JPH0819152B2 - 二環式アミノ酸の新規誘導体およびそれらの製法 - Google Patents

二環式アミノ酸の新規誘導体およびそれらの製法

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JPH0819152B2
JPH0819152B2 JP61116293A JP11629386A JPH0819152B2 JP H0819152 B2 JPH0819152 B2 JP H0819152B2 JP 61116293 A JP61116293 A JP 61116293A JP 11629386 A JP11629386 A JP 11629386A JP H0819152 B2 JPH0819152 B2 JP H0819152B2
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    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は式I を有する二環式アミノ酸の新規誘導体ならびにそれらの
生理学的に受容しうる塩に関する。ここで上式中nは2
であり、Rは水素または(C1〜C4)−アルキルであり、
R1は(C1〜C3)−アルキルまたは4−アミノブチルであ
り、R2は水素または(C1〜C4)−アルキルでありそして
Xはフェニル、シクロヘキシルまたはメチルであるもの
とする。
塩としては特にアルカリ金属またはアルカリ土類金属
塩、生理学的に受容しうるアミンとの塩および無機また
は有機酸例えばHCl、HBr、H2SO4、マレイン酸またはフ
マル酸との塩が適当である。
アルキルは直鎖または分枝状でありうる。
二環式基のC−1およびC−5でのH−原子の好まし
い配置においては2種類のありうるカルボキシ基の配置
すなわちエキソ配置(部分式Ia)およびエンド配置(部
分式Ib)が適当である。
C−3でのカルボキシル基のエンド位置はカルボキシ
ル基が二環の不飽和5員環の方向、すなわち二環の凹ん
だ側を向くことが定義される(部分式Ib)。
これに相当してC−3位でのカルボキシル基のエキソ
位はカルボキシル基が当該橋頭H−原子の方を向くこと
が定義される(部分式Ia)。
式Iを有する化合物はC−1、C−3、C−5位なら
びに側鎖の星印C−原子においてキラール炭素原子を有
する。本発明はすべての中心におけるR−配置ならびに
S−配置のいずれにも関する。それゆえ式Iの化合物は
光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ化合物またはそ
れらの混合物の形態で存在しうる。しかしながら二環系
のC−3原子ならびに側鎖の星印(*)で標識されたC
−原子がS−配置を有する式Iの化合物が好ましい。
特に好ましい式Iの化合物は、Rが水素であり、R1
メチルであり、R2が水素またはエチルでありそしてXが
メチル、シクロヘキシルまたはフェニルであり、橋頭C
−1およびC−5原子上の水素原子が相互に関しシス配
置を有しており、二環系の3−位にあるC−原子のカル
ボキシル基がエキソまたはエンド位、好ましくはエンド
位に配向されておりそして前記C−原子ならびに側鎖の
星印のついたC−原子がそれぞれS−配置を有する化合
物である。
本発明はさらに式Iを有する化合物の製法にも関す
る。一つの方法は式II (式中n、R1、R2およびXは式Iにおけると同じ意味を
有する)を有する化合物を式III (式中Wは水素であるかまたは酸または塩基で除去され
うる残基特に第三ブチル基を意味する)を有する化合物
とペプチド化学に知られたアミド形成法に従い反応さ
せ、そして次に場合により基Wを酸処理することによ
り、そして場合により付加的に酸または塩基処理するこ
とにより基R2も除去してそれぞれ遊離のカルボン酸を得
ることからなる。
さらに、式Iの化合物はまた式IV (式中R1は式Iにおけると同じ意味を有しそしてWは式
IIIにおけると同じ意味を有する)を有する化合物をJ.A
mer.Chem.Soc.93、2897(1971年)記載の方法に従い式
(式中R2およびXは式Iにおけると同じ意味を有する)
を有する化合物と反応させ、得られたシツフ塩基を還元
しそして次に場合により基Wおよび/またはR2を前記の
ようにして除去して遊離のカルボキシル基を形成させる
方法でも調製されうる。シツフ塩基の還元は電気分解に
より、または例えば水素化硼素ナトリウムまたは水素化
硼素シアノナトリウムのような還元剤を用いて行われう
る。
式I(式中Rは水素である)を有する化合物は場合に
よりそれ自体知られた方法により式Iを有するそれらの
エステル(式中Rは(C1〜C6)−アルキルまたは(C7
C9)−アラルキルである)に変換されうる。
本発明はまた式III (式中C−1およびC−5原子でのH−原子は相互に関
しシス配置でありそしてC−3原子での−CO2W基は二環
系に対しエキソまたはエンド位に配向されており、そし
て式中Wは水素または酸で除去しうる残基である)を有
する物にも関する。
これら化合物は本発明に従い式Iの化合物合成する場
合の出発物質として用いられそして本発明により下記方
法で調製されうる。
式VIおよびVII (式中C−1およびC−5原子での水素原子は相互に関
しシス配置でありそして式VIを有する化合物のC−3原
子でのニトリル基はエキソ位でありそして式VIIの化合
物のそれはエンド位を表わす)を有する化合物は文献に
記載されている〔D.A.Evans氏他、Tetrahedron Letters
