラムの上端面3bは高精度に加工されているの
で、この上端面3bを測定対象物70の基準高さ(Z0)
を設定するための基準端面とする。テープの入り側(以
下、入り側と略す)に設けられた、垂直に立つローラー
ポスト6は走行中の磁気テープ13の上端を規制し、傾
斜ポスト7は磁気テープ13の走行方向を変える役割を
果たす。テープの出側(以下、出側と略す)に設けられ
た、傾斜ポスト8は磁気テープ13の走行方向を元に戻
し、垂直に立つローラーポスト9は磁気テープ13の上
端を規制する役割を果たす。このように本実施例での測
定対象物70は、VTRのメカニズムの主要部分である
1〜9で構成されている。ローラーポスト6,傾斜ポス
ト7は入り側のベース10に保持され、ローラーポスト
8,傾斜ポスト9は出側のベース11に保持され、ドラ
ムユニット5と共にシャーシ12上に搭載されている。
【0032】以上のように構成された3次元位置座標測
定装置について、入り側のローラーポスト6,傾斜ポス
ト7及びドラムユニット5の測定方法を例にして、図1
2に示すフローチャートに基づいて説明する。 [ステップ101]図6において、図4の状態から回転
ステージ33により入り側のローラーポスト6,傾斜ポ
スト7及びドラムユニット5が測定できるように測定台
38を回転させる。すると、受光側では測定対象物70
によりレーザ光14が遮られた部分では暗、遮られなか
った部分では明が現れることになり、X軸方向に光の境
界(1)〜(8)が生じ、ローラーポスト6,傾斜ポスト7の
境界はそれぞれ(2),(3)及び(4),(5)となる。
【0033】具体的には、図7に示す入り側のローラー
ポスト6及び傾斜ポスト7に投光側光学系15と受光側
光学系21との初期設定高さ(Z3)でレーザ光14を照
射する。傾斜ポスト7については、レーザ光14で切断
した時に生じる断面円D3の両接点P3,Q3より、先ほ
ど説明したX軸方向の光の境界(4),(5)である第1のX
投影位置座標(S3,T3)を求める。さらにZ軸ステージ
30,31を同時にZ方向に(Z3)〜(Z1)まで順次移動
させて、第1の輪郭線のX投影位置座標(S1〜S3,T1
〜T3)を演算装置49で求める。 [ステップ102]図7の状態から回転ステージ33に
より測定台38をさらに(γ)度だけ回転させた図8にお
いて、傾斜ポスト7,ローラーポスト6に対しレーザ光
14を(γ)度異なる方向から照射する。 [ステップ103]Zステージ30,31を同時にZ軸
上方に(Z1)〜(Z3)まで順次移動させながら、レーザ光
14を照射することにより、傾斜ポスト7の第2の輪郭
線のX投影位置座標(SS1〜SS3,TT1〜TT3)を演
算装置49で求める。 [ステップ104]第1の輪郭線のX投影位置座標(S1
〜S3,T1〜T3)及び第2の輪郭線のX投影位置座標
(SS1〜SS3,TT1〜TT3)より、それぞれ一方向か
ら見た傾斜ポスト7の中心線のX投影位置座標{U(U1
〜U3),UU(UU1〜UU3)}を計算処理装置50で近
似して求める。したがって、図9における入り側の傾斜
ポスト7の傾き角度(φ7)及び傾き方向(θ7)は、(数
1)により求めることができる。
【0034】
【数1】
【0035】同様の方法により、ローラーポスト6,ド
ラムユニット5の傾き角度(φ),傾き方向(θ)も同時に
求めることができる。また、ローラーポスト6と傾斜ポ
スト7との初期設定高さ(Z3)での中心間距離(L')は、
(数2)により求めることができる。
【0036】
【数2】
【0037】さらに、任意の高さ(α)でのポストの中心
間距離(Lα)は、(数3)により求めることができる。
【0038】
【数3】
【0039】また同様の方法で、ドラムユニット5,テ
ープの出側(以下、出側と略する)の傾斜ポスト8及び
ローラーポスト9も、輪郭線が検出できるまで回転ステ
ージ33を回転させれば測定できる。
【0040】以上より、投光側光学系15と受光側光学
系21との初期設定高さ(Z3)を基準とした測定対象物
70の第1の3次元位置座標を求めることができる。 [ステップ105]次に、設計中心である基準高さ(Z
0)における中心間距離(L)を求めるため、基準高さの求
