JPH08185441A - 資産運用成果分析装置 - Google Patents

資産運用成果分析装置

Info

Publication number
JPH08185441A
JPH08185441A JP32910394A JP32910394A JPH08185441A JP H08185441 A JPH08185441 A JP H08185441A JP 32910394 A JP32910394 A JP 32910394A JP 32910394 A JP32910394 A JP 32910394A JP H08185441 A JPH08185441 A JP H08185441A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
effect
period
beginning
during
sector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32910394A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Akeda
田 雅 昭 明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nomura Research Institute Ltd
Original Assignee
Nomura Research Institute Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nomura Research Institute Ltd filed Critical Nomura Research Institute Ltd
Priority to JP32910394A priority Critical patent/JPH08185441A/ja
Publication of JPH08185441A publication Critical patent/JPH08185441A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 期初保有分、期中購入分、期中売却分のそれ
ぞれのセクターティルト効果および銘柄選択効果を求め
ることができる資産運用成果分析装置を提供する。 【構成】 入力装置と処理装置と記憶装置と出力装置と
からなり、投資による資産運用の成果を分析する資産運
用成果分析装置において、前記処理装置に、資産運用成
果を期初保有効果、期中購入効果、および期中売却効果
に分解し、さらにそれぞれのセクターティルト効果およ
び銘柄選択効果を算出する要因分解手段1を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、株式投資等の資産運用
の成果を分析する装置に係り、特に、資産運用の成果を
期初保有効果、期中購入効果、および期中売却効果に分
解し、さらにこれらのセクターティルト効果および銘柄
選択効果を算出する資産運用成果分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に株式投資等による資産運用の業界
では、投資家から資金を預かった者(ファンドマネージ
ャーと呼ばれている)が、その資金を使って有利な種別
(これを以下セクターという)で有利な会社の株や債券
(これを以下銘柄と呼ぶ)を購入あるいは売却し、当初
の投資額より大きい利益を得るように資産運用をする。
この場合、ファンドマネージャーの資産運用の仕方によ
って、得られる利益が大きく左右される。
【0003】この資産運用の仕方は、どのセクターのど
の銘柄に、どの程度のウェイトで投資するかという分散
投資の選択という面と(この有利な分散投資による資産
をポートフォリオという)、どの時期に株等を購入・売
却し、あるいは購入も売却もせずに保有したかという投
機的な面とを有している。資産運用の仕方は、これら2
面から評価することができる。
【0004】資産運用による利益あるいは損失(これを
まとめて資産運用成果という)が出た場合、その資産運
用成果を生じた要因を分析することは、将来の資産運用
の方針を検討し、あるいはファンドマネージャーのパフ
ォーマンス(良し悪し)の評価をするために、重要な意
味を有している。このため、従来から、コンピュータを
利用して上記分散投資的な面から、あるいは投機的な面
から資産運用成果を分析する装置が提案されていた。
【0005】以下に、上記従来の資産運用成果の分析装
置について説明する。なお、資産運用成果の分析装置
は、実際には入力装置と処理装置と記憶装置と出力装置
を備えたコンピュータからなるが、このコンピュータの
処理装置で行う資産運用成果の要因分解の方法がこの資
産運用成果分析装置の本質をなすので、以下では資産運
用成果の要因分解の方法を中心に説明する。
【0006】資産運用の成果(以下単にリターンあるい
は超過リターンともいう)は、期初の資産と期末の資産
と期中のキャッシュフローによって計算されるのが一般
的である。ここで、期初とは計算期間の最初の時点、期
末とは計算期間の最後の時点、資産とは実際には株式や
債券をいう。計算期間とは、連続的な投資に対して、所
定の長さの期間に区切って投資のパフォーマンスを測定
するための前記期間をいう。
【0007】この資産運用のリターンの計算方法とし
て、下記の資産別の修正ディーツ法によるリターンrを
算出することがよく行われている。
【0008】 r=(V1 −V0 −Σt t )/(V0 +Σt t × (1−t)) (10) ここで、投資パフォーマンスを測定する期間の長さを1
とする。V0 とV1 は、それぞれ期初と期末のポートフ
ォリオの時価評価額、Ct は、時点t(0<t<1)で
発生したキャッシュフローである。このCは、ポート
フォリオへの資金の流入(資産の購入)を正、ポートフ
ォリオからの資金流出(資産の売却)を負とする。
【0009】上記資産別の修正ディーツ法によるリター
ンrを、収益の基準となるベンチマーク・インデックス
のリターンRと比較することにより、その超過リターン
(r−R)の大小によって資産運用成果の良し悪しを判
断することができる。このベンチマーク・インデックス
のリターンRは概念的には、たとえば預金等の利息のよ
うに特別な資産運用を行うことなく得られる利益等をい
い、日本の株式投資の世界では、東証株価指数(TOPIX
)がベンチマーク・インデックス・リターンRとして
使用されることが多い。
【0010】上記超過リターン(r−R)がどのような
要因によって得られたかを分析する方法は、要因分解と
呼ばれており、従来の資産運用成果分析装置による要因
分解は、以下の2通りの方法によっていた。
【0011】第一の方法は、資産運用成果をセクターテ
ィルト効果と銘柄選択効果に要因分解する方法である。
ここで、セクターとは、投資対象の一つの集合を意味
し、株式投資の世界では上述したように業種をいうのが
通常である。セクターティルト効果とは、ポートフォリ
オにおけるセクターの種類や各セクターの占めるウェイ
トを変更することによる効果をいう。また、銘柄選択効
果とは、同一セクター内において、利益を得られない銘
柄を排除し、反対に利益を多く得られる銘柄を選択する
ことによる効果をいう。
【0012】第一の方法によれば、(10)式を次のように
変形する。 r={Σs (Vs1−Vs0−Σt st)}/{V0 +Σt t ×(1−t)} =Σs 〔{(Vs0+Σt st×(1−t))/(V0 +Σt t ×(1−t))} ×{(Vs1−Vs0−Σt st)/(Vs0+Σt st×(1−t))}〕 (11) ここで、Vs1 ,Vs0 ,Cstは、各セクターsにおけるV
1 ,V0 ,Ct とする。つまり、V1 =Σs s1 ,V2
=Σs s2 ,Ct =ΣCstが成立する。
【0013】次に、(11)式において、 {(Vs0+Σt st×(1−t))/(V0 +Σt t ×
(1−t))} をセクターsへの投資ウェイトxs とし、 {(Vs1−Vs0−Σt st)/(Vs0+Σt st×(1
