JPH0818441B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JPH0818441B2
JPH0818441B2 JP1192215A JP19221589A JPH0818441B2 JP H0818441 B2 JPH0818441 B2 JP H0818441B2 JP 1192215 A JP1192215 A JP 1192215A JP 19221589 A JP19221589 A JP 19221589A JP H0818441 B2 JPH0818441 B2 JP H0818441B2
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JP
Japan
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toner
control means
electrode
passage hole
image
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JP1192215A
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Inventor
宏 小門
理 竹村
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三田工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は粉体トナーを用いた画像記録方法及び装置に
関する。
(従来の技術) ワードプロセッサ、ファクシミリ、コンピュータ等の
記録手段として、インクジェットプリンタが開発され、
実用化されている。
インクジェットプリンタは、所謂ノンインパクトプリ
ンタの代表的なものであって、所定のインクに圧電素子
等により超音波振動を与えながら圧力を加え、インクノ
ズルを介して供給し、このインクノズルを通過したイン
ク粒子が所定の電界中を飛翔し、記録紙上に付着して記
録画像が形成されるものである。この方式によるインク
ジェットプリンタでは、印字の際騒音が発生することな
く、しかも鮮明な画像が形成されるという利点を有す
る。
しかしながら、このインクジェットプリンタ方式によ
る画像記録方法では、記録紙上にインクの染み込み速度
を制御する必要があるため、記録紙として表面処理等が
なされた格別の紙を使用する必要がある。また、インク
の供給はノズルを介して行われるため、インク中に発生
する異物等によるノズル詰まりが生じるという問題があ
る。
この問題を解決するために、画像記録媒体として粉体
トナーを用いることにより、記録紙として表面処理等が
施されていない普通紙を用いることを可能とし、さらに
ノズル詰まり等のトラブルを防止する画像記録方法を本
出願人は特開昭62-176873号にて提案している。この方
法は、超音波振動により粉体トナー粒子を、画像出力信
号に応じて発生する磁気的吸引力乃至は静電吸引力によ
り、メッシュ部材を介して記録紙上に飛翔させ、所定の
記録画像を形成することを特徴としており、これにより
粉体トナーによる画像形成が有効に行われ、記録紙とし
て普通紙を用いることが可能となり、且つノズル詰まり
等を防止するものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記方法による画像記録では、画像信
号を発生する画像情報発生手段が絶縁性の記録用紙を中
心にしてトナーを保持するメッシュ部材とは反対側に位
置するため以下のような不具合が生じるおそれがある。
絶縁性の記録紙を介して電界を形成するため、電界
効率が充分でない。
用紙の種類によって抵抗が異なるため、画像濃度が
一定しない。
湿度等の環境によって紙の含水率がことなるため、
画像濃度が一定しない。
同一の用紙であっても、含水率の違いから用紙上で
の濃度にバラツキが生じ均一な画像が得られない。
画像出力信号として静電吸引力を用いると、記録紙
