JPH0819427B2 - 複数種の重質炭化水素油を原料とする軽質化方法 - Google Patents

複数種の重質炭化水素油を原料とする軽質化方法

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JPH0819427B2
JPH0819427B2 JP62261334A JP26133487A JPH0819427B2 JP H0819427 B2 JPH0819427 B2 JP H0819427B2 JP 62261334 A JP62261334 A JP 62261334A JP 26133487 A JP26133487 A JP 26133487A JP H0819427 B2 JPH0819427 B2 JP H0819427B2
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、複数種の重質炭化水素油を原料油として用
い、これらの原料油を軽質炭化水素油に転換するための
重質炭化水素油の軽質化方法に関するものである。
本発明で対象とする重質炭化水素油とは、原油又は原
油の常圧蒸留残渣若しくは減圧蒸留残渣油、及びタール
サンドから抽出したタールサンド原油、石炭液化油、さ
らにそれらの混合物を包含するものである。この重質炭
化水素油には、通常、沸点1000゜F以上の成分が多量に
含まれ、さらにその成分にはアスフアルテンと呼称され
る高分子量の縮合芳香族炭化水素化合物、重金属、イオ
ウ化合物及び窒素化合物等の汚染物質を多量に含有して
いる。なお、ここで言うアスフアルテンとは、n−ヘプ
タン不溶分を指すものである。
また、本発明で言う軽質炭化水素油とは、沸点1000゜
F以下の成分を指称する。
〔従来技術〕
重質炭化水素油を軽質炭化水素油に転換させる技術と
しては、従来からも各種の方法があり、熱分解法、接触
水素化分解法、ビスブレーキングと水素化脱硫との結合
法等があるが、いずれも重質炭化水素油を経済的にかつ
効率よく軽質化し得るものではなかった。
本出願人は、前記従来技術の欠点の克服された技術と
して、熱分解工程と、アスフアルテン分解性触媒を用い
た水素化処理工程との結合法を先に提案した(特開昭57
−123290号公報)。
この方法によれば、重質炭化水素油から経済的にかつ
効率的にスラッジが生成せず、熱安定性及び貯蔵安定性
の良好な分解油を得ることができる。
しかし、この従来技術において、原料油の油種によっ
ては安定性の良好な分解油を得ることが著しく困難にな
るという問題がある他、全体としての分解率をどのよう
にして向上させるかについても研究の余地が残されてい
た。特に、原料油を軽質化する場合に、処理装置として
は同一のものを用い、原料油を他の原料油と交換して軽
質化処理する場合においては、その処理条件をその新し
い原料油に対応して最適条件に変化させる必要がある
が、従来の技術からは原料油を任意の他の原料油に交換
させたときに、その最適条件をどのような基準に基づい
て選べばよいかということについては、全く知られてい
なかった。
〔目的〕
本発明は、従来技術に見られる前記問題を解決し、複
数種の重質炭化水素油を原料油として用い、ある原料油
から他の原料油に交換して軽質化処理を行うときに、そ
の交換された新しい原料油に対応した最適条件で軽質化
処理を行い、安定性の良好な分解油を、油種に応じて経
済的かつ効率的に取得し得る技術を提供することを目的
とする。
〔構成〕
本発明者らは、前記目的を達成すべく種々研究を重ね
た結果、スラッジが生成せず、熱安定性及び貯蔵安定性
の良好な分解油を得るための分解率の範囲には、油種に
応じてある一定の限界があることを見出すとともに、こ
の限界分解率を達成するには熱分解工程と水素化処理工
程の各分解率を調節し、特定範囲内に保持する必要があ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、複数種の重質炭化水素油を原
料油として用い、該原料油を交換しながら軽質化する方
法において、該原料油を温度400〜530℃、圧力0〜200k
g/cm2G、滞留時間1分〜5時間の条件下で熱分解する工
