JPH08177283A - 自動車用フードの補助ロック装置 - Google Patents

自動車用フードの補助ロック装置

Info

Publication number
JPH08177283A
JPH08177283A JP32078894A JP32078894A JPH08177283A JP H08177283 A JPH08177283 A JP H08177283A JP 32078894 A JP32078894 A JP 32078894A JP 32078894 A JP32078894 A JP 32078894A JP H08177283 A JPH08177283 A JP H08177283A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hood
lock
release operation
state
automobile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32078894A
Other languages
English (en)
Inventor
Michihisa Yamagami
通久 山上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Iron Works Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Iron Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Iron Works Co Ltd filed Critical Toyoda Iron Works Co Ltd
Priority to JP32078894A priority Critical patent/JPH08177283A/ja
Publication of JPH08177283A publication Critical patent/JPH08177283A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)
  • Superstructure Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロントグリルなどの他部材に影響を与える
ことなく、簡単且つ容易にロックを解除操作できる補助
ロック装置を提供する。 【構成】 (a)のようにメインロック装置12によっ
てフード10が完全に閉じられた状態では、補助ロック
装置14の解除操作部材36はフード10内に保持され
ているが、メインロック装置12が解除され、フード1
0がクッション部材などにより上方へ持ち上げられて半
開き状態になると、ロック爪60がストライカ38に係
止されたフック部材34は(b)のように上方へ移動さ
せられ、そのフック部材34の移動に伴ってカム機構7
4の作用により解除操作部材36がピン64の右まわり
に回動させられることにより、半開き状態とされたフー
ド10の下から操作部66が車両の前方側へ突き出され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用フードの補助ロ
ック装置に係り、特に、ロックを解除する際の操作性に
優れた補助ロック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用フードはエンジンの点検などの
ために開閉可能とされているが、特に前開きタイプのも
のは、フードが完全に閉じた全閉状態でロックするメイ
ンロック装置の他に補助ロック装置を備えている。メイ
ンロック装置が解除されると、スプリングやゴムブロッ
クなどのクッション部材によってフードは半開き状態と
なるが、補助ロック装置はフードが完全に開いてしまう
ことを阻止するためのもので、フードが所定量だけ浮き
上がった半開き状態でロックするようになっており、メ
インロック装置が外れていることを容易に認識できると
ともに、自動車の前に出て手動でロックを解除操作する
ことによりフードを完全に開くことができるようになっ
ている。一般には、略水平な軸心まわりの回動可能に自
動車のボディに配設されたL字形状のレバー部材を主体
として構成され、レバー部材の一端部に設けられたロッ
ク爪をフードの係止部材に係止させてロックする一方、
レバー部材の他端部に設けられた操作部を上下方向へ操
作して回動させることにより、ロック爪と係止部材との
係止を解除するようになっている。特公平4−8209
号公報や特公平5−28302号公報に記載されている
装置はその一例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の補助ロック装置は、レバー部材がフード内に配設
されているため、ロックを解除する際には、半開き状態
とされたフード内へ手を挿入し、手探りでレバー部材を
捜して回動操作する必要があり、手が汚れたり怪我をし
たりする恐れがあるなど必ずしも操作性が良くなかっ
た。
【0004】なお、フロントグリルの一部をレバー部材
の操作部として利用することにより操作性を改善するこ
とが、特開昭57−140481号公報に記載されてい
るが、その場合は補助ロック装置とフロントグリルとを
一体的に設計する必要があるとともに補助ロック装置の
汎用性が低下するなど、製造コストが高くなって好まし
くない。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、フロントグリルなど
の他部材に影響を与えることなく簡単且つ容易にロック
を解除操作できる補助ロック装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するために、第1発明は、自動車に開閉可能に配設され
たフードが所定量だけ浮き上がった半開き状態でそれ以
上開くことを阻止するとともに、手動で解除操作される
ことによりそのフードが完全に開くことを許容する自動
車用フードの補助ロック装置であって、(a)前記自動
車のボディおよび前記フードの双方に跨がって配設さ
れ、付勢手段の付勢力に従って常にはロック状態に保持
されることにより、そのフードが半開き状態より大きく
開くことを阻止するロック機構と、(b)前記ボディお
よび前記フードの何れか一方に、自動車から外部へ突き
出す操作位置とその操作位置から自動車の内部側へ退避
する退避位置との間の移動可能に配設され、上記操作位
置へ移動させられた状態で手動操作されることにより前
記付勢手段の付勢力に抗して前記ロック機構のロック状
態を解除し、前記フードが半開き状態から完全に開くこ
とを許容する解除操作部材と、(c)前記フードが完全
に閉じた全閉状態では前記解除操作部材を前記退避位置
に保持するが、そのフードが半開き状態まで開かれる
と、そのフードの動きに連動してその解除操作部材を機
械的に前記操作位置へ移動させる連動機構とを有するこ
とを特徴とする。
【0007】
【作用】このような自動車用フードの補助ロック装置に
おいては、フードが全閉状態まで閉じられて例えばメイ
ンロック装置によりロックされた状態では、ロック機構
は付勢手段の付勢力に従ってロック状態に保持されると
ともに、解除操作部材は連動機構によって自動車の内部
側へ退避する退避位置に保持される。そして、この状態
においてメインロック装置が解除され、フードが手動ま
たはスプリングやゴムブロックなどのクッション部材そ
の他の開口手段によって自動で開かれると、ロック機構
によって半開き状態より大きく開くことが阻止されると
ともに、フードがその半開き状態まで開かれるのに連動
して連動機構により解除操作部材が操作位置へ移動させ
られ、半開き状態とされたフードとボディとの間、或い
はフロントグリルの隙間などから外部へ突き出される。
【0008】ここで、解除操作部材が操作位置へ移動す
るまでのフードの開口量と、ロック機構によってロック
される半開き状態の開口量とは必ずしも一致する必要は
なく、少なくともロック機構によってロックされる半開
き状態となるまでに解除操作部材が自動車から外部へ突
き出されるようになっておれば良い。また、クッション
部材などの開口手段を有する場合、その開口手段は必ず
しもロック爪によってロックされる半開き状態までフー
ドを開くものである必要はないが、連動機構は、その開
口手段によるフードの開口量で解除操作部材を自動車か
ら外部へ突き出させるように構成することが望ましい。
また、特に美観を損なわないようであれば、解除操作部
材が自動車内部側の退避位置に保持されている状態でも
その一部が外部から見えるようになっていても差支えな
い。
【0009】その後、フードを完全に開く際には、上記
操作位置へ移動させられた解除操作部材を手動操作し、
付勢手段の付勢力に抗してロック機構のロック状態を解
除すれば良い。この時、解除操作部材は自動車から外部
へ突き出しているため、その位置を目視によって容易に
把握でき、従来のように手探りで捜して操作する場合に
比較して、手が汚れたり怪我をしたりする恐れがなく解
除操作部材を簡単且つ容易に操作できる。上記操作位置
は、解除操作部材の位置を目視によって認識できれば良
いため、少なくとも一部が自動車から外部へ突き出して
おれば良い。なお、フードは手で押し上げて全開状態ま
