JPH08200813A - 電気温水器 - Google Patents

電気温水器

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JPH08200813A
JPH08200813A JP804595A JP804595A JPH08200813A JP H08200813 A JPH08200813 A JP H08200813A JP 804595 A JP804595 A JP 804595A JP 804595 A JP804595 A JP 804595A JP H08200813 A JPH08200813 A JP H08200813A
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正朗 小川
Tetsuo Kajio
哲夫 梶尾
Masahiko Ueno
雅彦 上野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 供給ヘッドを高くし、耐圧性を向上するとと
もに、すきま腐食の発生を防止する。また温度制御を容
易にし、供給した温水の保温循環機能を設ける。 【構成】 減圧された缶体1内に缶水Wを永久的に収容
して缶水貯留部2と気層部3に分離し、前記缶水貯留部
2に缶水Wを加熱する電気ヒータ4を挿入するととも
に、前記気層部3に給湯用熱交換チューブ5と循環用熱
交換チューブ6を挿入して、前記熱交換チューブ5の内
側に水道水を供給して外側の蒸気と熱交換させて温水を
得る一方、前記循環用熱交換チューブ6の内側に温水を
供給して外側の蒸気と熱交換させて温水を保温するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気温水器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、深夜電力を利用する家庭用の電気
温水器が広く使用されている。この種の電気温水器は、
図6に示すように、電気ヒータ21を有する缶体22の
内部に水道水Sを供給し、該水道水Sを電気ヒータ21
で加熱して上部より温水を流出させるようになってい
る。水道水供給ライン23には、水道圧が直接缶体1に
作用しないように0.75kgf/cm2Gまで減圧す
る減圧弁24及び逆止弁25が設けられている。温水出
口ライン26には空気抜弁27が設けられている。これ
は、水道水中に存在する溶存空気が加熱されて多量に気
化し、使用場所の蛇口より湯とともに飛び散るのを防止
するためである。さらに、缶体22には、湯の膨張によ
る圧力上昇を防止するための圧力逃がし弁28と、水あ
か等を排出するための排水弁29が設けられている。
【0003】一方、この従来の電気温水器からの温水の
温度調節は、使用場所におけるカラン近傍において行わ
れている。すなわち、図6に示すように、電気温水器の
温水出口ライン26より導設された温水供給ライン30
のそれぞれの末端に設けられた第1温度制御弁31と、
水道ラインの末端に設けられた第2温度制御弁32とを
調節することにより、第1温度制御弁31からの高温水
と第2温度制御弁32からの水道水Sを混合して適度の
温水を得る。また、温水供給ライン30からの高温水と
水道水Sを三方温度制御弁33を介して調節することに
より、適度の温水を得ることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電気温水器では、減圧弁24により温水の供給圧力が減
圧されているため、家庭において2階への給湯が不可能
であったり、シャワーヘッドが不足して快適にシャワー
を使用できなかった。また、電気温水器からの高温水を
使用場所まで供給してそこで2個の温度制御弁や三方温
度制御弁を介して水道水と混合して温度調節するので、
耐久性に欠けるうえ制御が困難であり、温度制御弁に耐
熱性を考慮しなければならないので高価なものについて
いた。さらに、従来の電気温水器は、構造上、温水を一
方的に供給して加熱するだけであるため、風呂等のよう
