JPH08193250A - 高温耐摩耗性鉄基焼結合金およびその製造方法 - Google Patents
高温耐摩耗性鉄基焼結合金およびその製造方法Info
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- JPH08193250A JPH08193250A JP600795A JP600795A JPH08193250A JP H08193250 A JPH08193250 A JP H08193250A JP 600795 A JP600795 A JP 600795A JP 600795 A JP600795 A JP 600795A JP H08193250 A JPH08193250 A JP H08193250A
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 高温領域における強度低下が少なく、耐摩耗
性が良好である高温耐摩耗性鉄基焼結合金。 【構成】 全体組成が、重量％で、Ｎｉ：３〜５、Ｍ
ｏ：１．７〜１．０、Ｃｏ：７．５〜２１、Ｃｒ：０．
３〜２．５、Ｓｉ：０．１〜０．８、Ｃ：０．５〜０．
９、Ｐｂ：２以下、およびＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：
３．５〜５．９、Ｍｏ：０．５〜３、Ｃｏ：５〜７、
Ｃ：０．６〜１．２およびＦｅ：残部よりなる組成の鉄
基合金の基地中に、Ｍｏ：２６〜３０、Ｃｒ：７〜１
０、Ｓｉ：２〜３、およびＣｏ：残部よりなる組成のコ
バルト基硬質相が５〜２５、および最大径が１０μｍで
あるＰｂ相が２％以下分散した組成を有する、高温耐摩
耗性鉄基焼結合金。
性が良好である高温耐摩耗性鉄基焼結合金。 【構成】 全体組成が、重量％で、Ｎｉ：３〜５、Ｍ
ｏ：１．７〜１．０、Ｃｏ：７．５〜２１、Ｃｒ：０．
３〜２．５、Ｓｉ：０．１〜０．８、Ｃ：０．５〜０．
９、Ｐｂ：２以下、およびＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：
３．５〜５．９、Ｍｏ：０．５〜３、Ｃｏ：５〜７、
Ｃ：０．６〜１．２およびＦｅ：残部よりなる組成の鉄
基合金の基地中に、Ｍｏ：２６〜３０、Ｃｒ：７〜１
０、Ｓｉ：２〜３、およびＣｏ：残部よりなる組成のコ
バルト基硬質相が５〜２５、および最大径が１０μｍで
あるＰｂ相が２％以下分散した組成を有する、高温耐摩
耗性鉄基焼結合金。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、高温における耐摩耗性
に優れた内燃機関の弁座用として好適に利用される高温
耐摩耗性鉄基焼結合金およびその製造方法に関するもの
である。
に優れた内燃機関の弁座用として好適に利用される高温
耐摩耗性鉄基焼結合金およびその製造方法に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】近年、自動車エンジンは、大排気量化、
多弁化等の高出力化が進んでおり、エンジンの弁座につ
いては高温化とともに弁座の表面にかかる面圧が増加す
る傾向にあり、従来よりもより高い強度と耐摩耗性が要
求されるようになっている。
多弁化等の高出力化が進んでおり、エンジンの弁座につ
いては高温化とともに弁座の表面にかかる面圧が増加す
る傾向にあり、従来よりもより高い強度と耐摩耗性が要
求されるようになっている。
【０００３】本出願人も、弁座に適する焼結合金とし
て、特公平５−５５５９３号公報、特開昭６４−６８４
４７号高公報、特開平５−２８７４６３号公報および特
願平６−２５１３２号で開示している。
て、特公平５−５５５９３号公報、特開昭６４−６８４
４７号高公報、特開平５−２８７４６３号公報および特
願平６−２５１３２号で開示している。
【０００４】特公平５−５５５９３号公報では、全体組
成が、重量比で、Ｎｉ：０．３〜２．９％、Ｍｏ：１．
７〜９．８％、Ｃｏ：８〜２２％、Ｃ：０．４〜１．２
％、Ｃｒ：０．３〜２．３％、Ｓｉ：０．１〜０．７
％、およびＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：０．５〜３％、
Ｍｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５．５〜７．５％、Ｃ：
０．６〜１．２％、およびＦｅ：残部よりなる組成の基
地中に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜９％、Ｓｉ：
１．５〜２．５％、およびＣｏ：残部よりなる組成のコ
バルト基硬質相が５〜２５％分散した組織を有し、その
気孔中にＰｂが溶浸されている高温耐摩耗性焼結合金が
開示されている。
成が、重量比で、Ｎｉ：０．３〜２．９％、Ｍｏ：１．
７〜９．８％、Ｃｏ：８〜２２％、Ｃ：０．４〜１．２
％、Ｃｒ：０．３〜２．３％、Ｓｉ：０．１〜０．７
％、およびＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：０．５〜３％、
Ｍｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５．５〜７．５％、Ｃ：
０．６〜１．２％、およびＦｅ：残部よりなる組成の基
地中に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜９％、Ｓｉ：
