JPH08193282A - 地下タンクの防食装置 - Google Patents

地下タンクの防食装置

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JPH08193282A
JPH08193282A JP7021209A JP2120995A JPH08193282A JP H08193282 A JPH08193282 A JP H08193282A JP 7021209 A JP7021209 A JP 7021209A JP 2120995 A JP2120995 A JP 2120995A JP H08193282 A JPH08193282 A JP H08193282A
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JP
Japan
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tank body
sacrificial anode
tank
main body
leak detection
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Application number
JP7021209A
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English (en)
Inventor
Akio Hayashi
昭男 林
Takehiko Sudo
武彦 須藤
Chihiro Shiozaki
千尋 塩崎
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Tokico Yuki Ltd
Original Assignee
Tokico Yuki Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 犠牲陽極用のボーリング作業等を簡単に行う
ことができ、鉄製のタンク本体が周囲の水分等で腐食す
るのを長期に亘って防止できるようにする。 【構成】 給油所の敷地1内で舗装面2の地下にタンク
本体5を設けると共に、このタンク本体5に近接して設
けた複数本の洩れ検知管12,12,…に鉄よりも卑な
る金属、例えばマグネシウム、亜鉛、アルミニウム、鉛
銀合金または磁性酸化鉄等からなる各犠牲陽極14を一
体に設け、該各犠牲陽極14を各リード線15を介して
タンク本体5と接続する。そして、各犠牲陽極14から
はタンク本体5に向け各リード線15を介して防食電流
が流れるようになるから、この防食電流の作用によって
タンク本体5の底部5A側等が周囲の水分で腐食される
のを効果的に防止でき、タンク本体5の耐用年数を大幅
に延ばすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばガソリンや軽油
等の油液を貯留するために、給油所等の地下に設置され
る地下タンクの防食装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ガソリン給油所等においては、
鉄材料により密閉状の容器として形成された複数の地下
タンク(貯油タンク)を給油所の地下に埋設し、これら
の地下タンク内にガソリン、軽油、灯油等の油液をそれ
ぞれの液種毎に貯留するようにしている。
【0003】そして、給油所の敷地にはガソリン等の油
液を給油するための計量機等が設置され、該計量機に設
けたポンプにより地下タンク内の油液を吸い上げるため
に、地下タンクの上部側には吸油管等が配設されてい
る。
【0004】また、地下タンクの上部側には、タンクロ
ーリ車等で運搬される油液を地下タンク内に注入(補
給)するために注油管等が配設され、地下タンク内の油
液残量が少なくなったとき等に、この注油管を介して地
下タンク内に油液を補給するようにしている。
【0005】さらに、給油所の敷地には、地下タンクの
埋設工事等を行うときに、地下タンクの周りで該地下タ
ンクに近い位置に、例えば4〜6本の洩れ検知管を予め
配設するようにしている。
【0006】ここで、該各洩れ検知管は下端側が給油所
の地下に埋設され、給油所の敷地上に延びる上端側には
油洩れやガス洩れ等を検出する検出器が設けられてい
る。そして、給油所を開設した後に、地下タンク内に収
容(貯留)した油液が万一外部に洩れるようなことがあ
っても、前記各洩れ検知管の上端側に設けた検出器によ
って油洩れ等を早期に検知(発見)できるようにしてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、地下タンクが埋設される周囲の砂層や土中
に含まれる水分、または地下水等が地下タンクの外周面
に接触することにより、鉄材料で形成された地下タンク
が底部等の外側面から腐食されるという問題がある。
