JPH08182133A - 延線ヨーク - Google Patents
延線ヨークInfo
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- JPH08182133A JPH08182133A JP32577094A JP32577094A JPH08182133A JP H08182133 A JPH08182133 A JP H08182133A JP 32577094 A JP32577094 A JP 32577094A JP 32577094 A JP32577094 A JP 32577094A JP H08182133 A JPH08182133 A JP H08182133A
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- 230000000368 destabilizing effect Effects 0.000 claims description 37
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- 239000010931 gold Substances 0.000 description 47
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- 238000003466 welding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Electric Cable Installation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】延線ヨークについて、リターン箇所の通過に際
してのウエイト部の取り外しや引上げ箇所の通過に際し
ての金車の掛け替えなどを行なわなくても済むようにす
る。 【構成】本体部10を回動軸芯とする回転を行なえるよ
うにウエイト部11を本体部に接続し、このウエイト部
に、第1の向き(実線で示す状態)と、この第1の向き
の反対向きである第2の向き(2点鎖線で示す状態)と
を必要時に前記回転を利用して選択的に取らせることが
できるようにしている。
してのウエイト部の取り外しや引上げ箇所の通過に際し
ての金車の掛け替えなどを行なわなくても済むようにす
る。 【構成】本体部10を回動軸芯とする回転を行なえるよ
うにウエイト部11を本体部に接続し、このウエイト部
に、第1の向き(実線で示す状態)と、この第1の向き
の反対向きである第2の向き(2点鎖線で示す状態)と
を必要時に前記回転を利用して選択的に取らせることが
できるようにしている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、延線中の電線に回転が
生じるのを防止するために電線の先端に接続して用いら
れる延線ヨークに関する。
生じるのを防止するために電線の先端に接続して用いら
れる延線ヨークに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より一般に使われている延線ヨーク
の代表的な構造は図13に示すようになっている(例え
ば「架線工事施工基準解説書」;電気書院刊)。図に見
られるように延線ヨークは、リンク部材1aとリンク部
材1b、及び姿勢合せ部材2を連結して形成した細長い
本体部3に交差する向きで同じく細長く形成されたウエ
イト部4を接続した構造となっている。なお実際の使用
にはこのような延線ヨークが2連又は3連に連結して用
いられる。
の代表的な構造は図13に示すようになっている(例え
ば「架線工事施工基準解説書」;電気書院刊)。図に見
られるように延線ヨークは、リンク部材1aとリンク部
材1b、及び姿勢合せ部材2を連結して形成した細長い
本体部3に交差する向きで同じく細長く形成されたウエ
イト部4を接続した構造となっている。なお実際の使用
にはこのような延線ヨークが2連又は3連に連結して用
いられる。
【0003】本体部3の各部材は、図13の状態での上
下方向にのみ回動を許容するようにして互いに連結され
ている。つまり上下方向については自由に変形できるが
それ以外の方向については実質的に剛体となるようにな
っている。
下方向にのみ回動を許容するようにして互いに連結され
ている。つまり上下方向については自由に変形できるが
それ以外の方向については実質的に剛体となるようにな
っている。
【0004】本体部3の姿勢合せ部材2は、金車ホイー
ルの外周円の一部に所定の長さで対応して相似する円弧
形状に形成された剛体物で、金車を通過する際にウエイ
ト部4の姿勢を金車の傾きに合わせる機能を負ってい
る。つまり図15に示すように、金車Kが水平方向で傾
いて水平角を持っている場合に、この金車Kへの進入前
の状態ではウエイト部4は鉛直方向を向いており、その
ままでは金車KのホイールHをスムーズに通過すること
ができない。そこでスムーズな通過を可能とするにはウ
エイト部4の向きを金車Kの傾きに合わせてやる必要が
あるが、これを行なうのが姿勢合せ部材2である。この
姿勢合せは、姿勢合せ部材2がホイールHに進入した際
にその円弧形状で強制的にホイールHの傾き方向に合わ
さって行き、これに伴って本体部3がホイールHに巻き
沿うことで形成している円弧もその傾きを合わせて行
き、その結果ウエイト部4の傾きがホイールHの傾きに
整合するというメカニズムでなされる。
ルの外周円の一部に所定の長さで対応して相似する円弧
形状に形成された剛体物で、金車を通過する際にウエイ
ト部4の姿勢を金車の傾きに合わせる機能を負ってい
る。つまり図15に示すように、金車Kが水平方向で傾
いて水平角を持っている場合に、この金車Kへの進入前
の状態ではウエイト部4は鉛直方向を向いており、その
ままでは金車KのホイールHをスムーズに通過すること
ができない。そこでスムーズな通過を可能とするにはウ
エイト部4の向きを金車Kの傾きに合わせてやる必要が