め方を図11を用いて説明する。図11(a)に示すよう
に、先の[ステップ104]の第1の3次元位置座標の
計算結果より、ドラムユニット5の傾き方向(θ)が27
0゜となるように回転ステージ33を回転させる。つま
り、ドラムユニット5の基準端面の法線ベクトル1tと
レーザ光14とが略直交するように設置する。この時、
ドラムユニット5を投光側光学系15側から見れば図1
1(c)のようになり、他の設定角度では通過しなかった
レーザ光14が上ドラム1と下ドラム3との隙間を通過
するようになる。 [ステップ106]初期設定高さ(Z3)よりZ軸ステー
ジ30,31を移動させながらレーザ光14を照射し
て、上端面3bと外周面3cとを同時にかつ複数箇所測
定してX投影位置座標14b,14cを求める。そして
このX投影位置座標より、上端面3bと外周面3cとの
交点3dを近似して求める。 [ステップ107]計算処理装置50により、基準端面
の交点3dの高さ(Z3d)を求める。 [ステップ108]基準端面の交点3dの高さ(Z3d)と
テープ巻き付け中心におけるテープ中心高さ(基準高さ
Z0)との差(E)は、ドラムユニット5の直径(D)、ド
ラムユニット5の傾き角度(φ)、テープ幅の1/2の長さ
(G)及び下ドラムの下端面3aと上端面3bとの距離
(A)と下ドラムの下端面3aとテープ巻き付け中心にお
けるリード部4aとの距離(B)との差(C)が既知である
ため、(数4)により容易に求めることができる。
【0041】
【数4】
【0042】[ステップ109]初期設定高さ(Z3)と
基準高さ(Z0)との差(H)を求める。 [ステップ110]高さ(α=Z0=Z3−H)の数値を
(数3)に代入して計算処理装置50により計算するこ
とにより、入り側のローラーポスト6,傾斜ポスト7,
ドラムユニット5,出側の傾斜ポスト8及びローラーポ
スト9のすべての基準高さ(Z0)での中心間距離(L)が
わかる。
【0043】以上のように本実施例によれば、入り側の
ローラーポスト6,傾斜ポスト7,ドラムユニット5,
出側の傾斜ポスト8及びローラーポスト9のすべての傾
き角度(φ),傾き方向(θ)及び基準高さ(Z0)における
中心間距離(L)を、3次元的に非接触で測定することが
可能となる。しかも、メカニズムに搭載されるべき本来
のドラムユニット5のリード4の高さを基準とした値を
測定できるので、これまでの専用の治具を用いた基準高
さ設定方法のように治具の精度ばらつき等を考慮する必
要もなく、個々のテープ走行系部品の3次元位置座標を
高精度に測定することができる。
【0044】なお本実施例では、測定対象物を回転させ
て得られた2種類の異なるX投影位置座標より3次元位
置座標を求める方法及び装置について説明したが、逆に
投光側光学系と受光側光学系とを測定対象物に対して相
対的に回転させて測定しても同様に測定できる。またZ
軸方向の移動は、投光側光学系と受光側光学系とを同時
に上下させたが、逆に測定対象物を相対的に上下に移動
させても良い。さらに本実施例では、異なる2方向より
レーザを照射した場合について説明したが、少なくとも
2種類の異なるX投影位置座標が得られれば3次元位置
座標を求めることができるため、3方向以上からの測定
でも良く、その場合は測定精度がさらに向上する次に、
第5の発明の第1の実施例について図4〜図5,図9〜
図15を参照しつつ説明する。図4は本発明の3次元位
置座標測定装置の実施例における概略図、図5は本装置
を用いたシステムの構成図、図9はポストの相対位置関
係の説明図、図10はドラムユニットの基準端面の説明
図、図11ははドラムユニットを用いた基準高さの設定
方法の説明図、図12は測定の手順を示すフローチャー
ト、図13は測定時の要部拡大図、図14は測定原理の
説明図、図15は図14よりレーザを照射する角度を変
えた時の説明図である。なお、既に説明したものには同
一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0045】図13に示す測定対象物70は、図6に示
すものにテンション付与装置60を追加したものであ
る。テンション付与装置60は、テープ73に一定のテ
ンションを付与するものであり、テープ73と接触する
