JPH08200681A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents
ガスタービン燃焼器Info
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- JPH08200681A JPH08200681A JP1127595A JP1127595A JPH08200681A JP H08200681 A JPH08200681 A JP H08200681A JP 1127595 A JP1127595 A JP 1127595A JP 1127595 A JP1127595 A JP 1127595A JP H08200681 A JPH08200681 A JP H08200681A
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- Japan
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- gas turbine
- liner
- turbine combustor
- alloy
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、高温運転時の信頼性を高めた
酸化物分散強化型合金製の発電用ガスタービン燃焼器及
びその製造方法を提供することにある。 【構成】ガスタービン燃焼器のライナの製造工程におい
て、分散強化合金の短所である接合部の強度低下を最小
限に抑制するように、複数の円筒をライナの長手方向に
連結する接合方法を採用する。 【効果】製造コストが低く、かつ耐熱性,高温強度に優
れたガスタービン燃焼器が提供できる。
酸化物分散強化型合金製の発電用ガスタービン燃焼器及
びその製造方法を提供することにある。 【構成】ガスタービン燃焼器のライナの製造工程におい
て、分散強化合金の短所である接合部の強度低下を最小
限に抑制するように、複数の円筒をライナの長手方向に
連結する接合方法を採用する。 【効果】製造コストが低く、かつ耐熱性,高温強度に優
れたガスタービン燃焼器が提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービン用燃焼器,
該燃焼器を用いた発電用ガスタービン及び火力発電シス
テムに係り、特に耐熱性の高い酸化物分散強化型合金を
用いたガスタービン用燃焼器,該燃焼器を用いた発電用
ガスタービン及び火力発電システムに関する。
該燃焼器を用いた発電用ガスタービン及び火力発電シス
テムに係り、特に耐熱性の高い酸化物分散強化型合金を
用いたガスタービン用燃焼器,該燃焼器を用いた発電用
ガスタービン及び火力発電システムに関する。
【0002】
【従来の技術】発電などの目的に用いる産業用ガスター
ビンは熱効率を向上させるため、燃焼ガス温度の高温化
が検討されている。そのため燃焼器やタービン動翼,静
翼等の部材表面は従来よりもより高い温度にさらされ
る。一方、燃焼ガスが高温化すると、燃焼時に発生する
窒素酸化物(以下NOxと略す)量も増大するため、環
境への配慮から排出NOx量を低減させる必要も生じ
る。この排出NOx量の低減にはコンプレッサで圧縮さ
れた空気のうち、従来材料の冷却に使用していた空気を
燃焼用に回し、燃焼前の圧縮空気と燃料との混合気を希
薄化することで燃焼時の火炎温度を均一化することが最
も有効である。従って燃焼ガス温度を高温化したガスタ
ービンに使用される材料に関しては、燃焼ガス自体の高
温化と冷却空気の減少の二つの要因が重なって耐用温度
の飛躍的な向上が要求される。ガスタービンの構成要素
の中でも鋳造により製造される動翼,静翼等の部位につ
いては、合金組成の改良や一方向凝固法の導入などの鋳
造プロセスの改良により、高温強度を向上させた多くの
合金が近年開発,提案されているが、燃焼器のライナ及
びトランジションピースにおいては、材料の高温強度以
外の特性として、板にするための熱間加工性及び溶接性
が要求されるため、既存材料であるNi基あるいはCo
基の鍛造合金以降に強度を飛躍的に高めた合金は実用化
されていない。
ビンは熱効率を向上させるため、燃焼ガス温度の高温化
が検討されている。そのため燃焼器やタービン動翼,静
翼等の部材表面は従来よりもより高い温度にさらされ
る。一方、燃焼ガスが高温化すると、燃焼時に発生する
窒素酸化物(以下NOxと略す)量も増大するため、環
境への配慮から排出NOx量を低減させる必要も生じ
る。この排出NOx量の低減にはコンプレッサで圧縮さ
れた空気のうち、従来材料の冷却に使用していた空気を
燃焼用に回し、燃焼前の圧縮空気と燃料との混合気を希
薄化することで燃焼時の火炎温度を均一化することが最
も有効である。従って燃焼ガス温度を高温化したガスタ
ービンに使用される材料に関しては、燃焼ガス自体の高
温化と冷却空気の減少の二つの要因が重なって耐用温度
の飛躍的な向上が要求される。ガスタービンの構成要素
の中でも鋳造により製造される動翼,静翼等の部位につ
いては、合金組成の改良や一方向凝固法の導入などの鋳
造プロセスの改良により、高温強度を向上させた多くの
合金が近年開発,提案されているが、燃焼器のライナ及
びトランジションピースにおいては、材料の高温強度以
外の特性として、板にするための熱間加工性及び溶接性
が要求されるため、既存材料であるNi基あるいはCo
基の鍛造合金以降に強度を飛躍的に高めた合金は実用化