程と、該熱分解工程で得られた分解生成物を、そのまま
/もしくは低沸点留分を分離除去した後、温度350〜450
℃、圧力50〜250kg/cm2G、液空間速度0.1〜5Hr-1、H2/
油比100〜2000Nl/の条件下で、アスフアルテン分解性
触媒を用いて接触水素化分解する工程との結合工程によ
って分解処理することからなり、該熱分解工程をその分
解率を10〜35%の範囲内に保持してトルエン不溶分の生
成を防止しながら実施するとともに、該水素化分解工程
を、前記熱分解工程とこの水素化分解工程による実際の
全分解率が処理対象となる原料油に対応して決まる下記
実験式で表わされる全工程限界分解率の90〜100%にな
るように実施することを特徴とする複数種の重質炭化水
素油を原料とする軽質化方法が提供される。
また、本発明によれば、複数種の重質炭化水素油を原
料油として用い、該原料油を交換しながら軽質化する方
法において、該原料油を温度400〜530℃、圧力0〜200k
g/cm2G、滞留時間1分〜5時間の条件下で熱分解する工
程と、該熱分解工程で得られた分解生成物を、そのまま
/もしくは低沸点留分を分離除去した後、温度350〜450
℃、圧力50〜250kg/cm2G、液空間速度0.1〜5Hr-1、H2/
油比100〜2000Nl/の条件下で、アスフアルテン分解性
触媒を用いて接触水素化分解する工程との結合工程を用
い、該熱分解工程及び水素化処理工程の少なくとも一方
に、芳香族炭化水素を主成分とするトルエン不溶分を実
質的に含まない芳香族性溶媒を添加することによって分
解処理することからなり、該熱分解工程をその分解率を
10〜35%の範囲内に保持してトルエン不溶分の生成を防
止しながら実施するとともに、該水素化分解工程を、前
記熱分解工程とこの水素化分解工程による実際の全分解
率が処理対象となる原料油に対応して決まる下記実験式
で表わされる全工程限界分解率の90〜110%の範囲内で
トルエン不溶分の生成を防止しながら実施することを特
徴とする複数種の重質炭化水素油を原料とする軽質化方
法が提供される。
R(T+H)=a(SpGr/(H/C))+b(S) +C(ASP)+d(1000゜F)+e (式中、R(T+H)は全工程限界分解率(%)、SpGr
は原料油の比重、H/Cは原料油の水素と炭素の原子比、
Sは原料油中のイオウ含量(重量%)、1000゜Fは原
料油中の沸点1000゜F以上の留分の重量%を各示し、a
は177.5100、bは2.9050、cは−0.3627、dは−0.321
2、eは−47.470の各係数を示す) 本発明の熱分解工程の処理条件は温度400〜530℃、圧
力0〜200kg/cm2G、滞留時間1分〜5時間の範囲で行わ
れる。更に好ましくは、温度430〜500℃、圧力5〜180k
g/cm2G、滞留時間10分〜2時間の範囲の条件で熱分解を
行うことが望ましい。なお、滞留時間は、熱分解工程に
おける反応部空筒容積を60゜F換算の原料油流量で徐し
た値である。また、該熱分解工程へ原料油とともにガス
状媒体を注入する方法を採用してもよく、これによりコ
ーク生成を低減化できる。該ガス状媒体としては加熱し
たスチーム、水素及び窒素、更には本発明の方法により
生成するガス及び揮発性成分の一成分または混合成分を
使用することができる。
また、該熱分解工程には管式加熱炉(コイルヒータ
ー)、管型反応器(チューブラーリアクター)もしくは
チェンバー又はドラム型式のいずれの反応方式を用いて
もよい。更に、該熱分解工程を第1次熱分解工程と第2
次熱分解工程に分け、2段階で処理する方法を採用して
もよい。該2段熱分解を行う場合には、上記した反応方
式のいずれかを組み合せ、夫々の工程の処理条件を前述
した熱分解の範囲で適宜に設定することにより行われ
る。例えば、該工程で管式加熱炉を用いて第1次熱分解
を行う場合には、その処理条件は温度450〜530℃、圧力
常圧〜200kg/cm2G、滞留時間1分〜20分の範囲で行うの
が望ましく、コーキングによる加熱管内の閉塞を起さな
い範囲で一次分解を行うことができる。又第2次熱分解
工程は、温度400〜500℃、圧力常圧〜200kg/cm2G、滞留
時間5分、5時間の範囲で処理することが望ましい。ま
