JPH08197373A - 機械加工工具 - Google Patents

機械加工工具

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JPH08197373A
JPH08197373A JP1379495A JP1379495A JPH08197373A JP H08197373 A JPH08197373 A JP H08197373A JP 1379495 A JP1379495 A JP 1379495A JP 1379495 A JP1379495 A JP 1379495A JP H08197373 A JPH08197373 A JP H08197373A
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Hajime Mizutani
肇 水谷
Mitsuo Imaizumi
三夫 今泉
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Honda Motor Co Ltd
Fuji Bellows Co Ltd
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Fuji Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工作機械との接続部に液漏れ防止用の逆止弁
が設けられている機械加工工具において、工具本体に供
給された作動液を工作機械に戻し得るようにする。 【構成】 接続通路46の途中に逆止弁54と逆止弁制
御部材66とを設ける。逆止弁制御部材66は支持ピン
82によって接続筒44に、相対移動可能に取り付け、
当接面72に導液溝74を形成する。接続筒44が工作
機械側の位置決めブロック70に接続されると、位置決
めブロック70によって逆止弁制御部材66が接続筒4
4に対して相対移動させられ、弁子56を弁座58から
離間させて、逆止弁54を開放状態にする。この状態は
工具本体10が主軸14に取り付けられている間保たれ
るため、工具本体10に供給された作動液を開放状態に
保たれた逆止弁54を経て工作機械側に戻すことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動工具交換式工作機
械用の加工工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開昭61─144928号公報にはこ
の種の機械加工工具の一つが記載されている。この機械
加工工具は、(a) 加工工具を保持する工具挿入穴を有す
る工具保持部材と、(b) その工具保持部材を保持すると
ともに、自身は工作機械の工具取付部に取り外し可能に
取り付けられ、内部に工具挿入穴に連通する液通路を備
えた工具本体と、(c) その工具本体の工作機械への取付
けに伴って工作機械側の第一接続部と接続状態になり、
工具本体の液通路と工作機械に設けられた液圧回路とを
接続する第二接続部と、(d) その第二接続部に形成され
た接続通路に設けられて工具本体の液通路に向かう方向
の作動液の流れは許容するが、逆向きの流れは阻止する
逆止弁とを備えている。
【0003】工具本体が工作機械の工具取付部に取り付
けられると、第一接続部と第二接続部とが接続状態にな
る。そして、工作機械の液圧回路からクーラントが供給
される際には、クーラントが逆止弁を開状態とし、工具
本体の液通路および工具保持部材の工具挿入穴を経て加
工工具の周辺へ流れる。クーラントの供給が停止されれ
ば逆止弁が閉状態となるため、工具本体が工作機械から
取り外された状態において機械加工工具の第二接続部か
らクーラントが漏れることが防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の機
械加工工具は、加工工具にクーラントを供給する場合の
ように、工作機械側から工具本体側に液体を一方的に供
給し、供給した液体を工作機械側に戻す必要がない場合
には好適なものであるが、工具本体に供給した液体を工
作機械側に戻す必要がある場合には使用できないもので
ある。工具本体の内部に作動液によって往復動させられ
る駆動部材を備えた機械加工工具においては、駆動部材
を往復動させるために作動液を工具本体に供給したり、
工作機械側に戻したりする必要があるが、逆止弁は、工
作機械側から工具本体側への液体の流れは許容するが、
逆向きの流れは阻止するため、液体を工作機械側へ戻す
ことができないのである。そこで、本発明は、機械加工
工具が工作機械から取り外された状態での作動液の漏れ
を防止しつつ、工具本体に供給された作動液を工作機械
側に戻し得るようにすることを課題として為されたもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、機械加工工具を、(1) 工作機械の工具取付部に取
り外し可能に取り付けられ、内部に、液圧によって往復
動させられる駆動部材を備えた工具本体と、(2) 加工工
具を保持するとともに自身は工具本体に移動可能に保持
され、駆動部材の移動に伴って加工工具を工具本体に対
して相対移動させる工具保持部材と、(3) 工具本体の工
作機械への取付けに伴って工作機械側の第一接続部と接
続状態になり、工具本体の内部と工作機械に設けられた