されていない。
【0003】一方、従来の鍛造及び鋳造で製造合金より
も優れた高温強度を有する合金として、金属マトリクス
中に高温まで安定な酸化物粒子を機械的合金化法により
微細分散し、耐用温度の向上を図った酸化物分散強化型
合金が開発されている。酸化物分散強化型合金はマトリ
クス中に発生した転位の移動を、分散粒子のピン止めに
より阻止することで強化されており、分散粒子は炭化
物,金属間化合物等の析出相に比べて高温まで安定であ
るため、融点近傍まで高い強度が維持される。製造方法
としては機械的合金化法(Mechanical Alloying :以下
MAと略す)が一般的に用いられる。原料として純金
属,合金及び耐化物の微細な粉末を使用し、これらの粉
末を高エネルギーボールミル中で混合した後に焼結して
固形化し、更に高温で加工及び結晶粒粗大化のための熱
処理を施して使用される。
も優れた高温強度を有する合金として、金属マトリクス
中に高温まで安定な酸化物粒子を機械的合金化法により
微細分散し、耐用温度の向上を図った酸化物分散強化型
合金が開発されている。酸化物分散強化型合金はマトリ
クス中に発生した転位の移動を、分散粒子のピン止めに
より阻止することで強化されており、分散粒子は炭化
物,金属間化合物等の析出相に比べて高温まで安定であ
るため、融点近傍まで高い強度が維持される。製造方法
としては機械的合金化法(Mechanical Alloying :以下
MAと略す)が一般的に用いられる。原料として純金
属,合金及び耐化物の微細な粉末を使用し、これらの粉
末を高エネルギーボールミル中で混合した後に焼結して
固形化し、更に高温で加工及び結晶粒粗大化のための熱
処理を施して使用される。
【0004】この技術として、特開昭47−42507 号が知
られている。
られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】鉄基あるいはニッケル
基のマトリクスを有する粒子分散強化型合金は、熱間で
の鍛造,圧延等による加工が可能であり、薄板材に成型
した場合も優れた高温強度を示す。従って燃焼器ライナ
の構成材料として従来使用されてきた鍛造合金に替わり
酸化物分散強化型合金を使用すれば、発電用ガスタービ
ンの一層の高効率化並びに排出NOx量の低下を実現す
ることが期待される。しかしながら合金を燃焼器ライナ
の形状に成型する際には、薄板を円筒形状に丸めた後に
突合せの部分を溶接等を用いて接合する必要が生じる。
酸化物分散強化型合金を溶接した場合には溶融部におい
て分散粒子が凝集し、粒子の均一かつ微細な分散組織が
破壊される。その結果、接合部における酸化物分散強化
の効果は消失し、高温域での降伏強度,クリープ破断強
度あるいは延性等の機械的特性が低下することは広く知
られている。酸化物分散強化型合金を高温構造部材料と
して使用する場合には、この溶接接合部分の強度低下を
考慮した設計が必要になる。接合部を持たないシームレ
スタイプの燃焼器ライナを製造すれば、上記のような接
合部の特性低下による損傷が生じることはない。しかし
発電用ガスタービンの燃焼器ライナは、直径に対する奥
行きの寸法比が大きく、押出し加工等を用いてインゴッ
トからライナ全体をシームレス構造として成型するのは
極めて困難であり、成型できた場合も分散強化型合金自
体の材料作製費用も含めた製造コストの著しい増大は避
けられず、実用的ではない。本発明の目的は、高い耐熱
性,強度を有し、低い製造コストで製造できる酸化物分
散強化型合金を用いた燃焼器及びその製造方法を提供す
ることにある。
基のマトリクスを有する粒子分散強化型合金は、熱間で
の鍛造,圧延等による加工が可能であり、薄板材に成型
した場合も優れた高温強度を示す。従って燃焼器ライナ
の構成材料として従来使用されてきた鍛造合金に替わり
酸化物分散強化型合金を使用すれば、発電用ガスタービ
ンの一層の高効率化並びに排出NOx量の低下を実現す
ることが期待される。しかしながら合金を燃焼器ライナ
の形状に成型する際には、薄板を円筒形状に丸めた後に
突合せの部分を溶接等を用いて接合する必要が生じる。
酸化物分散強化型合金を溶接した場合には溶融部におい
て分散粒子が凝集し、粒子の均一かつ微細な分散組織が
破壊される。その結果、接合部における酸化物分散強化
の効果は消失し、高温域での降伏強度,クリープ破断強
度あるいは延性等の機械的特性が低下することは広く知
られている。酸化物分散強化型合金を高温構造部材料と
して使用する場合には、この溶接接合部分の強度低下を
考慮した設計が必要になる。接合部を持たないシームレ
スタイプの燃焼器ライナを製造すれば、上記のような接
合部の特性低下による損傷が生じることはない。しかし
発電用ガスタービンの燃焼器ライナは、直径に対する奥
行きの寸法比が大きく、押出し加工等を用いてインゴッ
トからライナ全体をシームレス構造として成型するのは
極めて困難であり、成型できた場合も分散強化型合金自
体の材料作製費用も含めた製造コストの著しい増大は避
けられず、実用的ではない。本発明の目的は、高い耐熱
性,強度を有し、低い製造コストで製造できる酸化物分
散強化型合金を用いた燃焼器及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明ではガスタービン用燃焼器を、ガスタービン
用燃焼器のライナが、金属マトリクス中に微細な酸化物
粒子を分散して強化した合金により円筒状に構成し、か