【0008】一方、鉄材料により形成された一般構造物
等の部材に、これよりも電位が卑なる金属(例えばマグ
ネシウム、亜鉛等)からなる犠牲陽極を接続することに
よって、鉄製の部材が腐食するのを防止するようにした
ものは既に知られている。
【0009】しかし、ガソリン給油所等の敷地にあって
は、地下タンクの上部側に吸油管や注油管等の複数の配
管が埋設されおり、これらの各埋設配管の位置を明確に
判別または識別できない場合が多い。
【0010】このため、仮に既設の地下タンクの周りに
前記犠牲陽極を配設しようとした場合には、地下タンク
の周りに犠牲陽極用のボーリング(穴堀り)等を行う
と、これによって吸油管や注油管等の配管が損傷される
可能性があり、ボーリング作業等が非常に難しくなると
いう問題がある。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は犠牲陽極用のボーリング作業等
を簡単に行うことができ、鉄製のタンク本体が周囲の水
分等で腐食されるのを長期に亘って防止できるようにし
た地下タンクの防食装置を提供することを目的としてい
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、内部に流体を収容すべく鉄材料により
形成され、地下に設置されるタンク本体と、該タンク本
体の上部側に設けられ、該タンク本体内に流体を流入,
出すべく該タンク本体内に連通した配管と、前記タンク
本体内に収容した流体が外部に洩れるのを検知するため
に、前記タンク本体の周りに配設される洩れ検知管と、
該洩れ検知管に設けられ、前記鉄材料よりも卑なる金属
材料によって形成された犠牲陽極と、該犠牲陽極を前記
タンク本体に接続する電気配線とからなる構成を採用し
ている。
【0013】
【作用】上記構成により、例えば既設の地下タンクに対
して犠牲陽極を埋設する場合でも、該犠牲陽極を洩れ検
知管に設けるから、タンク本体の上部側に設けた配管等
を損傷することなく、安全にボーリング(穴堀り)作業
を行うことができ、前記タンク本体の周りで該タンク本
体に近い位置に犠牲陽極を設置できる。そして、該犠牲
陽極を鉄製のタンク本体に電気配線を介して接続するこ
とにより、犠牲陽極からタンク本体に向けて防食電流を
流すことができ、タンク本体を防食状態に保持できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例による地下タンクの防
食装置を図1ないし図6に基づき、給油所の地下タンク
に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0015】ここで、図1ないし図3は本発明の第1の
実施例を示している。
【0016】図において、1は給油所の敷地を示し、該
敷地1はコンクリートによる舗装面2で覆われ、該舗装
面2の地下には後述のタンク本体5を設置するためにコ
ンクリートの基礎部3が設けられている。そして、該基
礎部3にはタンク本体5の長さ方向に離間して例えば2
個の台座3A,3Aが一体形成され、該各台座3A上に
は後述するタンク本体5の底部5A側が載置されてい
る。
【0017】また、基礎部3と舗装面2との間には図2
に示すように、タンク本体5の前,後、左,右に離間し
て合計4本の支柱4,4,…が設けられ、該各支柱4は
鉄筋コンクリート等からなり舗装面2側を高強度に支持
している。そして、敷地1の舗装面2上にはガソリン等
の油液を自動車等に給油するための給油ノズル、計量機
(いずれも図示せず)等が設けられている。
【0018】5は給油所内で敷地1の地下に埋設された
地下タンクを構成するタンク本体を示し、該タンク本体
5は鉄材料からなる複数枚の鉄板を溶接(製缶)するこ
とにより円筒状の密閉容器として形成され、前記舗装面
2と基礎部3との間で各台座3A上に設置されている。
そして、該タンク本体5内には注油管(図示せず)等を
介してガソリン等の油液が供給(補給)され、この油液
はタンク本体5内に貯留される。なお、前記注油管はタ
ンク本体5の上部側に配設される配管の一部を構成して
いる。
【0019】6,6はタンク本体5を基礎部3の各台座
3A上に固定した固定具を示し、該各固定具6は鋼帯
(スチールベルト)等によって形成され、長さ方向両端
側が基礎部3の台座3Aにアンカーボルト等を介して固
定されている。そして、該各固定具6は長さ方向中間部
がタンク本体5の外周側に張力をもって巻装され、タン
ク本体5の底部5A側を基礎部3の各台座3A上に強固
に設置させている。
【0020】7はタンク本体5の上側に位置して給油所
の敷地1に設けられた円筒形状のマンホールを示し、該
マンホール7内には複数の配管8,9,10等の上端側
が配設され、該配管8,9,10等の下端側はタンク本
体5内へと垂下されている。そして、該配管8,9,1
0のうち、例えば配管8はタンク本体5内の油液を前記
