JPH0818391A - 弾性表面波装置 - Google Patents
弾性表面波装置Info
- Publication number
- JPH0818391A JPH0818391A JP14740494A JP14740494A JPH0818391A JP H0818391 A JPH0818391 A JP H0818391A JP 14740494 A JP14740494 A JP 14740494A JP 14740494 A JP14740494 A JP 14740494A JP H0818391 A JPH0818391 A JP H0818391A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- surface acoustic
- electrode
- acoustic wave
- wave device
- substrate
- Prior art date
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- Pending
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- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】θ+90°回転Yカット水晶圧電基板の表面に
金を主成分とする膜厚hの電極周期λの櫛型電極を構成
する。このとき6°<θ<9°,かつ、0.022<h/λ
<0.028 とし、水晶のX軸と電極方位のなす角度ψ
を、20°<|ψ|<22°とする。 【効果】温度安定性が極めて優れた弾性表面波装置を作
製することができる。
金を主成分とする膜厚hの電極周期λの櫛型電極を構成
する。このとき6°<θ<9°,かつ、0.022<h/λ
<0.028 とし、水晶のX軸と電極方位のなす角度ψ
を、20°<|ψ|<22°とする。 【効果】温度安定性が極めて優れた弾性表面波装置を作
製することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線又はテレビIF
(中間周波数)フィルタ,タイミング抽出フィルタ等に
代表される、低損失且つ温度安定性の優れた通信用弾性
表面波装置に関する。
(中間周波数)フィルタ,タイミング抽出フィルタ等に
代表される、低損失且つ温度安定性の優れた通信用弾性
表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】移動通信分野では、温度特性の優れた弾
性表面波用圧電基板として、水晶AT−X基板が知られ
ている。
性表面波用圧電基板として、水晶AT−X基板が知られ
ている。
【0003】水晶AT−X基板とは、水晶を略42°回
転Yカットに切り出した基板であり、水晶のX軸と電極
方位(弾性表面波の伝搬方位と一致する)を平行に設置
した基板である(例えば、電子通信学会論文誌 Vol.J
61−A No.1(1978年)第167頁から第17
4頁)。
転Yカットに切り出した基板であり、水晶のX軸と電極
方位(弾性表面波の伝搬方位と一致する)を平行に設置
した基板である(例えば、電子通信学会論文誌 Vol.J
61−A No.1(1978年)第167頁から第17
4頁)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水晶AT−X基板は、
一次の温度係数はゼロであるが二次の温度係数が大き
い。このため移動通信用の周波数の温度安定性が重要視
される部品を弾性表面波装置で作製することが不可能に
あった。
一次の温度係数はゼロであるが二次の温度係数が大き
い。このため移動通信用の周波数の温度安定性が重要視
される部品を弾性表面波装置で作製することが不可能に
あった。
【0005】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解決するため、温度安定性の良い弾性表面波装置を提
供することにある。
を解決するため、温度安定性の良い弾性表面波装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、6°<θ<
9°であるθ+90°回転Yカット水晶圧電基板を用
い、その表面に金を主成分とする電極周期λの櫛型電極
を形成し、水晶のX軸と電極方位のなす角度をψ、金属
膜厚をhとしたとき、20°<|ψ|<22°、かつ、
0.022<h/λ<0.028とすることにより達成で
きる。
9°であるθ+90°回転Yカット水晶圧電基板を用
い、その表面に金を主成分とする電極周期λの櫛型電極
を形成し、水晶のX軸と電極方位のなす角度をψ、金属
膜厚をhとしたとき、20°<|ψ|<22°、かつ、
0.022<h/λ<0.028とすることにより達成で
きる。
【0007】ここで、θ+90°回転Yカット水晶圧電
基板とは、IRE標準の+Y軸からIRE標準の+Z軸
方向にθ+90°傾けた方向、またはIRE標準の−Y
軸からIRE標準の−Z軸方向にθ+90°傾けた方向
に対して略垂直であるように、水晶単結晶を切り出した
水晶圧電基板を意味する。
基板とは、IRE標準の+Y軸からIRE標準の+Z軸
方向にθ+90°傾けた方向、またはIRE標準の−Y
軸からIRE標準の−Z軸方向にθ+90°傾けた方向
に対して略垂直であるように、水晶単結晶を切り出した
水晶圧電基板を意味する。
【0008】
【作用】上記構造の作用を調べるために、回転Yカット
水晶圧電基板の弾性表面波素子を作成し、その温度特性
を調べた。作成条件は(θ,ψ,h/λ)=(10°,