液圧回路とを接続する第二接続部と、(4) その第二接続
部に形成された接続通路に設けられて工具本体の内部に
向かう方向の作動液の流れは許容するが、逆向きの流れ
は阻止する逆止弁と、(5) 前記第二接続部に相対移動可
能に保持され、前記工具本体の取外し状態においては前
記逆止弁が閉じることを妨げない非作用位置にあるが、
工具本体の工具取付部への取付けに伴って前記第一接続
部により逆止弁を開放状態に保つ作用位置へ移動させら
れる逆止弁制御部材とを含むものとすることにある。
【0006】
【作用】本発明の機械加工工具が工作機械から取り外さ
れている間は逆止弁制御部材が非作用位置にあって逆止
弁が閉じることを妨げないため、逆止弁が閉じて第二接
続部から作動液が漏れることを防止する。機械加工工具
が工作機械の工具取付部に取り付けられれば、逆止弁制
御部材が工作機械の第一接続部によって作用位置に移動
させられ、逆止弁を開放状態にする。逆止弁の開放状態
は、工具本体が工作機械の工具取付部に取り付けられて
いる間保たれるため、工作機械の液圧回路側から工具本
体内部に作動液を供給することができ、また、供給した
作動液を逆止弁を経て液圧回路側に戻すことができる。
【0007】逆止弁は、第二接続部の接続通路に設けら
れており、工具本体の内部に向かう方向の作動液の流れ
を許容するが、逆向きの流れを阻止するものである。し
かし、第二接続部には逆止弁制御部材が設けられてお
り、工具本体の工具取付部への取付けに伴って逆止弁を
開放状態に保つため、作動液を液圧回路側から機械加工
工具に供給して駆動部材を移動させ、工具保持部材およ
び加工工具を移動させることは勿論、逆に作動液を液圧
回路側に戻して加工工具を逆向きに移動させることもで
きるのである。
【0008】
【発明の効果】本発明の機械加工工具においては、工具
本体が工作機械に取り付けられた状態においては、逆止
弁が逆止弁制御部材により開放状態に保たれるため、工
具本体に供給された作動液を開放状態に保たれた逆止弁
を経て液圧回路側に戻すことができる。また、工具本体
を工作機械から外せば、逆止弁制御部材が非作用位置に
戻されるため、第二接続部から作動液が漏れることを防
止することができる。さらに、逆止弁が機械加工工具自
体に設けられた逆止弁制御部材によって制御されるた
め、逆止弁制御部材を有しない一般的な自動工具交換式
工作機械に使用することができるという利点がある。
【0009】
【発明の望ましい実施態様】以下、本発明の望ましい実
施態様を列挙するとともに、必要に応じて関連説明を行
う。 (1)前記逆止弁制御部材が、前記作用位置にある状態
で、前記第一接続部の第一接続通路と第二接続部の前記
接続通路(上記第一接続通路との関係において第二接続
通路と称する)との連通を妨げない形状を有している請
求項1に記載の機械加工工具。第一接続部と第二接続部
とが接続されれば、逆止弁制御部材が作用位置に移動さ
せられ逆止弁が開放状態にされる。逆止弁制御部材が、
この状態において第一,第二両接続通路の連通を妨げな
い形状を有していれば、工作機械の液圧回路と工具本体
内部との間の作動液の流れが許容されることになる。
【0010】(2)前記逆止弁制御部材の外径が、前記
第一接続通路の開口の内径より大きい態様1に記載の機
械加工工具。第二接続通路内の逆止弁制御部材の外径が
第一接続部の第一接続通路の開口の内径より大きけれ
ば、第一接続部と第二接続部との接続状態において逆止
弁制御部材を第一接続通路の開口の周辺部に当接させて
作用位置へ移動させることができ、第一接続通路を単純
に第一接続部の中心部に開口させるとともに、第二接続
部の中心部に第二接続通路および逆止弁制御部材を配置
して、第一接続部と第二接続部とを同心的に構成するこ
とが可能になる。本態様は、上記態様1の「逆止弁制御
部材が作用位置にある状態で第一接続通路と第二接続通
路との連通を妨げない形状を有している」という要件に
「逆止弁制御部材の外径が第一接続通路の開口の内径よ
り大きい」という要件を追加したものであり、逆止弁制
御部材が第一接続通路の開口の周辺部に当接した状態に
おいても第一接続部と第二接続部との連通が妨げられな
いことになる。
【0011】また、本態様においては、逆止弁制御部材
の外径を第一接続通路の開口の内径より大きくできるた
め、その分、頑丈にすることができ、寿命を長くするこ
とができる。
【0012】(3)前記逆止弁制御部材が前記接続通路
(第二接続通路)に外周に隙間を残して嵌合され、か
つ、その逆止弁制御部材の第一接続部に対する当接面に
半径方向に延びる導液溝が形成された態様2に記載の機
械加工工具。この態様の機械加工工具における逆止弁制
御部材は上記態様1および2の要件を備えたものの一例
である。工具本体が工具取付部に取り付けられると、逆
止弁制御部材が第一接続部によって作用位置へ移動させ
られ、逆止弁が開放状態にされるのであるが、この状態
において、第一接続通路の開口は導液溝を介して逆止弁
制御部材の外周の隙間に連通しているため、作動液の流
れが逆止弁制御部材によって妨げられることがない。
【0013】(4)前記逆止弁制御部材が前記接続通路
(第二接続通路)に外周に隙間を残して嵌合され、か
つ、その逆止弁制御部材が、前記第一接続部への当接面
に開口した軸方向通路と、その軸方向通路から逆止弁制
御部材の外周面に到る複数の分岐通路とを備えた態様2