た、該2段熱分解の場合、第1次熱分解工程からの第1
次分解油を前述したガス状媒体と接触させながら第2次
分解を行うこともできる。
熱分解工程からの流出物は、後続の接触水素化分解工
程へ供給する前に、適切な反応時間内に熱反応を停止さ
せるため急冷操作が必要な場合がある。該急冷操作は冷
却媒体を直接該流出物中へ注入してもよいし、適当な熱
交換器を用いて間接的に冷却してもよい。直接冷却する
場合の冷却媒体としては、水素もしくは窒素に富むガ
ス、スチーム又は本発明で製造される生成物の一部を循
環使用して行うことができる。
また、熱分解工程からの分解生成物は、そのままある
いはガス分のみ、もしくは軽質炭化水素留分を分離除去
したのち、接触水素化分解工程へ送られる。該生成物中
からガス分、もしくは軽質留分を分離した重質留分のみ
を水素化分解するか、あるいは熱処理工程からの流出物
の全部を水素化分解工程へ供給するかは、原料油の性状
や、目的とする製品の性状、更には熱分解工程と水素化
分解工程と連続的に実施するか等によって適宜選択すれ
ばよい。また分離方法は、通常よく使用される気液分離
器、蒸留塔等で行うことができる。また、熱分解工程と
水素化分解工程を連続して一括処理する場合には、水素
化分解工程で消費される水素量の補給と熱分解生成物の
急冷を同時に行う目的で高純度の水素ガスを熱分解工程
と水素化分解工程の中間に注入するのが効果的方法があ
り、この場合には水素化分解工程後の気液分離器から得
られる水素に富むガスの一部もしくは全量を熱分解工程
へ循環使用し、該熱分解工程を水素雰囲気で熱水素化処
理する方法を採用することが望ましい。
本発明を水素化分解工程で用いる水素化分解触媒は、
アスファルテン分解性を有するものであり、アスファル
テン分解性を示すものであれば、任意のものが使用可能
である。このような水素化分解触媒としては、周期律表
第V B、VI B、I B族の金属から選ばれる少なくとも1種
の水素化用触媒金属成分を、多孔質無機酸化物担体に複
合化した触媒で、該接触金属成分が、酸化物として計算
して、触媒の全重量に基づいて約0.1〜30重量%の範囲
内の量で存在し、かつ平均細孔直径180〜400Åを有する
触媒を用いることができる。
本発明で用いる触媒の好ましい性状を示すと、以下の
通りである。
(a)平均細孔直径が約180〜400Åの範囲に在ること。
(b)細孔直径75Å以上の細孔容積が0.5〜1.5cc/gの範
囲にあり、且つ細孔直径100Å以下の細孔容積が0.1cc/g
以下、細孔直径180〜500Åの細孔容積が0.2cc/g以上、
細孔直径1500Å以上の細孔容積が0.03c/g以下であるこ
と。
(c)細孔直径75Å以上の細孔の表面積が約70m2/g以上
を有すること。
(d)触媒粒子の平均相当直径が約0.6〜5mmの範囲であ
る。
本明細書で用いられる平均細孔直径APDの値とは、次
式によって定義づけられる、単位がÅで表わせる値であ
る。
式中のPV及びSAは、触媒単位重量当り、細孔直径75Å
以上の細孔が有する細孔容積の合計及び表面積の合計を
それぞれ表わし、それらの単位はそれぞれcc/g、m2/gで
ある。以後、特にこだわらない場合は、触媒グラム当
り、細孔値75Å以上の細孔の有する細孔容積の合計及び
表面積の合計をそれぞれ単に触媒の細孔容積及び表面積
とよぶ。
細孔直径、細孔容積及び表面積の値は、マーキュリー
・プレッシャー・ポロシーメーター モデル70(イタリ
ア国ミラノ市所在のカルロ・エルバ社製)を用い、いわ
ゆる水銀圧入法(詳しくは、E.W.WASHBURN,Rroc.Natl.A
cad.Sci.、7、P.115(1921)、H.L.RITTER、L.E.DRAK
E、Ind.Eng.Chem.Anal.、17、P.782、P.787(1945)、
L.C.DRAKE、Ind.Eng.Chem.、41、P.780(1949)、及び
H.P.GRACE、J.Amer.Chem.Engrs.、P.307(1956)など
の文献に記載されている。)により求めた。この場合、
水銀の表面張力は25℃で474dyne/cmとし、使用接触角は
140゜とし、絶対水銀圧力を1〜2000kg/cm2まで変化さ
せて測定した。この時の、75Å以上の細孔直径は次式 で表わされる。