の給紙方向と垂直な方向に沿って多数のノズルを設けた
場合、それぞれのノズルに対する静電吸引力発生手段を
密の状態で配設しなければならず、これによって隣合う
静電吸引力発生手段から発生する電界が互いに影響し合
い、ノズルと静電吸引力発生手段との距離が十分に狭く
なければ、画像信号に対応するトナーを正確に記録紙に
引き寄せることができない。
また、メッシュを介してのトナー供給量が未だ十分と
は言い難く、形成された画像における画像濃度の一層の
向上が要求される。さらに、トナーの凝集力に起因して
落下ムラひいては濃度ムラ等の不具合が発生することが
あった。
(発明の目的) 本発明は上述した従来技術の問題点を解消すべくなさ
れたものであり、その目的は粉体トナーを用いたことに
より記録紙として普通紙の使用が可能となり、またトナ
ー詰まり等のトラブルを防止する画像記録方法及び装置
を提供することにある。
本発明の他の目的は、形成画像の濃度が高く、しかも
濃度ムラの抑制された均一で鮮明な画像が得られる画像
記録方法及び装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、用紙の種類、環境等によ
って画像濃度に差が生じることが防止され、常に均一で
鮮明な画像が得られる画像記録方法及び装置を提供する
ことにある。
本発明のさらに他の目的は、画像信号が与えられる電
極部材を記録紙の搬送方向と垂直の方向に沿って多数配
設することができるため、高速画像形成が可能な方法及
び装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の画像記録装置は、所定の極性に帯電されたト
ナーを供給するトナー供給手段と、該トナー供給手段に
より供給されるトナーが通過し得るトナー通過孔が設け
られた基板、およびトナーが通過する方向への電界を形
成する電極部材を有するトナー制御手段と、該トナー制
御手段に超音波振動を付与する超音波振動発生手段と、
画像信号に応じて該トナー供給手段により供給されるト
ナーを、トナー制御手段におけるトナー通過孔内を通過
させる方向に電界を形成するように該トナー制御手段の
電極部材に電圧を印加する画像情報発生手段と、前記ト
ナー制御手段におけるトナー通過孔のトナー通過方向側
に、該トナー通過孔を通過したトナーをその通過方向と
同方向へ移動させる電界を形成するように電圧が印加さ
れるベース電極とを具備することを特徴とし、そのこと
により上記目的が達成される。
また、本発明の画像記録装置は、所定の極性に帯電さ
れたトナーを供給するトナー供給手段と、該トナー供給
手段により供給されるトナーが通過し得るトナー通過孔
が設けられた導電性基板、および該導電性基板の両面に
配設され、いずれか一方は該導電性基板と絶縁状態であ
る一対の電極部材を有するトナー制御手段と、該トナー
制御手段の少なくともトナー供給側に位置する電極部材
に超音波振動を付与する超音波振動発生手段と、画像信
号に応じて該トナー供給手段により供給されるトナー
を、トナー制御手段における通過孔内を通過させる方向
に電界を形成するように該トナー制御手段の一方の電極
部材に電圧を印加する画像情報発生手段と、前記トナー
制御手段におけるトナー通過孔のトナー通過方向側に、
該トナー通過孔を通過したトナーをその通過方向と同方
向へ移動させる電界を、該トナー制御手段の他方の電極
部材との間に形成されるように電圧が印加されるベース
電極とを具備することを特徴とし、そのことにより上記
目的が達成される。
さらに、本発明の画像記録装置は、所定の極性に帯電
されたトナーを供給するトナー供給手段と、該トナー供
給手段により供給されるトナーが通過し得るトナー通過
孔が設けられた絶縁性基板、および該絶縁性基板の両面
に配設された一対の電極部材とを有するトナー制御手段
と、該絶縁性基板に超音波振動を付与する超音波振動発
生手段と、画像信号に応じて該トナー供給手段により供
給されるトナーを、トナー制御手段におけるトナー通過
孔内を通過させる方向に電界を形成するように該トナー
制御手段の一方の電極部材に電圧を印加する画像情報発
