JPH06200960A - エレクトロレオロジカル流体を利用してトルクを伝達する方法および装置 - Google Patents

エレクトロレオロジカル流体を利用してトルクを伝達する方法および装置

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JPH06200960A
JPH06200960A JP27091593A JP27091593A JPH06200960A JP H06200960 A JPH06200960 A JP H06200960A JP 27091593 A JP27091593 A JP 27091593A JP 27091593 A JP27091593 A JP 27091593A JP H06200960 A JPH06200960 A JP H06200960A
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torque transmission
transmission device
electrodes
potential
shaft
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JP27091593A
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English (en)
Inventor
Ii Monahan Ratsuseru
イー モナハン ラッセル
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D35/00Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion
    • F16D35/005Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with multiple lamellae

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造が簡単で、トルク伝達効率が高く、回転
シャフトを接地する必要のないトルク伝達装置を提供す
る。 【構成】 ハウジング12に回転自在に支持された回転
軸14に、回転軸と共に回転するクラッチ板26を取り
付け、ハウジングには互いに極性が異なる電極42、4
4を備えたプリント回路板40を取り付け、クラッチ板
26とプリント回路板40が配置されたハウジング内の
空間16をER流体で満たす。各クラッチ板26の回転
軸と接触する部分は絶縁体で形成することによって、ク
ラッチ板を回転軸から電気的に絶縁する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はトルク伝達装置、特に
エレクトロレオロジカル(electrorheolo
gical)流体(以下ER流体と略記する)を用いた
トルク伝達装置およびER流体を用いてトルクを伝達す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ER流体は電界をかけると、特定の剪断
速度における剪断強度が急激に変化するという特性を持
っている。この変化はER流体の見かけの粘度の変化と
なって現れる。
【0003】電界に急激に反応するというこのER流体
の性質は、ある種の装置に特に有利に利用することがで
きる。そのような装置としては、例えば装置の電子制御
部からの指令に機械部品がかなり速く反応することが要
求される装置等を挙げることができる。このような装置
にER流体を用いることによって、機械部品の反応速度
を高めることができるばかりでなく、無段変速操作が可
能になり、エネルギー消費量の削減も図れる。
【0004】このような装置にER流体を用いる場合、
ER流体は相対的に移動可能な2枚の導電板の間に形成
された狭いスペース内に封入される。これらの導電板の
各々の電極に電位をかけると、導電板間のスペースに電
界が発生する。電界が発生すると、このスペース内のE
R流体の見かけ粘度が上昇し、2枚の導電板が相対的に
移動しにくくなる。
【0005】従来のトルククラッチやブレーキ装置は上
で述べたようなやり方でER流体の性質を利用してい
た。これ以外にもER流体を利用した装置はあるが、そ
のような装置はすべて上で述べたように、導電板によっ
て導電板の間に封入されたER流体中に電界を発生させ
ることによってER流体の見かけ粘度を変化させるタイ
プである。
【0006】このような従来の方式の場合、導電板の一
方を正電位の電源に接続し、他方を接地することによっ
て電界を発生させていた。この場合、他方の導電板をア
ースするためにはトルク伝達装置の駆動軸に接地用のス