テンションポスト61,テンションポスト61を保持す
るベース62及びバネ63により構成される。このよう
に本実施例での測定対象物70は、VTRのメカニズム
の主要部分である1〜9と60とで構成されている。な
お、測定対象物70にそれぞれ一定角度巻き付けられた
テープ73は、例えば磁性体が塗布されていないベース
フィルムなどのレーザ光14を透過する透明テープであ
り、本来信号を記録する磁気テープ13と比べ、厚み,
剛性などの点でほぼ同等の性質を持つものである。
【0046】以上のように構成された3次元位置座標測
定装置について、入り側のローラーポスト6,傾斜ポス
ト7及びドラムユニット5の測定方法を例にして、図1
2に示すフローチャートに基づいて説明する。 [ステップ101]テープ73を測定対象物70のそれ
ぞれに巻き付け、テンション付与装置60によりテープ
73に一定のテンションを付与する。次に、図4の状態
から回転ステージ33によりテープの入り側(以下、入
り側と略する)のローラーポスト6,傾斜ポスト7及び
ドラムユニット5が測定できるように測定台38を回転
させる。すると、受光側では測定対象物70によりレー
ザ光14が遮られた部分では暗、遮られなかった部分で
は明が現れることになり、X軸方向に光の境界(1)〜(1
2)が生じ、ローラーポスト6,傾斜ポスト7の境界はそ
れぞれ(6),(7)及び(8),(9)となる。この時テープ73は
レーザ光14を透過するため、受光側光学系21には光
の明暗は生じず、測定対象物70に対して影響を及ぼさ
ない。
【0047】具体的には、図14に示す入り側のローラ
ーポスト6及び傾斜ポスト7に投光側光学系15と受光
側光学系21との初期設定高さ(Z3)でレーザ光14を
照射する。傾斜ポスト7については、レーザ光14で切
断した時に生じる断面円D3の両接点P3,Q3より、先
ほど説明したX軸方向の光の境界(8),(9)である第1の
X投影位置座標(S3,T3)を求める。さらにZ軸ステー
ジ30,31を同時にZ方向に(Z3)〜(Z1)まで順次移
動させて、第1の輪郭線のX投影位置座標{(S1〜S
3)、(T1〜T3)}を演算装置49で求める。 [ステップ102]図14の状態から回転ステージ33
により測定台38をさらに(γ)度だけ回転させた図15
において、傾斜ポスト7,ローラーポスト6に対しレー
ザ光14を(γ)度異なる方向から照射する。 [ステップ103]Zステージ30,31を同時にZ軸
上方に(Z1)〜(Z3)まで順次移動させながら、レーザ光
14を照射することにより、傾斜ポスト7の第2の輪郭
線のX投影位置座標{(SS1〜SS3),(TT1〜TT
3)}を演算装置49で求める。 [ステップ104]第1の輪郭線のX投影位置座標
{(S1〜S3),(T1〜T3)}、及び第2の輪郭線のX投
影位置座標{(SS1〜SS3),(TT1〜TT3)}より、
それぞれ一方向から見た傾斜ポスト7の中心線のX投影
位置座標{U(U1〜U3),UU(UU1〜UU3)}を計算
処理装置50で近似して求める。したがって、図6にお
ける入り側の傾斜ポスト7の傾き角度(φ7)及び傾き方
向(θ7)は、(数1)により求めることができる。
【0048】同様の方法により、ローラーポスト6,ド
ラムユニット5及びテンションポスト61などの傾き角
度(φ),傾き方向(θ)も同時に求めることができる。ま
た、ローラーポスト6,傾斜ポスト7及びテンションポ
スト61などの初期設定高さ(Z3)での中心間距離(L')
は、(数2)により求めることができる。
【0049】さらに、任意の高さ(α)でのポストの中心
間距離(Lα)は、(数3)により求めることができる。
【0050】また同様の方法で、ドラムユニット5,テ
ープの出側(以下、出側と略する)の傾斜ポスト8及び
ローラーポスト9も、輪郭線が検出できるまで回転ステ
ージ33を回転させれば測定できる。
【0051】以上より、投光側光学系15と受光側光学
系21との初期設定高さ(Z3)を基準とした測定対象物
70の第1の3次元位置座標を求めることができる。 [ステップ105]次に、設計中心である基準高さ(Z
0)における中心間距離(L)を求めるため、基準高さの求
め方を図11を用いて説明する。図11(a)に示すよう