本発明で用いる触媒粒子の平均相当直径ACDの値は、
次式によって定義づけられる。単位がmmで表わされる値
である。
ここで用いる触媒粒子の平均体積及び平均外表面の値
は、触媒粒子の平均粒子直径を適当な方法で測定し、そ
の平均粒子直径を有する球相当の体積及び外表面積で表
わされる値である。この場合の測定法は、例えば、直接
計測法、フルイ分け法、沈降法などがあり、具体的測定
方法は、粉体工学研究編“粒度測定技術”、日刊工業新
聞社(1975)に詳細に記載されている。
本発明の水素化分解に用いる触媒の担体物質は、周期
律表第II、III及びIV族の中から選ばれる元素の少なく
とも1種の元素の酸化物から構成される多孔質無機酸化
物である。このようなものとしては、例えば、アルミ
ナ、シリカ、チタニア、ボリア、ジルコニアなどの単一
元素の酸化物、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシ
ア、アルミナ−マグネシア、アルミナ−チアニア、シリ
カ−チタニア、アルミナ−ボリア、アルミナ−ジルコニ
ア、シリカ−ジルコニアなどの複合元素の酸化物などが
あり、これらの酸化物は単独又は2種以上の混合物とし
て適用される。
さらに、本発明では、触媒担体物質としては、好まし
くは、マグネシウムシリケートを主成分とする複鎖構造
を持つ粘土鉱物を含むものが用いられる。好ましくは、
天然鉱物のセピオライト、アタパルジヤイト、パリゴル
スカイトと呼ばれる多孔質のマグネシウムシリケートが
用いられる。
また、触媒担体としては、該マグネシウムシリケート
を主成分とする複鎖構造を有する粘土鉱物に周期律表第
II、III及びIV族の元素の中から選ばれる少なくとも1
種の元素の酸化物から構成される多孔質無機酸化物を混
合した複合担体も使用できる。
触媒の構成分の1つである水素化用の触媒金属成分
は、周期律表の第V B、VI B、VIII及びI B族の金属の中
から選ばれる少なくとも1種の還移金属を含むもので、
特に好ましくは、バナジウム、モリブデン、タングステ
ン、クロム、コバルト、ニッケル又は銅を含むものであ
る。これらの触媒成分は金属状態もしくは金属酸化物、
金属硫化物のいずれの状態でも有効であり、また、イオ
ン交換などにより金属成分の一部が触媒担体と結合した
形態で存在してもよい。この金属成分の含有量は、酸化
物として計算して、触媒全重量に基づいて約0.1〜30重
量%の範囲内の量であることが必要である。金属含有量
が酸化物として約0.1重量%以下の場合は触媒の活性が
不十分でコーキングが起り易く、触媒寿命が短かくな
る。また30重量%以上の場合はコストが高くなりまた触
媒表面積が減少する。
本明細書において引用する「周期律表」は、“Webste
rs7th New Collegiate Dictionary"C&C Massachusett
s,USA(1965)のP.628に記載されている周期律表であ
る。
触媒金属成分は、本発明の方法で熱分解からの熱分解
生成油の水素化分解に伴なう各種反応、例えば、水素
化、水素化分解、脱金属、脱硫及び脱窒素などの活性を
支配するものであり、金属成分の選定及び組合せは、水
素化分解で特に着目する反応により任意に決められる。
本発明の水素化分解工程における反応方式は、触媒形
状などを適当に選定することにより、固定床、移動床、
流動床及び沸騰床などの通常の流通式反応方式で行うこ
とができ、反応生成物と触媒が反応領域より同伴流出す
ることなく水素化分解が可能である。また反応部への反
応物の供給は反応器上部、下部のいずれから行ってもよ
い。すなわち、反応器内の気液の流れは並流上向流、下
向流いづれの方式を採用しても構わない。
また、触媒粒子の形状は顆粒状、球形もしくは、円柱
形のいずれでもよく、特にアスファルテン及び重金属含
有量の高い重質炭化水素油の熱分解生成油を水素化分解
する際には、中空円筒形又はその断面が非円形、例え
ば、楕円、トリローブ、多裂葉状もしくは長さ方向に沿
って少なくとも1個以上の溝を備える表面を有する細長
い押出し成型触媒を用いることが望ましい。このような
異形触媒を固定床で用いると、反応器内の空隙率が大き
