JPH08184671A - 超音波距離測定装置 - Google Patents

超音波距離測定装置

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JPH08184671A
JPH08184671A JP6341057A JP34105794A JPH08184671A JP H08184671 A JPH08184671 A JP H08184671A JP 6341057 A JP6341057 A JP 6341057A JP 34105794 A JP34105794 A JP 34105794A JP H08184671 A JPH08184671 A JP H08184671A
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measurement
ultrasonic
distance
time
ellipse
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JP6341057A
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Sadayoshi Abe
貞好 安部
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  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ある測定幅内に於ける物体までの最短距離を
高精度で計測し、更に不使用時は保護カバーを閉じて装
置を保護する。 【構成】 超音波の送信及び受信の双方を行なう超音波
素子1を複数配置し、発振回路2からの送信信号を、所
定の超音波素子7にのみ出力させる送信手段4、受信し
た1又は複数の受信信号を増幅整形して時間計測手段6
へ送る受信手段5、受信手段5より送られた1或いは複
数の受信信号の伝搬時間を計測する時間計測手段6、種
々の制御を行なう測定制御手段8又は高速測定手段80
及び複数のデータのなす円と楕円若しくは楕円と楕円の
軌跡の交点座標により測定対象16の位置を特定して距
離を求める座標計算手段9を具え、円と楕円若しくは楕
円と楕円のなす交点座標から測定対象16までの距離を
測定する。更に、駆動手段12及び保護カバー13を備
え、装置を保護する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体や液体等の媒体中
における超音波の伝搬時間を測定することにより距離を
測定する超音波距離測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波距離測定装置(以下、「装
置」と記す。)は、詳細は後述するが、図31及び図3
2に示す装置(参考文献:日刊工業新聞社 発行:谷腰
欣司著:「超音波とその使い方」 95、96及び10
0頁)により2点間を測定し、又、図33に示す装置
(参考文献:工業調査会 発行:青野重夫著:「自動車
エレクトロニクス」 35頁)により、測定対象上の複
数の点について距離の測定を行なっていた。
【0003】図31に示す第1の従来の装置(100)
は、タイミング制御回路(3)からの指令により、発振
回路(2)は所定の周波数(例えば40KHz)、且つ
所定の時間幅Tw(図33)の送信信号を送信回路(4
0)に出力する。送信回路(40)は送信信号を増幅し
て送受信を行なう超音波素子(以下、単に「超音波素
子」と記す。)(7)に加え、超音波素子(7)は超音
波を測定対象(16)に向けて空気中へ放出する。測定
対象(16)に当たり反射した超音波を同一の超音波素
子(7)で受信し、該受信信号を受信回路(50)に於
て増幅及び整形して時間計測回路(60)へ加え、時間
計測回路(60)に於て超音波を発してから反射波が超
音波素子(7)に到達するまでのの時間Td(図33)
を計測し、計測結果の時間データを時間距離変換手段
(10)へ送る。時間距離変換手段(10)において、
計測結果の超音波の伝搬時間を距離に変換して表示回路
(11)に送り、表示回路(11)は距離を表示する。
【0004】第2の従来の装置(100)は、図32に
示す様に、超音波素子(7)が、送信専用の超音波スピ
ーカ(7T)と受信専用の超音波マイク(7R)とに分
離している点が第一の従来の装置と異なる。その他の動
作は第1の従来の装置(100)と同様である。
【0005】従来の第3の装置は、一定の幅を有する物
と物、例えば図34に示す様に、車(17)と測定対象
(16)の距離を計測するため、複数の超音波マイク
(7R1)、(7R2)と超音波スピーカ(7T1)、
(7T2)を所定の間隔で交互に配置し、まず第1段階
として超音波マイク(7T1)により超音波を送信し、
超音波マイク(7R1)により受信し、車(17)と測
定対象(16)の右の部分の距離を計測する。更に再度
超音波マイク(7T1)により超音波を送信し、超音波
マイク(7R2)により受信し、車(17)と測定対象
(16)の中央部分の距離を計測する。次に超音波スピ
ーカ(7T2)により信号を送出し、超音波マイク(7
R2)で受信し、車(17)と測定対象(16)の左側
の部分の距離を計測する。つまり、右、中央及び左の3
点について車(17)と測定対象(16)の間の距離を
計測し、一定の幅を有する物体までの距離を測定してい
た。
【0006】上記の様に、従来の超音波距離測定装置
(100)はいずれも、基本的には2つの点と点の間の
距離の測定をするものであり、ある一定の幅の区間にお
ける不確定な形状をした対象物との最短距離を求めるよ
うな用途には必ずしも適したものではなく、以下の多く
の課題を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来の装置(1
00)は、図35に於て、A点に装置(100)を置い
た場合を考えると、一般的に超音波素子はある指向性を
有するものの、一定の拡がりをもって伝搬するため、装
置(100)の正面O1に対象物があるときは問題はな
いが、装置(100)の正面からずれた半径Y1の真円
の軌跡上のO2やO3の位置に対象物がある場合、それ
らを特定できず、装置(100)はO2やO3に物体が
あるにも拘らず、O1の位置に物体があると誤認してし
まう。表3に、従来の第1の装置の測定対象が装置(1
00)正面からずれた場合に於ける、ずれ角の変化に対
する測定誤差の計算上の変化を示すが、例えば装置(1
00)正面から測定対象が30度ずれた場合は、+1
5.5%もの誤差になる。従って、例えば図35に於
て、A点に装置(100)を装着した車があるとする
と、装置(100)の正面からずれて物体がある場合
や、物体に凹凸があり、凸部が装置(100)の正面か
らずれている場合は、O2やO3に相当する部分がある
事になり、距離はY2、Y3であるにも拘らず、Y1で
あると表示される。つまり、装置(100)の正面から
ずれて物体が存在して誤差が発生するときは、誤差は常
に実際より距離が大きいプラス側、即ち危険側に発生す
ることになり、車を壁や他の車に寄せるような場合、接
触の危険性がある。
【0008】第2及び第3の従来の装置(100)は、
図36に示す様に、A点に超音波スピーカ(7T)があ
り、B点に超音波マイク(7R)がある場合、超音波ス
ピーカ(7T)と超音波マイク(7R)から等距離の点
は楕円の軌跡を描くことになる。従って、楕円と真円の
違いはあるが、基本的には第1の従来の装置(100)
と同様に楕円軌跡上の任意の位置にある物体O1、O2
及びO3の特定ができず、上記の第1の従来の装置(1
00)と基本的に同じ課題を有している。
【0009】更に、第2及び第3の従来の装置(10
0)では、上記の問題に加えて次の課題がある。図37
に於て、実際の測定は距離Aを測定し距離Lとして表示
するから、物体Pまでの距離Lが、超音波スピーカ(7
T)及び超音波マイク(7R)間の距離Cに比較して大
差がなくなってくると、誤差が大きくなり、しかも実際
よりも距離が大きい方向であるプラス側に誤差が発生す
る。表4の従来の第2の装置の欄に示すように、L=C
/2(=10cm)のときは誤差は+41.4(%),
L=C(=20cm)のとき+11.8(%)にもな
る。つまり、第2及び第3の従来の装置は、測定距離が
超音波スピーカ(7T)と超音波マイク(7R)の素子
間距離Cに比して大差がなくなる様な近距離測定を要す
る用途には適さない。
【0010】超音波を用いたものに限らず距離測定装置
は、測定誤差は小さいほうが良い。又、衝突の危険を回
避するために応用する時は、測定誤差が発生するときは
必ず安全側、即ちマイナス側に出るほうが良く、更に測
定対象に凹凸があったり、測定対象が測定装置の正面に
来るとは限らないから、測定装置に対する測定対象の位
置的な制限は緩やかな方が好ましい。又、移動体で応用
するには、距離計測のための処理を簡単にして、距離計
測時間を短かくした方が望ましい。更に、屋外等の悪環
境下では、雨等の水滴や塵、埃が付着して超音波素子
(7)の特性が変化して正常な超音波距離測定装置とし
ての動作がなされなくなる虞があるから、不使用時や悪
環境時は装置を保護できることが好ましい。本発明は、
これらの課題を解決して、所定の幅内に於ける測定対象
との最短距離を計測することができる距離測定装置を開
示するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の本発明の装置(1
A)は、図3に示す様に、タイミング制御回路(3)の
制御の下で、発振回路(2)から出力された送信信号を
送信回路(40)により増幅して超音波素子(7)に加
え、測定対象(16)に向けて超音波を発し、測定対象
(16)からの反射波を超音波素子(7)により受信し
て電気信号に変換し、該受信信号を受信回路(50)に
より増幅整形して時間計測回路(60)に送り、時間計
測回路(60)において超音波を発してから反射波が超
音波素子(7)に到達するまでの時間を計測し、該計測
された時間を時間距離変換手段(10)により距離に変
換して表示回路(11)に表示する超音波距離測定装置
(100)に於て、超音波の送信及び受信の双方を行な
う超音波素子(7)を複数配置し、複数の超音波素子
(7)に接続され、発振回路(2)からの送信信号を測
定制御手段(8)により指定された超音波素子(7)に
のみ出力させる送信手段(4)、複数の超音波素子
(7)に接続され、出力された超音波の反射波を超音波
素子(7)が受信した1又は複数の受信信号を増幅整形
して時間計測手段(6)へ送る受信手段(5)、受信手
段(5)より送られた1或いは複数の受信信号の伝搬時
間を計測し、計測結果の時間データを測定制御手段
(8)に出力する時間計測手段(6)、送信手段(4)
の制御及び時間計測手段(6)により計測された超音波
の伝搬時間データのうち特定の複数の時間データの記憶
し、該記憶された時間データを時間距離変換手段(30
0)により距離データに変換させ、更に座標計算部
(9)に於て該複数の距離データより計測距離データを
求めさせ、得られた計測距離データのうち最短の計測距
離データを表示回路(11)へ出力する測定制御手段
(8)、及び測定制御手段(8)に記憶された距離デー
タより測定対象(16)の存在を円或いは楕円の軌跡上
にとらえ、複数のデータのなす円と楕円若しくは楕円と
楕円の軌跡の交点座標により測定対象(16)の位置を
特定して測定対象(16)までの距離を求め、得られた
計測距離データを測定制御手段(8)に送る座標計算手
段(9)を具え、円と楕円若しくは楕円と楕円のなす交
点座標から測定対象(16)までの距離を測定する。
【0012】第2の本発明の装置(1B)は、図2に示
す様に、図3の第1の発明の装置(1A)の測定制御手
段(8)の代わりに、送信手段(4)を制御して複数の
超音波素子(7)に送信信号を同時に出力させ、或いは
特定の1つの超音波素子(7)に送信信号を出力させ、
その複数又は1の送信出力に対する各反射波の伝搬時間
を時間計測手段(6)により同時に計測して計測の繰り
返し回数を減らし、該計測した時間データのうち所定の
複数或いは1の時間データを読み込んで記憶し、該記憶
された時間データを時間距離変換手段(300)により
距離データに変換させ、更に座標計算部(9)に於て該
複数の距離データより計測距離データを求めさせ、得ら
れた計測距離データのうち最短の計測距離データを表示
回路(11)へ出力する高速測定制御手段(80)を具
える。
【0013】第3の本発明の装置(1C)は、請求項1
又は請求項2に記載の超音波距離測定装置(1A)(1
B)の超音波素子(7)の前面に可動式の保護カバー
(13)を配置し(図1に請求項1の装置(1A)に配
置した場合を示す。請求項2の装置(1B)も同様であ
る。)、測定制御手段(8)又は高速測定手段(80)
(図1には図示せず)より距離計測開始又は終了の指令
を受けて該保護カバー(13)の開駆動又は閉駆動をす
る駆動手段(12)を具える。
【0014】
【作用】ある超音波素子(7)により発せられた超音波
が測定対象(16)に当たって反射して同一の超音波素
子(7)に戻った場合に於て、超音波の伝搬時間の情報
しか得られないときは、測定対象(16)がその伝搬時
