JPH081789Y2 - 工作機械用コンクリート製台座 - Google Patents

工作機械用コンクリート製台座

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JPH081789Y2
JPH081789Y2 JP1988076744U JP7674488U JPH081789Y2 JP H081789 Y2 JPH081789 Y2 JP H081789Y2 JP 1988076744 U JP1988076744 U JP 1988076744U JP 7674488 U JP7674488 U JP 7674488U JP H081789 Y2 JPH081789 Y2 JP H081789Y2
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JP
Japan
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pedestal
concrete
thermal
silica fume
ceramics
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JP1988076744U
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徹 藤井
忠司 小林
和彦 佐藤
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前田製管株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案は、工作機械の主軸台,心押し台あるいは往復
台等を支持するための工作機械用台座、特に、セメント
にシリカヒュームを混入して形成した熱変形等のない工
作機械用のコンクリート製台座に関する。
〔従来の技術〕
従来、この種工作機械用台座としては鋳鉄製であり、
その殆どが特殊製造法による高級鋳鉄が使われている。
〔考案が解決しようとする課題〕 一般に、工作機械用台座に要求される特性としては、
精度が保持されること、剛性があること、熱変形がない
こと、振動吸収性がよいこと等が挙げられる。しかし、
上記のような従来の鋳鉄製台座は、鋳造後、内部応力を
除くため必要な熱処理又は自然枯らしを行なっている
が、製造時点での熱的残留応力を完全に除去することは
困難であり、後に変形が生じやすいといった欠点があ
る。また、熱伝導率が高いために、気温の変化による室
内温度の変化や、モーター等による発熱及び切削時の温
度変化による変形が起り、精度が保持できないといった
欠点もある。更に、鋳鉄製台座は振動吸収性が劣るとゝ
もに、価格的にも高価である等の問題点もある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、上記のような従来の諸問題点を解決するた
めになされたもので、熱変形がなく、剛性及び精度に優
れた且つ耐久性のある台座を提供することを目的とした
ものであり、その要旨は、セメントにシリカヒューム及
び添加物を混入して形成した台座の上部の摺動部及び断
面変化部の表面にセラミックス又は金属の溶射層を形成
したことを特徴とする工作機械用コンクリート製台座に
ある。
〔考案の実施の形態〕
以下、本考案を、第1図乃至第4図に示す実施例に基
づき詳細に説明するに、図中1は全体を箱形に形成した
コンクリート製の台座で、その上部2には工作機械を構
成する主軸台,心押し台,往復台等を支持するための支
持部,摺動部及び断面変形部(立ち上がり部,下がり部
がなすコーナー部)等を備えている。
3は中空箱形の脚部で、台座1の下部に設けてあり、
該脚部3の左右前後には、台座1の移動,運搬等のため
の吊り孔4を備えている。なお、機械のアンカー等の取
付けは、コンクリート打設時点で埋め込んだ鉄又は鋳物
等を使用する。ここで、上記コンクリート製台座1は、
セメントに微粒子のシリカヒューム及び添加物を混入し
て形成したものであり、コンクリートの配合は台座の使
用目的により異なる。即ち、通常はセメントに対してシ
リカヒュームを約20%(重量比)混入し、添加物として
粗骨材及び/又は細骨材,水,混和材等を混入する。な
お台座の種類により、粗骨材を混入しない場合或いは粗
骨材及び細骨材とも使用しない場合がある。
第1表は、セメントに微粒子のシリカヒュームを混入
したコンクリートの配合例(示方配合)を示したもの
で、配合例1のものは、セメントに対して微粒子のシリ
カヒュームを約20%(重量比)、水を約30%(重量比)
混入し、細骨材率(骨材中の細骨材の比率)約45%(容
積比)の骨材を混入したもので、この場合のスランプ実
測値(固まらないコンクリートの軟らかさ程度)は約12
cm、圧縮強度は1,200kg/cm2である。また、配合例2の
ものは、セメントに対して微粒子のシリカヒュームを約
20%(重量比)、水を約40%(重量比)混合し、細骨材
率約45%(容積比)の骨材を混入したもので、この場合
のスランプ実測値は約13.5cm、圧縮強度は約1,000kg/cm
2である。上記シリカヒューム混入のコンクリートは、
セメントの粒子間に微粒子のシリカヒュームが最密且つ
均一に充填されて密実となるため、高強度で耐摩耗性の
高いものとなる。
台座素材の物性比較を第2表に示すが、シリカヒュー
ムを混入したコンクリートは鋳鉄に比べて熱伝導率が小
さく、熱膨脹率は鋳鉄と同程度のため、結果的に熱によ
る変形が殆どない。またシリカヒュームを混入したコン
クリートは、製造時の温度が蒸気養生時でも85℃を越え
ないので、熱的残留応力が発生しない。
第2図は、コンクリート製台座1の上部2における摺
動部及び断面変化部の部分拡大断面図であるが、その構
成は、シリカヒューム混入のコンクリート材で形成され
た基台5と、該基台5の表面5Aに溶射により形成したセ
ラミックス又は金属の溶射層6との二層構造となってお
り、これにより、台座1の突起部又は断面変化部の硬化
収縮によるひび割れを防止することができる。このセラ
ミックス又は金属の溶射層6を形成する表面処理工程
を、第3図によって説明すると、先ず切削工程7により
基台5の表面5Aに予備研削を施し、次のブラスチング工
程8において、基台5の表面5Aに研削材を約5kg/cm2〜7