−t))}をセクターs部分のリターンrs として、(11)
式を次の(12)式に書き換える。
【0014】 r=Σs (xs ×rs ) (12) ここで、xs は、セクターsへの投資ウェイトゆえ、Σ
s s =1となる。
【0015】同様に、ベンチマーク・インデックス・リ
ターンRもセクター・ベンチマーク・インデックス・リ
ターンRs を用いて次の(13)式に書き換える。
【0016】 R=Σs (ps ×Rs ) (13) ここで、ps は、ベンチマーク・インデックス・リター
ンRにおけるセクターsのウェイトであって、Σs s
=1となる。
【0017】次に、上記(12),(13) 式を用いて、超過リ
ターン(r−R)を下式(14)に示すように変形する。
【0018】 r−R=Σs (xs −ps )×(Rs −R)+Σs s ×(rs −Rs ) (14) 上記(14)式の第一項は、超過リターン(r−R)におけ
る「セクターティルト効果」を示している。
【0019】すなわち、この項は、Rs >Rであるセク
ターについては、オーバーウェイト(xs >ps )と
し、逆にRs <Rであるセクターについては、アンダー
ウェイト(xs <ps )とすれば、それぞれ超過リター
ン(r−R)が正になるように寄与することを示してい
る。
【0020】言葉を変えると、(14)式の第一項は、セク
ター・ベンチマーク・インデックス・リターンRs がベ
ンチマーク・インデックス・リターンRより良い(投資
の収益性に優れる)セクターを多く保有し、反対にセク
ター・ベンチマーク・インデックス・リターンRs がベ
ンチマーク・インデックス・リターンRより悪い(投資
の収益性が低い)セクターを少なく保有するようにすれ
ば、全体の超過リターン(r−R)を大きくすることが
できることを示している。
【0021】(14)式の第二項は、超過リターン(r−
R)における「銘柄選択効果」を示している。
【0022】すなわち、第二項中の(rs −Rs )は、
セクターsの中で、良い銘柄を選択することによって大
きくなるので、同一セクターs中でより良い銘柄を選択
することによって超過リターン(r−R)を大きくする
ことができることを示している。
【0023】以上が従来の資産運用成果分析装置が行っ
ていた、超過リターンをセクターティルト効果と銘柄選
択効果に要因分解する方法である。
【0024】これに対して、従来の資産運用成果の要因
分解の第二の方法は、超過リターン(r−R)を期初保
有分と、期中売買分に要因分解する方法である。
【0025】この資産運用成果の第二の要因分解の方法
では、期初凍結ポートフォリオという仮想的なポートフ
ォリオを考える。この期初凍結ポートフォリオとは、期
初保有ポートフォリオを一切の売買をせずに、そのまま
期末まで保有した場合の資産をいう。その場合のリター
ンをrh とすると、rh は、(10)式によって計算するこ
とができる。
【0026】このrh を用いて、実際の超過リターン
(r−R)を次の(15)式に展開する。
【0027】 r−R=(rh −R)+(r−rh ) (15) 上記(15)式の第一項は、期初保有分(あるいは期初凍結
ポートフォリオ)による超過リターン、第二項は、期中
売買分による超過リターンを示している。
【0028】以上が従来の資産運用成果分析装置が行っ
ていた、超過リターンを期初保有効果と期中売買効果に
分ける要因分解の方法である。
【0029】従来の資産運用成果分析装置は、超過リタ
ーンを、必要に応じてセクターティルト効果と銘柄選択
効果、あるいは期初保有効果と期中売買効果のいずれか
に要因分解していた。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の資産運用成果分析装置では、超過リターンからセク
ターティルト効果と銘柄選択効果、あるいは期初保有効
果と期中売買効果のいずれかを算出することができるも
のの、期初保有分におけるセクターティルト効果と銘柄
選択効果、あるいは期中売買分におけるセクターティル
ト効果と銘柄選択効果を求めることはできなかった。
【0031】資産を保有することも資産運用行為と考え
れば、資産運用行為は、期初および期中の時点でそれぞ
れセクターティルト(セクターの配分)や銘柄選択を行
って保有・購入・売却を行っていることになる。従っ
て、それぞれの時点での資産運用行為のパフォーマンス
(セクターティルト効果、銘柄選択効果)を評価しなけ
れば、真の意味で資産運用の要因分解をしたことになら
ない。
【0032】これに対して、従来の資産運用成果分析装
置では、そのような詳細な要因分解をすることができな
かったため、そのような要因分解を行える装置の開発が
待たれていた。
【0033】そこで、本発明の目的は、上記従来の資産
運用成果分析装置の課題を解決し、期初保有分、期中購
入分、期中売却分のそれぞれのセクターティルト効果お
よび銘柄選択効果を求めることができる資産運用成果分
析装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明による資産運用成
果分析装置は、入力装置と処理装置と記憶装置と出力装
置とからなり、投資による資産運用の成果を分析する資
産運用成果分析装置において、前記処理装置が、資産運
用成果を期初保有効果、期中購入効果、および期中売却
効果に分解し、さらにそれぞれのセクターティルト効果
および銘柄選択効果を算出する要因分解手段を有してい
ることを特徴とするものである。
【0035】
【作用】本発明による資産運用成果分析装置では、入力
装置によって、期初保有残高データと、購入取引データ
と、売却取引データと、期初・期末時価および利息・配
当データと、資産別ベンチマークリターンとを入力す
る。これらのデータは、一旦記憶装置に格納され、ある
いは直接処理装置によって処理される。
【0036】処理装置は、分析装置全体の管理・制御を
行い、ユーザの要求に応じて要因分解手段を起動して資
産運用成果の分析を行う。
【0037】要因分解手段は、処理装置の命令によって
起動し、記憶装置あるいは入力装置から期初保有残高デ
ータと、購入取引データと、売却取引データと、期初・
期末時価および利息・配当データと、資産別ベンチマー
クリターンとを入力し、資産運用成果の期初保有分、期
中購入分、期中売却分の各効果を算出する。
【0038】続いて、要因分解手段は、上記資産運用成
果の期初保有分、期中購入分、期中売却分の各効果から
それぞれのセクターティルト効果および銘柄選択効果を
算出する。
【0039】出力装置は、上記要因分解手段が算出した
期初保有分、期中購入分、および期中売却分のそれぞれ
のセクターティルト効果および銘柄選択効果を紙、表示
画面、電子ファイルの形で出力する。
【0040】
【実施例】次に本発明による資産運用成果分析装置の一
実施例を以下に説明する。
【0041】本発明による資産運用成果分析装置は、入
力装置、記憶装置、処理装置、出力装置からなるが、発
明の要部は処理装置の要因分解手段にあるので、以下の
説明では要因分解手段を中心に説明する。なお、上記要
因分解手段は、資産運用成果分析のために特に構成した
装置でもよく、また、汎用のコンピュータの処理装置に
ソフトウェア・プログラムをロードし、該処理装置に以
下に説明する動作を行わせることによって構成してもよ
い。
【0042】図1は、上記要因分解手段の構成とその処
理の流れを概略示したものである。図1に示すように、
要因分解手段1は、大きく分けて、期初保有効果・期中
購入効果・期中売却効果算出部2と、セクターティルト
効果・銘柄選択効果算出部3とからなる。
【0043】期初保有効果・期中購入効果・期中売却効
果算出部2は、さらに期初保有効果算出部2a 、期中購
入効果算出部2b 、および期中売却効果算出部2c とを
有している。
【0044】要因分解手段1は、期初保有残高データ4
と、購入取引データ5と、売却取引データ6と、期初・
期末時価および利息・配当データ7と、資産別ベンチマ
ークリターン8とを入力し、これらのデータから資産運