くなり、触媒層の圧力損失が小さくなるばかりでなく、
触媒粒子間へのコーク及び金属堆積による触媒層の閉塞
が著しく緩和される効果がある。
本発明の水素化分解における分解条件に関しては、温
度が350〜450℃、好ましくは370〜430℃、水素圧50〜25
0kg/cm2G、好ましくは80〜200kg/cm2G、液空間速度0.1
〜5Hr-1、好ましくは0.2〜3Hr-1である。
反応部へ供給する熱分解生成油と水素もしくは水素を
含むガスとの混合割合は、1気圧15℃の熱分解生成油1
容積当り15℃の水素100〜2000容積(100〜2000Nl/
)、好ましくは500〜1000Nl/である。これは、100N
l/未満では、反応部での水素が欠乏すると同時に水素
の液への移行が悪くなりコーキング反応などが起き、触
媒及び製品油の性状に悪影響を及ぼすからである。一
方、2000Nl/を越えると反応面での障害はないが本発
明の方法を何ら改良するものでない。
本発明においては、複数種の原料油を用い、ある原料
油から他の原料油に交換して軽質化処理を行うときに、
熱分解工程の分解率及び水素化分解工程の分解率を調節
し、全体の熱分解率を油種に応じた全工程限界分解率の
90〜100%の範囲に保持する。これにより、どのような
油種を原料油として用いても、同一装置を用い、高い分
解率で軽質化油を得ることができる。
本明細書でいう全工程限界分解率とは、熱分解工程と
水素化処理工程との結合法により原料油を分解する場合
に、スラッジが生成せず、熱安定性及び貯蔵安定性の良
好な分解生成油を得るための最大分解率を意味する。本
発明者らの研究によれば、この限界分解率は油種に応じ
て決まり、次の実験式によって表わされることが見出さ
れた。
R(T+H)=a(SpGr/(H/C))+b(S) +C(ASP)+d(1000゜F)+e (I) 前記式中の符号は次のことを意味する。
R(T+H):全工程限界分解率 SpGr:原料油の比重 H/C:原料油の水素と炭素の原子比 S:原料油中のイオウ含量(重量%) ASP:原料油のアスファルテン含量(重量%) 1000F゜+: a:177.5100 b:2.9050 c:−0.3627 d:−0.3212 e:−47.470 原料油を熱分解工程と水素化分解工程との結合法によ
って分解軽質化する場合に、原料油種に応じて限界分解
率が存在することは本発明者らが初めて見出したことで
ある。従って、本発明によれは、原料油を、その油種に
応じて最も高い分解率分解軽質化することが可能にな
る。
この全工程分解率は、原料油種によって相違するが、
一般的には、60〜70%である。
本発明における熱分解工程及び水素化分解工程は、前
記全工程限界分解率の90〜100%を達成し得るように各
工程の分解率を油種に応じて調節して実施する。この熱
分解工程限界分解率は、原料油種によって相違するが、
一般的には、30〜40%ある。
本発明における熱分解工程を実施する場合、その分解
率の下限は少くとも10%であるが、本発明の処理目的に
応じて決めるのが好ましい。例えば、全工程での水素消
費量を抑えて熱分解を主体とした原料油の処理を行う場
合には、その分解率の下限を20%に規定するのがよい。
一方、本発明の方法を水素化分解主体で行う場合には、
熱分解工程の分解率の下限を10%に規定するのがよい。
水素化分解工程は、前記した如き全工程限界分解率R
(T+H)及び熱分解工程限界分解率R(T)を考慮
し、目的とする全分解率及び熱分解工程での分解率との
関連で決められる。水素化分解工程の限界分解率は熱分
解工程の限界分解率よりも高く、一般には、45〜55%で
ある、 なお、本明細書において言う分解率は、次のように定
義される。
(1)熱分解工程の分解率=(A−B)/A×100(%) (2)水素化分解工程の分解率=(B−C)/B×100
(%) (3)全分解率 =〔1−(1−(A−B)/A)×(1−(B−C)/B〕 ×100(%) 前記式中の各符号は次のことを意味する。
A:原料油の沸点1000゜F以上の留分の重量 B:熱分解工程からの生成物中の沸点1000゜F以上の留分
の重量 C:水素化分解工程からの生成物中の沸点1000゜F以上の
留分の重量 本発明による熱分解工程と水素化分解工程との結合法