で開くものでも良いが、補助ロック装置のロックが解除
されることによりスプリングなどの開口手段によって自
動的に開くようにすることも可能である。
【0010】
【第1発明の効果】このように、本発明の自動車用フー
ドの補助ロック装置は、フードが完全に閉じられた全閉
状態では解除操作部材が自動車の内部側へ退避させられ
ているが、メインロック装置等が解除されてフードが全
閉状態から半開き状態まで開かれると、解除操作部材が
自動車から外部へ突き出されるため、その位置を目視に
よって容易に把握でき、従来のように手探りで捜して操
作する場合に比較して、解除操作部材を簡単且つ容易に
操作できるようになる。
【0011】また、フード全閉時には解除操作部材は自
動車の内部側へ退避させられているため、常に自動車か
ら外部へ突き出している場合に比較して邪魔になったり
美観を損なったりすることがないとともに、フロントグ
リルの一部を解除操作部材として利用する場合のように
それ等を一体的に設計する必要がないため、補助ロック
装置を単独で設計,製造でき、高い汎用性が得られると
ともに製造コストを節減できる。但し、フロントグリル
などを解除操作部材として利用することを妨げるもので
はない。
【0012】
【課題を解決するための第2の手段】第2発明は、自動
車に開閉可能に配設されたフードが所定量だけ浮き上が
った半開き状態でそれ以上開くことを阻止するととも
に、手動で解除操作されることによりそのフードが完全
に開くことを許容する自動車用フードの補助ロック装置
であって、(a)前記自動車のボディおよび前記フード
の一方の部材に設けられた係止部材と、(b)前記自動
車のボディおよび前記フードの他方の部材に、そのフー
ドの開閉方向と略直角な第1軸心まわりの回動可能に配
設されるとともに、第1付勢手段によって常にはロック
方向へ回動するように付勢されてロック位置に保持され
るレバー部材と、(c)そのレバー部材に、そのレバー
部材が前記ロック位置に保持された状態において前記フ
ードの開閉方向へ一定ストロークだけ移動可能に配設さ
れ、フード閉じ側の第1移動端とフード開き側の第2移
動端との間を移動させられるフック部材と、(d)その
フック部材に一体的に設けられ、前記レバー部材が前記
ロック位置に保持され且つフック部材が前記第1移動端
に保持された状態において前記フードが全閉状態まで閉
じられると、前記係止部材と係合させられて、前記第1
付勢手段の付勢力に抗して前記レバー部材をアンロック
方向へ回動させながらその係止部材を乗り越える一方、
前記フードが全閉状態から開かれると、前記係止部材に
係止させられて前記フック部材を前記第1移動端から前
記第2移動端へ向かって移動させ、そのフック部材がそ
の第2移動端に達するとフードがそれ以上開くことを阻
止して半開き状態に保持するロック爪と、(e)前記レ
バー部材に前記第1軸心と略直角な第2軸心まわりの回
動可能に取り付けられ、その第1軸心まわりに手動で回
動操作されることにより、そのレバー部材を前記第1付
勢手段の付勢力に抗して前記ロック位置からアンロック
方向へ回動させ、前記ロック爪と前記係止部材との係止
を解除する解除操作部材と、(f)その解除操作部材と
前記フック部材とに跨がって配設され、そのフック部材
が前記第1移動端にある場合はその解除操作部材を自動
車の内部側へ退避する退避位置に保持するが、そのフッ
ク部材が前記第2移動端へ移動させられるのに伴って、
その解除操作部材を機械的に前記第2軸心まわりに回動
させて自動車から外部へ突き出す操作位置に位置させる
回動装置と、(g)その回動装置の作用により前記フッ
ク部材を前記第1移動端へ移動させると同時に前記解除
操作部材を前記退避位置へ回動させるように、そのフッ
ク部材または解除操作部材を付勢する第2付勢手段とを
有することを特徴とする。
【0013】この第2発明は、前記第1発明の自動車用
フードの補助ロック装置の一実施態様に相当し、上記係
止部材,レバー部材,フック部材を含んで前記ロック機
構が構成され、フードの動きに連動するフック部材およ
び回動装置を含んで前記連動機構が構成されている。
【0014】
【作用】このような自動車用フードの補助ロック装置に
おいては、フードが全閉状態まで閉じられて例えばメイ
ンロック装置によりロックされた状態では、レバー部材
は第1付勢手段の付勢力に従ってロック位置に保持され
るとともに、フック部材は第2付勢手段の付勢力に従っ
て第1移動端に保持され、そのフック部材に設けられた
ロック爪は係止部材に対して係止若しくは係止可能とさ
れている。この時、レバー部材に取り付けられた解除操
作部材は退避位置に保持され、自動車の内部側、例えば
全閉状態のフード内に収容されている。そして、この状
態においてメインロック装置が解除され、フードが手動
またはスプリングやゴムブロックなどのクッション部材
その他の開口手段によって自動で開かれると、係止部材
に係止されるロック爪と共にフック部材は第2付勢手段
の付勢力に抗して第2移動端側へ移動させられるととも
に、フック部材が第2移動端に達してそれ以上の移動が
阻止されると、係止部材とロック爪との係止によってフ
ードのそれ以上の開口が阻止される。また、このように
フードが開かれてフック部材が第2移動端へ移動させら
れると、解除操作部材は回動装置の作用によって操作位
置へ回動させられ、半開き状態とされたフードとボディ
との間、或いはフロントグリルの隙間などから外部へ突
き出される。
【0015】ここで、解除操作部材が操作位置へ移動す
るまでのフードの開口量と、ロック爪によってロックさ
れる半開き状態の開口量とは必ずしも一致する必要はな
く、少なくともロック爪によってロックされる半開き状
態となるまでに解除操作部材が自動車から外部へ突き出
されるようになっておれば良い。また、クッション部材
などの開口手段を有する場合、その開口手段は必ずしも
ロック爪によってロックされる半開き状態までフードを
開くものである必要はないが、回動装置は、その開口手
段によるフードの開口量で解除操作部材が自動車から外
部へ突き出されるように構成することが望ましい。
【0016】その後、フードを完全に開く際には、上記
操作位置へ回動させられた解除操作部材を手動操作する
ことにより、レバー部材を第1付勢手段の付勢力に抗し
てアンロック方向へ回動させ、ロック爪と係止部材との
係止を解除すれば良い。この時、解除操作部材は自動車
から外部へ突き出しているため、その位置を目視によっ
て容易に把握でき、従来のように手探りで捜して操作す
る場合に比較して、手が汚れたり怪我をしたりする恐れ
がなく解除操作部材を簡単且つ容易に操作できる。上記
操作位置は、解除操作部材の位置を目視によって認識で
きれば良いため、少なくとも一部が自動車から突き出し
ておれば良い。なお、フードは手で押し上げて全開状態
まで開くものでも良いが、補助ロック装置のロックが解
除されることによりスプリングなどの開口手段によって
自動的に開くようにすることも可能である。
【0017】解除操作部材の操作でロック爪と係止部材
との係止が解除され、且つその解除操作部材の操作が解
除されると、レバー部材は第1付勢手段の付勢力に従っ
てロック位置へ回動させられるとともに、ロック爪が設
けられたフック部材および解除操作部材は第2付勢手段
および回動装置の作用により、それぞれ第1移動端へ移
動させられるとともに退避位置へ回動させられる。この
状態でフードがメインロック装置によってロックされる
状態まで閉じられると、ロック爪が係止部材と係合させ
られることにより、第1付勢手段の付勢力に抗してレバ
ー部材がアンロック方向へ回動させられ、ロック爪が係
止部材を乗り越えた後、レバー部材が第1付勢手段の付
勢力に従って再びロック位置へ戻される。
【0018】
【第2発明の効果】このように、本発明の自動車用フー
ドの補助ロック装置は、フードが完全に閉じられた全閉
状態では解除操作部材が自動車の内部側へ退避させられ
ているが、メインロック装置等が解除されてフードが全
閉状態から半開き状態まで開かれると、解除操作部材が
自動車から外部へ突き出されるため、解除操作部材を簡
単且つ容易に操作できるようになるなど前記第1発明と
同様の効果が得られる。加えて、この第2発明はロック
機構を構成しているフック部材がフードの動きに連動し
て第1移動端から第2移動端へ移動させられることによ
り解除操作部材を退避位置から操作位置へ移動させるよ
うになっているため、ロック機構と連動機構とを別個に
構成する場合に比較して装置を小型且つコンパクトに構
成できる利点がある。
【0019】
【課題を解決するための第3の手段】第3発明は、自動
車に開閉可能に配設されたフードが所定量だけ浮き上が
った半開き状態でそれ以上開くことを阻止するととも
に、手動で解除操作されることによりそのフードが完全
に開くことを許容する自動車用フードの補助ロック装置
であって、(a)前記自動車のボディおよび前記フード
の一方の部材に設けられた係止部材と、(b)前記自動
車のボディおよび前記フードの他方の部材に、そのフー
ドの開閉方向と略直角な回動軸心まわりの回動可能に配
設されるとともに、付勢手段によって常にはロック方向
へ回動するように付勢されて第1位置に保持され、前記
フードが閉じられる際には、前記係止部材と係合させら
れてその付勢手段の付勢力に抗して第1位置からアンロ
ック方向へ回動しながら爪部がその係止部材を乗り越