リップリングを取り付ける必要があった。このような電
極の配置は単極型と呼ばれる。このタイプのトルククラ
ッチやブレーキ装置は、自動車のクラッチ、ブレーキ、
トルクコンバーター、あるいは工業機械、OA機器等様
々な用途に使われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この種のトルククラッ
チやブレーキ装置は多くの利点を持っているが、同時に
いくつか欠点があることも知られている。
【0008】たとえば、単極型のトルク伝達装置の場
合、一定の強さの電界に対するトルク伝達率が比較的低
いことが知られている。また、トルク伝達装置の構造に
よっては、駆動軸を接地するためのスリップリングを取
り付けるのが難しいことがよくある。
【0009】そこで本発明の目的は、電界強度が一定の
場合、2つの部材間のトルク伝達効率が比較的高く、構
造が比較的単純で製造コストの低いER流体を利用した
トルク伝達装置およびトルク伝達方法を提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明においては、トルクが伝達されるシャフト
と、ER流体で満たされた液室と、前記シャフトからト
ルクの伝達を受ける第1部材とを備え、前記第1部材は
少なくともその一部が前記液室内を移動できるように取
り付けられており、前記液室中に強度を制御した電界を
発生させる手段を備えた構造を採用した。
【0011】好ましい実施例では、前記電界を発生させ
る手段として、単一平面上に互いに極性の異なる複数の
電極を設け、この電極を前記ER流体に接触させる手段
や、前記第1部材と前記シャフトを電気的に絶縁する手
段を採用する。
【0012】また、ある部材から別の部材へ伝達される
トルクを制御するための本発明の方法は、ER流体で満
たされた液室内で、第1の部材を第2の部材に対して移
動させる工程と、前記液室中に強度を制御した電界を発
生させることによって、前記第1部材から前記第2部材
へ伝達されるトルクを制御する工程とで構成する。
【0013】
【実施例】以下、好ましい実施例の説明を行うが、これ
は発明の具体例を示すためだけのものであり、発明の範
囲あるいはその用途を限定することを意図するものでは
ない。
【0014】この発明の第1の実施例のトルク伝達装置
10を図1に示す。このトルク伝達装置10は、伝達す
るトルクを連続的に変えることができる。これは以下で
説明するトルク伝達装置10の各部品が、印加される電
界の変化に応じて見かけ粘度が変化するER流体を介し
て結合しているためである。
【0015】このトルク伝達装置10はクラッチ装置や
ブレーキ装置と共に用いる場合もある。また、このトル
ク伝達装置10は、2つの部材間で伝達されるトルクの
量を変える必要がある装置であれば、どのような装置に
でも用いることができる。
【0016】トルク伝達装置10は、ハウジング12と
ハウジング12からのびるシャフト14を有する。トル
クは、シャフト14からハウジング12、あるいはハウ
ジングからシャフトに伝達されるようになっており、ト
ルクが作用するとシャフトはハウジングに対して回転で
きる。
【0017】ハウジング12内には液室16が形成され
ており、この液室は、印加される電界の強さに応じて粘
度が変化するER流体で満たされている。トルク伝達装
置10に設けた複数の軸受18によって、シャフト14
はハウジング12に対して回転自在に支持されている。
軸受18は、ハウジング12の両端部とシャフト14の
間に取り付けてあり、シャフト14をトルク伝達装置1
0のカバープレート20に対して回転自在に支持してい
る。
【0018】軸受18内には、複数の内側シール部材2
2および複数の外側シール部材24が設けてある。外側
シール部材24は、異物がハウジング12の外部から軸
受18内に侵入するのを防ぐ役目をしており、内側シー
ル部材22は、ER流体が軸受内18内に流入するのを
防いでいる。
【0019】シャフト14には複数のクラッチ板26が
連結されている。クラッチ板26とシャフト14が共回
りするように、クラッチ板26に設けた溝(図示省略)
にシャフト14に設けたスプライン28がはめ込まれて
いる。
【0020】各クラッチ板26は、導電部30と絶縁部
32を有する。絶縁部32はシャフト14に隣接する位
置に、導電部30は絶縁部32の半径方向外側に設け
る。ER流体に印加される電界の影響による導電部30
の作用は従来公知の通りである。また、絶縁部32によ
って導電部30はシャフト14から電気的に絶縁されて
いる。このように絶縁部32によって導電部30とシャ
フト14は互いに絶縁されているので、導電部30の電
位は自由に変えることができる。