に湯を溜めて使用する場所においては、別途追い焚き装
置を設けて冷めた湯を加熱する必要があった。
【0005】さらに、従来の電気温水器では、一度に給
湯を開始すると水道からの補給水が間に合わないために
缶体22に外圧が作用する。一方、減圧弁24を設けた
としても、水道水の衝撃圧力として17.5kgf/c
2Gの内圧が作用すると想定しなければならない。こ
のため、缶体22には以上のような内外圧に対して耐え
得るように、肉厚を厚くしたり、補強を設ける必要があ
った。
【0006】加えて、従来の電気温水器の缶体22には
水が入れ替わるために、底部に水あかが堆積することか
ら、使用する温水は決して衛生的とは言えなかった。ま
た、缶体22の内面や電気ヒータ21に水あかや酸化ス
ケールが付着するので、缶体溶接部にすきま腐食が発生
したり、オーバーヒートが生じる虞れがあった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、供給ヘッドが高くて耐圧性がよく、すきま腐食が
発生する虞れのないうえ、供給した温水を保温する機能
を有し、温度制御が安価でかつ容易に行える電気温水器
及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、第1の発明の電気温水器は、減圧された缶体内に缶
水を永久的に収容して缶水貯留部と気層部に分離し、前
記缶水貯留部に缶水を加熱する電気ヒータを挿入すると
ともに、前記気層部に給湯用熱交換チューブを挿入し
て、前記熱交換チューブの内側に水道水を供給して外側
の蒸気と熱交換させて温水を得る一方、前記給湯用熱交
換チューブに接続された水道水入口管と温水出口管との
間にバイパス管を接続して、該バイパス管に温度制御弁
を設け、温水出口管内の温水の温度に基づいて前記温度
制御弁を調節して供給する温水の温度を制御するように
したものである(請求項1)。
【0009】また、第2の発明の電気温水器は、減圧さ
れた缶体内に缶水を永久的に収容して缶水貯留部と気層
部に分離し、前記缶水貯留部に缶水を加熱する電気ヒー
タを挿入するとともに、前記気層部に給湯用熱交換チュ
ーブと循環用熱交換チューブを挿入して、前記熱交換チ
ューブの内側に水道水を供給して外側の蒸気と熱交換さ
せて温水を得る一方、前記循環用熱交換チューブの内側
に温水を供給して外側の蒸気と熱交換させて温水を保温
するようにしたものである(請求項2)。ここで、前記
給湯用熱交換チューブに接続された水道水入口管と温水
出口管との間にバイパス管を接続して、該バイパス管に
温度制御弁を設け、温水出口管内の温水の温度に基づい
て前記温度制御弁を調節して供給する温水の温度を制御
するようにしてもよい(請求項3)。
【0010】前記第1及び第2の発明の電気温水器にお
いて、前記缶体に、その気層部に存在するガスを抽出す
る抽気ポンプを電磁弁を介して接続するようにしてもよ
い(請求項4)。また、前記缶体の外側に断熱材を設け
るとともに、該断熱材の外側に空気層を介して金属製の
ケーシングを設けて缶体を密封する一方、缶体の脚部と
据付面との間にゴムシートを介在させるのが好ましい
(請求項5)。
【0011】さらに、前記電気温水器において、前記電
気ヒータが保護管内に収容された状態で缶水貯留部に挿
入されている場合には、当該保護管を鉄製とすることが
できる(請求項6)。また、前記バイパス管は、缶体の
近傍にて水道水入口管と温水出口管との間に接続されて
いるのが好ましいし(請求項7)、前記熱交換チューブ
は、缶体に対して取外し可能に挿入されているのが好ま
しい(請求項8)。
【0012】第3の発明の制御方法は、前記第1又は第
2の発明の電気温水器において、給湯開始時から温度制
御弁を所定時間、開くようにしたものである(請求項
9)。第4の発明の制御方法は、前記第1又は第2の発
明の電気温水器において、缶水の温度が沸点近傍の所定
温度に達した時点で抽気ポンプを間欠的に駆動する一
方、抽気ポンプの起動時に遅延して電磁弁を開放すると
ともに、抽気ポンプの停止時に同期して電磁弁を閉鎖す
るようにしたものである(請求項10)。
【0013】