つ前記ライナが複数の円筒を連結することにより構成し
た。この場合の円筒とは、断面が完全な円であることを
示すものではなく、断面が閉じた形状になっていること
を示すものである。従って、断面形状が長円形状であっ
てもよく、矩形であってもよい。ただし、断面形状が完
全な円である方が、高圧の燃焼ガスの圧力が部分的に集
中することがなく好ましい。
め、本発明ではガスタービン用燃焼器を、ガスタービン
用燃焼器のライナが、金属マトリクス中に微細な酸化物
粒子を分散して強化した合金により円筒状に構成し、か
つ前記ライナが複数の円筒を連結することにより構成し
た。この場合の円筒とは、断面が完全な円であることを
示すものではなく、断面が閉じた形状になっていること
を示すものである。従って、断面形状が長円形状であっ
てもよく、矩形であってもよい。ただし、断面形状が完
全な円である方が、高圧の燃焼ガスの圧力が部分的に集
中することがなく好ましい。
【0007】更にガスタービン用燃焼器のライナが金属
マトリクス中に微細な酸化物粒子を分散して強化した合
金により円筒状に構成され、かつ前記ライナが複数の円
筒を突合せ溶接して構成することが好ましい。
マトリクス中に微細な酸化物粒子を分散して強化した合
金により円筒状に構成され、かつ前記ライナが複数の円
筒を突合せ溶接して構成することが好ましい。
【0008】また、ライナが複数の径の異なる円筒を嵌
め合わせた後、リベット,ろう付け,溶接,拡散接合の
内の少なくとも一つの方法を用いて接合して構成しても
良い。
め合わせた後、リベット,ろう付け,溶接,拡散接合の
内の少なくとも一つの方法を用いて接合して構成しても
良い。
【0009】更に、燃焼器のライナの外周部に、前記ラ
イナの外径よりも大きい外径を有する円筒からなる補強
用の外枠が設けられていても良い。
イナの外径よりも大きい外径を有する円筒からなる補強
用の外枠が設けられていても良い。
【0010】また、上記の燃焼器において、燃焼温度の
低い円筒は、冷却孔を有する通常の合金で構成しても良
い。
低い円筒は、冷却孔を有する通常の合金で構成しても良
い。
【0011】また、上記の燃焼器のライナを構成する円
筒の少なくとも一つが溶接部を持たないシームレスパイ
プであることが好ましい。
筒の少なくとも一つが溶接部を持たないシームレスパイ
プであることが好ましい。
【0012】また、上記酸化物強化型合金は金属マトリ
クスがニッケル基合金または鉄基合金であることが好ま
しい。
クスがニッケル基合金または鉄基合金であることが好ま
しい。
【0013】また、上記のガスタービン燃焼器をガスタ
ービン装置に適用することが特に好ましい。
ービン装置に適用することが特に好ましい。
【0014】また、本発明は上記のようなガスタービン
燃焼器用ライナである。
燃焼器用ライナである。
【0015】
【作用】ガスタービン運転時において燃焼器ライナの受
ける負荷として問題になるのは、材料温度の不均一性に
よる温度差に起因して発生する熱応力である。燃焼器ラ
イナにおいて材料温度の不均一性が生じる原因として
は、タービン起動停止時の加熱速度あるいは冷却速度が
場所により異なる場合や、定常運転時の火炎温度や冷却
効果が均一でない場合等が考えられる。温度勾配はライ
ナの円筒の周方向に対して生じる場合と軸方向に対して
生じる場合が想定されるが、ライナの形状を考慮する
と、どちらの場合も円筒の軸方向に比べて周方向に大き
な負荷が加わることが示される。このため従来のよう
な、円筒の軸方向(円筒の高さ方向)に溶接が施された
構造を酸化物分散強化型合金を使用した燃焼器ライナに
適用した場合は、溶接線に対し高温使用時の負荷が垂直
に作用することになり、信頼性の低い溶接手法を使用し
た際には、短時間の運転後においても溶接部は容易に変
形,亀裂発生等の損傷を受け、ガスタービンの長時間運
転に対し支障を来す可能性がある。
ける負荷として問題になるのは、材料温度の不均一性に
よる温度差に起因して発生する熱応力である。燃焼器ラ
イナにおいて材料温度の不均一性が生じる原因として
は、タービン起動停止時の加熱速度あるいは冷却速度が
場所により異なる場合や、定常運転時の火炎温度や冷却
効果が均一でない場合等が考えられる。温度勾配はライ
ナの円筒の周方向に対して生じる場合と軸方向に対して
生じる場合が想定されるが、ライナの形状を考慮する
と、どちらの場合も円筒の軸方向に比べて周方向に大き
な負荷が加わることが示される。このため従来のよう
な、円筒の軸方向(円筒の高さ方向)に溶接が施された
構造を酸化物分散強化型合金を使用した燃焼器ライナに
適用した場合は、溶接線に対し高温使用時の負荷が垂直
に作用することになり、信頼性の低い溶接手法を使用し
た際には、短時間の運転後においても溶接部は容易に変
形,亀裂発生等の損傷を受け、ガスタービンの長時間運
転に対し支障を来す可能性がある。
【0016】高温使用時の溶接部への負荷を軽減する方
法の一つとして、ライナの外側に補強用の外枠を設ける
ことが考えられる。外枠とライナをリベットなどで固定
することでライナの変形を防止できる。外枠の材質とし
ては、ライナと同質の酸化物分散強化型合金あるいは他
の種類の鍛造が可能な耐熱合金により構成されることが
好ましい。外枠の形状はライナの外径よりも大きい外径
を有する円筒あるいはリングとすることが好ましい。円
筒あるいはリングの間を棒状の枠で繋いだ物を使用して
も良い。