【0021】クラッチ板26の軸方向の移動を制限する
ために、絶縁およびガイド用スペーサー34〜38をト
ルク伝達装置10に設ける。このスペーサー34〜38
はクラッチ板の外周に沿って設けられ、クラッチ板26
の軸方向の移動を制限する手段、外周のシール手段、電
極の絶縁手段としての役目を果たしている。具体的に
は、スペーサー34は図1に示すようにクラッチ板26
の左方向への移動を制限し、スペーサー36はクラッチ
板26の右方向への移動を制限している。またクラッチ
板26よりも厚みが大きいスペーサー38によって、ス
ペーサー34と36の間隔が一定に保たれている。
【0022】また、液室16内に電界を発生させるため
に、複数のプリント回路板40をトルク伝達装置10に
設ける。このプリント回路板40によって液室内に制御
して電界を発生させることができ、これによって液室内
のER流体の見かけ粘度を変えることができる。プリン
ト回路板40とクラッチ板26は交互に設けられ、両者
の間にはスペーサー34〜38によって所定のスペース
が形成され、このスペースはER流体で満たされてい
る。
【0023】図2はプリント回路板40の一つの実施例
を示す。この実施例では、各プリント回路板40は第1
の複数の電極42と、第2の複数の電極44を備えてい
る。この第1および第2の電極は、プリント回路板40
の両側に同心円状にかつ互いに交互に配置されている。
このため第1の電極42の大部分は隣接する第2の電極
の間に位置する。第1の電極は接地電位に接続されてお
り、第2の電極は正の電位に接続されている。しかし電
極42、44に接続する電位は、両者の間に差がありさ
えすれば、上記以外の電位であってもかまわない。
【0024】図3は、第1および第2の複数の電極4
2、44に電位を印加することによって発生した電界を
示す。電極42、44間の距離は、各電極42、44か
らクラッチ板26までの距離の2倍以上にする。図示の
ように、第1、第2の電極42、44に電位を印加する
と、電極42、44の一方から他方に向かう電界線46
が発生する。この電界線は、ER流体を利用した従来の
単極型のトルク伝達装置内で発生する電界線、すなわち
正の電荷をもつ電極としてのクラッチ板から接地された
クラッチ板に向かって、垂直方向にほぼ直線状にのびる
電界線とは全く異なる。
【0025】プリント回路板40は、クラッチ板26の
周囲で電界を制御して発生させられるものであれば、上
記以外の構造のものであってもよい。
【0026】図4にプリント回路板40の別の実施例を
示す。この実施例のプリント回路板40は、第1のD字
形の電極48と第2のD字形の電極50を有する。第1
のD字形の電極48は正の電位に接続し、第2のD字形
の電極50は接地する。このプリント回路板40を用い
た場合、第1のD字形の電極48からクラッチ板26
に、次にクラッチ板から第2のD字形の電極50に向か
う電界線が発生する。
【0027】クラッチ板26とプリント回路板40との
間で伝達されるトルクの近似値は、次の等式で表すこと
ができる。
【0028】 Ter=2(Nπr(Ro 3 −Ri 3)) /3 上記の式において、 Ter =ER流体を介してクラッチ板26の表面とプ
リント回路板40間で伝達されるトルク N =ER流体が作用する面の数 r =所定の強さの電界が発生した時のER流体の剪断
強度 Ro =クラッチ板26またはプリント回路板40の電極
の外径 Ri =クラッチ板またはプリント回路板40の電極の内
径 である。
【0029】図2に示すプリント回路板40と図4に示
すプリント回路板40のどちらを用いても、上記の効果
が得られる。両者の違いは、内径(Ri )および外径
(Ro)が異なることにより有効面積が異なる点だけで
ある。
【0030】プリント回路板40に互いに電位の異なる
第1、第2の電極42、44を設け、クラッチ板26を
接地しない場合、電位の等しい第1、第2の電極42、
44を設け、クラッチ板26を接地した場合よりも、電
界強度に対するER流体の見かけ粘度の変化の勾配が急
になる。このことは図5、6のグラフから明らかであ
る。
【0031】図5のグラフは、図2に示すタイプのプリ
ント回路板40を用い、シャフト14を毎分103回転
の速度で回転させながら、電界強度を変化させた場合の
伝達トルクを表す。黒い四角を結んだ上の線52は、第
1、第2の電極の電位が異なり、クラッチ板26は接地
していない場合のトルクの変化を示す。一方、白い四角
を結んだ下の線54は、第1、第2の電極の電位が等し
く、クラッチ板26を接地している場合のトルクの変化
を示す。
【0032】また図3に示す第1および第2のD字形の
電極48、50を有するプリント回路板40を用いた場
合も、ほぼ同様の結果が得られる。すなわち、図6の上