生手段と、前記トナー制御手段におけるトナー通過孔の
トナー通過方向側に、該トナー通過孔を通過したトナー
をその通過方向と同方向へ移動させる電界を、該トナー
制御手段の他方の電極部材との間に形成されるように電
圧が印加されるベース電極とを具備することを特徴と
し、そのことにより上記目的が達成される。
(作用) 本発明においては、供給手段によりトナーをトナー制
御手段に供給するため、凝集したトナーの塊を適宜解し
ながら一定量を常にトナー制御手段に供給できる。
トナー制御手段には超音波振動発生手段により一定幅
の振動が付与されているため、トナー制御手段を効率よ
くトナーが通過しその通過量を一定とすることができ、
しかもトナー通過孔内におけるトナー詰まりを防止する
ことも可能となる。また超音波振動を付与する際に、超
音波振動印加電圧に周波数変調を与えることによって、
トナー制御手段からのトナーの落下をより均一に行うこ
とが可能となるのである。
トナー制御手段とベース電極との間にバイアス電圧を
印加することにより、トナーを記録紙上の所定位置に到
達するよう制御し、トナー制御手段とベース電極との間
に介在された記録紙上の画像情報部に対応する部分にの
みトナー像を形成することが可能である。
画像情報発生手段から画像信号が与えられるトナー制
御手段は、記録紙を介さずにトナー供給手段に近接乃至
は圧接して配設されているため、記録紙の種類、環境等
に影響されることなく、常に均一で鮮明なトナー像を記
録紙上に形成することができる。また、これにより記録
紙の搬送方向に垂直な方向に沿って多数の電極を配設し
た場合、隣合う電極同志が互いに影響し合うことを防止
し、画像信号に対応したトナー像のみを画像部とするこ
とができ、その結果高速印字処理が可能となる。
上述した特徴を有するため、本発明方法は普通紙の使
用及びトナー詰まりの防止を可能とし、また画像濃度が
高くしかも濃度ムラの抑制された均一な画像が高速に得
られる。
(発明の好適態様) 本発明の記録方法を好適に実施するための装置を示す
第1図において、この画像記録装置は、トナー収容容器
10、トナー収容容器10の開口部11に設けられたトナー供
給ローラ12、トナー供給ローラ12に近接乃至は圧接状態
で設けられたトナー制御手段20、トナー制御手段20に超
音波振動を付与する超音波振動発生手段30、トナー制御
手段20の下方に位置し、トナー制御手段20に対向するベ
ース電極50とから成っている。
トナー収容容器10の上方は、トナーホッパー等に連通
しており、該収容容器10にトナーが補給されるようにな
っている。ベース電極50上にはトナー像が形成される記
録紙60が載置され、ベース電極50の移動に追従して矢印
A方向に移動する。また、ベース電極50を固定とし、別
途記録紙搬送手段を設けて記録紙60のみを移動させるよ
うにしてもよい。
トナー制御手段20には、画像情報発生手段40より画像
信号が与えられる。画像情報発生手段40は、ワードプロ
セッサ、ファクシミリ、コンピュータ等の機器本体から
の信号に応じてコントローラにより動作して、画像情報
を電気信号として発生する。これに従って粉体トナーが
トナー制御手段を通過して、下方に落下し、記録紙60上
に所定のトナー画像が形成される。トナー画像が形成さ
れた記録紙60は、次いで所定の定着機構(図示せず)に
搬送され、熱あるいは圧力による定着が行われる。
本発明において、トナー供給ローラ12としてはスポン
ジローラが好適に使用される。スポンジローラはその回
転に伴ってトナー収容容器10内の凝集トナーを効果的に
解し、表面の目地にはトナーがほぼ均一した状態で保持
されるため、トナー制御手段20には常に一定量のトナー
が供給されることとなる。
トナー供給ローラ12の回転速度は、ローラの種類や圧
電素子印加電圧などによって異なるが、一般に、50mm/
秒以上の周速であることが望ましい。トナー供給ローラ
の周速が50mm/秒より遅いと形成画像の濃度が不足す
る。
スポンジローラの他に、第2図に示すような掻き取り
部13が形成された形状の供給ローラ12′を使用すること
