JPH08177939A - 減衰力調整式ロータリダンパ - Google Patents
減衰力調整式ロータリダンパInfo
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- JPH08177939A JPH08177939A JP33560094A JP33560094A JPH08177939A JP H08177939 A JPH08177939 A JP H08177939A JP 33560094 A JP33560094 A JP 33560094A JP 33560094 A JP33560094 A JP 33560094A JP H08177939 A JPH08177939 A JP H08177939A
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- Japan
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- housing
- damping force
- inner peripheral
- peripheral surface
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気粘性流体を用いた減衰力調整式ロータリ
ダンパにおいて、減衰力の調整範囲を広くする。 【構成】 電気粘性流体を封入したハウジング6に、回
転軸7を設ける。ハウジング6内に固定ベーン10,11を
設ける。ハウジング6の内周面に沿って、間隙21,22を
もってガイド板14,15を設ける。回転軸7に可動ベーン
19,20を取付け、先端部をガイド板14,15に摺接させて
可変容積室12a,12b,13a,13b を画成する。回転軸7が回
動して可動ベーン19,20が回動すると、電気粘性流体が
間隙21,22を流通して間隙21,22の絞りにより減衰力が
発生する。電源26によりハウジング6とガイド板14の導
電部材14b とに電圧を印加すると、間隙21,22に電界が
生じ、電気粘性流体の粘度が変化して減衰力が変化す
る。間隙21,22をハウジング6の外周よりに配置したの
で、電極の面積を大きくして減衰力の調整範囲を広くで
きる。
ダンパにおいて、減衰力の調整範囲を広くする。 【構成】 電気粘性流体を封入したハウジング6に、回
転軸7を設ける。ハウジング6内に固定ベーン10,11を
設ける。ハウジング6の内周面に沿って、間隙21,22を
もってガイド板14,15を設ける。回転軸7に可動ベーン
19,20を取付け、先端部をガイド板14,15に摺接させて
可変容積室12a,12b,13a,13b を画成する。回転軸7が回
動して可動ベーン19,20が回動すると、電気粘性流体が
間隙21,22を流通して間隙21,22の絞りにより減衰力が
発生する。電源26によりハウジング6とガイド板14の導
電部材14b とに電圧を印加すると、間隙21,22に電界が
生じ、電気粘性流体の粘度が変化して減衰力が変化す
る。間隙21,22をハウジング6の外周よりに配置したの
で、電極の面積を大きくして減衰力の調整範囲を広くで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両の懸架
装置に装着され、軸の回転に対して減衰力を発生させ、
さらに、減衰力を調整可能とした減衰力調整式ロータリ
ダンパに関するものである。
装置に装着され、軸の回転に対して減衰力を発生させ、
さらに、減衰力を調整可能とした減衰力調整式ロータリ
ダンパに関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の懸架装置に装着されるロータリダ
ンパとしては、例えば、作動油を封入した円筒状のハウ
ジングの中心部に中空軸を挿通して回転可能に支持し、
ハウジング側に取付けた固定ベーンと、中空軸側に取付
けた可動ベーンとでハウジング内に複数の可変容積室を
画成し、これらの可変容積室を互いに連通させる連通路
を中空軸の内部に形成し、この連通路に減衰力発生機構
を設けた構成としたものがある。
ンパとしては、例えば、作動油を封入した円筒状のハウ
ジングの中心部に中空軸を挿通して回転可能に支持し、
ハウジング側に取付けた固定ベーンと、中空軸側に取付
けた可動ベーンとでハウジング内に複数の可変容積室を
画成し、これらの可変容積室を互いに連通させる連通路
を中空軸の内部に形成し、この連通路に減衰力発生機構
を設けた構成としたものがある。
【0003】この構成により、中空軸が回転すると、可
動ベーンの回動による可変容積室の容積変化にともなっ
て、ハウジング内の作動油が一方の可変容積室から連通
路を通って他方の可変容積室へ流れ、この作動油の流動
に対して減衰力発生機構が抵抗を付与して減衰力を発生
させる。