20°,2.0%)及び(15°,19°,1.5%)の
2素子である。
水晶圧電基板の弾性表面波素子を作成し、その温度特性
を調べた。作成条件は(θ,ψ,h/λ)=(10°,
20°,2.0%)及び(15°,19°,1.5%)の
2素子である。
【0009】図1は、2素子の温度特性を示したもので
ある。また、図2にθ,ψの定義を示す。図1に示すよ
うに、θとψを変えることにより、1次の温度係数をゼ
ロにしながら2次の温度係数を小さくすることができ
た。その結果、θとψとh/λが、20°<|ψ|<2
2°,6°<θ<9°,0.022<h/λ<0.028
の場合に、1次の温度係数と2次の温度係数が同時にゼ
ロになることが判明した。
ある。また、図2にθ,ψの定義を示す。図1に示すよ
うに、θとψを変えることにより、1次の温度係数をゼ
ロにしながら2次の温度係数を小さくすることができ
た。その結果、θとψとh/λが、20°<|ψ|<2
2°,6°<θ<9°,0.022<h/λ<0.028
の場合に、1次の温度係数と2次の温度係数が同時にゼ
ロになることが判明した。
【0010】
【実施例】次に実際のデバイスを例に説明する。図3,
図4はθ+90°回転Yカット水晶基板上に存在する弾
性表面波の温度特性の実験結果の一例を示したものであ
る。(θ,ψ)の定義を図2に示す。ここでX,Y,Z
は右水晶でのプロシーディング・オブ・アイ・アール・
イー・スタンダード・オン・ピエゾエレクトリック・ク
リスタルズ,1949(Proc.of IRE,Standard on Piezoelect
ric Crystals,1949)の定義に従うもので、左水晶にも本
発明が適用されることは明らかである。
図4はθ+90°回転Yカット水晶基板上に存在する弾
性表面波の温度特性の実験結果の一例を示したものであ
る。(θ,ψ)の定義を図2に示す。ここでX,Y,Z
は右水晶でのプロシーディング・オブ・アイ・アール・
イー・スタンダード・オン・ピエゾエレクトリック・ク
リスタルズ,1949(Proc.of IRE,Standard on Piezoelect
ric Crystals,1949)の定義に従うもので、左水晶にも本
発明が適用されることは明らかである。
【0011】図5に、測定に用いた素子を示す。測定に
用いた素子は、水晶基板2とその表面に形成された金薄
膜の2個の電極1とから構成される。電極指対数60
対,電極ピッチ24μm,開口長200λである。この
とき弾性表面波波長換算電極膜厚h/λ(λは弾性表面
波の波長で、電極周期と一致する)は、θ=15°のと
き1.5%,θ=10°のとき2.0% である。
用いた素子は、水晶基板2とその表面に形成された金薄
膜の2個の電極1とから構成される。電極指対数60
対,電極ピッチ24μm,開口長200λである。この
とき弾性表面波波長換算電極膜厚h/λ(λは弾性表面
波の波長で、電極周期と一致する)は、θ=15°のと
き1.5%,θ=10°のとき2.0% である。
【0012】一例として(θ,ψ,h/λ)=(15
°,19°,1.5%)の周波数特性を図6に示す。な
お水晶基板上に金薄膜を作製するに当たり、バインダと
して200Åのクロムを使用している。図6から明らかな
ように、低損失高Q低スプリアスな特性を実現すること
ができた。また電極として反射係数の大きい金を使用し
ているため、少ない電極指対数で極めて高いQを得るこ
とができた。本発明を使用することにより、従来より素
子を小型化することができる。
°,19°,1.5%)の周波数特性を図6に示す。な
お水晶基板上に金薄膜を作製するに当たり、バインダと
して200Åのクロムを使用している。図6から明らかな
ように、低損失高Q低スプリアスな特性を実現すること
ができた。また電極として反射係数の大きい金を使用し
ているため、少ない電極指対数で極めて高いQを得るこ
とができた。本発明を使用することにより、従来より素
子を小型化することができる。
【0013】図3は(θ,h/λ)=(15°,1.5
%)の条件で、ψを変化させた場合の温度特性を示した
ものである。この図から分かるようにψ=19°で1次
の温度係数がゼロになっている。図4は(θ,h/λ)
=(10°,2.0%)の条件で、ψを変化させた場合の
温度特性を示したものである。この図から分かるように
ψ=20°で1次の温度係数がゼロになっている。この
2個の素子を図1に拡大して示す。
%)の条件で、ψを変化させた場合の温度特性を示した
ものである。この図から分かるようにψ=19°で1次
の温度係数がゼロになっている。図4は(θ,h/λ)
=(10°,2.0%)の条件で、ψを変化させた場合の
温度特性を示したものである。この図から分かるように
ψ=20°で1次の温度係数がゼロになっている。この
2個の素子を図1に拡大して示す。
【0014】図1から分かるように、(θ,ψ,h/
λ)=(10°,20°,2.0%),(15°,19
°,1.5%)どちらの素子でも2次の温度特性が実現
されている。しかし室温での2次の温度係数は(10
°,20°,2.0%)では0.016ppm/(℃)2,(1
5°,19°,1.5%)では0.052ppm/(℃)2と、
(10°,20°,2.5%)の方が約1/3小さい。こ
のように(θ,ψ,h/λ)を変えることにより、1次
の温度係数だけではなく、2次の温度係数も調節するこ
とができることがわかる。この2点から、2次の温度係
数がゼロになる条件を求めると、(θ,ψ,h/λ)=
(8°,21°,2.5%)であることが分かる。また
使用温度範囲を−20〜80℃とすると、6°<θ<9
°,20°<|ψ|<22°,0.022<h/λ<0.