に、先の[ステップ104]の第1の3次元位置座標の
計算結果より、ドラムユニット5の傾き方向(θ)が27
0゜となるように回転ステージ33を回転させる。つま
り、ドラムユニット5の基準端面の法線ベクトル1tと
レーザ光14とが略直交するように設置する。この時、
ドラムユニット5を投光側光学系15側から見れば図1
1(b)のようになり、他の設定角度では通過しなかった
レーザ光14が上ドラム1と下ドラム3との隙間を通過
するようになる。 [ステップ106]初期設定高さ(Z3)よりZ軸ステー
ジ30,31を移動させながらレーザ光14を照射し
て、上端面3bと外周面3cとを同時にかつ複数箇所測
定してX投影位置座標14b,14cを求める。そして
このX投影位置座標より、上端面3bと外周面3cとの
交点3dを近似して求める。 [ステップ107]計算処理装置50により、基準端面
の交点3dの高さ(Z3d)を求める。 [ステップ108]基準端面の交点3dの高さ(Z3d)と
テープ巻き付け中心におけるテープ中心高さ(基準高さ
Z0)との差(E)は、ドラムユニット5の直径(D)、ド
ラムユニット5の傾き角度(φ)、テープ幅の1/2の長さ
(D)及び下ドラムの下端面3aと上端面3bとの距離
(A)と下ドラムの下端面3aとテープ巻き付け中心にお
けるリード部4aとの距離(B)との差(C)が既知である
ため、(数4)により容易に求めることができる。 [ステップ109]初期設定高さ(Z3)と基準高さ(Z0)
との差(H)を求める。 [ステップ110]高さ(α=Z0=Z3−H)の数値を
(数3)に代入して計算処理装置50により計算するこ
とにより、入り側のローラーポスト6,傾斜ポスト7,
ドラムユニット5,出側の傾斜ポスト8,ローラーポス
ト9及びテンションポストなどの基準高さ(Z0)での中
心間距離(L)がわかる。以上のように本実施例によれ
ば、入り側のローラーポスト6,傾斜ポスト7,ドラム
ユニット5,出側の傾斜ポスト8,ローラーポスト9及
びテンションポスト61などのすべての傾き角度(φ),
傾き方向(θ)及び基準高さ(Z0)における中心間距離
(L)を、3次元的に非接触でかつ一定のテンションが付
与されたテープ73による力が加わっている状態で測定
することが可能となる。しかも、メカニズムに搭載され
るべき本来のドラムユニット5のリード4の高さを基準
とした値を測定できるので、これまでの専用の治具を用
いた基準高さの設定方法のように治具の精度ばらつき等
を考慮する必要もなく、個々のテープ走行系部品の3次
元位置座標を高精度に測定することができる。
【0052】なお本実施例では、測定対象物を回転させ
て得られた2種類の異なるX投影位置座標より3次元位
置座標を求める方法及び装置について説明したが、逆に
投光側光学系と受光側光学系とを測定対象物に対して相
対的に回転させて測定しても同様に測定できる。またZ
軸方向の移動は、投光側光学系と受光側光学系とを同時
に上下させたが、逆に測定対象物を相対的に上下に移動
させても良い。さらに本実施例では、異なる2方向より
レーザを照射した場合について説明したが、少なくとも
2種類の異なるX投影位置座標が得られれば3次元位置
座標を求めることができるため、3方向以上からの測定
でも良く、その場合は測定精度がさらに向上する。
【0053】最後に、第5の発明の第2の実施例につい
て図4〜図5,図9〜図12,図14〜図16を参照し
つつ説明する。図4は本発明の3次元位置座標測定装置
の実施例における概略図、図5は本装置を用いたシステ
ムの構成図、図9はポストの相対位置関係の説明図、図
10はドラムユニットの基準端面の説明図、図11はド
ラムユニットを用いた基準高さの設定方法の説明図、図
12は測定手順を示すフローチャート、図14は測定原
理の説明図、図15は図14よりレーザを照射する角度
を変えた時の説明図、図16は測定時の要部拡大図であ
る。なお、既に説明したものには同一の符号を付し、そ
の詳細な説明は省略する。
【0054】図16に示す測定対象物70は、図13に
示すものにテープ駆動装置65を追加したものである。
テープ駆動装置65は、テープ73を矢印Bの方向に駆
動するものであり、ポスト66とピンチローラー67に
