JPH0819431B2 - 冷間圧延用潤滑油 - Google Patents

冷間圧延用潤滑油

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JPH0819431B2
JPH0819431B2 JP63140458A JP14045888A JPH0819431B2 JP H0819431 B2 JPH0819431 B2 JP H0819431B2 JP 63140458 A JP63140458 A JP 63140458A JP 14045888 A JP14045888 A JP 14045888A JP H0819431 B2 JPH0819431 B2 JP H0819431B2
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JP
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oil
rolling
polyhydric alcohol
fatty acids
viscosity
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栄 園田
治 古山
昇 山本
康司 瀬上
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Nihon Parkerizing Co Ltd
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Nihon Parkerizing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、鋼板、銅、アルミ等の金属の冷間圧延に使
用される、潤滑性に優れかつ表面性状の優れた前記金属
材料の生産を可能とする、冷間圧延用潤滑油に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、冷間圧延用潤滑油は天然油脂又は合成エステル
又は鉱物油又はこれらの混合物をベースとし、これらに
脂肪酸等の油性向上剤やリン酸エステル等の極圧剤等の
各種添加剤が添加されたもので、ニート油で使用される
場合と各種乳化剤を用いてエマルジョン化して使用され
る場合とがある。
圧延加工において、圧延ロールと圧延材の間(以後ロ
ールバイトと称する)に引き込まれる油は、圧延材表面
にオイルピットと呼ばれる微小な窪みを生じさせ、表面
平滑性に影響を与える。ロールバイトに引き込まれる油
量が多い程その影響度合が大きくなるが、一般にロール
バイトへの引き込み油量への各要因の影響は下記式で表
される。
η:圧延油の粘度 VR,Vs:ロール、圧延材速度 α:かみ込み角度 P:圧延圧力 上式のごとく、圧延操業条件が一定ならば、圧延油の
粘度が引き込み油量に影響を与え、そして圧延油の粘度
を下げることによって引き込み油量を減少させることが
でき、もって圧延材の表面平滑性を向上させることがで
きるのは周知の事実である。しかし、ロールバイトへの
引き込み油量を少なくすることによって、境界潤滑領域
が拡大するため、潤滑油において激しいものとなること
も良く知られていることである。しかしながら、一般的
に境界潤滑性が良好とされいる牛脂、パーム油等の天然
油脂やトリメチルプロパノールやペンタエルテルトール
等の多価アルコールとステアリン酸等の長鎖脂肪酸との
エステルは、粘度が高く表面平滑性を要求される用途へ
はそのまま使用できず、使用したとしても用量が少なく
制限される。
このため、ステンレス鋼板のように表面平滑性が要求
される材料の圧延には、主に低粘度の鉱物油やモノアル
コールエステルのような低粘度合成エステルが圧延油と
して用いられている。このような潤滑油は、表面平滑性
を重んじ潤滑性を犠牲にしたものとなっている。このた
め、大径ロールでは焼き付きが発生するので、小径ロー
ルを用いたり圧延スピードを落としたりして生産性の悪
い形で圧延されている。
[発明が解決しようとする課題] 最近、作業効率の向上のために、表面平滑性が要求さ
れる圧延材においても、圧延スピードの向上及び圧延ロ
ールの大径化が要求されている。しかしながら従来使用
されている圧延油では、この要求を満足できるものでは
ない。すなわち、低粘度であって、薄膜での潤滑領域に
おいて優れた潤滑性を持つ潤滑油が要求されているので
ある。
本発明は以上の問題を解決しこの要求に関して、解決
しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、炭素数が12〜22である長鎖脂肪酸から選ば
れる1種又は2種以上の脂肪酸の1モル以上と、炭素数
1〜6である短鎖脂肪酸から等ばれる1種又は2種以上
の脂肪酸の1モル以上とが多価アルコールの1分子をエ
ステル化する割合でできた多価アルコールエステルを、
10〜100重量%用いることを特徴とした冷間圧延用潤滑
油に関する。長鎖脂肪酸とは、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキ
ン酸、ベヘニン酸、エルシン酸等の炭素数12〜22の脂肪
酸で、短鎖脂肪酸とは、蟻酸、酢酸、酪酸、カプロン酸
等の炭素数1〜6の脂肪酸である。多価アルコールと
は、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グセリン等の一分子中に、
2個以上の水酸基を持つものである。短鎖脂肪酸が多価
アルコール1分子に対して全くエステル結合していない
と、又は多価アルコール1分子に対してエステル結合し
ている短鎖脂肪酸の炭素数が7以上になると、粘度が高
くなり表面平滑性が劣化する。又、長鎖脂肪酸が多価ア
ルコール1分子に対して全くエステル結合していない
と、又は多価アルコール1分子に対してエステル結合し
ている長鎖脂肪酸の炭素数が12未満であると、潤滑性が
劣化する。炭素数22を越える脂肪酸は天然物では殆ど無
く、それを合成したものは高価となるため経済的理由に
より使用できない。又用量が10重量%未満ではその効果
が顕著でない。
粘度及び潤滑及び価格調整のために、鉱物油、各種合
成エステル、天然油脂との併用、又は油性向上剤、極圧
剤の添加を拒むものではない。又、このままニート油で
使用しても、適正な乳化剤を用いてエマルジョン化して
使用してもかまわない。