の線56は、電位の異なるD字形電極48、50を有す
るプリント回路板40を用いた場合のトルク伝達量を、
下の線58は同一電位のD字形電極48、50を有する
回路板を用いた場合のトルク伝達量をそれぞれ表してい
る。この場合も、電極間に発生する電界強度が同一とす
ると、電位が異なる電極を用いクラッチ板26を接地さ
せない場合の伝達トルクの方が、同一の正電位をもつ電
極を用いてクラッチ板26を接地する場合の伝達トルク
よりも大きい。
【0033】次にこの発明の方法について説明する。ト
ルクがシャフト14に伝達されるか、シャフトからシャ
フト14と電気的に絶縁されたクラッチ板26にトルク
が伝わると、クラッチ板26は回転する。クラッチ板2
6が回転すると、極性が変動する電界がER流体で満た
された液室16に印加される。
【0034】この電界は、図2に示すプリント回路板4
0を用いる場合は第1、第2の複数の電極44、42に
異なる電位を印加することによって発生し、図4に示す
プリント回路板40を用いる場合は、D字形電極48、
50に異なる電位を印加することによって発生する。電
界強度が高くなると、液室16内のER流体の見かけ粘
度が変化し、シャフト14からクラッチ板26を介して
ハウジング12に伝達されるトルクが大きくなる。
【0035】次に、この発明の第2の実施例を図7に基
づき説明する。第1実施例の場合と同様に、この実施例
のトルク伝達装置60もハウジング62とハウジング6
2からのびるシャフト64を備えている。トルクは、シ
ャフト64からハウジング62、あるいはハウジングか
らシャフトに伝達されるようになっており、トルクが作
用するとシャフトはハウジングに対して回転できる。ハ
ウジング62内には液室66が形成されており、この液
室は、印加される電界の強さに応じて見かけ粘度が変化
するER流体で満たされている。
【0036】またハウジング62は、複数の軸受70を
定位置に保持するための2枚のカバープレート68を備
えている。軸受70は、ハウジング62の両端部とシャ
フト64に取り付けてあり、シャフト64をカバープレ
ート68に対して回転自在に支持している。軸受70に
は、ER流体が軸受内部に侵入するのを防止する複数の
シール部材72が設けてある。
【0037】ハウジング62の内部には、クラッチ板7
4がシャフト64に取り付けられている。このクラッチ
板74は導電部76と絶縁部78を有する。また、絶縁
部78によって導電部76はシャフト64から電気的に
絶縁されているので、導電部30の電位は自由に変える
ことができる。クラッチ板74は、適当な手段、たとえ
ば溝と溝に嵌まるスプライン、を用いてシャフトに固定
することができる。
【0038】クラッチ板74の軸方向の移動を制限する
ために、ガイド用スペーサー80をトルク伝達装置60
に設ける。このスペーサー80は、シャフトの周囲、す
なわちクラッチ板74の内周縁に沿って取り付けられ、
クラッチ板74の軸方向の移動を制限している。すなわ
ちガイド用スペーサー80は、クラッチ板74の左右両
方向への移動を制限している。
【0039】また液室66内に電界を発生させるため
に、複数のプリント回路板86をトルク伝達装置60に
設ける。このプリント回路板86によって液室内に制御
して電界を発生させることができ、これによって液室内
のER流体の見かけ粘度を変えることができる。上記プ
リント回路板86には、図2に示す第1および第2の複
数の電極42、44を設けてもよいし、図4に示す第
1、第2のD字形電極48、50を設けてよい。また電
極は2つの極性をもつ電界を発生できるものでさえあれ
ば、上記以外の構造でものであってもよい。
【0040】上記の実施例は本発明の目的を達成する上
で好ましいものではあるが、発明の範囲から逸脱するこ
となしに上記実施例に様々な改良、変更を加えることが
可能と思われる。例えばクラッチ板は必ずしも軸方向へ
移動しないようにシャフトに取り付ける必要はなく、シ
ャフトに対して軸方向に自由に移動できるように取り付
けてもかまわない。
【0041】さらに実施例のガイド用スペーサーに代え
て、シャフトの周囲に円筒形のスペーサーを設ければ、
スペーサーとクラッチ板間の引きずりを小さくできる。
またガイド用スペーサーはハウジングに設ける代わり
に、シャフトのスプラインに取り付けてもよい。
【0042】またスペーサーの材質としては、例えばベ
アリー、ナイロン、テフロン等(以上いずれも商標)の
低摩擦性プラスチックを用いることができる。
【0043】さらに、クラッチ板の絶縁部は波形バネで
構成してもよい。したがって発明の範囲は添付の特許請
求の範囲に基づいて判断すべきである。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0045】回転軸と共回りするクラッチ板とは別の部