法の一つとして、ライナの外側に補強用の外枠を設ける
ことが考えられる。外枠とライナをリベットなどで固定
することでライナの変形を防止できる。外枠の材質とし
ては、ライナと同質の酸化物分散強化型合金あるいは他
の種類の鍛造が可能な耐熱合金により構成されることが
好ましい。外枠の形状はライナの外径よりも大きい外径
を有する円筒あるいはリングとすることが好ましい。円
筒あるいはリングの間を棒状の枠で繋いだ物を使用して
も良い。
【0017】また直径に対する奥行きの短い薄肉円筒な
らば、インゴットの中央部をくり抜き、内側と外側から
ロールその他の治具を用いて加工を行うことで、シーム
レス構造の物が比較的容易に製造可能である。この奥行
きの短い円筒を複数個、外周方向に接合することで、軸
方向に溶接線を持たない燃焼器ライナを成型できる。接
合部の接合方法としては、溶接(TIG,レーザ,電子
ビーム),真空ろう付け,拡散接合、及びリベットによ
る接合を用いることができる。このうち、拡散接合及び
リベットによる接合部は、母材強度の8割を超える強度
を室温及び高温で得ることができるため好ましい。溶接
による接合部は高温強度の低下が大きいが、溶接ビード
線の幅が5mm以下であれば、接合部は母材強度の8割近
い高温引張り強度を得ることが可能であるため、入熱
量,溶接速度等を制御して、溶接ビード線の幅が5mm以
下となるようにすることが好ましい。
らば、インゴットの中央部をくり抜き、内側と外側から
ロールその他の治具を用いて加工を行うことで、シーム
レス構造の物が比較的容易に製造可能である。この奥行
きの短い円筒を複数個、外周方向に接合することで、軸
方向に溶接線を持たない燃焼器ライナを成型できる。接
合部の接合方法としては、溶接(TIG,レーザ,電子
ビーム),真空ろう付け,拡散接合、及びリベットによ
る接合を用いることができる。このうち、拡散接合及び
リベットによる接合部は、母材強度の8割を超える強度
を室温及び高温で得ることができるため好ましい。溶接
による接合部は高温強度の低下が大きいが、溶接ビード
線の幅が5mm以下であれば、接合部は母材強度の8割近
い高温引張り強度を得ることが可能であるため、入熱
量,溶接速度等を制御して、溶接ビード線の幅が5mm以
下となるようにすることが好ましい。
【0018】本発明である燃焼器ライナを構成する酸化
物分散強化型合金には、ニッケルあるいは鉄をマトリク
スの主成分とする合金を使用することが好ましい。酸化
物粒子の含有量が増大するほど合金の高温強度は向上す
るが、鍛造,圧延性が低下するため体積率にして2%以
下に押さえることが好ましい。Y2O3を分散粒子として
用いる場合は重量%で0.1〜1.5%の範囲の含有量と
することが好ましい。MA後の混合粉末は軟鋼又はステ
ンレス製のカプセル真空封入された後、HIP処理などの
手法で固形化される。固形化後のインゴットは鍛造,圧
延及びスピニングなどの熱間加工により薄板あるいは薄
肉の円筒に成型される。酸化物分散強化型合金は加工硬
化の度合いが大きいため、加工は複数の回数に分けて行
う必要があり、また1回の加工量は材料に割れが生じな
い程度に慎重に見積もる必要がある。特にニッケル基合
金の加工の際には注意を要する。また加工温度が高温の
場合ほど加工は容易になるが、加工温度が再結晶温度ま
で達すると、最終熱処理時において結晶粒成長の駆動力
となる歪エネルギー(MA時に蓄積される)が、加工段
階において解放されその結果として、結晶粒の粗大化が
起こらず材料の高温強度の低下を招く恐れがある。従っ
てニッケル基合金の場合、加工温度は900℃から110
0℃の範囲とするのが好ましい。鉄基合金についてはニ
ッケル基合金に比べて加工が容易であるが、400℃か
ら1000℃の温度域で加工を行うのが好ましい。
物分散強化型合金には、ニッケルあるいは鉄をマトリク
スの主成分とする合金を使用することが好ましい。酸化
物粒子の含有量が増大するほど合金の高温強度は向上す
るが、鍛造,圧延性が低下するため体積率にして2%以
下に押さえることが好ましい。Y2O3を分散粒子として
用いる場合は重量%で0.1〜1.5%の範囲の含有量と
することが好ましい。MA後の混合粉末は軟鋼又はステ
ンレス製のカプセル真空封入された後、HIP処理などの
手法で固形化される。固形化後のインゴットは鍛造,圧
延及びスピニングなどの熱間加工により薄板あるいは薄
肉の円筒に成型される。酸化物分散強化型合金は加工硬
化の度合いが大きいため、加工は複数の回数に分けて行
う必要があり、また1回の加工量は材料に割れが生じな
い程度に慎重に見積もる必要がある。特にニッケル基合
金の加工の際には注意を要する。また加工温度が高温の
場合ほど加工は容易になるが、加工温度が再結晶温度ま
で達すると、最終熱処理時において結晶粒成長の駆動力
となる歪エネルギー(MA時に蓄積される)が、加工段
階において解放されその結果として、結晶粒の粗大化が
起こらず材料の高温強度の低下を招く恐れがある。従っ
てニッケル基合金の場合、加工温度は900℃から110
0℃の範囲とするのが好ましい。鉄基合金についてはニ
ッケル基合金に比べて加工が容易であるが、400℃か
ら1000℃の温度域で加工を行うのが好ましい。
【0019】シームレス薄肉円筒の作製は、固形化後の
インゴットを鍛造により円盤形状に成型した後で、円盤
中央部を機械加工によりくり抜き、円盤内部と外部から
ロールをあてて圧延する、または円盤の外壁側を型で固
