JPH08184445A - 角速度センサおよび角速度センサの感度調整方法 - Google Patents

角速度センサおよび角速度センサの感度調整方法

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JPH08184445A
JPH08184445A JP6339293A JP33929394A JPH08184445A JP H08184445 A JPH08184445 A JP H08184445A JP 6339293 A JP6339293 A JP 6339293A JP 33929394 A JP33929394 A JP 33929394A JP H08184445 A JPH08184445 A JP H08184445A
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angular velocity
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vibration
piezoelectric element
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JP6339293A
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Masayuki Okuwa
政幸 大▲桑▼
Yutaka Nonomura
裕 野々村
Atsushi Tsukada
厚志 塚田
Kenji Morikawa
健志 森川
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Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的加工によることなく、複合振動子の振
動特性を正確に調整でき、また、周囲温度に依存した振
動特性の変化や経時的因子による振動特性の変化に対応
した調整が可能な、高検出感度,高信頼度の角速度セン
サを提供すること、ならびに角速度センサの感度調整方
法を提供することである。 【構成】 振動体10,駆動用圧電素子12,14なら
びに検出用圧電素子16,18からなる複合振動子を電
気的等価回路として把握し、駆動用圧電素子12,14
の入力端に可変容量素子20,22を接続することによ
って複合振動子の振動特性を電気的に調整するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転角速度の検出に用い
られる角速度センサに関し、特に、角速度の検出感度や
温度特性等の向上をもたらす技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車のナビゲーションシステ
ムでは、車の現在位置を正確に把握するために、ハンド
ルの回転によらず車自体の進行方向を随時に検出する必
要があり、そのために、複合振動子を用いた角速度セン
サが用いられる。
【0003】図10(a),(b)は、複合振動子(振
動体と圧電素子とで構成される)を用いた角速度センサ
の測定原理を示す図であり、(a)は複合振動子の横断
面図、(b)は複合振動子の斜視図である。
【0004】振動体200は横断面の形状(X−Y平面
における形状)が四角形をなし、Z軸方向を長手方向と
する四角柱の形態をしており、この振動体200の各面
には、励振駆動用圧電素子300a,帰還用圧電素子3
00b、および検出用圧電素子400a,400bが接
続(固定)されている。
【0005】励振駆動用圧電素子300a,帰還用圧電
素子300bは発振回路420に接続されて発振ループ
が形成され、振動体200は圧電素子300aによって
励振駆動され、図10(a)に示されるように、直交座
標軸(X−Y)平面におけるX軸を駆動方向として、図
中の矢印B1の方向に屈曲振動している。
【0006】このとき、図10(b)に示されるよう
に、z軸回りに振動体が回転すると、その回転角速度に
よって振動体に対してZ軸方向にコリオリの力が生じ、
Y軸方向(すなわち図10(a)中の矢印B2の方向)
にも屈曲振動するようになり、検出用圧電素子400
a,400bの検出出力の変化から角速度を求めること
が可能となる。
【0007】このような角速度センサでは、回転角速度
の検出感度を向上させるためには、複合振動子の駆動方
向の共振振動数と検出方向の共振振動数とを一致させる
とよいことが知られている。すなわち、図10(a)の
矢印B1,B2の各方向における複合振動子の振動特性
が合致していることが重要である。
【0008】また、図9(a)のような横断面が菱形の
形状をなす振動体と、2組の励振駆動用圧電素子ならび
に検出用圧電素子とを具備する複合振動子を用いる場合
には、各組の励振駆動方向の振動特性のバランスがとれ
ていることが重要である。
【0009】すなわち、図10の複合振動子は励振駆動
用圧電素子が1つしかなく、励振駆動の方向が1方向の
みであったが、図9(a)の複合振動子の場合、励振駆
動用の圧電素子が500a,500bの2つあり、それ
ぞれの圧電素子による励振駆動方向(対面方向)が交差
し、それら2つの励振駆動の合成によって対角方向に基
準となる屈曲振動が生じるようになっている。このた
め、それぞれの励振駆動方向の振動特性が異なると、基
準となる屈曲振動に歪みが生じて検出感度が低下してし
まう。
【0010】つまり、図9(a)において、励振駆動用