もできる。この掻き取り部形成ローラ12′は、硬質の樹
脂やアルミニウムなどの金属で形成される。
超音波振動発生手段30は、正弦波、方形波、三角波な
どの20KHz乃至1MHzの範囲で共振周波数であるものを付
与するのがよく、PZT等の圧電素子が使用される。
本発明において、好ましくはこの超音波振動を発生さ
せる際の印加電圧に、周波数変調を与えることが望まし
い。これによってトナー制御手段からのトナーの落下を
より均一に行うことが可能となるのである。これは以下
の理由によるものと考えられる。通常メッシュ部材等に
超音波振動を付与すると波と波とが互いに干渉し合っ
て、その場で停滞する定在波が発生する。この定在波に
よってメッシュ上の振幅に差が生じ、トナーの落下量に
大きな影響を与え、その結果均一な落下が得られない。
しかしながら、超音波振動子印加電圧に周波数変調を与
えることにより、定在波による強度差を緩和し、メッシ
ュ上の超音波振動の強度がある特定の位置に集中するこ
とがなく、均一の状態に近くなるのである。掃引周波数
は10乃至1000Hzの低周波数のものが好ましく、その周波
数の変動が共振周波数の1乃至20%のものが、トナーの
落下ムラを抑制するのに効果的である。掃引周波数が10
00Hzを超えると、定在波による強度差を緩和する作用が
弱くなり、落下トナー量のバラツキを抑制する効果が薄
くなる。これは、低周波の変調信号を付与することによ
り、メッシュ上の振動強度を均一化し、さらに定在波に
よって発生する超音波振動の節が変調信号の周波数を低
くするにしたがってゆっくりと変化し、そこに集まる性
質を有するトナーがその振動(節の位置の変化)の動き
に追従できるようになる。その結果メッシュ上を動き回
れるようになり、均一な広がりをもったり、大きな塊が
なくなるためであると考えられる。逆に掃引周波数が10
Hzより少ないと、単位時間内での記録紙搬送方向におけ
るトナーの落下量のバラツキが大きくなり、記録紙を低
速で搬送しなければ縞模様の落下ムラが発生するために
高速処理ができなくなる。
本発明において、トナー制御手段20は超音波振動発生
手段30から超音波振動が付与され、また画像情報発生手
段40から画像信号が与えられ、この信号に応じてトナー
の落下制御を行う機能を有する。以下、このトナー制御
手段20について説明する。
第3図に示すように本発明の装置では、トナー制御手
段20は、トナー通過孔22が穿設された導電性基板21と、
導電性基板21の上面に設けられた第1メッシュ部材23
と、導電性基板21の下面に、絶縁性部材24を介して配設
された第2メッシュ部材25とからなり、第1メッシュ部
材23がトナー供給ローラ12に近接乃至は圧接するように
位置づけられる。トナー制御手段20には超音波振動発生
手段30より超音波振動が付与されるが、この超音波振動
は少なくともトナー制御手段20の第1メッシュ部材23に
振動が伝わればよく、可能であれば第1メッシュ部材23
のみに付与するようにしてもよい。また、導電性基板21
は接地されており、これを通じて第1メッシュ部材23が
接地されることになる。
第2メッシュ部材25には画像情報発生手段40からの電
気信号が与えられる。この電気信号は、画像の有無に応
じて正電位及び負電位が与えられ、例えば、画像情報の
場合は+100V,非画像情報の場合は−100Vの電圧が印加
されるように制御される。以上の構成により、トナー制
御手段20はトナー通過孔22を中心としたピンホール電極
として機能する。
導電性基板21の厚みは、0.01乃至1mm、導電性基板21
に穿設されたトナー通過孔22は、0.1乃至1mmの範囲に設
定されるのがよい。また、第1メッシュ部材23の目開き
は20乃至100μm、第2メッシュ部材25の目開きは50乃
至300μmであるのがよく、第2メッシュ部材25の目開
きが第1メッシュ部材23の目開きより、大きくなるよう
に設定される。
このようなトナー制御手段20を用いた場合におけるト
ナー像の形成プロセスについて説明する。
トナー供給ローラ12の回転により、トナー収容容器10