え、再び第1位置と略同じ位置に位置させられる一方、
フードが全閉状態から開かれると、前記係止部材との係
合によって第1位置からアンロック方向へ回動させら
れ、第2位置でその係止部材に前記爪部が係止してフー
ドを半開き状態に保持するロック部材と、(c)前記他
方の部材に配設されて前記ロック部材に機械的に連結さ
れ、そのロック部材が前記第1位置に保持された状態で
は自動車の内部側へ退避する退避位置に保持される一
方、そのロック部材が第1位置から前記第2位置へ移動
させられると自動車から外部へ突き出す操作位置へ移動
させられ、その操作位置において更に前記退避位置と反
対方向へ手動操作されることにより、前記ロック部材を
前記第2位置から更にアンロック方向へ回動させて前記
係止部材と前記爪部との係止状態を解除し、前記フード
が半開き状態から完全に開くことを許容する解除操作部
材とを有することを特徴とする。
【0020】この第3発明は、前記第1発明の自動車用
フードの補助ロック装置の一実施態様に相当し、上記係
止部材およびロック部材を含んで前記ロック機構が構成
され、フードの動きに連動するロック部材を含んで前記
連動機構が構成される。
【0021】
【作用】このような自動車用フードの補助ロック装置に
おいては、フードが全閉状態まで閉じられて例えばメイ
ンロック装置によりロックされた状態では、ロック部材
は付勢手段の付勢力に従って第1位置またはその近傍に
保持されるとともに、そのロック部材に機械的に連結さ
れた解除操作部材は退避位置に保持されて自動車の内部
側、例えば全閉状態のフード内に収容されている。そし
て、この状態においてメインロック装置が解除され、フ
ードが手動またはスプリングやゴムブロックなどのクッ
ション部材その他の開口手段によって自動で開かれる
と、ロック部材は係止部材との係合により第1位置から
アンロック方向へ回動させられ、第2位置で爪部が係止
部材に係止させられることにより、フードのそれ以上の
開口を阻止して半開き状態に保持する。また、このよう
にフードが開かれてロック部材が第2位置へ移動させら
れると、解除操作部材は操作位置へ移動させられ、半開
き状態とされたフードとボディとの間、或いはフロント
グリルの隙間などから外部へ突き出される。
【0022】ここで、解除操作部材が操作位置へ移動す
るまでのフードの開口量と、ロック部材によってロック
される半開き状態の開口量とは必ずしも一致する必要は
なく、少なくともロック部材によってロックされる半開
き状態となるまでに解除操作部材が自動車から外部へ突
き出されるようになっておれば良い。また、クッション
部材などの開口手段を有する場合、その開口手段は必ず
しもロック部材によってロックされる半開き状態までフ
ードを開くものである必要はないが、連動機構は、その
開口手段によるフードの開口量で解除操作部材が自動車
から外部へ突き出されるように構成することが望まし
い。
【0023】その後、フードを完全に開く際には、上記
操作位置へ移動させられた解除操作部材を退避位置と反
対方向、すなわち自動車から更に突き出す方向へ手動操
作することにより、ロック部材を付勢手段の付勢力に抗
してアンロック方向へ回動させ、爪部と係止部材との係
止を解除すれば良い。この時、解除操作部材は自動車か
ら外部へ突き出しているため、その位置を目視によって
容易に把握でき、従来のように手探りで捜して操作する
場合に比較して、手が汚れたり怪我をしたりする恐れが
なく解除操作部材を簡単且つ容易に操作できる。上記操
作位置は、解除操作部材の位置を目視によって認識でき
れば良いため、少なくとも一部が自動車から突き出して
おれば良い。なお、フードは手で押し上げて全開状態ま
で開くものでも良いが、補助ロック装置のロックが解除
されることによりスプリングなどの開口手段によって自
動的に開くようにすることも可能である。
【0024】解除操作部材の操作が解除されると、ロッ
ク部材は付勢手段の付勢力に従って第1位置へ回動させ
られるとともに、解除操作部材は退避位置へ移動させら
れる。この状態でフードがメインロック装置によってロ
ックされる状態まで閉じられると、ロック部材は係止部
材と係合させられることにより付勢手段の付勢力に抗し
てアンロック方向へ回動させられ、爪部が係止部材を乗
り越えた後、再び付勢手段の付勢力に従って第1位置へ
戻される。
【0025】
【第3発明の効果】このように、本発明の自動車用フー
ドの補助ロック装置は、フードが完全に閉じられた全閉
状態では解除操作部材が自動車の内部側に退避させられ
ているが、メインロック装置等が解除されてフードが全
閉状態から半開き状態まで開かれると、解除操作部材が
自動車から外部へ突き出されるため、解除操作部材を簡
単且つ容易に操作できるようになるなど前記第1発明と
同様の効果が得られる。加えて、この第3発明はロック
機構を構成しているロック部材がフードの動きに連動し
て第1位置から第2位置へ回動させられることにより解
除操作部材を退避位置から操作位置へ移動させるように
なっているため、ロック機構と連動機構とを別個に構成
する場合に比較して装置を小型且つコンパクトに構成で
きる利点がある。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1および図2は第2発明の一実施例であ
る。図1の(a)は、自動車用フード10をボディにロ
ックするメインロック装置12および補助ロック装置1
4の概略構成を示す斜視図で、フード10が全閉状態で
メインロック装置12によりロックされている状態であ
り、図1の(b)は、補助ロック装置14により半開き
状態でロックされている状態を示す斜視図で、メインロ
ック装置12を省略した図である。フード10は、自動
車の前方に突き出すエンジンルームを覆蓋するもので、
後端部がヒンジによって回動可能にボディに取り付けら
れて前端部が上下方向へ開閉される前開きタイプのもの
であり、上記ロック装置12,14は何れも自動車の前
端部に配設されている。図1(a),(b)は、何れも
図の左下方向が車両の前側である。
【0027】メインロック装置12は、フード10に固
設されたストライカ16と、そのストライカ16に係止
されるフック部材18と、そのフック部材18と係合さ
せられるロック部材20とを備えており、フック部材1
8およびロック部材20は、それぞれ略水平で且つ車両
前後方向の軸22,24まわりの回動可能にラジエータ
サポートなどのボディ26に取り付けられている。そし
て、図1の(a)のようにフック部材18およびロック
部材20の爪部が係合させられると、フック部材18の
図1における右まわりの回動が阻止され、ストライカ1
6との係止によってフード10は完全に閉じた状態でロ
ックされる。一方、図示しない車室内のレリーズノブが
引張操作され、ワイヤ28を介してロック部材20が右
まわりに回動させられると、そのロック部材20とフッ
ク部材18との係合が外れてフック部材18の回動が許
容され、図示しないスプリング,ゴムブロックなどのク
ッション部材の付勢力に従ってフード10の前端部が所
定量、例えば20〜30mm程度上方へ持ち上げられて
半開き状態とされるとともに、図1(b)のように補助
ロック装置14によって一定量以上開くことが阻止され
る。
【0028】補助ロック装置14は、図2の分解図にも
示されているように、ピン30を介して略水平すなわち
フード10の開閉方向である上下方向と略直角で且つ車
両前後方向の第1軸心まわりの回動可能にボディ26に
取り付けられるレバー部材32と、そのレバー部材32
に取り付けられるフック部材34および解除操作部材3
6とを備えており、フック部材34がフード10に固設
された係止部材としてのストライカ38に係止させられ
ることにより、そのフード10を半開き状態でロックす
る。レバー部材32は長手形状を成していて、その一端
部において上記ピン30により回動可能に支持されてい
るとともに、一体に設けられた突起40がボディ26に
形成されたストッパ42,44と係合させられることに
より回動範囲が規定されている。ストッパ42と突起4
0との係合により、レバー部材32の右まわり方向、す
なわちフック部材34がストライカ38に係止されるロ
ック方向の回動端が規定され、レバー部材32は略上向
きとなるロック位置に位置させられる一方、ストッパ4
4は逆方向すなわちアンロック方向の回動端を規定する
もので、レバー部材32がロック位置からアンロック方
向へ回動させられることにより、フック部材34とスト
ライカ38との係止状態が解除される。レバー部材32
とボディ26との間には、第1付勢手段として引張コイ
ルスプリング46が配設され、レバー部材32を右まわ
り方向すなわちロック方向へ付勢し、常には突起40が
ストッパ42と係合するロック位置に保持するようにな
っている。図1(a),(b)は、レバー部材32がロ
ック位置に保持された状態である。
【0029】上記レバー部材32には、その長手方向す
なわちロック位置に保持された状態では上下方向に長い
一対の長穴48,50が設けられ、その長穴48,50
内に挿し通された一対のピン52,54を介して前記フ
ック部材34が一定ストロークだけ上下移動可能、すな
わちフード10の開閉方向への移動可能に取り付けられ
ている。一方のピン52とレバー部材32に設けられた
係止部56との間には、第2付勢手段として引張コイル