圧電素子500aと検出用圧電素子600bとを結ぶ方
向(矢印B3の方向)の振動特性と、励振駆動用圧電素
子500bと検出用圧電素子600aとを結ぶ方向(矢
印B4方向)の振動特性のバランスがとれていることが
重要である。バランスがとれていない場合、2つの励振
駆動用圧電素子500a,500bによる励振駆動の合
成によって生じる屈曲振動の振動モード(振動姿態)が
乱れたものとなり、センサの検出感度が低下してしま
う。
【0011】また、図9(b)のような、横断面が三角
形の振動体202と2つの駆動用圧電素子700a,7
00bならびに帰還用圧電素子700cとで構成される
複合振動子を用いる場合も同様に、2つの励振駆動用圧
電素子700a,700bによる励振駆動のバランス、
すなわち、図中の矢印B5,B6の方向の振動特性のバ
ランスがとれていることが重要である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、複合
振動子は、駆動方向の共振振動数と検出方向の共振振動
数が一致していること(振動特性の一致)が重要であ
り、したがって、そのように設計されているのである
が、現実には、振動子材料の不均一、加工及び組立精度
のばらつき、温度変化、特性変化などによって2つの共
振振動数に誤差が生じる。そのため、安定した屈曲振動
が駆動できない。
【0013】そこで従来は、複合振動子の側面間のエッ
ジ部または圧電素子を削ることによって、駆動方向の共
振振動数と検出方向の共振振動数とを合わせていた。
【0014】しかし、そのような機械的加工には手間が
かかり、また、現実には正確な加工もむずかしく、微調
整が困難である。
【0015】また、そのような機械的加工では周囲温度
による振動数の変化に対応させた微調整はできず、共振
振動数の一致を広い温度範囲に渡って維持していくこと
が極めて困難である。特に、角速度センサが自動車に搭
載される場合等では、環境温度の変動範囲が広いため、
温度特性に対する対策は重要である。
【0016】さらに、複合振動子の振動特性の経時的変
化に追従させた調整(つまり、製品出荷後の実使用時に
おけるメンテナンス)も容易でない。
【0017】本発明はこのような従来技術の問題点に着
目してなされたものであり、したがって本発明の目的
は、機械的加工によることなく、複合振動子の振動特性
を正確に調整でき、また、周囲温度に依存した振動特性
の変化や経時的因子による振動特性の変化に対応した調
整が可能な、高検出感度,高信頼度の角速度センサを提
供すること、ならびに角速度センサの感度調整方法を提
供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
の角速度センサは、振動体に駆動用圧電素子および検出
用圧電素子が接続されて複合振動子が形成されており、
前記駆動用圧電素子を用いて前記振動体を励振駆動して
前記振動体を所定基準方向に屈曲振動させておき、前記
振動体の回転に伴うコリオリの力によって振動体に生じ
る前記所定基準方向とは異なる方向の屈曲振動に応じた
前記検出用圧電素子の検出値の変化から回転角速度を求
める角速度センサにおいて、前記駆動用圧電素子の入力
端に、前記振動体の前記所定基準方向における屈曲振動
の振動モードを調整するための容量素子を接続してなる
ことを特徴とするものである。
【0019】また、請求項2に記載の本発明の角速度セ
ンサは、振動体には複数の駆動用圧電素子が接続され、
前記複数の駆動用圧電素子の少なくとも一つの入力端に
容量素子が接続されており、その容量素子の容量値の調
整によって、各駆動用圧電素子による前記振動体の励振
駆動方向における共振振動数を整合させて励振振動のバ
ランスをとり、これによって振動体の振動モードを調整
できることを特徴とするものである。
【0020】また、請求項3に記載の本発明の角速度セ
ンサは、振動体には複数の駆動用圧電素子が接続され、
前記複数の駆動用圧電素子の各々の入力端には個別に容
量素子が接続され、各容量素子の容量値の調整によって
各駆動用圧電素子による前記振動体の励振駆動方向にお
ける共振振動数を独立に制御し、もって振動体の振動モ
ードを調整できることを特徴とするものである。
【0021】また、請求項4に記載の本発明の角速度セ
ンサは、容量素子の容量値は温度に依存して変化する特
性を有し、その変化の方向は、振動体の振動数の温度に
依存した変移を抑制する方向となっていることを特徴と
するものである。
【0022】また、請求項5に記載の本発明の角速度セ
ンサは、容量素子として半導体負荷容量素子が用いら
れ、さらに、その半導体負荷容量素子の容量値の制御信
号を出力する制御回路が設けられ、その制御回路は環境
温度に基づき、振動体の振動数の温度に依存した変移を
抑制する方向に制御信号を出力し、これによって複合振
動子の振動特性の温度補償を行うことを特徴とするもの
である。
【0023】また、請求項6に記載の本発明の角速度セ
ンサは、回路基板上に搭載されおり、容量素子は外付け
部品であり、角速度センサが搭載されている前記回路基
板上には、前記外付けの容量素子を取り付けるためのパ
ターンが設けられていることを特徴とするものである。
【0024】また、請求項7に記載の本発明の角速度セ
ンサは、振動体に駆動用圧電素子および検出用圧電素子
が接続されて構成される複合振動子と、前記駆動用圧電
素子の入力端に設けられた、前記複合振動子の共振振動
数を調整するための可変容量素子と、前記検出用圧電素