に記載の機械加工工具。前記態様1および2の要件を備
えた逆止弁制御部材の一例である。この態様において
は、工具本体が工作機械の工具取付部に取り付けられて
いる間、第一接続通路の開口,逆止弁制御部材の軸方向
通路,分岐通路,外周の隙間を経る作動液の流通が許容
される。
【0014】(5)さらに、前記駆動部材の軸方向の移
動を前記工具保持部材の半径方向の移動に変換する運動
変換機構を含む請求項1,態様1〜4のいずれか1つに
記載の機械加工工具。 (6)前記運動変換機構が、前記駆動部材の軸方向の移
動に伴って軸方向に移動させられる軸状部材の外周面の
少なくとも一部に軸線に対して傾斜した傾斜部が形成さ
れたくさび部材と、前記工具本体に半径方向に移動可能
に保持され、前記傾斜面と係合する係合部を備えた可動
部材とを含む態様5に記載の機械加工工具。くさび部材
に形成される傾斜面は、くさび部材の先端側に向かうな
ど軸線に接近する向きに傾斜していても逆向きに傾斜し
ていてもよい。また、傾斜面は、外周面の少なくとも一
部に形成されていれば、1カ所にのみ形成されていても
複数カ所に形成されていてもよい。
【0015】(7)前記工具保持部材が、等角度間隔に
複数個設けられ、各々が外面に砥石を保持する一方、内
面が前記くさび部材の傾斜面に係合する係合部とされて
前記可動部材を兼ねるとともに、付勢手段によって半径
方向内方に付勢されている態様6に記載の機械加工工
具。工具本体の内部に作動液が供給されれば、駆動部材
が液圧によって軸方向に前進させられ、くさび部材が軸
方向に前進させられて、可動部材としての工具保持部材
が付勢手段の付勢力に抗して半径方向外方に突出させら
れるとともに砥石が半径方向外方に突出させられる。工
具本体内部の作動液が流出させられれば、付勢手段の付
勢力によって、工具保持部材が半径方向内方に移動させ
られ、駆動部材が後退させられる。したがって、この機
械加工工具を工作機械の主軸等工具取付部に取り付けて
ホーニング加工を行うことができる。
【0016】(8)前記駆動部材の軸方向の移動を前記
工具保持部材に伝達して工具保持部材を軸方向に移動さ
せる運動伝達機構を含む請求項1,態様1〜4のいずれ
か1つに記載の機械加工工具。駆動部材の軸方向の移動
に伴って加工工具が軸方向に移動させられる場合もあ
る。
【0017】(9)前記逆止弁制御部材が前記接続通路
(第二接続通路)の長手方向に長い長穴を有する一方、
前記第二接続部に、前記接続通路を直径方向に横切って
延び、逆止弁制御部材の長穴を貫通する支持ピンが配設
され、長穴の一端部と支持ピンとの係合により逆止弁制
御部材の前記非作用位置が規定される請求項1,態様1
〜8のいずれか1つに記載の機械加工工具。逆止弁制御
部材は第二接続部に支持ピンによりつながれているが、
軸方向の移動は支持ピンと長穴とによって許容される。
逆止弁が非作動位置にある場合には、支持ピンと長穴の
一端部とが係合する。逆止弁制御部材を第二接続部に相
対移動可能かつ離脱不能とするための構造が簡単であ
り、安価に製造し得る。
【0018】(10)前記工具本体が、前記工作機械の
前記工具取付部としての主軸の工具嵌合穴に相対回転不
能に嵌合される嵌合部と、工具本体の内部から延び、前
記嵌合部に近接した位置において外周面に開口する工具
本体側液通路とを備えるとともに、当該機械加工工具
が、前記工具本体の前記嵌合部に近接した部分の外周に
液密かつ相対回転可能に嵌合されて工具本体との間に前
記工具本体側液通路と連通する円環状通路を形成すると
ともに、偏心位置に形成された前記工具本体の軸方向と
平行な嵌合穴と、その嵌合穴と円環状通路とを接続する
ハウジング側液通路とが形成されたハウジングと、その
ハウジングの前記嵌合穴に摺動可能に嵌合されるととも
に内部に前記接続通路(第二接続通路)を有し、前記第
二接続部を構成する接続筒と、その接続筒と前記ハウジ
ングとの間に設けられ、常には、接続筒を嵌合穴から最
も突出した突出位置に保つ付勢手段と、前記支持ピンの
一端部の前記接続筒の外部に突出させられた部分であっ
て、前記接続筒が前記突出位置にある状態では,前記工
具本体に設けられた係合部に係合して工具本体と前記ハ
ウジングとの相対回転を防止し、接続筒が前記付勢手段
の付勢力に抗して後退した引込位置へ引っ込むことによ
り工具本体の前記係合部から離脱して工具本体とハウジ
ングとの相対回転を許容する係合突部とを備えた態様9
に記載の機械加工工具。
【0019】ハウジングと工具本体との間に形成される
円環状通路によって工具本体側液通路とハウジング側液
通路とが常時連通状態に保たれ、工具本体の回転中も作
動液の流通が許容される。また、支持ピンは、逆止弁制
御部材の接続筒からの離脱防止機能と、ハウジングと工
具本体との間の相対回転を阻止する相対回転阻止機能と
の両方を兼ねており、構造が簡単で安価に製造し得る。
【0020】(11)前記逆止弁が、弁子と、前記接続
筒に設けられた弁座と、弁子を弁座に着座させる方向に
付勢する付勢手段とを備え、かつ、逆止弁制御部材が前
記作用位置において、前記弁子に当接し、弁子を弁座か
ら離間させる位置に設けられている態様10に記載の機
械加工工具。工具本体の嵌合部が主軸の工具嵌合穴に嵌
合されると、逆止弁制御部材が作用位置まで移動させら
れ、弁子が弁座から離間させられる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の機械加工工具の一例であるホ
