JPH08198925A - 熱硬化性樹脂成形材料 - Google Patents

熱硬化性樹脂成形材料

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JPH08198925A
JPH08198925A JP747995A JP747995A JPH08198925A JP H08198925 A JPH08198925 A JP H08198925A JP 747995 A JP747995 A JP 747995A JP 747995 A JP747995 A JP 747995A JP H08198925 A JPH08198925 A JP H08198925A
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alkyl
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Masatoshi Yamoto
正俊 矢元
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フェノール化合物とホルムアルデヒドを縮合
したノボラック樹脂のフェノール性水酸基の少なくとも
1個をビニルベンジルエーテル基で置換することによ
り、分子中にフェノール性水酸基(a)とビニルベンジ
ルエーテル基(b)とを有するビニルベンジルエーテル
化ノボラック樹脂(A)100重量部、アセトンジスル
ホン酸アニリドまたはイミド二硫酸アンモニウム塩
(B)0.1〜15重量部、(C)充填材として有機質
充填材と無機質充填材とを主成分とする熱硬化性樹脂成
形材料。 【効果】 本発明の熱硬化性樹脂成形材料は、90〜1
25℃以下の比較的低温では実質的に硬化せず安定であ
り、150℃以上の高温では速やかに硬化する特長を有
するため、特に射出成形において、射出成形機のシリン
ダー内で可塑化溶融樹脂の硬化反応の進行が著しく抑制
され、かつ金型内では急速に硬化する。このため幅広い
成形条件に適用でき、極めて成形加工性に優れている。
また、この特徴を有する成形材料はスプルー・ランナー
レス成形にも極めて適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硬化反応の温度依存性
が極めて大きい、即ち90〜125℃以下の比較的低温
では実質的に硬化せず安定であり、150℃以上の高温
では速やかに硬化する特長を有するものであり、特に射
出成形において射出成形機のシリンダー内での熱安定性
に優れ、又金型内では極めて早く硬化するような成形加
工性に著しく優れた熱硬化性樹脂成形材料に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般にフェノール樹脂成形材料の多くは
樹脂成分として、ノボラック型フェノール樹脂を用い、
硬化剤として、ヘキサメチレンテトラミン(ヘキサミ
ン)を添加することにより硬化反応をせしめるものであ
る。このようなノボラック型フェノール樹脂を用いたフ
ェノール樹脂成形材料は射出成形において硬化性は良好
であるものの、射出シリンダー内の熱安定性が不十分
で、成形金型への充填性も良好であるとはいえず、従来
から連続成形性の点で、改良が求められていた。また、
硬化性については、フェノール核に対するメチレン結合
においてオルソ結合の割合の多いハイオルソノボラック
型フェノール樹脂を使用することにより改良することが
検討され、実施化もされているが、射出成形時の熱安定
性などが不十分であり、更に改良が望まれていた。
【0003】ビニルベンジルエーテル基を有する樹脂は
分子構造中にエステル結合を含まないことから、耐アル
カリ性など耐薬品性に優れた樹脂として注目されてい
る。この樹脂については米国特許第4116936号明
細書に記載されているが、基本的に多価フェノール化合
物のフェノール性水酸基を全てビニルベンジルエーテル
化した構造のものである。このことは過酸化物によるラ
ジカル重合の際、残存するフェノール性水酸基が発生し
たラジカルを捕捉し、重合禁止剤的な役割で作用すると
考えられているからである。
【0004】また、このビニルベンジルエーテル基を有
する樹脂については特開平2−134340号公報にも
開示されている。これは多価フェノールのフェノール性
水酸基の一部をビニルベンジルエーテル化してなるフェ