材(すなわちプリント回路板)に、反対の極性をもつ電
極を設け、この部材とクラッチ板をER流体で満たされ
た液室に配置したので、クラッチ板を回転軸を介して接
地する必要がなくなる。すなわち、クラッチ板と回転軸
を一方の電極として用いる必要がなくなる。このため、
回転軸を接地するために従来必要だったスリップリング
等の部品を省略することができる。
【0046】また、ブレーキ装置等のようにハウジング
が回転しない構造に本発明を応用する場合は、プリント
回路板を回転しないハウジングに取り付けることによっ
て、プリント回路板に容易に電圧が供給できるようにな
り、製造コストをさらに削減できる。
【0047】さらに、同一電界強度のもとでは、本願の
ように双極型のプリント回路板を用い、クラッチ板を接
地しないようにすると、クラッチ板を接地する場合に比
べて明らかに伝達トルクを大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のER流体を利用したトル
ク伝達装置の横断面図
【図2】図1の装置に設けたプリント回路板の一つの実
施例を示す側面図
【図3】プリント回路板によって発生した電界を示す図
1の装置の部分断面図
【図4】図1の装置に設けたプリント回路板の別の実施
例を示す側面図
【図5】図2に示すプリント回路板を設けたトルク伝達
装置において、特定の剪断率に対する電界強度と伝達ト
ルクの関係を、単極型構造のトルク伝達装置と比較して
示す図表
【図6】図4に示すプリント回路板を設けたトルク伝達
装置において、特定の剪断率に対する電界強度と伝達ト
ルクの関係を、単極型構造のトルク伝達装置と比較して
示す図表
【図7】本発明の第2の実施例のER流体を利用したト
ルク伝達装置の横断面図
【符号の説明】
10 トルク伝達装置 12 ハウジング 14 回転軸 16 液室 26 クラッチ板 40 プリント回路板 42、44 電極 46 電界

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルクが伝達されるシャフトと、 エレクトロレオロジカル流体で満たされた液室と、 前記シャフトからトルクの伝達を受ける第1部材とを備
    え、 前記第1部材は少なくともその一部が前記液室内を移動
    できるように取り付けられており、 さらに前記液室中に強度を制御した電界を発生させる手
    段を備えたトルク伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記手段が第2部材を含み、その第2部
    材は: a)前記電界の内第1の極性を有する部分を発生させる
    第1部分と、 b)前記電界の内第2の極性を有する部分を発生させる
    第2部分とをそなえた請求項1に記載のトルク伝達装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第2部材の第1部分は、第1の電位
    を持つD字形の電極を備え、前記第2部材の第2部分
    は、前記第1の電位と異なる第2の電位を持つD字形の
    電極を備えた請求項2に記載のトルク伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記手段が第2部材を含み、その第2部
    材は: a)第1の電位を有する第1の複数の電極と、 b)第2の電位を有する第2の複数の電極とを備えた請
    求項1に記載のトルク伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の複数の電極と前記第2の複数
    の電極とを交互に配列した請求項4に記載のトルク伝達
    装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の複数の電極の各々
    が、同心のリングの形状を有する請求項5に記載のトル
    ク伝達装置。
  7. 【請求項7】 前記シャフトが前記第1部材から電気的
    に絶縁されている請求項1に記載のトルク伝達装置。
  8. 【請求項8】 前記第1部材が、前記軸に隣接して設け
    た電気絶縁体スペーサーを備えている請求項7に記載の
    トルク伝達装置。
  9. 【請求項9】 トルクが伝達される回転軸と、 前記回転軸と共に回転する第1の複数の板部材と、 前記第1の複数の板部材と交互に配列された第2の複数
    の板部材と、 少なくとも一部が前記第1の板部材と前記第2の板部材
    の間に位置する、エレクトロレオロジカル流体で満たさ
    れた液室と、 前記液室中に強度を制御した電界を発生させる手段とを
    備えた可変トルク伝達装置。