１．５〜２．５％、およびＣｏ：残部よりなる組成のコ
バルト基硬質相が５〜２５％分散した組織を有し、その
気孔中にＰｂが溶浸されている高温耐摩耗性焼結合金が
開示されている。
【０００５】この合金は、従来材料に比べて優れたもの
であるが、高出力化されるエンジン用にはやや不十分で
あると考えられている。理由は、組織中に点在する繊維
状気孔中に溶浸されたＰｂが高温環境下で膨張し、気孔
を押し広げる結果、気孔のエッジを起点として微細クラ
ックが発生することにより、強度および耐摩耗性の向上
を阻害しているためであると考察される。
であるが、高出力化されるエンジン用にはやや不十分で
あると考えられている。理由は、組織中に点在する繊維
状気孔中に溶浸されたＰｂが高温環境下で膨張し、気孔
を押し広げる結果、気孔のエッジを起点として微細クラ
ックが発生することにより、強度および耐摩耗性の向上
を阻害しているためであると考察される。
【０００６】特開平５−２８７４６３号公報では、前記
の繊維状気孔を消滅させる目的で、液相発生元素である
Ｃｕを添加した材料が開示されている。すなわち、全体
組成が、重量比で、Ｎｉ：０．４〜２．５％、Ｍｏ：
１．７〜１０％、Ｃｏ：７．５〜２１％、Ｃｒ：０．３
〜２．５％、Ｓｉ：０．１〜０．８％、Ｃｕ：０．９〜
３．８％、Ｃ：０．５〜０．９％、Ｐｂ：２％以下、お
よびＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：０．５〜３％、Ｍｏ：
０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、Ｃｕ：１〜５％、Ｃ：
０．６〜１．２％、およびＦｅ：残部よりなる組成の基
地中に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓ
ｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部よりなる組成のコバル
ト基硬質相が５〜２５％、および２％以下のＰｂ相が分
散した組織を示す合金が開示されている。
の繊維状気孔を消滅させる目的で、液相発生元素である
Ｃｕを添加した材料が開示されている。すなわち、全体
組成が、重量比で、Ｎｉ：０．４〜２．５％、Ｍｏ：
１．７〜１０％、Ｃｏ：７．５〜２１％、Ｃｒ：０．３
〜２．５％、Ｓｉ：０．１〜０．８％、Ｃｕ：０．９〜
３．８％、Ｃ：０．５〜０．９％、Ｐｂ：２％以下、お
よびＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：０．５〜３％、Ｍｏ：
０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、Ｃｕ：１〜５％、Ｃ：
０．６〜１．２％、およびＦｅ：残部よりなる組成の基
地中に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓ
ｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部よりなる組成のコバル
ト基硬質相が５〜２５％、および２％以下のＰｂ相が分
散した組織を示す合金が開示されている。
【０００７】この合金は、繊維状気孔を消滅させること
に成功しているが、耐摩耗性の大幅な向上は得られてい
ない。その理由は、添加したＣｕがＰｂの微細分散を阻
害し、１５〜２５μｍに凝集した粗粒のＰｂ相を形成す
るため、高温下において粗大Ｐｂ相と基地との境界面よ
り微細クラックを発生して、基地剥離にともなう摩耗を
生じるためと考えられる。
に成功しているが、耐摩耗性の大幅な向上は得られてい
ない。その理由は、添加したＣｕがＰｂの微細分散を阻
害し、１５〜２５μｍに凝集した粗粒のＰｂ相を形成す
るため、高温下において粗大Ｐｂ相と基地との境界面よ
り微細クラックを発生して、基地剥離にともなう摩耗を
生じるためと考えられる。
【０００８】一方、気孔を押し広げる働きをするＰｂ
を、溶浸によらずに微細なＰｂ粉の形で添加することに
より、微細なＰｂ相を合金マトリックスに均一分散させ
た合金を特願平６−２５１３２号において呈示した。こ
の合金は、全体組成が、重量比でＮｉ：０．４〜０．８
％、Ｍｏ：１．６〜１０．３％、Ｃｏ：７〜２３％、
Ｃ：０．５〜１．１％、Ｃｒ：０．４〜２．２％、Ｓ
ｉ：０．１〜０．６％、Ｐｂ：０．１〜３．５％、およ
びＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：０．５〜３％、Ｍｏ：
０．３〜３％、Ｃｏ：５．５〜７．５％、Ｃ：０．６〜
１．２％、およびＦｅ：残部よりなる組成の基地中に、
Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜９％、Ｓｉ：１．５〜
２．５％、およびＣｏ：残部よりなるコバルト基硬質相
が５〜２５％分散し、さらにＰｂ相が０．１〜３．５％
分散した組織を示す焼結合金であるが、この合金におい
ても、繊維状気孔が残留している。
を、溶浸によらずに微細なＰｂ粉の形で添加することに
より、微細なＰｂ相を合金マトリックスに均一分散させ
た合金を特願平６−２５１３２号において呈示した。こ
の合金は、全体組成が、重量比でＮｉ：０．４〜０．８
％、Ｍｏ：１．６〜１０．３％、Ｃｏ：７〜２３％、
Ｃ：０．５〜１．１％、Ｃｒ：０．４〜２．２％、Ｓ
ｉ：０．１〜０．６％、Ｐｂ：０．１〜３．５％、およ
びＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：０．５〜３％、Ｍｏ：
０．３〜３％、Ｃｏ：５．５〜７．５％、Ｃ：０．６〜
１．２％、およびＦｅ：残部よりなる組成の基地中に、
Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜９％、Ｓｉ：１．５〜
２．５％、およびＣｏ：残部よりなるコバルト基硬質相
が５〜２５％分散し、さらにＰｂ相が０．１〜３．５％
分散した組織を示す焼結合金であるが、この合金におい
ても、繊維状気孔が残留している。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】エンジンの高出力化と
共に排気ガスの清浄化と燃費の向上を狙った希薄燃焼化
（リーンバーン化）等により、内燃機関の燃焼温度はよ
り一層高くなっていて、バルブシートについても、Ｐｂ
の融点以上の温度になり、溶浸されたＰｂの固体潤滑作
用が十分に発揮できなくなっている。そのため、高温、
腐食性などの環境下で耐摩耗性を更に向上させたバルブ
シート材料の要求が出されているという課題があった。
共に排気ガスの清浄化と燃費の向上を狙った希薄燃焼化
（リーンバーン化）等により、内燃機関の燃焼温度はよ
り一層高くなっていて、バルブシートについても、Ｐｂ
の融点以上の温度になり、溶浸されたＰｂの固体潤滑作
用が十分に発揮できなくなっている。そのため、高温、
腐食性などの環境下で耐摩耗性を更に向上させたバルブ
シート材料の要求が出されているという課題があった。
【００１０】
【発明の目的】本発明は、このような課題にかんがみて
なされたものであって、耐摩耗性および強度をさらに改
善して、エンジンの高出力化による動作環境の激化にも
対応することが可能なエンジンの弁座用素材に適する高
温耐摩耗性鉄基焼結合金を提供することを目的としてい
る。
なされたものであって、耐摩耗性および強度をさらに改
善して、エンジンの高出力化による動作環境の激化にも
対応することが可能なエンジンの弁座用素材に適する高
温耐摩耗性鉄基焼結合金を提供することを目的としてい
る。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる高温耐摩
耗性鉄基焼結合金は、請求項１に記載しているように、
全体組成が、重量比で、Ｎｉ：３〜５％、Ｍｏ：１．７
〜１０％、Ｃｏ：７．５〜２１％、Ｃｒ：０．３〜２．
５％、Ｓｉ：０．１〜０．８％、Ｃ：０．５〜０．９
％、Ｐｂ：２％以下、およびＦｅ：残部よりなり、Ｎ
ｉ：３．５〜５．９％、Ｍｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５
〜７％、Ｃ：０．６〜１．２％、およびＦｅ：残部より
なる組成の鉄基合金の基地中に、Ｍｏ：２６〜３０％、
Ｃｒ：７〜１０％、Ｓｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部
よりなる組成のコバルト基硬質相が５〜２５％、および
最大径が１０μｍであるＰｂ相が２％以下分散した組織
を有することを特徴としている。
耗性鉄基焼結合金は、請求項１に記載しているように、
全体組成が、重量比で、Ｎｉ：３〜５％、Ｍｏ：１．７
〜１０％、Ｃｏ：７．５〜２１％、Ｃｒ：０．３〜２．
５％、Ｓｉ：０．１〜０．８％、Ｃ：０．５〜０．９
％、Ｐｂ：２％以下、およびＦｅ：残部よりなり、Ｎ
ｉ：３．５〜５．９％、Ｍｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５
〜７％、Ｃ：０．６〜１．２％、およびＦｅ：残部より
なる組成の鉄基合金の基地中に、Ｍｏ：２６〜３０％、
Ｃｒ：７〜１０％、Ｓｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部
よりなる組成のコバルト基硬質相が５〜２５％、および
最大径が１０μｍであるＰｂ相が２％以下分散した組織
を有することを特徴としている。
【００１２】また、本発明に係わる高温耐摩耗性鉄基焼
結合金の製造方法は、請求項２に記載しているように、
組成が、重量比で、Ｎｉ：３％以下、Ｍｏ：０．５〜３
％、Ｃｏ：５〜７％、およびＦｅ：残部よりなる鉄合金
粉末に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓ
ｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部よりなる組成のコバル
ト合金粉末を５〜２５％と、炭素（黒鉛）粉末を０．５
〜０．９％と、全体組成でＮｉ：３〜５％となる量のＮ
ｉ粉末と、粒径が５０μｍ以下のＰｂ粉末を２％以下と
を添加した混合粉を用い、圧粉成形および焼結すること
によって、請求項１に記載の高温耐摩耗性鉄基焼結合金
を製造するようにしたことを特徴とするものである。
結合金の製造方法は、請求項２に記載しているように、
組成が、重量比で、Ｎｉ：３％以下、Ｍｏ：０．５〜３
％、Ｃｏ：５〜７％、およびＦｅ：残部よりなる鉄合金
粉末に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓ
ｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部よりなる組成のコバル
ト合金粉末を５〜２５％と、炭素（黒鉛）粉末を０．５