ーニング加工工具について図面に基づいて詳細に説明す
る。図1において、10は工具本体である。工具本体1
0は第一部材11と第二部材12とがオルダム継手13
により連結されて成り、第一部材11側において、自動
工具交換式工作機械の一種である自動工具交換式ホーニ
ング装置の主軸14に取り外し可能に取り付けられる。
第一部材11は、一体に形成されたシャンク16,被把
持部17およびボデー18を備えており、シャンク16
が主軸14の工具嵌合穴に嵌合されるとともに、被把持
部17に形成された切欠20が主軸14の爪21と嵌合
することにより、主軸14に相対回転不能に取り付けら
れる。
【0022】オルダム継手13は、第一部材11と第二
部材12とを、両者の軸線の平行度を保ちつつ、軸線に
直角なあらゆる方向に相対移動可能かつ相対回転不能に
連結するものである。第二部材12には、といし24を
保持する工具保持部材26が半径方向に移動可能に保持
されている。また、第一部材11のボデー18にはベア
リング28,30を介してハウジング32が相対回転可
能かつ軸方向に相対移動不能に取り付けられている。
【0023】ハウジング32の一部は半径方向外方に突
出させられている。その突出部38には、ボデー18の
軸線と平行に延びた有底の嵌合穴40が形成されてい
る。その嵌合穴40には、ハウジング32に固定の円筒
状部材42を介して接続筒44が、長手方向に摺動可能
に嵌合されている。接続筒44が第二接続部を構成し、
接続筒44の内部が接続通路46を構成する。接続筒4
4とハウジング32との間には付勢手段としてのスプリ
ング50が配設されている。スプリング50は、接続筒
44を嵌合穴40から突出する方向に付勢するものであ
る。
【0024】接続筒44の内の接続通路46には、逆止
弁54が設けられている。逆止弁54は、ボール状の弁
子56と、接続筒44に設けられた弁座58と、弁子5
6に当接させられたリテーナ60と、そのリテーナ60
とハウジング32との間に配設されたスプリング62と
を含むものである。スプリング62は、弁子56を弁座
58に着座させる方向に付勢するものである。
【0025】接続通路46には、上記逆止弁54の他
に、逆止弁制御部材66が配設されている。逆止弁制御
部材66は、接続筒44と平行に延びた軸状部材であ
り、接続筒44に対して相対移動可能とされている。こ
の逆止弁制御部材66の外径は接続通路46の内径より
小さいため、逆止弁制御部材66の外周面と接続通路4
6の内周面との間には隙間68が生じ、この隙間68に
より作動液の流通が許容される。逆止弁制御部材66
は、常には、一端部が接続筒44より僅かに突出した非
作用位置にあるが、工具本体10がホーニング装置に取
り付けられると、ホーニング装置の第一接続部としての
位置決めブロック70によって図示する作用位置まで接
続筒44に対して相対移動させられる。逆止弁制御部材
66の上記接続筒44からの突出端とは反対側の端部に
よって弁子56が弁座58からスプリング62の付勢力
に抗して離間させられ、逆止弁54が開放状態にされ
る。
【0026】逆止弁制御部材66の位置決めブロック7
0と当接する一端面を当接面72と称するが、当接面7
2には、半径方向に延びた導液溝74が形成されてい
る。また、逆止弁制御部材66の外径は、位置決めブロ
ック70に形成された接続通路76の開口である接続開
口の内径より大きい。したがって、逆止弁制御部材66
が位置決めブロック70の被当接面の接続開口周辺部に
よって作用位置に移動させられれば、逆止弁54が開放
状態にされ、接続通路76,導液溝74,隙間68およ
び逆止弁54を経ての作動液の流通が可能になる。接続
通路76にはホーニング装置の液圧回路78が接続され
ている。
【0027】逆子弁制御部材66の中間部には、軸方向
に長い長穴80が形成され、その長穴80には、支持ピ
ン82が直径方向に横切って配設されている。支持ピン
82の端部は、接続筒44を貫通するとともに円筒状部
材42に形成された軸方向に延びる溝84を貫通して外
部に突出させられている。したがって、支持ピン82
は、接続筒44に対しては相対移動不能、円筒状部材4
2に対しては溝84に沿って相対移動可能、逆止弁制御
部材66に対しては、長穴80に沿って相対移動可能で
ある。換言すれば、逆止弁制御部材66は支持ピン82
によって接続筒44に相対移動可能かつ離脱不能に連結
されているのである。
【0028】常には、接続筒44がスプリング50の付
勢力によって突出位置に保たれるため、支持ピン82も
嵌合穴40から最も突出した図の二点鎖線に示す位置に
ある。この位置では支持ピン82の外部に突出させられ
た部分である係合突部85が被把持部17の係合溝86
に係合し、第一部材11とハウジング32との相対回転
が阻止される。それに対して、接続筒44が、スプリン
グ50の付勢力に抗して図示する引込位置に移動させら
れれば、それに伴って係合突部85が係合溝86から離
脱し、第一部材11とハウジング32との相対回転が許
容される。このように、支持ピン82は、先に説明した
逆止弁制御部材66の接続筒44からの離脱防止機能と
共に、第一部材11とハウジング32との相対回転を阻
止する相対回転阻止機能を備えているのである。また、
本ホーニング加工工具が主軸14から取り外された状態