スプリング58が配設され、フック部材34を常には下
端位置、すなわち長穴48,50の下端部にピン52,
54が当接する位置に保持するようになっている。フッ
ク部材34の上端部には右方向に延び出すロック爪60
が一体に設けられ、このロック爪60が前記ストライカ
38に係止させられる。ロック爪60は、先端側へ向か
うに従って上縁部が下方へ傾斜する形状を成しており、
レバー部材32がロック位置に保持され且つフック部材
34が下端位置に保持された状態において、前記フード
10がメインロック装置12によってロックされる状態
まで閉じられると、その途中でストライカ38がロック
爪60の上縁部に係合させられることにより、レバー部
材32は引張コイルスプリング46の付勢力に抗してア
ンロック方向へ回動させられ、その後図1(a)に示さ
れているように引張コイルスプリング46の付勢力に従
ってロック爪60がストライカ38に係止させられる。
また、メインロック装置12が解除され、クッション部
材の付勢力に従ってフード10の前端部が上方へ持ち上
げられると、ロック爪60がストライカ38に係止させ
られているフック部材34は、図1(b)に示されてい
るように引張コイルスプリング58の付勢力に抗して上
方へ移動させられる。この時のフック部材34の上昇位
置は、長穴48,50の上端部にピン52,54が当接
する上端位置またはその近傍であり、上端位置に達する
とフード10のそれ以上の開口が阻止される。このフッ
ク部材34の下端位置は、フード閉じ側の第1移動端に
相当し、上端位置はフード開き側の第2移動端に相当す
る。なお、図1(a)に示すメインロック装置12のロ
ック時には、上記ロック爪60とストライカ38との間
に上下方向の隙間が存在していても差し支えない。
【0030】前記レバー部材32には、ロック位置に保
持された状態において略水平となるように略90°曲げ
られた取付座62が一体に設けられ、ピン64を介して
解除操作部材36が略鉛直な第2軸心まわりの回動可能
に取り付けられている。解除操作部材36は、レバー部
材32がロック位置に保持された状態で略水平な一平面
内に位置する「く」の字形状の操作部66と、ピン64
の軸心を略中心とする部分円筒形状の立壁部68とを一
体に備えている。上記操作部66が上方へ持ち上げ操作
されてレバー部材32が引張コイルスプリング46の付
勢力に抗してアンロック方向へ回動させられると、フッ
ク部材34とストライカ38との係止が解除される。ま
た、立壁部68には所定形状のカム溝70が設けられ、
前記フック部材34の下端部に設けられた突起72と係
合させられており、フック部材34が上下動させられる
のに伴って解除操作部材36がピン64まわりに回動さ
せられるようになっている。すなわち、図1(a)のよ
うにフック部材34が前記下端位置にある場合は、解除
操作部材36は上方から見てピン64の左まわり方向の
回動端である退避位置に位置して後方へ退避させられ、
フード10が閉じられた状態では解除操作部材36が操
作部66も含めてフード10内に隠れて見えない状態に
収容され得るが、図1(b)のようにフック部材34が
上端位置またはその近傍まで上昇させられると、解除操
作部材36は上方から見てピン64の右まわり方向の回
動端である操作位置へ回動させられ、半開き状態である
フード10の下から操作部66が目視できる状態に前方
へ突き出される。本実施例では、上記カム溝70および
突起72によって回動装置としてのカム機構74が構成
されている。
【0031】以上のように構成された補助ロック装置1
4においては、フード10が完全に閉じられてメインロ
ック装置12によりロックされた状態では、レバー部材
32は引張コイルスプリング46の付勢力に従ってロッ
ク位置に保持されるとともに、フック部材34は引張コ
イルスプリング58の付勢力に従って下端位置に保持さ
れ、そのフック部材34に設けられたロック爪60はス
トライカ38に係止させられている。この時、レバー部
材32に取り付けられた解除操作部材36は、フック部
材34が下端位置に保持されていることからカム機構7
4の作用で退避位置に保持され、全閉状態のフード10
内に収容されている。そして、この状態においてメイン
ロック装置12が解除され、フード10がクッション部
材によって上方へ持ち上げられると、ロック爪60がス
トライカ38に係止されたフック部材34は引張コイル
スプリング58の付勢力に抗して上端位置またはその近
傍まで上昇させられる。フック部材34が上端位置に達
してそれ以上の上昇が阻止されると、ストライカ38と
ロック爪60との係止によってフード10のそれ以上の
開口が阻止される。また、このようにフック部材34が
上端位置またはその近傍まで上昇させられると、カム機
構74の作用によって解除操作部材36は操作位置へ回
動させられ、半開き状態とされたフード10の下から操
作部66が前方へ突き出される。
【0032】その後、フード10を完全に開く際には、
上記操作位置へ回動させられた解除操作部材36を上方
へ持ち上げ操作することにより、レバー部材32を引張
コイルスプリング46の付勢力に抗してアンロック方向
へ回動させ、ロック爪60とストライカ38との係止を
解除し、その状態でフード10を手で押し上げるように
すれば良い。この時、解除操作部材36の操作部66は
フード10の下から前方へ突き出しているため、その位
置を目視によって容易に把握でき、従来のように手探り
で捜して操作する場合に比較して、手が汚れたり怪我を
したりする恐れがなく解除操作部材36を簡単且つ容易
に操作できる。
【0033】解除操作部材36の操作でロック爪60と
ストライカ38との係止が解除され、且つその解除操作
部材36の操作が解除されると、フック部材34は引張
コイルスプリング58の付勢力に従って下端位置へ移動
させられるとともに、レバー部材32は引張コイルスプ
リング46の付勢力に従ってロック位置へ回動させられ
る一方、解除操作部材36はフック部材34の移動に伴
ってカム機構74の作用により退避位置へ回動させられ
る。この状態でフード10がメインロック装置12によ
ってロックされる全閉状態まで閉じられると、ストライ
カ38とロック爪60との係合によりレバー部材32は
引張コイルスプリング46の付勢力に抗してアンロック
方向へ回動させられ、ロック爪60がストライカ38を
乗り越えた後、レバー部材32が引張コイルスプリング
46の付勢力に従ってロック位置へ戻される。
【0034】なお、本実施例は第1発明の一実施態様と
見做すこともでき、レバー部材32,フック部材34,
および係止部材としてのストライカ38などによってロ
ック機構が構成され、フード10の動きに連動するフッ
ク部材34および回動装置としてのカム機構74などに
よって連動機構が構成されている。また、第1付勢手段
としての引張コイルスプリング46は、第1発明の付勢
手段に相当する。
【0035】ここで、本実施例の補助ロック装置14
は、フード10が完全に閉じられてメインロック装置1
2によりロックされる全閉状態では解除操作部材36が
フード10内に収容されているが、メインロック装置1
2が解除されてクッション部材によりフード10が半開
き状態まで開かれると、解除操作部材36の操作部66
が半開き状態のフード10の下から前方へ突き出される
ため、その位置を目視によって容易に把握でき、従来の
ように手探りで捜して操作する場合に比較して、解除操
作部材36を簡単且つ容易に操作できるようになる。
【0036】また、フード10の全閉時には解除操作部
材36はフード10内に収容されているため、常に自動
車から外部へ突き出している場合に比較して邪魔になっ
たり美観を損なったりすることがないとともに、フロン
トグリルの一部を解除操作部材として利用する場合のよ
うにそれ等を一体的に設計する必要がないため、補助ロ
ック装置14を単独で設計,製造でき、高い汎用性が得
られるとともに製造コストを節減できる。
【0037】また、フック部材34がフード10の動き
に連動して下端位置から上端位置へ移動させられること
により、カム機構74を介して解除操作部材36を退避
位置から操作位置へ移動させるようになっているため、
解除操作部材36を退避位置から操作位置へ移動させる
連動機構をフード10のロック機構と別個に構成する場
合に比較して装置が小型且つコンパクトに構成される。
【0038】次に、第3発明の一実施例を説明する。な
お、前述の実施例と共通する部分については、同じ符号
を付して説明を省略する。図3は、前記メインロック装
置12および本実施例の補助ロック装置80の概略構成
を示す斜視図で、前記フード10の全閉状態からメイン
ロック装置12が解除されて補助ロック装置80により
フード10が半開き状態でロックされている状態を示し
ており、右下方向が車両の前側である。図4はその補助
ロック装置80の分解図(一部部品を除く)であり、図
5は車幅方向の右側から見た要部断面図である。これら
の図において、前記ボディ26に固設されたブラケット
82に対し、やや屈曲した長手形状を成すロック部材8
4が、その長手方向の中間部分に挿し通される支持軸8
6を介して略水平な車幅方向の回動軸心まわりの回動可
能に取り付けられている。そのロック部材84の上側の
一端部には、図5における支持軸86の右まわり方向に