kg/cm2の圧縮空気のもとに吹き付けて前記表面を粗面化
する。
次に、予熱工程9において、50℃〜90℃に加熱して溶
射直前の水分を除去した後、溶射工程10において、プラ
ズマの熱エネルギーにより溶射材料であるセラミックス
或いは金属の粉末を溶融或いはそれに近い状態で加熱
し、前記基台5の表面5Aに高速度で吹き付け、セラミッ
クス或いは金属の溶射層6を形成する。溶射材料として
は、例えばジルコニア・マグネシア(ZrO2・MgO)を使
用した場合、コンクリートの表面は50℃〜90℃に温度管
理されている。なお、耐酸性を必要としない場合には溶
融材料として金属を使用する。
第4図はプラズマ溶射法の一例を示す説明図であり、
プラズマを発生させる作動ガス供給装置11から水素,窒
素,ヘリウム,アルゴン等の気体を単独で又は所定の割
合で混合したものを、プラズマ発生装置12に連続的に送
り込み、該装置12内に設けられた正極と負極の両電極に
電源装置13から電源を供給してアークを発生させる。
しかして、ガスは解離及び電離(正と負のイオンに分
れる)した状態、すなわちプラズマの状態となり、急激
に膨脹してプラズマ発生装置12の小孔より高温,高圧の
プラズマジェットとして噴出する。このプラズマジェッ
トに、セラミックスや金属の溶射材料14を混入し、これ
を基台5の表面5Aに吹き付けることにより溶射できる。
なお、プラズマ発生装置12は、水循環装置15からの冷却
水により冷却されている。
第3表に、各種溶射材料によって付与される特性を示
す。この表から明らかなように、溶射材料として優れた
特性を有するものとしては、アルミナ系(Al2O3),チ
タニア系(TiO2),ジルコニア系(ZrO2),窒化物,炭
化物,硼化物等から成るセラミックスの粉末、超硬合金
の粉末、およびこれらの複合化によって成る粉末等が適
する。またこれらの溶射材料を組合せて、耐熱性,電気
絶縁性,仕上性等の諸特性を付与することができる。
各種溶射材料を組合せることにより特性を向上させる
ことができる例として、Al2O3に他の材料を添加する例
について述べると、SiO2を添加することにより材料コス
トを下げることができ、ZrO2を添加することにより耐熱
性を向上させることができる。また、TiO2や超硬合金を
添加することにより仕上性を、非酸化物を添加すること
により耐食性を向上させることができ、非酸化物やレア
メタルを添加することにより高機能化できる。なお第4
表には溶射材料に適するセラミックス例の組成と特性
を、また第5表には溶射材料に適する金属例とその特性
を示す。この溶射材料は、台座の使用目的に応じてそれ
に合う特性のものが選定される。
〔考案の効果〕
本考案に係る工作機械用コンクリート製台座は、上記
のように、セメントにシリカヒューム及び添加物を混入
して形成した台座の上部の摺動部及び断面変化部の表面
にセラミックス又は金属の溶射量を形成した構成である
から、(1)熱伝導率が小さく、熱変形が殆ど起こらな
いとゝもに、熱的残留応力が発生しないためその後に変
形が生じない。(2)シリカヒューム混入のコンクリー
トは振動吸収性に優れているとゝもに、微粒子のシリカ
ヒュームがセメント内に最密且つ均一に充填されて密実
となるために高強度のものが得られる。(3)台座の摺
動部及び断面変化部の表面にはセラミックス又は金属の
溶射層が形成されているため、摺動部の寸法精度、耐摩
耗性が十分確保されるとゝもに、突起部等の断面変化部
にひび割れが発生することなく、高剛性,高精度の台座
を安価に提供することができる。(4)台座の表面にセ
ラミックス又は金属の溶射層を形成した構成であるの
で、該セラミックス又は金属の溶射層は台座の表面と密
着して剥離したり損傷したりすることがなく、耐久性が
向上する。(5)金属の溶射層を形成した場合には、切
削や研磨等による加工性がよく、表面平滑なものを容易
に得ることができる、といった諸効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す台座の全体斜視図、第
2図は同台座の表面部分の拡大断面部分図、第3図は表
面処理工程を示すブロック図、第4図はプラズマ溶射の
説明図である。 1……コンクリート製台座、2……同上部、3……脚
部、4……吊り孔、5……基台、5A……表面、6……セ
ラミックス又は金属の溶射層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 佐藤 和彦 山形県酒田市上本町6番7号 前田製管株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−161202(JP,A) 特開 昭61−214930(JP,A) 特開 昭62−203732(JP,A) 特開 昭60−239351(JP,A) 特開 昭57−140674(JP,A) 特開 昭61−35873(JP,A) 実開 昭62−50001(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメントにシリカヒューム及び添加物を混
    入して形成した台座の上部の摺動部及び断面変化部の表
    面にセラミックス又は金属の溶射層を形成したことを特
    徴とする工作機械用コンクリート製台座。
JP1988076744U 1988-06-09 1988-06-09 工作機械用コンクリート製台座 Expired - Lifetime JPH081789Y2 (ja)

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JPH023339U JPH023339U (ja) 1990-01-10
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JPS59161202A (ja) * 1983-02-28 1984-09-12 Okuma Mach Works Ltd 工作機械回転軸の軸受対向面の構造
JPS61214930A (ja) * 1985-03-15 1986-09-24 Denki Kagaku Kogyo Kk 工作機械用構造要素

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