子から得られる検出信号の周波数を基準周波数と比較
し、その差分に基づいて前記可変容量素子に容量値の制
御信号を与え、前記周波数の差分を縮小する方向に容量
値を変化させる制御回路とを有することを特徴とするも
のである。
【0025】また、請求項8記載の本発明は、振動体に
駆動用圧電素子および検出用圧電素子が接続されて複合
振動子が形成されており、前記駆動用圧電素子を用いて
前記振動体を励振駆動して前記振動体を所定方向に振動
させておき、前記振動体の回転に伴うコリオリの力によ
って振動体に生じる前記所定方向とは異なる方向の振動
に応じた前記検出用圧電素子の検出値の変化から回転角
速度を求める角速度センサの、前記所定方向における振
動モードを制御して角速度センサの感度を調整する方法
であって、前記複合振動子の駆動用圧電素子の入力端に
容量素子を接続し、前記複合振動子を抵抗(R),容量
(c),インダクダンス(L)からなる電気的等価回路
とみなし、この電気的等価回路をもとに前記容量素子の
容量値と共振振動との相関関係を解析したデータに基づ
いて前記容量素子の容量値を制御して前記振動体の共振
振動数を調整し、これによって前記所定方向における振
動モードを電気的に調整することを特徴とする角速度セ
ンサの感度調整方法である。
【0026】また、請求項9に記載の本発明は、角速度
センサとして菱形角柱振動子型ヨーレートセンサが用い
られ、容量素子は、複合振動子の電気的等価回路に直列
に接続されてなることを特徴とする角速度センサの感度
調整方法である。
【0027】
【作用】
(1)本発明は、振動体と圧電素子とからなる複合振動
子の振動特性を、電気的に調整するものである。本発明
の基本的考え方について、図6〜図9を用いて説明す
る。
【0028】図6(a)に示される菱形角柱振動子型ヨ
ーレートセンサ(横断面が菱形形状の振動体10の各側
面に励振駆動用圧電素子12,14ならびに検出用圧電
素子16,18が形成されてなるセンサ)において、端
子X,Yからみた複合振動子の共振周波数f1およびf
2(つまり、X−Z間の共振周波数=f1,Y−Z間の
共振周波数=f2)を同調させると、励振駆動用圧電素
子12,14それぞれの対面方向の励振駆動のバランス
がとれて振動モード(振動姿態)が安定し、センサ感度
を向上させることができる。本発明の発明者は、そのよ
うな共振周波数の同調のための調整を電気的に行うこと
を検討し、実験を行った。
【0029】第1の実験は、複合振動子に適用できる等
価回路を求めるために行われた。この実験においては、
振動子に対する支持の影響を極力小さくするために、振
動子の両端の自由振動の節(ノード点)を糸で支持する
構造とした。また、振動体10を励振駆動するための端
子X,Yのうち、端子Xについては可変容量CLを直列
に接続し、この可変容量CLも含めた等価回路を求める
こととした。図6(a)の端子X−Z間と端子Y−Z間
とのアドミッタンスを測定し、その測定結果から、図6
(b)に示される等価回路が得られた。
【0030】第2の実験は、得られた等価回路の信頼性
ならびに特性を把握するために行われ、直列容量CLの
容量値に対する、端子X,Y間の共振振動数差△f(=
f1・f2)の変化を複合振動子について実測するとと
もに、等価回路についてのコンピュータシミュレーショ
ンによる計算により求めた。シミュレーション値と実測
値とを同時にプロットして比較したのが図7である。実
測値については直列容量CLの容量値が0.03μFのとき
にf1=f2となり、シミュレーション値については容
量値が0.04μFのときにf1=f2となっていて若干の
ずれはあるものの、CLの容量値に対する△fの変化は
同様の傾向を示しており、したがって、図6(a)の複
合振動子は図6(b)のような等価回路として表現でき
ることがわかった。すなわち、複合振動子の振動特性は
等価回路を用いて、電気的に種々解析、評価できるとい
うことである。
【0031】次に、図6(a)の複合振動子について、
直列容量CL値による調整を行う前と調整後の検出出力
の振幅と位相からリサジュー図形を測定し、実際の振動
モードを測定したところ、図8に示されるような結果を
得た。図中、参照番号42は振動子の形状であり、MD
は振動モード調整前の屈曲振動の軌跡、MCはモード調
整後の屈曲振動の軌跡を示す。
【0032】横断面が菱形形状の振動体は、図8の下側
に点線の矢印で示されるように、上部の2つの励振駆動
用圧電素子12,14によって対面方向に(2方向に)
励振され、それらの合成によって、太い矢印で示される
所定基準方向(対角方向)の屈曲振動(初期振動)Mが
生じるように設計されている。
【0033】にもかかわらず、その屈曲振動Mの振動モ
ード(振動姿態)調整前の振動(MD)は、振動子や圧
電素子の組成のばらつき等によって2つの励振方向の特
性が異なっていてバランスが悪く、よって、楕円の振動
モードとなって歪んでいる。これに対し、直列容量CL
による共振周波数の調整を行った後の屈曲振動(MC)
は本来の対角方向の直線的な振動モードとなっている。
つまり、直列容量CLの容量値による制御によって端子
X−Z間の共振周波数が調整されて端子Y−Z間の共振
周波数との合致が図られ、これによって2つの励振駆動
のバランスがとれ、その2つの励振駆動の合成によって
生じる屈曲振動が所定のモードに調整されたものであ
る。
【0034】以上の結果から、複合振動子を電気的等価
回路として把握でき、駆動用圧電素子の入力端に容量素