間の半分の時間に相当する距離を半径とした円の円周上
にあることのみしか解からず、測定対象(16)の存在
する位置を特定することはできない。一方、ある超音波
素子(7)から発せられた超音波が測定対象(16)に
当たって反射し、別の超音波素子(7)に達した場合に
於ては、上記と同様に超音波の伝搬時間の情報しか得ら
れない場合は、超音波を出力した超音波素子(7)と超
音波を受信した超音波素子(7)の存在する位置を両極
とし、該両極から測定対象(16)までの距離の和が超
音波の伝搬時間に相当する距離と等しい軌跡上、即ち、
楕円上にあることしか解からず、測定対象(16)の位
置を特定することはできない。しかし、同一の測定対象
(16)について円と楕円の双方の情報又は異なった複
数の楕円の情報を得ることができた場合は、その円と楕
円又はある楕円とそれとは異なった楕円との交点座標を
求めることにより測定対象(16)の位置を特定するこ
とができる。第1の発明は、上記の考えに基づくもので
ある。
【0015】以下、図3に示す第1の発明の装置(1
A)に於て、円と楕円の軌跡を利用する場合の作用を、
図4に示す様に、超音波素子U1及びU2の2つを用い
た場合について説明する。超音波素子U1及びU2、は
図4に示す様に、X−Y平面上の(−C、0)及び
(C、0)に配置し、測定する対象物は同図P及びQ点
にあるものとする。
【0016】図3に於て、測定制御手段(8)により送
信手段(4)を制御し、送信を行なう超音波素子(7)
を選択する。例えば超音波素子U1を選択(以下「ON
にする」と記す。)した場合、発振回路(2)から所定
の時間幅の所定の周波数の送信信号(図10のGCL
K)を超音波素子U1に送り、超音波素子U1に超音波
を放出させる。超音波素子U2はONとせず、超音波素
子U2は送信信号を放出しない。該超音波の放出に対
し、U1及びU2の2つの超音波素子に接続された受信
手段(5)により2つの超音波を受信し、各受信信号を
増幅整形して時間計測手段(6)に加えて、U1から超
音波が発せられ対象物に反射してU1及びU2に到達す
るまでの伝搬時間(夫々T1及びT2とする。)を計測
して、その時間データT1及びT2を測定制御手段
(8)に記憶する。T1及びT2の計測は、同時計測で
も個別計測でも構わない。
【0017】以上で第1段階の計測は終了し、次に以下
の第2段階の計測をする。再度測定制御手段(8)によ
り送信手段(4)を制御し、今度はU2をONにして、
所定の時間幅の所定の周波数の送信信号(図10のGC
LK)をU2の送信手段(4)へ送り、U2の超音波素
子(7)に超音波を放出させる。今回はU1はONにせ
ず、U1は超音波を発しない。U2による超音波の放出
に対し、U2自身が超音波を受信し、該受信信号を受信
手段(5)に於て増幅整形し、増幅整形された信号を時
間計測手段(6)に送り、U2より超音波が発せられ対
象物に反射してU2自身に到達するまでの伝搬時間(T
3とする。)を計測して、該時間データT3を測定制御
手段(8)により記憶する。
【0018】測定制御手段(8)は、更に第1段階の計
測で得られた時間データT1と第2段階で得られた時間
データT3を比較し、どちらか小さい方を、この区間に
於ける円の時間データT13として、楕円の時間データ
T2と共に記憶する。測定制御手段(8)に記録された
時間データT13及びT2は、時間距離変換手段(30
0)により夫々距離データD1及びD2に変換され、再
度測定制御手段(8)に記憶される。
【0019】座標計算手段(9)は、上記記憶された距
離データD1及びD2を得て、以下に説明する原理に基
づいて対象物の座標を決定する。U1又はU2と測定対
象の間を超音波が往復する距離である距離データD1は
一定であるから、図4に示す様に、測定対象までの片道
の距離、つまりD1の半分の距離を半径R1又はR2と
する円1又は円2の軌跡上に対象物が存在することにな
る。一方、U1より発した超音波が対象物で反射し、U
2に到達するまでの距離D2も一定であるから、D2の
半分の距離A1を長径とし、かつ短径が(A1
1/2の楕円1の軌跡上に対象物が存在すること
になる。
【0020】従って、対象物は円1又は円2及び楕円1
の双方を満足する位置、つまり、円1又は円2と楕円1
の交点P又はQ上に存在することになる。円1の方が小
さいとすると、円1と楕円1の交点Pの座標(X1、Y
1)は、次式で表わされる。
【式1】
【式2】 上記の様にY1を求めることにより、U1及びU2が存
在するX軸から対象物までの距離を得ることができる。
一方円2が小さい場合でも、楕円1はY軸について対象
であるから、円2の中心をを円1の中心の位置に移動し
て交点を求めても、交点のY座標は変わらない。つま
り、交点Pだけでなく交点Qの座標も、上式を用いて計
算することができる。以上の原理により、座標計算手段
(9)により、U1からU2の範囲、つまりX軸の−C
から+Cの範囲内に於ける装置と対象物までの最短の距
離を求めることができる。
【0021】上記では、点P又はQで超音波が反射さ
れ、U1及びU2に入射した場合であるが、図5に示す
様に、測定対象(16)が例えば壁の様に平らな場合
は、装置は反射してきた受信波形の最先の部分で時間を
計測するから、上記の夫々の経路の最短ルートを形成す
る壁上の異なった点P1及びP2或いはP3からの反射
波が夫々U1及びU2に入射し、これらの反射波入力に
ついて上記と同様に時間計測及びデータ処理し、距離デ
ータD1及びD2を得て、円1又は円2及び楕円1を決
定して交点P又はQを求め、測定距離Y1を得る。従っ
て、この様な場合は、図5に示す様に、Y1は装置
(1)と壁である測定対象(16)との距離YBと同じ
か又は小さい値となり、誤差は常にゼロ又はマイナス極
性となる。この誤差の大きさそのものも、発明の効果の
ところで述べる様に、従来の装置の誤差に比して大幅に
改善されている。
【0022】図6及び図7に、測定対象(16)に夫々
凸及び凹がある場合について示す。図6は、測定対象
(16)の中央部分に凸部がある場合である。距離測定
は上記と全く同様に行なわれ、距離データD1及びD2
が求められ、円1又は円2及び楕円1の軌跡が得られ
る。円1及び円2は、夫々凸部でない点P1及びP3が
U1及びU2から最短距離となるから、図中のR1及び
R2を半径とする円の軌跡を描く。U1より発し、測定
対象(16)で反射し、U2に至る経路は、凸部上の点
P2で反射する経路が最短となるから、P2を通る楕円
1が得られることになり、この楕円1と円1及び円2は
点P及びQに於て交わり、交点座標が求められる。以
後、上記と同様に距離Y1を得て表示回路(11)へ出
力される。一方、U1の位置からU2の位置までの範囲
に於ける装置(1)と測定対象(16)との実際の最短
距離はYBであるから、上記と同様にY1は常にYBと
同じか小さい値となり、誤差はゼロ又は常にマイナスの
極性となる。
【0023】図7は、測定対象(16)の中央部分に凹
部がある場合である。反射波は凹部でない点P1、P3
及び凹部にある点P2に於て反射され、上記凸部がある
場合と同様に円1、円2及び楕円1が描かれ、円1及び
円2の小さい方と楕円1の交点P又はQを得て、距離Y
1が求められる。この場合は、P1部分の壁が装置
(1)との最少距離YBとなるから、やはり、計測距離
Y1はYBと同じか小さくなり、誤差はゼロ又は必ずマ
イナスの極性となる。
【0024】上記では、2つの超音波素子U1及びU2
の場合について説明したが、より幅広く装置(1)と測
定対象(16)との間の距離を計測する必要がある場合
は、更に超音波素子(7)を増やせば良い。この場合の
動作を、図8に示す超音波素子が8の7区間(隣接する
2つの超音波素子のなす間隔を1区間とする。)の場合
につい説明する。超音波素子(8)の配置は、直線状で
なくても勿論構わない。
【0025】まず、隣り合った1組の超音波素子U1と
U2のなす区間1について、上記と同じ動作をし、円
1、円2及び楕円1の軌跡を把握し、円1及び円2のど
ちらか小さい方と楕円1のなすの交点を求めることによ
り距離Y1を求め、U1とU2の区間内に於ける装置
(1)と測定対象(16)との距離を計測する。次にそ
の隣の1組の超音波素子U2とU3のなす区間2につい
ても、上記と同様に計測し、円2、円3及び楕円2の軌
跡を把握し、円2及び円3のどちらか小さい方と楕円2
の交点を求めることにより距離Y1を求め、区間2にお
ける装置)と測定対象(16)との距離を計測する。以
下、区間3、区間4、区間5、区間6及び区間7の全て
の区間について同様に繰り返し、夫々の区間について距
離を計測し、全区間を通じて最短の距離を表示回路(1
1)に表示する。
【0026】上記は、座標計算手段(9)に於て、円と
楕円の軌跡より交点を求めたが、ある超音波素子(7)
より測定対象(16)に向けて超音波を発し、その反射
波を他の異なった複数の超音波素子(7)により受信す
る、或いは別の超音波素子(7)に再度測定対象(1
6)に向けて超音波を出力させ、その超音波を更に別の
超音波素子(7)により受信することにより、異なった
複数の楕円の軌跡情報を得て、それらの交点を求め、測
定対象(16)の位置を特定し、装置(1A)と測定対
象(16)との距離を求めることも可能である。
【0027】第2の発明の装置(1B)は、図2に示す
様に、高速測定制御手段(80)により、送信手段
(4)を制御して、測定に影響を与えない位置にある所
定の複数(場合によっては1つ)の超音波素子(7)に
超音波を同時に出力させ、その超音波の同時出力に対し
て所定の複数(場合によっては1つ)の超音波素子
(7)が同時に受信した各受信信号について、上記の第
1の発明の装置と同じ計測動作を平行して進行させる。
つまり、1度の送信信号の出力について複数の区間を同
時に計測させて、計測の繰り返し回数を減らし、全体の
計測時間を短縮する。
【0028】第3の発明の装置(1C)は、図1に示す
様に、測定制御手段(8)又は高速測定手段(80)が
外部より距離測定開始の指令を受けると、駆動手段(1
2)に保護カバー(13)を開けさせて距離計測を可能
にする。一方、測定制御手段(8)又は高速測定手段
(80)は、距離測定終了の指令を受けたときは駆動手
段(12)に保護カバー(13)を閉じさせる。従っ
て、距離計測を行なわないときは装置(1C)には塵、
埃又は雨等がかからず、装置(1)を保護することがで
きる。
【0029】
【実施例】第1の発明の実施例として、以下に2つの実
施例をあげて説明する。第1の実施例は座標計算手段
(9)として円と楕円の交点を利用した座標計算手段
(400)を用い、第2の実施例として座標計算手段
(9)として楕円と楕円及び円と楕円の双方の交点を利
用した座標計算手段(600)を用いた装置(1A)で
あり、ブロック図は同じ図9により表わされる。 (第1実施例)第1の発明の第1実施例の装置(1A)
は、図9及び図13に示すように、超音波素子U1〜U
8を各超音波素子の素子間距離C=20cmで8個配置
し、幅1.4mに渡り、測定対象(16)との距離を1
0cm〜1mの範囲で測定する。超音波素子U1〜U8
の共振周波数は40キロヘルツ(KHz)のものを使用
した。もちろん共振周波数の高い超音波素子(7)を使
用して、素子間距離Cを小さくしてより近接測定するこ
とや、送信出力を上げて測定範囲を広げること、及び超
音波素子(7)の数を増やして計測する幅を広げること
も可能である。尚、図9に於ては、超音波素子U3〜U
7、送信回路(40c)〜(40g)、受信回路(50
c)〜(50g)及び時間計測回路(60c)〜(60
g)は、省略して表わしている。
【0030】まず、第1の発明の第1実施例の装置(1
A)の構成について説明する。超音波素子U1〜U8
は、図13に示す様に、夫々超音波マイク(7R)と超
音波スピーカ(7T)を1組として構成し、超音波マイ
ク(7R)と超音波スピーカ(7T)は、防振用のゴム
(7G)を間に挟み、超音波マイク(7R)と超音波ス
ピーカ(7T)間の距離d=2cmとして、超音波マイ
ク(7R)と超音波スピーカ(7T)が交互に上に来る
ように配置した。dは小さいほうが好ましい。又、超音
波素子(7)として送受信用の超音波素子(7)でも勿
論構わない。
【0031】測定制御手段(8)は、図9に示す様に、
外部から計測スタートの指令「計測ON」の信号入力を
受け、タイミング制御回路(3)に「START」の信
号を送り、タイミング制御回路(3)からは計測終了の
信号「END」を受ける。尚、各信号のタイミングは図
10のタイミングチャートに示す。次に、測定制御手段
(8)は、送信手段(4)の出力制御回路(42)へど
の送信回路に送信信号を出力するか指令する信号「TE
1〜8」を出力し、更にどの時間計測回路に計測結果を
出力させるか指定する「OE1〜8」を時間計測手段
(6)に送り、時間計測手段(6)からはデータバス
「DATA」を通じて計測結果である超音波の伝搬時間
を受ける。更に測定制御手段(8)は、時間データを距
離データに変換するために時間距離変換手段(300)
と接続され、円又は楕円の軌跡から交点の座標データを
得るため座標計算手段(9)と接続され、測定結果を表
示するため表示回路(11)に接続されている。
【0032】送信手段(4)は、図9に示す様に、出力
制御回路(42)と第1〜第8の8つの送信回路(40