定しスピニングにより内壁側から減肉することで行う。
機械加工によりくり抜いた中央部は、削り代となり製造
コスト的に不利になるが、HIPの段階で中央部をくり
抜いた厚肉円筒形状に焼結することにより、削り代を少
なくし材料を有効に使用することが出来る。
インゴットを鍛造により円盤形状に成型した後で、円盤
中央部を機械加工によりくり抜き、円盤内部と外部から
ロールをあてて圧延する、または円盤の外壁側を型で固
定しスピニングにより内壁側から減肉することで行う。
機械加工によりくり抜いた中央部は、削り代となり製造
コスト的に不利になるが、HIPの段階で中央部をくり
抜いた厚肉円筒形状に焼結することにより、削り代を少
なくし材料を有効に使用することが出来る。
【0020】薄板を曲げ加工してライナを成型する場
合、曲げ加工は熱間で行うことが好ましく、加工温度は
600℃から1100℃の範囲とするのが好ましい。ま
た、突合せ部における接合は、接合線が円筒の軸方向で
あるため信頼性の高い接合法を用いる必要がある。拡散
接合あるいはリベットによる固定を適用した場合は高温
強度の低下が小さく、高い信頼性が得られるため好まし
い。一方溶接またはろう付による接合を行った場合に
は、高温引張強度及び延性は母材の6割以下までで低下
してしまう。これは溶接溶融部と母材の境界、あるいは
ろう材と母材の境界に、分散酸化物粒子の凝集に起因す
る酸化物層が形成され、負荷が加わる際にこの境界が破
壊の起点となるためである。しかしながら溶接時に入熱
条件等を最適化し、溶融ビード幅を5mm以下に狭めるこ
とで、境界の酸化物層の形成は抑制され、高温引張強度
は母材の8割近くまで向上する。溶接法はTIG,レー
ザ,電子ビームのいずれにおいても、同様の特性を得る
ことが出来るが、ビード幅の制御が容易なレーザあるい
は電子ビーム溶接の適用がより好ましい。
合、曲げ加工は熱間で行うことが好ましく、加工温度は
600℃から1100℃の範囲とするのが好ましい。ま
た、突合せ部における接合は、接合線が円筒の軸方向で
あるため信頼性の高い接合法を用いる必要がある。拡散
接合あるいはリベットによる固定を適用した場合は高温
強度の低下が小さく、高い信頼性が得られるため好まし
い。一方溶接またはろう付による接合を行った場合に
は、高温引張強度及び延性は母材の6割以下までで低下
してしまう。これは溶接溶融部と母材の境界、あるいは
ろう材と母材の境界に、分散酸化物粒子の凝集に起因す
る酸化物層が形成され、負荷が加わる際にこの境界が破
壊の起点となるためである。しかしながら溶接時に入熱
条件等を最適化し、溶融ビード幅を5mm以下に狭めるこ
とで、境界の酸化物層の形成は抑制され、高温引張強度
は母材の8割近くまで向上する。溶接法はTIG,レー
ザ,電子ビームのいずれにおいても、同様の特性を得る
ことが出来るが、ビード幅の制御が容易なレーザあるい
は電子ビーム溶接の適用がより好ましい。
【0021】シームレス円筒を周方向に接合しライナを
成型する場合には、接合部に加わる負荷は減少する。こ
のため溶接を適用する際に、ビード幅について細かく制
御する必要は無くなる。しかしながら信頼性を考慮する
と、やはり溶接時の溶融ビード幅は5mm以下に抑えるこ
とが好ましい。また拡散接合あるいはリベットによる接
合を使用することも好ましい。
成型する場合には、接合部に加わる負荷は減少する。こ
のため溶接を適用する際に、ビード幅について細かく制
御する必要は無くなる。しかしながら信頼性を考慮する
と、やはり溶接時の溶融ビード幅は5mm以下に抑えるこ
とが好ましい。また拡散接合あるいはリベットによる接
合を使用することも好ましい。
【0022】またタービン運転中における燃焼器ライナ
の材料温度は、通常運転の場合は前方部の燃料ノズル側
の方が高く、後方のトランジションピース側に移るにつ
れて材料温度は低下する傾向にある。酸化物分散強化合
金は従来鍛造合金に較べて材料コストが高いため、ライ
ナ前方の高温部のみ分散強化合金を使用し、後方部は酸
化物分散強化されていない従来の鍛造合金を用いて、両
者を接合してライナとすることで、ライナの製造コスト
を下げることが出来る。高温運転時の接合部の熱応力を
緩和するため、後方部の鍛造合金には熱膨張係数,弾性
定数等の材料物性値が、前方部の酸化物分散強化合金に
近い材料を選び使用することが好ましい。
の材料温度は、通常運転の場合は前方部の燃料ノズル側
の方が高く、後方のトランジションピース側に移るにつ
れて材料温度は低下する傾向にある。酸化物分散強化合
金は従来鍛造合金に較べて材料コストが高いため、ライ
ナ前方の高温部のみ分散強化合金を使用し、後方部は酸
化物分散強化されていない従来の鍛造合金を用いて、両
者を接合してライナとすることで、ライナの製造コスト
を下げることが出来る。高温運転時の接合部の熱応力を
緩和するため、後方部の鍛造合金には熱膨張係数,弾性
定数等の材料物性値が、前方部の酸化物分散強化合金に
近い材料を選び使用することが好ましい。
【0023】以上に表記した製造工程のいずれの場合に
おいても、合金をライナの形状に成型後に酸化物分散強
化型合金の融点近傍の高温域で、結晶粒粗大化を目的と
した熱処理を行う必要がある。この最終熱処理を行わな
い場合には、合金中にMA及び熱間加工段階で形成され
た微細結晶粒組織が残留し、高温部材として必要な充分
な強度特性を得ることができない。熱処理温度は、熱間
加工温度の100℃以上から合金融点の50℃以下の温