用成果を算出し、さらにこの資産運用成果を、期初保有
分セクターティルト効果と、期初保有分銘柄選択効果
と、期中購入分セクターティルト効果と、期中購入分銘
柄選択効果と、期中売却分セクターティルト効果と、期
中売却分銘柄選択効果とに要因分解する。
【0045】なお、従来はこのような要因分解を行う手
段がなかったので、要因分解手段1が行う資産運用成果
の要因分解を、便宜上発明者に因んで以下にアケダ要因
分解という。また、上記期初保有分セクターティルト効
果と、期初保有分銘柄選択効果と、期中購入分セクター
ティルト効果と、期中購入分銘柄選択効果と、期中売却
分セクターティルト効果と、期中売却分銘柄選択効果と
を、まとめてアケダ要因分解による要因分解算出値9と
いう。
【0046】また、図1には示していないが、本発明に
よる資産運用成果分析装置は、上記期初保有残高データ
4と、購入取引データ5と、売却取引データ6と、期初
・期末時価および利息・配当データ7と、資産別ベンチ
マークリターン8を入力する入力装置と、この入力装置
によって入力されたデータを格納する記憶装置と、要因
分解手段1による要因分解の結果を出力する出力装置と
を有している。
【0047】以下に、上記要因分解手段1によるアケダ
要因分解の方法について説明する。
【0048】アケダ要因分解の方法では、資産運用によ
るリターンの計算に使用する期初と期末のポートフォリ
オ(分散投資による資産)の時価評価額V0 、V1 、お
よび期中のキャッシュフローΣt t について下記の準
備を行う。
【0049】V0 とV1 は、それぞれの定義から下式(1
6)と(17)のように記述することができる。
【0050】 V0 =Σj j (0)×pj (0) (16) V1 =Σj j (1)×pj (1) (17) ここで、0は期初、1は期末を示している。
【0051】mj (t)は、時点tにおける銘柄jの保
有数量(t=0あるいはt=1の場合)、あるいは売買
数量(0<t<1の場合)を示している。
【0052】pj (t)は、時点tにおける銘柄jの価
格とする。
【0053】上記mj (1)とmj (0)は、下式(18)
の関係を有している。
【0054】 mj (1)=mj (0)+Σt(buy)j (t)−Σt(sell) j (t) (18) ここで、Σt(buy)j (t)は、銘柄jについての期中
のすべての時点の購入数量についての和を意味し、Σ
t(sell) j (t)は、銘柄jについての期中のすべて
の時点の売却数量の和を意味する。
【0055】すなわち、銘柄jの期末保有数量m
j (1)は、期初の保有数量mj (0)に、期中の購入
数量Σt(buy)j (t)を加え、期中の売却数量Σ
t(sell) j (t)を差し引いたものということができ
る。
【0056】一方、期中のキャッシュフローΣt
t は、下式(19)のように銘柄別の売買と受け取り利息・
配当に分解することができる。 Σt t = Σj(buy)Σt j (t)×pj (t) - Σj(sell) Σt j (t)×pj (t) - Σj(hold) j (0)×dj (0' ) - Σj(buy)Σt j (t)×dj (t' ) + Σj(sell) Σt j (t)×dj (t' ) (19) ここで、(19)式の第一項は、時点tで銘柄jを購入した
時の支払金額mj (t)×pj (t)を、すべての購入
時点と購入銘柄について和をとったものである。なお、
第一項は、購入であるので、資金の流入(キャッシュイ
ン)であり、符号は正となる。
【0057】(19)式の第二項は、時点tで銘柄jを売却
した時の受取金額mj (t)×pj (t)を、すべての
売却時点と売却銘柄について和をとったものであり、資
金の流出(キャッシュアウト)に相当するので、符号は
負となる。
【0058】(19)式の第三項は、期初保有銘柄の保有数
量mj (0)についての期中の受け取り利息・配当額を
合計したものである。なお、dj (0')は、時点0(期
初)で保有していた銘柄jについての時点0'(0<0'
<1)で受け取った単位数量あたりの利息・配当であ
る。この受け取り利息・配当は、資産からの資金の流出
(キャッシュアウト)となるので、第三項の符号は負と
なる。
【0059】(19)式の第四項は、期中の時点tで購入し
た銘柄について時点t' で受け取った利息・配当の合計
であり、dj (t')は、時点t で購入した銘柄jの時点
t' (t<t' <1)で受け取った単位数量あたりの利
息・配当である。なお、この項も、キャッシュアウトと
なるので、符号は負となる。
【0060】(19)式の第五項は、期中の時点t' で受け
取る利息・配当からの、時点tですでに売却した銘柄に
ついての利息・配当の控除分の合計である。ここで、d
j(t')は、時点t で売却した銘柄jが、売却しなけれ
ば時点t'(t<t' <1)で受け取ることができた単位
数量あたりの利息・配当である。なお、この項は、受け
取り利息・配当に対する控除であるので、符号は正とな
る。
【0061】上記のように準備した(16)式ないし(19)式
を、すでに説明した資産別修正ディーツ法によるリター
ンrの(10)式に代入し、超過リターンr−Rを計算すれ
ば、下記の(20)式を得ることができる。
【0062】 r−R= whold×{Σj(hold) j (0)×rj '(0) −R} +wbuy ×{Σj(buy)j (*) ×rbj'(*) −R} −wsell×{Σj(sell) j (*) ×rsj'(*) −R} (20) ここで、wholdは、期中の資産平残に占める期初保有分
(Vhold)の投資ウェイトを示しており、下式(21)によ
って表される。
【0063】 whold=Vhold/(V0 +Σt t ×(1−t)) (21) wbuy は、期中の資産平残に占める期中購入分
(Vbuy )の投資ウェイトを示しており、下式(22)によ
って表される。
【0064】 wbuy =Vbuy /(V0 +Σt t ×(1−t)) (22) wsellは、期中の資産平残に占める期中売却分の投資ウ
ェイトを示しており、下式(23)によって表される。
【0065】 wsell=Vsell/(V0 +Σt t ×(1−t)) (23) 上式(21),(22),(23)のVhold、Vbuy 、Vsellはさら
に、下式(24),(25),(26)によってそれぞれ表される。
【0066】 Vhold= Σj(hold) {mj (0)×〔pj (0) - dj (0')×(1- 0')〕} (24) Vbuy = Σj(buy)Σt{mj (t)×〔pj (t) - dj (t')×(1−t')/(1−t)〕×(1−t)} (25) Vsellj(sell) Σt {mj (t) ×〔pj (t)- dj (t')×(1−t') /(1−t)〕×(1−t)} (26) また、(20)式において、xj (0)は、期初保有銘柄j
の期初投資ウェイトを示しており、下式(27)によって表
される。
【0067】 xj (0)=mj (0)×{pj (0)−dj (0')×(1−0')} /Vhold (27) rj '(0) は、期初保有銘柄jを期末まで保有した場合
の修正ディーツ法リターンを示しており、下式(28),(2
9) によって表されるrj '(t) においてt=0とした
ものである。
【0068】 rj '(t) =rj (t)/(1−t) (28) rj (t) ={pj (1)−pj (t)+dj (t' )} /{pj (t)−dj (t')×(1−t')/(1−t)} (29) なお、上記(28),(29) 式から、rj '(t)の分母は{p
j (t)−dj (t')×(1−t')/(1−t)}/
(1−t)であり、これに数量mj (t)を乗じた値が
時点tに購入した銘柄jの期中平残に相当する。これを
すべての期中購入分について集計したのが、(25)式のV
buy である。
【0069】yj (*) は、期中購入部分をポートフォ
リオと見なしたときの期中購入銘柄jの投資ウェイトを
示しており、下式(30),(31) によって表される。