動ベーンの回動による可変容積室の容積変化にともなっ
て、ハウジング内の作動油が一方の可変容積室から連通
路を通って他方の可変容積室へ流れ、この作動油の流動
に対して減衰力発生機構が抵抗を付与して減衰力を発生
させる。
【0004】また、実開平4−127005号公報に
は、前記ロータリダンパの構成において、作動油として
電気粘性流体(電界の作用により電界の強さに応じて粘
度が変化する流体)を用い、中空軸の内部の連通路に電
極を設け、電極への印加電圧を制御して連通路内の電界
の強さを変化させることにより、減衰力発生機構を通過
する電気粘性流体の粘度を制御し、減衰力を調整可能と
した減衰力調整式ロータリダンパが開示されている。
は、前記ロータリダンパの構成において、作動油として
電気粘性流体(電界の作用により電界の強さに応じて粘
度が変化する流体)を用い、中空軸の内部の連通路に電
極を設け、電極への印加電圧を制御して連通路内の電界
の強さを変化させることにより、減衰力発生機構を通過
する電気粘性流体の粘度を制御し、減衰力を調整可能と
した減衰力調整式ロータリダンパが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の減衰力調整式ロータリダンパでは、中空軸の内部に連
通路を設け、この連通路に電極を配置して電気粘性流体
に電界を作用させるようにしているので、電極の面積を
大きくとることが困難である。このため、電界を作用さ
せる電気粘性流体の体積が小さくなり、減衰力の調整範
囲を広くすることができないという問題がある。
の減衰力調整式ロータリダンパでは、中空軸の内部に連
通路を設け、この連通路に電極を配置して電気粘性流体
に電界を作用させるようにしているので、電極の面積を
大きくとることが困難である。このため、電界を作用さ
せる電気粘性流体の体積が小さくなり、減衰力の調整範
囲を広くすることができないという問題がある。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、減衰力の調整範囲を広くすることができる減衰
力調整式ロータリダンパを提供することを目的とする。
であり、減衰力の調整範囲を広くすることができる減衰
力調整式ロータリダンパを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明に係る減衰力調整式ロータリダン
パは、電気粘性流体が封入された円筒状のハウジング
と、該ハウジングに回転可能に支持された回転軸と、前
記ハウジング内に設けられた固定ベーンと、前記ハウジ
ングの内周面に沿って該内周面との間に所定の間隙をも
って設けられたガイド板と、前記回転軸に取付けられ先
端部が前記ガイド板に摺接して前記固定ベーンとで前記
ハウジング内を複数の可変容積室に画成する可動ベーン
と、前記ハウジングの内周面と前記ガイド板との対向部
面に設けられた電極と、該電極に電圧を印加する電源と
を備えてなることを特徴とする。
めに、請求項1の発明に係る減衰力調整式ロータリダン
パは、電気粘性流体が封入された円筒状のハウジング
と、該ハウジングに回転可能に支持された回転軸と、前
記ハウジング内に設けられた固定ベーンと、前記ハウジ
ングの内周面に沿って該内周面との間に所定の間隙をも
って設けられたガイド板と、前記回転軸に取付けられ先
端部が前記ガイド板に摺接して前記固定ベーンとで前記
ハウジング内を複数の可変容積室に画成する可動ベーン
と、前記ハウジングの内周面と前記ガイド板との対向部
面に設けられた電極と、該電極に電圧を印加する電源と
を備えてなることを特徴とする。
【0008】また、請求項2の発明に係る減衰力調整式
ロータリダンパは、電気粘性流体が封入された円筒状の
ハウジングと、該ハウジングに回転可能に支持された回
転軸と、前記ハウジング内に設けられた固定ベーンと、
前記回転軸に取付けられ、先端部に前記ハウジングの内
周面に沿って湾曲され該内周面との間に所定の間隙をも
って周方向に延びる電極板が形成され、前記固定ベーン
とで前記ハウジング内を複数の可変容積室に画成する可
動ベーンと、前記ハウジングの内周面と前記電極板との
対向部に設けられた電極と、該電極に電圧を印加する電
源とを備えてなることを特徴とする。
ロータリダンパは、電気粘性流体が封入された円筒状の
ハウジングと、該ハウジングに回転可能に支持された回
転軸と、前記ハウジング内に設けられた固定ベーンと、
前記回転軸に取付けられ、先端部に前記ハウジングの内
周面に沿って湾曲され該内周面との間に所定の間隙をも
って周方向に延びる電極板が形成され、前記固定ベーン
とで前記ハウジング内を複数の可変容積室に画成する可
動ベーンと、前記ハウジングの内周面と前記電極板との
対向部に設けられた電極と、該電極に電圧を印加する電
源とを備えてなることを特徴とする。
【0009】