度範囲で設定し、保持時間は0.5 時間以上とすること
が好ましい。ニッケル基の酸化物分散強化型合金の場合
は、1250℃から1350℃の温度域で保持時間1時
間以上の条件で実施することが好ましい。鉄基の酸化物
分散強化型合金の場合は、1250℃から1400℃の
温度域で保持時間1時間以上の条件で実施することが好
ましい。
おいても、合金をライナの形状に成型後に酸化物分散強
化型合金の融点近傍の高温域で、結晶粒粗大化を目的と
した熱処理を行う必要がある。この最終熱処理を行わな
い場合には、合金中にMA及び熱間加工段階で形成され
た微細結晶粒組織が残留し、高温部材として必要な充分
な強度特性を得ることができない。熱処理温度は、熱間
加工温度の100℃以上から合金融点の50℃以下の温
度範囲で設定し、保持時間は0.5 時間以上とすること
が好ましい。ニッケル基の酸化物分散強化型合金の場合
は、1250℃から1350℃の温度域で保持時間1時
間以上の条件で実施することが好ましい。鉄基の酸化物
分散強化型合金の場合は、1250℃から1400℃の
温度域で保持時間1時間以上の条件で実施することが好
ましい。
【0024】
(実施例1)重量%で20Cr−0.3Al−0.5Ti
−0.6Y2O3−0.04C,残部Niの組成の合金
(Inconel alloy MA754 相当)を用い、図1に示す発電
用ガスタービン用燃焼器ライナを製造した。(外径25
0mm,長さ300mm)重量6.5kgの原料粉末に対して
アトライターを用いて30時間の機械的合金化処理を行
い、回収した粉末を軟鋼カプセルに真空封入した後、H
IP処理により固形化した。HIP処理の条件は105
0℃,1500kgf/cm2 ,1時間保持とした。
−0.6Y2O3−0.04C,残部Niの組成の合金
(Inconel alloy MA754 相当)を用い、図1に示す発電
用ガスタービン用燃焼器ライナを製造した。(外径25
0mm,長さ300mm)重量6.5kgの原料粉末に対して
アトライターを用いて30時間の機械的合金化処理を行
い、回収した粉末を軟鋼カプセルに真空封入した後、H
IP処理により固形化した。HIP処理の条件は105
0℃,1500kgf/cm2 ,1時間保持とした。
【0025】HIPの段階で厚肉パイプ形状のインゴッ
トとし、そのインゴットを機械加工により輪切りにし数
個に分割した後、各々を熱間スピニング加工により薄肉
化し、シームレス円筒を作製した。更に1315℃で1
時間の熱処理を行い結晶粒の粗大化を行った後、個々の
シームレス円筒をレーザ溶接により周方向に接合し、燃
焼器ライナを製造した。溶接接合部のビード幅は5mm以
下とした。酸化物分散強化型合金は900℃以上の高温
での使用に耐えるため、従来の鍛造合金で構成される燃
焼器ライナよりも運転中の冷却空気使用量を低減でき
る。従ってライナの表面にはフィルム冷却用の冷却孔を
設ける必要はなく、タービン運転中は外壁側の対流冷却
のみで使用される。ライナの後方には、トランジション
ピースと接続するためのスプリングシールをスポット溶
接により取り付けている。スプリングシールの材質には
X−750相当のNi基鍛造合金を使用した。またライ
ナの内壁には、耐酸化及び耐腐食特性向上のための合金
コーティングを施した上に、更にセラミックス(ZrO
2)による熱遮蔽コーティングを施した。
トとし、そのインゴットを機械加工により輪切りにし数
個に分割した後、各々を熱間スピニング加工により薄肉
化し、シームレス円筒を作製した。更に1315℃で1
時間の熱処理を行い結晶粒の粗大化を行った後、個々の
シームレス円筒をレーザ溶接により周方向に接合し、燃
焼器ライナを製造した。溶接接合部のビード幅は5mm以
下とした。酸化物分散強化型合金は900℃以上の高温
での使用に耐えるため、従来の鍛造合金で構成される燃
焼器ライナよりも運転中の冷却空気使用量を低減でき
る。従ってライナの表面にはフィルム冷却用の冷却孔を
設ける必要はなく、タービン運転中は外壁側の対流冷却
のみで使用される。ライナの後方には、トランジション
ピースと接続するためのスプリングシールをスポット溶
接により取り付けている。スプリングシールの材質には
X−750相当のNi基鍛造合金を使用した。またライ
ナの内壁には、耐酸化及び耐腐食特性向上のための合金
コーティングを施した上に、更にセラミックス(ZrO
2)による熱遮蔽コーティングを施した。
【0026】(実施例2)実施例1と同じ製造工程によ
り酸化物分散強化型合金製シームレス円筒を3個作製し
た。加工段階においてシームレス円筒の片方の内径をも
う一方側が内部に入り込む程度に広げた後、三つの円筒
を嵌め合わせ、周方向にリベットによる接合を行い一体
化した。さらにHastelloy−X 相当の合金組成を有する
鍛造合金円筒を後方にリベット接合することで燃焼器ラ
イナを製造した。図2にライナの構造について示す。後
方部の鍛造合金の円筒は圧延により薄板化した後、曲げ
加工により円筒形状に成型しレーザ溶接により突合せ部
を接合して作製した。後方部の鍛造合金部分において
は、フィルム冷却用の冷却孔を機械加工により形成し
た。実施例1と同様のコーティング処理をライナ内壁に
施した。リベット接合は、図3に示すように接合部にろ
う材を介在させた後、リベット接合したものである。リ
ベットの材質には薄板母材部と同じ合金を使用した。ま
たリベット接合部の板同士間のすり合わせの部分は、真