においては、接続筒44および支持ピン82がスプリン
グ50の付勢力によって突出位置にあり、逆止弁制御部
材66が非作用位置にある。そのため、弁子56が弁座
58に着座させられ、嵌合穴40からの作動液の漏れが
防止される。
【0029】ハウジング32の内周面には円環部材90
が固定され、その内側には円環部材92がシール94,
96を挟んで配設され、ボデー18に固定されている。
その結果、ハウジング32とボデー18との間におい
て、円環部材90,92により円環状通路98が形成さ
れている。円環状通路98は、ボデー18に形成された
工具本体側液通路100に連通する一方、突出部38に
形成された嵌合穴40に連通するハウジング側液通路1
02に連通している。したがって、ボデー18がハウジ
ング32に対して相対回転させられても、工具本体側液
通路100とハウジング側液通路102とが円環状通路
98によって連通状態に保たれる。
【0030】前記工具本体側液通路100は、ボデー1
8の内部に形成された嵌合穴104の後端側(図の右
方)底部に連通させられているが、この嵌合穴104に
は駆動部材106が液密かつ摺動可能に嵌合されてい
る。駆動部材106は、工具本体側液通路100から作
動液が供給されると前進する。
【0031】ボデー18の先端面にはオルダム継手13
の継手ハウジング110が固定されている。オルダム継
手13は、継手ハウジング110の回転を前記第二部材
12に、第二部材12の継手ハウジング110に対する
半径方向の移動を許容しつつ伝達するものである。換言
すれば、第二部材12を第一部材11にフローティング
状態で連結するものなのであり、継手ハウジング110
がオルダム継手13の駆動部材ないし入力部材、第二部
材12が非駆動部材ないし出力部材を構成している。
【0032】継手ハウジング110は概して有底円筒状
を成し、その底部114において前記ボデー18の先端
面にボルト116によって固定されている。したがっ
て、継手ハウジング110はボデー18と一体的に回転
する。継手ハウジング110内の嵌合穴118には、第
二部材12の基端部が収容されている。第二部材12は
基端部に嵌合穴118の内径よりやや小さい半径方向外
向きのフランジ120を備えている。また、嵌合穴11
8の開口近傍部は雌ねじ穴122とされており、これに
環状の雄ねじ部材124が螺合されている。雄ねじ部材
124の中央に設けられた貫通孔の内径は第二部材12
の外径よりやや大きく、第二部材12はこの貫通孔を、
半径方向の隙間を残して貫通している。
【0033】継手ハウジング110の底部114の肩面
126と第二部材12のフランジ120の端面との間に
は、アウタレース128と多数のボール130とそれら
ボールを保持するリテーナ132とが配設され、これら
アウタレース128,ボール130,リテーナ132お
よびインナレースとしてのフランジ120によってスラ
ストベアリング136が構成されている。同様に、フラ
ンジ120と雄ねじ部材124との間には、多数のボー
ル142とそれらを保持するリテーナ144とが配設さ
れ、ボール142,リテーナ144,アウタレースとし
ての雄ねじ部材124,およびインナレースとしてのフ
ランジ120によってスラストベアリング146が構成
されている。スラストベアリング136,146のイン
ナレースを、フランジ120が兼ねているのである。
【0034】第二部材12のフランジ120がボール1
30,142により適度に挟まれた状態(クリアランス
は正とすることも負とすることもできる)となるまで雄
ねじ部材124が継手ハウジング110に締め込まれる
ことにより、第二部材12の継手ハウジング110に対
する軸方向の相対移動および傾きが防止される。
【0035】図3に拡大して示すように、スラストベア
リング136のリテーナ132には、前記ボール130
を保持する多数個の保持孔148の他に、内周面から半
径方向外方に延びるU字形の切欠150が直径方向に隔
たった2カ所に形成されるとともに、それら切欠150
からそれぞれ90度隔たった位置に切欠150と同形の
切欠152が形成されている。また、図示は省略する
が、アウタレース128には切欠150に対応する位置
に同形の切欠が形成されている。
【0036】一方、継手ハウジング110の底部114
の、アウタレース128の切欠に対応する位置(リテー
ナ132の一対の切欠150に対応する位置と同じ)に
は貫通孔154が形成され、これにピン156(図1に
は一方のみを図示する)が圧入されている。ピン156
はアウタレース128の切欠を経てリテーナ132の切
欠150に嵌入させられており、この嵌入部に図示を省
略するブッシュが回転可能に嵌合されていて、ピン15
6はこのブッシュを介して切欠150と係合している。
それにより、リテーナ132は、継手ハウジング110
に対する相対回転が不能、切欠150の長手方向の相対
移動が可能となっている。
【0037】また、図示は省略するが、第二部材12の
フランジ120のスラストベアリング136側の端面
の、リテーナ132の一対の切欠152に対応する位置
には、ピンが立設されている。各ピンは、それぞれ、リ
テーナ132の切欠152にブッシュを介して係合させ
られており、それによって、第二部材12がリテーナ1
32に対して相対回転不能、切欠152の長手方向に相
対移動可能となっている。したがって、継手ハウジング