子(固定容量、半固定容量、可変容量のいずれでもよ
い)を接続することによってその圧電素子の対面方向の
共振周波数を独立に調整することができ、これによっ
て、複合振動子の屈曲振動モードを電気的に調整できる
ことがわかった。
【0035】(2)また、振動体は、一般に、高温とな
ると軟化して共振振動数が低下し、低温になると硬化し
て共振振動数は上昇するという温度特性を有する。従来
の機械的加工による振動モードの調整法では、このよう
な環境温度の変化に追従して共振振動数のずれを補償す
ることはできなかった。これに対し、本発明では、振動
体を電気的等価回路とみなして電気的に調整を図るた
め、電気回路分野において用いられている温度特性補償
の技術を、複合振動子の温度特性補償に適用できるよう
になる。すなわち、振動体の温度特性とは逆の特性を有
する容量素子を接続することにより、温度変化による複
合振動子の振動特性の変化を補正し、結果として温度特
性に優れた角速度センサを実現できる。
【0036】この場合、容量素子に要求される振動体の
温度特性とは逆の特性は、具体的には、上述した図7の
特性(図6(a)の複合振動子における可変容量CLの
容量値が与える影響)からみて、以下のような特性であ
る。
【0037】図7に示されるように、可変容量CLの容
量値が増大すると、図6(a)のX−Z間,Y−Z間の
共振振動数の差△fはプラス方向にシフトし、CLの容
量値が減少すると、△fはマイナス方向にシフトする。
つまり、可変容量CLの容量値の増大,減少に対応して
X−Z間の共振振動数も増大,減少するということであ
る。したがって、高温による振動体の振動数の減少に対
し、容量値が増大して振動数の減少を抑え、低温による
振動体の振動数の増大に対し、容量値が減少して振動数
の増大を抑えるような温度特性を可変容量CL自体が有
すると、あるいは、制御回路を用いて温度に対して容量
値を上述のように変化させると、温度補償ができるとい
うことである。
【0038】(3)本発明は、上述した新規な知見に基
づき、機械的加工によらず、複合振動子を用いた角速度
センサの検出感度の向上、信頼性の向上を図るものであ
る。 (4)すなわち、請求項1に記載の本発明の角速度セン
サは、励振駆動用圧電素子の入力端(全部の入力端ある
いは一部の入力端を問わない)に、振動体の所定方向の
振動モード調整用の容量素子(固定,半固定,可変容量
の全部を含む広い概念)を接続したものである。これに
より、電気的に振動モードの調整を行うことができる。
【0039】(5)請求項2に記載の本発明の角速度セ
ンサは、励振駆動用圧電素子の入力端の少なくと一つに
振動モード調整用の容量素子を接続したものである。容
量が接続された端子の対面方向の振動特性を、他の端子
の対面方向の振動特性に合わせることによって、相対的
に振動特性を整合させることができる。
【0040】(6)請求項3に記載の本発明の角速度セ
ンサは、励振駆動用圧電素子の入力端子の全部に、個別
に容量素子を接続したものである。これにより、各端子
の対面方向の共振振動数を所定値に調整することができ
る。
【0041】(7)請求項4に記載の本発明の角速度セ
ンサは、端子に接続される容量素子として、振動体の温
度特性とは逆の温度特性を有するものを用いるものであ
る。これにより、温度変化による複合振動子の振動特性
の変動を抑制でき、角速度センサの信頼性を向上でき
る。
【0042】(8)請求項5に記載の本発明の角速度セ
ンサは、環境温度に基づき制御回路が容量素子の容量値
を自動的に制御する構成としたものである。これによ
り、温度変化による複合振動子の振動特性の変化を補償
でき、したがって、温度特性に優れた角速度センサを実
現できる。
【0043】(9)請求項6に記載の本発明の角速度セ
ンサは、容量素子として外付け容量を用い、回路基板上
にその外付け容量を接続するためのパターンを予め設け
ておくものである。これにより、容量素子による複合振
動子の調整作業の簡素化を図ることができる。
【0044】(10)請求項7に記載の本発明の角速度
センサは、制御回路を用いて、複合振動子の検出用圧電
素子から得られる検出信号の周波数が所定の周波数(基
準周波数)に合致するように可変容量の容量値を調整
し、ループ制御を行う構成としたものである。
【0045】このような制御によって、温度変動のみな
らず経時的な特性変動にも対応させた振動モードの安定
化を図ることができる。
【0046】(11)請求項8に記載の本発明の角速度
センサの感度を調整する方法は、複合振動子を電気的等
価回路とみなして、入力端に接続した容量素子の容量値
の制御によって複合振動子の振動モードを調整するもの
である。
【0047】これによって、機械的な加工にたよること
なく、電気的に複合振動子の振動モードを正確に調整で
きるために角速度センサの検出感度、ならびに信頼性を
向上できる。また、複合振動子の共振振動数の調整が容
易となるため、製品の組立工程の簡素化が可能である。
【0048】(12)請求項9に記載の本発明の角速度
センサの感度を調整する方法は、菱形角柱振動子型ヨー
レートセンサに容量素子を直列接続して感度を調整する
ものであり、容量の直列接続という簡単な工程のみで、
菱形角柱振動子型ヨーレートセンサの検出感度を向上さ
せることができる。
【0049】(13)以上のように本発明は、駆動用圧
電素子に負荷容量を接続し、電気的等価回路に基づいて
複合振動子の振動特性を調整することにより、容易に駆
動方向の共振振動数の調整ができ、温度や経時的変化に