028の領域で2次の温度係数がゼロになる条件が存在
することが判明した。
λ)=(10°,20°,2.0%),(15°,19
°,1.5%)どちらの素子でも2次の温度特性が実現
されている。しかし室温での2次の温度係数は(10
°,20°,2.0%)では0.016ppm/(℃)2,(1
5°,19°,1.5%)では0.052ppm/(℃)2と、
(10°,20°,2.5%)の方が約1/3小さい。こ
のように(θ,ψ,h/λ)を変えることにより、1次
の温度係数だけではなく、2次の温度係数も調節するこ
とができることがわかる。この2点から、2次の温度係
数がゼロになる条件を求めると、(θ,ψ,h/λ)=
(8°,21°,2.5%)であることが分かる。また
使用温度範囲を−20〜80℃とすると、6°<θ<9
°,20°<|ψ|<22°,0.022<h/λ<0.
028の領域で2次の温度係数がゼロになる条件が存在
することが判明した。
【0015】
【発明の効果】本発明により、極めて温度安定性の優れ
た弾性表面波装置を作製することができる。又、少ない
電極対数で高いQを得ることができるため、小型の弾性
表面波装置を得ることができる。
た弾性表面波装置を作製することができる。又、少ない
電極対数で高いQを得ることができるため、小型の弾性
表面波装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(θ,ψ,h/λ)=(10°,20°,2.0
%)及び(15°,19°,1.5%)、また電極材料と
して金を用いて作成した水晶弾性表面波装置の一次温度
特性がゼロになる条件での温度特性図。
%)及び(15°,19°,1.5%)、また電極材料と
して金を用いて作成した水晶弾性表面波装置の一次温度
特性がゼロになる条件での温度特性図。
【図2】回転Yカット水晶基板において、(θ,ψ)の
定義を示した説明図。
定義を示した説明図。
【図3】電極材料として金を用い、(θ,h/λ)=
(15°,1.5%)の弾性表面波素子の温度特性とψ
の関係を示した説明図。
(15°,1.5%)の弾性表面波素子の温度特性とψ
の関係を示した説明図。
【図4】電極材料として金を用い、(θ,h/λ)=
(10°,2.0%)の弾性表面波素子の温度特性とψ
の関係を示した説明図。
(10°,2.0%)の弾性表面波素子の温度特性とψ
の関係を示した説明図。
【図5】本発明の一実施例の二開口共振器弾性表面波装
置の斜視図。
置の斜視図。
【図6】本発明の一実施例の二開口共振器弾性表面波装
置の周波数特性図。
置の周波数特性図。
1…金属電極、2…水晶圧電基板。
Claims (1)
- 【請求項1】θ+90°回転Yカットの水晶圧電基板
と、前記水晶圧電基板の主表面に、金を主成分とする少
なくても1対の電極指を有する電極周期λの櫛型電極を
構成した弾性表面波装置において、水晶のX軸と電極方
位のなす角度をψ、金属膜厚をhとしたとき、20°<
|ψ|<22°、かつ、6°<θ<9°、かつ、0.022
<h/λ<0.028 であることを特徴とする弾性表面
波装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14740494A JPH0818391A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 弾性表面波装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14740494A JPH0818391A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 弾性表面波装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0818391A true JPH0818391A (ja) | 1996-01-19 |
Family
ID=15429532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14740494A Pending JPH0818391A (ja) | 1994-06-29 | 1994-06-29 | 弾性表面波装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0818391A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1172599A2 (en) | 2000-07-14 | 2002-01-16 | SUZUKI SOGYO Co., Ltd. | Liquid hammer prevention device |
US6672337B2 (en) | 2000-11-24 | 2004-01-06 | Suzuki Sogyo Co., Ltd. | Serially connected fluid hammer preventer |
-
1994
- 1994-06-29 JP JP14740494A patent/JPH0818391A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1172599A2 (en) | 2000-07-14 | 2002-01-16 | SUZUKI SOGYO Co., Ltd. | Liquid hammer prevention device |
US6688335B2 (en) | 2000-07-14 | 2004-02-10 | Suzuki Sogyo Co., Ltd. | Liquid hammer prevention device |
US6672337B2 (en) | 2000-11-24 | 2004-01-06 | Suzuki Sogyo Co., Ltd. | Serially connected fluid hammer preventer |
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