【作用】この構成により、請求項1の発明によれば、回
転軸が回動して可動ベーンが回動すると、可変容積室の
容積変化にともなって、ハウジング内の電気粘性流体
が、一方の可変容積室からハウジングの内周面とガイド
板との間隙を通って他方の可変容積室へ流れ、この間隙
の絞りによって減衰力が発生する。このとき、電源の印
加電圧によって、電極間に電界が生じ、電界の強さに応
じて間隙中の電気粘性流体の粘度が変化して減衰力が変
化する。
転軸が回動して可動ベーンが回動すると、可変容積室の
容積変化にともなって、ハウジング内の電気粘性流体
が、一方の可変容積室からハウジングの内周面とガイド
板との間隙を通って他方の可変容積室へ流れ、この間隙
の絞りによって減衰力が発生する。このとき、電源の印
加電圧によって、電極間に電界が生じ、電界の強さに応
じて間隙中の電気粘性流体の粘度が変化して減衰力が変
化する。
【0010】請求項2の発明によれば、回転軸が回動し
て可動ベーンが回動すると、可変容積室の容積変化にと
もなって、ハウジング内の電気粘性流体が、一方の可変
容積室からハウジングの内周面と可動ベーンの電極板と
の間隙を通って他方の可変容積室へ流れ、この間隙の絞
りによって減衰力が発生する。このとき、電源の印加電
圧により電極間に電界が生じ、電界の強さに応じて間隙
中の電気粘性流体の粘度が変化して減衰力が変化する。
て可動ベーンが回動すると、可変容積室の容積変化にと
もなって、ハウジング内の電気粘性流体が、一方の可変
容積室からハウジングの内周面と可動ベーンの電極板と
の間隙を通って他方の可変容積室へ流れ、この間隙の絞
りによって減衰力が発生する。このとき、電源の印加電
圧により電極間に電界が生じ、電界の強さに応じて間隙
中の電気粘性流体の粘度が変化して減衰力が変化する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
に説明する。
【0012】第1実施例について図1および図2を用い
て説明する。図1および図2に示すように、減衰力調整
式ロータリダンパ1は、円筒状の導電性のケース2の両
端フランジ部に、導電性の蓋部材3,4がボルト5によ
って取付けられてハウジング6が形成されている。ハウ
ジング6の中心部には、回転軸7が挿通されている。回
転軸7は、その両端部が蓋部材3,4に設けられた軸受
8およびシール部材9に挿通されて外部に延ばされ、ハ
ウジング6に回転可能に支持されている。
て説明する。図1および図2に示すように、減衰力調整
式ロータリダンパ1は、円筒状の導電性のケース2の両
端フランジ部に、導電性の蓋部材3,4がボルト5によ
って取付けられてハウジング6が形成されている。ハウ
ジング6の中心部には、回転軸7が挿通されている。回
転軸7は、その両端部が蓋部材3,4に設けられた軸受
8およびシール部材9に挿通されて外部に延ばされ、ハ
ウジング6に回転可能に支持されている。
【0013】図2に示すように、ケース2の内周面に
は、一対の固定ベーン10,11が取付けられている。一対
の固定ベーン10,11は、径方向に沿って延ばされ、先端
部が回転軸4に液密的に摺接してハウジング6内を室1
2,13の2室に画成している。
は、一対の固定ベーン10,11が取付けられている。一対
の固定ベーン10,11は、径方向に沿って延ばされ、先端
部が回転軸4に液密的に摺接してハウジング6内を室1
2,13の2室に画成している。
【0014】固定ベーン10,11によって画成された2つ
の室12,13内には、それぞれ、ケース2の内周面に沿っ
てガイド板14,15が設けられている。ガイド板14,15
は、ケース2の内周面との間に所定の間隙21,22をもっ
て一方の固定ベーン10の近傍から他方の固定ベーン11の
近傍まで延ばされている。ガイド板14,15は、両端部が
蓋部材3,4に形成された円弧状の溝16,17に嵌合され
て固定されている。ガイド板14,15は内周面を形成する
絶縁部材14a ,15a と、ケース2の内周面に対向する外
周面を形成する導電部材14b ,15b とで構成されてい
る。そして、導電性のケース2の内周面と、この内周面
に対向するガイド板14,15の導電部材14b ,15b とで両
電極が形成されている。なお、導電部材14b ,15b と溝
16,17との間には絶縁体18が介装されている。
の室12,13内には、それぞれ、ケース2の内周面に沿っ
てガイド板14,15が設けられている。ガイド板14,15
は、ケース2の内周面との間に所定の間隙21,22をもっ
て一方の固定ベーン10の近傍から他方の固定ベーン11の
近傍まで延ばされている。ガイド板14,15は、両端部が
蓋部材3,4に形成された円弧状の溝16,17に嵌合され
て固定されている。ガイド板14,15は内周面を形成する
絶縁部材14a ,15a と、ケース2の内周面に対向する外