ノール性水酸基とビニルベンジルエーテル基とを有する
フェノールビニルベンジルエーテル化合物、及びこの化
合物とエポキシ化合物とを反応させることにより実質的
にフェノール性水酸基を有さないビニルベンジルエーテ
ル基を有するオリゴマーを得る方法に関するものであ
る。上記フェノール性水酸基を有するフェノールビニル
ベンジルエーテル化合物については、これ自体反応性モ
ノマーとして利用可能であること、及びフェノール、ア
ルキルフェノール等のフェノール化合物とホルムアルデ
ヒドとの縮合物であるノボラック樹脂の比較的低分子の
ものをビニルベンジルエーテル化したものも使用可能で
あることが示されている。
【0005】しかしながら、かかるフェノール性水酸基
を有するフェノールビニルベンジルエーテル化合物を過
酸化物やカチオン種で重合硬化させることについては開
示されていない。これはフェノール性水酸基が重合禁止
作用をすると考えられているためであろう。多価フェノ
ール、特にフェノール性水酸基の多いノボラック樹脂で
はフェノール性水酸基の全てをビニルベンジルエーテル
化することは困難である。従って、ビニルベンジルエー
テル化ノボラック樹脂を過酸化物やカチオン種で重合さ
せる技術については未だ例がない。
【0006】更に、充填材についてみると、有機質充填
材は、木粉、パルプ、有機繊維、布細片、熱可塑性樹脂
粉末などが用途に応じて使用されている。有機質充填材
の中で木粉など通常のものでは、機械的強度や電気特性
(特に煮沸後の特性)において十分とはいえず、熱可塑
性樹脂粉末や熱硬化性樹脂硬化物の粉末あるいは無機質
充填材を配合することにより上記特性の改良がある程度
達成されている。しかしながら、熱可塑性樹脂粉末では
一般的には耐熱性が低下するので、その配合に限界があ
る。更に、熱硬化性樹脂硬化物の粉末あるいはこれに木
粉などを併用して成形収縮や電気特性を改良することも
試みられている(特開昭57−78444号公報、特開
昭59−105049号公報など)が、熱硬化性樹脂硬
化物の粉末では多量に使用すると、成形品が硬く脆くな
り、他の特性も余り向上しない。
【0007】一方、無機質充填材においては、炭酸カル
シウム、クレー、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウ
ム、ガラスなどの粉末、ガラス繊維などが使用されてい
る。無機質充填材はシリカ、アルミナ、ガラスなどの硬
質のもの、炭酸カルシウム、クレーなど比較的軟質のも
のがあり、用途や要求特性に応じて選択使用されている
が、一般的には、機械的強度、電気特性等において優れ
た性能を発揮する。無機質充填材は有機質充填材に比較
すれば硬く、ドリル加工や摺動時において、相手材(ド
リルや金属材料)を摩耗させることが問題となってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフェ
ノール樹脂成形材料の上記のような問題点を解決するた
めに種々の検討の結果なされたもので、本発明による熱
硬化性樹脂成形材料は、硬化の温度依存性が極めて大き
く、射出成形時において可塑化溶融状態の熱安定性に優
れ、金型内では速硬化性である成形加工性の優れた成形
材料を開発するに至ったものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェノール化
合物とホルムアルデヒドを縮合したノボラック樹脂のフ
ェノール性水酸基の少なくとも1個をビニルベンジルエ
ーテル基で置換することにより、分子中にフェノール性
水酸基(a)とビニルベンジルエーテル基(b)とを有
するビニルベンジルエーテル化ノボラック樹脂(A)1
00重量部、(B)下記一般式で表される(1)〜
(6)の1種又は2種以上の(B)0.1〜15重量部
からなる樹脂成分と、 OC(CH2SO3NR12)2 (1) (R1:水素、アルキル基又はシクロアルキル基、R2
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基) OC(CH2SO33)2 (2) (R3:アルキル基、フェニル基又はアルキルフェニル
基) R4N(SO33NR5)2 (3) (R4:水素、アルキル基又はシクロアルキル基、R5
水素、アルキル基又はヒドロキシアルキル基) R6NHSO3HA (4) (R6:アルキル基又はシクロアルキル基、A :脂肪族