26、1907(1985)〕。これらの化合物は酸性またはア
ルカリ性条件下に式III(式中Wは水素である)を有す
る化合物に加水分解される。
従つて例えば、式VIの化合物は好都合には還流下に濃
臭化水素酸で加水分解されて式IIIa (式中Wは水素でありそしてC−1およびC−5原子で
の水素原子は相互に関しシス配置でありそしてC−3原
子でのCO2W基はオレフイン性5員環に対しエキソ位であ
る)を有する化合物を生ずる。これに相当して化合物VI
Iからは式IIIb(式中Wは水素であり、C−1およびC
−5原子での水素原子は相互に関しシス配置でありそし
てC−3原子でのCO2W基はオレフイン性5員環に対しエ
ンド位である)を有する化合物が生成する。
加水分解はまた濃塩酸または水またはアルコールで希
釈された塩酸を用いて実施することもできる。希硫酸も
使用されうる。塩基性条件下での加水分解は好ましくは
水性またはアルコール/水性の水酸化ナトリウムまたは
水酸化カリウム溶液を用いて行なわれる。
同様な方法でTetrahedron Letters 26、1907(1985)
記載の操作に従いさらに式VIaおよびVIIaのN−アシル
誘導体 (式中R3は(C1〜C6)−アルキル、(C5〜C9)−シクロ
アルキル、(C2〜C6)−アルケニル、(C1〜C6)−アル
コキシ、アリール、アリールオキシ、アリール−(C1
C4)−アルキルまたはアリール−(C1〜C4)−アルコキ
シを表わす)を調製することができ、これらは塩基性ま
たは酸性条件下に加水分解されて式IIIaおよびIIIb(式
中Wは水素である)を有する化合物を生成しうる。
従つて例えば式VIaおよびVIIa(R3=−O−C(C
H3)3)を有するN−第三ブトキシカルボニル化合物が調
製でき、これらは酸性条件下に(例えば濃臭化水素酸を
用いて)式IIIaおよびIIIb(W=水素)を有する化合物
に加水分解される。
エンド−シス化合物IIIbおよびエキソ−シス化合物II
Iaはそれぞれラセミ化合物の形態で存在する。アミノ酸
は場合によりエステル化されることもできる。式IIIを
有するアミノ酸の好ましい第三ブチルエステル(W=第
三ブチル)はペプチド化学に慣用の方法、例えば酸を不
活性有機溶媒(例えばジオキサン)中で酸(例えば硫
酸)の存在下にイソブチレンと反応させることにより得
られる。下記の方法が特に好ましいことが判明した。
適当なアミノ酸は塩基で除去しうる基、例えば、メチ
ルスルホニルエトキシカルボニル基(=MSC)(Tesser,
Balvert−Geers氏のInt.J.Pept.Protein Res.7,295(19
75))または9−フルオレニルメチル−オキシカルボニ
ル基(=FMOC)を用いて窒素原子上でアシル化される。
カルボン酸は中性ないし弱塩基性pH範囲でn−プロピ
ルホスホン酸無水物の存在下に例えばピリジンのような
有機溶媒中第三ブタノールと反応して相当する第三ブチ
ルエステルを生成する。第三ブチルエステルはまたオキ
シ塩化燐の存在下に例えばFMOC−カルボン酸誘導体を第
三ブタノールと反応させることによつても得られうる。
MSCまたはFMOC保護基を水性溶媒中のアルカリまたは有
機溶媒中の有機塩基を用い強アルカリ性pH範囲中で除去
することにより式IIIの第三ブチルエステル(W=第三
ブチル)が得られる。
式Iの化合物を製造するための出発物質として使用さ
れる式IIの化合物(n=2、R1=メチル、R2=メチルま
たはエチルそしてX=フエニル)は知られている(ヨー
ロツパ特許出願第37,231号)。同様に式IIの化合物(n
=2、R1およびX=CH3そしてR2=C2H5)も知られてい
る(Tetrahedr.Lett.23,1677(1982))。式IIの化合物
は種々の方法により調製されうる。ある合成法では下記
式VIIIを有するケトンから出発し、これを既知方法に従
いマンニツヒ反応で下記式IXを有する化合物および式X
を有するアミノ酸エステル (上式中R1は前記した意味を有しそしてW′は水素添加
分解的にまたは酸で除去されうる基特にベンジルまたは
第三ブチル基を表わす)と反応させて式XI(式中R1
R2、XおよびW′は前記した意味を有するが、但しW′
が水素添加分解により除去されうる基特にベンジルであ
る場合はR2はW′と同じ意味を有しえないものとする)
を有する化合物となす。W′基を例えばパラジウムを用
いる水素添加分解により除去する場合は、3モル当量の
水素吸収により式IIの化合物が得られる。
式XIの化合物もまた式XII R2O2C−CH=CH−COX (XII) を有する化合物を前記式Xの化合物を用いてミカエル付
加することにより既知方法に従い得られうる。この方法
は好ましくは式XI(式中R1はメチルであり、R2はエチル
でありそしてXはアリールである)を有する化合物の製
法に適する。
式XIの化合物はジアステレオマー混合物として得られ
る。式XIの好ましいジアステレオマーは星印で標識され
たキラールC−原子がそれぞれS−配置を有する化合物
である。これらは例えば結晶化または例えばシリカゲル
でのクロマトグラフイーにより分離されうる。続く基
W′の除去においてはキラールC−原子の配置が保有さ
れたまま得られる。
式Iの化合物製造のための出発物質として用いられる
前記式IVの化合物は前記式IIIを有する化合物から既知
方法に従い式XIII (式中Vは保護基でありそしてR1は前記した意味を有す
る)を有するN−保護された2−アミノカルボン酸と反