対する安定化が図れ、したがって、広い温度範囲で長期
間に渡って振動モードを安定化させることができる。
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
ながら説明する。
【0050】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例の構成を示す図である。
【0051】本実施例は、横断面が菱形をした四角柱形
状の振動体10を用いた複合振動子に本発明を適用した
ものである。
【0052】この四角柱状の振動体10の両端は、振動
のノード点(節)で固定されている。固定位置は振動モ
ードに合わせて決定される。
【0053】振動体10の隣接する側面には励振駆動用
の圧電素子12,14が形成され、それらに対向する側
面に検出用圧電素子18,16が形成されている。励振
駆動用圧電素子12,14のそれぞれの入力端には、振
動体10の屈曲振動の振動モードを調整するための可変
容量素子20,22の一端が接続され、それらの可変容
量素子20,22の他端は駆動回路24に接続されてい
る。
【0054】駆動回路24は、コルピッツ発振器やハー
トレー発振器のようなアナログ発振器、あるいはブロッ
キング発振器のようなパルス発振器で構成され、発振出
力は駆動用圧電素子12,14に与えられるようになっ
ている。駆動用圧電素子12,14は逆電圧効果により
振動して振動体10を励振駆動する。
【0055】検出用圧電素子16,18は振動体10の
屈曲振動を電気信号に変換して出力し、その検出出力は
加算器26によって加算されて駆動回路24に帰還され
ると共に差動検出回路28に入力され、同期検波により
変位成分が検出され、これに基づいて回転角速度が検出
されるようになっている。
【0056】このような本実施例の角速度センサでは、
駆動用圧電素子12,14は振動体10を対面方向に駆
動し、2つの駆動方向が交差するようになっている。図
1において、これらの励振駆動は、第1の励振駆動L
F,第2の励振駆動RFとして点線の矢印で示されてい
る。
【0057】そして、第1の励振駆動LF,第2の励振
駆動RFの合成によって振動体10に対角方向(所定基
準方向)の屈曲振動M(図中、太い矢印で示されてい
る)が生じる。これが初期状態(検出対象が回転してい
ない状態)における屈曲振動であり、2つの励振方向の
振動特性が異なっていると(つまり、振動体10の第1
の励振駆動LFならびに第2の励振駆動RFの方向の共
振振動数が異なっていると)、励振のバランスが崩れて
それらの合成によって生じる、この初期状態における所
定基準方向の屈曲振動の振動モード(振動姿態)が乱
れ、検出値に誤差が生じ、検出感度が低下することにな
る。
【0058】本実施例の角速度センサでは、励振駆動用
圧電素子12,14のそれぞれの入力端に接続された可
変容量素子20,22の容量値の調整によって2つの励
振駆動方向の共振振動数を独立に調整でき、これによっ
て、2つの駆動方向の振動バランスの安定化を図ること
ができるようになっている。したがって、それらの合成
によって生成される対角方向の屈曲振動の振動モードを
所望のモードに正確に制御できる。
【0059】つまり、初期状態における基準となる屈曲
振動の振動モードが正確に調整されているため、回転に
よって生じる屈曲振動による検出値の変化のみを正確に
抽出することができ、高感度のセンサを実現できる。
【0060】本実施例における可変容量素子20,22
は複合振動子の製造段階において微調整され、その後
(製品出荷後)は原則として固定されて使用される。つ
まり、可変容量素子20,22は半固定の容量である。
【0061】角速度センサの組立段階では、複合振動子
の電気的特性の測定を行い、その測定結果に基づき2つ
の励振駆動方向の共振振動数のずれを縮小するように可
変容量素子20,22の容量値を調整して振動バランス
を安定化させ、屈曲振動の振動姿態を適正化する。した
がって、回転角速度の検出感度の高い角速度センサを容
易に製造することができる。
【0062】なお、本実施例では可変容量素子20,2
2を用いているが、必要な調整量が既知である場合や複
数の励振駆動方向の共振振動数のオフセットを大まかに
縮小すればよい場合等には、あらかじめ用意されている
所定の容量値をもった固定容量素子を接続するだけでも
よい。
【0063】本発明は、図10に示されるような励振駆
動用圧電素子が一つしかないタイプよりも、本実施例の
ような複数の励振駆動用圧電素子を有し、それぞれの駆
動方向の振動バランスをとる必要があるタイプのセンサ
に適用して特に有効である。つまり、本発明は、共振振
動数の絶対値を調整することよりも、複数の励振駆動の
相対的な整合をとることに用いてより有効である。
【0064】(実施例2)本発明の第2の実施例は、図
1に示される可変容量素子20,22として、振動体1
0の温度特性とは逆の特性を有するものを選択すること
により、温度変化による複合振動子の振動特性の変化を
補正し、結果として温度特性に優れた角速度センサを実
現するものである。
【0065】すなわち、可変容量素子20,22は、高
温による振動体10の振動数の減少に対し、容量値が増
大して振動数の減少を抑え、低温による振動体の振動数
の増大に対し、容量値が減少して振動数の増大を抑える
ような温度特性を有している。
【0066】これによって、使用環境の温度変化に起因
する複合振動子の振動特性の変動を抑制できるようにな