あるが、これを行なうのが姿勢合せ部材2である。この
姿勢合せは、姿勢合せ部材2がホイールHに進入した際
にその円弧形状で強制的にホイールHの傾き方向に合わ
さって行き、これに伴って本体部3がホイールHに巻き
沿うことで形成している円弧もその傾きを合わせて行
き、その結果ウエイト部4の傾きがホイールHの傾きに
整合するというメカニズムでなされる。
【0005】ウエイト部4は、有溝部材5を接続して形
成され、各有溝部材5が図13中の左方向への回動を許
容されることで全体として左方向に自由に曲がり、この
曲折性を利用して金車のホイールに沿うようになってい
る。またウエイト部4は、矢示Xの如き回動を可能とす
るようにして本体部3に接続されており、金車を通過す
る際には、この回動を行なって本体部3に重なるように
なっている。そのために有溝部材5は、図14に見られ
るように、重なり溝6を有しており、上記重なりの際に
この重なり溝6に本体部3の後尾側を受け入れるように
なっている。また有溝部材5は、金車通過時にホイール
のガイド溝に損傷を与えるのを防止するために、ガイド
溝に接する側に弾性材によるライニング7が施されてい
る。
成され、各有溝部材5が図13中の左方向への回動を許
容されることで全体として左方向に自由に曲がり、この
曲折性を利用して金車のホイールに沿うようになってい
る。またウエイト部4は、矢示Xの如き回動を可能とす
るようにして本体部3に接続されており、金車を通過す
る際には、この回動を行なって本体部3に重なるように
なっている。そのために有溝部材5は、図14に見られ
るように、重なり溝6を有しており、上記重なりの際に
この重なり溝6に本体部3の後尾側を受け入れるように
なっている。また有溝部材5は、金車通過時にホイール
のガイド溝に損傷を与えるのを防止するために、ガイド
溝に接する側に弾性材によるライニング7が施されてい
る。
【0006】以上のような延線ヨークは標準的な架線用
工具の一つとして既に広く使われており、それなりに必
要な機能を発揮している。しかし、最近の架線工事技術
や工事環境の変化に伴って幾つかの問題を生じて来てい
る。その一つとして、リターン工法で延線を行なう場合
の問題がある。
工具の一つとして既に広く使われており、それなりに必
要な機能を発揮している。しかし、最近の架線工事技術
や工事環境の変化に伴って幾つかの問題を生じて来てい
る。その一つとして、リターン工法で延線を行なう場合
の問題がある。
【0007】延線作業現場の周囲の状況から通常の延線
方式を適用できないために、一旦延線方向とは逆方向に
メッセンジャーワイヤや電線などを繰り出し、これを図
16及び図17に示すようにしてリターン金車Krで延
線方向(矢示Y方向)に向け変える工法が採られる場合
がある。この場合には、リターン金車Krを境にして電
線などの上下の向きが逆になり、これに伴って、リター
ン金車Krまでに機能していたウエイト部は、リターン
金車通過後には機能し得なくなる。
方式を適用できないために、一旦延線方向とは逆方向に
メッセンジャーワイヤや電線などを繰り出し、これを図
16及び図17に示すようにしてリターン金車Krで延
線方向(矢示Y方向)に向け変える工法が採られる場合
がある。この場合には、リターン金車Krを境にして電
線などの上下の向きが逆になり、これに伴って、リター
ン金車Krまでに機能していたウエイト部は、リターン
金車通過後には機能し得なくなる。
【0008】これに対処するために従来では、リターン
金車Krまで用のウエイト部4aとリターン金車Krを
通過後用のウエイト部4bを本体部3に取り付けてお
き、リターン金車Krまではウエイト部4aを機能さ
せ、延線ヨークがリターン金車Krに進入する直前で一
旦延線を停止させてこのウエイト部4aを取り外し、リ
ターン金車Krの通過後にはウエイト部4bを機能させ
るようにしていた。
金車Krまで用のウエイト部4aとリターン金車Krを
通過後用のウエイト部4bを本体部3に取り付けてお
き、リターン金車Krまではウエイト部4aを機能さ
せ、延線ヨークがリターン金車Krに進入する直前で一
旦延線を停止させてこのウエイト部4aを取り外し、リ
ターン金車Krの通過後にはウエイト部4bを機能させ
るようにしていた。
【0009】このように従来の延線ヨークであると、常
にウエイト部の取り外し作業を必要とする。しかるに、
ウエイト部は1本で30kg程度の重さがあり、しかも
その取り外し作業を行なう場所もリターン金車が設置し
てある高所である。それ故にウエイト部の取り外し作業
は、作業者に大きな負担を強いる作業となっており、ま
た工期を長くする一因にもなっている。
にウエイト部の取り外し作業を必要とする。しかるに、
ウエイト部は1本で30kg程度の重さがあり、しかも
その取り外し作業を行なう場所もリターン金車が設置し
てある高所である。それ故にウエイト部の取り外し作業
は、作業者に大きな負担を強いる作業となっており、ま
た工期を長くする一因にもなっている。
【0010】このようなリターン工法と似たような問題
は引上げ箇所にもある。引上げ箇所と言うのは、図18
に示すように、電線の延線の向きが上向きになるところ
で、一般に上下対にして金車Ka、Kbを設け、下側の
金車Kbでガイドした状態で上側の金車Kaに電線など
を押接させて支持させている。つまり引上げ箇所では金
車Kaが電線などを上側から支持することになる。
は引上げ箇所にもある。引上げ箇所と言うのは、図18
に示すように、電線の延線の向きが上向きになるところ
で、一般に上下対にして金車Ka、Kbを設け、下側の
金車Kbでガイドした状態で上側の金車Kaに電線など
を押接させて支持させている。つまり引上げ箇所では金
車Kaが電線などを上側から支持することになる。
【0011】ところで前述のように、延線ヨークのウエ
イト部4は、一方の側に開放する重なり溝6(図14)
を有し、この重なり溝で本体部に重なるようになってい
ると共に、重なり溝の開放逆側にライニング7が施され