突き出して爪部88が形成されており、その爪部88が
フード10に固設された係止部材としてのストライカ9
0に係止させられることにより、そのフード10を図5
に実線で示すように半開き状態でロックするようになっ
ている。ロック部材84の下側の他端部84aとブラケ
ット82との間には引張コイルスプリング92が配設さ
れており、常にはロック部材84が支持軸86の図5に
おける右まわりすなわちロック方向へ回動するように付
勢している。引張コイルスプリング92は付勢手段に相
当する。
【0039】ブラケット82には、上記他端部84aの
回動平面上に一対のストッパ94,96がそれぞれ一体
に延び出して設けられており、それら一対のストッパ9
4,96に他端部84aが係合させられることによりロ
ック部材84の回動範囲が規定される。ロック部材84
は前記のように引張コイルスプリング92により付勢さ
れているため、フード10が完全に閉じられた状態およ
びある程度以上開かれた状態では、その付勢力に従って
ロック部材84がロック方向へ回動し、フード10の全
閉状態でのストライカ90との係合或いはストッパ94
との係合により図5に二点鎖線で示す第1位置に略位置
させられる。逆に、ロック部材84が上記引張コイルス
プリング92の付勢力に抗してストッパ96と係合する
まで上記ロック方向と反対のアンロック方向へ回動させ
られると、図5に一点鎖線で示すように前記爪部88が
ストライカ90と全く干渉しない位置へ移動させられ、
フード10の開閉が許容される状態となる。
【0040】ロック部材84の一端部には、上記第1位
置に保持された状態において爪部88に向かうに従って
下方へ傾斜するように案内面84bが形成されており、
その爪部88より支持軸86側の部分には、同じく第1
位置に保持された状態において案内面84bと逆方向へ
傾斜する直線状の連動摺接部84cが設けられている。
したがって、ロック部材84が第1位置にある状態でフ
ード10が全開状態から閉じられた場合は、その途中か
ら上記案内面84bがストライカ90と係合させられる
ことによりアンロック方向へ回動させられ、ストライカ
90を爪部88が乗り越えると、ロック部材84は連動
摺接部84cがストライカ90に摺接させられた状態で
再びロック方向へ回動させられ、フード10が略完全に
閉じるのに伴って第1位置に位置させられる。また、メ
インロック装置12の解除によりクッション部材の付勢
力に従ってフード10が全閉状態から所定量上方へ持ち
上げられると、ストライカ90と連動摺接部84cとの
係合によってロック部材84はアンロック方向へ回動さ
せられ、図5に実線で示す第2位置に達すると爪部88
がストライカ90に係止させられてフード10が半開き
状態に保持される。
【0041】車両の前側すなわち図3の右下および図5
の右側に位置して上下方向に複数段設けられたフロント
グリル98には、ガイド部材100を介して車両前後方
向と略平行な方向の移動可能に配設された板状の解除操
作部材102が配設されており、その解除操作部材10
2の後端およびロック部材84の他端部84aの先端
に、リンク部材104の一端および他端が前記支持軸8
6と略平行な連結ピン106,108まわりの相対回動
可能にそれぞれ連結されている。解除操作部材102の
前端側には手動で引張操作するために指掛け孔が形成さ
れた操作部110が設けられているとともに、図4から
も判るように、解除操作部材102とガイド部材100
との間には一対の圧縮コイルスプリング112が配設さ
れており、常には上記操作部110がフロントグリル9
8の前端よりも内側に収容される退避位置へ移動させる
ように解除操作部材102を付勢している。圧縮コイル
スプリング112の付勢力はリンク部材104を介して
ロック部材84に伝達され、ロック部材84を第1位置
へ回動させるように付勢することから、この圧縮コイル
スプリング112も付勢手段として機能する。
【0042】ロック部材84と解除操作部材102とが
リンク部材104によって機械的に連結されていること
から、ロック部材84が前記第1位置に保持された状態
では、解除操作部材102が前記退避位置に位置させら
れて、図5に二点鎖線で示すように操作部110がフロ
ントグリル98の影に隠れて視認され難い状態に収容さ
れる一方、ロック部材84が第1位置から前記第2位置
へ移動させられると、解除操作部材102は図5に実線
で示す操作位置へ移動させられて、操作部110が真上
から見ても容易に視認され得る状態にフロントグリル9
8の隙間から前方へ突き出される。上記の如く操作位置
に位置した状態の解除操作部材102を操作部110に
指を掛けて更に前方へ引張操作すれば、第2位置にある
ロック部材84をアンロック方向へ回動させてストライ
カ90と爪部88との係止状態を解除し、フード10を
半開き状態から完全に開くことが可能となる。
【0043】このような補助ロック装置80において
は、フード10が全閉状態まで閉じられてメインロック
装置12によりロックされた状態では、ロック部材84
は引張コイルスプリング92および圧縮コイルスプリン
グ112の付勢力に従ってストッパ94により規定され
る第1位置に保持されるとともに、そのロック部材84
にリンク部材104を介して連結された解除操作部材1
02は退避位置に保持されてフロントグリル98の内側
に収容されている。そして、この状態においてメインロ
ック装置12が解除され、フード10がクッション部材
によって上方へ持ち上げられると、ロック部材84はス
トライカ90との係合により第1位置からアンロック方
向へ回動させられ、第2位置で爪部88がストライカ9
0に係止させられることにより、フード10のそれ以上
の開口を阻止して半開き状態に保持する。また、このよ
うにフード10が開かれてロック部材84が第2位置へ
移動させられると、解除操作部材102は操作位置へ移
動させられ、フロントグリル98の隙間から操作部11
0が自動車の前方へ突き出される。
【0044】その後、フード10を完全に開く際には、
上記操作位置へ移動させられた解除操作部材102を退
避位置と反対方向、すなわちフロントグリル98から更
に突き出す方向へ手動操作することにより、ロック部材
84を引張コイルスプリング92および圧縮コイルスプ
リング112の付勢力に抗してアンロック方向へ回動さ
せ、爪部88とストライカ90との係止状態を解除すれ
ば良い。この時、解除操作部材102はフロントグリル
98から前方へ突き出しているため、その位置を目視に
よって容易に把握でき、従来のように手探りで捜して操
作する場合に比較して、手が汚れたり怪我をしたりする
恐れがなく解除操作部材102を簡単且つ容易に操作で
きる。
【0045】解除操作部材102の操作で爪部88とス
トライカ90との係止状態が解除され、且つその解除操
作部材102の操作が解除されると、ロック部材84は
引張コイルスプリング92および圧縮コイルスプリング
112の付勢力に従って第1位置へ回動させられるとと
もに、解除操作部材102は退避位置へ移動させられ
る。この状態でフード10がメインロック装置12によ
ってロックされる状態まで閉じられると、ロック部材8
4はストライカ90と係合させられることにより引張コ
イルスプリング92等の付勢力に抗してアンロック方向
へ回動させられ、爪部88がストライカ90を乗り越え
た後、再び引張コイルスプリング92等の付勢力に従っ
て第1位置へ戻される。
【0046】なお、本実施例は第1発明の一実施態様と
見做すこともでき、ロック部材84および係止部材とし
てのストライカ90などによってロック機構が構成さ
れ、フード10の動きに連動するロック部材84および
リンク部材104などによって連動機構が構成されてい
る。また、引張コイルスプリング92および圧縮コイル
スプリング112は付勢手段に相当する。
【0047】ここで、本実施例の補助ロック装置80
は、フード10が完全に閉じられてメインロック装置1
2によりロックされる全閉状態では解除操作部材102
がフロントグリル98の内側に収容されているが、メイ
ンロック装置12が解除されてフード10が全閉状態か
ら半開き状態まで開かれると、解除操作部材102の操
作部110がフロントグリル98の隙間から前方へ突き
出されるため、その位置を目視によって容易に把握で
き、従来のように手探りで捜して操作する場合に比較し
て、解除操作部材102を簡単且つ容易に操作できるよ
うになる。
【0048】また、フード10の全閉時には解除操作部
材102はフロントグリル98内に操作部110が隠れ
る状態に収容されているため、常に自動車から外部へ突
き出している場合に比較して邪魔になったり美観を損な
ったりすることがないとともに、フロントグリルの一部
を解除操作部材として利用する場合のようにそれ等を一
体的に設計する必要がないため、補助ロック装置80を
単独で設計,製造でき、高い汎用性が得られるとともに
製造コストを節減できる。
【0049】また、ロック部材84がフード10の動き
に連動して第1位置から第2位置へ回動させられること
により、リンク部材104を介して解除操作部材102
を退避位置から操作位置へ移動させるようになっている
ため、解除操作部材102を退避位置から操作位置へ移
動させる連動機構をフード10のロック機構と別個に構
成する場合に比較して装置が小型且つコンパクトに構成
される。