空ろう付によりシーリングを行った。ろう材には薄板母
材合金のマトリックスに近い組成を持つ合金を使用し
た。
り酸化物分散強化型合金製シームレス円筒を3個作製し
た。加工段階においてシームレス円筒の片方の内径をも
う一方側が内部に入り込む程度に広げた後、三つの円筒
を嵌め合わせ、周方向にリベットによる接合を行い一体
化した。さらにHastelloy−X 相当の合金組成を有する
鍛造合金円筒を後方にリベット接合することで燃焼器ラ
イナを製造した。図2にライナの構造について示す。後
方部の鍛造合金の円筒は圧延により薄板化した後、曲げ
加工により円筒形状に成型しレーザ溶接により突合せ部
を接合して作製した。後方部の鍛造合金部分において
は、フィルム冷却用の冷却孔を機械加工により形成し
た。実施例1と同様のコーティング処理をライナ内壁に
施した。リベット接合は、図3に示すように接合部にろ
う材を介在させた後、リベット接合したものである。リ
ベットの材質には薄板母材部と同じ合金を使用した。ま
たリベット接合部の板同士間のすり合わせの部分は、真
空ろう付によりシーリングを行った。ろう材には薄板母
材合金のマトリックスに近い組成を持つ合金を使用し
た。
【0027】また、比較として実施例1と同じインゴッ
トを、約1000℃での熱間圧延及び加工歪除去のため
の熱処理を繰り返すことで厚さ2mmのシートに加工し、
更に熱間曲げ加工により直径250mm,長さ300mmの
円筒を製造した。その後1315℃で1時間の熱処理を行い
結晶粒の粗大化を行った酸化物分散強化合金を図4,図
5に示すように、ライナの長手方向にレーザ溶接,リベ
ット接合した燃焼器ライナを製造した。表面のフィルム
冷却用の冷却孔は設けていない。また、実施例1と同様
のコーティング処理をライナの内壁に施した。
トを、約1000℃での熱間圧延及び加工歪除去のため
の熱処理を繰り返すことで厚さ2mmのシートに加工し、
更に熱間曲げ加工により直径250mm,長さ300mmの
円筒を製造した。その後1315℃で1時間の熱処理を行い
結晶粒の粗大化を行った酸化物分散強化合金を図4,図
5に示すように、ライナの長手方向にレーザ溶接,リベ
ット接合した燃焼器ライナを製造した。表面のフィルム
冷却用の冷却孔は設けていない。また、実施例1と同様
のコーティング処理をライナの内壁に施した。
【0028】これらの図1,図2,図4及び図5に示す
燃焼器ライナを用いて燃焼試験を行ったところ、比較例
である図5,図6に示す燃焼器ライナでは、接合部に亀
裂等が生じたが、本発明の実施例である図2,図3に示
す燃焼器ライナでは、そのような問題は生じなかった。
燃焼器ライナを用いて燃焼試験を行ったところ、比較例
である図5,図6に示す燃焼器ライナでは、接合部に亀
裂等が生じたが、本発明の実施例である図2,図3に示
す燃焼器ライナでは、そのような問題は生じなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明により提供される燃焼器ライナを
発電用ガスタービンに搭載することで、タービン運転温
度の高温化及び、火力発電システムの高効率化が、排出
されるNOxの増加を伴うことなく実現できる。
発電用ガスタービンに搭載することで、タービン運転温
度の高温化及び、火力発電システムの高効率化が、排出
されるNOxの増加を伴うことなく実現できる。
【図1】本発明の実施例1の方法で製造した燃焼器ライ
ナ。
ナ。
【図2】本発明の実施例2の方法で製造した燃焼器ライ
ナ。
ナ。
【図3】本発明の実施例2の方法で製造した燃焼器ライ
ナの接合部断面図。
ナの接合部断面図。
【図4】本発明の比較例として製造した燃焼器ライナ。
【図5】本発明の比較例として製造した燃焼器ライナ。
1…酸化物分散強化型合金製シームレス円筒、2…レー
ザ溶接部、3…スプリングシール、4…鍛造合金円筒、
5…リベット、6…フィルム冷却孔、7…ろう材、8…
酸化物分散強化型合金、9…酸化物分散強化型合金製円
筒。
ザ溶接部、3…スプリングシール、4…鍛造合金円筒、
5…リベット、6…フィルム冷却孔、7…ろう材、8…
酸化物分散強化型合金、9…酸化物分散強化型合金製円
筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 寛 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (9)
- 【請求項1】空気と混合した燃料を燃焼させ、圧力の大
きい燃焼ガスを発生させ、該燃焼ガスを、機械的エネル
ギーに変えるための羽根に当てるように導くためのガス
タービン用燃焼器において、 前記ガスタービン用燃焼器のライナが金属マトリクス中
に微細な酸化物粒子を分散して強化した合金により円筒
状に構成され、かつ前記ライナが複数の円筒を連結して
構成されていることを特徴とする発電用ガスタービン燃
焼器。 - 【請求項2】空気と混合した燃料を燃焼させ、圧力の大
きい燃焼ガスを発生させ、該燃焼ガスを、機械的エネル
ギーに変えるための羽根に当てるように導くためのガス
タービン用燃焼器において、 前記ガスタービン用燃焼器のライナが金属マトリクス中
に微細な酸化物粒子を分散して強化した合金により円筒
状に構成され、かつ前記ライナが複数の円筒を突合せ溶
接して構成されていることを特徴とする発電用ガスター
ビン燃焼器。 - 【請求項3】空気と混合した燃料を燃焼させ、圧力の大
きい燃焼ガスを発生させ、該燃焼ガスを、機械的エネル