アミン又は脂肪族ヒドロキシアミン) R7 2NSO33NR8 (5) (R7:アルキル基、R8:ヒドロキシアルキル基) R910NR11OSO3H (6) (R9,R10:水素、アルキル基又はヒドロキシアルキル
基、R11:アルキル基) (C)充填材として有機質充填材及び又は無機質充填材
とを主成分とすることを特徴とする熱硬化性樹脂成形材
料、に関するものである。
【0010】本発明に用いるビニルベンジルエーテル化
ノボラック樹脂のフェノール性水酸基とビニルベンジル
エーテル基との割合は1:9から7:3の範囲が好まし
く、更には3:7〜6:4がより好ましい。ビニルベン
ジルエーテル基が上記範囲より多いと、樹脂の軟化点が
低下し水あめ状ないし粘着性の固形状となるので、成形
材料としての作業性が悪化する。また、2核体程度の分
子量の小さいノボラック樹脂の場合を除いて、これ以上
のビニルベンジルエーテル化は、実際の製造上困難であ
ることが多い。
【0011】ビニルベンジルエーテル化ノボラック樹脂
(A)の数平均分子量は500以上2000以下が好ま
しい。500より小さいと樹脂の軟化点が低下し、種々
の用途において作業性が低下する。また2000より大
きいと軟化点の上昇、流動性の低下、溶液とした時の粘
度の増大等により成形材料や積層板等への適用が困難と
なる。より好ましい分子量の範囲は700〜1500で
ある。
【0012】本発明において、(B)成分は下記式で表
される化合物(1)から(6)の1種または2種以上で
あるが、これらの化合物は熱潜伏性硬化剤として働くも
のである。
【0013】これらの化合物の具体的な例としては次の
ようなものが挙げられる。化合物(1)としては、アセ
トンジスルホン酸アニリド、アセトンジスルホン酸N−
メチルアニリド、アセトンジスルホン酸p−メチルアニ
リド、アセトンジスルホン酸ジエチルアミン、アセトン
ジスルホン酸n−プロピルアミン、アセトンジスルホン
酸ジシクロヘキシルアミドなど、化合物(2)として
は、アセトンジスルホン酸メチル、アセトンジスルホン
酸エチル、アセトンジスルホン酸フェニルなど、化合物
(3)としては、イミド二硫酸アンモニウム、イミド二
硫酸メチルアンモニウム、N−メチルイミド二硫酸アン
モニウム、N−メチルイミド二硫酸エチルアンモニウ
ム、N−エチルイミド二硫酸アンモニウム、N−エチル
イミド二硫酸ヒドロキシエチルアミニウム、N−オクチ
ルイミド二硫酸n−ヘキシルアミニウムなどである。化
合物(4)としては、N−メチルアミド硫酸メチルアミ
ニウム、N−エチルアミド硫酸エチルアミニウム、N−
プロピルアミド硫酸ブチルアミニウム、N−シクロヘキ
シルアミド硫酸ヒドロキシメチルアミニウムなど、化合
物(5)としては、N,N−ジメチルアミド硫酸ヒドロ
キシエチルアミニウム、N,N−ジエチルアミド硫酸ヒ
ドロキシエチルアミニウム、N,N−ジブチルアミド硫
酸ヒドロキシプロピルアミニウムなどであり、化合物
(6)としては、アミノメタノール硫酸エステル、アミ
ノエタノール硫酸エステル、N−メチルアミノエタノー
ル硫酸エステル、N,N−ジメチルアミノエタノール硫
酸エステルなどである。
【0014】これらの化合物は熱潜伏性触媒としての機
能を有しており、低温では不活性であるが、高温では分
解して、ルイス酸やカルボニウムイオンを発生する等に
よって活性化し、ビニル基と反応することによってカチ
オン重合の開始種となる。これらの好ましいものは、1
30〜140℃以下の温度では不活性であり、150℃
以上の温度で活性化するものである。これらはビニルベ
ンジルエーテル化ノボラック樹脂100重量部に対し
て、0.1〜15重量部配合して用いられる。好ましい
配合量は1〜8重量部である。配合量が少ないと、十分
な硬化性が得られず、また逆に多いと熱安定性が劣るよ
うになり、さらに硬化物の電気的性能を低下させる。
【0015】次に充填材について説明する。本発明にお
いては、有機質充填材と無機質充填材とを併用し、有機
質充填材の一部として熱硬化性樹脂硬化物の粉末を使用
することが特に好ましい。熱硬化性樹脂硬化物の粉末と
しては樹脂単独の硬化物粉末は勿論、熱硬化性樹脂成形
材料の硬化物、熱硬化性樹脂積層板あるいは化粧板を粉
砕したものも含まれる。熱硬化性樹脂としては、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂などであるが、フェノール
樹脂、メラミン樹脂及びエポキシ樹脂が一般的である。
【0016】木粉など通常の有機質充填材の使用のみで
は成形品の硬度が十分でなく、寸法精度が十分よくな
く、強度、摩耗の点で満足なものが得られにくい。そこ
で有機質充填材の一部として熱硬化性樹脂硬化物の粉末
を配合することによりこれらの欠点を大幅に改良するこ
とができる。熱硬化性樹脂硬化物の粉末は他の有機質充
填材に比較して硬いが、鉄、アルミニウムなどの金属よ
りは軟質であるので、ドリル加工や摺動時に相手材であ
るドリルや金属を摩耗させることがない。熱硬化性樹脂
硬化物の粉末の配合割合は、有機質充填材中10〜40
重量%である。10重量%未満ではその配合の効果が小
さく、40重量%を越えると成形品が硬く脆くなり好ま
しくない。
【0017】有機質充填材は、熱硬化性樹脂硬化物の粉
末とともに、木粉の他、パルプ、有機繊維、布細片、熱
可塑性樹脂粉末などを用途に応じて使用する。次に、上
記のような有機質充填材とともに無機質充填材を併用す
る。無機質充填材を併用することにより強度、寸法精
度、電気特性などが向上する。無機質充填材としては、
炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、アルミナ、
水酸化アルミニウム、ガラスなどを使用することができ
る。本発明において、必要により難燃剤、着色剤、離型
剤などの添加剤を適宜配合して用いることが出来る。本
発明の熱硬化性樹脂成形材料はビニルベンジル化ノボラ
ック樹脂、上記化合物(1)〜(6)の1種または2種
以上、充填材及び各種添加剤を配合し、ロールミル、2
軸混練機などで溶融混練し、冷却後、粉砕して粉砕して
製造する方法など、通常の方法で製造することが出来
る。
【0018】
【作用】本発明の熱硬化性樹脂成形材料は、樹脂成分と
して、フェノール性水酸基の少なくとも1個をビニルベ
ンジルエーテル基で置換したフェノール性水酸基とビニ
ルベンジルエーテル基を共有するフェノール樹脂とを用
いることにより、90〜125℃の可塑化溶融状態では
著しく熱安定性が優れており、金型内での150〜20
0℃での硬化性が極めて優れている。この理由は化合物
(1)〜(6)が熱潜伏性触媒として働き、成形材料が
90〜125℃の可塑化溶融状態では、触媒作用が発現
しないため、硬化反応が殆ど進行せず、金型内の150
〜200℃の温度では活性化し、カチオンを発生し、カ
チオン重合反応やカチオン付加反応を著しく促進するこ
とによると考えられる。硬化機構としては、熱潜伏性触
媒から発生したカチオンがビニル基と反応し、カルボカ
チオンを生成する。これが他のビニル基と反応していく
カチオン重合や、またフェノール核のO位やP位などの
活性点と反応するカチオン付加反応を行うと考えられて
いる。
【0019】
【実施例】以下に本発明を詳しく説明するために実施例
を示すが、これをもって本発明を限定するものではな
い。 <実施例1>樹脂成分として、フェノール性水酸基とビ
ニルベンジルエーテル基の割合が当量比3:7であり、
数平均分子量1000のビニルベンジルエーテル化フェ
ノールノボラック樹脂40重量部に対し、化合物(1)
のアセトンジスルホン酸アニリド2重量部、充填材とし
て、木粉45重量部と熱硬化性樹脂硬化物粉末12重量
部、炭酸カルシウム15重量部および離型剤1.5重量
部を配合し、加熱ロールにより混練し、冷却後粉砕して
熱硬化性樹脂成形材料を得た。この成形材料をキュラス
トメーターにより110℃及び175℃での硬化挙動
(硬化速度)を測定した。110℃では硬化反応は極め
て遅く、175℃では硬化速度は大きく、速やかに硬化
した。また、この成形材料をトランスファー成形により
テストピースを作製し、硬化物特性を測定したところ、
機械強度、耐熱性ともに良好であることがわかった。
【0020】<実施例2>実施例1のアセトンジスルホ
ン酸アニリドの代わりに、化合物(2)のアセトンジス
ルホン酸メチル2重量部を使用すること以外は実施例1
と同様の方法を実施した。 <実施例3>実施例1のアセトンジスルホン酸アニリド
の代わりに、化合物(3)のイミド二硫酸アンモニウム
1.5重量部を使用すること以外は実施例1と同様の方
法を実施した。
【0021】<比較例1>フェノールとホルムアルデヒ