応させることにより得られる。反応終了後に再び除去さ
れる保護基Vとしては、例えば第三ブトキシカルボニル
が適当である。
式Iの化合物を製造するための式IIの化合物と式III
の化合物との反応はペプチド化学に知られた縮合反応に
従つて遂行され、その際縮合剤として例えばジシクロヘ
キシルカルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリ
アゾールまたはn−プロパンホスホン酸無水物またはメ
チルエチルホスフイン酸無水物が添加される。続く基W
の酸除去は酸として好ましくはトリフルオロ酢酸または
塩化水素が用いられる。
式III、IVおよびIを有する化合物を製造するための
前記した反応において中間体の橋頭C−1およびC−5
原子での配置はそれぞれ保有されたままで得られる。
式IIIの化合物はラセミ混合物として得られそしてそ
のまま前記したそれ以後の合成に使用されうる。しかし
またこれらは例えば光学活性な塩基または酸との塩形成
を経る慣用の方法でラセミ化合物を光学対掌体に分割し
たのち純粋な鏡像異性体として使用されることもでき
る。純粋な鏡像異性体も得られうる。式Iの化合物がラ
セミ化合物として得られる場合は、これらも例えば光学
活性な塩基または酸との塩形成を介するような慣用の方
法に従いそれらの鏡像異性体に分割されるかまたはクロ
マトグラフイーにより分離されうる。
本発明による式Iの化合物はRが水素である場合は内
部塩の形態で存在する。両性化合物であるのでこれらは
酸または塩基と塩を形成しうる。これらの塩は慣用の方
法で当量の酸または塩基と反応させることにより調製さ
れる。
式Iの化合物およびそれらの塩は長期持続性の強力な
血圧降下作用を有する。これらはアンギオテンシン変換
酵素の強力な阻害剤(ACE−阻害剤)である。これらは
種々の原因による高血圧の制御に用いられうる。それら
と他の血圧降下作用性、血管拡張性または利尿作用性化
合物との組み合せも可能である。これらの活性化合物類
の代表例は例えばErhardt-Rusching氏のArzneimittel
(Drugs)第2版、Weinheim.1972年、に記載されてい
る。式Iの化合物はまた種種の原因による冠状性心不全
の治療にも使用されうる。投与は静脈から、皮下からま
たは経口により遂行されうる。
経口投与における薬用量は通常の体重を有する患者で
1回量当り1〜100mg、好ましくは1〜40mgである。こ
れは重症の場合は増量することもできる、というのはこ
れまで有毒な性質は観察されていないからである。薬用
量を減少させることも可能でありそしてなかんずく同時
に利尿剤が投与される場合は適切である。
本発明による化合物は適当な医薬製剤中にて経口また
は非経口により投与されうる。経口投与形態には、活性
化合物をその目的に慣用の添加剤例えば担体物質、安定
剤または不活性希釈剤と混合し、そして慣用の方法によ
り錠剤、糖衣錠、硬質ゼラチンカプセル、水性、アルコ
ール性または油性の懸濁液あるいは水性、アルコール性
または油性の溶液のような適当な投与形態となす。不活
性担体としては例えばアラビアゴム、炭酸マグネシウ
ム、燐酸カリウム、乳糖、グルコース、ステアリン酸、
フマル酸マグネシウム、または澱粉、特にとうもろこし
澱粉が用いられうる。その際、調製は乾式顆粒または湿
式顆粒として遂行されうる。油性担体物質または溶媒と
しては例えばヒマワリ油および魚肝油のような植物性ま
たは動物性油状物が適当である。
皮下または静脈投与するには、活性化合物またはそれ
らの生理学的に受容しうる塩を所望の場合はそれに慣用
の物質例えば溶解補助剤、乳化剤またはその他の助剤を
用いて溶液、懸濁液または乳濁液となす。新規な活性化
合物および相当する生理学的に受容しうる塩に対する溶
媒としては例えば水、生理食塩溶液またはアルコール、
例えばエタノール、プロパンジオールまたはグリセリ
ン、それらと並んでまた糖溶液例えばグリコースまたは
マンニトール溶液、あるいはまた前記した種々の溶媒の
混合物が適当である。
以下の実施例において示される1H‐NMRデータは別に
断わりなければCDCl3中で測定されそしてδ(ppm)で示
される。
実施例1 2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3−フ
エニルプロピル〕−L−アラニル〕(1S,3S,5S)−2−
アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン
酸 a)1SR,3SR,5SR−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オ
クテン−3−カルボン酸(シス−エンド−2−アザビシ
クロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン酸) N−ベンジルオキシカルボニル−1SR,3SR,5SR−2−
アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボニ
トリル1gを濃臭化水素酸10mlと60〜70℃に加熱する。加
水分解完了後、この混合物を真空下に蒸発させそして次
に回転蒸発器(Rotavapor )で2回蒸発させる。残留
物を水中にとりそしてイオン交換体(例えばIRA93)を
用いてpH4に調整する。イオン交換体を除去したのち、
水溶液を蒸発させそして残留物をシリカゲル上メチレン
クロライド/メタノール/氷酢酸/水(20:10:0.5:0.