周面を形成する導電部材14b ,15b とで構成されてい
る。そして、導電性のケース2の内周面と、この内周面
に対向するガイド板14,15の導電部材14b ,15b とで両
電極が形成されている。なお、導電部材14b ,15b と溝
16,17との間には絶縁体18が介装されている。
【0015】回転軸7には、一対の可動ベーン19,20が
取付けられている。一対の可動ベーン19,20は、それぞ
れ,室12,13内に半径方向に沿って延ばされ、その先端
部がガイド板14,15の内周面に液密的に摺接されてお
り、可動ベーン19,20によって、室12,13が、さらに2
つの可変容積室12a ,12b および可変容積室13a ,13b
に画成されている。そして、可変容積室12a ,12b 間お
よび可変容積室13a ,13b 間がケース2の内周面とガイ
ド板14,15との間隙21,22を介して連通されている。
取付けられている。一対の可動ベーン19,20は、それぞ
れ,室12,13内に半径方向に沿って延ばされ、その先端
部がガイド板14,15の内周面に液密的に摺接されてお
り、可動ベーン19,20によって、室12,13が、さらに2
つの可変容積室12a ,12b および可変容積室13a ,13b
に画成されている。そして、可変容積室12a ,12b 間お
よび可変容積室13a ,13b 間がケース2の内周面とガイ
ド板14,15との間隙21,22を介して連通されている。
【0016】蓋部材3およびガイド板14,15の導電部材
14b ,15b には、端子23,24(導電部材14b 側のみ図示
する)が取付けられており、端子23,24を介して蓋部材
3、すなわちケース2と、導電部材14a ,15b とがコン
トロールユニット25の両極に接続されている。そして、
電源26の電圧をコントロールユニット25によって制御し
て、ケース2および導電部材14a ,15b への印加電圧を
調整できるようになっている。
14b ,15b には、端子23,24(導電部材14b 側のみ図示
する)が取付けられており、端子23,24を介して蓋部材
3、すなわちケース2と、導電部材14a ,15b とがコン
トロールユニット25の両極に接続されている。そして、
電源26の電圧をコントロールユニット25によって制御し
て、ケース2および導電部材14a ,15b への印加電圧を
調整できるようになっている。
【0017】なお、減衰力調整式ロータリダンパ1を自
動車に装着する場合には、ケース2を車体に接地して導
電部材14b ,15b 側の端子24のみをコントロールユニッ
ト25に直接接続する回路構成とすることもできる。
動車に装着する場合には、ケース2を車体に接地して導
電部材14b ,15b 側の端子24のみをコントロールユニッ
ト25に直接接続する回路構成とすることもできる。
【0018】ハウジング6内には、電気粘性流体が封入
されている。電気粘性流体は、例えばシリコン油、塩化
ジフェニール、セバシン酸ジブチル等の分散媒に、微結
晶セルロース、シリカゲル、大豆カゼイン、マイカ等の
粒子を分散させたもので、電界を作用させることによっ
て電界の強さに応じて粘度が変化するものである。
されている。電気粘性流体は、例えばシリコン油、塩化
ジフェニール、セバシン酸ジブチル等の分散媒に、微結
晶セルロース、シリカゲル、大豆カゼイン、マイカ等の
粒子を分散させたもので、電界を作用させることによっ
て電界の強さに応じて粘度が変化するものである。
【0019】以上のように構成した第1実施例の作用に
ついて次に説明する。
ついて次に説明する。
【0020】回転軸7が回動して可動ベーン19,20が回
動すると、可変容積室12a ,12b および可変容積室13a
,13b の容積が変化して、ハウジング6内の電気粘性
流体が、可変容積室12a ,12b 間および可変容積室13a
,13b 間において、一方の室から間隙21,22を通って
他方の室へ流れ、間隙21,22の絞りによる流通抵抗によ
って減衰力が発生する。
動すると、可変容積室12a ,12b および可変容積室13a
,13b の容積が変化して、ハウジング6内の電気粘性
流体が、可変容積室12a ,12b 間および可変容積室13a
,13b 間において、一方の室から間隙21,22を通って
他方の室へ流れ、間隙21,22の絞りによる流通抵抗によ
って減衰力が発生する。
【0021】このとき、電源26およびコントロールユニ
ット25によってケース2および導電部材14,15b に電圧
を印加すると、ケース2の内周面と導電部材14a ,15b
との間に電界が生じて、この電界の強さに応じて間隙2
1,22中の電気粘性流体の粘度が変化する。したがっ
て、コントロールユニット25によってケース2および導
電部材14,15b への印加電圧を制御し、電界の強さを制
御することにより、間隙21,22中の電気粘性流体の粘度