り、上述した振動モードの正確な調整の効果に、さらに
温度補償の効果が加わり、信頼性がさらに向上する。
【0067】(実施例3)図2は本発明の第3の実施例
の構成を示す図である。図2において、図1に示される
前掲の実施例と同じ箇所には同じ参照番号を付してある
(他の実施例についても同様である)。
【0068】本実施例は、複合振動子の電気的特性調整
のための容量素子として、半導体可変容量素子(例え
ば、可変容量ダイオード)30,32を用い、その容量
値を温度補償回路34により制御することにより、温度
による複合振動子の振動特性の変化を正確に補正し、温
度特性に優れた角速度センサを実現するものである。
【0069】すなわち、温度補償回路34には、複合振
動子の周囲温度に依存した振動特性の変化を補償するた
めに必要な可変容量素子30,32の容量値の調整量を
予め測定してデータ化したものが温度補償用テーブルと
して登録されている。この温度補償用テーブルは、例え
ば、環境温度に対する最適な容量値を記憶しているメモ
リで構成される。環境温度には、周囲の大気の温度の
他、センサ基板が搭載されている部材の温度も含まれ
る。
【0070】環境温度測定器35は例えば、角速度セン
サが搭載されている自動車のトランクルームにおける温
度をリアルタイムで測定し、その測定信号を温度補償回
路34に与える。
【0071】入力された測定温度を示すデータは、温度
補償回路34内において温度補償用テーブルをアクセス
するためのアドレス変数として用いられ、これによって
テーブルがアドレッシングされ、該当するテーブルデー
タ(可変容量素子30,32の最適な容量値を示すデー
タ)が出力され、可変容量素子30,32に供給され
る。これによって容量値が調整され、複合振動子の温度
に依存した振動特性の変動が抑制される。
【0072】(実施例4)図3は本発明の第4の実施例
の構成を示す図であり、(a)は全体構成を示し、
(b)は制御回路40の具体的構成例を示す。
【0073】本実施例は、検出用圧電素子16,18か
ら得られる各検出信号の周波数が所望値になるように可
変容量の容量値を制御する(ループを用いて制御する)
ものである。
【0074】すなわち、本実施例は図3(a)に示され
るように、可変容量素子として半導体負荷容量素子(例
えば、可変容量ダイオード)を用い、また、検出用圧電
素子16,18から得られる各検出信号を入力とする制
御回路40を設け、この制御回路40が、検出用圧電素
子16,18から得られる各検出信号の周波数が常に所
望値に保たれるように制御信号を出力し、半導体負荷容
量素子(可変容量素子)36,38の容量値を調整する
ようになっている。
【0075】制御回路40は、図3(b)に示されるよ
うに、検出用圧電素子16,18の各検出信号の周波数
を基準値と比較してその差を示す信号(差信号)を出力
する周波数比較器41a,41bと、各差信号によって
アドレッシングされて容量値制御信号を出力する容量値
テーブル43a,43bとを具備している。
【0076】容量値テーブル43a,43bは、基準値
に対する検出信号の周波数の差を補正するために必要な
容量値を示すデータを保持している。
【0077】このような検出信号の周波数に基づくルー
プを用いた制御によって、複合振動子の振動特性の温度
変化による変動のみならず経時的要因に基づく変動(例
えば、圧電素子の変形による変動)も常に補正すること
ができ、信頼性に優れた角速度センサを実現できる。
【0078】以上、断面が菱形形状の振動体を用いた実
施例を用いて本発明を説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、横断面が多角形または円柱、円筒
などの種々の形態の振動体を用いた角速度センサに適用
できる。
【0079】ただし、本発明は、実施例1の説明におい
ても述べたように、図10に示されるような励振駆動用
圧電素子が一つしかないタイプよりも、複数の励振駆動
用圧電素子を有し、それぞれの駆動方向の振動バランス
をとる必要がある場合に特に有効である。つまり、本発
明は、共振振動数の絶対値を調整することよりも、複数
の励振駆動の相対的な整合をとることに用いてより有効
であるからである。すなわち、図1〜図3に示されるよ
うな断面が菱形の振動体を用いたセンサや、図4のよう
な断面が三角形の振動体を用いたセンサ等の励振駆動の
特性を独立に調整し、振動のバランスをとって屈曲振動
のモードを安定化させるのに有効である。
【0080】図5は、本発明を適用した角速度センサの
実装形態の一例を示す図である。複合振動子を内蔵した
センサパッケージ48は、検出回路50や発振回路52
と共に回路基板46上に搭載される。回路基板46上に
は、センサパッケージ48に内蔵されている複合振動子
の振動特性を電気的に調整するための可変容量素子CL
1,CL2を接続するための配線パターン(ア)ならび
に(イ)が予め設けられている。したがって、基板の実
装工程において、作業者は、センサパッケージ48内に
内蔵されている複合振動子の電気的特性を測定し、可変
容量素子CL1,CL2の容量値を決定し、上述した所
定位置に接続、固定するだけでよく、効率的な作業を行
える。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、複合振動
子を電気的等価回路として把握し、駆動用圧電素子の入
力端に容量素子を接続することによって振動特性を電気
的に調整するものであり、これによって、以下のような