5)または酢酸エチル/メタノール(1:1)、次にメタノ
ールを用いて精製した。収量0.4g、融点254〜256℃(分
解)、Rf:0.05(SiO2、酢酸エチル/メタノール(1:
1))。1 H‐NMR(270MHz,D2O;ppm):1.8〜2.0(m,1H);2.2〜2.
4(m,1H);2.1〜2.3(m,2H);3.1〜3.25(m,1H);4.1〜
4.2(dd,1H);4.8〜4.9(m,1H);5.8(m,1H);6.1(m,1
H)。
b)N−フルオレニルメチルオキシカルボニル−1SR,3S
R,5SR−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3
−カルボン酸 実施例1aで得られた酸1.5gを水/ジオキサン(1:1)2
2ml中に溶解させ、NaHCO3 1.5gおよび9−フルオレニル
メチル−スクシンイミジル−カルボネート(FMOC−ONSu
c)3.7gを加える。この混合物を室温で2日間攪拌す
る。温度は反応を促進させるために35℃まで高められう
る。反応後ジオキサンを真空下に除去し、水溶液をpH3.
5に酸性化し、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチル溶液を
乾燥しそして真空下に蒸発させる。収量3.2g、Rf:0.64
(SiO2;酢酸エチル/メタノール1:1、I21 H‐NMR(270MHz,CD3OD;ppm):1.6〜3.0(m,5H);4.0〜
4.9(m,5H);5.45〜6.0(m,2H);7.25〜7.9(m,8H) c1)第三ブチルN−フルオレニルメチルオキシカルボニ
ル−1SR,3SR,5SR−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オ
クテン−3−カルボキシレート 実施例1bで得られた酸3.0gに−10℃でピリジン8mlお
よび第三ブタノール20mlを加えそしてこれにオキシ塩化
燐0.85mlを加える。30分後冷却をはずしそしてこの混合
物を室温で次に30℃で攪拌する。反応後反応混合物を炭
酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、
抽出液を乾燥しそして次に真空下に蒸発させる。残留物
をSiO2上シクロヘキサン/酢酸エチル(4:1)を用いて
クロマトグラフイーする。収量1.2g、Rf:0.6(SiO2;シ
クロヘキサン/酢酸エチル(1:1)、I2呈色)。
c2)イソブチレン10mlを縮合させ、実施例1bで得られた
化合物270mgをメチレンクロリド2ml中に溶解して加え、
そして濃硫酸0.1mlを加える。窒素10バールおよび室温
でオートクレーブ中48時間放置した。反応後メチレンク
ロリド中にとり、5%Na2CO3水溶液を加えそしてメチレ
ンクロリド相を真空下に蒸発させる。残留物を少量の水
で希釈し、水溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機相を
MgSO4で乾燥し過したのち真空下に蒸発させる。残留
物をシリカゲル上シクロヘキサン/酢酸エチル85:15を
用いて精製する。収量170mg、Rf:0.78 SiO2;メチレン
クロリド/メタノール4:1 I2)。1 H‐NMR(CDCl3;ppm):1.35(m,9H);1.8(m,1H);2.1
(m,1H);2.45(m,2H);2.82(m,1H);4.18(m,2H);4.
37(m,2H);4.7+4.9(それぞれd,1H);5.65+5.95(そ
れぞれd,2H);7.2〜7.7(m,8H) d)第三ブチル1SR,3SR,5SR−2−アザビシクロ〔3.3.