a)〜(40h)から成る。出力制御回路(42)は、
上記の様に「TE1〜8」を通じて測定制御手段(8)
と接続され、発振回路(2)とは送信信号GCLKを受
けるため接続され、更に測定制御手段(8)に指定され
た送信回路に送信信号TC1〜TC8を送るため、8つ
の送信回路(40a)〜(40h)に接続されている。
各送信回路(40a)〜(40h)は、送信信号TC1
〜TC8を出力するため、夫々U1〜U8の超音波素子
(7)の超音波スピーカ(7T)(図13)に接続され
ている。
【0033】受信手段(5)は、図9に示す様に、第1
〜第8の8つの受信回路(50a)〜(50h)により
構成され、各受信回路(50a)〜(50h)の入力
は、夫々超音波素子U1〜U8の各超音波マイク(7
R)(図13)に接続され、受信回路(50a)〜(5
0h)の各出力は、夫々時間計測手段(6)へMO1〜
MO8の信号として出力される。
【0034】時間計測手段(6)は、図9に示す様に、
第1〜第8の8つの時間計測回路(60a)〜(60
h)により構成され、時間計測回路(60a)〜(60
h)には上記のMO1〜MO8の信号が夫々入力され
る。更に時間計測回路(60a)〜(60h)へは、タ
イミング制御回路(3)から計測開始の信号GOが、発
振回路(2)からクロック信号CLK1が入力される。
本装置では、CLK1として1MHzのクロック信号を
用いた。
【0035】発振回路(2)は、図9及び図10に示す
様に、タイミング制御回路(3)の基準となるクロック
信号CLK2をタイミング制御回路(3)に送り、タイ
ミング制御回路(3)からは送信信号の時間幅TWを決
定するパルスPWを受ける。PWを受けて、発振回路
(2)は送信信号GCLKを作成して出力制御回路(4
2)へ出力し、更に時間計測の基準となるクロック信号
CLK1を時間計測手段(6)へ出力する。タイミング
制御回路(3)は、上記の他に時間計測手段(6)から
各時間計測回路(60a)〜(60h)の計測終了を表
わす信号MEND1〜8を受ける。
【0036】次に、第1の発明の装置(1A)の各部の
構成及び動作について詳述する。送信手段(4)の出力
制御回路(42)は、図11に示す様に、IC1〜IC
8の2入力ANDゲートにより構成され、各ICの一方
の入力は夫々送信信号GCLK(図10)が加えられ、
他方の入力には測定制御手段(8)より制御信号TE1
〜TE8が加えられ、送信信号を出力する時は”H”
を、そうではない時は”L”を加え、出力TC1〜TC
8のうちの所定の出力に送信信号GCLKを出力させ
る。測定制御手段(8)は、図12に示す様に、CPU
(81)、入出力ポート(83)、RAM(82)及び
ROM(84)によって構成され、ROM(84)中に
ソフトウエア手段として設けられた測定制御処理手段
(200)によって、各部は制御されている。又、座標
計算手段(400)及び時間距離変換手段(300)も
上記ROM(84)中に、ソフトウエア手段として収め
られている。
【0037】以下、図9、図10、図12及び図14に
基づいて、測定制御処理手段(200)を詳述すること
により本装置(1A)の動作について説明する。図14
に示す様に、「初期処理(201)」に於てカウンタの
値Cを1に初期化し、「送信回路C ON(202)」
に於て、入出力ポート(83)を介してTE1を”
H”、他を”L”としてカウンタの値Cに対応した送信
回路(4a)を送信可能とし、「START出力(20
3)」により入出力ポート(83)を介して、タイミン
グ制御回路(3)へ計測開始の信号STARTを”H”
を出力する。START信号を受けて、タイミング制御
回路(3)は、クロックCLK2に同期して送信信号の
時間幅を決定するパルスPWを発振回路(2)に送り、
発振回路(2)はこれを受けて、出力制御回路(42)
に送信信号GCLKを出力し、送信可能状態の送信回路
(40a)を通じ、U1より超音波が発せられる。タイ
ミング制御回路(3)は上記PWを出力すると同時に、
時間計測回路に時間計測開始の信号であるゲートオープ
ン信号GOを出力し、時間計測回路(60a)(60
b)は時間計数用の基準クロックであるCLK1をカウ
ントを始める。更に測定制御処理手段(200)は「計
測終了?(204)」に於て、タイミング制御回路
(3)の計測終了の信号であるEND出力が”H”にな
るのをモニタして待つ。時間計測回路(60a)(60
b)は、送信回路(40a)より出力された送信信号を
超音波素子U1及びU2が受信して、受信回路(50
a)(50b)により増幅整形した信号MO1及びMO
2(図10)の立ち上がりにて時間計測を停止し、タイ
ミング制御回路(3)へMEND1及びMEND2を発
する。タイミング制御回路(3)は、所定の全ての時間
計測回路がMENDを発すると、測定制御処理手段(2
00)に対し、END信号を出力する。上記の様に、E
ND信号をモニタ中の測定制御処理手段(200)は、
END信号を検知すると、「データ読込(205)」に
於て、入出力ポート(83)のOE1及びOE2を順
次”H”にして、時間計測回路(60a)(60b)よ
り時間データを読み込み、「データ格納(206)」に
於てRAM(82)中に時間データを記憶させる。次
に、「START解除(207)」に於て、入出力ポー
ト(83)のSTARTを”L”にしてSTART信号
をリセットして計測を終了させる。得られた時間データ
は作用に於て述べたT1及びT2に当る。以上で第1段
階の計測が終了し、作用に於て述べた円1及び楕円1の
時間データが得られる。
【0038】第2段階として、「送信回路C+1 ON
(208)」に於て、入出力ポート(83)を介してT
E2を”H”、他を”L”としてカウンタの値Cに対応
した送信回路(40b)を送信可能とし、「START
出力(209)」により入出力ポート(83)を介し
て、タイミング制御回路(3)へ計測開始の信号STA
RTを”H”にして出力する。以下第1段階と同様に、
START信号を受けて、タイミング制御回路(3)
は、クロックCLK2に同期して送信信号の時間幅を決
定するパルスPWを発振回路(2)に送り、発振回路
(2)はこれを受けて、出力制御回路(42)に送信信
号GCLKを出力する。タイミング制御回路(3)は上
記PWを出力すると同時に、時間計測回路にゲートオー
プン信号GOを出力し、時間計測回路(60b)は基準
クロックであるCLK1をカウントを始める。測定制御
処理手段(200)は「計測終了?(210)」に於
て、タイミング制御回路(3)のEND出力が”H”に
なるのをモニタして待つ。時間計測回路(60b)は、
送信回路(4)より出力された送信信号を超音波素子U
2が受信して増幅整形した信号MO2(図1O)の立ち
上がりにて計測を停止し、タイミング制御回路(3)へ
MEND2を発する。タイミング制御回路(3)はME
ND2を受けて、測定制御処理手段(200)に対しE
ND信号を出力する。上記の様に、END信号をモニタ
中の測定制御処理手段(200)はEND信号を検知す
ると、「データ読込込み(211)」に於て、時間計測
回路(60b)より時間データを読み込み、「データ格
納(212)」に於てRAM(82)中に時間データを
記憶させ、「START解除(213)」に於てSTA
RTをリセットする。得られた時間データは作用に於て
述べたT3に当る。これで第2段階の計測が終了し、作
用に於て述べた円3の時間データが得られたことにな
る。次に、「T1、T3比較(214)」に於て、時間
データT1とT3の大きさを比較し、小さい方の時間デ
ータT13をこの区間の円情報としてRAM(82)に
記憶する。
【0039】以上で、最初の1区間の円及び楕円の情報
を得る。更に、「C=C+1(215)」に於て、カウ
ンタの内容Cを1増加し、続く「計測終了?(21
6)」に於て、カウンタの内容Cが全区間数を超えたか
を調べ、全区間終了していない時は、「CONT」に飛
び、次の区間について上記動作を繰り返す。以上の動作
を繰り返し、「計測終了?(216)」に於て、カウン
タの内容Cが全区間数を超えた場合、全ての計測は終了
し、処理は次の時間距離変換手段(300)に移行す
る。
【0040】時間距離変換手段(300)に於て、上記
に於て求めた各区間の時間データを距離データに変換す
る。図15に示す様に、「初期化(301)に於て、カ
ウンタの内容Cをクリアし、「データ取込み(30
2)」に於て測定制御手段(8)のRAM(82)より
最初の区間の時間データを取り出し、公知であり図示し
ない「温度t読込(303)」に於て温度を入力し、
「距離D=(304)」に於て同じく公知の式
【式3】 により前記の第1区間の時間データT13及びT2を距
離データD1及びD2に変換し、「距離D格納(30
5)」に於て、D1及びD2の距離データを測定制御手
段(8)のRAM(82)に記憶させる。「C=C+1
(306)」及び「終了?(307)」により、全区間
の全時間データを距離データへの変換が完了するまで、
上記動作を繰り返させる。全区間の変換が終了すると、
一旦測定制御処理手段(200)に戻り、そこから次の
座標計算手段(400)へ処理が移る。
【0041】座標計算手段(400)は、図16に示す
様に、「初期化(401)」に於てカウンタの値Cをク
リアし、「格納データ取込み(402)」に於て上記の
変換された第1区間の距離データD1及びD2をRAM
(82)から取込み、「A、R1算出(403)」に於
て、円の半径R1(R1=D1/2)及び楕円の長径A
(A=D2/2)を求め、「座表計算(404)」に於
て図中の枠内に示す式により交点座標X1及びY1を求
める。「X正常?(405)」に於て、X1の値がが所
定の区間内にあるかどうかを調べることにより、測定が
所定の区間内に存在する測定対象(16)についてなさ
れたかを検査し、X1の値が所定の区間内であれば「距
離Y1格納(406)」に於て距離データとしてY1を
RAM(82)に記憶させる。X1の値が所定の区間外
のときはデータは記憶させず以下に進む。「C=C+1
(407)」及び「終了?(408)」により、上記動
作を全区間繰り返し実行させ、全区間の正常な計測距離
データを求めRAM(82)に記憶させ、測定制御処理
手段(200)に戻る。
【0042】測定制御処理手段(200)は、図14に
示す様に、「最短距離検出(220)」に於てRAM
(82)に記憶された正常な計測距離データの中から最
短の距離データを検出し、「表示回路へ出力(22
1)」に於て最短の距離データを表示回路(11)へ出
力し、表示する。以上で1回の計測は終了するが、更に
「繰り返し?(222)」に於て、外部からの入力「計
測ON」を検査し、まだ「計測ON」が入力中のときは
「TOP」に飛び、上記の動作を最初から繰り返す。外
部からの入力「計測ON」が切れているときは全ての処
理は終了する。
【0043】(第2実施例)第1の発明の第2の実施例
として、楕円と楕円及び円と楕円の双方の交点を利用す
る装置(1A)について説明する。本装置(1A)も第
1の実施例の装置と同じ仕様であるが、超音波素子U1
〜U8は、図18に示す様に、U1及びU8は超音波マ
イク(7R)と超音波スピーカ(7T)を1組としたも
ので構成し、超音波素子U2〜U7は送受信兼用の超音
波素子(7TR)を使用した。U1は超音波スピーカ
(7T)を上に超音波マイク(7R)を下にして、防振
用のゴム(7G)を挟み縦に配置した。一方、U8は同
じく防振用のゴム(7G)を挟み、超音波マイク(7
R)を上にして超音波スピーカ(7T)を下にして縦に
配置した。また、図20に示す様に、両端部は円と楕円
により交点を求め、内部は全て楕円と楕円により交点を
求めることにより、全区間の距離計測を行なう。
【0044】本装置の構成も、図9に示すものと同一で
ある。但し、図17に示す様に測定制御手段(8)の測
定制御処理手段(500)及び座標計算手段(9)とし
て座標計算手段(600)を用いる点のみが異なる。他
は全て同一である。座標計算手段(600)に於て、円
と楕円の交点の求め方は、上記と同じであるが、楕円と
楕円の交点の求める部分が追加される。そこで、ここで
はまず楕円と楕円の交点の求め方の原理について、図1
9の説明図に基づいて説明する。図19に示す様に、3
つの超音波素子U1、U2及びU3を1組として考え、
U1、U2及びU3は夫々X軸上の(0、0)、(C、
0)及び(2C、0)に配置され、測定対象(16)が
壁であるものとする。第1段階として、例えばU1より
超音波を発して、測定対象(16)からの反射波をU2
及びU3により同時に受信し、夫々の伝搬時間を計測す
ると、U1から発せられ、測定対象(16)のP1点に
於て反射し、U2に到達する超音波の伝搬時間(T1)
からは、作用に於て説明した様に、U1及びU2を両極
とする楕円1の軌跡の情報が得られる。一方、U1を発
し、測定対象(16)のP2点に於て反射し、U3に到
達する超音波の伝搬時間(T2)からは、同様に、U1
及びU3を両極する楕円2の軌跡の情報が得られる。次
に第2段階として、U3より超音波を発し、U2で受信
した場合、上記と同様にして、その伝搬時間(T3)か
らU2及びU3を両極とした楕円3の軌跡の情報が得ら
れる。(C/2、0)〜(3C/2、0)の区間(2つ