【作用】前記第1及び第2の発明の電気温水器におい
て、電気ヒータにより缶水を加熱すると、蒸気が気層部
に充満する。この状態で、給湯用熱交換チューブに水道
水を供給すると、水道水は当該熱交換チューブ内を流動
する間に外側の蒸気と熱交換し、温水となって流出す
る。一方、循環用熱交換チューブに、風呂場等で使用中
の低温の温水を供給すると、温水は当該熱交換チューブ
内を流動する間に外側の蒸気と熱交換し、高温の温水と
なって流出する。
【0014】前記第3の発明の制御方法において、温水
供給開始時に熱交換チューブが過熱状態になっていて
も、出口温度が設定温度になるまでの過渡状態において
設定温度を大きく越えることがなく、安定して設定温度
に移行する。前記第4の発明の制御方法において、抽気
ポンプが間欠的に駆動すると、初期の残留空気や、缶体
内部に侵入した空気、缶水から蒸発した溶存酸素等のガ
スが抽気される。また、電磁弁は抽気ポンプに遅延して
開くので、缶体内の圧力が抽気ポンプに急激に作用する
ことはなく、負荷が軽減される。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。図1は本発明にかかる電気温水器を示す。缶体
1は、断面が図2に示すような長円形の直立した容器で
あり、鉄、ステンレス鋼等の金属からなっている。缶体
1の内部は、減圧状態で脱気された缶水Wが永久的に封
入されて、缶水貯留部2と気層部3に分離されている。
缶水貯留部2には鉄製(JIS;SS41相当)の保護
管4aに収容されたセラミックヒータ、シーズヒータ等
の電気ヒータ4が缶水Wに浸るように挿入されている。
また、気層部3にはステンレス鋼からなる給湯用の熱交
換チューブ5と、循環用の熱交換チューブ6がそれぞれ
水平に取外し可能に挿入されている。
【0016】前記給湯用熱交換チューブ5の両端には、
入口管7と出口管8がそれぞれ取り付けられるととも
に、入口管7と出口管8の間にはバイパス管9が取り付
けられている。そして、このバイパス管9には、供給ラ
イン8aに設けた温度センサ10に基づいて開閉する温
度制御弁11が設けられている。入口管7には水道水S
が直接供給され、供給ライン8aは使用場所に適宜接続
されている。一方、循環用熱交換チューブ6の入口管1
2及び出口管13は、風呂等の温水貯留場所14に適宜
接続されている。
【0017】缶体1の外表面は、図2に示すように、例
えばグラスウール、ウレタン等からなる高密度断熱材1
5で被覆され、さらにその外側は空気層16を介して金
属製の矩形箱形のケーシング17で覆われている。ケー
シング17の外形寸法は、家庭のキッチンの流し台の奥
行き寸法に合致していて、流し台に連続して設置するこ
とができるようになっている。また、缶体1の底には、
図3に示すように、脚部18が設けられ、該脚部18は
ゴムシート19を介して床に設置されるようになってい
る。
【0018】前記バイパス管9や温度制御弁11は缶体
1の近傍に設けられ、これらにより温度制御された温水
が使用場所に供給されるようになっている。また、缶体
1の頂部には、缶体内のガスを外部に抽出するための抽
気ポンプ20が三方電磁弁20aを介して設けられてい
る。
【0019】次に、前記構成からなる電気温水器の動作
を説明する。深夜電力を利用して電気ヒータ4に通電す
ることにより内部の缶水Wを加熱すると、気層部3は缶
水Wの表面及び内部より自己蒸発した高温の水蒸気で満
たされ、飽和蒸気圧に維持される。この状態で、給湯用
熱交換チューブ5の入口管7に水道水Sを供給すると、
水道水Sは熱交換チューブ5の内側を流れる間に、外側
の水蒸気との熱交換により加熱される。一方、水道水と
熱交換した水蒸気は、すぐさまドレンとなって温度低下
し、缶水表面に滴下する。そしてさらに、缶水表面及び
内部より自己蒸発が起こり、同様に、活発な循環サイク
ルが形成される。したがって、従来の貯湯式電気温水器
のような自然対流型加熱方式に比べて、非常に高い貫流
率を得ることができ、瞬間式加熱が可能となる。このよ
うにして水蒸気との熱交換により加熱された水道水は、