を調整することができる。そして、間隙21,22を通過す
る電気粘性流体の粘度を高くすれば、流通抵抗が増大し
て減衰力が大きくなり、粘度を低くすれば、流通抵抗が
減少して減衰力が小さくなる。このようにして、コント
ロールユニット25によって印加電圧を制御することのに
よって減衰力を自由に調整することができる。
ット25によってケース2および導電部材14,15b に電圧
を印加すると、ケース2の内周面と導電部材14a ,15b
との間に電界が生じて、この電界の強さに応じて間隙2
1,22中の電気粘性流体の粘度が変化する。したがっ
て、コントロールユニット25によってケース2および導
電部材14,15b への印加電圧を制御し、電界の強さを制
御することにより、間隙21,22中の電気粘性流体の粘度
を調整することができる。そして、間隙21,22を通過す
る電気粘性流体の粘度を高くすれば、流通抵抗が増大し
て減衰力が大きくなり、粘度を低くすれば、流通抵抗が
減少して減衰力が小さくなる。このようにして、コント
ロールユニット25によって印加電圧を制御することのに
よって減衰力を自由に調整することができる。
【0022】可変容積室12a ,12b 間および可変容積室
13a ,13b 間を連通させる間隙21,22をハウジング6の
外周よりに配置したので、間隙21,22に設ける電極の面
積を大きくとることができ、減衰力の調整範囲を広くす
ることができる。
13a ,13b 間を連通させる間隙21,22をハウジング6の
外周よりに配置したので、間隙21,22に設ける電極の面
積を大きくとることができ、減衰力の調整範囲を広くす
ることができる。
【0023】なお、上記実施例では、ガイド板14の可動
ベーン19,20に摺接する内周面を絶縁部材14a ,15a と
することによって両電極間、すなわち、ケース2と導電
部材14b ,15b との間を絶縁するようにしているが、ガ
イド板14,15を導電体とし、ガイド板14,15と蓋部材
3,4およびケース2との間に絶縁体を介装するように
してもよく、例えば、可動ベーン19,20と回転軸7との
間に絶縁体を介装するようにしてもよい。
ベーン19,20に摺接する内周面を絶縁部材14a ,15a と
することによって両電極間、すなわち、ケース2と導電
部材14b ,15b との間を絶縁するようにしているが、ガ
イド板14,15を導電体とし、ガイド板14,15と蓋部材
3,4およびケース2との間に絶縁体を介装するように
してもよく、例えば、可動ベーン19,20と回転軸7との
間に絶縁体を介装するようにしてもよい。
【0024】次に、本発明の第2実施例について図3お
よび図4を用いて説明する。なお、第2実施例は、上記
第1実施例のものに対して、ガイド板が省略され、可動
ベーンの構造が異なることのほかは、概して同様の構造
であるから、以下、図1および図2のものと同様の部材
には同一の番号を付して異なる部分についてのみ詳細に
説明する。
よび図4を用いて説明する。なお、第2実施例は、上記
第1実施例のものに対して、ガイド板が省略され、可動
ベーンの構造が異なることのほかは、概して同様の構造
であるから、以下、図1および図2のものと同様の部材
には同一の番号を付して異なる部分についてのみ詳細に
説明する。
【0025】図3および図4に示すように、第2実施例
に係る減衰力調整式ロータリダンパ27では、回転軸7
に、一対の導電性の可動ベーン28,29が絶縁体30を介し
て取付けられている。一対の可動ベーン28,29は、それ
ぞれ、室12,13内に半径方向にケース2の内周面近傍ま
で延ばされ、可動ベーン19,20によって、室12,13が、
さらに2つの可変容積室12a ,12b および2つの可変容
積室13a ,13b に画成されている。可動ベーン19,20の
先端部には、ケース2の内周面に沿って湾曲され周方向
両側に延びる電極板28a ,29a が一体に形成されてい
る。電極板28a ,29a とケース2の内周面との間には所
定の間隙31,32が設けられており、この間隙31,32を介
して、可変容積室12a ,12b 間および可変容積室13a ,
13b 間が連通されている。そして、ケース2の内周面
と、この内周面に対向する電極板28a ,29a とで両電極
が構成されている。
に係る減衰力調整式ロータリダンパ27では、回転軸7
に、一対の導電性の可動ベーン28,29が絶縁体30を介し
て取付けられている。一対の可動ベーン28,29は、それ
ぞれ、室12,13内に半径方向にケース2の内周面近傍ま
で延ばされ、可動ベーン19,20によって、室12,13が、
さらに2つの可変容積室12a ,12b および2つの可変容
積室13a ,13b に画成されている。可動ベーン19,20の
先端部には、ケース2の内周面に沿って湾曲され周方向