の隣り合った超音波素子U1及びU2の中心から、その
隣の2つの超音波素子U2及びU3の中心までを1区間
とする)に於ける最短距離としては、楕円1及び楕円3
のどちらか小さい方と楕円2の交点を求めれば良い。図
19より分かる様に、本発明も誤差が発生するときは必
ずマイナスの方に発生する。
【0045】上記は、1区間の場合であるが、更に広い
幅について装置(1A)と測定対象(16)との距離を
計測する場合は、例えば図20に示した様に超音波素子
U1〜U8を増やせば良い。この場合も、図19に示す
様に、基本的には上記の1区間と同じ計測をを繰り返
す。例えば、上記のU1、U2及びU3について計測を
行なった後、次はU2、U3及びU4について同様の計
測を行ない、(3C/2、0)〜(5C/2、0)の3
番目の区間について、その区間に於ける装置(1A)と
測定対象(16)の最短距離を求め、更にU3、U4及
びU5以降についても同様に繰り返し計測して、全区間
について後述する様に距離を求め、求められた各区間の
距離の内の最短の距離を計測距離データとして表示回路
(11)に表示する。
【0046】次に、図9、図17、図20及び図21に
基づき、測定制御処理手段(500)を詳述することに
より本装置(1A)の動作について説明する。本装置
(1A)の測定制御処理手段(500)は、図21に示
す様に、「初期化(501)」に於てカウンタの値Cを
1に初期化し、「送信回路C ON(502)」に於て
入出力ポート(83)を介してTE1を”H”、他を”
L”としてカウンタの値Cに対応した送信回路(40
a)を送信可能とし、「START出力(503)」に
より入出力ポート(83)を介して、タイミング制御回
路(3)へ計測開始の信号STARTを”H”にして出
力する。以後第1の実施例の装置(1A)と同じ様に動
作して、時間計測を行なう。この間、測定制御処理手段
(500)は「計測終了?(504)」に於て、タイミ
ング制御回路(3)のEND出力が”H”になるのをモ
ニタして待つ。計測が終了して、タイミング制御回路
(3)よりEND信号が測定制御処理手段(500)に
出力されると、END信号をモニタ中の測定制御処理手
段(500)は、「C=1?(505)」に於て最初の
区間かどうかをチェックし、最初の区間の場合は「デー
タ読込(507)」に処理を移し、U2及びU3だけで
なく、超音波を発したU1の時間データを、夫々時間計
測回路(60b)(60c)及び(60a)から読込
み、楕円1及び楕円2の情報だけでなく、円1の情報を
得る。最初の区間以外は、楕円データのみあれば良いか
ら「データ読込(506)」に於て超音波を発した素子
のデータは読込まれない。次に、「データ格納(50
8)」に於て円1、楕円1及び楕円2(最初の区間の場
合)又は楕円C+1及び楕円C+2の情報となる時間デ
ータをRAM(82)中に記憶させる。「START解
除(509)」に於てSTART信号をリセットしてタ
イミング制御回路(3)や時間計測回路(60a)〜
(60h)等を再計測可能にする。以上で第1段階の計
測が終了し、円1、楕円1及び楕円2(最初の区間の場
合)又は楕円C+1及び楕円C+2の時間データが得ら
れたことになる。
【0047】第2段階として、「送信回路C+2 ON
(510)」に於て、入出力ポート(83)を介してT
E3を”H”、他を”L”としてカウンタの値Cに対応
した送信回路(40C)を送信可能とし、「START
出力(511)」により入出力ポート(83)を介し
て、タイミング制御回路(3)へ計測開始の信号STA
RTを”H”にして出力する。以後第1の実施例の装置
(1A)と同じ様に動作して、時間計測を行なう。この
間、測定制御処理手段(500)は「計測終了?(51
2)」に於て、タイミング制御回路(3)のEND出力
が”H”になるのをモニタして待つ。計測が終了して、
タイミング制御回路(3)よりEND信号が測定制御処
理手段(500)に出力されると、END信号をモニタ
中の測定制御処理手段(500)は、「C=6?(51
3)」に於て測定が最終区間であるかを調べ、最終区間
の場合は「データ読込(515)」に於て時間計測回路
(6g)の時間データだけでなく、超音波を発したU8
の時間計測回路(60h)のデータも読込こみ、円2の
時間データを得る。一方、最終区間でない場合は「デー
タ読込(514)」に於てC+1に相当する時間計測回
路より楕円の時間データのみ得る。「データ格納(51
6)」に於てRAM(82)中に上記時間データを記憶
させ、「START解除(517)」に於てSTART
をリセットする。これで第2段階の計測が終了し、楕円
2C+1及び円2(最終区間の場合のみ)又は楕円2C
+1のみの時間データが得られたことになる。次に、
「小楕円比較(518)」に於て、大きい楕円(例えば
楕円2)の両端の小楕円(例えば楕円1及び楕円3)の
うち、小さい方の小楕円の時間データTmをこの区間の
小楕円情報としてRAM(82)に記憶する。
【0048】以上で、1区間の円及び楕円の情報を得
る。更に、「C=C+1(519)」に於て、カウンタ
の内容Cを1増加し、続く「計測終了?(520)」に
於て、カウンタの内容Cが全区間数を超えたかを調べ、
全区間終了していない時は、「CONT」に飛び、次の
区間について上記動作を繰り返す。以上をの動作を繰り
返し、「計測終了?(520)」に於て、カウンタの内
容Cが全区間数を超えた場合、計測は終了する。
【0049】次に、上記に於てRAM(82)に記憶さ
れた全時間データを、第1の実施例の装置(1A)と同
じである時間距離変換手段(300)により距離データ
に順次変換し、全区間の変換が終了すると、一旦測定制
御処理手段(200)に戻り、そこから座標計算手段
(600)へ処理が移る。
【0050】座標計算手段(600)は、図22に示す
様に、「初期化(601)」に於てカウンタの値Cを1
に設定し、「時間データ取込(602)」に於て上記の
変換された第1区間の距離データD1及びD2をRAM
(82)から取込み、「A、R1算出(603)」に於
て、円1と楕円1の交点を求めるためD1及びD2より
円の半径R1(R1=D1/2)及び楕円の長径A(A
=D2/2)を求め、「座表計算(604)」に於て交
点座標X1及びY1を求める。これは第1の実施例の装
置(1A)と同じである。「X正常?(605)」に於
て、求めたX1の値が所定の区間内にあるかどうかを調
べることにより、測定が所定の区間内に存在する測定対
象(16)についてなされたかを検査する。X1の値が
所定の区間内であれば「計測データ格納(606)」に
於て第1区間の距離データとしてY1をRAM(82)
に記憶させる。X1の値が所定の区間外のときはデータ
は記憶させず以下に進む。
【0051】次に、「時間データ取込(607)」に於
て、D3及びD4の距離データを取込み、「A1、A2
算出(608)」に於て第2の区間の楕円1又は楕円3
のどちらか小さい方の楕円の長径A1(=D3/2)と
楕円2の長径A2(=D4/2)を求め、「楕円座標計
算(609)」に於て、図中の枠内に示す各式により交
点座標X1及びY1を求める。「X正常?(610)」
に於て、X1の値が所定の区間内にあるかどうかを調べ
ることにより、測定が所定の区間内に存在する測定対象
(16)についてなされたかを検査する。X1の値が所
定の区間内であれば「計測データ格納(611)」に於
て第2区間の計測距離データとしてY1をRAM(8
2)に記憶させる。X1の値が所定の区間外のときはデ
ータは記憶させず以下に進む。次に「C=C+1(61
2)」に於てカウンタの内容Cを1増加し、「終了(6
13)」に於て、C=6となり、第7の区間まで終了し
たかをチェックし、終了していない場合は、次の区間に
ついて再度上記動作を繰り返す。終了している場合は、
「距離データ取込(614)」に移り、最後の円及び楕
円のデータであるDc+3及びDc+4を取込み、「A
1、R1算出(615)」に於て円2の半径及び楕円1
3の長径が求められ、次の「座表計算(616)」に於
て上記と同様にそれらの交点座標X1、Y1が求められ
る。「X正常?(617)」に於て、X1の値が所定の
区間内にあるかどうかを調べることにより、測定が所定
の区間内に存在する測定対象(16)についてなされた
かを検査する。X1の値が所定の区間内であれば「計測
データ格納(618)」に於て第8区間の距離データと
してY1をRAM(82)に記憶させる。X1の値が所
定の区間外の値のときはデータは記憶させず処理は測定
制御処理手段(500)へ戻る。
【0052】測定制御処理手段(500)の「最短距離
検出(220)」に於て、RAM(82)に記憶された
各区間の正常な計測距離データの中から最短の距離デー
タを検出し、「表示回路へ出力(221)」に於て最短
の計測距離データを表示回路へ出力し、表示する。[繰
返し?(222)」に於て、外部からの入力「計測O
N」が入力中のときは、「TOP」に飛び、以上の動作
を最初から繰り返す。外部からの入力「計測ON」が切
れていると、距離計測は終了する。以上、楕円と楕円の
交点を求める1つの実施例について説明したが、他の楕
円と楕円の軌跡によっても可能である。例えば図23に
示す様に、4つの超音波素子U1〜U4を1組として用
いて2つの楕円を描き、交点を求めること等種々変形が
できることは勿論である。又、上記の実施例では、受信
回路や時間計測回路等を複数配置したが、本発明では、
例えば図24に示す様に、時間計測手段内にスイッチ回
路(61)を配置して、時間計測回路を1つにすること
も可能であり、図示はしないが受信手段についても同様
のことが可能である。
【0053】(第3実施例)上記実施例に於ては、1つ
の区間毎に距離測定を行なったが、第2の発明の装置で
ある第3の実施例の装置(1B)では、複数の区間に於
て同時に超音波を発し、測定の繰り返し回数を減らすこ
とによって、区間数が増加した場合の計測時間を短縮す
るものである。第2の発明の装置の構成は、第1の発明
の装置(1A)に於て測定制御手段(8)に代えて高速
測定制御手段(80)を用い、且つ送信手段(4)の送
信回路(40)、受信手段(5)の受信回路(50)及
び時間計測手段(6)の時間計測回路(60)が複数で
あることが必須条件となること以外は、図9に示す装置
と同じである。高速測定制御手段(80)は、図28に
示す様に、ROM(84)中に配置されたソフトウエア
手段である測定制御処理手段(200)に代えて高速測
定処理手段(250)配置したものである。他は第1の
発明の装置(1A)と全く同一である。本発明について
説明する前に、まずその原理について説明する。図8に
示した円と楕円の交点を用いた第1実施例の装置(1
A)を高速化する場合について説明する。図25及び表
1に示す様に、第1段階としてU2、U5及びU8から
同時に超音波を発し、それらの反射波を超音波素子U
1,U2,U3,U4,U5,U6,U7及びU8で受
信する。U2からU1への伝搬時間により、作用に於て
説明した様に、楕円1が描けることになる。同様にU2
からU2、U2からU3、U5からU4、U5からU
5、U5からU6、U8からU7及びU8からU8への
超音波の伝搬時間より、夫々円2、楕円2、楕円4、円
5、楕円5、楕円7及び円8を描くための時間情報を得
ることができる。第2段階として、図26及び表1に示
す様に、U3及びU6から同時に超音波を発し、U3、
U4、U6及びU7で受信する。上記と同様にU3から
U3、U3からU4、U6からU6及びU6からU7へ
の超音波の伝搬時間より、夫々円3、楕円3、円6及び
楕円6を描くための時間情報を得ることができる。更に
第3段階として、図27及び表1に示す様に、U1、U
4及びU7から超音波を同時に発し、U1、U4及びU
7で受信すると、上記と同様にU1からU1、U4から
U4及びU7からU7への超音波の伝搬時間より、夫々
円1、円4及び円7を描くための時間情報を得ることが
できる。斯くして、計測する必要のある円1から円8ま
で及び楕円1から楕円7までの全ての時間データを得る
ことができる。以下は後述する。
【0054】以上の説明では、隣接する他の区間からの
超音波の反射の影響は無視したが、実際には混入する。
しかし、この影響は、測定しようとしている区間の測定
対象が隣接する区間の測定対象より遠いところにある場
合に実際より距離が小さくなるという影響を生じる場合
があるが、それでも隣接する区間の測定対象(16)と
の距離よりも小さくなることはない。つまり、測定対象
(16)と最短距離にある区間は影響されず、本発明の
ように、所定の幅について測定対象(16)との最短距
離を測定する装置では測定や測定された距離の確度に何
ら影響を及ぼさない。
【0055】以下、高速測定処理手段(250)を詳述
することにより、第2の発明の装置(1A)の動作を説
明する。高速測定処理手段(250)は、図29に示す
様に、「送信回路2、5、8ON(252)」に於て入
出力ポート(83)を介してTE2、TE5及びTE8
を”H”、他を”L”として送信回、(40b)(40
e)(40h)を送信可能とし、「START出力(2
53)」により入出力ポート(83)を介して、タイミ
ング制御回路(3)へ計測開始の信号STARTを”
H”にして出力する。START信号を受けて、タイミ
ング制御回路(3)は、クロックCLK2に同期して送