ドとの反応で得たノボラック樹脂(数平均分子量100
0)44重量部、ヘキサメチレンテトラミン7重量部、
水酸化カルシウム3重量部、充填材を実施例1と同様の
材料及び配合量で配合し、以下、実施例1と同様の方法
を実施した。
【0022】各実施例及び比較例により得られた成形材
料について、硬化速度及び硬化物特性を測定した。結果
を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】(測定方法) (1)硬化速度(kgf・cm/分):キュラストメーターの
トルク上昇曲線の直線部の傾きを硬化速度とした。 (2)曲げ強さ、絶縁抵抗:JIS K 6911に準じ
て測定した。 (3)荷重たわみ温度:ASTM D648による。
【0025】表1から、実施例1〜3に示した本発明の
熱硬化性樹脂成形材料は、比較例1の従来のフェノール
樹脂成形材料と比較して、極めて熱安定性に優れかつ硬
化性も同等であることがわかる。また、実施例1〜3お
よび比較例1の成形材料を射出成形し、途中で成形機を
停止してシリンダー内に可塑化溶融状態の成形材料をそ
のまま静置したところ、実施例1〜3の材料はいずれも
100分間放置した後も成形機を再運転すると、成形可
能だが、比較例1の材料は20分間放置すると、シリン
ダー内で硬化してしまい、再運転は困難であった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、得られる成形材料は可
塑化溶融状態での熱安定性と高温時での硬化性が極めて
優れている。つまり硬化の温度依存性が極めて大きく、
90〜125℃以下の比較的低温では実質的に硬化せず
安定であり、150℃以上の高温では速やかに硬化する
特長を有している。このため、とくに射出成形におい
て、射出成形機のシリンダー内で可塑化溶融樹脂の硬化
反応の進行が著しく抑制され、かつ金型内では急速に硬
化するため、幅広い成形条件に適用でき、極めて成形加
工性に優れている。また、この特徴を有する成形材料は
スプルー・ランナーレス成形にも極めて適している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール化合物と、ホルムアルデヒド
    を縮合したノボラック樹脂のフェノール性水酸基の少な
    くとも1個をビニルベンジルエーテル基で置換すること
    により、分子中にフェノール性水酸基(a)とビニルベ
    ンジルエーテル基(b)とを有するビニルベンジルエー
    テル化ノボラック樹脂(A)100重量部、下記一般式
    で表される(1)〜(6)の1種又は2種以上の(B)
    0.1〜15重量部からなる樹脂成分と、 OC(CH2SO3NR12)2 (1) (R1:水素、アルキル基又はシクロアルキル基、R2
    アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基) OC(CH2SO33)2 (2) (R3:アルキル基、フェニル基又はアルキルフェニル
    基) R4N(SO33NR5)2 (3) (R4:水素、アルキル基又はシクロアルキル基、R5
    水素、アルキル基又はヒドロキシアルキル基) R6NHSO3HA (4) (R6:アルキル基又はシクロアルキル基、A :脂肪族
    アミン又は脂肪族ヒドロキシアミン) R7 2NSO33NR8 (5) (R7:アルキル基、R8:ヒドロキシアルキル基) R910NR11OSO3H (6) (R9,R10:水素、アルキル基又はヒドロキシアルキル
    基、R11:アルキル基) (C)充填材として有機質充填材及び又は無機質充填材
    とを主成分とすることを特徴とする熱硬化性樹脂成形材
    料。
  2. 【請求項2】 樹脂成分であるビニルベンジルエーテル
    化ノボラック樹脂(A)のフェノール性水酸基(a)と
    ビニルベンジルエーテル基(b)との割合が当量比で
    1:9から7:3である請求項1記載の熱硬化性樹脂成
    形材料。
  3. 【請求項3】 樹脂成分であるビニルベンジルエーテル
    化ノボラック樹脂(A)の数平均分子量が500以上2
    000以下である請求項2記載の熱硬化性樹脂成形材
    料。
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