〜０．９％と、全体組成でＮｉ：３〜５％となる量のＮ
ｉ粉末と、粒径が５０μｍ以下のＰｂ粉末を２％以下と
を添加した混合粉を用い、圧粉成形および焼結すること
によって、請求項１に記載の高温耐摩耗性鉄基焼結合金
を製造するようにしたことを特徴とするものである。
【００１３】本発明に係わる高温耐摩耗性鉄基焼結合金
の材料設計にあたり、従来の鉄基焼結合金の強度が低い
のは、組織中に点在する繊維状気孔のためと考え、焼結
を促進させて繊維状気孔を消滅させるため、粒子間の接
合を促進させる作用のあるＮｉを単味の形で添加するこ
ととした。
の材料設計にあたり、従来の鉄基焼結合金の強度が低い
のは、組織中に点在する繊維状気孔のためと考え、焼結
を促進させて繊維状気孔を消滅させるため、粒子間の接
合を促進させる作用のあるＮｉを単味の形で添加するこ
ととした。
【００１４】また、Ｐｂは高温で膨張するため、気孔内
に存在すると気孔を押し広げる方向に膨張力が作用し、
気孔のエッジよりクラックが発生するおそれがあるた
め、溶浸に替わり、Ｐｂ粉の形で与えて、金属マトリッ
クス中に分散させることにした。
に存在すると気孔を押し広げる方向に膨張力が作用し、
気孔のエッジよりクラックが発生するおそれがあるた
め、溶浸に替わり、Ｐｂ粉の形で与えて、金属マトリッ
クス中に分散させることにした。
【００１５】本発明に係わる高温耐摩耗性鉄基焼結合金
の基地部分の成分組成は、Ｎｉ：３．５〜５．９％、Ｍ
ｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、Ｃ：０．６〜１．
２％、およびＦｅ：残部よりなるものであるが、この成
分組成とした限定理由は、下記の通りである。
の基地部分の成分組成は、Ｎｉ：３．５〜５．９％、Ｍ
ｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、Ｃ：０．６〜１．
２％、およびＦｅ：残部よりなるものであるが、この成
分組成とした限定理由は、下記の通りである。
【００１６】Ｎｉは、基地中に固溶して、靭性、強度を
向上し、相手材とのなじみ性の向上にも寄与する。しか
し、３．５％未満では前記効果が十分でなく、５．９％
を超えるとベイナイトが多く生成することにより相手部
材への攻撃性が高くなる。したがって、Ｎｉ量は３．５
〜５．９％とした。
向上し、相手材とのなじみ性の向上にも寄与する。しか
し、３．５％未満では前記効果が十分でなく、５．９％
を超えるとベイナイトが多く生成することにより相手部
材への攻撃性が高くなる。したがって、Ｎｉ量は３．５
〜５．９％とした。
【００１７】Ｍｏは、基地中に固溶して、強度の向上に
寄与する。しかし、０．５％未満ではその効果が十分で
なく、逆に３％を超えて添加しても効果が少ない。ま
た、Ｍｏを過剰に添加すると耐酸化性が低下する。した
がって、基地中のＭｏ量は０．５〜３％とした。
寄与する。しかし、０．５％未満ではその効果が十分で
なく、逆に３％を超えて添加しても効果が少ない。ま
た、Ｍｏを過剰に添加すると耐酸化性が低下する。した
がって、基地中のＭｏ量は０．５〜３％とした。
【００１８】Ｃｏは、５％未満では高温硬さが不足し摩
耗しやすく、一方、７％を超えると原料粉末が硬くな
り、成形時の圧縮性が極端に低下する。したがって、基
地中のＣｏ量は５〜７％とした。
耗しやすく、一方、７％を超えると原料粉末が硬くな
り、成形時の圧縮性が極端に低下する。したがって、基
地中のＣｏ量は５〜７％とした。
【００１９】Ｃは、０．６％未満では十分な硬さが得ら
れず、耐摩耗性が低くなり、一方、１．２％を超えると
基地中にセメンタイトが析出し、相手部材への攻撃性が
高くなる。したがって、Ｃ量は０．６〜１．２％とし
た。
れず、耐摩耗性が低くなり、一方、１．２％を超えると
基地中にセメンタイトが析出し、相手部材への攻撃性が
高くなる。したがって、Ｃ量は０．６〜１．２％とし
た。
【００２０】次に、上記の基地部分に分散する硬質相に
は、Ｃｏ基の耐熱合金が適している。その組成は、Ｍ
ｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓｉ：２〜３
％、およびＣｏ：残部よりなるものである。この硬質相
は、焼結合金の耐摩耗性を向上させるのに有効である
が、５％未満では耐摩耗性向上の効果が少なく、２５％
を超えると耐摩耗性は向上するが、強度が低下するた
め、耐摩耗性の効果と強度の関係から、その量は５〜２
５％とした。
は、Ｃｏ基の耐熱合金が適している。その組成は、Ｍ
ｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓｉ：２〜３
％、およびＣｏ：残部よりなるものである。この硬質相
は、焼結合金の耐摩耗性を向上させるのに有効である
が、５％未満では耐摩耗性向上の効果が少なく、２５％
を超えると耐摩耗性は向上するが、強度が低下するた
め、耐摩耗性の効果と強度の関係から、その量は５〜２
５％とした。
【００２１】Ｐｂは、固体潤滑剤として減摩作用ならび
に被削性の改善に多大な効果を示す元素であり、基地合
金および硬質相合金とは全く固溶せず、組織中に単体の
形で存在する。Ｐｂ量が２％を超えると、基地または硬
質相中に分散するＰｂ相が粗大化し、高温環境下におい
てＰｂ溶浸した場合と同様に、Ｐｂの膨張による基地中
のＰｂ相と基地の境界を起点としてクラックを生じ、剥
離をともなう摩耗が発生するようになる。また、Ｐｂ量