両側に延びる電極板28a ,29a が一体に形成されてい
る。電極板28a ,29a とケース2の内周面との間には所
定の間隙31,32が設けられており、この間隙31,32を介
して、可変容積室12a ,12b 間および可変容積室13a ,
13b 間が連通されている。そして、ケース2の内周面
と、この内周面に対向する電極板28a ,29a とで両電極
が構成されている。
【0026】コントロールユニット25の一方の極は、上
記第1実施例と同様に、蓋部材3に取付けられた端子23
に接続されている。また、可動ベーン28,29には、端子
33が取付けられており、回転軸7の中空穴7aの内部に突
出された端子33の先端部にコントロールユニット25の他
方の極が接続されている。
記第1実施例と同様に、蓋部材3に取付けられた端子23
に接続されている。また、可動ベーン28,29には、端子
33が取付けられており、回転軸7の中空穴7aの内部に突
出された端子33の先端部にコントロールユニット25の他
方の極が接続されている。
【0027】なお、第1実施例と同様に、減衰力調整式
ロータリダンパ27を自動車に装着する場合には、ケース
2を車体に接地して可動ベーン28,29側の端子33のみを
コントロールユニット25に直接接続する回路構成とする
こともできる。
ロータリダンパ27を自動車に装着する場合には、ケース
2を車体に接地して可動ベーン28,29側の端子33のみを
コントロールユニット25に直接接続する回路構成とする
こともできる。
【0028】以上のように構成した第2実施例の作用に
ついて次に説明する。
ついて次に説明する。
【0029】回転軸7が回動して可動ベーン28,29が回
動すると、可変容積室12a ,12b および可変容積室13a
,13b の容積が変化して、ハウジング6内の電気粘性
流体が、可変容積室12a ,12b 間および可変容積室13a
,13b 間において、一方の室から間隙31,32を通って
他方の室へ流れ、間隙31,32の絞りによる流通抵抗によ
って減衰力が発生する。
動すると、可変容積室12a ,12b および可変容積室13a
,13b の容積が変化して、ハウジング6内の電気粘性
流体が、可変容積室12a ,12b 間および可変容積室13a
,13b 間において、一方の室から間隙31,32を通って
他方の室へ流れ、間隙31,32の絞りによる流通抵抗によ
って減衰力が発生する。
【0030】このとき、電源26およびコントロールユニ
ット25によってケース2および可動ベーン28,29に電圧
を印加すると、ケース2の内周面と電極板28a ,29a と
の間に電界が生じて、この電界の強さに応じて間隙31,
32内の電気粘性流体の粘度が変化する。したがって、上
記第1実施例と同様に、コントロールユニット25によっ
て印加電圧を制御することのにより減衰力を調整するこ
とができる。
ット25によってケース2および可動ベーン28,29に電圧
を印加すると、ケース2の内周面と電極板28a ,29a と
の間に電界が生じて、この電界の強さに応じて間隙31,
32内の電気粘性流体の粘度が変化する。したがって、上
記第1実施例と同様に、コントロールユニット25によっ
て印加電圧を制御することのにより減衰力を調整するこ
とができる。
【0031】上記第1実施例と同様に、可変容積室12a
,12b 間および可変容積室13a ,13b 間を連通させる
間隙31,32をハウジング6の外周よりに配置したので、
電極の面積を大きくとることができ、減衰力の調整範囲
を広くすることができる。
,12b 間および可変容積室13a ,13b 間を連通させる
間隙31,32をハウジング6の外周よりに配置したので、
電極の面積を大きくとることができ、減衰力の調整範囲
を広くすることができる。
【0032】また、可動ベーン28,29の先端部が他部材
と摺接しないので、摺接部に漏れが生じて減衰力が低下
することがなく、耐久性に優れ、安定した減衰力を得る
ことができる。
と摺接しないので、摺接部に漏れが生じて減衰力が低下
することがなく、耐久性に優れ、安定した減衰力を得る
ことができる。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係る減
衰力調整式ロータリダンパは、ガイド板を設けて、可変
容積室間を連通させる間隙をハウジングの外周よりに配
置したので、間隙に設けて電気粘性流体に電界を作用さ
せる電極の面積を大きくとることができ、減衰力の調整
範囲を広くすることができる。また、請求項2に係る減
衰力調整式ロータリダンパは、可動ベーンの先端部に電
極板を設けて、可変容積室間を連通させる間隙をハウジ
ングの外周よりに配置したので、間隙に設けて電気粘性
流体に電界を作用させる電極の面積を大きくとることが
でき、減衰力の調整範囲を広くすることができる。さら