110の回転は、一対のピン156,リテーナ132お
よびフランジ120に立設された一対のピンを介して第
二部材12に伝達され、第二部材12が継手ハウジング
110と共に回転させられることになる。
【0038】また、リテーナ132の切欠150とピン
156との相対移動、および切欠150と直交する切欠
152と第二部材12側のピンとの相対移動によって、
継手ハウジング110に対してリテーナ132および第
二部材12が第一直径方向に、また、継手ハウジング1
10およびリテーナ132に対して第二部材12が第一
直径方向と直交する第二直径方向に相対移動することが
許容される。すなわち、第二部材12が継手ハウジング
110内において、あらゆる半径方向に相対移動自在と
されているのである。本実施例においては、継手ハウジ
ング110の底部114,一対のピン156,リテーナ
132,第二部材12側の一対のピンおよび第一部材1
1のフランジ120によってオルダム機構が構成されて
いるのであり、スラストベアリング136のリテーナ1
32がそのオルダム機構の一構成要素を兼ねている。
【0039】継手ハウジング110の嵌合穴118の開
口は、シール保持部材160およびフロントカバー16
2により閉塞されている。シール保持部材160および
フロントカバー162にはそれぞれ、前記雄ねじ部材1
24と同様に、第二部材12の外径よりやや大きい貫通
孔が形成されており、継手ハウジング110への取付状
態において第二部材12の半径方向の移動を妨げないよ
うになっている。また、シール保持部材160内には環
状のシール164が配設されており、第二部材12周辺
の隙間からの油漏れやダストの進入が防止されている。
このシール164は第二部材12の半径方向移動時には
弾性変形してそれを許容する。
【0040】第二部材12の内側にはテーパ部材170
が配設されている。このテーパ部材170の後部は伝達
軸部172とされており、駆動部材106と同心的に対
向させられている。伝達軸部172に取り付けられたリ
テーナ174と第二部材12に取り付けられたリテーナ
176との間には付勢手段としてのスプリング178が
配設され、テーパ部材170を後退方向に付勢してい
る。その結果、伝達軸部172が常時駆動部材106と
当接した状態に保たれ、駆動部材106の駆動力がテー
パ部材170に伝達される。
【0041】テーパ部材170の前部は、工具本体10
の軸方向に延びた軸状部材の外周部を軸線に対して同じ
傾斜角で傾斜した4枚の傾斜平面により切除した四角錐
台を成しており、4個の傾斜面180〜183を備えて
いる。傾斜面180〜183の各々にはそれぞれ工具保
持部材26が係合させられている。4個の工具保持部材
26は、前述のように、それぞれ外面にといし24を保
持する一方、内面が、傾斜面180〜183に対応した
傾斜面186とされている。
【0042】第二部材12には軸方向に長い溝190〜
193が形成されており、上記工具保持部材26のとい
し24側の部分がこれら溝190〜193から第二部材
12から外方へ突出させられている。また、第二部材1
2の外周面には、第二部材12の被加工孔内での回転を
案内するガイド194が、互いに隣接するといし24間
に1個ずつ設けられている。
【0043】駆動部材106によりテーパ部材170が
前進させられれば、工具保持部材26が半径方向外方に
移動させられ、といし24が被加工孔の内周面に押し付
けられる。工具保持部材26はといし24を保持する部
材であるが、同時に、テーパ部材170とともに、駆動
部材106の軸方向の移動をといし24の半径方向の移
動に変換する運動変換機構を構成する可動部材でもあ
る。
【0044】工具保持部材26の外面の長手方向の両端
部にはそれぞれ溝195,196が形成され、4個ずつ
の溝195,196に跨がってそれぞれコイルスプリン
グ198,199が配設されている。コイルスプリング
198,199は、工具保持部材26を半径方向内方に
弾性的に締め付ける締付部材であり、工具保持部材26
の溝190〜193からの離脱防止機能と、テーパ部材
170の後退に伴ってといし24を半径方向内方へ戻す
戻し機能との両方を果たすものである。
【0045】以上のように構成されたホーニング加工工
具は、図示しない自動工具交換装置の工具交換アームに
よって被把持部17を把持され、主軸14に取り付けら
れる。シャンク16が主軸14の工具嵌合部に嵌合さ
れ、主軸14内のドローバにより主軸14内へ引き込ま
れることにより、第一部材11が主軸14に固定されの
である。それと同時に接続筒44が位置決めブロック7
0に接続され、支持ピン82が実線に示す位置に移動さ
せられ、工具本体10のハウジング32に対する相対回
転が許容される。また、図1に示すように、逆止弁制御
部材66が、作用位置に移動させられ、弁子56が弁座
58から離間させられることによって逆止弁54が開放
状態にされる。
【0046】逆止弁制御部材66の当接面72は、位置
決めブロック70の接続通路76の開口周辺部によっ
て、作用位置に移動させられるが、逆止弁制御部材66
の当接面72には、導液溝74が形成され、かつ、逆止
弁部材66の外径と接続通路46の内周面との間に隙間
68が設けられているため、当接面72がブロック70
に当接した状態においても接続通路76は導液溝74お
よび隙間68により逆止弁54に連通させられる。ま