出口管8より流出する。ここで、温度センサ10が所定
の設定温度以上を検出すると、温度制御弁11が開き、
水道水Sの一部がバイパス管9を通って出口管8に流入
して温水と混合するので、温水は設定温度に維持され
る。そして、この温水は風呂場等の温水使用場所に導か
れる。
【0020】このように、缶体側で温度制御された温水
が使用場所に導かれるので、従来のように、高温水を使
用場所まで供給する必要がない。また、使用場所までの
配管やカラン等に、耐熱性を考慮する必要がないので、
耐久性がよい。一方、風呂場等の温水貯留場所14の温
水は、ポンプ12aによって循環用熱交換チューブ6に
供給され、ここで加熱されて温水貯留場所14に戻さ
れ、循環する。これにより、温水貯留場所14の温水は
一定温度に維持されるので、追い焚き装置等の加熱装置
を設ける必要がない。
【0021】前記電気温水器では、熱交換チューブ5に
水道水を供給して連続的に使用場所に送給することがで
きる。また、熱交換チューブ5に水道水Sが直接供給さ
れるので、水道水圧とほぼ同じ供給ヘッドが得られ、家
屋の2階にも十分給湯することができるうえ、シャワー
ヘッドも十分確保することができる。
【0022】缶体1の内部の缶水Wは永久的に封入され
ていて入れ替わることがないので、電気ヒータ4や缶体
1の内表面に水あかや酸化スケールが付着することはな
い。この結果、電気ヒータ4のオーバーヒートや缶体溶
接部のすきま腐食の発生の虞れがない。また、供給され
る水道水Sは缶体1の内部に溜まらず、熱交換チューブ
5の内部に溜まるだけであるので衛生的である。さら
に、熱交換チューブ5は缶水Wとは接触せず、缶水Wの
水蒸気にのみ接触するので、チューブ5の汚れがなく、
熱交換性能が高く維持される。
【0023】一般に、電気温水器では、水道水と直接接
触する部分は流速によるエロージョン、溶存酸素や水質
によるコロージョンが生じやすい。従来の電気温水器は
缶体に水道水が流れるので、エロージョンやコロージョ
ンが生じた場合に缶体全体を取り替える必要があった
が、本発明の電気温水器は、熱交換チューブを取り外し
て交換するだけでよいので、エロージョンやコロージョ
ンに対して簡単かつ安価に対応することができ、ユーザ
に安心感を与えることができる。また、電気ヒータ4を
収容する保護管4aは、鉄製であるが、脱気された缶水
Wが永久的に封入されているので、腐食は生じない。ま
た、保護管4aはステンレス鋼と比べて熱伝導が良いた
め、熱応力による割れが生じにくい。
【0024】前記実施例の電気温水器では、缶体1の減
圧による魔法瓶効果と、缶体1の外表面の断熱材15、
空気層16及びケーシング17による断熱効果と、脚部
18のゴムシート19による伝熱防止効果とによって徹
底した省エネが図られているうえ、従来の空気抜き弁か
ら排出されるドレンによる熱損失がないことにより、従
来よりも熱効率が向上している。
【0025】次に、前記電気温水器の制御動作、特に給
湯開始から温水温度が安定するまでの過渡期における温
度制御と、缶体内部空気の抽気制御について説明する。
まず、過渡期における温度制御について説明する。定常
時には、前述のように、出口管8に設けた温度センサ1
0による検出温度に基づいて温度制御弁11の開度を比
例制御する。しかし、これと同様の動作を、給湯開始か
ら安定するまでの過渡期においても行うと、図4(A)
に示すように、温水出口の実際温度が設定温度を大きく
越えてオーバーシュートし、温水温度が不安定になる。
これは、給湯開始時には熱交換チューブ5の温度が過熱
状態になっていることと、温度差ΔTが大きいことに起
因する。そこで、図4(B)に示すように、給湯開始時
点から所定時間tの間、温度制御弁11を全開にする。
これにより、水道水Sが出口管8より流出する温水と混
合するので、オーバーシュートがなくなり、温度が安定
する。
【0026】抽気制御について説明する。缶水封入時に
内部を減圧して脱気したとしても、缶体1内には残留空
気が存在する。また、長期間使用されている間に、外部
から空気が侵入したり、缶水から溶存酸素等の気体が発