に、可動ベーンの先端部が他部材と摺接しないので、摺
接部に漏れが生じて減衰力が低下することがなく、耐久
性に優れ、安定した減衰力を得ることができるという優
れた効果を奏する。
衰力調整式ロータリダンパは、ガイド板を設けて、可変
容積室間を連通させる間隙をハウジングの外周よりに配
置したので、間隙に設けて電気粘性流体に電界を作用さ
せる電極の面積を大きくとることができ、減衰力の調整
範囲を広くすることができる。また、請求項2に係る減
衰力調整式ロータリダンパは、可動ベーンの先端部に電
極板を設けて、可変容積室間を連通させる間隙をハウジ
ングの外周よりに配置したので、間隙に設けて電気粘性
流体に電界を作用させる電極の面積を大きくとることが
でき、減衰力の調整範囲を広くすることができる。さら
に、可動ベーンの先端部が他部材と摺接しないので、摺
接部に漏れが生じて減衰力が低下することがなく、耐久
性に優れ、安定した減衰力を得ることができるという優
れた効果を奏する。
【図1】本発明の第1実施例の縦断面図である。
【図2】図1のA−A線による縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施例の縦断面図である。
【図4】図3のB−B線による縦断面図である。
1 減衰力調整式ロータリダンパ 2 ケース(電極) 6 ハウジング 7 回転軸 10,11 固定ベーン 12a,12b,13a,13b 可変容積室 14,15 ガイド板 14b,15b 導電部材(電極) 19,20 可動ベーン 21,22 間隙 26 電源
Claims (2)
- 【請求項1】 電気粘性流体が封入された円筒状のハウ
ジングと、該ハウジングに回転可能に支持された回転軸
と、前記ハウジング内に設けられた固定ベーンと、前記
ハウジングの内周面に沿って該内周面との間に所定の間
隙をもって設けられたガイド板と、前記回転軸に取付け
られ先端部が前記ガイド板に摺接して前記固定ベーンと
で前記ハウジング内を複数の可変容積室に画成する可動
ベーンと、前記ハウジングの内周面とガイド板との対向
部に設けられた電極と、該電極に電圧を印加する電源と
を備えてなることを特徴とする減衰力調整式ロータリダ
ンパ。 - 【請求項2】 電気粘性流体が封入された円筒状のハウ
ジングと、該ハウジングに回転可能に支持された回転軸
と、前記ハウジング内に設けられた固定ベーンと、前記
回転軸に取付けられ、先端部に前記ハウジングの内周面
に沿って湾曲され該内周面との間に所定の間隙をもって
周方向に延びる電極板が形成され、前記固定ベーンとで
前記ハウジング内を複数の可変容積室に画成する可動ベ
ーンと、前記ハウジングの内周面と電極板との対向部に
設けられた電極と、該電極に電圧を印加する電源とを備
えてなることを特徴とする減衰力調整式ロータリダン
パ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33560094A JPH08177939A (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 減衰力調整式ロータリダンパ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33560094A JPH08177939A (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 減衰力調整式ロータリダンパ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08177939A true JPH08177939A (ja) | 1996-07-12 |
Family
ID=18290401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33560094A Pending JPH08177939A (ja) | 1994-12-21 | 1994-12-21 | 減衰力調整式ロータリダンパ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08177939A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10319406A1 (de) * | 2003-03-28 | 2004-10-07 | Fludicon Gmbh | Widerstandsgeber |
GB2407143A (en) * | 2003-10-08 | 2005-04-20 | Nifco Inc | Rotary damper |
US6955249B2 (en) * | 2003-11-14 | 2005-10-18 | C.R.F. Societa Consortile Per Azioni | Controlled oscillating damper |