た、前述のように、逆止弁54が開放状態にあるため、
液圧回路78と工具本体内部の嵌合孔104とが連通状
態に保たれ、作動液の流通が許容される。この状態は、
逆止弁制御部材66が作用位置にある間、すなわち、工
具本体10がホーニング装置に取り付けられている間保
たれる。
【0047】この状態において主軸14が回転させられ
るが、工具本体側液通路100とハウジング側液通路1
02とが円環状通路98を介して接続されているため、
工具本体10がハウジング32に対して相対回転させら
れても、液圧回路78と嵌合孔104との連通状態は支
障なく保たれる。ホーニング加工工具は主軸14により
回転させられつつ前進させられる。図示しない被加工物
に形成された被加工孔の内部にといし24が位置するま
で移動させられるのである。この際、といし24と被加
工孔とが偏心していても、といし24を保持している第
二部材12がオルダム継手13により第一部材11に連
結されているため、といし24が被加工孔の内周面に案
内されて半径方向に移動し得、といし24は支障なく被
加工孔内に嵌入する。
【0048】液圧回路78の電磁弁210が切り換えら
れると、タンク212の作動液がポンプ214によって
絞り216,液通路218を経て位置決めブロック70
の接続通路76に供給され、嵌合穴104に供給され
る。それにより駆動部材106が前進させられ、テーパ
部材170を前進させる。テーパ部材170の前進に伴
って工具保持部材26が半径方向外方にスプリング19
8,199の付勢力に抗して移動させられ、といし24
が半径方向外方へ突出させられる。なお工具本体10に
は作動液が絞り216を介して供給されるため、嵌合穴
104の液圧が急激に上昇することが回避される。ま
た、液圧回路78には、リリーフ弁220が設けられて
いるため、これの設定圧によりポンプ214の最大吐出
圧、すなわち駆動部材106の最大作動力が規定され
る。
【0049】したがって、といし24は適切な面圧で被
加工孔内面に押し付けられつつ回転することとなり、こ
のといし24と被加工孔との間に加工液を供給しつつホ
ーニング加工が行われる。加工終了後、電磁弁210が
図示する原位置に切り換えられると、工具本体10の嵌
合穴104の作動液がタンク212に戻ることが許容さ
れ、テーパ部材170および駆動部材106がスプリン
グ178の付勢力により後退させられ、それにより作動
液がタンク212へ戻される。テーパ部材170の後退
につれて、工具保持部材26がスプリング198,19
9の付勢力により半径方向内方へ移動させられ、といし
24が被加工孔の内周面から離れる。ホーニング加工工
具が後退させられ、被加工孔から離脱させられて原位置
に復帰させられる。このように、といし24を被加工孔
の内周面から離した状態でホーニング加工工具を後退さ
せることができるため、被加工孔の内周面に擦り傷が付
くことを良好に回避することができる。
【0050】予定量の被加工孔のホーニング加工が済め
ば本ホーニング加工工具がホーニング装置から取り外さ
れるが、この取外し状態においては、接続筒44がスプ
リング50の付勢力によって突出位置に戻され、それに
伴って支持ピン82が工具本体10とハウジング32と
の相対回転を阻止する二点鎖線に示す位置に戻される。
また、逆止弁制御部材66が非作用位置に戻され、弁子
56がスプリング62の付勢力によって弁座58に着座
させられる。逆止弁54が閉じられるのであり、接続通
路46から作動液が漏れることが防止される。
【0051】以上のように、本実施例のホーニング加工
工具によれば、工具本体10がホーニング装置に取り付
けられた状態においては逆止弁54が開放状態に保たれ
るため、加工終了後、工具本体10に供給された作動液
を逆止弁54を経てホーニング装置に戻すことができ
る。そのため、駆動部材106を往復動させることが可
能となり、それに伴って、といし24を加工位置とリト
ラクト位置とに移動させることができる。また、工具本
体10をホーニング装置から外せば、逆止弁56が閉状
態にされるため、接続通路46から作動液が漏れること
を防止することができる。
【0052】さらに、逆止弁制御部材66が、ホーニン
グ装置側でなく、ホーニング加工工具側に設けられてい
るため、開弁ピン等逆止弁を開放状態にする部材が設け
られていない一般的なホーニング装置にも使用すること
ができる。また、クーラントのみを供給し得る汎用工作
機械にも使用することも可能である。クーラント供給装
置の工作機械側接続部には、通常は開弁ピンが設けられ
ていないのである。この場合には、クーラントを作動液
として使用することになる。
【0053】さらに、本実施例においては、逆止弁制御
部材66の外径が接続通路76の内径より大きいため、
逆止弁制御部材66を頑丈にし得、寿命を長くすること
ができる。また、逆止弁制御部材66の当接面72に
は、半径方向に延びる導液溝74が設けられているた
め、逆止弁制御部材66が作用位置にある状態での接続
通路46と接続通路76との間の連通を確保することが
できる。さらに、支持ピン82が工具本体10とハウジ
ング32との相対回転防止機能と、逆止弁制御部材66
が接続筒44から離脱するのを防止する離脱防止機能と
の両方を果たすため、構造を簡単にし得、コストダウン
を図ることができる。
【0054】なお、上記実施例においては、位置決めブ