中のトナーがトナー制御手段20の第1メッシュ部材23に
供給される。第1メッシュ部材23には超音波振動発生手
段30により、一定振幅の振動が付与されているため、第
1メッシュ部材23上でトナー塊は適宜解され、メッシュ
部を効率よく通過する。第1メッシュ部材23を通過した
トナー粒子は第2メッシュ部材25に与えられる画像信号
に応じて、第2メッシュ部材25を通過して落下するか、
第1メッシュ部材23上に戻るかが決定される。すなわ
ち、第2メッシュ部材25に与えられる電気信号によっ
て、導電性基板21のトナー通過孔22内に電界が発生す
る。ここで予め負に帯電されているトナー粒子は、第2
メッシュ部材25に画像信号として与えられる正の電界
(図面上、下向きの電界)に引き寄せられ、第2メッシ
ュ部材25を通過してベース電極50上の記録紙60上に落下
するのである。ベース電極50には、第1メッシュ部材23
に対して正のバイアス電圧が印加されているため、トナ
ー制御手段20からのトナーの落下が促進される。ベース
電極50に印加されるバイアス電圧は、第2メッシュ部材
25に与えられる電気信号よりも充分に大きく、負帯電ト
ナーの場合300乃至1000Vの範囲にあるのがよい。ベース
電極50に印加するバイアス電圧が300Vより小さいと、ト
ナーの落下位置にバラツキが生じ、画像が乱れるおそれ
がある。また1000Vより大きいと、放電が生じるおそれ
がある。
一方、画像信号が与えられない場合は、第2メッシュ
部材25に負の電界(図面上、上向きの電界)が形成され
るため、トナーは第1メッシュ部材23上に戻される。第
1メッシュ部材23は接地する代わりに、トナーと逆極性
のバイアス電圧(この場合+)を印加し、積極的に第1
メッシュ部材23上にトナーを保持して自然落下を抑制す
るようにしてもよい。
このように、本発明におけるトナー制御手段は、トナ
ーに直接画像信号が与えられるため、記録紙の抵抗や環
境等の違いにより形成画像に濃度差が生じることがな
く、常に画像信号に忠実なトナー像を形成することがで
きる。
第1及び第2メッシュ部材には、ニッケル、ステンレ
ス、アルミニウム、銅、銀などの金属や導電性樹脂から
なるタイラーメッシュ、エッチングメッシュ等が採用さ
れる。
尚、上記説明においては、第1メッシュ部材23を接地
し、第2メッシュ部材25に画像信号を与える構成として
画像形成プロセスを行ったが、トナー供給ローラ12と近
接乃至は圧接する第1メッシュ部材を絶縁性部材を介し
て導電性基板21の上面に配設して画像信号を与え、導電
性基板21の下面に第2メッシュ部材を接地された状態で
配設する構成としてもよい。このような構成であって
も、画像信号(正の電界)が与えられた際に、第1メッ
シュ部材をトナーが通過し、第2メッシュ部材とベース
電極とのバイアス差によって加速されてベース電極上の
所定位置に落下する。非画像信号(負の電界)が与えら
れた際は、トナーは第1メッシュ部材のメッシュ部を通
過しないため、トナーは落下しない。この結果上述の構
成と同様に、画像情報に応じたトナー像が記録紙60上に
形成される。
本発明におけるトナー制御手段20としては、上述した
ものの他に、第4図に示すような構成のものを用いるこ
ともできる。これは、第3図におけるトナー制御手段20
において、第2メッシュ部材25をリング状電極26に置き
換えたものである。リング状電極によって形成される空
洞27を導電性基板21のトナー通過孔22に対応させる。こ
れによって導電性基板21の上面に設けられたメッシュ部
材23′を通過したトナー粒子は、リング状電極26に与え
られる画像信号によって形成される電界に引き寄せら
れ、記録紙60上への落下が決定される。リング状電極26
を用いた場合、形成される電界がトナー粒子に対して一
様に作用するため、画像信号に対応するトナーを効率よ
く、しかも正確に引きつけることが可能となる。リング
状電極26は銅、アルミニウムなどの金属から形成され、
リング径が50乃至500μmであるものが好ましい。
尚、このリング状電極を用いた場合であっても前述の