計量機内のポンプで吸上げるための吸油口を構成し、こ
のポンプと配管8の上端側との間には吸油管(図示せ
ず)が接続されている。
【0021】また、例えば配管9内には液面計(図示せ
ず)等が取付けられ、この液面計はタンク本体5内に貯
留(収容)した油液の液面レベルを検出するようになっ
ている。さらに、配管10は例えば補助配管を構成し、
前記舗装面2上に設ける計量機の個数を増加させるとき
等に、追加する計量機内のポンプと配管10の上端側と
の間に他の吸油管が接続されるようになる。なお、前記
マンホール7内には配管8,9,10の他に、例えばタ
ンク本体5内を外気に連通させる通気管用の配管(図示
せず)等が設けられている。
【0022】11はマンホール7の上端側開口部を施蓋
した蓋体を示し、該蓋体11はマンホール7の上端側に
着脱可能に設けられ、マンホール7内のメンテナンス時
等に作業者によって開,閉される。
【0023】12,12,…はタンク本体5に近い位置
で該タンク本体5の周りに配設された合計4本の洩れ検
知管を示し、該各洩れ検知管12は細長い鉄管等によっ
て形成され、その上端側には図3に示すように大径の開
口部12Aが一体に設けられている。そして、該各洩れ
検知管12は図1および図2に示すように、各支柱4に
近い位置で給油所の地下にタンク本体5と共に埋設さ
れ、その下端側は地下の基礎部3の位置まで延びてい
る。
【0024】また、各洩れ検知管12の上端側は開口部
12Aが舗装面2側に開口するように上下方向に延び、
各開口部12A内には油洩れまたはガス洩れを検出する
検出器(図示せず)が設けられる。ここで、各洩れ検知
管12には長さ方向に一定間隔をもって複数の小孔1
3,13,…が穿設され、タンク本体5内から万一油液
が外部に洩れるようなときには、この油液から発生する
ガス等を該各小孔13を介して洩れ検知管12内に捕集
(導入)させる。そして、この洩れ検知管12内に導入
されたガス等は上端側の開口部12A内に設けた検出器
に達することにより、この検出器で油洩れ等が早期に検
知(発見)されるようになる。
【0025】14,14,…は各洩れ検知管12に一体
形成された犠牲陽極を示し、該各犠牲陽極14は鉄材料
よりも電位が卑なる金属材料、例えばマグネシウム、亜
鉛、アルミニウム、鉛銀合金または磁性酸化鉄等からな
り、図3に示すように各洩れ検知管12の外周側に筒状
をなして一体成形されている。ここで、犠牲陽極14は
洩れ検知管12のほぼ全長に亘って延び、その途中部位
には前記各小孔13が穿設されている。そして、犠牲陽
極14は予め決められた容積(ボリューム)を有し、後
述の防食電流によって徐々に消耗しその容積が減じられ
てゆくものである。
【0026】15,15,…は各犠牲陽極14に接続さ
れた電気配線としてのリード線を示し、該各リード線1
5は図1および図2中に点線で示すように、給油所の舗
装面2を部分的に削ったり、浅く掘込むようにして該舗
装面2内に埋設され、その先端側15Aはマンホール7
内に導かれている。そして、該各リード線15は先端側
15Aがマンホール7内で、例えば配管10のフランジ
部に圧着端子(図示せず)等を介して接続され、該配管
10を介してタンク本体5を各犠牲陽極14に対し電気
的に接続している。
【0027】ここで、各犠牲陽極14は鉄製のタンク本
体5よりも電位が卑なる金属材料で形成されているか
ら、タンク本体5は各犠牲陽極14に対して陰極を構成
するようになり、各犠牲陽極14からはタンク本体5に
向け各リード線15を介して防食電流が流れるようにな
る。そして、タンク本体5の外側面が周囲の水分や地下
水等にさらされるような場合でも、この防食電流の作用
によってタンク本体5の底部5A等が外側から腐食され
るのを防止することができる。
【0028】さらに、16は給油所の基礎部3と舗装面
2との間でタンク本体5の周囲に充填された砂層を示
し、該砂層16は給油所の地下にタンク本体5等を埋設
するときに、乾燥した砂等をタンク本体5の周囲に注入
(充填)することにより形成される。そして、この砂層
16は雨水や地下水等が滲み込むことにより、十分に水
分を含んだ状態となり、このときの水分によってタンク
本体5と各犠牲陽極14とを各リード線15よりも高い
比抵抗で電気的に導通させ、タンク本体5と各犠牲陽極
14との間には各リード線15と砂層16中の水分とに
よって電気的な閉回路が形成される。
【0029】本実施例による地下タンクの防食装置は上
述の如き構成を有するもので、次にその動作について説
明する。
【0030】まず、例えばタンクローリ車等で運搬され
てきたガソリン等の油液をタンク本体5内に注入(補
給)する場合には、下端側がタンク本体5内に延びる前
記注油管の上端側をタンクローリ車のホース(図示せ
ず)等に接続し、タンクローリ車からタンク本体5内に
注油管等を介して油液を注入する。
【0031】そして、給油所の敷地1上に設けた計量機