より構成されている。テープ73は矢印Bの方向に、測
定対象物70と接触して走行することにより、進行方向
の下流側になるにつれてテープテンションが高くなり、
測定対象物70に加わる力も大きくなる。このように本
実施例での測定対象物70は、VTRのメカニズムの主
要部分である1〜9,60及び65とで構成されてい
る。
【0055】以上のように構成された3次元位置座標測
定装置について、その測定方法を説明する。
【0056】テープ73を測定対象物70に巻き付け、
テンション付与装置60によりテープ73に一定のテン
ションを付与する。また、駆動装置65によりテープ7
3を矢印Bの方向に走行させる。この時走行中のテープ
73はレーザ光14を透過するため、受光側光学系21
には光の明暗は生じず、測定対象物70に対して影響を
及ぼさない。測定方法については、先の第4の発明の第
1の実施例で説明したものと同じであり、以下その説明
は省略する。
【0057】以上のように本実施例によれば、入り側の
ローラーポスト6,傾斜ポスト7,ドラムユニット5,
出側の傾斜ポスト8,ローラーポスト9及びテンション
ポスト61などのすべての傾き角度(φ),傾き方向(θ)
及び設計中心である基準高さ(Z0)での中心間距離(L)
を、3次元的に非接触で測定することが可能となる。さ
らに、測定対象物70との接触で走行中のテープ73の
テンション増加分も加味した力が加わった状態、つまり
実際の記録再生のモードに限りなく近い状態で測定する
ことが可能となる。
【0058】また、本実施例ではポストの数を限定した
が、他のポストも同様に測定できることは言うまでもな
い。また、ポストの傾き角度に左右されることなく測定
することができるので、従来の接触式の位置座標測定装
置のように傾き角度が大きくなれば測定精度が悪くなる
ということはない。しかも直径の細くて、荷重を加える
と撓んでしまうようなポストであっても、非接触式であ
るので精度良く測定することができる。
【0059】以上に述べてきた実施例は、従来の接触式
の位置座標測定装置に比べて小型であるため、VTRの
メカニズムの組立調整ラインで行う組立精度の検査等に
も用いることができる。
【0060】また本実施例においては、測定対象物がV
TR(VHS方式)のメカニズム部品を例にした場合の
測定について述べたが、本発明はこれに限らず他の対象
物でも測定できることは言うまでもない。
【0061】さらに本実施例においては、基準端面を下
ドラムの上端面としたが、もちろん他の部分であっても
差し支えない。また一つの基準端面として説明したが、
複数の基準端面から基準平面を近似し、基準平面とレー
ザ光との傾斜角ズレを補正することによって、より精度
の高い測定ができることは言うまでもない。
【0062】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明は、
所定のビーム径でかつ一平面と平行に走査するレーザ光
を、測定対象物の所定の端面の法線ベクトルと略直交す
る方向から、前記一平面に対し所定の方向に前記レーザ
光もしくは前記測定対象物のいずれかを相対的に移動さ
せながら前記測定対象物に照射する測定ステップと、前
記測定ステップにて前記測定対象物の投影位置座標を求
める演算ステップと、前記演算ステップで求められた前
記投影位置座標と前記測定ステップにおける移動量とに
より、前記測定対象物の2次元位置座標を求める計算処
理ステップとを有することにより、測定対象物の端面形
状や位置を非接触,高精度,高速に測定することができ
る。
【0063】また請求項2記載の発明は、所定のビーム
径でかつ一平面と平行に走査するレーザ光を、測定対象
物の所定の端面の法線ベクトルと略直交する方向から前
記測定対象物に照射する投光側光学系と、前記レーザ光
を受光する受光素子を有する受光側光学系とからなるレ
ーザ光学系と、前記レーザ光を前記一平面に対し所定の
方向の複数の位置で照射できるように前記測定対象物も
しくは前記レーザ光学系のいずれかを相対的に移動させ
る駆動手段と、前記駆動手段の移動量を検出する移動量
検出手段と、前記レーザ光照射による前記測定対象物の
投影位置座標を前記受光素子の出力から求める演算手段