0〕−7−オクテン−3−カルボキシレート 実施例1cで得られた第三ブチルエステル3gジメチルホ
ルムアミド中の2.5nジエチルアミン60ml中室温で1時間
攪拌する。反応終了(TLC検査)後、高真空下に蒸発さ
せ、そして残留物をジイソプロピルエーテルとすりつぶ
す。残留物をSiO2上溶離剤として酢酸エチル/シクロヘ
キサン1:1を用いてクロマトグラフイーする。収量第三
ブチルエステル0.7g(m/e:209)1 H‐NMR(270MHz,CDCl3;ppm):1.4〜1.6(m,11H);2.25
〜2.9(m,3H);3.6(dd,1H);4.25〜4.35(m,1H);5.6
〜5.75(m,2H) e)第三ブチル2−〔N−〔(S)−1−エトキシカル
ボニル−3−フエニルプロピル〕−L−アラニル〕−
(1SR,3SR,5SR)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オ
クテン−3−カルボキシレート N−(1−S−カルボエトキシ−3−フエニル−プロ
ピル)−S−アラニン0.28gをジメチルホルムアミド4ml
中に溶解させる。室温でヒドロキシベンゾトリアゾール
0.15gおよびジシクロヘキシルカルボジイミド0.22gを加
える。室温で4時間攪拌する。続いて実施例1dで得られ
た第三ブチルエステル0.24gを加えそして室温で20時間
攪拌する。酢酸エチルで希釈し、尿素を吸引過しそし
て液を真空下に蒸発させる。残留物を酢酸エチル中に
とり、酢酸エチル溶液を重炭酸塩溶液で洗い、乾燥しそ
して蒸発させる。収量、油状物0.4g(m/e:470) f)第三ブチル 2−〔N−〔(S)−1−エトキシカ
ルボニル−3−フエニルプロピル〕−L−アラニル〕−
(1S,3S,5S)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オク
テン−3−カルボキシレート 実施例1eで得られた油状の残留物(0.4g)をシリカゲ
ル上溶離剤として酢酸エチル/シクロヘキサン2:1、ま
たは石油エーテル/アセトン2:1を用いてジアステレオ
マーに分離する。3−S−エンド配置を有する第三ブチ
ルエステル0.15gが得られる。Rf:0.43(m/e:470)、▲
〔α〕20 D▼:+23.4°(c=3,CHCl3)。1 H‐NMRデータ(270MHz,CDCl3;ppm):1.4(s,9H);0.8
〜3.8(m,18H);4.0〜4.6(m,2H);4.9〜5.2(m,1H);
5.4〜6.0(m,2H);7.1〜7.3(m,5H) 対応するR,R,R,S,S異性体は▲〔α〕20 D▼:−51.4°
(c=5,CHCl3)を示す。
g)2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3
−フエニルプロピル〕−L−アラニル〕−(1SR,3SR,5S
R)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−
カルボン酸 実施例1eで得られた第三ブチルエステル0.15gをトリ
フルオロ酢酸1ml中に0℃で溶解させそしてこの温度で
3時間攪拌する。トリフルオロ酢酸を真空下に蒸発除去
しそして残留物をジイソプロピルエーテルから結晶化さ
せる。トリフルオロアセテートの収量0.08g。
このトリフルオロアセテートをメタノール/水60:40
中塩基性イオン交換体(OH-型)を用いアミノ酸に変換
する。収量0.06g(シリル化後でm/e:486)。
h)2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3
−フエニルプロピル〕−L−アラニル〕−(1S,3S,5S)
−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カ
ルボン酸 メチレンクロライド5ml中の実施例1fで得られた第三
ブチルエステル0.5gの溶液に乾燥塩化水素ガスを飽和し
そして20〜25℃で16時間放置する。この溶液を真空下に
濃縮する。残留物をジイソプロピルエーテルですりつぶ
しそして吸引過する。収量0.4g。
この塩酸塩を塩基性イオン交換体(アンバーライト
(Amberlite )7RA93)を用いpH4.0〜4.5でベタインに
変換する。収量0.3g(m/e:シリル化後486)。1 H‐NMR(270MHz,CDCl3;ppm):0.8〜1.5(m,6H);1.7〜
3.2(m,9H);3.6〜5.2(m,6H);5.6〜6.1(m,2H);7.1
〜7.3(m,5H) 対応するR,R,R,S,S異性体は▲〔α〕20 D▼:−38.3°
(c=3.5,CHCl3)を示す。
実施例2 2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3−フ
エニルプロピル〕−L−アラニル〕−(1R,3S,5R)−2
−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボ
ン酸 a)1RS,3SR,5RS−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オ
クテン−3−カルボン酸(シス−エキソ−2−アザビシ
クロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン酸) N−ベンジルオキシカルボニル−1RS,3SR,5RS−2−
アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン
酸ニトリル1gを実施例1aの記載と同様にして加水分解す
る。
収量 0.5g1 H‐NMR(270MHz,D2O;ppm):2.1(m,1H);2.4(m,2H);
2.8(m,1H);3.18(m,1H);4.05(dd,1H);4.92(巾広
d,1H);5.75(m,1H);6.23(m,1H). b)N−フルオレニルメチルオキシカルボニル−1RS,3S
R,5RS−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3
−カルボン酸 実施例2で得られた酸1.5gを実施例1bの記載と同様に
して反応させる。収量3.0g:Rf=0.54(SiO2;酢酸エチ
ル/メタノール1:1;I2) c)第三ブチルN−フルオレニルメチルオキシカルボニ
ル−1RS,3SR,5RS−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オ
クテン−3−カルボキシレート 実施例2bで得られた酸3.0gを実施例1c2)の記載と同
様にして反応させる。
収量1.8g(m/e:431)。1 H‐NMR(270MHz,CDCl3;ppm):1.45(d,9H);1.87(m,1
H);2.2(m,2H);2.55(m,1H);2.9(m,1H);4.15〜4.6
(m,4H);4.82〜5.0(それぞれd,1H);5.65〜6.0(それ
ぞれm,2H);7.25〜7.8(m,8H). d)第三ブチル1RS,3SR,5RS−2−アザビシクロ〔3.3.