【0070】 yj (*) =Σt(buy)j (t) (30) yj (t) ={mj (t)×〔pj (t)−dj (t')×(1−t') /(1−t)〕×(1−t)}/Vbuy (31) なお、上記符号*の意味は、同一銘柄について期間中に
複数回の投資行為を行った場合のそれらの合計を意味す
る。つまり、銘柄jの購入は期中1回とは限らないの
で、銘柄jについて期中に購入した分を集計したウェイ
トが(30)式のyj (*)となる。
【0071】rbj' (*)は、購入銘柄jの期中加重平
均の修正ディーツ法リターンであって、下式(32)によっ
て表される。
【0072】 rbj'(*) =Σt(buy)((yj (t)/yj (*))×rj '(t) (32) なお、上記yj (*)と同様の考え方により、期中に購
入したすべての銘柄jの期間換算リターンrj ' (t)
を、yj (t)をウェイトとして加重平均した銘柄jの
リターンが(32)式のrbj' (*)となる。
【0073】zj (*) は、期中売却部分をポートフォ
リオと見なしたときの期中売却銘柄jの投資ウェイトで
あって、下式(33),(34) によって表される。
【0074】 zj (*) =Σt(sell) j (t) (33) zj (t)={mj (t)×〔pj (t)−dj (t')×(1−t') /(1−t)〕×(1−t)}/Vsell (34) rsj'(*) は、売却銘柄j の期中加重平均の修正ディー
ツ法リターンであって、下式(35)によって表される。
【0075】 rsj'(*) =Σt(sell) (zj (t)/zj (*))×rj '(t) (35) 以上(21)式ないし(35)式を用いれば、(20)式を計算する
ことができる。
【0076】(20)式の第一項は資産運用の期初保有分の
超過リターン、第二項は期中購入分の超過リターン、第
三項は期中売却分の超過リターンをそれぞれ示してお
り、各超過リターンをセクターティルト効果と銘柄選択
効果に要因分解できる重要な特徴を有している。
【0077】すなわち、(20)式によれば、第一項から第
三項までの期初保有効果と期中購入効果と期中売却効果
が、いずれもすでに説明した(12)式の資産別の修正ディ
ーツ法によるリターンrと同じ形を有している。このた
め、超過リターン(r−R)をセクターティルト効果と
銘柄選択効果に要因分解した(14)式のやり方と同様のや
り方によって、期初保有分セクターティルト効果と、期
初保有分銘柄選択効果と、期中購入分セクターティルト
効果と、期中購入分銘柄選択効果と、期中売却分セクタ
ーティルト効果と、期中売却分銘柄選択効果を求めるこ
とができるのである。
【0078】具体的な要因分解の方法について以下に説
明する。
【0079】(20)式の各超過リターンにおけるポートフ
ォリオ部分のリターンは、銘柄別ウェイトと銘柄別リタ
ーンの積を合計したものであって、Σj j ×rj のよ
うな形になっているので、これをセクター別リターンに
変形する。
【0080】ここで、セクターsについてxj を集計し
たものをxs とし、rj をxj で加重平均して算出した
セクターリターンをrs とすると、下式(36),(37) のよ
うになる。
【0081】 xs =Σj j (36) rs =Σj ((xj /xs )×rj ) (37) ここで、Σj はセクターsに属するすべての銘柄jにつ
いての和を示している。
【0082】このとき、Σj j ×rj は次の(38)式よ
うに変形することができる。
【0083】 Σj j ×rj =Σs s ×Σj ((xj /xs )×rj ) =Σs s ×rs (38) この方法により、(20)式の第一項ないし第三項を、 期初保有効果=whold×{Σj(hold) j (0)×rj '(0) −R} (1) 期中購入効果=wbuy ×{Σj(buy)j (*) ×rbj'(*) −R} (2) 期中売却効果=wsell×{Σj(sell) j (*) ×rsj'(*) −R} (3) のようにおくと、上記(1),(2),(3) 式を、下式(4) 〜
(9) に要因分解することができる。
【0084】 期初保有分セクターティルト効果 =whold×{Σs (xs(hold) −ps )×(Rs −R)} (4) 期初保有分銘柄選択効果 =whold×{Σs s(hold) ×(rs(hold) −Rs )} (5) 期中購入分セクターティルト効果 =wbuy ×{Σs (xs(buy)−ps )×(Rs −R)} (6) 期中購入分銘柄選択効果 =wbuy ×{Σs s(buy)×(rs(buy)−Rs )} (7) 期中売却分セクターティルト効果 =wsell×{Σs (xs(sell) −ps )×(Rs −R)} (8) 期中売却分銘柄選択効果 =wsell×{Σs s(sell) ×(rs(sell) −Rs )} (9) ここで、 xs(hold) =Σj,s(hold) j (0);j,s(hold) はセ
クターsの期初保有分中の銘柄j 、Rs は、セクター・
ベンチマーク・インデックス・リターンと呼ばれるもの
であって、セクターsのベンチマーク・インデックス・
リターン、ps は、ベンチマークにおけるセクターsの
ウェイトであって、R=Σs (ps ×Rs )で表される
もの、 rs(hold) =Σj,s(hold) ((xj(hold) /xs(hold)
×rj '(0)) xs(buy)=Σj,s(buy)j (*) ;j,(buy) はセクター
sの期中購入分中の銘柄j 、 rs(buy)=Σj,s(buy)((yj (*) /xs(buy))×rbj
'(*)) xs(sell) =Σj,s(sell) j (*) ;j,(sell)はセク
ターsの期中売却分中の銘柄j 、 rs(sell) =Σj,s(sell) ((zj (*) /xs(sell)
×rsj'(*)) 以上がアケダ要因分解の方法であるが、図1の要因分解
手段1は、上記方法を実現するための装置である。この
ことを図1に沿って説明する。
【0085】図1において期初保有効果算出部2a 、期
中購入効果算出部2b 、期中売却効果算出部2c は、上
記アケダ要因分解における(20)式、あるいは(1),(2),
(3) 式を個別に求めるものである。
【0086】期初保有効果算出部2a では、期初保有残
高データ4と、購入取引データ5と、売却取引データ6
と、期初・期末時価および利息・配当データ7とを入力
し、whold、xj (0)、rj '(0) を算出し(ステッ
プ20)、次に、資産別ベンチマークリターンのデータ
8を入力し、ステップ20で算出したwhold、x
j (0)、rj '(0) から期初保有分のウェイトと超過
リターンを算出する(ステップ21)。
【0087】図2は、上記期初保有効果算出部2a 内の
さらに詳細な構成とその処理フローを示している。
【0088】図2に示すように、期初保有効果算出部2
a は、銘柄別期間リターンrj '(0) の算出部100
と、銘柄別ウェイトxj (0)の算出部101と、期初
部分総平残Vholdの算出部102と、期初部分のウェイ
ト算出部103とを有している。
【0089】上記銘柄別期間リターンrj '(0) の算出
部100と、銘柄別ウェイトxj (0)の算出部101
と、期初部分総平残Vholdの算出部102と、期初部分
のウェイト算出部103は、期初保有残高データ4と購
入取引データ5と、売却取引データ6と、期初・期末時
価および利息・配当データ7から、期末株価p
j (1)、期初数量・株価mj (0),pj (0)、受
取利息・配当データdj (0')、資産の総平残を得て、
j '(0) ,xj (0),wholdの値を算出する。
【0090】このとき、銘柄別期間リターンrj '(0)
の算出部100と、銘柄別ウェイトxj (0)の算出部
101と、期初部分総平残Vholdの算出部102と、期
初部分のウェイト算出部103は、それぞれ式(28),(2
7),(24),(21) の計算を行って目的の値を得る。