等により給油ノズルを介して車両にガソリン等の油液を
給油する場合には、該計量機内のポンプとタンク本体5
側の配管8とを接続した吸油管を介して、前記ポンプに
よりタンク本体5内の油液を吸上げ、吸上げた油液を前
記給油ノズルから車両に給油する。
【0032】ところで、給油所の地下に埋設されたタン
ク本体5は周囲の砂層16中に含まれる水分、または地
下水等にさらされることにより、鉄材料から筒状の容器
として形成されたタンク本体5は底部5A等の外側面が
周囲の水分等で腐食される傾向がある。
【0033】そこで、本実施例では、給油所の地下にタ
ンク本体5に近接して設けた例えば4本の洩れ検知管1
2,12,…に、鉄よりも卑なる金属(例えばマグネシ
ウム、亜鉛、アルミニウム、鉛銀合金または磁性酸化鉄
等)からなる各犠牲陽極14を一体に設け、該各犠牲陽
極14を各リード線15を介してタンク本体5と接続す
ることにより、鉄製のタンク本体5が腐食するのを長期
に亘って防止できるようにしている。
【0034】即ち、鉄よりも卑なる金属からなる各犠牲
陽極14からはタンク本体5に向け各リード線15を介
して防食電流が流れるようになるから、この防食電流の
作用によってタンク本体5の底部5A側等が周囲の水分
で腐食されるのを効果的に防止でき、タンク本体5の耐
用年数を大幅に延ばすことができる。
【0035】また、各犠牲陽極14は図3に示すよう
に、各洩れ検知管12の外周面を筒状に覆うように各洩
れ検知管12に一体成形され、該各洩れ検知管12のほ
ぼ全長に亘って延びているから、各犠牲陽極14を十分
な容積(ボリューム)をもって形成でき、タンク本体5
に向けて流れる防食電流により各犠牲陽極14が徐々に
消耗しその容積が減じられてゆく場合でも、鉄製のタン
ク本体5を長期に亘って防食状態に保持できる。
【0036】さらに、既設の地下タンク(タンク本体
5)に対して犠牲陽極14を接続する場合でも、予め給
油所の地下に埋設されている各洩れ検知管を抜取り、そ
の周囲に僅かなボーリング作業を施すのみで、これらの
各洩れ検知管を犠牲陽極14が一体化された各洩れ検知
管12に簡単に取換えることができ、ボーリング時の作
業性を大幅に向上できる。
【0037】即ち、ガソリン給油所等の敷地にあって
は、タンク本体5の上部側に吸油管、注油管および通気
管等の複数の配管が埋設され、これらの埋設配管の位置
を明確に判別できない場合が多いため、既設のタンク本
体5の周りに犠牲陽極用のボーリング(穴堀り)等を行
うと、これによって吸油管や注油管等の埋設配管が損傷
される可能性があり、ボーリング作業等が非常に難しく
なる。
【0038】これに対して、予め給油所の地下に埋設さ
れている各洩れ検知管12等は、タンク本体5からの油
洩れ等を検知すべく、タンク本体5に近い位置に設けて
いるにも拘らず、その周囲に吸油管や注油管等の配管が
埋設されることはないから、各洩れ検知管12等の周囲
は犠牲陽極14用のボーリング作業を安全に行うことが
できる上に、犠牲陽極14をタンク本体5に近い位置に
配設できる。
【0039】従って、本実施例によれば、各洩れ検知管
12に各犠牲陽極14を一体に設けることによって、既
設のタンク本体5の周りに各犠牲陽極14用のボーリン
グ作業等を簡単に行うことができ、このボーリング作業
時に他の埋設配管を損傷する等の問題を解消できると共
に、安全性を確保でき、鉄製のタンク本体5が周囲の水
分等で腐食されるのを長期に亘って防止できる。
【0040】また、給油所を新設する場合にあっても、
各洩れ検知管12に各犠牲陽極14を一体に設けること
によって、該各犠牲陽極14用のスペースを特別に設け
る必要がなくなり、給油所の敷地1内における限られた
スペースを有効利用して、タンク本体5の防食効果を長
期に亘って確保することができる。
【0041】さらに、各洩れ検知管12を鉄管等で形成
した場合には、給油所の地下に充填する砂層16中の水
分等で各洩れ検知管12が腐食されるのを各犠牲陽極1
4によって確実に防止でき、鉄製の各洩れ検知管12を
長期に亘って防食状態に保持することができる等、種々
の効果を奏する。
【0042】なお、前記実施例では、タンク本体5と各
犠牲陽極14とを接続する各リード線15を、図1およ
び図2中に点線で示すように給油所の舗装面2を部分的
に浅く掘込むようにして該舗装面2内に埋設するものと
して述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図2中に
一点鎖線で示すように給油所の舗装面2に、略長方形の
枠状をなす細長い浅溝として形成される目地17等を利
用して各リード線15を引き回すようにしてもよい。
【0043】そして、この場合には、基端側が各犠牲陽
極14に接続された各リード線15の途中部分を目地1
7内に装入することによって、給油所の舗装面2に設け
る各リード線15用の掘込み溝を小さい面積に形成で