[作用] 天然油脂は主に炭素数12〜22の脂肪酸のグリセリンエ
ステルであるが、これらの天然エステルや合成された多
価アルコールの長鎖脂肪酸エステルは、潤滑性に優れる
ため各種潤滑油に多用されている。しかし粘度が高い欠
点がある。一方多価アルコールの短鎖脂肪酸エステルを
用いようとした場合、粘度は低下するが潤滑性が大きく
劣化する問題がある。しかし、多価アルコールエステル
の同一分子内に長鎖脂肪酸と短鎖脂肪酸を共存させるこ
とにより、長鎖脂肪酸のみの同じ多価アルコールとのエ
ステルと同等以上の境界潤滑性能を持ち、粘度も大きく
低下すること、そしてそのエステルにかかわる脂肪酸
が、潤滑に寄与する炭素数12〜22の脂肪酸と低粘度化に
かかわる炭素数1〜6の脂肪酸が、それぞれ多価アルコ
ール1分子に対して1モル以上であれば有効であること
を見い出し、本発明を完成させたのである。各種エステ
ルにおいて、潤滑性に寄与するのは脂肪酸の鎖長で、エ
ステルに用いられる脂肪酸の炭素数が12以上であれば、
良好な潤滑性を持つことは良く知られている。しかし、
多価アルコール1分子内に炭素数12以上の長鎖脂肪酸が
最低1モルエステル化していればその潤滑性は維持で
き、むしろ境界潤滑性が向上する傾向にあることを見い
出したのである。しかし、多価アルコールエステルの反
応している脂肪酸の量を、アルコールの持つ水酸基に対
して当モル以下としても、反応していない水酸基がその
ままでは粘度は殆ど低下せずむしろ粘度が上昇する場合
もある。炭素数6以下の短鎖脂肪酸でエステル化するこ
とによりその潤滑性能を維持したまま大きく低粘度化で
きることを、見い出したのである。このように、本発明
の冷間圧延用潤滑油は高潤滑性を持ちかつ低粘度化が可
能であるため、圧延のスピードアップ及び圧延ロールの
大径化をしても、表面平滑性の良好な圧延材の生産を可
能とするものである。
[実施例I] 供試油1〜5は本発明の多価アルコールエステルで、
供試油6〜12は比較例である。各供試油の製造に使用し
た多価アルコールと脂肪酸の種類ならびに多価アルコー
ル1分子とエステル結合した脂肪酸のモル数を第1表に
示した。
第1表の各供試油について下記の試験方法で、粘度、
潤滑性、光沢性を試験し、その結果を第2表に示した。
粘度:キャノンフェンス計にて動粘度を測定した。測定
温度は50℃である。
バウデン試験:バウデン試験は実機圧延の潤滑をシュ
ミレート評価するのに適しており、下記条件で試験を行
った。評価は焼付までの摺動回数にて行い、摺動回数が
大きい程潤滑は良好である。
試験材…SPCCB材 0.8mm×50mm×100mm 油量……0.3g/m2(溶剤希釈にて塗布) 鋼球……直径10mmφ 摺動速度…9mm/sec 荷重……5kg 鋼板温度……100℃ 光沢性試験:各供試油を用い、下記条件でニート油で
圧延し、圧延後の鋼板表面の光沢性を調査した。光沢性
は、グロスメーターにて光沢度を測定(入射角、反射角
共45℃)し評価した。光沢度の高い程表面平滑性は良
い。
試験材……SPCCB材 0.8mm×50mm×200mm 圧延ロール…100mmφ(#1000研磨) 圧延速度…30m/min 圧下率……3パス圧延(圧下率30%−25%−25%) 第1表および第2表からわかるように、本発明に使用
される多価アルコールエステル(供試油1〜5)は、従
来使用されている潤滑油(供試油6〜12)が潤滑性と表
面平滑性能との共立が難しいのに反して、優れた潤滑性
と表面平滑性能とを合わせ持っている。
[実施例II] 下記の本発明の供試油13と、供試油14を用いて、前記
と同様にバウデン試験及び光沢性試験を行い、それらの
結果を第1図及び第2図に示した。
供試油13 グリセリン1分子とステアリン酸1モル及び酢酸2モ
ルの割合でエステル化したものを、1号スピンドル油
に、各種の割合で混合溶解して使用した。
供試油14 トリメチルプロパン1分子とパルミチン酸1モル及び
酪酸2モルの割合でエステル化したものを、牛脂に対し
て各種割合で混合溶解して使用した。第1図および第2
図からわかるように、多価アルコールエステルの割合が
10%未満では、供試油13では潤滑性(バウデン試験の焼
付までの摺動回数)が、また供試油14では光沢性がそれ
ぞれ大きく劣化する。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明による例間圧延用潤滑油
は、炭素数12〜22である長鎖脂肪酸から選ばれる1種又
は2種以上の脂肪酸が1モル以上と、炭素数1〜6であ
る短脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上の脂肪酸が1
モル以上が多価アルコールの1分子をエステル化する割
合でできた多価アルコールエステルを、10〜100重量%
含有させることにより、潤滑性に優れ且つ低粘度化でき
るため、圧延速度の向上及び圧延ロールを大型化して
も、表面平滑性の優れた材料の圧延生産を可能にすると
いう優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の潤滑油の濃度とバウデン試験結果の関
係を示す図、 第2図は本発明の潤滑油の濃度と光沢性の関係を示す図 である。
フロントページの続き (72)発明者 瀬上 康司 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日本 パーカライジング株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−105094(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数12〜22である長鎖脂肪酸から選ばれ
    る1種又は2種以上の脂肪酸の1モル以上と、炭素数1
    〜6である短鎖脂肪酸から選ばれる1種又は2種以上の
    脂肪酸の1モル以上とが多価アルコールの1分子をエス
    テル化する割合でできた多価アルコールエステルを、10
    〜100重量%含有することを特徴とする冷間圧延用潤滑
    油。
JP63140458A 1988-06-09 1988-06-09 冷間圧延用潤滑油 Expired - Lifetime JPH0819431B2 (ja)

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