において、熱分解工程では原料油中のフェニル結合の切
断や脱アルキル化反応を主体とした分解反応が起り、水
素化分解工程では水素化脱硫、脱窒素及び水素化分解に
よるC−S、C−N、C−Cの結合の切断を主体とした
反応が起る。従って、前者の熱分解工程では殆んど水素
の消費はないが、後者の水素化分解工程では水素の消費
が大きい。それ故、同一の分解率を達成するためには、
接触水素化分解単独より熱分解を組合せた方が水素消費
量の面から著しく有利になる。
油中からのスラッジの生成は、油中に分散しているア
スファルテンミセルのコロイド安定性が崩壊し、アスフ
ァルテンが沈析してくることに起因する。アスファルテ
ンは、それ自体会合しミセルを形成しているが、更にそ
れへレジン分や多環芳香族が吸蔵され、油媒体との相溶
性を保持しながら安定な保護コロイド系として安定分散
している。しかし、アスファルテン自体の化学構造変化
や量的変化、更にはレジン分、芳香族分、飽和分等の湯
の組成変化によって上記のアスファルテンと油媒体との
相溶性バランスが崩れ、その一部が沈析し、スラッジを
生成する。従って、分解処理の方式やその過酷度によっ
てスラッジ生成のメカニズムが微妙に影響される。
熱分解工程では、分解とともに芳香族分(特に多環)
及びレジン分が減少し、飽和分及びアスファルテンが増
加し、アスファルテンコロイド系の安定性が悪くなって
行く。この結果、熱分解単独では油種によって異なる
が、その限界分解率は30〜40%である。一方、水素化分
解工程では、分解率とともにアスファルテン分は減少す
るが、レジン分及び多環芳香分も減少し、同時に飽和分
が著しく増加してくるため、相溶性のバランスが悪くな
り、やはりスラッジの生成が起ってくる。しかし、その
分解率は熱分解工程よりも高く、油種にもよるが、45〜
55%程度である。
これに対し、本発明による熱分解工程と水素化分解工
程との結合法では、両工程の作用によりその全工程限界
分解率は向上し、60〜70%と高い。しかも、水素消費量
は水素化分解単独に比べて著しく減少されるという利点
がある。
本発明の好ましい態様によれば、芳香族性溶媒の添加
により、前記限界分解率を、5〜10%程度向上させるこ
とができる。これは、芳香族性溶媒の添加により、レジ
ン分や多環芳香族の減少を抑制することができ、油媒体
のアスファルテンに対する相溶性を高める効果があるか
らである。この効果は、芳香族性溶媒の添加効果は、熱
分解工程及び水素化分解工程のいずれに対しても有効で
ありその相乗効果により限界分解率を著しく向上させる
ことできる。この場合、添加する芳香族性溶媒として
は、トルエン不溶分を実質的に含まず、芳香族分が90%
以上の炭化水素油の使用が好ましい。特に好ましくは、
接触分解(FCC)や熱分解(コーカ、ビスブレーカ、ユ
リカプロセス等)からの分解留出油で、沸点170℃以上
の留分である。その添加量は、原料油に対し、0〜30vo
l%、好ましくは5〜20vol%である。
〔効果〕
本発明によれば、原料油を、その油種に応じて経済的
にかつ高い分解率で分解することができる。しかも得ら
れた分解生成油はスラッジの生成のない熱安定性及び貯
蔵安定性にすぐれたものである。
本発明により得られる分解生成油は、接触分解等によ
り高品位のガソリンを得る際の原料油や、水素化分解等
により灯油、ジエット燃料油及びジーゼル油等を得る際
の原料油として最適である。
本発明の分解生成油を更に高品位化するためには、水
素化脱硫処理を施すのが有利である。この水素化脱硫処
理を組合せた方法は、極端に多量のアスファルテン分及
び重金属を含む劣悪な重質油を処理する場合、もしくは
生成油の製品仕様が非常に厳しい場合に有効である。こ
の水素化脱硫処理の詳細については、特開昭57−123290
号公報に記載されている。
〔実 施 例〕
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、以下において用いたアラビアンライト減圧残渣
油(ARL)、アラビアンヘビー減圧残渣油(ARH)、接触
分解油のヘビーサイクルオイル(HCO)の性状は次の通
りである。
実施例1 原料油を以下の熱分解工程と水素化処理工程とによっ