ており、非対称の構造を持っている。したがって下側か
ら支持する通常の状態の金車を基準にしてウエイト部4
が形成されていれば、上側から支持する金車Kaについ
てはウエイト部4を通過させることができない。そこで
従来では、金車の掛け替え作業を行なっていた。即ち通
常位置にある金車Ka、Kbに延線ヨークが進入する直
前で一旦延線を停止させ、この状態で金車Ka、Kbを
手前側の掛替え位置に移し、それから延線を再開させ、
延線ヨークが金車Ka、Kbの通常位置を通過した後
に、再度延線を停止させて金車Ka、Kbを通常位置に
戻すようにしていた。つまりこのような掛け替え作業を
行なうことで、金車が延線ヨークを通過しないで済むよ
うにしていた。
イト部4は、一方の側に開放する重なり溝6(図14)
を有し、この重なり溝で本体部に重なるようになってい
ると共に、重なり溝の開放逆側にライニング7が施され
ており、非対称の構造を持っている。したがって下側か
ら支持する通常の状態の金車を基準にしてウエイト部4
が形成されていれば、上側から支持する金車Kaについ
てはウエイト部4を通過させることができない。そこで
従来では、金車の掛け替え作業を行なっていた。即ち通
常位置にある金車Ka、Kbに延線ヨークが進入する直
前で一旦延線を停止させ、この状態で金車Ka、Kbを
手前側の掛替え位置に移し、それから延線を再開させ、
延線ヨークが金車Ka、Kbの通常位置を通過した後
に、再度延線を停止させて金車Ka、Kbを通常位置に
戻すようにしていた。つまりこのような掛け替え作業を
行なうことで、金車が延線ヨークを通過しないで済むよ
うにしていた。
【0012】他の問題としてクローラ形金車の導入に伴
う問題がある。クローラ形金車というのは例えば特公平
6−26447号公報などに見られるように、小さな多
数のセグメントを連結して形成したチェーン状の支持体
を一般的な金車のホイールに対応する要素としたもの
で、曲率を大きく取れるということから最近は多用され
るようになって来ている。
う問題がある。クローラ形金車というのは例えば特公平
6−26447号公報などに見られるように、小さな多
数のセグメントを連結して形成したチェーン状の支持体
を一般的な金車のホイールに対応する要素としたもの
で、曲率を大きく取れるということから最近は多用され
るようになって来ている。
【0013】このようなクローラ形金車の場合には、支
持部材における各セグメントが小さいために上記したよ
うな従来の延線ヨークであるとその姿勢合せ部材が通過
する際に各セグメントに損傷を生じさせ易く、このため
クローラ形金車の耐久性をいたずらに低下させていた。
持部材における各セグメントが小さいために上記したよ
うな従来の延線ヨークであるとその姿勢合せ部材が通過
する際に各セグメントに損傷を生じさせ易く、このため
クローラ形金車の耐久性をいたずらに低下させていた。
【0014】この問題については、剛体物である姿勢合
せ部材を有しない延線ヨークを用いることで対処し、ウ
エイト部の通過に伴う抵抗の増大は仕方がないものとし
ていたが、例えば特開平3−11907号公報に開示さ
れるような構造の延線工具(延線ヨーク)を用いること
でよりよい対処をすることが可能である。特開平3−1
1907号の延線工具は、図の延線ヨークにおけるリン
ク部材1aに相当するコネクタ素子の形状を特殊な形状
とすることで図の延線ヨークにおける姿勢合せ部材2の
機能を負わせている。具体的には、リンク部材1aが一
般にその外周が円形状であるのに対し、左右に膨出部を
有する卵形乃至楕円形の形状をコネクタ素子に与え、こ
のコネクタ素子が水平角を持つ金車のホイールに進入す
る際にホイールのガイド溝にアンバランスに接する、つ
まりその一方の膨出部だけがガイド溝に接する状態とな
り、このアンバランス状態を延線張力により解消させる
ことで姿勢合せを行なうようになっている。したがって
上記のようにセグメントの損傷原因となっている姿勢合
せ部材を用いなくともそれなりの姿勢合わせを可能とす
る。
せ部材を有しない延線ヨークを用いることで対処し、ウ
エイト部の通過に伴う抵抗の増大は仕方がないものとし
ていたが、例えば特開平3−11907号公報に開示さ
れるような構造の延線工具(延線ヨーク)を用いること
でよりよい対処をすることが可能である。特開平3−1
1907号の延線工具は、図の延線ヨークにおけるリン
ク部材1aに相当するコネクタ素子の形状を特殊な形状
とすることで図の延線ヨークにおける姿勢合せ部材2の
機能を負わせている。具体的には、リンク部材1aが一
般にその外周が円形状であるのに対し、左右に膨出部を
有する卵形乃至楕円形の形状をコネクタ素子に与え、こ
のコネクタ素子が水平角を持つ金車のホイールに進入す
る際にホイールのガイド溝にアンバランスに接する、つ
まりその一方の膨出部だけがガイド溝に接する状態とな
り、このアンバランス状態を延線張力により解消させる
ことで姿勢合せを行なうようになっている。したがって
上記のようにセグメントの損傷原因となっている姿勢合
せ部材を用いなくともそれなりの姿勢合わせを可能とす
る。
【0015】ただこの特開平3−11907号の延線工
具は、コネクタ素子が特殊で複雑な形状を必要とするこ
とから、その加工に実際上多くの困難を伴うという問題
がある。また安定的な姿勢合せを必ずしも常に期待でき
ないという点にも問題がある。即ち水平角を持った金車
では、延線ヨークに先行するメッセンジャーワイヤがホ
イールのガイド溝の中心を通らずに多くの場合は上側に
片寄った位置を通る状態となっている。この状態ではコ
ネクタ素子がその一方の膨出部をホイールのガイド溝に
上側に片寄った位置で接しさせて進入して来ることにな
り、この状態でアンバランス状態を解消させるように動
いてもコネクタ素子はホイールのガイド溝の中心に至る
前に安定してしまい、必要な状態までの姿勢合せを行な
い得ない場合がある。
具は、コネクタ素子が特殊で複雑な形状を必要とするこ