効果を得ることができる。
【0082】(1)請求項1〜3記載の角速度センサ
は、振動体に対する機械的加工が不要であり、したがっ
て、複雑な調整工程なしに複合振動子の電気的特性の測
定を行うだけで振動特性の安定化を図ることができる。
したがって、検出感度,信頼性の向上を図ることができ
る。また、複合振動子の共振振動数の調整が容易となる
ため、製品の組立工程の簡素化が可能である。また、励
振駆動用圧電素子の駆動方向(対面方向)の共振周波数
を独立に調整することができ、これによって、複合振動
子の屈曲振動モードを電気的に正確に調整できる。
【0083】(2)請求項4記載の角速度センサでは、
振動体の温度特性とは逆の特性を有する容量素子を接続
することによって、温度変化による複合振動子の振動特
性の変動を抑制でき、センサの信頼性を向上できる。
【0084】(3)請求項5記載の角速度センサでは、
環境温度の変動による複合振動子の振動特性の変動を正
確に補正でき、これによって温度特性に優れた角速度セ
ンサを実現できる。
【0085】(4)請求項6記載の角速度センサは、容
量素子として外付け容量を用い、回路基板上にその外付
け容量を接続するためのパターンを予め設けておくこと
により、容量素子による複合振動子の調整作業の簡素化
を図ることができる。
【0086】(5)請求項7記載の角速度センサは、制
御回路を用いて、複合振動子の検出用圧電素子から得ら
れる検出信号の周波数が所定の周波数(基準周波数)に
合致するように可変容量の容量値を調整してループ制御
を行うことにより、温度変動のみならず経時的な特性変
動にも対応させた振動モードの安定化を図ることができ
る。したがって、高信頼度のセンサを実現できる。
【0087】(6)請求項8記載の角速度センサの感度
を調整する方法によれば、機械的な加工にたよることな
く、電気的に複合振動子の振動モードを正確に調整でき
るために角速度センサの検出感度、ならびに信頼性を向
上できる。また、複合振動子の共振振動数の調整が容易
となるため、製品の組立工程を簡素化できる。また、複
合振動子の共振振動数の調整が容易となるため、製品の
組立工程の簡素化が可能である。
【0088】(7)請求項9記載の角速度センサの感度
を調整する方法によれば、容量素子の直列接続という簡
単な工程のみで、菱形角柱振動子型ヨーレートセンサの
検出感度を向上させることができる。
【0089】(8)以上のように本発明によれば、容易
に駆動方向の共振振動数の調整ができ、温度や経時的変
化に対する安定化が図れて広い温度範囲で長期間に渡っ
て振動モードを安定化させることができる高信頼度の角
速度センサを、組立作業を複雑化させることなく実現で
きるという効果が得られる。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の角速度センサの第1および第2の実施
例の基本的な構成を示す図である。
【図2】本発明の角速度センサの第3の実施例の構成を
示す図である。
【図3】本発明の角速度センサの第4の実施例の構成を
示す図であり、(a)は全体構成を示し、(b)は制御
回路40の具体的構成例を示す。
【図4】本発明の変形例の構成を示す図である。
【図5】本発明を適用した角速度センサの実装形態の一
例を示す図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれ本発明の基本原理を
説明するための図であり、(a)は菱形角柱振動子型ヨ
ーレートセンサの励振駆動用圧電素子の一方の入力端に
可変容量CLを直列に接続した形態を示し、(b)は
(a)に示される振動子の等価回路を示す。
【図7】図6(a),(b)の構成について、直列容量
の容量値に対する共振振動数の変化を実測ならびにコン
ピュータシミュレーションによって計算した結果を示す
図である。
【図8】図6(a)の振動子についての、振動モード
(振動姿態)の観察例を示す図(リサジュー図形)であ
る。
【図9】(a),(b)はそれぞれ、複数の励振駆動用
圧電素子を有する振動子における各励振駆動方向の振動
特性のバランスの重要性を説明するための図である。
【図10】(a),(b)はそれぞれ、振動体を用いた
角速度センサの検出原理を説明するための図である。
【符号の説明】
10・・・振動体 12,14・・・励振駆動用圧電素子 16,18・・・検出用圧電素子 20,22・・・可変容量素子 24・・・駆動回路 26・・・加算器 28・・・差動検出回路 30,32,36,38・・・半導体可変容量素子 34・・・温度補償回路 35・・・温度測定器 40・・・容量値制御回路 48・・・複合振動子を内蔵したセンサパッケージ 46・・・回路基板 50・・・検出回路 52・・・発振回路 CL,CL1,CL2・・・可変容量素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塚田 厚志 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 森川 健志 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体に駆動用圧電素子および検出用圧
    電素子が接続されて複合振動子が形成されており、前記
    駆動用圧電素子を用いて前記振動体を励振駆動して前記
    振動体を所定基準方向に屈曲振動させておき、前記振動
    体の回転に伴うコリオリの力によって振動体に生じる前