て処理した。
〔熱分解工程〕
原料油を300cc/HRの流量で、水素対油比500Nl/、即
ち、水素流量として150Nl/HRとなるよう水素に富むガス
と混合した後、加熱器にて350℃に予熱後熱分解工程へ
供給した。
この熱分解工程は、加熱流動浴中に設置した内径4.5m
m、長さ2,000mmのコイルチューブ反応器を用いて実施し
た。反応温度は、チューブ出口温度が設定温度になるよ
う加熱流動浴温度をコントロールした。圧力は、後続の
水素化分解工程の出口ガスラインのコントロールバルブ
により140kg/cm2Gに保持した。滞留時間は、約6分とし
た。
分解率のコントロールは、出口温度を460〜490℃の範
囲で変化させることにより行なった。
〔水素化分解工程〕
前記熱分解工程からの生成物に、急冷用の高純度水素
ガス(150Nl/HR)を混合し、温度370℃にて水素化分解
化工程へ供給した。
この水素化分解工程は、触媒を充填した下降流気液並
流等温固定床反応器を用いて実施した。水素化処理条件
としては、圧力140kg/cm2G、LHSV0.15Hr-1、H2/油比100
0Nl/である。
この工程での分解率は、出口温度を380〜420℃の範囲
で変化させることにより調節した。
以下、使用した触媒は、表−2の性状を有するスペイ
ン産の天然鉱石セピオライトを担体原料とし、Co、Moを
担持し、押出し成型したものである。
表−2 組成(wt%) CoO 2.0 MoO3 5.8 Al2O3 5.8 SiO2 52.6 MgO 20.9 平均相当直径(mm) 1.2 細孔容積(cc/g) 75〜100Å 0.02 100〜200Å 0.12 200〜400Å 0.40 400〜500Å 0.13 500〜1500Å 0.07 1500Å以上 0.01 合計 0.75 比表面積(m2/g) 110 平均細孔直径(Å) 270 触媒充填密度(g/cc) 0.47 触媒圧縮強度(kg/mm) 2.5 該水素化分解工程から得られた生成物は、気液分離器
にて水素に富むガスと、実質的に液体状の反応生成物と
に分離した。気液分離器での分離条件は、水素化分解反
応器に於ける圧力と実質的に等しくし、かつ温度は150
℃であった。なお、水素に富むガス分は、洗浄装置で、
硫化水素、アンモニア等の不純物を取り除いた後、熱分
解工程へ循環作用に供した。また、循環ガス中の軽質炭
化水素ガスの濃度が不当に上昇するのを避けるため、循
環ガスの一部を系外ほ一定量排出した。
また、上記液体状の反応生成物は更に脱圧され気液分
離槽へ送られ、分解ガスと軽質化された生成油に分離さ
れた。分解ガスは、ガスメーターによりガス量を計量し
た。軽質化生成油は容器に捕集されると同時に連続的に
Weighing Cellにより重量が秤量された。
前記処理における各工程の分解率と全分解率の関係を
次表に示す。この場合、原料油としては、アラビアンラ
イト減圧残渣油を用いた。
また、原料油として、アラビアンヘビー減圧残渣油を
用いても同様の結果が得られ、その全工程分解率R(T
+H)は、62%であることが確認された。
実施例2 実施例1において、原料油として、アラビアンライト
(ARL)減圧残渣油85容量部に対して、ヘビーサイクル
オイル(HCO)15容量部を添加混合したものを用いた以
外は実施例1と同様にして実験を行った。その結果を表
−5に示す。
表−5に示された結果からわかるように、それ自体の
全工程限界分解率が60%である。ARLは、芳香族性油(H
CO)を添加することにより、その全工程限界分解率を向
上させることができる。
実施例3 各種残渣油についての全工程限界分解率R(T+H)
及び熱分解工程限界分解率を調べた。その結果を次表に
示す。
なお、表−6において原油の種類について示した符号
は次のことを意味する。
(1)ARL:アラビアンライト減圧残渣油 (2)ARH:アラビアンヘビー減圧残渣油 (3)KW:クウェート減圧残渣油 (4)CAH:カルフォルニアヘビー減圧残渣油 (5)MAYA:マヤ減圧残渣油 なお、表−6中に示したR′(T+H)は、実施例2
と同様にして原料油に芳香族性溶媒を添加した時の限界
分解率を向上割合(%)を示すものである。