とから、その加工に実際上多くの困難を伴うという問題
がある。また安定的な姿勢合せを必ずしも常に期待でき
ないという点にも問題がある。即ち水平角を持った金車
では、延線ヨークに先行するメッセンジャーワイヤがホ
イールのガイド溝の中心を通らずに多くの場合は上側に
片寄った位置を通る状態となっている。この状態ではコ
ネクタ素子がその一方の膨出部をホイールのガイド溝に
上側に片寄った位置で接しさせて進入して来ることにな
り、この状態でアンバランス状態を解消させるように動
いてもコネクタ素子はホイールのガイド溝の中心に至る
前に安定してしまい、必要な状態までの姿勢合せを行な
い得ない場合がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
事情を背景になされたもので、延線ヨークの改良を目的
としている。具体的には、リターン箇所でのウエイト部
の取り外しや引上げ箇所での金車の掛け替えなどを行な
わなくても済むようにすることを目的とし、またリンク
部材のみによる姿勢合せを確実にしかも安定的に行なう
ことができるようにすることを目的としている。
事情を背景になされたもので、延線ヨークの改良を目的
としている。具体的には、リターン箇所でのウエイト部
の取り外しや引上げ箇所での金車の掛け替えなどを行な
わなくても済むようにすることを目的とし、またリンク
部材のみによる姿勢合せを確実にしかも安定的に行なう
ことができるようにすることを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記のような目的のため
に本発明では、上下方向にのみ回動するようにして互い
に連結された複数のリンク部材からなる細長い本体部
と、この本体部に交差する向きで且つリンク部材の回動
方向と同方向に回動可能にして接続されたウエイト部と
よりなる延線ヨークについて、本体部を回動軸芯とする
回転を行なえるようにウエイト部を本体部に接続し、こ
のウエイト部に、第1の向きと、この第1の向きの反対
向きである第2の向きとを必要時に前記回転を利用して
選択的に取らせることができるようにしている。
に本発明では、上下方向にのみ回動するようにして互い
に連結された複数のリンク部材からなる細長い本体部
と、この本体部に交差する向きで且つリンク部材の回動
方向と同方向に回動可能にして接続されたウエイト部と
よりなる延線ヨークについて、本体部を回動軸芯とする
回転を行なえるようにウエイト部を本体部に接続し、こ
のウエイト部に、第1の向きと、この第1の向きの反対
向きである第2の向きとを必要時に前記回転を利用して
選択的に取らせることができるようにしている。
【0018】この延線ヨークをリターン工法で用いるに
は、ウエイト部にリターン金車の直前まで第2の向きを
取らせておき、ウエイト部への進入直前で第1の向きを
取らせ、それ以降はそのまま第1の向きを維持させる。
は、ウエイト部にリターン金車の直前まで第2の向きを
取らせておき、ウエイト部への進入直前で第1の向きを
取らせ、それ以降はそのまま第1の向きを維持させる。
【0019】また引上げ箇所に用いる場合には、引上げ
箇所の金車の直前までウエイト部に第1の向きを取らせ
ておき、金車への進入直前で第2の向きに変更し、この
状態で金車を通過させ、金車通過後に再び第1の向きに
戻す。
箇所の金車の直前までウエイト部に第1の向きを取らせ
ておき、金車への進入直前で第2の向きに変更し、この
状態で金車を通過させ、金車通過後に再び第1の向きに
戻す。
【0020】これらの向きの変更は、ウエイト部をその
回動性を利用して反対側に回すだでよく、取り外すのに
比べ格段に少ない労力と時間で済ませることができ、作
業者の負担を大幅に軽減でき、また工期の短縮化も図れ
る。
回動性を利用して反対側に回すだでよく、取り外すのに
比べ格段に少ない労力と時間で済ませることができ、作
業者の負担を大幅に軽減でき、また工期の短縮化も図れ
る。
【0021】また上記のような目的のために本発明で
は、円状の外周面を持つ複数のリンク部材を上下方向に
のみ回動可能として連結してなる細長い本体部と、この
本体部に交差する向きで且つリンク部材の回動方向と同
方向に回動可能にして接続されたウエイト部とよりなる
延線ヨークにおいて、本体部の先頭側の所定数のリンク
部材それぞれの外周面に左右対称にして姿勢不安定化突
起を設け、且つ先頭寄りから後尾寄りに行くにしたがっ
て各リンク部材の姿勢不安定化突起の突出高さを順次低
くさせると共に、突出位置を順次下側に片寄らせるよう
にしている。
は、円状の外周面を持つ複数のリンク部材を上下方向に
のみ回動可能として連結してなる細長い本体部と、この
本体部に交差する向きで且つリンク部材の回動方向と同
方向に回動可能にして接続されたウエイト部とよりなる
延線ヨークにおいて、本体部の先頭側の所定数のリンク
部材それぞれの外周面に左右対称にして姿勢不安定化突
起を設け、且つ先頭寄りから後尾寄りに行くにしたがっ
て各リンク部材の姿勢不安定化突起の突出高さを順次低
くさせると共に、突出位置を順次下側に片寄らせるよう
にしている。
【0022】この延線ヨークにおける姿勢合せは、姿勢
不安定化突起を有するリンク部材が先頭側から順に金車
のホイールに進入して行く際に、各リンク部材がその姿
勢不安定化突起の一方だけをホイールのガイド溝に接し
させるアンバランスな状態を取り、このアンバランス状
態を延線張力で解消させることでなされる。
不安定化突起を有するリンク部材が先頭側から順に金車
のホイールに進入して行く際に、各リンク部材がその姿
勢不安定化突起の一方だけをホイールのガイド溝に接し
させるアンバランスな状態を取り、このアンバランス状
態を延線張力で解消させることでなされる。
【0023】そして以上の基本的な姿勢合せのもとに、
本延線ヨークでは多段階的な姿勢合せがなされる。即
ち、先ず姿勢不安定化突起を上下方向の中心を通る中心
線上にあるいはこれに近い位置で左右対称に有するリン