【0091】一方、期中購入効果算出部2b では、期初
保有残高データ4と、購入取引データ5と、売却取引デ
ータ6と、期初・期末時価および利息・配当データ7を
入力し、wbuy 、yj (*) 、rbj'(*) を算出し(ス
テップ22)、次に、資産別ベンチマークリターンのデ
ータ8を入力し、ステップ22で算出したwbuy 、yj
(*)、rbj'(*) から期中購入分のウェイトと超過リ
ターンを算出する(ステップ23)。
【0092】図3は、上記期中購入効果算出部2b 内の
さらに詳細な構成とその処理フローを示している。
【0093】図3に示すように、期中購入効果算出部2
b は、取引別期間リターンrj ' (t)の算出部110
と、銘柄別の加重リターン算出部111と、取引別ウェ
イトyj (t)の算出部112と、銘柄別の加重ウェイ
ト算出部113と、購入部分総平残Vbuy の算出部11
4と、購入部分のウェイト算出部115とを有してい
る。
【0094】上記取引別期間リターンrj ' (t)の算
出部110と、銘柄別の加重リターン算出部111と、
取引別ウェイトyj (t)の算出部112と、銘柄別の
加重ウェイト算出部113と、購入部分総平残Vbuy
算出部114と、購入部分のウェイト算出部115は、
期初保有残高データ4と、購入取引データ5と、売却取
引データ6と、期初・期末時価および利息・配当データ
7とから、期末株価pj (1)、購入取引データm
j (t)、pj (t)、受取利息・配当データdj (t
')、資産の総平残を得て、rbj' (*),yj (*),
buy の値を算出する。
【0095】このとき、取引別期間リターンrj'(t)
の算出部110と、銘柄別の加重リターン算出部111
と、取引別ウェイトyj (t)の算出部112と、銘柄
別の加重ウェイト算出部113と、購入部分総平残V
buy の算出部114と、購入部分のウェイト算出部11
5は、それぞれ式(28),(32),(31),(30),(25),(22) の計
算を行って目的の値を算出する。
【0096】また、期中売却効果算出部2c では、期初
保有残高データ4と、購入取引データ5と、売却取引デ
ータ6と、期初・期末時価および利息・配当データ7を
入力し、wsell、zj (*)、rsj' (*)を算出し
(ステップ24)、次に、資産別ベンチマークリターン
のデータ8を入力し、ステップ24で算出したwsell
j (*)、rsj' (*)から期中売却分のウェイトと
超過リターンを算出する(ステップ25)。
【0097】図4は、上記期中売却効果算出部2c 内の
さらに詳細な構成とその処理フローを示している。
【0098】図4に示すように、期中売却効果算出部2
c は、取引別期間リターンrj '(t) の算出部120
と、銘柄別の加重リターン算出部121と、取引別ウェ
イトzj (t)の算出部122と、銘柄別の加重ウェイ
ト算出部123と、売却部分総平残Vsellの算出部12
4と、売却部分のウェイト算出部125とを有してい
る。
【0099】上記取引別期間リターンrj '(t) の算出
部120と、銘柄別の加重リターン算出部121と、取
引別ウェイトzj (t)の算出部122と、銘柄別の加
重ウェイト算出部123と、売却部分総平残Vsellの算
出部124と、売却部分のウェイト算出部125は、期
初保有残高データ4と、購入取引データ5と、売却取引
データ6と、期初・期末時価および利息・配当データ7
とから、期末株価pj (1)、購入取引データm
j (t)、pj (t)、受取利息・配当データdj (t
')、資産の総平残を得て、rsj'(*) ,zj (*) ,w
sellの値を算出する。
【0100】このとき、取引別期間リターンrj'(t)
の算出部120と、銘柄別の加重リターン算出部121
と、取引別ウェイトzj (t)の算出部122と、銘柄
別の加重ウェイト算出部123と、売却部分総平残Vse
llの算出部124と、売却部分のウェイト算出部125
は、それぞれ式(28),(35),(34),(33),(26),(23) の計算
を行って目的の値を算出する。
【0101】このようにして、期初保有効果算出部2a
と期中購入効果算出部2b と期中売却効果算出部2c
が、それぞれ期初保有分と期中購入分と期中売却分のウ
ェイトと超過リターンを算出した後は、要因分解手段1
のセクターティルト効果・銘柄選択効果算出部3がこれ
ら計算結果を入力し、上述した式(4) 〜(9) の方法によ
って、期初保有分と期中購入分と期中売却分のそれぞれ
のセクターティルト効果と銘柄選択効果を算出する。こ
れらの計算結果が図1におけるアケダ要因分解による要
因分解算出値9である。
【0102】なお、図1の要因分解手段1は、期初保有
効果算出部2a と期中購入効果算出部2b と期中売却効
果算出部2c のすべてを具備しているが、これらの算出
部は互いに独立である。このため、期初保有効果算出部
2a と期中購入効果算出部2b と期中売却効果算出部2
c の一部のみを具備した資産運用成果分析装置を構成す
ることも可能である。このような分析装置も本発明の要
旨の範囲内である。
【0103】この場合、セクターティルト効果・銘柄選
択効果算出部3は、期初保有効果・期中購入効果・期中
売却効果算出部2の構成に応じて、式(4) 〜(9) の一部
のみを計算するように構成する。すなわち、セクターテ
ィルト効果・銘柄選択効果算出部3は、式(4),(5) の計
算を行う期初保有分セクターティルト効果・銘柄選択効
果算出部と、式(6),(7) の計算を行う期中購入分セクタ
ーティルト効果・銘柄選択効果算出部と、式(8),(9) の
計算を行う期中売却分セクターティルト効果・銘柄選択
効果算出部の少なくとも一つを備えるようにする。
【0104】次に、図1の要因分解手段1を備えた本発
明による資産運用成果分析装置の出力について説明す
る。
【0105】図5は、上記の図1の要因分解手段1を備
えた資産運用成果分析装置の要因分解の結果の一例を示
している。この資産運用成果の要因分解の結果は、処理
装置から出力装置を介して出力される。出力装置は、プ
リンター、画面表示装置、電子ファイルとして格納する
記憶装置等を含む。このため、資産運用成果の要因分解
の結果は、紙、表示装置の画面、電子ファイルのいずれ
の形もとり得る。
【0106】図5の例において、「株式ポートフォリオ
・リターン:6.06% 」は修正ディーツ法によるリターン
r、「ベンチマーク・リターン(topix) :5.23% 」はベ
ンチマーク・インデックス・リターンR、「超過リター
ン(a-b) :0.83% 」はr−Rをそれぞれ示している。
【0107】「サブ・ポートフォリオ・リターン」の欄
は、「寄与ウェイト」、すなわちwhold,wbuy ,w
sellを乗じる前の期初保有分、期中購入分、期中売却分
それぞれのセクターティルト効果と銘柄選択効果を示し
ている(式(4) 〜(9) 参照)。
【0108】「寄与ウェイト」の欄はwhold,wbuy
sellの値を示している。
【0109】「リターン要因分解」の欄は、「サブ・ポ
ートフォリオ・リターン」の欄の値に、「寄与ウェイ
ト」の欄の値を乗じた数値、すなわち式(4) 〜(9) に示
す期初保有分セクターティルト効果、期初保有分銘柄選
択効果、期中購入分セクターティルト効果、期中購入分
銘柄選択効果、期中売却分セクターティルト効果、期中
売却分銘柄選択効果を示している。
【0110】図5の例の場合、たとえば、期中購入分の
超過リターンΣj(buy)j (*) ×rbj'(*) −Rを、
式(14)のように2つに分解した結果、セクターティルト
効果が1.95%、銘柄選択効果が3.98%となる。
これに対して、期中購入分のウェイトwbuy は0.04
3にすぎないので、ポートフォリオ全体への期中購入分
のセクターティルト効果は、0.043×1.95=
0.08となる。
【0111】上記本発明の資産運用成果分析装置による
要因分解と、従来の資産運用成果分析装置とを対比すれ
ば、従来は、たとえば超過リターンから図5の最下行の
「合計」欄のセクターティルト効果−0.77を得られ