き、各リード線15の埋設作業を簡略化することができ
る。
【0044】次に、図4は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとするに、
本実施例の特徴は、洩れ検知管21を、細長い鉄筋等か
らなる長尺の枠体22と、該枠体22に鋳込むようにし
て該枠体22に一体成形された筒状の犠牲陽極23とか
ら構成したことにある。
【0045】ここで、前記洩れ検知管21の枠体22
は、鉄筋等をリング状に曲げることによって形成され、
上下方向に一定間隔をもって複数個配設されたリング状
枠部22A,22A,…と、鉄筋等の長尺棒によってそ
れぞれ形成され、該各リング状枠部22Aを上下方向で
互いに連結するように該各リング状枠部22Aの外周に
溶接等の手段で接合された複数本の棒状枠部22B,2
2B,…とから構成されている。
【0046】また、前記枠体22に鋳込み成形された犠
牲陽極23は、鉄よりも卑なる金属(例えばマグネシウ
ム、亜鉛、アルミニウム、鉛銀合金または磁性酸化鉄
等)から略円筒状に形成されている。そして、該犠牲陽
極23には軸方向(上下方向)に一定間隔をもって複数
の小孔24,24,…が径方向に穿設され、該各小孔2
4は前記第1の実施例で述べた小孔13と同様に、タン
ク本体5からの油洩れ時等に発生するガスを洩れ検知管
21内に捕集(導入)するようになっている。
【0047】さらに、枠体22を構成する各棒状枠部2
2Bのうち、1本の棒状枠部22Bはその上端が筒状の
犠牲陽極23から上向きに突出し、その突出端側には圧
着端子25等を介して電気配線としてのリード線26が
接続されている。なお、このリード線26には該リード
線26を保護する小径筒状の複数の碍子27,27,…
が挿通されている。
【0048】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、筒状の犠牲陽極23
によって洩れ検知管21を実質的に形造る(形取る)こ
とができ、洩れ検知管21の枠体22を低コストで製作
できる。
【0049】次に、図5は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例でも前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとするに、
本実施例の特徴は、洩れ検知管31の下端側に段付き円
柱状の犠牲陽極32を固着して設けたことにある。
【0050】ここで、洩れ検知管31は前記第1の実施
例で述べた洩れ検知管12と同様に形成され、上端側が
大径の開口部31Aとなり、その途中部位には複数の小
孔33,33,…が穿設されている。また、洩れ検知管
31の下端側開口部31Bには犠牲陽極32が嵌合して
固着され、該犠牲陽極32は鉄よりも卑なる金属(例え
ばマグネシウム、亜鉛、アルミニウム、鉛銀合金または
磁性酸化鉄等)から中実の段付き円柱状に形成されてい
る。
【0051】そして、該犠牲陽極32の上端面には電気
配線としてのリード線34が接続され、該リード線34
は洩れ検知管31内を通って開口部31A側から洩れ検
知管31外に導出されると共に、その先端側がタンク本
体5の配管10(図1参照)等に接続される。
【0052】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、犠牲陽極32を洩れ
検知管31とは別個に成形した後に、洩れ検知管31の
下端側開口部31Bに嵌合して固着でき、既設の洩れ検
知管に対しても犠牲陽極32を簡単に付設することがで
きる。
【0053】次に、図6は本発明の第4の実施例を示
し、本実施例でも前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとするに、
本実施例の特徴は、洩れ検知管41内に細長い棒状に形
成された複数の犠牲陽極42,42,…を挿入して設け
る構成としたことにある。
【0054】ここで、洩れ検知管41は前記第1の実施
例で述べた洩れ検知管12と同様に形成され、上端側が
大径の開口部41Aとなり、その途中部位には複数の小
孔43,43,…が穿設されている。また、前記各犠牲
陽極42は鉄よりも卑なる金属(例えばマグネシウム、
亜鉛、アルミニウム、鉛銀合金または磁性酸化鉄等)か
ら細長い棒状に形成され、洩れ検知管41内をほぼ全長
に亘って延びている。そして、各犠牲陽極42はその上
端側に電気配線としてのリード線44が接続され、該リ
ード線44の先端側はタンク本体5の配管10(図1参
照)等に接続されようになる。
【0055】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができるが、特に本実施例では、各犠牲陽極42を洩
れ検知管41とは別個に成形した後に、各犠牲陽極42
を洩れ検知管41内に挿入するだけでよいから、既設の