0〕−7−オクテン−3−カルボキシレート 実施例2cで得られた第三ブチルエステル3gを実施例1d
の記載と同様にして反応させる。収量1.1g(m/e:20
9)。1 H‐NMR(270MHz,CDCl3;ppm):1.45(s,9H);1.8〜2.0
(m,2H);2.1〜2.2(m,1H);2.88(s,1H);2.53〜2.68
(m,1H);2.7〜2.9(m,1H);3.5〜3.58(dd,1H);4.52
(m,1H);5.57(m,1H);5.72(m,1H). e)第3ブチル2−〔N−〔(S)−1−エトキシカル
ボニル−3−フエニルプロピル〕−L−アラニル〕−
(1R,3S,5R)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オク
テン−3−カルボキシレート 実施例2dで得られた第三ブチルエステル0.3gを実施例
1eおよび1fの記載と同様にして反応させる。
収量0.25g;▲〔α〕20 D▼:−98°(c=1,CH3=H).1 H‐NMR(270MHz,CDCl3;ppm):1.45(s,9H);1.2〜3.7
(m,28H);4.0〜5.1(m,4H);5.65〜6.0(m,2H);7.1〜
7.3(m,5H). 異性体化合物である第三ブチル2−〔N−〔(S)−
1−エトキシカルボニル−3−フエニルプロピル〕−L
−アラニル〕−(1S,3R,5S)−2−アザビシクロ〔3.3.
0〕−7−オクテン−3−カルボキシレートは▲〔α〕
20 D▼:+86.4°(c=1,CH3OH)を示す。
f)2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3
−フエニルプロピル〕−L−アラニル〕−(1R,3S,5R)
−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カ
ルボン酸 この化合物は実施例1hの記載と同様の方法で実施例2e
の第三ブチルエステル0.4gから調製される。
収量0.25g(m/e:シリル化後486);▲〔α〕20 D▼:−1
61.8°(c=1.5,CH3OH).1 H‐NMR(270MHz,DMSO−d6;ppm):1.0〜1.3(m,6H);1.
6〜3.73(m,9H);4.0〜4.15(m,3H);4.3(d,1H);4.8
(巾広t,1H);5.7(m,1H);5.84(m,1H);7.1〜7.3(m,
5H). 異性体化合物である2−〔N−〔(S)−1−エトキ
シカルボニル−3−フエニルプロピル〕−L−アラニ
ル〕−(1S,3R,5S)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7
−オクテン−3−カルボン酸は▲〔α〕20 D▼:+110.3
°(c=2.5,CH3OH)を示す。
実施例3 2−〔N−〔(S)−1−カルボキシ−3−フエニルプ
ロピル〕−L−アラニル〕−(1SR,3SR,5SR)−2−ア
ザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン酸 水2ml中の実施例1gで調製されたエチルエステル0.1g
の溶液に1当量の水酸化カリウムおよび10%過剰の4n水
酸化カリウム溶液を加える。20〜25℃で4時間攪拌後反
応溶液を2n塩酸を用いてpH4に調整しそして真空下に蒸
発させる。残留物を酢酸エチル中にとりそして沈殿した
塩を過する。酢酸エチル溶液を蒸発させ、残留物をジ
イソプロピルエーテルですりつぶしそして吸引過す
る。収量0.08g。1 H‐NMRデータ(H/D交換後) 1.1(d,3H);1.0〜3.8(m,9H);3.9〜4.8(m,4H);5.6
〜6.0(m,2H);7.1〜7.3(m,5H) 実施例4 2−〔N−〔(S)−1−カルボキシ−3−フエニルプ
ロピル〕−L−アラニル〕−(1S,3S,5S)−2−アザビ
シクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン酸 実施例1hで得られるエチルエステル0.1gを実施例3と
同様に反応させる。収量0.08g(m/e386=MW-H2O)1 H‐NMR(DMSO−d6;ppm):1.2(d,3H);1.7〜3.3(m,9
H);3.6〜5.2(m,4H);5.6〜6.0(m,2H);7.1〜7.3(m,
5H). 実施例5 2−〔N−〔(S)−1−カルボキシル−3−フエニル
プロピル〕−L−アラニル〕−(1R,3S,5R)−2−アザ
ビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン酸 実施例2fで得られるエチルエステル0.1gを実施例3と
同様に反応させる。収量0.07g(m/e:386=MW-H2O)1 H‐NMR(DMSO−d6;ppm)1.1(d,3H);1.5〜3.5(m,9
H);3.7〜5.2(m,4H);5.6〜6.1(m,2H);7.1〜7.3(m,
5H). 実施例6 2−〔Nα−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3−
フエニルプロピル〕−L−リジル〕−(1S,3S,5S)−2
−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボ
ン酸ジ塩酸塩 a)Nα−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3−フ
エニルプロピル〕−Nε−第三ブトキシカルボニル−L
−リジン D−2−ヒドロキシ−4−フエニル酪酸エチルエステ
ル0.42g(0.0002モル)および乾燥ピリジン0.16mlを乾
燥メチレンクロリド10ml中に溶解させ、0℃に冷却しそ
して無水メチレンクロリド3ml中のトリフルオロメタン
スルホン酸無水物0.62gを加える。これを次に室温で2