たのにすぎないのに対し、本発明の資産運用成果分析装
置によれば、上記セクターティルト効果−0.77をさ
らに期初保有分セクターティルト効果−0.95、期中
購入分セクターティルト効果0.08、期中売却分セク
ターティルト効果0.09に要因分解することができ
る。
【0112】これにより、全体のセクターティルト効果
が負になったのは、期初保有分のセクターティルト効果
に原因があることが明らかになり、期初保有分の分散投
資のやり方をさらに検討することが可能になる。
【0113】また、式(15)と式(20)とを比較すれば明ら
かなように、従来の期初保有分、期中売買分への要因分
解は、寄与ウェイトwhold,wbuy ,wsellを乗じてお
らず、要因分解が正しく行われていなかったということ
ができる。これに対して、本発明の分析装置は、アケダ
要因分解によって、寄与ウェイトwhold,wbuy ,w
sellを求めることができ、これによって正しく期初保有
分と期中売買分に要因分解することができる。
【0114】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明の
資産運用成果分析装置によれば、資産運用による超過リ
ターンを、期初保有分と期中購入分と期中売却分のそれ
ぞれのセクターティルト効果と銘柄選択効果に要因分解
することができるので、期初や期中の資産運用のパフォ
ーマンスやファンドマネージャーのパフォーマンスを詳
細に検討でき、これによって将来の効率の良い資産運用
を有効に支援する資産運用成果分析装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の資産運用成果分析装置の要因分解手段
の構成とその処理の流れを示した図。
【図2】本発明の資産運用成果分析装置の期初保有効果
算出部の構成とその処理の流れを示した図。
【図3】本発明の資産運用成果分析装置の期中購入効果
算出部の構成とその処理の流れを示した図。
【図4】本発明の資産運用成果分析装置の期中売却効果
算出部の構成とその処理の流れを示した図。
【図5】本発明の資産運用成果分析装置による要因分解
の結果の例を示した図。
【符号の説明】
1 要因分解手段 2 期初保有効果・期中購入効果・期中売却効果算出部 2a 期初保有効果算出部 2b 期中購入効 果算出部 2c 期中売却効果算出部 3 セクターティルト効果・銘柄選択効果算出部 4 期初保有残高データ 5 購入取引データ 6 売却取引データ 7 期初・期末時価および利息・配当データ 8 資産別ベンチマークリターン 9 アケダ要因分解による要因分解算出値 100 銘柄別期間リターンrj'(0)の算出部 101 銘柄別ウェイトxj (0)の算出部 102 期初部分総平残Vholdの算出部 103 期初部分のウェイト算出部 110 取引別期間リターンrj'(t)の算出部 111 銘柄別の加重リターン算出部 112 取引別ウェイトyj (t)の算出部 113 銘柄別の加重ウェイト算出部 114 購入部分総平残Vbuy の算出部 115 購入部分のウェイト算出部 120 取引期間リターンrj'(t)の算出部 121 銘柄別の加重リターン算出部 122 取引別ウェイトzj (t)の算出部 123 銘柄別の加重ウェイト算出部 124 売却部分総平残Vsellの算出部 125 売却部分のウェイト算出部 whold 期中の資産平残に占める期初保有分の投資ウェ
イト wbuy 期中の資産平残に占める期中購入分の投資ウェ
イト wsell 期中の資産平残に占める期中売却分の投資ウェ
イト、 xj (0) 期初保有銘柄jの期初投資ウェイト rj '(0) 期初保有銘柄jを期末まで保有した場合の
修正ディーツ法リターン R ベンチマーク・インデックス・リターン yj (*) 期中購入部分をポートフォリオと見なした
ときの期中購入銘柄jの投資ウェイト rbj'(*) 購入銘柄jの期中加重平均の修正ディーツ法
リターン zj (*) 期中売却部分をポートフォリオと見なしたと
きの期中売却銘柄jの投資ウェイト rsj'(*) 売却銘柄j の期中加重平均の修正ディーツ
法リターン xs(hold) セクターごとの期初保有資産の期初投資ウ
ェイト Rs セクター・ベンチマーク・インデックス・リター
ン ps ベンチマークにおけるセクターsのウェイト xs(buy) セクターsの期中購入資産の投資ウェイト xs(sell) セクターsの期中売却資産の投資ウェイ
ト rs(hold) セクターsの期初保有資産による修正ディ
ーツ法リターン rs(buy) セクターsの期中購入資産による修正ディ
ーツ法リターン rs(sell) セクターsの期中売却資産による修正ディ
ーツ法リターン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力装置と処理装置と記憶装置と出力装置
    とからなり、投資による資産運用の成果を分析する資産
    運用成果分析装置において、 前記処理装置が、資産運用成果を期初保有効果、期中購
    入効果、および期中売却効果に分解し、さらにそれぞれ
    のセクターティルト効果および銘柄選択効果を算出する
    要因分解手段を有していることを特徴とする資産運用成
    果分析装置。
  2. 【請求項2】前記処理装置の要因分解手段は、期初保有
    効果・期中購入効果・期中売却効果算出部を有し、 この期初保有効果・期中購入効果・期中売却効果算出部
    は、前記記憶装置に記憶され、あるいは前記入力装置を
    介して入力された期初保有残高データと、購入取引デー
    タと、売却取引データと、期初・期末時価および利息・
    配当データと、資産別ベンチマークリターンとを入力
    し、下式(1),(2),(3) にそれぞれ示す期初保有効果、期
    中購入効果、および期中売却効果を算出するように構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の資産運用
    成果分析装置。 期初保有効果=whold×{Σj(hold) j (0)×rj '(0) −R} (1) 期中購入効果=wbuy ×{Σj(buy)j (*) ×rbj'(*) −R} (2) 期中売却効果=wsell×{Σj(sell) j (*) ×rsj'(*) −R} (3) ここで、 whold、wbuy 、wsellはそれぞれ、期中の資産平残に
    占める期初保有分、期中購入分、期中売却分の投資ウェ
    イト、 xj (0)は、期初保有銘柄jの期初投資ウェイト、 rj '(0)は、期初保有銘柄jを期末まで保有した場合
    の修正ディーツ法リターン、 Rは、ベンチマーク・インデックス・リターン、 yj (*) は、期中購入部分をポートフォリオと見なし
    たときの期中購入銘柄jの投資ウェイト、 rbj'(*) は、購入銘柄jの期中加重平均の修正ディー
    ツ法リターン、 zj (*) は、期中売却部分をポートフォリオと見なし
    たときの期中売却銘柄jの投資ウェイト、 rsj'(*) は、売却銘柄j の期中加重平均の修正ディー
    ツ法リターンである。
  3. 【請求項3】前記処理装置の要因分解手段は、 前記記憶装置に記憶され、あるいは前記入力装置を介し
    て入力された期初保有残高データと、購入取引データ
    と、売却取引データと、期初・期末時価および利息・配
    当データと、資産別ベンチマークリターンとを入力し、
    下式(1) に示す期初保有効果を算出する期初保有効果算
    出部と、 前記記憶装置に記憶され、あるいは前記入力装置を介し
    て入力された期初保有残高データと、購入取引データ
    と、売却取引データと、期初・期末時価および利息・配
    当データと、資産別ベンチマークリターンとを入力し、
    下式(2) に示す期中購入効果を算出する期中購入効果算
    出部と、 前記記憶装置に記憶され、あるいは前記入力装置を介し
    て入力された期初保有残高データと、購入取引データ