洩れ検知管に対しても各犠牲陽極42を簡単に適用する
ことができる。
【0056】なお、前記第2〜第4の実施例にあって
も、図2中に一点鎖線で例示した給油所の舗装面2に形
成される目地17等を利用して各リード線26(34,
44)を引き回すようにしてもよい。
【0057】また、前記各実施例では、各リード線15
(26,34,44)の先端側をタンク本体5に配管1
0のフランジ部を介して接続するものとして述べたが、
本発明はこれに限らず、例えば各リード線15(26,
34,44)の先端側を配管8,9等のフランジ部に接
続してもよく、あるいは注油管、吸油管または通気管等
を介してタンク本体5に接続するようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、タ
ンク本体の周りに配設される洩れ検知管に、鉄材料より
も卑なる金属材料からなる犠牲陽極を設け、該犠牲陽極
を前記タンク本体に電気配線を介して接続する構成とし
たから、例えば既設の地下タンク(タンク本体)に対し
犠牲陽極を埋設して接続する場合でも、タンク本体の上
部側に設けた複数の配管を損傷することなく、前記洩れ
検知管の位置で安全にボーリング(穴堀り)作業を行う
ことができ、犠牲陽極用のボーリング作業等を簡単に行
うことができる。
【0059】そして、前記犠牲陽極を鉄製のタンク本体
に電気配線を介して接続することにより、該犠牲陽極か
らタンク本体に向けて防食電流を流すことができ、タン
ク本体を防食状態に保持して、鉄製のタンク本体が周囲
の水分等で腐食するのを長期に亘り防止できる。また、
前記洩れ検知管を鉄管等で形成した場合でも、犠牲陽極
によって洩れ検知管を防食状態に保持でき、タンク本体
と共に洩れ検知管の耐用年数を大幅に延ばすことができ
る等、種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による地下タンクの防食
装置を示す縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向断面図である。
【図3】図2中の洩れ検知管および犠牲陽極等を拡大し
て示す縦断面図である。
【図4】第2の実施例による洩れ検知管および犠牲陽極
等を拡大して示す一部破断の外観図である。
【図5】第3の実施例による洩れ検知管および犠牲陽極
等を拡大して示す縦断面図である。
【図6】第4の実施例による洩れ検知管および犠牲陽極
等を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 給油所の敷地 2 舗装面 3 基礎部 4 支柱 5 タンク本体 7 マンホール 8,9,10 配管 12,21,31,41 洩れ検知管 14,23,32,42 犠牲陽極 15,26,34,44 リード線(電気配線)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に流体を収容すべく鉄材料により形
    成され、地下に設置されるタンク本体と、該タンク本体
    の上部側に設けられ、該タンク本体内に流体を流入,出
    すべく該タンク本体内に連通した配管と、前記タンク本
    体内に収容した流体が外部に洩れるのを検知するため
    に、前記タンク本体の周りに配設される洩れ検知管と、
    該洩れ検知管に設けられ、前記鉄材料よりも卑なる金属
    材料によって形成された犠牲陽極と、該犠牲陽極を前記
    タンク本体に接続する電気配線とから構成してなる地下
    タンクの防食装置。
JP7021209A 1995-01-13 1995-01-13 地下タンクの防食装置 Pending JPH08193282A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7239740B1 (en) 1998-04-07 2007-07-03 Omron Corporation Image processing apparatus and method, medium storing program for image processing, and inspection apparatus
JP2007269323A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Tokiko Techno Kk 地下タンクおよび配管構成体
CN105857987A (zh) * 2016-05-30 2016-08-17 中国石油集团工程设计有限责任公司 加油站柔性防渗装置
US11965818B1 (en) * 2021-05-28 2024-04-23 Mopeka Products Llc Corrosion monitor

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