信信号の時間幅を決定するパルスPWを発振回路(2)
に送り、発振回路(2)はこれを受けて、出力制御回路
(42)に送信信号GCLKを出力し、送信可能状態の
送信回路(40b)(40e)(40h)を通じ、U
2,U5及びU8より超音波が同時に発せられる。タイ
ミング制御回路(3)は上記PWを出力すると同時に、
時間計測回路(60a)〜(60h)にゲートオープン
信号GOを出力し、時間計測回路(60a)〜(60
h)は基準クロックであるCLK1をカウントを始め
る。高速測定処理手段(250)は「計測終了?(25
4)」に於て、タイミング制御回路(3)のEND出力
が”H”になるのをモニタして待つ。時間計測回路(6
0a)〜(60h)は、送信回路(40b)(40e)
(40h)より出力された送信信号の反射波をを夫々超
音波素子U1〜U8が受信し、受信回路(50a)〜
(50h)により増幅整形した信号MO1〜MO8(図
10)の立ち上がりにて計測を停止し、タイミング制御
回路(3)へMEND1〜MEND8を発する。タイミ
ング制御回路(3)は、所定の全ての時間計測回路(6
0a)〜(60h)がMENDを発すると、高速測定処
理手段(250)に対し、END信号を出力する。上記
の様に、END信号をモニタ中の高速測定処理手段(2
50)は、END信号を検知すると、「データ読込(2
55)」に於て、時間計測回路(60a)〜(60h)
から時間データを読み込み、「データ格納(256)」
に於てRAM(82)中に該時間データを記憶させ、
「START解除(257)」に於てSTART信号を
リセットし、次の測定を可能とする。以上で第1段階の
計測が終了し、上記に述べた様に円2、円5、円8、楕
円1、楕円2、楕円4、楕円5及び楕円7の時間データ
が得られる。
【0056】第2段階として、「送信回路3、6 ON
(258)」に於て、入出力ポート(83)を介してT
E3及びTE6を”H”、他を”L”として送信回路
(40C)(40f)を送信可能とし、「START出
力(259)」により入出力ポート(83)を介して、
タイミング制御回路(3)へ計測開始の信号START
を”H”にして出力する。以下第1段階と同様に、ST
ART信号を受けて、タイミング制御回路(3)は、ク
ロックCLK2に同期して送信信号の時間幅を決定する
パルスPWを発振回路(2)に送り、発振回路(2)は
これを受けて、出力制御回路(42)に送信信号GCL
Kを出力し、送信可能状態の送信回路(40C)(40
f)を通じ、U3及びU6より超音波が同時に発せられ
る。タイミング制御回路(3)は上記PWを出力すると
同時に、時間計測回路(60c)(60d)(60f)
(60g)にゲートオープン信号GOを出力し、時間計
測回路(60c)(60d)(60f)(60g)は基
準クロックであるCLK1をカウントを始める。高速測
定処理手段(80)は「計測終了?(260)」に於
て、タイミング制御回路(3)のEND出力が”H”に
なるのをモニタして待つ。時間計測回路(60c)(6
0d)(60f)(60g)は、送信回路(40C)
(40f)より出力された送信信号を超音波素子U3,
U4,U6及びU7が受信し、増幅整形した信号MO
3、MO4,MO6及びMO7(図10)の立ち上がり
にて計測を停止し、タイミング制御回路(3)へMEN
D3,MEND4,MEND6及びMEND7を発す
る。タイミング制御回路(3)は、所定の全ての時間計
測回路(60c)(60d)(60f)(60g)がM
ENDを発すると、高速測定処理手段(250)に対
し、END信号を出力する。上記の様に、END信号を
モニタ中の高速測定処理手段(250)は、END信号
を検知すると、「データ読込み(261)」に於て、時
間計測回路(60c)(60d)(60f)(60g)
より時間データを読み込み、「データ格納(262)」
に於てRAM(82)中に時間データを記憶させ、「S
TART解除(263)」に於てSTARTをリセット
し、再度の測定を可能にする。これで第2段階の計測が
終了し、円3、円6、楕円3及び楕円6の時間データが
得られる。
【0057】第3段階として、「送信回路1、4、7
ON(264)」に於て、入出力ポート(83)を介し
てTE1、TE4及びTE7を”H”、他を”L”とし
て送信回路(40a)(40d)(40g)を送信可能
とし、「START出力(265)」により入出力ポー
ト(83)を介して、タイミング制御回路(3)へ計測
開始の信号STARTを”H”を出力する。以下第1段
階と同様に、START信号を受けて、タイミング制御
回路(3)は、クロックCLK2に同期して送信信号の
時間幅を決定するパルスPWを発振回路(2)に送り、
発振回路(2)はこれを受けて、出力制御回路(42)
に送信信号GCLKを出力し、送信可能状態の送信回路
(40a)(40d)(40g)を通じ、U1、U4及
びU7より超音波が同時に発せられる。タイミング制御
回路(3)は上記PWを出力すると同時に、時間計測回
路(60a)(60d)(60g)にゲートオープン信
号GOを出力し、時間計測回路(60a)(60d)
(60g)は基準クロックであるCLK1をカウントを
始める。高速測定処理手段(250)は「計測終了?
(266)」に於て、タイミング制御回路(3)のEN
D出力が”H”になるのをモニタして待つ。時間計測回
路(60a)(60d)(60g)は、送信回路(40
a)(40d)(40g)より出力された送信信号を超
音波素子U1,U4及びU7が受信し、増幅整形した信
号MO1、MO4及びMO7(図10)の立ち上がりに
て計測を停止し、タイミング制御回路(3)へMEND
1,MEND4及びMEND7を発する。タイミング制
御回路(3)は、所定の全ての時間計測回路(60a)
(60d)(60g)がMENDを発すると、高速測定
処理手段(250)に対し、END信号を出力する。上
記の様に、END信号をモニタ中の高速測定処理手段
(250)は、END信号を検知すると、「データ読込
込み(267)」に於て、時間計測回路(60a)(6
0d)(60g)より時間データを読み込み、「データ
格納(268)」に於てRAM(82)中に該時間デー
タを記憶させ、「START解除(269)」に於てS
TART信号をリセットして再度の測定を可能にする。
これで第3段階の計測が終了し、円1、円4、円7の時
間データが得られたことになり、時間計測は終了する。
【0058】次に、「各区間のT13検出(270)」
に於て、まず最初の区間の楕円1の両端の円1及び円2
の時間データの大きさを比較し、小さい方の時間データ
T13をこの区間の円情報として楕円の時間データと共
にRAM(82)に記憶する。以上を全区間について実
施し、全ての区間の小さい方の円と楕円の時間データを
RAM(82)に記憶させる。以下、第1の実施例の装
置と全く同じに動作し、距離計測を終了する。
【0059】上記より分かる様に、測定対象(16)と
の距離を幅広く計測する必要があり、区間がいくつに増
加させても、本発明により常に3回の計測の繰り返しの
みによって全区間の測定することができる。つまり、区
間の数に関わらず、一定の時間で計測することができ
る。本発明はほんの一例であり種々変形可能であること
はいうまでもない。例えば、表2に示す様に、第2の実
施例の図20の楕円と楕円の軌跡を利用する装置(1
A)に於ても同様の高速化が可能である。基本的には上
記と同様であるから略説すると、まず、第1段階として
U3及びU8より超音波を同時に送信し、その反射波を
超音波素子U1、U2、U4、U5、U6、U7及びU
8により同時に受信し、上記と同様にそれらの伝搬時間
を計測することにより、夫々楕円2、楕円3、楕円5、
楕円6、楕円12、楕円13及び円2を描くための時間
情報を得る。次に、第2段階として、超音波素子U2及
びU7より超音波を同時に送信し、その反射波を超音波
素子U1、U4、U5及びU6により受信し、上記と同
様にそれらの伝搬時間を計測することにより、夫々楕円
1、楕円4、楕円10及び楕円11を描くための時間情
報を得る。第3段階に於ては、超音波素子U1及びU6
より超音波を同時に送信し、その反射波をU1、U4及
びU5により受信し、上記と同様にそれらの伝搬時間を
計測することにより、夫々円1、楕円8及び楕円9の時
間情報を得る。第4段階に於ては、超音波素子U5より
超音波を送信し、その反射波を超音波素子U4により受
信し、上記と同様にその伝搬時間を計測することによ
り、楕円7の時間情報を得る。以上図20に示す円及び
楕円の全ての時間情報を得る。
【0060】(第4実施例)第3の発明の装置(1C)
は、図1に示す様に、上記第1及び第2の発明の装置
(1A)(1B)の測定制御手段(8)又は高速測定手
段(80)内に駆動手段(12)の制御部分を設け(詳
細は後述する。)、駆動手段(12)を制御して保護カ
バー(13)を開閉し、計測時は保護カバー(13)を
開け、計測が終了すると保護カバー(13)を閉じて超
音波距離測定装置(1C)を保護するものである。ま
ず、本発明の装置(1C)の構成について説明する。第
3の発明の装置(1C)は、図30に示す様に、L字形
に折り曲げた板状の保護カバー(13)を超音波距離測
定装置(1A)(1B)の上面に覆う様に配置する。保
護カバー(13)の上面の後部よりの両端に中央部にネ
ジの貫通穴の開いた取付け部(131)(131)を設
け、超音波距離測定装置(1A)(1B)の後部側面の
両端に設けられたネジ穴に該保護カバー(13)の取付
け部(131)(131)を回転可能にネジ留めする。
保護カバー(13)上面の最後部の中央部にバネ(12
1)を掛けバネ取付け穴(134)を設け、そのバネ取
付け穴(134)にバネ(121)の一方を掛け、他方
は超音波距離測定装置(1C)を装着する筐体(18)
に掛けて常時保護カバー(13)を上方向に引き、保護
カバー(13)を超音波距離測定装置(1A)(1B)
の前面上部に設けられたストッパ(132)(132)
に当接させる。更に、保護カバー(13)のバネ取付け
穴(134)の隣には連結棒取付け穴(135)を設
け、連結棒(122)の一方を連結棒取付穴(135)
に、他方を鉄心入りのソレノイドSLの鉄心(123)
に取り付ける。図示はしていないが、ソレノイドSL
は、上記筐体(18)に固定する。ソレノイドSLのコ
イルの一方の端子は電源に接続され、他方の端子はパワ
ートランジスタTRのコレクタに接続する。該パワート
ランジスタTRのエミッタはグランドに、ベースは抵抗
R及び制御線DLを介して測定制御手段(8)又は高速
測定手段(80)に接続される。ソレノイドSLは、電
流を流すと矢印Y方向に鉄心(123)を引く。
【0061】次に、本発明の装置の動作について説明す
る。測定制御手段(8)又は高速測定手段(80)は、
外部より「計測ON」の指令を受けたときは、図14、
図21及び図29に示す初期処理(201)(501)
及び(251)に於て、前記のカウンタのクリアと共
に、制御線DLを”H”にする。又、同図に示す様に、
計測が終了した後処理(223)(223)(223)
に於て制御線DLを”L”にする。パワートランジスタ
TRは制御線DLが”H”になると導通し、ソレノイド
SLに電流を流す。ソレノイドSLに電流が流れると、
バネ(121)の力に抗して矢印Y方向に鉄心(12
3)を引くから、連結棒(122)を介して保護カバー
(13)後部を引き、保護カバー(13)は取付け部
(131)(131)を支点にして、前部が上昇するこ
とになる。従って、超音波素子(7)が露出して計測可
能となる。一方、制御線DLが”L”になると、パワー
トランジスタTRは遮断され、ソレノイドSLのコイル
には電流が流れなくなり、ソレノイドSLは鉄心(12
3)を引っ張らなくなる。従って、バネ(121)の力
が有効となり、保護カバー(13)後部を押上げ、保護
カバー(13)の前部がストッパ(132)(132)
に当接して止まる。つまり、保護カバー(13)が超音
波素子(7)の前面を覆い、距離測定を行なわないと
き、保護カバー(13)は超音波距離測定装置(1)を
保護する。
【0062】上記の装置は一実施例であり、種々変更可
能であることはいうまでもない。例えば、図示しない
が、超音波素子(7)の部分に穴を設けた保護カバー
(13)を配置し、ソレノイドSL等で横方向にスライ
ドさせて超音波素子(7)の前面を覆っても構わない。
又、駆動部はモータと歯車を用いて保護カバー(13)
を回転させてもよく、ソレノイドSLの代わりに油圧装
置を使うことも可能である。
【0063】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。
【0064】
【発明の効果】表4に従来の第2の装置と、第1の発明
の第1実施例装置であり円と楕円の交点により距離を求
める装置(「装置A」と記す。)と、同じく第1の発明
の第2実施例の装置であり楕円と楕円の交点により距離
を求める装置(「装置B」と記す。)による同一条件
(C=20cm、測定対象は壁)に於ける理論上の測定
距離とその誤差率を示す。表4に示す様に、本発明によ
り測定誤差の絶対値を大幅に改善することができること
が分かる。更にその誤差の極性はマイナス側になり、課
題で述べたように対象物との接触や衝突を回避する用途
に極めて適している。