    記所定基準方向とは異なる方向の屈曲振動に応じた前記
    検出用圧電素子の検出値の変化から回転角速度を求める
    角速度センサにおいて、 前記駆動用圧電素子の入力端に、前記振動体の前記所定
    基準方向における屈曲振動の振動モードを調整するため
    の容量素子を接続してなる角速度センサ。
  2. 【請求項2】 振動体には複数の駆動用圧電素子が接続
    され、前記複数の駆動用圧電素子の少なくとも一つの入
    力端に容量素子が接続されており、その容量素子の容量
    値の調整によって、各駆動用圧電素子による前記振動体
    の励振駆動方向における共振振動数を整合させて励振振
    動のバランスをとり、これによって振動体の振動モード
    を調整できることを特徴とする請求項1記載の角速度セ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 振動体には複数の駆動用圧電素子が接続
    され、前記複数の駆動用圧電素子の各々の入力端には個
    別に容量素子が接続され、各容量素子の容量値の調整に
    よって各駆動用圧電素子による前記振動体の励振駆動方
    向における共振振動数を独立に制御し、もって振動体の
    振動モードを調整できることを特徴とする請求項1記載
    の角速度センサ。
  4. 【請求項4】 容量素子の容量値は温度に依存して変化
    する特性を有し、その変化の方向は、振動体の振動数の
    温度に依存した変移を抑制する方向となっていることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の角速度セン
    サ。
  5. 【請求項5】 容量素子として半導体負荷容量素子が用
    いられ、さらに、その半導体負荷容量素子の容量値の制
    御信号を出力する制御回路が設けられ、その制御回路は
    環境温度に基づき、振動体の振動数の温度に依存した変
    移を抑制する方向に制御信号を出力し、これによって複
    合振動子の振動特性の温度補償を行うことを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の角速度センサ。
  6. 【請求項6】 角速度センサは回路基板上に搭載されお
    り、容量素子は外付け部品であり、角速度センサが搭載
    されている前記回路基板上には、前記外付けの容量素子
    を取り付けるためのパターンが設けられていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の角速度セン
    サ。
  7. 【請求項7】 振動体に駆動用圧電素子および検出用圧
    電素子が接続されて構成される複合振動子と、 前記駆動用圧電素子の入力端に設けられた、前記複合振
    動子の共振振動数を調整するための可変容量素子と、 前記検出用圧電素子から得られる検出信号の周波数を基
    準周波数と比較し、その差分に基づいて前記可変容量素
    子に容量値の制御信号を与え、前記周波数の差分を縮小
    する方向に容量値を変化させる制御回路とを有すること
    を特徴とする角速度センサ。
  8. 【請求項8】 振動体に駆動用圧電素子および検出用圧
    電素子が接続されて複合振動子が形成されており、前記
    駆動用圧電素子を用いて前記振動体を励振駆動して前記
    振動体を所定方向に振動させておき、前記振動体の回転
    に伴うコリオリの力によって振動体に生じる前記所定方
    向とは異なる方向の振動に応じた前記検出用圧電素子の
    検出値の変化から回転角速度を求める角速度センサの、
    前記所定方向における振動モードを制御して角速度セン
    サの感度を調整する方法であって、 前記複合振動子の駆動用圧電素子の入力端に容量素子を
    接続し、前記複合振動子を抵抗(R),容量(c),イ
    ンダクダンス(L)からなる電気的等価回路とみなし、
    この電気的等価回路をもとに前記容量素子の容量値と共
    振振動との相関関係を解析したデータに基づいて前記容
    量素子の容量値を制御して前記振動体の共振振動数を調
    整し、これによって前記所定方向における振動モードを
    電気的に調整することを特徴とする角速度センサの感度
    調整方法。
  9. 【請求項9】 角速度センサとして菱形角柱振動子型ヨ
    ーレートセンサが用いられ、容量素子は、複合振動子の
    電気的等価回路に直列に接続されてなることを特徴とす
    る請求項8記載の角速度センサの感度調整方法。
JP6339293A 1994-12-28 1994-12-28 角速度センサおよび角速度センサの感度調整方法 Withdrawn JPH08184445A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007520716A (ja) * 2004-02-04 2007-07-26 ビ−エイイ− システムズ パブリック リミテッド カンパニ− 振動構造ジャイロスコープにおけるバイアス誤差を低減する方法
WO2013056427A1 (zh) * 2011-10-18 2013-04-25 中联重科股份有限公司 速度或加速度传感器动态特性的校验装置、系统及方法

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