が２％以下の場合でもＰｂ相の粒子径が１０μｍを超え
ると前記と同様にクラックおよび剥離摩耗が発生するよ
うになるので１０μｍ以下である必要があることから、
Ｐｂ相の最大径は１０μｍとした。
に被削性の改善に多大な効果を示す元素であり、基地合
金および硬質相合金とは全く固溶せず、組織中に単体の
形で存在する。Ｐｂ量が２％を超えると、基地または硬
質相中に分散するＰｂ相が粗大化し、高温環境下におい
てＰｂ溶浸した場合と同様に、Ｐｂの膨張による基地中
のＰｂ相と基地の境界を起点としてクラックを生じ、剥
離をともなう摩耗が発生するようになる。また、Ｐｂ量
が２％以下の場合でもＰｂ相の粒子径が１０μｍを超え
ると前記と同様にクラックおよび剥離摩耗が発生するよ
うになるので１０μｍ以下である必要があることから、
Ｐｂ相の最大径は１０μｍとした。
【００２２】以上の構成を全体組成で表すと、重量比
で、Ｎｉ：３〜５％、Ｍｏ：１．７〜１０％、Ｃｏ：
７．５〜２１％、Ｃｒ：０．３〜２．５％、Ｓｉ：０．
１〜０．８％、Ｃ：０．５〜０．９％、Ｐｂ：２％以
下、およびＦｅ：残部よりなる鉄基焼結合金となる。
で、Ｎｉ：３〜５％、Ｍｏ：１．７〜１０％、Ｃｏ：
７．５〜２１％、Ｃｒ：０．３〜２．５％、Ｓｉ：０．
１〜０．８％、Ｃ：０．５〜０．９％、Ｐｂ：２％以
下、およびＦｅ：残部よりなる鉄基焼結合金となる。
【００２３】製造方法において、成分の偏析を防止し、
硬質相との適切な相互拡散を行わせるとともに、成形時
の圧縮性を良好にするため、基地を構成する粉末は、Ｎ
ｉを３％以下含有し、Ｍｏ，Ｃｏの全量を含む完全合金
粉とし、残りのＮｉと炭素は単味の粉末で（例えば、炭
素は黒鉛粉末として）添加される。
硬質相との適切な相互拡散を行わせるとともに、成形時
の圧縮性を良好にするため、基地を構成する粉末は、Ｎ
ｉを３％以下含有し、Ｍｏ，Ｃｏの全量を含む完全合金
粉とし、残りのＮｉと炭素は単味の粉末で（例えば、炭
素は黒鉛粉末として）添加される。
【００２４】Ｎｉの単味粉は、焼結中の繊維状気孔を消
滅させる効果があり、基地に固溶して強度を高め、オー
ステナイト相の形成による靭性の向上、ならびに相手部
材へのなじみ性の改善に効果がある。
滅させる効果があり、基地に固溶して強度を高め、オー
ステナイト相の形成による靭性の向上、ならびに相手部
材へのなじみ性の改善に効果がある。
【００２５】Ｐｂ粉は、粒子が粗いと溶浸した場合の組
織に近くなるので、粒径が５０μｍ以下の微細な粉末を
用いることが必要である。
織に近くなるので、粒径が５０μｍ以下の微細な粉末を
用いることが必要である。
【００２６】なお、本発明に係わる高温耐摩耗性鉄基焼
結合金は、焼結後さらに熱処理を行い、その特性を内燃
機関の性格に応じて向上させることができる。例えば、
ディーゼル内燃機関のように、高温高圧縮比になる場合
には、焼結材を再圧縮して高密度にするのが有効であ
り、合金組織をより安定化するために、焼結後に調質の
意味で焼入れ、焼戻しを施すことが望ましい。
結合金は、焼結後さらに熱処理を行い、その特性を内燃
機関の性格に応じて向上させることができる。例えば、
ディーゼル内燃機関のように、高温高圧縮比になる場合
には、焼結材を再圧縮して高密度にするのが有効であ
り、合金組織をより安定化するために、焼結後に調質の
意味で焼入れ、焼戻しを施すことが望ましい。
【００２７】
【発明の作用】前述の構成のようなＮｉの添加形態によ
れば、Ｎｉは粒子間の接合を促進させる作用を有してい
るので、焼結がさらに進行することとなって繊維状気孔
の発生が防止されることとなり、繊維状気孔に起因する
強度の低下が防止されて、強度がさらに向上したものに
なる。
れば、Ｎｉは粒子間の接合を促進させる作用を有してい
るので、焼結がさらに進行することとなって繊維状気孔
の発生が防止されることとなり、繊維状気孔に起因する
強度の低下が防止されて、強度がさらに向上したものに
なる。
【００２８】また、Ｐｂの存在形態が、気孔中ではな
く、基地中あるいは硬質粒子中に微細に分散しているた
め、高温下でのＰｂの膨張によるクラックの発生ならび
に剥離摩耗が防止され、強度がさらに向上したものにな
る。
く、基地中あるいは硬質粒子中に微細に分散しているた
め、高温下でのＰｂの膨張によるクラックの発生ならび
に剥離摩耗が防止され、強度がさらに向上したものにな
る。
【００２９】この結果、本発明による鉄基焼結合金は、
従来以上に耐摩耗性が改善されたものになる。
従来以上に耐摩耗性が改善されたものになる。
【００３０】
【実施例】以下、本発明に係わる高温耐摩耗性鉄基焼結
合金を実施例により詳細に説明する。
合金を実施例により詳細に説明する。
【００３１】まず、高温耐摩耗性鉄基焼結合金の原料粉
末として、重量比で、Ｎｉ：１．５％、Ｍｏ：１．５
％、およびＣｏ：６．５％を含む粒径１４４μｍ以下の
アトマイズ合金鉄粉を主原料として用意し、また、基地
中に分散させる硬質相として、Ｍｏ：２８％、Ｃｒ：８
％、Ｓｉ：２％、およびＣｏ：残部とした金属間化合物
粉末、繊維状気孔の発生を防止し、オーステナイト相を
形成するための粒度５０μｍ以下のカーボニルＮｉ粉
末、合金基地中に微細分散させるＰｂ相の供給源とし
て、粒径が５０μｍ以下および粒径が１４４μｍ以下の
２種類の搗砕Ｐｂ粉、炭素の供給源として黒鉛粉末を用
意した。
末として、重量比で、Ｎｉ：１．５％、Ｍｏ：１．５
％、およびＣｏ：６．５％を含む粒径１４４μｍ以下の
アトマイズ合金鉄粉を主原料として用意し、また、基地