時間攪拌する。この溶液を水洗し、乾燥しそして真空下
に蒸発させる。残留物を乾燥メチレンクロリド5ml中に
溶解させそして乾燥メチレンクロライド10ml中のNε
第三ブトキシカルボニル−L−リジンベンジルエステル
およびトリエチルアミン0.27mlの溶液に滴下する。それ
を室温で2時間攪拌する。次に水洗しそしてメチレンク
ロリド溶液をMgSO4で乾燥しそして次にMgSO4を除去した
のち真空下に蒸発させる。残留物をエタノール中にとり
そしてPd/Cを用い常圧下に水素添加する。触媒を吸引
過したのち溶液を真空下に蒸発させる。収量0.6g。1 H‐NMR(D2O):1.4(s,9H);1.0〜1.4(tr,3H);1.0〜
2.5(m,9H);2.5〜4.4(m,9H);3.9〜4.4(g,2H);4.6
〜5.0(m,1H);7.1〜7.3(m,5H). b)第三ブチル2−〔Nα−〔(S)−1−エトキシカ
ルボニル−3−フエニルプロピル〕−Nε−第三ブトキ
シカルボニル−L−リジル〕−(1S,3S,5S)−2−アザ
ビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボキシレ
ート 実施例6aで得られた酸0.6g、実施例1dで得られた第三
ブチルエステル1当量およびトリエチルアミン4当量を
メチレンクロライド10ml中に溶解させる。氷冷下にメチ
レンクロリド中の50%n−プロパンホスホン酸無水物0.
9mlを加えそして室温で一夜放置する。これを水、KHSO4
水溶液、飽和NaHCO3溶液および水で逐次的に洗う。次に
この溶液を乾燥しそして真空下に蒸発させる。収量、2
種類のジアステレオマー化合物である油状物0.9g。この
ジアステレオマー混合物をシリカゲル上シクロヘキサン
/酢酸エチル2:1を用いてカラムクロマトグラフイーす
ることにより分離する。初めに溶出する化合物が上記化
合物である。油状物0.4gが得られる(m/e:627)。
c)2−〔Nα−〔(S)−1−エトキシカルボニル−
3−フエニルプロピル〕−L−リジル〕−(1S,3S,5S)
−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カ
ルボン酸ジ塩酸塩 実施例6bで得られる化合物0.3gを実施例1hと同様に反
応させる。収量0.15g。1 H‐NMR(H/D交換後):0.9〜2.5(m,18H);2.6〜4.6
(m,8H);4.6〜5.1(m,2H);7.2(s,5H). 実施例7 2−〔Nα−〔(S)−1−カルボキシ−3−フエニル
プロピル〕−L−リジル〕−(1S,3S,5S)−2−アザビ
シクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン酸 実施例6cで得られる化合物0.1gを実施例3と同様に反
応させる。収量0.08g(m/e:425;MW-H2O)。
実施例8 2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニルブチル〕
−L−アラニル〕−(1SR,3SR,5SR)−2−アザビシク
ロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン酸塩酸塩 a)第三ブチル2−〔N−〔(S)−1−エトキシカル
ボニルブチル〕−L−アラニル〕−(1SR,3SR,5SR)−
2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カル
ボキシレート N−〔(S)−1−エトキシカルボニルブチル〕−L
−アラニル(Tetrahedron Letters 23,1677(1982))
2.9gおよび実施例1dで得られた1当量の第三ブチル(1S
R,3SR,5SR)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテ
ン−3−カルボキシレートを乾燥メチレンクロライド60
ml中に溶解させる。氷冷下にトリエチルアミン5.5mlを
滴下する。次にメチレンクロリド中の50%n−プロパン
ホスホン酸無水物溶液6.7mlを加える。これを0℃で1
時間そしてさらに室温で14時間攪拌する。これを実施例
6bの記載と同様にして処理する。残留物油状物5.0g。1 H‐NMR:0.9(t,3H);1.25(t,3H);1.4(s,9H);0.9〜
3.8(m,12H);3.9〜4.7(m,5H);5.4〜6.2(m,2H). 残留物はジアステレオマーである第三ブチル2−〔N
−〔(S)−1−エトキシカルボニルブチル〕−L−ア
ラニル〕−(1S,3S,5S)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕
−7−オクテン−3−カルボキシレートおよび第3ブチ
ル2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニルブチ
ル〕−L−アラニル〕−(1R,3R,5R)−2−アザビシク
ロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボキシレートの
混合物からなり、これらはシリカゲル上溶媒混合物シク
ロヘキサン/酢酸エチル1:1を用いて分離されうる。
b)2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニルブチ
ル〕−L−アラニル〕−(1SR,3SR,5SR)−2−アザビ
シクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン酸塩酸
塩 実施例8aで得られた残留物1.0gを実施例1h記載のよう
にして反応させる。収量0.8g(m/e:352)。
実施例9 2−〔N−〔(S)−1−カルボキシブチル〕−L−ア
ラニル〕−(1SR,3SR,5SR)−2−アザビシクロ〔3.3.