【0050】図6〜図8の実施例は、上記図3の実施例
に比較してストライカとロック部材および解除操作部材
との各配設対象が入れ替わった場合である。図6は、メ
インロック装置12および補助ロック装置120の概略
構成を示す斜視図で、前記フード10の全閉状態からメ
インロック装置12が解除されて補助ロック装置120
によりフード10が半開き状態でロックされている状態
を示しており、右下方向が車両の前側である。図7はそ
の補助ロック装置120の分解図(一部部品を除く)で
あり、図8は車幅方向の右側から見た要部断面図であ
る。これらの図において、フード10の裏面に固設され
た略鞍形状を成すブラケット122に対し、くの字形状
に曲成されたロック部材124が、その屈曲部124a
に挿し通される支持軸126を介して略水平な車幅方向
の回動軸心まわりの回動可能に取り付けられている。そ
のロック部材124の図8における左下側の一端部12
4bには、長方形の切欠き孔128が設けられるととも
に、その切欠き孔128の内側端縁のうちの下端側の一
部が図8の右上方向へ曲げ起こされることにより、爪部
130が形成されている。前記ボディ26には、上記ロ
ック部材124の回動平面内に位置して板状を成した係
止部材としてのストライカ132が固設されており、そ
のストライカ132の係合端132aに上記爪部130
が係止させられることにより、フード10を図8に実線
で示すように半開き状態でロックするようになってい
る。ロック部材124の屈曲部124aとブラケット1
22との間には、支持軸126の外周側に巻回された状
態で捩りコイルスプリング134が配設されており、常
にはロック部材124が図8において支持軸126の右
まわりすなわちロック方向へ回動するように付勢してい
る。捩りコイルスプリング134は付勢手段に相当す
る。
【0051】ブラケット122には、支持軸126を中
心とする円弧形状に沿って切欠が設けられ、その切欠の
両端が一対のストッパ136,138とされている一
方、ロック部材124には、屈曲部124aから支持軸
126と略平行に外側へ突き出して突起140が形成さ
れており、その突起140がそれら一対のストッパ13
6,138に係合させられることにより、ロック部材1
24の回動範囲が規定される。ロック部材124は前記
のように捩りコイルスプリング134により付勢されて
いるため、例えばフード10が完全に開かれたときなど
の状態では、その付勢力に従ってロック部材124がロ
ック方向へ回動し、ストッパ136と係合することによ
り図8に二点鎖線で示す第1位置に位置させられる。逆
に、ロック部材124が上記捩りコイルスプリング13
4の付勢力に抗してストッパ138と係合するまで上記
ロック方向と反対のアンロック方向へ回動させられる
と、図8に一点鎖線で示すように前記爪部130がスト
ライカ132と全く干渉しない位置へ移動させられ、フ
ード10の開閉が許容される状態となる。
【0052】ストライカ132の係合端132aよりも
上側の部分にはその係合端132aに向かうに従って下
方へ傾斜するように案内面132bが形成されており、
係合端132aより下側の部分には、案内面132bと
逆方向へ傾斜する直線状の連動摺接部132cが設けら
れている。したがって、ロック部材124が上記第1位
置にある状態でフード10が全開状態から閉じられた場
合は、その途中からロック部材124が上記案内面13
2bに当接して案内されることによりアンロック方向へ
回動させられ、係合端132aを乗り越えたあと切欠き
孔128内にストライカ132の一部を挿通させる状態
で、連動摺接部132cに摺接しつつ再びロック方向へ
回動させられる。そして、フード10が略完全に閉じる
のに伴ってロック部材124が第1位置に位置させられ
る。また、メインロック装置12の解除によりクッショ
ン部材の付勢力に従ってフード10が全閉状態から所定
量上方へ持ち上げられると、ロック部材124は連動摺
接部132cに摺接しつつアンロック方向へ回動させら
れ、図8に実線で示す第2位置に達すると爪部130が
ストライカ132の係合端132aに係止させられるこ
とにより、図8の実線の如きフード10を半開き状態に
保持する。
【0053】フード10の先端側すなわち図6の右下お
よび図8の右側であって内側の面には、ガイド部材14
2を介して車両前後方向と略平行な方向の移動可能に板
状の解除操作部材144が配設されており、その解除操
作部材144の後端およびロック部材124の他端部1
24cの先端には、リンク部材146の一端および他端
が前記支持軸126と略平行な連結ピン148,150
まわりの相対回動可能にそれぞれ連結されている。解除
操作部材144の前端側には手動で引張操作するために
指掛け孔が形成された操作部152が設けられていると
ともに、解除操作部材144とブラケット122との間
には引張コイルスプリング154が配設されており、常
には上記操作部152がフード10内に収容される退避
位置側へ移動させるように解除操作部材144を付勢し
ている。引張コイルスプリング154の付勢力はリンク
部材146を介してロック部材124に伝達され、ロッ
ク部材124を第1位置へ回動させるように付勢するこ
とから、この引張コイルスプリング154も付勢手段と
して機能する。
【0054】ロック部材124と解除操作部材144と
がリンク部材146によって機械的に連結されているこ
とから、ロック部材124が前記第1位置に保持された
状態では、解除操作部材144が前記退避位置に位置さ
せられて、図8に二点鎖線で示すように操作部152が
フード10内に位置して外から見えない状態に収容され
る一方、ロック部材124が第1位置から前記第2位置
へ移動させられると、解除操作部材144は図8に実線
で示すように操作位置へ移動させられて、操作部152
が容易に目視できる状態にフード10の下側から前方へ
突き出される。上記の如く操作位置に位置した状態の解
除操作部材144を操作部152に指を掛けて更に前方
へ引張操作すれば、第2位置にあるロック部材124を
アンロック方向へ回動させてストライカ132と爪部1
30との係止状態を解除し、フード10を半開き状態か
ら完全に開くことが可能となる。
【0055】このような補助ロック装置120において
は、フード10が全閉状態まで閉じられてメインロック
装置12によりロックされた状態では、ロック部材12
4は捩りコイルスプリング134および引張コイルスプ
リング154の付勢力に従ってストッパ136により規
定される第1位置に保持されるとともに、そのロック部
材124にリンク部材146を介して連結された解除操
作部材144は退避位置に保持されて全閉状態のフード
10内に収容されている。そして、この状態においてメ
インロック装置12が解除され、フード10がクッショ
ン部材によって上方へ持ち上げられると、ロック部材1
24はストライカ132との係合により第1位置からア
ンロック方向へ回動させられ、第2位置で爪部130が
ストライカ132に係止させられることにより、フード
10のそれ以上の開口を阻止して半開き状態に保持す
る。また、このようにフード10が開かれてロック部材
124が第2位置へ移動させられると、解除操作部材1
44は操作位置へ移動させられ、操作部152がフード
10の下側から自動車の前方へ突き出される。
【0056】その後、フード10を完全に開く際には、
上記操作位置へ移動させられた解除操作部材144を退
避位置と反対方向、すなわちフード10から更に突き出
す方向へ手動操作することにより、ロック部材124を
捩りコイルスプリング134および引張コイルスプリン
グ154の付勢力に抗してアンロック方向へ回動させ、
爪部130とストライカ132との係止状態を解除すれ
ば良い。この時、解除操作部材144はフード10の下
から前方へ突き出しているため、その位置を目視によっ
て容易に把握でき、従来のように手探りで捜して操作す
る場合に比較して、手が汚れたり怪我をしたりする恐れ
がなく解除操作部材144を簡単且つ容易に操作でき
る。
【0057】解除操作部材144の操作で爪部130と
ストライカ132との係止状態が解除され、且つその解
除操作部材144の操作が解除されると、ロック部材1
24は捩りコイルスプリング134および引張コイルス
プリング154の付勢力に従って第1位置へ回動させら
れるとともに、解除操作部材144は退避位置へ移動さ
せられる。この状態でフード10がメインロック装置1
2によってロックされる状態まで閉じられると、ロック
部材124はストライカ132と係合させられることに
より捩りコイルスプリング134等の付勢力に抗してア
ンロック方向へ回動させられ、爪部130がストライカ
132を乗り越えた後、再び捩りコイルスプリング13
4等の付勢力に従って第1位置へ戻される。
【0058】このように、本実施例の補助ロック装置1
20においても、メインロック装置12が解除されてフ
ード10が全閉状態から半開き状態まで開かれると、解
除操作部材144の操作部152がフード10の下側か
ら前方へ突き出されるため、その位置を目視によって容
易に把握でき、解除操作部材144を簡単且つ容易に操
作できるようになるなど、前記図3〜図5の実施例と同
様の効果が得られる。
【0059】なお、本実施例は第1発明の一実施態様と
見做すこともでき、ロック部材124および係止部材と