中に分散させる硬質相として、Ｍｏ：２８％、Ｃｒ：８
％、Ｓｉ：２％、およびＣｏ：残部とした金属間化合物
粉末、繊維状気孔の発生を防止し、オーステナイト相を
形成するための粒度５０μｍ以下のカーボニルＮｉ粉
末、合金基地中に微細分散させるＰｂ相の供給源とし
て、粒径が５０μｍ以下および粒径が１４４μｍ以下の
２種類の搗砕Ｐｂ粉、炭素の供給源として黒鉛粉末を用
意した。
【００３２】更に、比較を行うため、繊維状気孔の発生
を防止すると考えられる本発明以外の元素として、粒径
が５０μｍ以下のスタンプ錫粉、粒径が６３μｍ以下の
搗砕リン鉄粉および粒径が１００μｍ以下の電解銅粉を
用意した。
を防止すると考えられる本発明以外の元素として、粒径
が５０μｍ以下のスタンプ錫粉、粒径が６３μｍ以下の
搗砕リン鉄粉および粒径が１００μｍ以下の電解銅粉を
用意した。
【００３３】これらの原料粉末を表１ないし表３に示す
全体組成となるように、成形潤滑剤であるステアリン酸
亜鉛とともに表４ないし表６に示す割合で配合して混合
し、６．５ｔｏｎ／ｃｍ２の圧力で所定の形状に成形し
た後、分解アンモニアガス雰囲気の炉中で１２００℃，
３０分間の焼結を行い、本発明に係わる焼結合金１〜
９、比較焼結合金１０〜２０、および従来焼結合金２１
〜２６を得た。
全体組成となるように、成形潤滑剤であるステアリン酸
亜鉛とともに表４ないし表６に示す割合で配合して混合
し、６．５ｔｏｎ／ｃｍ２の圧力で所定の形状に成形し
た後、分解アンモニアガス雰囲気の炉中で１２００℃，
３０分間の焼結を行い、本発明に係わる焼結合金１〜
９、比較焼結合金１０〜２０、および従来焼結合金２１
〜２６を得た。
【００３４】なお、表４〜表６に示す各種粉末は、表７
に示すものを使用した。
に示すものを使用した。
【００３５】
【表１】
【００３６】
【表２】
【００３７】
【表３】
【００３８】
【表４】
【００３９】
【表５】
【００４０】
【表６】
【００４１】
【表７】
【００４２】本発明に係わる鉄基焼結合金は、前記した
成分および組織形態を示しているが、比較焼結合金は、
成分組成あるいは組織形態の何れかが本発明範囲よりは
ずれているものである。また、従来焼結合金は、特公平
５−５５５９３号公報、特開昭６４−６８４４７号公
報、特開平５−２８７４６３号公報および特願平６−２
５１３２号の焼結合金である。
成分および組織形態を示しているが、比較焼結合金は、
成分組成あるいは組織形態の何れかが本発明範囲よりは
ずれているものである。また、従来焼結合金は、特公平
５−５５５９３号公報、特開昭６４−６８４４７号公
報、特開平５−２８７４６３号公報および特願平６−２
５１３２号の焼結合金である。
【００４３】これらの焼結合金について、内径２０ｍｍ
×外径４０ｍｍ×高さ１０ｍｍの試験片を用い、大気中
で、常温および５３０℃において圧環強さを測定して評
価した。
×外径４０ｍｍ×高さ１０ｍｍの試験片を用い、大気中
で、常温および５３０℃において圧環強さを測定して評
価した。
【００４４】また、回転数：３２００ｒｐｍ、試験温
度：５３０℃、運転時間：３０時間の運転条件で模擬エ
ンジン試験を行い、各種焼結合金を素材として適用した
バルブシートおよび相手材であるＪＩＳ規格ＳＵＨ３６
相当材を素材として適用したバルブについてそれぞれの
摩耗量を測定して評価した。
度：５３０℃、運転時間：３０時間の運転条件で模擬エ
ンジン試験を行い、各種焼結合金を素材として適用した
バルブシートおよび相手材であるＪＩＳ規格ＳＵＨ３６
相当材を素材として適用したバルブについてそれぞれの
摩耗量を測定して評価した。
【００４５】さらに、添加元素の気孔への影響を確認す
るため各試料を研磨し、金属顕微鏡にて気孔の形状を測
定して評価した。これらの測定評価結果を表８〜表１０
に示した。
るため各試料を研磨し、金属顕微鏡にて気孔の形状を測
定して評価した。これらの測定評価結果を表８〜表１０
に示した。
【００４６】
【表８】
【００４７】
【表９】
【００４８】
【表１０】
【００４９】表８〜表１０より明らかなように、Ｎｉ量
は３％以上において、繊維状気孔が消失し、強度および
耐摩耗性が向上している。一方、Ｎｉ量が５％を超える
と、強度は向上し、バルブシート自身の摩耗は低下する
ものの、相手材バルブの摩耗量が増大する結果、摩耗量
が大きくなっている。このことから、繊維状気孔の消
失、強度および耐摩耗性の向上のためには、３〜５％の
Ｎｉが好ましいことが判る。
は３％以上において、繊維状気孔が消失し、強度および
耐摩耗性が向上している。一方、Ｎｉ量が５％を超える
と、強度は向上し、バルブシート自身の摩耗は低下する
ものの、相手材バルブの摩耗量が増大する結果、摩耗量
が大きくなっている。このことから、繊維状気孔の消
失、強度および耐摩耗性の向上のためには、３〜５％の
Ｎｉが好ましいことが判る。
【００５０】Ｓｎ，Ｐの添加については、繊維状気孔の
消失は確認できたが、気孔が粗大化し、かつＰｂが凝集
して粗大なＰｂ相を形成しており、強度の低下が生じて
いる。
消失は確認できたが、気孔が粗大化し、かつＰｂが凝集
して粗大なＰｂ相を形成しており、強度の低下が生じて
いる。
【００５１】また、Ｐｂ量２％以下において、強度およ
び耐摩耗性の向上の効果が認められる。そして、Ｐｂ量
が２％以下であってもＰｂ相の最大粒子径が１０μｍを
超えると、強度の低下が認められる。このことから、Ｐ
ｂ量は２％以下であり、Ｐｂ相の最大粒子径が１０μｍ