と、前記測定対象物の前記一平面に対し所定の方向の複
数の位置で求められる前記投影位置座標と前記移動量と
により前記測定対象物の2次元位置座標を求める計算処
理手段とを備えたことにより、測定対象物の形状、特に
端面の形状や位置を非接触,高精度,高速に測定するこ
とができる。
【0064】また請求項3記載の発明は、異なる複数の
方向より所定のビーム径でかつ一平面と平行に走査する
レーザ光を、前記一平面に対し所定の方向に第1の移動
量だけ移動させながら少なくとも1つの所定の基準端面
を有する少なくとも1つの測定対象物に照射する第1の
測定ステップと、前記第1の測定ステップによる照射に
より前記測定対象物の第1の投影位置座標を求める第1
の演算ステップと、前記第1の演算ステップで求められ
た前記第1の投影位置座標と前記異なる複数の方向の角
度差と前記第1の測定ステップにおける第1の移動量と
により前記測定対象物の第1の3次元位置座標を求める
第1の計算処理ステップと、前記第1の計算処理ステッ
プのデータを基に前記基準端面を有する測定対象物に対
する前記レーザ光の照射方向を前記基準端面の法線ベク
トルと略直交する方向に変える照射方向調整ステップ
と、前記レーザ光を、前記一平面に対し所定の方向に第
2の移動量だけ移動させながら前記基準端面を有する測
定対象物に照射する第2の測定ステップと、前記第2の
測定ステップによる照射により前記基準端面を有する測
定対象物の第2の投影位置座標を求める第2の演算ステ
ップと、前記第1の3次元位置座標と前記第2の測定ス
テップにおける第2の移動量と前記第2の投影位置座標
とにより、前記基準端面を基準とした前記測定対象物の
第2の3次元位置座標を求める第2の計算処理ステップ
とを有することにより、姿勢,大きさ,及び回転の有無
などに関わらず、組立後の部品の3次元位置座標を、特
定の部品が有する基準端面を基準に非接触,高精度,高
速で測定することができる。
【0065】また請求項4記載の発明は、所定のビーム
径でかつ一平面と平行に走査するレーザ光を少なくとも
1つの所定の基準端面を有する少なくとも1つの測定対
象物に照射する投光側光学系と、前記レーザ光を受光す
る受光素子を有する受光側光学系とからなるレーザ光学
系と、前記レーザ光を前記一平面に対し所定の方向の複
数の位置で照射できるように前記測定対象物もしくは前
記レーザ光学系のいずれかを相対的に移動させる駆動手
段と、前記駆動手段の移動量を検出する移動量検出手段
と、前記測定対象物への前記レーザ光の照射角度を変化
させるために前記測定対象物もしくは前記レーザ光学系
のいずれかを相対的に回転させる回転駆動手段と、前記
回転駆動手段の回転角を検出する回転角検出手段と、前
記レーザ光照射による前記測定対象物の投影位置座標を
前記受光素子の出力から求める演算手段と、前記測定対
象物の異なる方向かつ前記一平面に対し所定の方向の複
数の位置で求められる第1の投影位置座標と回転角と第
1の移動量とにより前記測定対象物の第1の3次元位置
座標を求めるための第1の計算処理と、前記基準端面を
有する測定対象物の前記基準端面の法線ベクトルと略直
交する方向より前記一平面に対し所定の方向の複数の位
置で求められる第2の投影位置座標と第2の移動量と前
記第1の3次元位置座標とにより前記基準端面を基準と
した前記測定対象物の第2の3次元位置座標を求める第
2の計算処理とを行う計算処理手段とを備えたことによ
り、姿勢,大きさ,及び回転の有無などに関わらず、組
立後の部品の3次元位置座標を、特定の部品が有する基
準端面を基準に非接触,高精度,高速で測定することが
できる。
【0066】また請求項5記載の発明は、請求項4記載
の発明において、レーザ光を透過し、かつ測定対象物に
接触するテープに、テンションを付加するテンション付
与手段をさらに設けることにより、部品にテープテンシ
ョンが付与された状態での3次元位置座標を測定するこ
とができる。
【0067】さらに請求項6記載の発明は、請求項5記
載の発明において、測定対象物に対してテープを相対移
動させるテープ駆動手段をさらに設けることにより、テ
ープ走行中、つまり実際の記録再生モードに限りなく近
い状態で、組立後の部品の3次元位置座標を測定するこ