ものと同様に、メッシュ部材23′を絶縁性部材を介して
導電性基板21上に設けて画像信号を与え、リング状電極
26を導電性基板21の下部に接地状態として配設する構成
であってもよい。
本発明におけるトナー制御手段20としては、さらに第
5図に示す構成であってもよい。
このトナー制御手段20は、トナー通過孔32が穿設され
た絶縁性基板31と、絶縁性基板31の上面に設けられ、ト
ナー供給手段12と近接乃至は圧接する上部電極33と、絶
縁性基板31の下面に設けられ、画像情報発生手段30から
の画像信号が与えられる下部電極34とから成っている。
この場合、絶縁性基板31に穿設されたトナー通過孔32は
5乃至300μm程度の小孔とされる。(ただし、トナー
粒子の粒径よりは大きく設定される。)このような構成
のトナー制御手段20では、トナー供給ローラ12の回転に
よりトナー収容容器10内のトナーが上部電極33に供給さ
れる。上部電極33には、絶縁性基板31を介して超音波振
動発生手段30より超音波振動が付与され、これによっ
て、トナーの塊が解され、トナー通過孔32をトナー粒子
が通過する。トナー粒子は予め一定極性の電荷(例えば
負)に帯電されており、下部電極34に与えられる画像信
号によって形成される正の電界によって引き寄せられ
て、トナー通過孔32より落下し、記録紙60上にトナー像
を形成する。画像信号が与えられない場合は、負の電界
が形成されるため、トナーは上部電極33上に戻される。
上部電極33は接地する代わりに、トナーと逆極性のバ
イアス電圧(この場合+)を印加し、積極的に上電極33
上にトナーを保持して、自然落下することを抑制するよ
うにしてもよい。
上部電極33及び下部電極34としては、銀箔やアルミニ
ウムなどのパターンが好適に使用される。また上部電極
33に画像信号を与え、下部電極34を接地状態として画像
形成プロセスを行っても同様の効果が得られる。
このような構成のトナー制御手段20を用いると、第6
図に示すように、トナー供給ローラ12の長手方向に沿っ
て多数の電極を配設することができるため、高速印字が
可能となる。すなわち、それぞれの画素に対応するトナ
ー通過孔32a,32b,…を絶縁性基板31に穿設し、各トナー
通過孔32a,32b,…に対して下部電極34a,34b…を配設す
る。上部電極33は接地されるため、トナー通過孔32a,32
b,…に対応する孔が形成されていればよく、一体形成す
ればよい。このような構成により、各トナー通過孔(各
画素に対応)に対する画像信号が画像情報発生手段30よ
り各下部電極34a,34b,…に与えられ、トナー供給ローラ
12の長手方向(記録紙60の搬送方向と垂直方向)の画像
が同時に形成できるため、高速印字処理が可能となる。
しかも、下部電極34aに与えられる画像信号はトナー通
過孔32aに対してのみ電界を形成し、互いに隣合う電極
に影響を及ばさないため、画像情報に応じたトナー像を
所定の位置に正確に形成することが可能となる。
以上の装置においてはトナー制御手段として、導電性
基板あるいは絶縁性基板の上面及び下面のいずれか一方
の電極を接地し、他方に画像信号を与える構成のものに
ついて説明したが、第7図に示すように、導電性基板の
上面にのみメッシュ部材を配設し、導電性基板自体をベ
ース電極の対向電極とする構成であってもよい。
この構成においては、導電性基板21の上部に絶縁性部
材24′を介してメッシュ部材23′が配設されている。メ
ッシュ部材23′には画像情報発生手段40から画像情報が
与えられ、また導電性基板21を介して超音波振動発生手
段30より超音波振動が付与される。メッシュ部材23′は
トナー供給ローラ12より供給されるトナーを適宜解しな
がら、画像信号に応じて下方に落下させる。メッシュ部
材23′を通過したトナーは導電性基板21とベース電極50
との電位差により加速され、記録紙60上の所定位置に落
下するのである。
本発明においては5乃至25μmの比較的小径の平均粒
径を有しているトナーを使用することが望ましく、小径
のトナーによって解像力に優れた記録画像の形成が可能
となる。