以下において強度および耐摩耗性が向上することが判
る。
び耐摩耗性の向上の効果が認められる。そして、Ｐｂ量
が２％以下であってもＰｂ相の最大粒子径が１０μｍを
超えると、強度の低下が認められる。このことから、Ｐ
ｂ量は２％以下であり、Ｐｂ相の最大粒子径が１０μｍ
以下において強度および耐摩耗性が向上することが判
る。
【００５２】
【発明の効果】本発明に係わる高温耐摩耗性鉄基焼結合
金は、請求項１に記載しているように、全体組成が、重
量比で、Ｎｉ：３〜５％、Ｍｏ：１．７〜１０％、Ｃ
ｏ：７．５〜２１％、Ｃｒ：０．３〜２．５％、Ｓｉ：
０．１〜０．８％、Ｃ：０．５〜０．９％、Ｐｂ：２％
以下、およびＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：３．５〜５．
９％、Ｍｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、Ｃ：０．
６〜１．２％、およびＦｅ：残部よりなる組成の鉄基合
金の基地中に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０
％、Ｓｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部よりなる組成の
コバルト基硬質相が５〜２５％、および最大径が１０μ
ｍであるＰｂ相が２％以下分散した組織を有するものと
なっており、Ｎｉ，Ｍｏ，Ｃｏ，Ｃを含む鉄基合金の基
地中にＭｏ，Ｃｒ，Ｓｉを含むコバルト基硬質相が５〜
２５％と、最大径が１０μｍ以下であるＰｂ相が２％以
下と、が分散した組織を呈するものとなっているので、
耐摩耗性および強度がさらに改善されたものとなり、エ
ンジンの高出力化による動作環境の激化にも対応するこ
とが可能なエンジンの弁座用素材に適する高温耐摩耗性
鉄基焼結合金を提供することが可能であるという著しく
優れた効果がもたらされ、その製造方法においては、請
求項２に記載しているように、組成が、重量比で、Ｎ
ｉ：３％以下、Ｍｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、
およびＦｅ：残部よりなる鉄合金粉末に、Ｍｏ：２６〜
３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓｉ：２〜３％、およびＣ
ｏ：残部よりなる組成のコバルト合金粉末を５〜２５％
と、黒鉛粉末を０．５〜０．９％と、全体組成でＮｉ：
３〜５％となる量のＮｉ粉末と、粒径が５０μｍ以下の
Ｐｂ粉末を２％以下とを添加した混合粉を用い、圧粉成
形および焼結するようにしており、Ｎｉの一部をＮｉ粉
の形で添加することで繊維状の気孔を少なくすると共
に、Ｐｂを溶浸によらずに粉末の形で添加し、細かに分
散させるようにしたものであるから、高温領域における
強度低下が少なく、耐摩耗性が良好になるので、特に、
自動車エンジンの高出力化に寄与することができる高温
耐摩耗性に優れた鉄基焼結合金を提供することが可能で
あるという著しく優れた効果がもたらされる。
金は、請求項１に記載しているように、全体組成が、重
量比で、Ｎｉ：３〜５％、Ｍｏ：１．７〜１０％、Ｃ
ｏ：７．５〜２１％、Ｃｒ：０．３〜２．５％、Ｓｉ：
０．１〜０．８％、Ｃ：０．５〜０．９％、Ｐｂ：２％
以下、およびＦｅ：残部よりなり、Ｎｉ：３．５〜５．
９％、Ｍｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、Ｃ：０．
６〜１．２％、およびＦｅ：残部よりなる組成の鉄基合
金の基地中に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０
％、Ｓｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部よりなる組成の
コバルト基硬質相が５〜２５％、および最大径が１０μ
ｍであるＰｂ相が２％以下分散した組織を有するものと
なっており、Ｎｉ，Ｍｏ，Ｃｏ，Ｃを含む鉄基合金の基
地中にＭｏ，Ｃｒ，Ｓｉを含むコバルト基硬質相が５〜
２５％と、最大径が１０μｍ以下であるＰｂ相が２％以
下と、が分散した組織を呈するものとなっているので、
耐摩耗性および強度がさらに改善されたものとなり、エ
ンジンの高出力化による動作環境の激化にも対応するこ
とが可能なエンジンの弁座用素材に適する高温耐摩耗性
鉄基焼結合金を提供することが可能であるという著しく
優れた効果がもたらされ、その製造方法においては、請
求項２に記載しているように、組成が、重量比で、Ｎ
ｉ：３％以下、Ｍｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、
およびＦｅ：残部よりなる鉄合金粉末に、Ｍｏ：２６〜
３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓｉ：２〜３％、およびＣ
ｏ：残部よりなる組成のコバルト合金粉末を５〜２５％
と、黒鉛粉末を０．５〜０．９％と、全体組成でＮｉ：
３〜５％となる量のＮｉ粉末と、粒径が５０μｍ以下の
Ｐｂ粉末を２％以下とを添加した混合粉を用い、圧粉成
形および焼結するようにしており、Ｎｉの一部をＮｉ粉
の形で添加することで繊維状の気孔を少なくすると共
に、Ｐｂを溶浸によらずに粉末の形で添加し、細かに分
散させるようにしたものであるから、高温領域における
強度低下が少なく、耐摩耗性が良好になるので、特に、