ク部材が第1段階の姿勢合せをなす。次いで先行のリン
ク部材より下側に片寄った位置で且つ低い突出高さであ
る姿勢不安定化突起を持つリンク部材が第1段階の姿勢
合せにより与えられた姿勢状態でガイド溝に進入し、先
行のリンク部材における姿勢不安定化突起が接していた
位置よりガイド溝の底部材中心に近い位置でその姿勢不
安定化突起の一方だけを接しさせ、これによる不安定状
態を利用することで第2段階の姿勢合せをなす。それか
らさらに、この第2段階姿勢合せ用のリンク部材より下
側に片寄った位置で且つ低い突出高さである姿勢不安定
化突起を持つリンク部材が第2段階の姿勢合せにより与
えられた姿勢状態でガイド溝に進入して第2段階の場合
よりはさらにガイド溝の底部材中心に近い位置において
第2段階に準じた第3段階の姿勢合せをなす。以下同様
にして姿勢不安定化突起の突出位置と高さの異なるリン
ク部材の連結数に応じて多段階の姿勢合せがなされる。
本延線ヨークでは多段階的な姿勢合せがなされる。即
ち、先ず姿勢不安定化突起を上下方向の中心を通る中心
線上にあるいはこれに近い位置で左右対称に有するリン
ク部材が第1段階の姿勢合せをなす。次いで先行のリン
ク部材より下側に片寄った位置で且つ低い突出高さであ
る姿勢不安定化突起を持つリンク部材が第1段階の姿勢
合せにより与えられた姿勢状態でガイド溝に進入し、先
行のリンク部材における姿勢不安定化突起が接していた
位置よりガイド溝の底部材中心に近い位置でその姿勢不
安定化突起の一方だけを接しさせ、これによる不安定状
態を利用することで第2段階の姿勢合せをなす。それか
らさらに、この第2段階姿勢合せ用のリンク部材より下
側に片寄った位置で且つ低い突出高さである姿勢不安定
化突起を持つリンク部材が第2段階の姿勢合せにより与
えられた姿勢状態でガイド溝に進入して第2段階の場合
よりはさらにガイド溝の底部材中心に近い位置において
第2段階に準じた第3段階の姿勢合せをなす。以下同様
にして姿勢不安定化突起の突出位置と高さの異なるリン
ク部材の連結数に応じて多段階の姿勢合せがなされる。
【0024】このように各姿勢合せ段階を経るごとに徐
々にガイド溝の底部材中心に近づくことになり、たとえ
第1段階のリンク部材の姿勢不安定化突起が接する位置
がガイド溝の上側に大きく片寄った位置であっても最終
的にはガイド溝の底部材中心において金車の水平角に合
った角度状態の姿勢を上記したような金車のホイールに
沿う本体部の円弧とウエイト部に取らせることができ
る。
々にガイド溝の底部材中心に近づくことになり、たとえ
第1段階のリンク部材の姿勢不安定化突起が接する位置
がガイド溝の上側に大きく片寄った位置であっても最終
的にはガイド溝の底部材中心において金車の水平角に合
った角度状態の姿勢を上記したような金車のホイールに
沿う本体部の円弧とウエイト部に取らせることができ
る。
【0025】以上のように本発明による延線ヨークは姿
勢合せの安定性に優れているという特徴を持つが、その
他にも姿勢合せ用のリンク部材の加工が簡単であるとい
う利点がある。即ち姿勢合せ用のリンク部材の本体部
は、他のリンク部材と同様の円形の外周面を持つ構造で
よく、したがってその加工には旋盤加工のような比較的
容易な加工方法を用いることができるし、また姿勢不安
定化突起の形成は、例えば円柱片や円筒片を本体部に溶
接などで固着させるだで行なえ、これも簡単な加工であ
る。
勢合せの安定性に優れているという特徴を持つが、その
他にも姿勢合せ用のリンク部材の加工が簡単であるとい
う利点がある。即ち姿勢合せ用のリンク部材の本体部
は、他のリンク部材と同様の円形の外周面を持つ構造で
よく、したがってその加工には旋盤加工のような比較的
容易な加工方法を用いることができるし、また姿勢不安
定化突起の形成は、例えば円柱片や円筒片を本体部に溶
接などで固着させるだで行なえ、これも簡単な加工であ
る。
【0026】上記の延線ヨークについては、姿勢合せ用
のリンク部材により姿勢合せがなされるとそれに続くリ
ンク部材も制御後に本体部の円弧が全体的に取っている
姿勢に合わせられることになり、その際にホイールのガ
イド溝内で転動する。この転動の抵抗が大きいとガイド
溝を損傷し易い。そこで本発明では、上記の延線ヨーク
について、姿勢不安定化突起を有するリンク部材とウエ
イト部の接続位置との間にあるリンク部材の外周に回転
リングを取り付け、この回転リングにより転動抵抗を軽
減させるようにしている。
のリンク部材により姿勢合せがなされるとそれに続くリ
ンク部材も制御後に本体部の円弧が全体的に取っている
姿勢に合わせられることになり、その際にホイールのガ
イド溝内で転動する。この転動の抵抗が大きいとガイド
溝を損傷し易い。そこで本発明では、上記の延線ヨーク
について、姿勢不安定化突起を有するリンク部材とウエ
イト部の接続位置との間にあるリンク部材の外周に回転
リングを取り付け、この回転リングにより転動抵抗を軽
減させるようにしている。
【0027】また上記の延線ヨークについては、上述し
たように通常の金車とは逆向きの金車(引上げ箇所の金
車やリターン金車)を通過する場合もあるので、逆向き
の金車にも対応できるようにすることが好ましい。そこ
で、本発明では、上記の延線ヨークについて、中心線上
に姿勢不安定化突起が設けられているリンク部材を除い
て、下側に片寄った位置の姿勢不安定化突起に対し上下
で対称となる位置にさらに姿勢不安定化突起を設けるこ
とで上下の対称化を図っている。
たように通常の金車とは逆向きの金車(引上げ箇所の金
車やリターン金車)を通過する場合もあるので、逆向き
の金車にも対応できるようにすることが好ましい。そこ
で、本発明では、上記の延線ヨークについて、中心線上
に姿勢不安定化突起が設けられているリンク部材を除い
て、下側に片寄った位置の姿勢不安定化突起に対し上下
で対称となる位置にさらに姿勢不安定化突起を設けるこ
とで上下の対称化を図っている。
【0028】上記のような各構造はこれらを組み合わせ
ることでさらに機能性の高い延線ヨークとすることがで