フロントページの続き (72)発明者 清水 慎一 神奈川県横浜市緑区霧が丘4―1―7― 102 (56)参考文献 特開 昭57−205484(JP,A) 特開 昭57−123290(JP,A) 特開 昭61−95091(JP,A) 特開 昭58−87192(JP,A) 特開 昭51−53505(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種の重質炭化水素油を原料油として用
    い、該原料油を交換しながら軽質化する方法において、
    該原料油を温度400〜530℃、圧力0〜200kg/cm2G、滞留
    時間1分〜5時間の条件下で熱分解する工程と、該熱分
    解工程で得られた分解生成物を、そのまま/もしくは低
    沸点留分を分離除去した後、温度350〜450℃、圧力50〜
    250kg/cm2G、液空間速度0.1〜5Hr-1、H2/油比100〜2000
    Nl/の条件下で、アスフアルテン分解性触媒を用いて
    接触水素化分解する工程と結合工程によって分解処理す
    ることからなり、該熱分解工程をその分解率を10〜35%
    の範囲内に保持してトルエン不溶分の生成を防止しなが
    ら実施するとともに、該水素化分解工程を、前記熱分解
    工程とこの水素化分解工程による実際の全分解率が処理
    対象となる原料油に対応して決まる下記実験式で表わさ
    れる全工程限界分解率の90〜100%の範囲内になるよう
    に実施することを特徴とする複数種の重質炭化水素油を
    原料とする軽質化方法。 R(T+H)=a(SpGr/(H/C))+b(S) +C(ASP)+d(1000゜F)+e (式中、R(T+H)は全工程限界分解率(%)、SpGr
    は原料油の比重、H/Cは原料油の水素と炭素の原子比、
    Sは原料油中のイオウ含量(重量%)、1000゜Fは原
    料油中の沸点1000゜F以上の留分の重量%を各示し、a
    は177.5100、bは2.9050、cは−0.3627、dは−0.321
    2、eは−47.470の各係数を示す)
  2. 【請求項2】複数種の重質炭化水素油を原料油として用
    い、該原料油を交換しながら軽質化する方法において、
    該原料油を温度400〜530℃、圧力0〜200kg/cm2G、滞留
    時間1分〜5時間の条件下で熱分解する工程と、該熱分
    解工程で得られた分解生成物を、そのまま/もしくは低
    沸点留分を分離除去した後、温度350〜450℃、圧力50〜
    250kg/cm2G、液空間速度0.1〜5Hr-1、H2/油比100〜2000
    Nl/の条件下で、アスフアルテン分解性触媒を用いて
    接触水素化分解する工程との結合工程を用い、該熱分解
    工程及び水素化分解工程の少なくとも一方に、芳香族炭
    化水素を主成分とするトルエン不溶分を実質的に含まな
    い芳香族性溶媒を添加することによって分解処理するこ
    とからなり、該熱分解工程をその分解率を10〜35%の範
    囲内に保持してトルエン不溶分の生成を防止しながら実
    施するとともに、該水素化分解工程を、前記熱分解工程
    とこの水素化分解工程による実際の全分解率が処理対象
    となる該原料油に対応して決まる下記実験式で表わされ
    る全工程限界分解率の90〜110%の範囲内でトルエン不
    溶分の生成を防止しながら実施することを特徴とする複
    数種の重質炭化水素油を原料とする軽質化方法。 R(T+H)=a(SpGr/(H/C))+b(S) +C(ASP)+d(1000゜F)+e (式中、R(T+H)は全工程限界分解率(%)、SpGr
    は原料油の比重、H/Cは原料油の水素と炭素の原子比、
    Sは原料油中のイオウ含量(重量%)、1000゜Fは原
    料油中の沸点1000゜F以上の留分の重量%を各示し、a
    は177.5100、bは2.9050、cは−0.3627、dは−0.321
    2、eは−47.470の各係数を示す)
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