  10. 【請求項10】 前記手段は、前記第2の複数の板部材
    の少なくともひとつに取り付けられた第1および第2の
    複数の電極を備え、前記第1の複数の電極は第1の電位
    を有し、前記第2の複数の電極は前記第1の電位とは異
    なる第2の電位を有する請求項9に記載の可変トルク伝
    達装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の複数の電極と前記第2の複
    数の電極を1個ずつ交互に配列した請求項10に記載の
    可変トルク伝達装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の複数の電極が、複数の同心
    のリング状の電極である請求項10に記載の可変トルク
    伝達装置。
  13. 【請求項13】 前記第1の複数の板部材を前記回転軸
    から電気的に絶縁する手段を設けた請求項12に記載の
    可変トルク伝達装置。
  14. 【請求項14】 前記第1の複数の板部材を電気的に絶
    縁する手段が、前記回転軸に近い側で、前記第1の複数
    の板部材のそれぞれに取り付けた複数の絶縁体スペーサ
    ーである請求項13に記載の可変トルク伝達装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の複数の板部材を電気的に絶
    縁する手段が、前記回転軸に近い側で、前記第1の複数
    の板部材に取り付けた複数の波形バネである請求項14
    に記載の可変トルク伝達装置。
  16. 【請求項16】 エレクトロレオロジカル流体で満たさ
    れた液室内で、第1の部材を第2の部材に対して移動さ
    せる工程と、 前記液室中に強度を制御した電界を発生させることによ
    って、前記第1部材から前記第2部材へ伝達されるトル
    クを制御する工程と、 からなる前記第1部材から第2部材へのトルクの伝達を
    制御する方法。
  17. 【請求項17】 前記第1部材はシャフトに機械的に連
    結されており、前記第1部材を前記シャフトから電気的
    に絶縁する工程をさらに含む請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記第2部材は第1および第2部分を
    有し、前記液室中に電界を発生させる前記工程が、前記
    第2部材の前記第1部分に第1の電位を印加する工程
    と、前記第2部材の前記第1部分に前記第1の電位とは
    異なる第2の電位を印加する工程とを含む請求項16に
    記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記第2部材の第1部分は第1のD字
    形電極を有し、前記第2部材の第2部分は第2のD字形
    電極を有し、前記液室中に電界を発生させる前記工程
    が、前記第1のD字形電極に第1の電位を印加する工程
    と、前記第2のD字形電極に前記第1の電位とは異なる
    第2の電位を印加する工程とを含む請求項18に記載の
    方法。
  20. 【請求項20】 前記第2部材は第1および第2の複数
    の同心のリング形の電極を有し、前記液室中に電界を発
    生させる前記工程が、前記第1の複数の同心のリング形
    の電極に第1の電位を印加する工程と、前記第2の複数
    の同心のリング形の電極に前記第1の電位とは異なる第
    2の電位を印加する工程とを含む請求項16に記載の方
    法。
JP27091593A 1992-10-29 1993-10-28 エレクトロレオロジカル流体を利用してトルクを伝達する方法および装置 Pending JPH06200960A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6149166A (en) * 1998-07-24 2000-11-21 Trw Inc. Apparatus for use in a vehicle suspension
JP2007515697A (ja) * 2003-05-13 2007-06-14 ナショナル ユニバーシティ オブ シンガポール ダンパシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6149166A (en) * 1998-07-24 2000-11-21 Trw Inc. Apparatus for use in a vehicle suspension
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