きる。そのために本発明では、円状の外周面を持つ複数
のリンク部材を上下方向にのみ回動可能として連結して
なる細長い本体部と、この本体部に交差する向きで且つ
リンク部材の回動方向と同方向に回動可能にして接続さ
れたウエイト部とよりなる延線ヨークにおいて、本体部
を回動軸芯とする回転を行なえるようにウエイト部を本
体部に接続し、このウエイト部に、第1の向きと、この
第1の向きの反対向きである第2の向きとを必要時に前
記回転を利用して選択的に取らせることができるように
し、また本体部の先頭側の所定数のリンク部材それぞれ
の外周面に左右対称にして姿勢不安定化突起を設け、且
つ先頭寄りから後尾寄りに行くにしたがって各リンク部
材の姿勢不安定化突起の突出高さを順次低くさせると共
に、突出位置を順次下側に片寄らせるようにしている。
ることでさらに機能性の高い延線ヨークとすることがで
きる。そのために本発明では、円状の外周面を持つ複数
のリンク部材を上下方向にのみ回動可能として連結して
なる細長い本体部と、この本体部に交差する向きで且つ
リンク部材の回動方向と同方向に回動可能にして接続さ
れたウエイト部とよりなる延線ヨークにおいて、本体部
を回動軸芯とする回転を行なえるようにウエイト部を本
体部に接続し、このウエイト部に、第1の向きと、この
第1の向きの反対向きである第2の向きとを必要時に前
記回転を利用して選択的に取らせることができるように
し、また本体部の先頭側の所定数のリンク部材それぞれ
の外周面に左右対称にして姿勢不安定化突起を設け、且
つ先頭寄りから後尾寄りに行くにしたがって各リンク部
材の姿勢不安定化突起の突出高さを順次低くさせると共
に、突出位置を順次下側に片寄らせるようにしている。
【0029】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。なお以
下の説明では図13及び図14に基づいて上述した従来
の延線ヨークと共通する構造については適宜その説明を
省略している。
下の説明では図13及び図14に基づいて上述した従来
の延線ヨークと共通する構造については適宜その説明を
省略している。
【0030】図1にその全体を示すように、本実施例に
よる延線ヨークは、本体部10にウエイト部11を交差
状態で接続した構造となっている。本体部10は、それ
ぞれ異なる機能を持つ第1、第2及び第3のリンクグル
ープGa、Gb、Gcからなっている。第1のリンクグ
ループGaは、姿勢合せ機能を持っており、3種類のリ
ンク部材12a、12b、12cを2個ずつ6個含んで
いる。これらのリンク部材は、図2〜図7に見られるよ
うに、何れもその外周面が全体として円状にされてい
る。そしてリンク部材12aは、姿勢不安定化突起13
aが上下方向の中心を通る中心線Sの上で対称になるよ
うにして設けられ(図2及び図3)、リンク部材12b
は、姿勢不安定化突起13aの突出高さHの7割程度の
突出高さの姿勢不安定化突起13bが中心線からの角度
にして20°程度下がった下寄りの位置で設けられ(図
4及び図5)、リンク部材12cは、リンク部材12b
の姿勢不安定化突起13bの突出高さの7割程度の突出
高さの姿勢不安定化突起13cが中心線からの角度にし
て30°程度下がった下寄りの位置で設けられている
(図6及び図7)。
よる延線ヨークは、本体部10にウエイト部11を交差
状態で接続した構造となっている。本体部10は、それ
ぞれ異なる機能を持つ第1、第2及び第3のリンクグル
ープGa、Gb、Gcからなっている。第1のリンクグ
ループGaは、姿勢合せ機能を持っており、3種類のリ
ンク部材12a、12b、12cを2個ずつ6個含んで
いる。これらのリンク部材は、図2〜図7に見られるよ
うに、何れもその外周面が全体として円状にされてい
る。そしてリンク部材12aは、姿勢不安定化突起13
aが上下方向の中心を通る中心線Sの上で対称になるよ
うにして設けられ(図2及び図3)、リンク部材12b
は、姿勢不安定化突起13aの突出高さHの7割程度の
突出高さの姿勢不安定化突起13bが中心線からの角度
にして20°程度下がった下寄りの位置で設けられ(図
4及び図5)、リンク部材12cは、リンク部材12b
の姿勢不安定化突起13bの突出高さの7割程度の突出
高さの姿勢不安定化突起13cが中心線からの角度にし
て30°程度下がった下寄りの位置で設けられている
(図6及び図7)。
【0031】第2のリンクグループGbは、上述の転動
抵抗を小さくする機能を持っており、図8に見られるよ
うにその外周面に回転リング14を有するリンク部材1
5を4個含んでいる。
抵抗を小さくする機能を持っており、図8に見られるよ
うにその外周面に回転リング14を有するリンク部材1
5を4個含んでいる。
【0032】第3のリンクグループGcは、ウエイト部
11が上方に回動する際に必要とする間隔を後続の延線
ヨークや電線との間に与える機能を負っており、従来の
延線ヨークで一般に用いられているのと同様のリンク部
材16を6個含んでいる。
11が上方に回動する際に必要とする間隔を後続の延線
ヨークや電線との間に与える機能を負っており、従来の
延線ヨークで一般に用いられているのと同様のリンク部
材16を6個含んでいる。
【0033】ウエイト部11は、それ自体の構造は上述
した従来の延線ヨークにおけるウエイト部4と同じで、
その本体部10への接続構造に特徴を持っている。具体
的には、図9に示すように、接続用のリンク部材17の
外周に回転部材18を組み合わせ、この回転部材18に
ウエイト部11の基端をヒンジピン19でピン接続させ
ている。またスプリング20を付勢手段として矢示Z方
向に付勢したロックピン21を有するロック部22を回
転部材18に設けると共に、上下対にして受け穴23を
接続用のリンク部材17の外周に設け、ロックピン21
の先端を受け穴23に係合させることで回転部材18を
リンク部材17に対し固定できるようにしてある。した
がってスプリング20の付勢力に抗してロックピン21