生する。このようガスが存在すると、熱交換効率が低下
するため、定期的に缶体内部空気を抽気する必要があ
る。そこで、前記電気温水器では、缶水の温度が85℃
になった時点から、抽気ポンプ20を間欠的に駆動す
る。すなわち、図5に示すように、5〜20分間起動し
た後、5〜10分間停止して、これを1サイクルとして
2〜6サイクル繰り返す。一方、三方電磁弁20aは、
前記抽気ポンプ20の起動時より数秒間遅延して開き、
抽気ポンプ20の停止時に同期して閉じる。このよう
に、三方電磁弁20aを抽気ポンプ20に遅延させるの
で、缶体1内の圧力が抽気ポンプ20の起動の瞬間に作
用することはなく、抽気ポンプは円滑に駆動する。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜8の発明による電気温水器によれば、水道水圧とほ
ぼ同じ供給ヘッドが得られ、家屋の2階にも十分給湯す
ることができるうえ、シャワーヘッドも十分確保するこ
とができ、快適にシャワーを使用することができる。
【0028】加えて、水道水を直接熱交換チューブに供
給するので減圧弁が不要であるうえ、貯湯量が熱交換チ
ューブ内だけであって気化する溶存空気量が少ないの
で、空気抜き弁を設ける必要がない。したがって、これ
らの弁を取り付けるための付帯工事が不要となり、コス
トダウンが図れる。また、水道水や温水の圧力が作用す
るのは内径の極めて小さい熱交換チューブだけであるの
で、これらの圧力に対して十分に耐え得る。
【0029】さらに、缶体内部の缶水は入れ替わること
がないので、電気ヒータや缶体溶接部に水あかや酸化ス
ケールの付着がなく、オーバーヒートやすきま腐食の発
生の虞れがない。また、供給される水道水は缶体内に溜
まらず、熱交換チューブ内に溜まるだけであるので衛生
的である。さらに、熱交換チューブは缶水とは接触せ
ず、缶水の蒸気にのみ接触するので、チューブの汚れが
なく、熱交換性能が高く維持される。
【0030】特に、請求項1,請求項3の発明によれ
ば、入口管と出口管の間のバイパス管に温度制御弁を設
けたので、温水の出口温度が正確に調整される。請求項
2の発明によれば、風呂等で使用中の温水を循環用熱交
換チューブに供給して循環させると、その温水を保温す
ることができる。請求項4の発明によれば、缶体に電磁
弁を介して抽気ポンプを設けたので、内部のガスを抽出
することができ、熱交換性能が向上する。
【0031】請求項5の発明によれば、缶体が断熱材及
び空気層によって断熱されるとともに、脚部に設けたゴ
ムシートによって下方への熱の逃げが防止されるので、
保温性が高い。請求項6の発明によれば、電気ヒータの
保護管を鉄製としたので、安価であり、腐食や熱応力に
よる割れの虞れがない。請求項7の発明によれば、缶体
側で温度制御された適度の温水を使用場所に供給するこ
とができるので、配管やカランに耐熱性を考慮する必要
がなく、安価であり、耐久性が向上する。請求項8の発
明によれば、熱交換チューブにエロージョンやコロージ
ョンが生じても、その熱交換チューブのみを交換すれば
足り、安価であり、入れ替え工期が短縮され、ユーザに
安心感を与える。
【0032】一方、請求項9の発明による制御方法によ
れば、給湯開始時からの過渡期において温度変動のない
安定した温水を供給することができる。請求項10の発
明による制御方法によれば、缶体内のガスを効率よく排
出することができ、熱交換性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電気温水器の概略図である。
【図2】 本発明の電気温水器の水平断面図である。
【図3】 本発明の電気温水器の底部垂直断面図であ
る。
【図4】 (A)は従来の温度制御による過渡期の出口
温度の変化を示す図、(B)は本発明の温度制御による
過渡期の出口温度の変化を示す図である。
【図5】 缶体の抽気制御における抽気ポンプの駆動と
三方電磁弁の開閉のタイムチャートである。
【図6】 従来の電気温水器の概略図である。
【符号の説明】
1…缶体、2…缶水貯留部、3…気層部、4…電気ヒー