トナー制御手段20と記録紙60との間隔は、画像情報発
生手段40から与えられる印加電圧の大きさによっても異
なるが、一般に0.3乃至2.5mmの範囲にあるのがよい。
(実施例) 実施例1 本発明方法を実施する装置において、以下の諸条件を
設定した。
・トナー供給ローラ……スポンジローラ 径;φ15mm、周速;94mm/秒 ・トナー制御手段 導電性基板……アルミニウム 厚さ;0.5mm トナー通過孔;φ0.5mm 第1電極部材……350タイラーメッシュ 第2電極部材……150タイラーメッシュ 絶縁性部材……ポリエチレンシート 厚さ;100μm ・超音波振動発生手段……PZT圧電素子 印加電圧;20Vrms(正弦波) 印加周波数;230KHz±15KHz 掃引周波数;100Hz ・バイアス電圧……+800V ・トナー……非磁性トナー ・第2電極部材と記録紙との間隔……0.5mm 上記の条件において、ベース電極50上に表面処理のさ
れていない厚さ100μmの普通紙を記録紙として搬送
し、トナー制御手段20のメッシュ部材23′を接地し、第
2電極部材26に±100Vの電圧を画像信号に応じて変調し
て印加したところ、解像力の優れた鮮明な画像が得ら
れ、カブリも生じなかった。
また、記録紙の厚みを70μm及び150μmに変更して
同様の実験を行ったところ、全く同様の鮮明で均一な画
像が得られた。
次いで、上述の実験を、 (i)温度10℃、湿度30% (ii)温度20℃、湿度45% (iii)温度35℃、湿度80% の環境の下で行ったところ、いずれの環境下においても
全く同様の鮮明で均一な画像が得られた。
さらに、掃引周波数を10Hzから10KHzの間で任意に変
更して記録画像を評価したところ、掃引周波数が1000Hz
までは濃度ムラのない鮮明な画像が得られたが、1000Hz
を越えると、しだいに記録紙の搬送方向と垂直な方向に
濃度ムラが見られるようになった。
実施例2 第2電極材として、 リング状電極……銅製リング電極 リング径0.3mm とした以外は実施例1と同様の実験を行ったところ、解
像力の優れた鮮明な画像が得られ、カブリも生じなかっ
た。また記録紙の種類や環境等によって画質が変化する
ことはなかった。
実施例3 トナー制御手段として、 絶縁性基板……ポリイミドシート 厚さ;0.1mm トナー通過孔;φ100μm 上部電極……銅製電極 下部電極……銅製電極 とした以外は実施例1と同様の実験を行ったところ、解
像力の優れた鮮明な画像が得られ、カブリも生じなかっ
た。また記録紙の種類や環境等によって画質が変化する
ことはなかった。
(発明の効果) 以上説明した通り、本発明によると、粉体トナーを用
いた画像記録が有効に行われ、記録紙として普通紙を用
いることが可能となり、且つトナー詰まり等のおそれも
ない。また、形成された画像の濃度が高く、しかも濃度
ムラの抑制された均一な画像を得ることが可能となっ
た。さらに記録紙の種類や環境等によって画質が異なる
ことがなく、常に鮮明で均一な画像を得ることが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の記録方法を実施する装置の一例を示す
図であり、第2図は本発明方法の他の例を示す図であ
り、第3図乃至第5図は本発明方法を採用した具体的装
置を説明する図であり、第6図は第5図に装置において
電極部材を多数配設した場合について説明する図であ
り、第7図は本発明の他の実施例を説明する図である。 10……トナー収容容器、12……トナー供給手段、20……
トナー制御手段、21……導電性基板、23……第1メッシ
ュ部材、25……第2メッシュ部材、26……リング状電
極、30……超音波振動発生手段、31……絶縁性基板、33
……上部電極、34……下部電極、40……画像情報発生手
段、50……ベース電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の極性に帯電されたトナーを供給する
    トナー供給手段と、 該トナー供給手段により供給されるトナーが通過し得る