を受け穴23から引き抜くと回転部材18が回転可能と
なり、ウエイト部11を本体部10の回りで回転させ、
図1に実線で示す状態である第1の向きと、これとは逆
の第2の向き(2点鎖線で部分的に示す)を選択的に取
らせることができる。
した従来の延線ヨークにおけるウエイト部4と同じで、
その本体部10への接続構造に特徴を持っている。具体
的には、図9に示すように、接続用のリンク部材17の
外周に回転部材18を組み合わせ、この回転部材18に
ウエイト部11の基端をヒンジピン19でピン接続させ
ている。またスプリング20を付勢手段として矢示Z方
向に付勢したロックピン21を有するロック部22を回
転部材18に設けると共に、上下対にして受け穴23を
接続用のリンク部材17の外周に設け、ロックピン21
の先端を受け穴23に係合させることで回転部材18を
リンク部材17に対し固定できるようにしてある。した
がってスプリング20の付勢力に抗してロックピン21
を受け穴23から引き抜くと回転部材18が回転可能と
なり、ウエイト部11を本体部10の回りで回転させ、
図1に実線で示す状態である第1の向きと、これとは逆
の第2の向き(2点鎖線で部分的に示す)を選択的に取
らせることができる。
【0034】図10〜図12に示すのは以上の延線ヨー
クが水平角を持った金車を通過する際に金車の水平角に
姿勢を合わせる状態を示している。図10の状態は第1
段階の姿勢合せの様子である。先頭(及び2番目)のリ
ンク部材12aがその一方の姿勢不安定化突起13aだ
けをホイールのガイド溝Vに上側寄りの部分で接しさせ
たアンバランスな状態で進入し(実線で示す)、それか
ら延線張力に起因する矢印の如き力でこのアンバランス
状態を解消してガイド溝Vに安定的に接するようになる
(2点鎖線で示す)。この結果、ある角度分だけ第1段
階の姿勢合わせがなされる。
クが水平角を持った金車を通過する際に金車の水平角に
姿勢を合わせる状態を示している。図10の状態は第1
段階の姿勢合せの様子である。先頭(及び2番目)のリ
ンク部材12aがその一方の姿勢不安定化突起13aだ
けをホイールのガイド溝Vに上側寄りの部分で接しさせ
たアンバランスな状態で進入し(実線で示す)、それか
ら延線張力に起因する矢印の如き力でこのアンバランス
状態を解消してガイド溝Vに安定的に接するようになる
(2点鎖線で示す)。この結果、ある角度分だけ第1段
階の姿勢合わせがなされる。
【0035】図11の状態は第2段階の姿勢合せの様子
で、3番目(及び4番目)のリンク部材12bが第1段
階の姿勢合せにより与えられた姿勢状態でガイド溝Vに
進入し、その姿勢不安定化突起13bの一方だけをリン
ク部材12aにおける姿勢不安定化突起13aが接して
いた位置よりガイド溝Vの底部材中心Pに近い位置で接
しさせ、これによる不安定状態を利用することで第1段
階に準じて、第1段階での角度分にある角度分を付加し
た姿勢合わせがなされる。
で、3番目(及び4番目)のリンク部材12bが第1段
階の姿勢合せにより与えられた姿勢状態でガイド溝Vに
進入し、その姿勢不安定化突起13bの一方だけをリン
ク部材12aにおける姿勢不安定化突起13aが接して
いた位置よりガイド溝Vの底部材中心Pに近い位置で接
しさせ、これによる不安定状態を利用することで第1段
階に準じて、第1段階での角度分にある角度分を付加し
た姿勢合わせがなされる。
【0036】図12の状態は第3段階の姿勢合せの様子
で、5番目(及び6番目)のリンク部材12cが第2段
階の姿勢合せにより与えられた姿勢状態でガイド溝Vに
進入し、その姿勢不安定化突起13cの一方だけをリン
ク部材12bにおける姿勢不安定化突起13bが接して
いた位置よりさらにガイド溝Vの底部材中心Pに近い位
置で接しさせ、これによる不安定状態を利用することで
第2段階に準じて、第2段階での角度分にさらにある角
度分を付加した姿勢合わせがなされる。
で、5番目(及び6番目)のリンク部材12cが第2段
階の姿勢合せにより与えられた姿勢状態でガイド溝Vに
進入し、その姿勢不安定化突起13cの一方だけをリン
ク部材12bにおける姿勢不安定化突起13bが接して
いた位置よりさらにガイド溝Vの底部材中心Pに近い位
置で接しさせ、これによる不安定状態を利用することで
第2段階に準じて、第2段階での角度分にさらにある角
度分を付加した姿勢合わせがなされる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明による延線ヨ
ークは、リターン箇所や引上げ箇所でもウエイト部をそ
の回動性を利用して反対側に回す作業を行なうだで済ま
せることができ、従来のようにウエイト部を取り外した
り金車の掛け替えなどを行なう必要のあるのに比べ格段
に少ない労力と時間で済ませることができ、作業者の負
担を大幅に軽減でき、また工期の短縮化にも寄与でき
る。また本発明による延線ヨークは、リンク部材のみに
よる姿勢合せを確実にしかも安定的に行なうことができ
るので、通常の金車にはもとより、クローラ式金車にも
安心して用いることができ、延線作業の効率化や安全性
を高めることに寄与できる。
ークは、リターン箇所や引上げ箇所でもウエイト部をそ
の回動性を利用して反対側に回す作業を行なうだで済ま
せることができ、従来のようにウエイト部を取り外した
り金車の掛け替えなどを行なう必要のあるのに比べ格段
に少ない労力と時間で済ませることができ、作業者の負
担を大幅に軽減でき、また工期の短縮化にも寄与でき
る。また本発明による延線ヨークは、リンク部材のみに
よる姿勢合せを確実にしかも安定的に行なうことができ
るので、通常の金車にはもとより、クローラ式金車にも
安心して用いることができ、延線作業の効率化や安全性
を高めることに寄与できる。
【図1】本発明の一実施例による延線ヨークの側面図。
【図2】姿勢合わせ用のリンク部材の一部破断面を含む
側面図。
側面図。
【図3】図1中の矢示DA方向から見た側面図。
【図4】他の姿勢合わせ用のリンク部材の一部破断面を