ロック70と接続筒44とが接続された場合における接
続通路46,76間の作動液の流通を確保するために、
逆止弁制御部材66の当接面72に導液溝74が設けら
れていたが、図4に示すように、逆止弁制御部材250
に、当接面252に開口を有する軸方向通路254と、
その軸方向通路254と外周側の隙間とを接続する2本
の分岐通路256とを設けてもよい。この態様において
も、接続筒44が位置決めブロック70と接続された状
態で、接続通路76,軸方向通路254,分岐通路25
6,隙間68を経る作動液の流通が許容される。この場
合、分岐通路の本数は1本でもよいが、逆止弁制御部材
250が接続通路46内における位置が偏った場合にも
必ず十分な流路面積が確保されうようにするため、複数
本が望ましく、等角度間隔に形成されることが望まし
い。
【0055】また、上記実施例においては、テーパ部材
170と工具保持部材26とによって、駆動部材106
の軸方向の移動が工具保持部材26の半径方向の移動に
変換されるようになっていたが、駆動部材の軸方向の移
動が工具保持部材の軸方向の移動として伝達されるよう
にすることもできる。図5において、駆動部材300の
先端部にはリーマ302が嵌合され、セットスクリュウ
303で固定されて、これらが一体的に移動可能とされ
ている。また、ボデー304と駆動部材300との間に
は、駆動部材300を後退方向に付勢するスプリング3
06が配設されている。ボデー304の先端部は段付き
形状とされており、その大径部の端面には、チップ31
0が保持され、小径部の端面の外周方向に隔たった位置
には、3個のチップ312,314,316が保持され
ている。3個のチップ312〜316が回転した場合の
移動軌跡が図6に示すように重なり合うようになってい
る。
【0056】工具本体318が工作機械に取り付けられ
た後,機械加工工具が被加工物の予め荒加工されたバル
ブシートの開口円錐部にチップ312〜316が位置す
るまで前進させられる。電磁弁210が切り換えられれ
ば、タンク212の作動液がポンプ214によってボデ
ー304の嵌合穴320に供給される。駆動部材300
が前進させられ、それに伴ってリーマ302が前進させ
られる。主軸14が回転させられると、ボデー304が
回転させられ、チップ312〜316,リーマ302が
回転させられる。これらチップ312〜316によって
バルブシートの開口円錐部の仕上げ加工が行われ、リー
マ302によってバルブシートの小径部の仕上げ加工が
行われる。
【0057】すなわち、本発明は、加工工具を半径方向
に移動させることが必要な場合だけでなく、軸方向に移
動させることが必要な場合にも適用し得るのである。本
実施例においては、駆動部材300が運動伝達装置およ
び工具保持部材を兼ねることになる。その他、いちいち
例示することはしないが、特許請求の範囲を逸脱するこ
となく当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施し
た態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるホーニング加工工具の
断面図である。
【図2】上記ホーニング加工工具のP矢視図である。
【図3】上記ホーニング加工工具のリテーナの拡大図で
ある。
【図4】本発明の別の実施例であるホーニング加工工具
の接続筒周辺の一部断面図である。
【図5】本発明のさらに別の実施例である機械加工工具
の断面図である。
【図6】上記機械加工工具の工具保持部材に保持された
チップの相対位置を示す図である。
【符号の説明】
10 工具本体 11 第一部材 12 第二部材 13 オルダム継手 14 主軸 16 シャンク 26 工具保持部材 44 接続筒 46 接続通路 50 スプリング 54 逆止弁 62 スプリング 66 逆止弁制御部材 70 位置決めブロック 74 導液溝 78 液圧回路 80 長穴 82 支持ピン 85 係合突起 98 円環状通路 170 テーパ部材 198,199 スプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械の工具取付部に取り外し可能に
    取り付けられ、内部に、液圧によって往復動させられる
    駆動部材を備えた工具本体と、 加工工具を保持するとともに自身は工具本体に移動可能
    に保持され、前記駆動部材の移動に伴って加工工具を工
    具本体に対して相対移動させる工具保持部材と、 前記工具本体の前記工作機械への取付けに伴って工作機
    械側の第一接続部と接続状態になり、工具本体の内部と
    工作機械に設けられた液圧回路とを接続する第二接続部
    と、 その第二接続部に形成された接続通路に設けられて工具
    本体の内部に向かう方向の作動液の流れは許容するが、
    逆向きの流れは阻止する逆止弁と、 前記第二接続部に相対移動可能に保持され、工具本体の
    取外し状態においては前記逆止弁が閉じることを妨げな
    い非作用位置にあるが、工具本体の工具取付部への取付
    けに伴って前記第一接続部により逆止弁を開放状態に保
    つ作用位置へ移動させられる逆止弁制御部材とを含むこ
    とを特徴とする機械加工工具。
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