    と、売却取引データと、期初・期末時価および利息・配
    当データと、資産別ベンチマークリターンとを入力し、
    下式(3) に示す期中売却効果を算出する期中売却効果算
    出部のうちの少なくとも一つを有していることを特徴と
    する請求項1に記載の資産運用成果分析装置。 期初保有効果=whold×{Σj(hold) j (0)×rj '(0) −R} (1) 期中購入効果=wbuy ×{Σj(buy)j (*) ×rbj'(*) −R} (2) 期中売却効果=wsell×{Σj(sell) j (*) ×rsj'(*) −R} (3) ここで、 whold、wbuy 、wsellはそれぞれ、期中の資産平残に
    占める期初保有分、期中購入分、期中売却分の投資ウェ
    イト、 xj (0)は、期初保有銘柄jの期初投資ウェイト、 rj '(0) は、期初保有銘柄jを期末まで保有した場合
    の修正ディーツ法リターン、 Rは、ベンチマーク・インデックス・リターン、 yj (*) は、期中購入部分をポートフォリオと見なし
    たときの期中購入銘柄jの投資ウェイト、 rbj'(*) は、購入銘柄jの期中加重平均の修正ディー
    ツ法リターン、 zj (*) は、期中売却部分をポートフォリオと見なし
    たときの期中売却銘柄jの投資ウェイト、 rsj'(*) は、売却銘柄j の期中加重平均の修正ディー
    ツ法リターンである。
  4. 【請求項4】前記処理装置の要因分解手段は、さらにセ
    クターティルト効果・銘柄選択効果算出部を有し、 このセクターティルト効果・銘柄選択効果算出部は、前
    記期初保有効果と、期中購入効果と、期中売却効果とを
    入力し、下式(4),(5),(6),(7),(8),(9) にそれぞれ示す
    期初保有分セクターティルト効果と、期初保有分銘柄選
    択効果と、期中購入分セクターティルト効果と、期中購
    入分銘柄選択効果と、期中売却分セクターティルト効果
    と、期中売却分銘柄選択効果を算出することを特徴とす
    る請求項2に記載の資産運用成果分析装置。 期初保有分セクターティルト効果 =whold×{Σs (xs(hold) −ps )×(Rs −R)} (4) 期初保有分銘柄選択効果 =whold×{Σs s(hold) ×(rs(hold) −Rs )} (5) 期中購入分セクターティルト効果 =wbuy ×{Σs (xs(buy)−ps )×(Rs −R)} (6) 期中購入分銘柄選択効果 =wbuy ×{Σs s(buy)×(rs(buy)−Rs )} (7) 期中売却分セクターティルト効果 =wsell×{Σs(xs(sell) −ps )×(Rs −R)} (8) 期中売却分銘柄選択効果 =wsell×{Σs s(sell) ×(rs(sell) −Rs )} (9) ここで、 xs(hold) =Σj,s(hold) j (0);j,s(hold) はセ
    クターsの期初保有分中の銘柄j 、 Rs は、セクター・ベンチマーク・インデックス・リタ
    ーンと呼ばれるものであって、セクターsのベンチマー
    ク・インデックス・リターン、 ps は、ベンチマークにおけるセクターsのウェイトで
    あって、R=Σs (ps ×Rs )で表されるもの、 rs(hold) =Σj,s(hold) ((xj(hold) /xs(hold)
    ×rj '(0)) xs(buy)=Σj,s(buy)j (*) ;j,(buy) はセクター
    sの期中購入分中の銘柄j 、 rs(buy)=Σj,s(buy)((yj (*) /xs(buy))×rbj
    '(*)) xs(sell) =Σj,s(sell) j (*) ;j,(sell)はセク
    ターsの期中売却分中の銘柄j 、 rs(sell) =Σj,s(sell) ((zj (*) /xs(sell)
    ×rsj'(*))
  5. 【請求項5】前記処理装置の要因分解手段は、 前記期初保有効果算出部が算出した期初保有効果を入力
    し、下式(4),(5) にそれぞれ示す期初保有分セクターテ
    ィルト効果と期初保有分銘柄選択効果を算出する期初保
    有分セクターティルト効果・銘柄選択効果算出部と、 前記期中購入効果算出部が算出した期中購入効果を入力
    し、下式(6),(7) にそれぞれ示す期中購入分セクターテ
    ィルト効果と期中購入分銘柄選択効果を算出する期中購
    入分セクターティルト効果・銘柄選択効果算出部と、 前記期中売却効果算出部が算出した期中売却効果を入力
    し、下式(8),(9) にそれぞれ示す期中売却分セクターテ
    ィルト効果と期中売却分銘柄選択効果を算出する期中売
    却分セクターティルト効果・銘柄選択効果算出部のうち
    の少なくとも一つを有していることを特徴とする請求項
    3に記載の資産運用成果分析装置。 =whold×{Σs (xs(hold) −ps )×(Rs −R)} (4) 期初保有分銘柄選択効果 =whold×{Σs s(hold) ×(rs(hold) −Rs )} (5) 期中購入分セクターティルト効果 =wbuy ×{Σs (xs(buy)−ps )×(Rs −R)} (6) 期中購入分銘柄選択効果 =wbuy ×{Σs s(buy)×(rs(buy)−Rs )} (7) 期中売却分セクターティルト効果 =wsell×{Σs (xs(sell) −ps )×(Rs −R)} (8) 期中売却分銘柄選択効果 =wsell×{Σs s(sell) ×(rs(sell) −Rs )} (9) ここで、 xs(hold) =Σj,s(hold) j (0);j,s(hold) はセ
    クターsの期初保有分中の銘柄j 、 Rs は、セクター・ベンチマーク・インデックス・リタ
    ーンと呼ばれるものであって、セクターsのベンチマー
    ク・インデックス・リターン、 ps は、ベンチマークにおけるセクターsのウェイトで
    あって、 R=Σs (ps ×Rs )で表されるもの、 rs(hold) =Σj,s(hold) ((xj(hold) /xs(hold)
    ×rj '(0)) xs(buy)=Σj,s(buy)j (*) ;j,(buy) はセクター
    sの期中購入分中の銘柄j 、 rs(buy)=Σj,s(buy)((yj (*) /xs(buy))×rbj
    '(*)) xs(sell) =Σj,s(sell) j (*) ;j,(sell)はセク
    ターsの期中売却分中の銘柄j 、 rs(sell) =Σj,s(sell) ((zj (*) /xs(sell)
    ×rsj'(*))
JP32910394A 1994-12-28 1994-12-28 資産運用成果分析装置 Pending JPH08185441A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32910394A JPH08185441A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 資産運用成果分析装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32910394A JPH08185441A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 資産運用成果分析装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11125221A Division JPH11338918A (ja) 1999-04-30 1999-04-30 資産運用成果分析装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08185441A true JPH08185441A (ja) 1996-07-16

Family