含む側面図。
含む側面図。
【図5】図4中の矢示DB方向から見た側面図。
【図6】さらに他の姿勢合わせ用のリンク部材の一部破
断面を含む側面図。
断面を含む側面図。
【図7】図6中の矢示DC方向から見た側面図。
【図8】回転リングを備えたリンク部材の一部破断面を
含む側面図。
含む側面図。
【図9】ウエイト部の本体部への接続状態を示す部分断
面図。
面図。
【図10】第1段階の姿勢合せ状態の説明図。
【図11】第2段階の姿勢合せ状態の説明図。
【図12】第3段階の姿勢合せ状態の説明図。
【図13】従来の延線ヨークの側面図。
【図14】ウエイト部の有溝部の側面図。
【図15】水平角を持つ金車を延線ヨークが通過する関
係の説明図。
係の説明図。
【図16】リターン金車に延線ヨークの接近した状態の
説明図。
説明図。
【図17】リターン金車を延線ヨークが通過した状態の
説明図。
説明図。
【図18】引上げ箇所を延線ヨークが通過しようとする
状態の説明図。
状態の説明図。
10 本体部 11 ウエイト部 12a 、12b 、12c リンク部材 13a 、13b 、13c 姿勢不安定化突起 14 回転リング 15、16 リンク部材 S 中心線
Claims (5)
- 【請求項1】 上下方向にのみ回動するようにして互い
に連結された複数のリンク部材からなる細長い本体部
と、この本体部に交差する向きで且つリンク部材の回動
方向と同方向に回動可能にして接続されたウエイト部と
よりなる延線ヨークにおいて、本体部を回動軸芯とする
回転を行なえるようにウエイト部を本体部に接続し、こ
のウエイト部に、第1の向きと、この第1の向きの反対
向きである第2の向きとを必要時に前記回転を利用して
選択的に取らせることができるようにしたことを特徴と
する延線ヨーク。 - 【請求項2】 円状の外周面を持つ複数のリンク部材を
上下方向にのみ回動可能として連結してなる細長い本体
部と、この本体部に交差する向きで且つリンク部材の回
動方向と同方向に回動可能にして接続されたウエイト部
とよりなる延線ヨークにおいて、本体部の先頭側の所定
数のリンク部材それぞれの外周面に左右対称にして姿勢
不安定化突起を設け、且つ先頭寄りから後尾寄りに行く
にしたがって各リンク部材の姿勢不安定化突起の突出高
さを順次低くさせると共に、突出位置を順次下側に片寄
らせるようにしたことを特徴とする延線ヨーク。 - 【請求項3】 姿勢不安定化突起を有するリンク部材と
ウエイト部の接続位置との間にあるリンク部材の外周に
回転リングを取り付けた請求項2に記載の延線ヨーク。 - 【請求項4】 上下方向の中心を通る中心線上に姿勢不
安定化突起が設けられているリンク部材を除いて、下側
に片寄った位置の姿勢不安定化突起に対し上下で対称と
なる位置にさらに姿勢不安定化突起を設けた請求項2又
は請求項3に記載の延線ヨーク。 - 【請求項5】 円状の外周面を持つ複数のリンク部材を
上下方向にのみ回動可能として連結してなる細長い本体
部と、この本体部に交差する向きで且つリンク部材の回
動方向と同方向に回動可能にして接続されたウエイト部
とよりなる延線ヨークにおいて、本体部を回動軸芯とす
る回転を行なえるようにウエイト部を本体部に接続し、
このウエイト部に、第1の向きと、この第1の向きの反
対向きである第2の向きとを必要時に前記回転を利用し
て選択的に取らせることができるようにし、また本体部
の先頭側の所定数のリンク部材それぞれの外周面に左右
対称にして姿勢不安定化突起を設け、且つ先頭寄りから
後尾寄りに行くにしたがって各リンク部材の姿勢不安定
化突起の突出高さを順次低くさせると共に、突出位置を
順次下側に片寄らせるようにしたことを特徴とする延線
ヨーク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32577094A JPH08182133A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 延線ヨーク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32577094A JPH08182133A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 延線ヨーク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08182133A true JPH08182133A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18180433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32577094A Withdrawn JPH08182133A (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 延線ヨーク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08182133A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101275236B1 (ko) * | 2013-04-12 | 2013-06-17 | 두산건설 주식회사 | 런닝보드 |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP32577094A patent/JPH08182133A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101275236B1 (ko) * | 2013-04-12 | 2013-06-17 | 두산건설 주식회사 | 런닝보드 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020305 |