【0065】表3に示した様に、従来の第1の装置は、
装置の正面から測定対象がずれた場合、誤差が発生した
が、本発明の装置は測定幅内であれば、表4の本発明の
装置A及び装置Bに示した誤差を上回る事はない。即
ち、測定幅以内であれば、表4の本発明の装置A及び装
置Bに示した誤差率は保証される。更にこの測定幅は、
前述の様に超音波素子の間隔及び区間の数の調整により
幾らでも拡張可能である。更に拡張に伴う計測時間の増
大は、本発明の高速測定制御手段(80)を用いること
により前に記した様に一定値に押えられ、区間の数に無
関係となる。
【0066】又、図6及び図7にに基づいて作用で説明
した様に、本発明の装置は、対象物に凹凸があっても誤
差は必ずマイナス側に発生し、表4に示す誤差率は確保
される。更に、本発明の装置は、使用しないときは保護
カバー(13)で装置を覆い、特性の変化や劣化等の悪
環境の影響を受けにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第3の発明の装置のブロック図である。
【図2】第2の発明の装置のブロック図である。
【図3】第1の発明の装置のブロック図である。
【図4】本発明の円と楕円の軌跡を用いた座標計算手段
の作用の説明図である。
【図5】図4に於て、測定対象が壁の場合の説明図であ
る。
【図6】図5に於て、測定対象の壁に凸部がある場合の
説明図である。
【図7】図5に於て、測定対象の壁に凹部がある場合の
説明図である。
【図8】図4に於て、測定区間が多区間の場合の説明図
である。
【図9】第1及び第2の発明の実施例のブロック図であ
る。
【図10】本発明の装置の動作のタイミングチャートで
ある。
【図11】本発明の装置の送信手段のブロック図であ
る。
【図12】本発明の装置の測定制御手段のブロック図で
ある。
【図13】第1の発明の第1の実施例の超音波素子の配
置図である。
【図14】第1の発明の第1の実施例の測定制御処理手
段のフローチャートである。
【図15】本発明の時間距離変換手段のフローチャート
である。
【図16】本発明の円と楕円の軌跡を用いた座標計算手
段のフローチャートである。
【図17】第1の発明の第2の実施例の測定制御手段の
ブロック図である。
【図18】第1の発明の第2の実施例の超音波素子の配
置図である。
【図19】本発明の楕円と楕円の軌跡を用いた座標計算
手段の作用の説明図である。
【図20】楕円と楕円及び円と楕円の双方の軌跡を用い
た多区間測定の場合の説明図である
【図21】第1の発明の第2の実施例の測定制御処理手
段のフローチャートである。
【図22】第1の発明の第2の実施例の座標計算手段の
フローチャートである。
【図23】第1の発明の第2の実施例とは別の楕円と楕
円の軌跡の描き方の実施例である。
【図24】第1の発明の他の構成例である。
【図25】第2の発明の高速測定の第1段階の計測の説
明図である。
【図26】第2の発明の高速測定の第2段階の計測の説
明図である。
【図27】第2の発明の高速測定の第3段階の計測の説
明図である。
【図28】第2の発明の高速測定制御手段のブロック図
である。
【図29】第2の発明の高速測定処理手段のフローチャ
ートである。
【図30】第3の発明の構成図である。
【図31】第1の従来の装置のブロック図である。
【図32】第2の従来の装置のブロック図である。
【図33】従来の装置の動作時の波形図である。
【図34】第3の従来の装置の説明図である。
【図35】第1の従来の装置の課題の説明図である。
【図36】第2の従来の装置の課題の説明図である。
【図37】第2及び第3の従来の装置の課題の説明図で
ある。
【表1】 円と楕円の軌跡を利用した高速測定手段の動作説明の表
である。
【表2】 楕円と楕円の軌跡を利用した高速測定手段の動作説明の
表である。
【表3】 第1の従来の装置に対して、装置正面から測定対象が角
度的にずれた場合の誤差の変化を表わした表である。
【表4】 本発明の装置と従来の装置の誤差特性の比較表である。
【符号の簡単な説明】
(1)超音波距離測定装置 (2)発振回路 (3)タイミング制御回路 (4)送信手段 (5)受信手段 (6)時間計測手段 (7)超音波素子 (8)測定制御手段 (9)座標計算手段 (10)時間距離変換手段 (11)表示回路 (12)駆動手段 (13)保護カバー (16)測定対象 (40)送信回路 (50)受信回路 (60)時間計測回路 (80)高速測定処理手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月7日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の本発明の装置(1
A)はタイミング制御回路(3)の制御の下で、発振
回路(2)から出力された送信信号を送信回路(40)
により増幅して超音波素子(7)に加え、測定対象(1
6)に向けて超音波を発し、測定対象(16)からの反
射波を超音波素子(7)により受信して電気信号に変換
し、該受信信号を受信回路(50)により増幅整形して
時間計測回路(60)に送り、時間計測回路(60)に
おいて超音波を発してから反射波が超音波素子(7)に
到達するまでの時間を計測し、該計測された時間を時間
距離変換手段(10)により距離に変換し、変換された
距離を表示回路(11)に表示する超音波距離測定装置
(100)に於て、図3に示す様に、超音波の送信及び
受信の双方を行なう超音波素子(7)を複数配置し、複
数の超音波素子(7)に接続され、発振回路(2)から
の送信信号を測定制御手段(8)により指定された超音
波素子(7)にのみ出力させる送信手段(4)、複数の
超音波素素子(7)に接続され、出力された超音波の反
射波を超音波素子(7)が受信した1又は複数の受信信
号を増幅整形して時間計測手段(6)へ送る受信手段
(5)、受信手段(5)より送られた1或いは複数の受
信信号の伝搬時間を計測し、計測結果の時間データを測
定制御手段(8)に出力する時間計測手段(6)、送信
手段(4)の制御及び時間計測手段(6)により計測さ
れた超音波の伝搬時間データのうち特定の複数の時間デ
ータの記憶し、該記憶された時間データを時間距離変換
手段(300)により距離データに変換させ、更に座標
計算手段(9)に於て該複数の距離データより計測距離
データを求めさせ、得られた計測距離データのうち最短
の計測距離データを表示回路(11)へ出力する測定制
御手段(8)、及び測定制御手段(8)に記憶された距
離データより測定対象(16)の存在を円或いは楕円の
軌跡上にとらえ、複数のデータのなす円と楕円若しくは
楕円と楕円の軌跡の交点座標により測定対象(16)の
位置を特定して測定対象(16)までの距離を求め、得
られた計測距離データを測定制御手段(8)に送る座標
計算手段(9)を具え、円と楕円若しくは楕円と楕円の
なす交点座標から測定対象(16)までの距離を測定す
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】座標計算手段(9)は、上記記憶された距
離データD1及びD2を得て、以下に説明する原理に基
づいて対象物の座標を決定する。U1又はU2と測定対
象の間を超音波が往復する距離である距離データD1は
一定であるから、図4に示す様に、測定対象までの片道
の距離、つまりD1の半分の距離を半径R1又はR2と
する円1又は円2の軌跡上に対象物が存在することにな
る。一方、U1より発した超音波が対象物で反射し、U
2に到達するまでの距離D2も一定であるから、D2の
半分の距離A1を長径の半分の長さ(以下、長半径と記
す。)とし、かつ短径の半分の長さ(以下、短半径と記
す。)が(A1−C1/2の楕円1の軌跡上に対
象物が存在することになる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】第3の発明の装置(1C)は、図1に示す
様に、測定制御手段(8)又は高速測定手段(80)
(図1には図示せず。)が外部より距離測定開始の指令
を受けると、駆動手段(12)に保護カバー(13)を
開けさせて距離計測を可能にする。一方、測定制御手段
(8)又は高速測定手段(80)は、距離測定終了の指
令を受けたときは駆動手段(12)に保護カバー(1
3)を閉じさせる。従って、距離計測を行なわないとき
は装置(1C)には塵、埃又は雨等がかからず、装置
保護することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【実施例】第1の発明の実施例として、以下に2つの実
施例をあげて説明する。第1の実施例は座標計算手段
(9)として円と楕円の交点を利用した座標計算手段
(400)を用い、第2の実施例として座標計算手段
(9)として楕円と楕円及び円と楕円の双方の交点を利
用した座標計算手段(600)を用いた装置(1A)で
あり、ブロック図は同じ図9により表わされる。 (第1実施例)第1の発明の第1実施例の装置(1A)
は、図9及び図13に示すように、超音波素子U1〜U
8を各超音波素子の素子間距離C=20cmで8個配置
し、幅1.4mに渡り、測定対象(16)との距離を1
0cm〜1mの範囲で測定する。超音波素子U1〜U8
の共振周波数は40キロヘルツ(KHz)のものを使用
した。もちろん共振周波数の高い超音波素子(7)を使
用して、素子間距離Cを小さくしてより近接測定するこ
とや、送信出力を上げて測定範囲を広げること、及び超
音波素子(7)の数を増やして計測する幅を広げること
も可能である。尚、図9に於ては、超音波素子U3〜U
7、送信回路(40c)〜(40g)、受信回路(50
c)〜(50g)及び時間計測回路(60c)〜(60
g)は、省略して表わしている(他の図面に於ても同様
である)
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】以下、図9、図10、図12及び図14に
基づいて、測定制御処理手段(200)を詳述すること
により本装置(1A)の動作について説明する。図14
に示す様に、「初期処理(201)」に於てカウンタの
値Cを1に初期化し、「送信回路C ON(202)」
に於て、入出力ポート(83)を介してTE1を”
H”、他を”L”としてカウンタの値Cに対応した送信
回路(4a)を送信可能とし、「START出力(20
3)」により入出力ポート(83)を介して、タイミン
グ制御回路(3)へ計測開始の信号STARTを”H”
にして出力する。START信号を受けて、タイミング
制御回路(3)は、クロックCLK2に同期して送信信
号の時間幅を決定するパルスPWを発振回路(2)に送
り、発振回路(2)はこれを受けて、出力制御回路(4
2)に送信信号GCLKを出力し、送信可能状態の送信
回路(40a)を通じ、U1より超音波が発せられる。
タイミング制御回路(3)は上記PWを出力すると同時
に、時間計測回路に時間計測開始の信号であるゲートオ
ープン信号GOを出力し、時間計測回路(60a)(6
0b)は時間計数用の基準クロックであるCLK1をカ
ウントを始める。更に測定制御処理手段(200)は
「計測終了?(204)」に於て、タイミング制御回路
(3)の計測終了の信号であるEND出力が”H”にな
るのをモニタして待つ。時間計測回路(60a)(60
b)は、送信回路(40a)より出力された送信信号を
超音波素子U1及びU2が受信して、受信回路(50
a)(50b)により増幅整形した信号MO1及びMO
2(図10)の立ち上がりにて時間計測を停止し、タイ
ミング制御回路(3)へMEND1及びMEND2を発
する。タイミング制御回路(3)は、所定の全ての時間
計測回路(60a)(60b)がMEND1及びMEN
D2を発すると、測定制御処理手段(200)に対し、
END信号を出力する。上記の様に、END信号をモニ
タ中の測定制御処理手段(200)は、END信号を検
知すると、「データ読込(205)」に於て、入出力ポ
ート(83)のOE1及びOE2を順次”H”にして、
時間計測回路(60a)(60b)より時間データを読
み込み、「データ格納(206)」に於てRAM(8
2)中に時間データを記憶させる。次に、「START
解除(207)」に於て、入出力ポート(83)のST
ARTを”L”にしてSTART信号をリセットして計
測を終了させる。得られた時間データは作用に於て述べ
たT1及びT2に当る。以上で第1段階の計測が終了
し、作用に於て述べた円1及び楕円1の時間データが得
られる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】座標計算手段(400)は、図16に示す
様に、「初期化(401)」に於てカウンタの値Cをク
リアし、「格納データ取込み(402)」に於て上記の
変換された第1区間の距離データD1及びD2をRAM
(82)から取込み、「A、R1算出(403)」に於
て、円の半径R1(R1=D1/2)及び楕円の長半径
A(A=D2/2)を求め、「座表計算(404)」に
於て図中の枠内に示す式により交点座標X1及びY1を
求める。「X正常?(405)」に於て、X1の値がが
所定の区間内にあるかどうかを調べることにより、測定
が所定の区間内に存在する測定対象(16)についてな
されたかを検査し、X1の値が所定の区間内であれば
「距離Y1格納(406)」に於て距離データとしてY