ID=18217649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32910394A Pending JPH08185441A (ja) 1994-12-28 1994-12-28 資産運用成果分析装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08185441A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001331654A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Masaaki Usui コンピュータネットワークを利用して複数の資産を一元管理する方法及びシステム
JP2004501433A (ja) * 2000-05-09 2004-01-15 マウント・ルーカス・マネージメント・コーポレーション 投資収益のインデックスを生成する方法およびシステム
US7194742B2 (en) 2001-06-22 2007-03-20 Seiko Epson Corporation Information management system and information management method for network
JP2007179231A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Nomura Research Institute Ltd 資産運用の成果を分析することを支援するためのシステム及び方法
JP2007213108A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Nomura Research Institute Ltd 資産運用の成果を分析することを支援するためのシステム及び方法
US7440868B2 (en) 2003-03-24 2008-10-21 Nec Corporation Method for determining a position of an object

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004501433A (ja) * 2000-05-09 2004-01-15 マウント・ルーカス・マネージメント・コーポレーション 投資収益のインデックスを生成する方法およびシステム
JP2001331654A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Masaaki Usui コンピュータネットワークを利用して複数の資産を一元管理する方法及びシステム
US7676417B2 (en) 2000-05-24 2010-03-09 Masaaki Usui Method and system for unified management of plurality of assets using computer network
JP4573948B2 (ja) * 2000-05-24 2010-11-04 正明 薄井 コンピュータネットワークを利用して複数の資産を一元管理する方法及びシステム
US7194742B2 (en) 2001-06-22 2007-03-20 Seiko Epson Corporation Information management system and information management method for network
US7440868B2 (en) 2003-03-24 2008-10-21 Nec Corporation Method for determining a position of an object
JP2007179231A (ja) * 2005-12-27 2007-07-12 Nomura Research Institute Ltd 資産運用の成果を分析することを支援するためのシステム及び方法
JP2007213108A (ja) * 2006-02-07 2007-08-23 Nomura Research Institute Ltd 資産運用の成果を分析することを支援するためのシステム及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8799145B2 (en) System and method for risk management using average expiration times
US7991667B2 (en) System and method for risk management
JP4244188B2 (ja) モーゲージ証券インデックスを管理する方法およびシステム
US7395236B2 (en) Risk management system and method providing rule-based evolution of a portfolio of instruments
US6493682B1 (en) Optimal order choice: evaluating uncertain discounted trading alternatives
US7428508B2 (en) System and method for hybrid spreading for risk management
US7236952B1 (en) Invention in finance
JP3247356B2 (ja) 資産運用助言システム及びそのプログラムを収録した記録媒体
US20040172352A1 (en) Method and system for correlation risk hedging
JP2002366761A (ja) 自動店頭取引デリバティブ取引システム
EP1787259A2 (en) System and method for flexible spread participation
WO2003052661A1 (en) Systems and methods for automated commission processing
Cui et al. An agent-based modeling approach to study price impact
US20090240557A1 (en) Method, apparatus and computer program product for valuing a technological innovation
JPH08185441A (ja) 資産運用成果分析装置
Armstrong et al. Pricing index options by static hedging under finite liquidity
Ning et al. Order imbalance in the FTSE index futures market: Electronic versus open outcry trading
JPH11338918A (ja) 資産運用成果分析装置
JPH0736976A (ja) 売買判断処理システム
KR20220109150A (ko) 투자자 개인별 증권거래 데이터를 이용한 투자지표 산출 장치 및 방법
US7835968B1 (en) Methods, systems and program products for market analysis
US8484118B1 (en) Methods, systems and program products for market analysis
Yang Fx spot trading and risk management from a market maker’s perspective
JP2002189843A (ja) 財務状況予測方法、および、予測プログラム
Chávez-Bedoya et al. Pricing and spread components at the Lima Stock Exchange