    トナー通過孔が設けられた基板、およびトナーが通過す
    る方向への電界を形成する電極部材を有するトナー制御
    手段と、 該トナー制御手段に超音波振動を付与する超音波振動発
    生手段と、 画像信号に応じて該トナー供給手段により供給されるト
    ナーを、トナー制御手段におけるトナー通過孔内を通過
    させる方向に電界を形成するように該トナー制御手段の
    電極部材に電圧を印加する画像情報発生手段と、 前記トナー制御手段におけるトナー通過孔のトナー通過
    方向側に、該トナー通過孔を通過したトナーをその通過
    方向と同方向へ移動させる電界を形成するように電圧が
    印加されるベース電極と、 を具備する画像記録装置。
  2. 【請求項2】前記超音波振動発生手段は、発生される超
    音波の周波数変調が可能である特許請求の範囲第1項記
    載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】所定の極性に帯電されたトナーを供給する
    トナー供給手段と、 該トナー供給手段により供給されるトナーが通過し得る
    トナー通過孔が設けられた導電性基板、および該導電性
    基板の両面に配設され、いずれか一方は該導電性基板と
    絶縁状態である一対の電極部材を有するトナー制御手段
    と、 該トナー制御手段の少なくともトナー供給側に位置する
    電極部材に超音波振動を付与する超音波振動発生手段
    と、 画像信号に応じて該トナー供給手段により供給されるト
    ナーを、トナー制御手段におけるトナー通過孔内を通過
    させる方向に電界を形成するように該トナー制御手段の
    一方の電極部材に電圧を印加する画像情報発生手段と、 前記トナー制御手段におけるトナー通過孔のトナー通過
    方向側に、該トナー通過孔を通過したトナーをその通過
    方向と同方向へ移動させる電界を、該トナー制御手段の
    他方の電極部材との間に形成されるように電圧が印加さ
    れるベース電極と、 を具備する画像記録装置。
  4. 【請求項4】前記一対の電極部材は、トナー通過孔のそ
    れぞれの開口を覆うように基板に取り付けられたメッシ
    ュ状電極である特許請求の範囲第3項記載の画像記録装
    置。
  5. 【請求項5】前記一対の電極部材は、トナー通過孔のト
    ナー供給側の開口を覆うように基板に取り付けられたメ
    ッシュ状電極と、該トナー通過孔の反対側の開口に内部
    の空間が連通するように該基板に取り付けられたリング
    状電極である特許請求の範囲第3項記載の画像記録装
    置。
  6. 【請求項6】所定の極性に帯電されたトナーを供給する
    トナー供給手段と、 該トナー供給手段により供給されるトナーが通過し得る
    トナー通過孔が設けられた絶縁性基板、および該絶縁性
    基板の両面に配設された一対の電極部材とを有するトナ
    ー制御手段と、 該絶縁性基板に超音波振動を付与する超音波振動発生手
    段と、 画像信号に応じて該トナー供給手段により供給されるト
    ナーを、トナー制御手段におけるトナー通過孔内を通過
    させる方向に電界を形成するように該トナー制御手段の
    一方の電極部材に電圧を印加する画像情報発生手段と、 前記トナー制御手段におけるトナー通過孔のトナー通過
    方向側に、該トナー通過孔を通過したトナーをその通過
    方向と同方向へ移動させる電界を、該トナー制御手段の
    他方の電極部材との間に形成されるように電圧が印加さ
    れるベース電極と、 を具備する画像記録装置。
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DE90308176T DE69006283T2 (de) 1989-07-25 1990-07-25 Bilderzeugungsgerät.
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