とができ、しかも同時にテープ幅方向変動などの走行状
態も確認可能となるので、テープを安定に走行させるた
めのメカニズム検討に大きな役割を果たすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1,第2の発明の一実施例における位置座標
測定装置の概略図
【図2】第1,第2の発明の一実施例におけるシステム
の構成図
【図3】第1,第2の発明の一実施例におけるドラムユ
ニットの測定方法の説明図
【図4】第3乃至第5の発明の一実施例における位置座
標測定装置の概略図
【図5】第3,第4の発明の一実施例におけるシステム
の構成図
【図6】第3,第4の発明の一実施例における測定時の
要部拡大図
【図7】第3,第4の発明の一実施例における測定原理
の説明図
【図8】図7の位置に対してレーザを照射する角度を変
えた時の説明図
【図9】ポストの相対位置関係を示す説明図
【図10】第3乃至第5の発明の一実施例におけるドラ
ムユニットの基準端面の説明図
【図11】第3乃至第5の発明の一実施例におけるドラ
ムユニットを用いた基準高さの設定方法の説明図
【図12】第3乃至第5の発明の一実施例における測定
手順を示すフローチャート
【図13】第5の発明の第1の実施例における測定時の
要部拡大図
【図14】第5の発明の第1,第2の実施例における測
定原理の説明図
【図15】図14に対してレーザを照射する角度を変え
た時の説明図
【図16】第5の発明の第2の実施例における測定時の
要部拡大図
【図17】従来の接触式位置座標測定装置の要部拡大図
【図18】測定原理を示す説明図
【図19】ポストの相対位置関係を示す説明図
【符号の説明】
1 回転ドラム 3 固定ドラム 3b 基準端面 5 ドラムユニット 6 入り側のローラーポスト 7 入り側の傾斜ポスト 8 出側の傾斜ポスト 9 出側のローラーポスト 13 磁気テープ 14 レーザ光 15 投光側光学系 21 受光側光学系 30,31 Z軸ステージ 32 Z軸スケール 33 回転ステージ 34 回転角検出装置 42 プローブ 49 演算装置 50 計算処理装置 60 テンション付与装置 65 テープ駆動装置 70 測定対象物 73 透明テープ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定のビーム径でかつ一平面と平行に走査
    するレーザ光を、測定対象物の所定の端面の法線ベクト
    ルと略直交する方向から、前記一平面に対し所定の方向
    に前記レーザ光もしくは前記測定対象物のいずれかを相
    対的に移動させながら前記測定対象物に照射する測定ス
    テップと、 前記測定ステップにて前記測定対象物の投影位置座標を
    求める演算ステップと、 前記演算ステップで求められた前記投影位置座標と前記
    測定ステップにおける移動量とにより、前記測定対象物
    の2次元位置座標を求める計算処理ステップとを有する
    ことを特徴とする位置座標測定方法。
  2. 【請求項2】所定のビーム径でかつ一平面と平行に走査
    するレーザ光を、測定対象物の所定の端面の法線ベクト
    ルと略直交する方向から前記測定対象物に照射する投光
    側光学系と、前記レーザ光を受光する受光素子を有する
    受光側光学系とからなるレーザ光学系と、 前記レーザ光を前記一平面に対し所定の方向の複数の位
    置で照射できるように前記測定対象物もしくは前記レー
    ザ光学系のいずれかを相対的に移動させる駆動手段と、 前記駆動手段の移動量を検出する移動量検出手段と、 前記レーザ光照射による前記測定対象物の投影位置座標
    を前記受光素子の出力から求める演算手段と、 前記測定対象物の前記一平面に対し所定の方向の複数の
    位置で求められる前記投影位置座標と前記移動量とによ
    り前記測定対象物の2次元位置座標を求める計算処理手
    段とを備えたことを特徴とする位置座標測定装置。
  3. 【請求項3】異なる複数の方向より所定のビーム径でか
    つ一平面と平行に走査するレーザ光を、前記一平面に対
    し所定の方向に第1の移動量だけ移動させながら少なく