0〕−7−オクテン−3−カルボン酸 実施例8bで得られた化合物0.5gを実施例3の記載と同
様にして反応させる。収量0.3g(m/e:306,MW-H2O)。
実施例10 2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3−シ
クロヘキシルプロピル〕−L−アラニル〕−(1R,3S,5
R)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−
カルボン酸 a)第三ブチル2−〔N−〔(S)−1−エトキシカル
ボニル−3−シクロヘキシルプロピル〕−アラニル〕−
(1R,3S,5R)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オク
テン−3−カルボキシレート 実施例2bで得られた第三ブチルエステル1.0gを実施例
1cの記載と同様にしてN−(1−S−エトキシカルボニ
ル−3−シクロヘキシルプロピル−L−アラニン1.3gと
反応させる。収量、ジアステレオマー混合物2.0g、これ
は石油エーテル/アセトン2:1を用いシリカゲルでカラ
ムクロマトグラフイーすることにより分離される。標記
化合物の収量:0.9g、▲〔α〕20 D▼=−98°(c=6,酢
酸エチル)。
異性体化合物である第三ブチル2−〔N−〔(S)−
1−エトキシカルボニル−3−シクロヘキシルプロピ
ル〕−L−アラニル〕−(1S,3R,5S)−2−アザビシク
ロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボキシレートは
▲〔α〕20 D▼:+75°(c=5,酢酸エチル)を示す。
b)2−〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3
−シクロヘキシルプロピル〕−L−アラニル〕−(1R,3
S,5R)−2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−
3−カルボン酸 実施例10a)で得られたS,S,S,S,S配置を有する化合物
0.5gを実施例1h)記載の操作に従い反応させる。収量0.
2g▲〔α〕20 D▼:−84.6°(c=1,CH3OH)。
S,R,S,S,S配置を有する異性体化合物すなわち2−
〔N−〔(S)−1−エトキシカルボニル−3−シクロ
ヘキシルプロピル〕−L−アラニル〕−(1S,3R,5S)−
2−アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カル
ボン酸は▲〔α〕20 D▼:+84°(c=3,CH3OH)を示
す。
実施例11 2−〔N−〔(S)−1−カルボキシ−3−シクロヘキ
シルプロピル〕−L−アラニル〕−(1R,3S,5R)−2−
アザビシクロ〔3.3.0〕−7−オクテン−3−カルボン
酸 実施例10b)で得られる化合物0.1g(すべてS配置)
を実施例3記載の操作に従い反応させる。収量0.6g(m/
e:392)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 5/068 // A61K 38/00 ABU 38/55 AED

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 〔式中nは2であり、Rは水素または(C1〜C4)−アル
    キルであり、R1は(C1〜C3)−アルキルまたは4−アミ
    ノブチルであり、R2は水素または(C1〜C4)−アルキル
    であり、そしてXはフェニル、シクロヘキシルまたはメ
    チルである〕を有する化合物およびその生理学的に受容
    しうる塩。
  2. 【請求項2】橋頭C−1およびC−5原子上の水素原子
    が相互に関しシス配置である特許請求の範囲第1項記載
    の化合物。
  3. 【請求項3】二環系の3−位のC−原子ならびに側鎖の
    星印のついたC−原子がそれぞれS−配置を有する特許
    請求の範囲第1項または第2項記載の化合物。
  4. 【請求項4】Rが水素であり、R1がメチルでありそして
    Xがメチル、シクロヘキシルまたはフェニルでありそし
    て/またはR2が水素またはエチルである特許請求の範囲
    第1〜3項のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】二環系の3−位にあるC−原子のカルボキ
    シル基がエキソまたはエンド位、好ましくはエンド位に
    配向されており、そして前記C−原子ならびに側鎖の星
    印のついたC−原子がそれぞれS−配置を有し、nが2
    であり、Rが水素であり、R1がメチルであり、R2がエチ
    ルでありそしてXがフェニルである特許請求の範囲第2
    項記載の化合物。
  6. 【請求項6】式 〔式中nは2であり、R1は(C1〜C3)−アルキルまたは
    4−アミノブチルであり、R2は水素または(C1〜C4)−
    アルキルであり、そしてXはフェニル、シクロヘキシル
    またはメチルである〕の化合物を式 (式中Wは水素または酸で除去されうる残基を意味す
    る)の化合物と反応させ、そして次に場合によりWおよ
    び/またはR2を除去して遊離のカルボキシル基を形成さ
    せ、次いで得られた後記式I(式中Rは水素である)の
    化合物を場合により式I〔式中Rは(C1〜C4)−アルキ
    ルである〕のエステルに変換し、さらに得られた化合物
    を所望によりそれらの生理学的に受容しうる塩に変換す
    ることからなる、式I 〔式中n、R1、R2およびXは前述の定義を有しそしてR
    は水素または(C1〜C4)−アルキルである〕を有する化
    合物およびその生理学的に受容しうる塩の製造方法。
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