JP2009287639A (ja) * | 2008-05-28 | 2009-12-10 | Kayaba Ind Co Ltd | ロータリダンパ |
CN102979847A (zh) * | 2012-12-03 | 2013-03-20 | 河北工业大学 | 一种旋转式磁流变阻尼器 |
WO2018154112A1 (de) * | 2017-02-24 | 2018-08-30 | Inventus Engineering Gmbh | Drehdämpfer |
WO2018154119A1 (de) * | 2017-02-24 | 2018-08-30 | Inventus Engineering Gmbh | Fahrwerkkomponente mit einem drehdämpfer |
WO2018154117A1 (de) * | 2017-02-24 | 2018-08-30 | Inventus Engineering Gmbh | Protheseneinrichtung mit einem drehdämpfer |
CN110762153A (zh) * | 2019-11-04 | 2020-02-07 | 重庆大学 | 一种基于压电自供电的阻尼可调电流变液减振器 |
-
1994
- 1994-12-21 JP JP33560094A patent/JPH08177939A/ja active Pending
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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GB2407143A (en) * | 2003-10-08 | 2005-04-20 | Nifco Inc | Rotary damper |
US7207425B2 (en) | 2003-10-08 | 2007-04-24 | Nifco Inc. | Rotary damper |
GB2407143B (en) * | 2003-10-08 | 2007-05-09 | Nifco Inc | Rotary damper |
US6955249B2 (en) * | 2003-11-14 | 2005-10-18 | C.R.F. Societa Consortile Per Azioni | Controlled oscillating damper |
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WO2018154117A1 (de) * | 2017-02-24 | 2018-08-30 | Inventus Engineering Gmbh | Protheseneinrichtung mit einem drehdämpfer |
CN110325758A (zh) * | 2017-02-24 | 2019-10-11 | 因文图斯工程有限公司 | 具有转动阻尼器的行走机构组件 |
CN110382905A (zh) * | 2017-02-24 | 2019-10-25 | 因文图斯工程有限公司 | 具有转动阻尼器的假肢器具 |
JP2020508422A (ja) * | 2017-02-24 | 2020-03-19 | インベンタス エンジニアリング ゲーエムベーハーInventus Engineering Gmbh | 回転ダンパ |
JP2020508159A (ja) * | 2017-02-24 | 2020-03-19 | インベンタス エンジニアリング ゲーエムベーハーInventus Engineering Gmbh | 回転ダンパを備える義肢装置 |
US11280379B2 (en) | 2017-02-24 | 2022-03-22 | Inventus Engineering Gmbh | Chassis component with a rotary damper |
US11287009B2 (en) | 2017-02-24 | 2022-03-29 | Inventus Engineering Gmbh | Rotary damper |
US11439521B2 (en) | 2017-02-24 | 2022-09-13 | Inventus Engineering Gmbh | Prosthesis device with a rotary damper |
CN110762153A (zh) * | 2019-11-04 | 2020-02-07 | 重庆大学 | 一种基于压电自供电的阻尼可调电流变液减振器 |
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