ギーに変えるための羽根に当てるように導くためのガス
タービン用燃焼器において、 前記ガスタービン用燃焼器のライナが金属マトリクス中
に微細な酸化物粒子を分散して強化した合金により円筒
状に構成され、かつ前記ライナが複数の径の異なる円筒
を嵌め合わせた後、リベット,ろう付け,溶接,拡散接
合の内の少なくとも一つの方法を用いて接合して構成さ
れていることを特徴とする発電用ガスタービン燃焼器。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼器の
ライナの外周部に、前記ライナの外径よりも大きい外径
を有する円筒からなる補強用の外枠が設けられているこ
とを特徴とする発電用ガスタービン燃焼器。 - 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼器の
ライナのうち、燃焼温度の高い円筒は、金属マトリクス
中に微細な酸化物粒子を分散して強化した合金により構
成され、燃焼温度の低い円筒は、冷却孔を有する組織中
に微細な酸化物粒子を分散しない通常の合金からなるこ
とを特徴とする発電用ガスタービン燃焼器。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の燃焼器の
ライナを構成する円筒の少なくとも一つが溶接部を持た
ないシームレスパイプであることを特徴とする発電用ガ
スタービン燃焼器。 - 【請求項7】請求項1〜3のいずれかに記載の金属マト
リクスがニッケル基合金または鉄基合金であることを特
徴とするガスタービン燃焼器。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載のガスター
ビン燃焼器を有するガスタービン装置。 - 【請求項9】請求項1〜7のいずれかに記載のガスター
ビン燃焼器用ライナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1127595A JPH08200681A (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | ガスタービン燃焼器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1127595A JPH08200681A (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | ガスタービン燃焼器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08200681A true JPH08200681A (ja) | 1996-08-06 |
Family
ID=11773441
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1127595A Pending JPH08200681A (ja) | 1995-01-27 | 1995-01-27 | ガスタービン燃焼器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08200681A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003065538A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-03-05 | General Electric Co <Ge> | ハイブリッドフィルム冷却式燃焼器ライナ |
US7022940B2 (en) | 2001-12-21 | 2006-04-04 | General Electric Company | Combustor linear and method for making thereof |
JP2019199999A (ja) * | 2018-05-17 | 2019-11-21 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | ガスタービン燃焼器 |
-
1995
- 1995-01-27 JP JP1127595A patent/JPH08200681A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003065538A (ja) * | 2001-07-31 | 2003-03-05 | General Electric Co <Ge> | ハイブリッドフィルム冷却式燃焼器ライナ |
JP4630520B2 (ja) * | 2001-07-31 | 2011-02-09 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | ハイブリッドフィルム冷却式燃焼器ライナ |
US7022940B2 (en) | 2001-12-21 | 2006-04-04 | General Electric Company | Combustor linear and method for making thereof |
JP2019199999A (ja) * | 2018-05-17 | 2019-11-21 | 東芝エネルギーシステムズ株式会社 | ガスタービン燃焼器 |
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