1をRAM(82)に記憶させる。X1の値が所定の区
間外のときはデータは記憶させず以下に進む。「C=C
+1(407)」及び「終了?(408)」により、上
記動作を全区間繰り返し実行させ、全区間の正常な計測
距離データを求めRAM(82)に記憶させ、測定制御
処理手段(200)に戻る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】(第2実施例)第1の発明の第2の実施例
として、楕円と楕円及び円と楕円の双方の交点を利用す
る装置(1A)について説明する。本装置(1A)も第
1の実施例の装置と同じ仕様であるが、超音波素子U1
〜U8は、図18に示す様に、U1及びU8は超音波マ
イク(7R)と超音波スピーカ(7T)を1組としたも
ので構成し、超音波素子U2〜U7は送受信兼用の超音
波素子(TR)を使用した。U1は超音波スピーカ(7
T)を上に超音波マイク(7R)を下にして、防振用の
ゴム(7G)を挟み縦に配置した。一方、U8は同じく
防振用のゴム(7G)を挟み、超音波マイク(7R)を
上にして超音波スピーカ(7T)を下にして縦に配置し
た。また、図20に示す様に、両端部は円と楕円により
交点を求め、内部は全て楕円と楕円により交点を求める
ことにより、全区間の距離計測を行なう。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】次に、図9、図17、図20及び図21に
基づき、測定制御処理手段(500)を詳述することに
より本装置(1A)の動作について説明する。本装置
(1A)の測定制御処理手段(500)は、図21に示
す様に、「初期処理(501)」に於てカウンタの値C
を1に初期化し、「送信回路C ON(502)」に於
て入出力ポート(83)を介してTE1を”H”、他
を”L”としてカウンタの値Cに対応した送信回路(4
0a)を送信可能とし、「START出力(503)」
により入出力ポート(83)を介して、タイミング制御
回路(3)へ計測開始の信号STARTを”H”にして
出力する。以後第1の実施例の装置(1A)と同じ様に
動作して、時間計測を行なう。この間、測定制御処理手
段(500)は「計測終了?(504)」に於て、タイ
ミング制御回路(3)のEND出力が”H”になるのを
モニタして待つ。計測が終了して、タイミング制御回路
(3)よりEND信号が測定制御処理手段(500)に
出力されると、END信号をモニタ中の測定制御処理手
段(500)は、「C=1?(505)」に於て最初の
区間かどうかをチェックし、最初の区間の場合は「デー
タ読込(507)」に処理を移し、U2及びU3だけで
なく、超音波を発したU1の時間データを、夫々時間計
測回路(60b)(60c)及び(60a)から読込
み、楕円1及び楕円2の情報だけでなく、円1の情報を
得る。最初の区間以外は、楕円データのみあれば良いか
ら「データ読込(506)」に於て超音波を発した素子
のデータは読込まれない。次に、「データ格納(50
8)」に於て円1、楕円1及び楕円2(最初の区間の場
合)又は楕円2C−1及び楕円2Cの情報となる時間デ
ータをRAM(82)中に記憶させる。「START解
除(509)」に於てSTART信号をリセットしてタ
イミング制御回路(3)や時間計測回路(60a)〜
(60h)等を再計測可能にする。以上で第1段階の計
測が終了し、円1、楕円1及び楕円2(最初の区間の場
合)又は楕円2C−1及び楕円2Cの時間データが得ら
れたことになる。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】第2段階として、「送信回路C+2 ON
(510)」に於て、入出力ポート(83)を介してT
E3を”H”、他を”L”としてカウンタの値Cに対応
した送信回路(40C)を送信可能とし、「START
出力(511)」により入出力ポート(83)を介し
て、タイミング制御回路(3)へ計測開始の信号STA
RTを”H”にして出力する。以後第1の実施例の装置
(1A)と同じ様に動作して、時間計測を行なう。この
間、測定制御処理手段(500)は「計測終了?(51
2)」に於て、タイミング制御回路(3)のEND出力
が”H”になるのをモニタして待つ。計測が終了して、
タイミング制御回路(3)よりEND信号が測定制御処
理手段(50)に出力されると、END信号をモニタ中
の測定制御処理手段(500)は、「C=6?(51
3)」に於て測定が最終区間であるかを調べ、最終区間
の場合は「データ読込(515)」に於て、U7の時間
計測回路(6g)の時間データだけでなく、超音波を発
したU8の時間計測回路(60h)のデータも読込み
円2の時間データを得る。一方、最終区間でない場合は
「データ読込(514)に於てC+1に相当する時間計
測回路より楕円2C+1の時間データのみ得る。「デー
タ格納(516)」に於てRAM(82)中に上記時間
データを記憶させ、「START解除(517)」に於
てSTARTをリセットする。これで第2段階の計測が
終了し、楕円13及び円2(最終区間の場合のみ)又は
楕円2C+1のみの時間データが得られたことになる。
次に、「小楕円比較(518)」に於て、大きい楕円
(例えば楕円2)の両端の小楕円(例えば楕円1及び楕
円3)のうち、小さい方の小楕円の時間データTmをこ
の区間の小楕円情報としてRAM(82)に記憶する。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】次に、上記に於てRAM(82)に記憶さ
れた全時間データを、第1の実施例の装置(1A)と同
じである時間距離変換手段(300)により距離データ
に順次変換し、全区間の変換が終了すると、一旦測定制
御処理手段(500)に戻り、そこから座標計算手段
(600)へ処理が移る。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】座標計算手段(600)は、図22に示す
様に、「初期化(601)」に於てカウンタの値Cを1
に設定し、「時間データ取込(602)」に於て上記の
変換された第1区の距離データD1及びD2をRAM
(82)から取込み、「A、R1算出(603)」に於
て、円1と楕円1の交点を求めるためD1及びD2より
円の半径R1(R1=D1/2)及び楕円の長半径
(A=D2/2)を求め、「座表計算(604)」に於
て交点座標X1及びY1を求める。これは第1の実施例
の装置(1A)と同じである。「X正常?(605)」
に於て、求めたX1の値が所定の区間内にあるかどうか
を調べることにより、測定が所定の区間内に存在する測
定対象(16)についてなされたかを検査する。X1の
値が所定の区間内であれば「計測データ格納(60
6)」に於て第1区間の距離データとしてY1をRAM
(82)に記憶させる。X1の値が所定の区間外のとき
はデータは記憶させず以下に進む。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】次に、「時間データ取込(607)」に於
て、D3及びD4の距離データを取込み、「A1、A2
算出(608)」に於て第2の区間の楕円1又は楕円3
のどちらか小さい方の楕円の長半径A1(=D3/2)
と楕円2の長半径A2(=D4/2)を求め、「楕円座
標計算(609)」に於て、図中の枠内に示す各式によ
り交点座標X1及びY1を求める。「X正常?(61
0)」に於て、X1の値が所定の区間内にあるかどうか
を調べることにより、測定が所定の区間内に存在する測
定対象(16)についてなされたかを検査する。X1の
値が所定の区間内であれば「計測データ格納(61
1)」に於て第2区間の計測距離データとしてY1をR
AM(82)に記憶させる。X1の値が所定の区間外の
ときはデータは記憶させず以下に進む。次に「C=C+
1(612)」に於てカウンタの内容Cを1増加し、
「終了(613)」に於て、C=7となり、第7の区
間まで終了したかをチェックし、終了していない場合
は、次の区間について再度上記動作を繰り返す。終了し
ている場合は、「距離データ取込(614)」に移り、
最後の円及び楕円のデータであるD15及びD16を取
込み、「、R1算出(615)」に於て円2の半径及
び楕円13の長半径が求められ、次の「座表計算(61
6)」に於て前記と同様にそれらの交点座標X1、Y1
が求められる。「X正常?(617)」に於て、X1の
値が所定の区間内にあるかどうかを調べることにより、
測定が所定の区間内に存在する測定対象(16)につい
てなされたかを検査する。X1の値が所定の区間内であ
れば「計測データ格納(618)」に於て第8区間の距
離データとしてY1をRAM(82)に記憶させる。X
1の値が所定の区間外の値のときはデータは記憶させず
処理は測定制御処理手段(500)へ戻る。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】以下、高速測定処理手段(250)を詳述
することにより、第2の発明の装置(1B)の動作を説
明する。高速測定処理手段(250)は、図9、図1
0、図28及び図29に示す様に、「送信回路2、5、
8 ON(252)」に於て入出力ポート(83)を介
してTE2、TE5及びTE8を”H”、他を”L”と
して送信回路(40b)(40e)(40h)を送信可
能とし、「START出力(253)」により入出力ポ
ート(83)を介して、タイミング制御回路(3)へ計
測開始の信号STARTを”H”にして出力する。ST
ART信号を受けて、タイミング制御回路(3)は、ク
ロックCLK2に同期して送信信号の時間幅を決定する
パルスPWを発振回路(2)に送り、発振回路(2)は
これを受けて、出力制御回路(42)に送信信号GCL
Kを出力し、送信可能状態の送信回路(40b)(40
e)(40h)を通じ、U2,U5及びU8より超音波
が同時に発せられる。タイミング制御回路(3)は上記
PWを出力すると同時に、時間計測回路(60a)〜
(60h)にゲートオープン信号GOを出力し、時間計
測回路(60a)〜(60h)は基準クロックであるC
LK1をカウントを始める。高速測定処理手段(25
0)は「計測終了?(254)」に於て、タイミング制
御回路(3)のEND出力が”H”になるのをモニタし
て待つ。時間計測回路(60a)〜(60h)は、送信
回路(40b)(40e)(40h)より出力された送
信信号の反射波をを夫々超音波素子U1〜U8が受信
し、受信回路(50a)〜(50h)により増幅整形し
た信号MO1〜MO8(図10)の立ち上がりにて計測
を停止し、タイミング制御回路(3)へMEND1〜M
END8を発する。タイミング制御回路(3)は、所定
の全ての時間計測回路(60a)〜(60h)がMEN
Dを発すると、高速測定処理手段(250)に対し、E
ND信号を出力する。上記の様に、END信号をモニタ
中の高速測定処理手段(250)は、END信号を検知
すると、「データ読込(255)」に於て、時間計測回
路(60a)〜(60h)から時間データを読み込み、
「データ格納(256)」に於てRAM(82)中に該
時間データを記憶させ、「START解除(257)」
に於てSTART信号をリセットし、次の測定を可能と
する。以上で第1段階の計測が終了し、上記した様に円
2、円5、円8、楕円1、楕円2、楕円4、楕円5及び
楕円7の時間データが得られる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】第2段階として、「送信回路3、6 ON
(258)」に於て、入出力ポート(83)を介してT
E3及びTE6を”H”、他を”L”として送信回路
(40C)(40f)を送信可能とし、「START出
力(259)」により入出力ポート(83)を介して、
タイミング制御回路(3)へ計測開始の信号START
を”H”にして出力する。以下第1段階と同様に、ST
ART信号を受けて、タイミング制御回路(3)は、ク
ロックCLK2に同期して送信信号の時間幅を決定する
パルスPWを発振回路(2)に送り、発振回路(2)は
これを受けて、出力制御回路(42)に送信信号GCL
Kを出力し、送信可能状態の送信回路(40C)(40
f)を通じ、U3及びU6より超音波が同時に発せられ
る。タイミング制御回路(3)は上記PWを出力すると
同時に、時間計測回路(60c)(60d)(60f)
(60g)にゲートオープン信号GOを出力し、時間計
測回路(60c)(60d)(60f)(60g)は基
準クロックであるCLK1をカウントを始める。高速測
定処理手段(80)は「計測終了?(260)」に於
て、タイミング制御回路(3)のEND出力が”H”に
なるのをモニタして待つ。時間計測回路(60c)(6
0d)(60f)(60g)は、送信回路(40C)
(40f)より出力された送信信号を超音波素子U3,
U4,U6及びU7が受信し、受信回路(50c)(5
0d)(50f)(50g)により増幅整形した信号M
O3、MO4,MO6及びMO7(図10)の立ち上が
りにて計測を停止し、タイミング制御回路(3)へME
ND3,MEND4,MEND6及びMEND7を発す
る。タイミング制御回路(3)は、所定の全ての時間計
測回路(60c)(60d)60f)(60g)がME
NDを発すると、高速測定処理手段(250)に対し、