タ、4a…保護管、5…給湯用熱交換チューブ、6…循
環用熱交換チューブ、7…入口管、8…出口管、9…バ
イパス管、10…温度センサ、11…温度制御弁、15
…断熱材、16…空気層、17…ケーシング、18…脚
部、19…ゴムシート、20…抽気ポンプ、20a…三
方電磁弁、W…缶水、S…水道水。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧された缶体内に缶水を永久的に収容
    して缶水貯留部と気層部に分離し、前記缶水貯留部に缶
    水を加熱する電気ヒータを挿入するとともに、前記気層
    部に給湯用熱交換チューブを挿入して、前記熱交換チュ
    ーブの内側に水道水を供給して外側の蒸気と熱交換させ
    て温水を得る一方、前記給湯用熱交換チューブに接続さ
    れた水道水入口管と温水出口管との間にバイパス管を接
    続して、該バイパス管に温度制御弁を設け、温水出口管
    内の温水の温度に基づいて前記温度制御弁を調節して供
    給する温水の温度を制御するようにしたことを特徴とす
    る電気温水器。
  2. 【請求項2】 減圧された缶体内に缶水を永久的に収容
    して缶水貯留部と気層部に分離し、前記缶水貯留部に缶
    水を加熱する電気ヒータを挿入するとともに、前記気層
    部に給湯用熱交換チューブと循環用熱交換チューブを挿
    入して、前記熱交換チューブの内側に水道水を供給して
    外側の蒸気と熱交換させて温水を得る一方、前記循環用
    熱交換チューブの内側に温水を供給して外側の蒸気と熱
    交換させて温水を保温するようにしたことを特徴とする
    電気温水器。
  3. 【請求項3】 前記給湯用熱交換チューブに接続された
    水道水入口管と温水出口管との間にバイパス管を接続し
    て、該バイパス管に温度制御弁を設け、温水出口管内の
    温水の温度に基づいて前記温度制御弁を調節して供給す
    る温水の温度を制御するようにしたことを特徴とする請
    求項2に記載の電気温水器。
  4. 【請求項4】 前記缶体に、その気層部に存在するガス
    を抽出する抽気ポンプを電磁弁を介して接続したことを
    特徴とする請求項1から3に記載の電気温水器。
  5. 【請求項5】 前記缶体の外側に断熱材を設けるととも
    に、該断熱材の外側に空気層を介して金属製のケーシン
    グを設けて缶体を密封する一方、缶体の脚部と据付面と
    の間にゴムシートを介在させたことを特徴とする請求項
    1から4のいずれかに記載の電気温水器。
  6. 【請求項6】 前記電気ヒータが、保護管内に収容され
    た状態で缶水貯留部に挿入され、当該保護管が鉄製であ
    ることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の
    電気ヒータ。
  7. 【請求項7】 前記バイパス管が、缶体の近傍にて水道
    水入口管と温水出口管との間に接続されていることを特
    徴とする請求項1から6のいずれかに記載の電気温水
    器。
  8. 【請求項8】 前記熱交換チューブが、缶体に対して取
    外し可能に挿入されていることを特徴とする請求項1か
    ら7のいずれかに記載の電気温水器。
  9. 【請求項9】 請求項1又は3のいずれかに記載の電気
    温水器において、給湯開始時から温度制御弁を所定時
    間、開くことを特徴とする電気温水器の制御方法。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載の電気温水器におい
    て、缶水の温度が沸点近傍の所定温度に達した時点で抽
    気ポンプを間欠的に駆動する一方、抽気ポンプの起動時
    に遅延して電磁弁を開放するとともに、抽気ポンプの停
    止時に同期して電磁弁を閉鎖することを特徴とする電気
    温水器の制御方法。
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