してのストライカ132などによってロック機構が構成
され、フード10の動きに連動するロック部材124お
よびリンク部材146などによって連動機構が構成され
ている。また、捩りコイルスプリング134および引張
コイルスプリング154は付勢手段に相当する。
【0060】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、本発明は他の態様で実施することもで
きる。
【0061】例えば、前記実施例のメインロック装置1
2はあくまでも一例で、フード10を完全に閉じた状態
でロックできる他の種々の装置を採用できる。
【0062】また、前記実施例では各付勢手段として引
張コイルスプリング46,58,92,154、圧縮コ
イルスプリング112、および捩りコイルスプリング1
34がそれぞれ設けられていたが、何れについても異な
る種類のスプリングやゴムその他の付勢手段に置き換え
て構成することが可能である。
【0063】また、前記実施例では何れもフード10が
全閉状態から半開き状態まで開かれる際にロック機構を
構成しているフック部材34が移動させられたり、ロッ
ク部材84,124が回動させられたりすることによ
り、解除操作部材36,102,144を退避位置から
操作位置へ移動させるようになっていたが、連動機構は
フード10の動きに連動して解除操作部材を機械的に移
動させることができれば良く、ロック機構とは別にカム
装置などを設けて解除操作部材を移動させるようにする
ことも可能である。
【0064】また、前記実施例ではロック機構を構成し
ているレバー部材32やロック部材84,124が何れ
も略水平な軸心まわりの回動可能に配設されていたが、
それ等を例えば略鉛直な軸心まわりの回動可能に配設し
たり、一直線方向のスライド可能に配設したりして、ロ
ック状態,アンロック状態となるように構成することも
できるなど、ロック機構の構成は適宜変更され得る。
【0065】また、前記実施例ではクッション部材によ
りフード10が略半開き状態となるまで持ち上げられる
ようになっていたが、半開き状態の開口量よりも小さい
開口量までしか持ち上げられないように開口手段が構成
されていても、手動で半開き状態まで持ち上げることに
より解除操作部材が操作位置へ突き出されるようであれ
ば、差し支えない。
【0066】また、前記実施例では解除操作部材36,
102,144の操作により半開き状態のロックを解除
したあとフード10を手で押し上げて全開状態まで開く
ようになっていたが、スプリング等の開口手段により自
動で全開させるように構成することも可能である。
【0067】また、前記図1の実施例では第2付勢手段
としての引張コイルスプリング58はフック部材34を
下端位置へ移動させるように配設されていたが、解除操
作部材36を退避位置へ回動させるように付勢する捩り
コイルスプリングなどを配設することもできるし、一対
の付勢手段を設けて両者をそれぞれ付勢するようにして
も良い。
【0068】また、前記図1の実施例では解除操作部材
36の操作部66を持上げ操作してロックを解除するよ
うになっていたが、解除操作部材を下方へ押下げ操作し
てロックを解除するように構成することも可能である。
【0069】また、前記図1の実施例ではフード10側
にストライカ38が固設され且つボディ26側にレバー
部材32が配設されていたが、これとは逆にボディ側に
ストライカを固設し且つフード側にレバー部材を配設し
てロック機構を構成することも可能である。
【0070】また、前記図1の実施例では回動装置とし
てカム機構74が用いられていたが、フック部材34の
上下運動と解除操作部材36の回動運動とを連動させる
リンク機構やその他の装置を採用することも可能であ
る。
【0071】また、前記図1および図3の実施例のスト
ライカ38,90は板状を成していたが、メインロック
装置12のストライカ16と同様な棒状のものなど、他
の形状の係止部材を用いることが可能である。
【0072】また、前記図1および図3の実施例ではロ
ック爪60,爪部88が板状を成したストライカ38,
90に係止されるようにロック方向に突き出して形成さ
れていたが、ストライカを鉤形状に形成するとともにそ
のストライカに係止される係止ピン等をフック部材34
やロック部材84に設けてロック機構を構成することも
可能である。
【0073】また、前記図3の実施例では解除操作部材
102がフロントグリル98の隙間空間に別体で配設さ
れていたが、フロントグリル98の一部を成すように一
体的に解除操作部材を構成してフード10の半開き状態
で操作位置へ突き出されるようにすることも可能であ
る。他の実施例についてもフロントグリル98などの他
部材を利用して解除操作部材を構成することが可能であ
る。
【0074】また、前記図3の実施例ではリンク部材1
04を介してロック部材84と解除操作部材102とが
機械的に連結されていたが、アウタチューブ内にインナ
ケーブルが長手方向の移動可能に配設されたケーシング
ワイヤなどの異なる連結手段を用いてロック部材84と
解除操作部材102とを連結することもできる。解除操
作部材102の移動方向や移動形態も、連結手段に応じ
て適宜変更することが可能である。このことは図6の実
施例についても同様である。
【0075】また、前記図3の実施例において引張コイ
ルスプリング92および圧縮コイルスプリング112の
一方が省略されたり、図6の実施例において捩りコイル
スプリング134および引張コイルスプリング154の
一方が省略されたりしても差支えない。
【0076】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2発明の一実施例である自動車用フードの補
助ロック装置を示す斜視図で、(a)はメインロック装
置によってロックされた状態で、(b)はメインロック
装置のロックが解除されて補助ロック装置によってロッ
クされた状態である。
【図2】図1の補助ロック装置の分解図である。
【図3】第3発明の一実施例を示す斜視図である。
【図4】図3の装置の分解図である。
【図5】図3の装置を車幅方向右側から見た要部断面図
である。
【図6】第3発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図7】図6の装置の分解図である。
【図8】図6の装置を車幅方向右側から見た要部断面図
である。
【符号の説明】
10:フード 14,80,120:補助ロック装置 26:ボディ 32:レバー部材 34:フック部材 36,102,144:解除操作部材 38,90,132:ストライカ(係止部材) 46:引張コイルスプリング(第1付勢手段) 58:引張コイルスプリング(第2付勢手段) 60:ロック爪 74:カム機構(回動装置) 84,124:ロック部材 88,130:爪部 92,154:引張コイルスプリング(付勢手段) 112:圧縮コイルスプリング(付勢手段) 134:捩りコイルスプリング(付勢手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車に開閉可能に配設されたフードが
    所定量だけ浮き上がった半開き状態でそれ以上開くこと
    を阻止するとともに、手動で解除操作されることにより
    該フードが完全に開くことを許容する自動車用フードの
    補助ロック装置であって、 前記自動車のボディおよび前記フードの双方に跨がって
    配設され、付勢手段の付勢力に従って常にはロック状態
    に保持されることにより、該フードが半開き状態より大
    きく開くことを阻止するロック機構と、 前記ボディおよび前記フードの何れか一方に、自動車か
    ら外部へ突き出す操作位置と該操作位置から自動車の内
    部側へ退避する退避位置との間の移動可能に配設され、
    該操作位置へ移動させられた状態で手動操作されること
    により前記付勢手段の付勢力に抗して前記ロック機構の
    ロック状態を解除し、前記フードが半開き状態から完全
    に開くことを許容する解除操作部材と、 前記フードが完全に閉じた全閉状態では前記解除操作部
    材を前記退避位置に保持するが、該フードが半開き状態
    まで開かれると、該フードの動きに連動して該解除操作
    部材を機械的に前記操作位置へ移動させる連動機構とを
    有することを特徴とする自動車用フードの補助ロック装
    置。
  2. 【請求項2】 自動車に開閉可能に配設されたフードが
    所定量だけ浮き上がった半開き状態でそれ以上開くこと
    を阻止するとともに、手動で解除操作されることにより
    該フードが完全に開くことを許容する自動車用フードの
    補助ロック装置であって、 前記自動車のボディおよび前記フードの一方の部材に設
    けられた係止部材と、 前記自動車のボディおよび前記フードの他方の部材に、
    該フードの開閉方向と略直角な第1軸心まわりの回動可
    能に配設されるとともに、第1付勢手段によって常には
    ロック方向へ回動するように付勢されてロック位置に保
    持されるレバー部材と、 該レバー部材に、該レバー部材が前記ロック位置に保持
    された状態において前記フードの開閉方向へ一定ストロ
    ークだけ移動可能に配設され、フード閉じ側の第1移動