END信号を出力する。上記の様に、END信号をモニ
タ中の高速測定処理手段(250)は、END信号を検
知すると、「データ読込み(261)」に於て、時間計
測回路(60c)(60d)(60f)(60g)より
時間データを読み込み、「データ格納(262)」に於
てRAM(82)中に時間データを記憶させ、「STA
RT解除(263)」に於てSTARTをリセットし、
再度の測定を可能にする。これで第2段階の計測が終了
し、円3、円6、楕円3及び楕円6の時間データが得ら
れる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】第3段階として、「送信回路1、4、7
ON(264)」に於て、入出力ポート(83)を介し
てTE1、TE4及びTE7を”H”、他を”L”とし
て送信回路(40a)(40d)(40g)を送信可能
とし、「FSTART出力(265)」により入出力ポ
ート(83)を介して、タイミング制御回路(3)へ計
測開始の信号STARTを”H”を出力する。以下第1
段階と同様に、START信号を受けて、タイミング制
御回路(3)は、クロックCLK2に同期して送信信号
の時間幅を決定するパルスPWを発振回路(2)に送
り、発振回路(2)はこれを受けて、出力制御回路(4
2)に送信信号GCLKを出力し、送信可能状態の送信
回路(40a)(40d)(40g)を通じ、U1,U
4及びU7より超音波が同時に発せられる。タイミング
制御回路(3)は上記PWを出力すると同時に、時間計
測回路(60a)(60d)(60g)にゲートオープ
ン信号GOを出力し、時間計測回路(60a)(60
d)(60g)は基準クロックであるCLK1をカウン
トを始める。高速測定処理手段(250)は「計測終了
?(266)」に於て、タイミング制御回路(3)のE
ND出力が”H”になるのをモニタして待つ。時間計測
回路(60a)(60d)(60g)は、送信回路(4
0a)(40d)(40g)より出力された送信信号を
超音波素子U1,U4及びU7が受信し、受信回路(5
0a)(50b)(50g)により増幅整形した信号M
O1、MO4及びMO7(図10)の立ち上がりにて計
測を停止し、タイミング制御回路(3)へMEND1,
MEND4及びMEND7を発する。タイミング制御回
路(3)は、所定の全ての時間計測回路(60a)(6
0d)(60g)がMENDを発すると、高速測定処理
手段(250)に対し、END信号を出力する。上記の
様に、END信号をモニタ中の高速測定処理手段(25
0)は、END信号を検知すると、「データ読込(26
7)」に於、時間計測回路(60a)(60d)(60
g)より時間データを読み込み、「データ格納(26
8)」に於てRAM(82)中に該時間データを記憶さ
せ、「START解除(269)」に於てSTART信
号をリセットして再度の測定を可能にする。これで第3
段階の計測が終了し、円1、円4、円7の時間データが
得られたことになり、時間計測は終了する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】上記より分かる様に、測定対象(16)と
の距離を幅広く計測する必要があり、区間がいくつに増
加させても、本発明により常に3回の計測の繰り返しの
みによって全区間の測定することができる。つまり、区
間の数に関わらず、一定の時間で計測することができ
る。本実施例はほんの一例であり種々変形可能であるこ
とはいうまでもない。例えば、表2に示す様に、第2の
実施例の図20の楕円と楕円の軌跡を利用する装置(1
A)に於ても同様の高速化が可能である。基本的には上
記と同様であるから略説すると、まず、第1段階として
U3及びU8より超音波を同時に送信し、その反射波を
超音波素子U1、U2、U4、U5、U6、U7及びU
8により同時に受信し、上記と同様にそれらの伝搬時間
を計測することにより、夫々楕円2、楕円3、楕円5、
楕円6、楕円12、楕円13及び円2を描くための時間
情報を得る。次に、第2段階として、超音波素子U2及
びU7より超音波を同時に送信し、その反射波を超音波
素子U1、U4、U5及びU6により受信し、上記と同
様にそれらの伝搬時間を計測することにより、夫々楕円
1、楕円4、楕円10及び楕円11を描くための時間情
報を得る。第3段階に於ては、超音波素子U1及びU6
より超音波を同時に送信し、その反射波をU1、U4及
びU5により受信し、上記と同様にそれらの伝搬時間を
計測することにより、夫々円1、楕円8及び楕円9の時
間情報を得る。第4段階に於ては、超音波素子U5より
超音波を送信し、その反射波を超音波素子U4により受
信し、上記と同様にその伝搬時間を計測することによ
り、楕円7の時間情報を得る。以上図20に示す円及び
楕円の全ての時間情報を得る。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】(第4実施例)第3の発明の装置(1C)
は、図1に示す様に、上記第1及び第2の発明の装置
(1A)(1B)の測定制御手段(8)又は高速測定手
段(80)内に駆動手段(12)の制御部分を設け(詳
細は後述する。)、駆動手段(12)を制御して保護カ
バー(13)を開閉し、計測時は保護カバー(13)を
開け、計測が終了すると保護カバー(13)を閉じて超
音波距離測定装置(1C)を保護するものである。ま
ず、本発明の装置(1C)の構成について説明する。第
3の発明の装置(1C)は、図30に示す様に、L字形
に折り曲げた板状の保護カバー(13)を超音波距離測
定装置(1A)(1B)の上面に覆う様に配置する。保
護カバー(13)の上面の後部よりの両端に中央部にネ
ジの貫通穴の開いた取付け部(131)(131)を設
け、超音波距離測定装置(1A)(1B)の後部側面の
両端に設けられたネジ穴(図示せず)に該保護カバー
(13)の取付け部(131)(131)を回転可能に
ネジ留めする。保護カバー(13)上面の最後部の中央
部にバネ(121)を掛けるバネ取付け穴(134)を
設け、そのバネ取付け穴(134)にバネ(121)の
一方を掛け、他方は超音波距離測定装置(1C)を装着
する筐体(18)に掛けて常時保護カバー(13)を上
方向に引き、保護カバー(13)を超音波距離測定装置
(1A)(1B)の前面上部に設けられたストッパ(1
32)(132)に当接させる。更に、保護カバー(1
3)のバネ取付け穴(134)の隣には連結棒取付け穴
(135)を設け、連結棒(122)の一方を連結棒取
付け穴(135)に、他方を鉄心入りのソレノイドSL
の鉄心(123)に取り付ける。図示はしていないが、
ソレノイドSLは、上記筐体(18)に固定する。ソレ
ノイドSLのコイルの一方の端子は電源に接続され、他
方の端子はNPN形のパワートランジスタTRのコレク
タに接続する。該パワートランジスタTRのエミッタは
グランドに、ベースは抵抗R及び制御線DLを介して測
定制御手段(8)又は高速測定手段(80)に接続され
る。ソレノイドSLは、電流を流すと矢印Y方向に鉄心
(123)を引く。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】次に、本発明の装置(1C)の動作につい
て説明する。測定制御手段(8)又は高速測定手段(8
0)は、外部より「計測ON」の指令を受けたときは、
図14、図21及び図29に示す初期処理(201)
(501)及び(251)に於て、前記のカウンタのク
リアと共に、図示しないが、入出力ポート(83)を介
して制御線DLを”H”にする。又、同図に示す様に、
計測が終了した後処理(223)(223)(223)
に於て制御線DLを”L”にする。パワートランジスタ
TRは制御線DLが”H”になると導通し、ソレノイド
SLに電流を流す。ソレノイドSLに電流が流れると、
バネ(121)の力に抗して矢印Y方向に鉄心(12
3)を引くから、連結棒(122)を介して保護カバー
(13)後部を引き、保護カバー(13)は取付け部
(131)(131)を支点にして、前部が上昇するこ
とになる。従って、超音波素子(7)が露出して計測可
能となる。一方、制御線DLが”L”になると、パワー
トランジスタTRは遮断され、ソレノイドSLのコイル
には電流が流れなくなり、ソレノイドSLは鉄心(12
3)を引っ張らなくなる。従って、バネ(121)の力
が有効となり、保護カバー(13)後部を押上げ、保護
カバー(13)の前部がストッパ(132)(132)
に当接して止まる。つまり、保護カバー(13)が超音
波素子(7)の前面を覆い、距離測定を行なわないと
き、保護カバー(13)は超音波距離測定装置(1A)
(1B)を保護する。
【手続補正21】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正22】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正23】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
【手続補正24】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図30
【補正方法】変更
【補正内容】
【図30】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイミング制御回路(3)の制御の下
    で、発振回路(2)から出力された送信信号を送信回路
    (40)により増幅して超音波素子(7)に加え、測定
    対象(16)に向けて超音波を発し、測定対象(16)
    からの反射波を超音波素子(7)により受信して電気信
    号に変換し、該受信信号を受信回路(50)により増幅
    整形して時間計測回路(60)に送り、時間計測回路
    (60)において超音波を発してから反射波が超音波素
    子(7)に到達するまでの時間を計測し、該計測された
    時間を時間距離変換手段(10)により距離に変換して
    表示回路(11)に表示する超音波距離測定装置(10
    0)に於て、超音波の送信及び受信の双方を行なう超音
    波素子(7)を複数配置し、複数の超音波素子(7)に
    接続され、発振回路(2)からの送信信号を測定制御手
    段(8)により指定された超音波素子(7)にのみ出力
    させる送信手段(4)、複数の超音波素子(7)に接続
    され、出力された超音波の反射波を超音波素子(7)が
    受信した1或いは複数の受信信号を増幅整形して時間計
    測手段(6)へ送る受信手段(5)、受信手段(5)よ
    り送られた1或いは複数の受信信号の伝搬時間を計測
    し、計測結果の時間データを測定制御手段(8)に出力
    する時間計測手段(6)、送信手段(4)の制御及び時
    間計計測手段(6)により計測された超音波の伝搬時間
    データのうち特定の複数の時間データを記憶し、該記憶
    された時間データを時間距離変換手段(300)により
    距離データに変換させ、更に座標計算部(9)に於て該
    複数の距離データより計測距離データを求めさせ、得ら
    れた計測距離データのうち最短の計測距離データを表示
    回路(11)へ出力する測定制御手段(8)、及び測定
    制御手段(8)に記憶された距離データより測定対象
    (16)の存在を円或いは楕円の軌跡上にとらえ、複数
    のデータのなす円と楕円若しくは楕円と楕円の軌跡の交
    点座標により測定対象(16)の位置を特定して測定対
    象(16)までの距離を求め、得られた計測距離データ
    を測定制御手段(8)に送る座標計算手段(9)を具
    え、円と楕円若しくは楕円と楕円のなす交点座標から測
    定対象(16)までの距離を測定することを特徴とした
    超音波距離測定装置。
  2. 【請求項2】 測定制御手段(8)の代わりに、送信手
    段(4)を制御して複数の超音波素子(7)に送信信号
    を同時に出力させ、或いは特定の1つの超音波素子
    (7)に送信信号を出力させ、その複数或いは1の送信
    出力に対する各反射波の伝搬時間を時間計測手段(6)
    に同時に計測させて計測の繰り返し回数を減らし、該計
    測した時間データのうち所定の複数或いは1の時間デー
    タを読み込んで記憶し、該記憶された時間データを時間
    距離変換手段(300)により距離データに変換させ、
    更に座標計算部(9)に於て該複数の距離データより計
    測距離データを求めさせ、得られた計測距離データのう
    ち最短の計測距離データを表示回路(11)へ出力する
    高速測定制御手段(80)を具えた請求項1に記載の超
    音波距離測定装置。
  3. 【請求項3】 超音波素子(7)の前面に可動式の保護
    カバー(13)を配置し、測定制御手段(8)又は高速
    測定手段(80)より距離計測開始或いは終了の指令を
    受けて該保護カバー(13)の開駆動或いは閉駆動をす
    る駆動手段(12)を具えた請求項1又は請求項2に記
    載の超音波距離測定装置。
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