    とも1つの所定の基準端面を有する少なくとも1つの測
    定対象物に照射する第1の測定ステップと、 前記第1の測定ステップによる照射により前記測定対象
    物の第1の投影位置座標を求める第1の演算ステップ
    と、 前記第1の演算ステップで求められた前記第1の投影位
    置座標と前記異なる複数の方向の角度差と前記第1の測
    定ステップにおける第1の移動量とにより前記測定対象
    物の第1の3次元位置座標を求める第1の計算処理ステ
    ップと、 前記第1の計算処理ステップのデータを基に前記基準端
    面を有する測定対象物に対する前記レーザ光の照射方向
    を前記基準端面の法線ベクトルと略直交する方向に変え
    る照射方向調整ステップと、 前記レーザ光を、前記一平面に対し所定の方向に第2の
    移動量だけ移動させながら前記基準端面を有する測定対
    象物に照射する第2の測定ステップと、 前記第2の測定ステップによる照射により前記基準端面
    を有する測定対象物の第2の投影位置座標を求める第2
    の演算ステップと、 前記第1の3次元位置座標と前記第2の測定ステップに
    おける第2の移動量と前記第2の投影位置座標とによ
    り、前記基準端面を基準とした前記測定対象物の第2の
    3次元位置座標を求める第2の計算処理ステップとを有
    することを特徴とする位置座標測定方法。
  4. 【請求項4】所定のビーム径でかつ一平面と平行に走査
    するレーザ光を少なくとも1つの所定の基準端面を有す
    る少なくとも1つの測定対象物に照射する投光側光学系
    と、前記レーザ光を受光する受光素子を有する受光側光
    学系とからなるレーザ光学系と、 前記レーザ光を前記一平面に対し所定の方向の複数の位
    置で照射できるように前記測定対象物もしくは前記レー
    ザ光学系のいずれかを相対的に移動させる駆動手段と、 前記駆動手段の移動量を検出する移動量検出手段と、 前記測定対象物への前記レーザ光の照射角度を変化させ
    るために前記測定対象物もしくは前記レーザ光学系のい
    ずれかを相対的に回転させる回転駆動手段と、 前記回転駆動手段の回転角を検出する回転角検出手段
    と、 前記レーザ光照射による前記測定対象物の投影位置座標
    を前記受光素子の出力から求める演算手段と、 前記測定対象物の異なる方向かつ前記一平面に対し所定
    の方向の複数の位置で求められる第1の投影位置座標と
    回転角と第1の移動量とにより前記測定対象物の第1の
    3次元位置座標を求めるための第1の計算処理と、前記
    基準端面を有する測定対象物の前記基準端面の法線ベク
    トルと略直交する方向より前記一平面に対し所定の方向
    の複数の位置で求められる第2の投影位置座標と第2の
    移動量と前記第1の3次元位置座標とにより前記基準端
    面を基準とした前記測定対象物の第2の3次元位置座標
    を求める第2の計算処理とを行う計算処理手段とを備え
    たことを特徴とする位置座標測定装置。
  5. 【請求項5】レーザ光を透過し、かつ測定対象物に接触
    するテープにテンションを付加するテンション付与手段
    を設け、計算処理手段はテンションが付加されたテープ
    が接触した測定対象物の3次元位置座標を求めることを
    特徴とする請求項4記載の位置座標測定装置。
  6. 【請求項6】測定対象物に対してテープを相対的に移動
    させるテープ駆動手段を設け、計算処理手段はテープが
    走行中の測定対象物の3次元位置座標を求めることを特
    徴とする請求項5記載の位置座標測定装置。
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WO2006126593A1 (ja) * 2005-05-25 2006-11-30 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 部品位置調整装置
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