    端とフード開き側の第2移動端との間を移動させられる
    フック部材と、 該フック部材に一体的に設けられ、前記レバー部材が前
    記ロック位置に保持され且つ該フック部材が前記第1移
    動端に保持された状態において前記フードが全閉状態ま
    で閉じられると、前記係止部材と係合させられて、前記
    第1付勢手段の付勢力に抗して前記レバー部材をアンロ
    ック方向へ回動させながら該係止部材を乗り越える一
    方、前記フードが全閉状態から開かれると、前記係止部
    材に係止させられて前記フック部材を前記第1移動端か
    ら前記第2移動端へ向かって移動させ、該フック部材が
    該第2移動端に達すると該フードがそれ以上開くことを
    阻止して半開き状態に保持するロック爪と、 前記レバー部材に前記第1軸心と略直角な第2軸心まわ
    りの回動可能に取り付けられ、該第1軸心まわりに手動
    で回動操作されることにより、該レバー部材を前記第1
    付勢手段の付勢力に抗して前記ロック位置からアンロッ
    ク方向へ回動させ、前記ロック爪と前記係止部材との係
    止を解除する解除操作部材と、 該解除操作部材と前記フック部材とに跨がって配設さ
    れ、該フック部材が前記第1移動端にある場合は該解除
    操作部材を自動車の内部側へ退避する退避位置に保持す
    るが、該フック部材が前記第2移動端へ移動させられる
    のに伴って、該解除操作部材を機械的に前記第2軸心ま
    わりに回動させて自動車から外部へ突き出す操作位置に
    位置させる回動装置と、 該回動装置の作用により前記フック部材を前記第1移動
    端へ移動させると同時に前記解除操作部材を前記退避位
    置へ回動させるように、該フック部材または解除操作部
    材を付勢する第2付勢手段とを有することを特徴とする
    自動車用フードの補助ロック装置。
  3. 【請求項3】 自動車に開閉可能に配設されたフードが
    所定量だけ浮き上がった半開き状態でそれ以上開くこと
    を阻止するとともに、手動で解除操作されることにより
    該フードが完全に開くことを許容する自動車用フードの
    補助ロック装置であって、 前記自動車のボディおよび前記フードの一方の部材に設
    けられた係止部材と、 前記自動車のボディおよび前記フードの他方の部材に、
    該フードの開閉方向と略直角な回動軸心まわりの回動可
    能に配設されるとともに、付勢手段によって常にはロッ
    ク方向へ回動するように付勢されて第1位置に保持さ
    れ、前記フードが閉じられる際には、前記係止部材と係
    合させられて該付勢手段の付勢力に抗して該第1位置か
    らアンロック方向へ回動しながら爪部が該係止部材を乗
    り越え、再び該第1位置と略同じ位置に位置させられる
    一方、該フードが全閉状態から開かれると、前記係止部
    材との係合によって該第1位置からアンロック方向へ回
    動させられ、第2位置で該係止部材に前記爪部が係止さ
    せられて該フードを半開き状態に保持するロック部材
    と、 前記他方の部材に配設されて前記ロック部材に機械的に
    連結され、該ロック部材が前記第1位置に保持された状
    態では自動車の内部側へ退避する退避位置に保持される
    一方、該ロック部材が該第1位置から前記第2位置へ移
    動させられると自動車から外部へ突き出す操作位置へ移
    動させられ、該操作位置において更に前記退避位置と反
    対方向へ手動操作されることにより、前記ロック部材を
    前記第2位置から更にアンロック方向へ回動させて前記
    係止部材と前記爪部との係止状態を解除し、前記フード
    が半開き状態から完全に開くことを許容する解除操作部
    材とを有することを特徴とする自動車用フードの補助ロ
    ック装置。
JP32078894A 1994-12-22 1994-12-22 自動車用フードの補助ロック装置 Pending JPH08177283A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32078894A JPH08177283A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 自動車用フードの補助ロック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32078894A JPH08177283A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 自動車用フードの補助ロック装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08177283A true JPH08177283A (ja) 1996-07-09

Family

ID=18125255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32078894A Pending JPH08177283A (ja) 1994-12-22 1994-12-22 自動車用フードの補助ロック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08177283A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9863170B2 (en) 2013-10-31 2018-01-09 Hyundai Motor Company Structure of hood latch for vehicle
US10093260B2 (en) 2017-02-08 2018-10-09 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Vehicles including front grille assemblies with auxiliary lever access panels

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9863170B2 (en) 2013-10-31 2018-01-09 Hyundai Motor Company Structure of hood latch for vehicle
US10093260B2 (en) 2017-02-08 2018-10-09 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Vehicles including front grille assemblies with auxiliary lever access panels

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4019010B2 (ja) ドア装置
JP5607239B2 (ja) 車両用ドア装置
US5150933A (en) Latch having torsion spring leg and leaf spring leg
US10584521B2 (en) Mechanism to open hood
US6341820B1 (en) Seat back lock device for vehicles
US7204526B2 (en) Hood latch assembly for a vehicle
EP0822108B1 (en) Automotive vehicle sliding door interlock mechanism
EP0854060B1 (en) Automotive vehicle sliding door interlock mechanism
US4478441A (en) Vehicle body closure latch
US3225857A (en) Safety hinge and latch for a removable vehicle body closure
JPH08177283A (ja) 自動車用フードの補助ロック装置
KR100506922B1 (ko) 슬라이드 도어의 홀드 오픈 록장치
JP3104740B2 (ja) 自動車用ドアのインサイドハンドルロック装置
JP4154187B2 (ja) グローブボックスロック装置
US6338224B1 (en) Movement transmission mechanism installed in automotive door
JP3831718B2 (ja) 幌固定装置
KR100460610B1 (ko) 자동차의 슬라이딩 도어 핸들
JP6912439B2 (ja) フードロック装置のケーブル組付構造
JP3721511B2 (ja) 小物入れ用扉のロック装置
JP2002187488A (ja) グローブボックス開閉機構
JP4076972B2 (ja) ドアアウタハンドル構造
JPH09189161A (ja) 開閉体のロック装置
JP3845229B2 (ja) グローブボックス用リッドロック装置
JP6816985B2 (ja) バックドア開閉装置
JP4340110B2 (ja) ドア固定装置