自動車エンジンの高出力化に寄与することができる高温
耐摩耗性に優れた鉄基焼結合金を提供することが可能で
あるという著しく優れた効果がもたらされる。
フロントページの続き (72)発明者 石 井 啓 千葉県松戸市稔台520番地 日立粉末冶金 株式会社内 (72)発明者 筒 井 唯 之 千葉県松戸市稔台520番地 日立粉末冶金 株式会社内 (72)発明者 眞 木 邦 雄 神奈川県横浜市神奈川区宝町２番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 藤 木 章 神奈川県横浜市神奈川区宝町２番地 日産 自動車株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 全体組成が、重量比で、Ｎｉ：３〜５
％、Ｍｏ：１．７〜１０％、Ｃｏ：７．５〜２１％、Ｃ
ｒ：０．３〜２．５％、Ｓｉ：０．１〜０．８％、Ｃ：
０．５〜０．９％、Ｐｂ：２％以下、およびＦｅ：残部
よりなり、Ｎｉ：３．５〜５．９％、Ｍｏ：０．５〜３
％、Ｃｏ：５〜７％、Ｃ：０．６〜１．２％、およびＦ
ｅ：残部よりなる組成の鉄基合金の基地中に、Ｍｏ：２
６〜３０％、Ｃｒ：７〜１０％、Ｓｉ：２〜３％、およ
びＣｏ：残部よりなる組成のコバルト基硬質相が５〜２
５％、および最大径が１０μｍであるＰｂ相が２％以下
分散した組織を有することを特徴とする高温耐摩耗性鉄
基焼結合金。 - 【請求項２】 組成が、重量比で、Ｎｉ：３％以下、Ｍ
ｏ：０．５〜３％、Ｃｏ：５〜７％、およびＦｅ：残部
よりなる鉄合金粉末に、Ｍｏ：２６〜３０％、Ｃｒ：７
〜１０％、Ｓｉ：２〜３％、およびＣｏ：残部よりなる
組成のコバルト合金粉末を５〜２５％と、黒鉛粉末を
０．５〜０．９％と、全体組成でＮｉ：３〜５％となる
量のＮｉ粉末と、粒径が５０μｍ以下のＰｂ粉末を２％
以下とを添加した混合粉を用い、圧粉成形および焼結す
ることを特徴とする請求項１に記載の高温耐摩耗性鉄基
焼結合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP600795A JPH08193250A (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | 高温耐摩耗性鉄基焼結合金およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP600795A JPH08193250A (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | 高温耐摩耗性鉄基焼結合金およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08193250A true JPH08193250A (ja) | 1996-07-30 |
Family
ID=11626677
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP600795A Pending JPH08193250A (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | 高温耐摩耗性鉄基焼結合金およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08193250A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1405929A1 (en) * | 2002-10-02 | 2004-04-07 | Mitsubishi Materials Corporation | Production process for Fe-based sintered alloy valve seat |
| CN103182502A (zh) * | 2011-12-27 | 2013-07-03 | 北京有色金属研究总院 | 一种阀座用高性能铁基部分预合金粉体及其制备方法 |
-
1995
- 1995-01-18 JP JP600795A patent/JPH08193250A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1405929A1 (en) * | 2002-10-02 | 2004-04-07 | Mitsubishi Materials Corporation | Production process for Fe-based sintered alloy valve seat |
| US6793876B2 (en) | 2002-10-02 | 2004-09-21 | Mitsubishi Materials Corporation | Production process for Fe-based sintered alloy valve seat |
| CN1316050C (zh) * | 2002-10-02 | 2007-05-16 | 三菱综合材料Pmg株式会社 | 一种铁基烧结合金的阀座的生产方法 |
| CN103182502A (zh) * | 2011-12-27 | 2013-07-03 | 北京有色金属研究总院 | 一种阀座用高性能铁基部分预合金粉体及其制备方法 |
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