JPH08176858A - 金属製水槽の防食装置 - Google Patents

金属製水槽の防食装置

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JPH08176858A
JPH08176858A JP6316201A JP31620194A JPH08176858A JP H08176858 A JPH08176858 A JP H08176858A JP 6316201 A JP6316201 A JP 6316201A JP 31620194 A JP31620194 A JP 31620194A JP H08176858 A JPH08176858 A JP H08176858A
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JP
Japan
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water tank
electrode
metal
metal water
electrodes
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JP6316201A
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English (en)
Inventor
Akio Saito
明夫 齋藤
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TAMA ENG KK
Original Assignee
TAMA ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気防食法の一つである外部電源法を、小規
模の金属製水槽にも容易にかつ低コストで適用すること
ができる金属製水槽の防食装置を提供することを目的と
する。 【構成】 常時水を張って置く水槽、たとえば非常用内
燃力発電機の冷却水槽等の金属製水槽1内の水中にプラ
ス電極11を設けて、該電極と水槽1の間に直流の電圧
をかけて積極的に錆の発生を防止しようとするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属製水槽の防食装置
に関し、詳しくは、例えばビル内等に設置された非常用
内燃力発電機の冷却水槽のような、常時水が張られてい
る金属製水槽に最適な防食装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気防食法の一つとして、外
部電源法が知られている。この外部電源法は、被防食体
の外部に直流電源を置き、被防食体の近傍に電極を設け
てこれを陽極とし、被防食体を陰極として前記直流電源
を接続し、この間に微小な電流を流し、被防食体に適当
な電位を与えてその酸化を防止しようとするものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな電気防食法は、従来より、地中や海底のパイプライ
ンや護岸等の海洋に接する構造物等の大規模施設に主に
利用されてきたが、小規模な水槽等には使われていなか
った。その理由としては、従来の電気防食法(外部電源
法)においては、被防食体の各部に均等な電位を与える
ために、たとえば地中などに数多くの陽極を埋設し、被
防食体の外部に陽極を置くようにしていたので、ビル内
で比較的小規模な(数百リットル〜数千リットル)水槽
に上記電気防食法を用いることは、技術的に困難である
とともに、その規模の割りに施工コストがかかり過ぎる
等の問題があったからである。他方、内燃機関の場合の
ように、冷却装置がラジエーターやその他の熱交換器で
ある場合には、その冷却水系を完全なクローズドサーキ
ットにすることができたので、防食剤を使用して簡単に
その防食効果をあげることができた。しかし、このよう
な熱交換器の容量にも限界があるので、流水を利用した
り、あるいは熱交換器と流水の補充を併用するケースも
極めて多かった。このため、このような防食剤の使用
は、コスト的にも保守上の煩雑さからも不可能であっ
た。
【0004】したがって、実際上は、防食部分を塗装し
たり、あるいはその材質をステンレスにする等の方法に
頼っているのが実情である。しかしながら、このような
金属製水槽には多数の配管やバルブやフロートスイッチ
等が取り付けられており、異種金属接触による腐食も避
けることができなかった。本発明は、上記実情に鑑みて
なされたもので、電気防食法の一つである外部電源法
を、小規模の金属製水槽にも容易にかつ低コストで適用
することができる金属製水槽の防食装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、金属製水槽の外部に直流電源を置き、該
金属製水槽の近傍に電極を配設し、該電極を陽極とする
とともに上記金属製水槽を陰極として、上記直流電源に
より上記金属製水槽と上記電極との間に適当な電位を与
え、もって、上記金属製水槽の酸化を防止する金属製水
槽の防食装置において、上記電極を上記金属製水槽の蓋
の下面に形成し、該蓋を上記金属製水槽上に設置した際
に上記電極を上記金属製水槽の内部に配置させ、上記金
属製水槽の各面からほぼ等しい距離に位置させるように
し、もって、陰極となる上記金属製水槽の各部の電位が
ほぼ均一になるようにした構成としている。
【0006】
【作用】本発明では、上記金属製水槽に十分に水を張っ
た上で、上記電極を上記水槽内部に配置する。さらに、
外部の電源から上記水槽および上記電極に直流電圧を印
加する。このとき、水槽内の上記電極(陽極)にはプラ
ス電位が与えられ、上記水槽自体にはマイナス電位が与
えられる。これにより、このマイナスに帯電された上記
水槽に酸素イオンが反発し、この水槽の周りには水素イ
オンが集中する。これらの水素イオンの還元力により、
上記水槽における錆の発生が積極的に防止される。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る金属製水槽の防食装置の
一実施例を添付図面を参照しながら詳細に説明する。図
1および図2は、本発明に係る金属製水槽の防食装置の
一実施例を示すものであり、特に図1は内燃機関の冷却
水槽に適用した例を概念的に示す斜視図である。図1に
おいて、1は略直方体状の金属製水槽、2は該水槽の蓋
を示している。3より10までは各種の配管要素を示し
ている。すなわち、3はエンジンへの給水、4はエンジ
ンよりの戻り、5は水道管よりの給水、6はオーバーフ
ロー、7は屋外等に設置されているクーリングタワーへ
の行きと戻り、8は水量計、9はドレンパイプ、10は
給水用のボールタップである。以上の構成は、通常の冷
却水槽とほぼ同じ部分で、以下は本発明により付加され
るものである。すなわち、11は複数のプラス電極、1
2はこれらのプラス電極11の短絡バー、13はプラス
電極11と水槽1の絶縁板、14はマイナス電極、15
は端子箱である。ここで、プラス電極11および短絡バ
ー12および絶縁板13は、蓋2を適宜加工して設けら
れ、プラス電極11はいずれも蓋2の下方へ大きく突出
されている。プラス電極11は、例えばステンレスやカ
ーボン等の水を汚さない材質で形成するのが好ましい。
マイナス電極14は、水槽1に金属の端子台を溶接する
等して設けられたものである。プラス電極11とマイナ
ス電極14は、電線16,17を介して端子箱15へ接
続されている。図2には、水槽1と電極11に直流電源
を供給するための電源装置20が示されている。図2に
おいて、21は交流電源の入力端子、22は開閉器、2
3は電源トランス、24は整流器、25は可変抵抗器、
26は直流電圧計、27は直流電流計、28は開閉器、
29は直流電流の出力端子である。
【0008】次に、本発明の特徴を成すプラス電極11
について詳しく述べる。図1の例では、電極11を丸棒
状に形成し、丸棒状の電極を3個配設している。これら
の電極11は、水槽1の形状に合わせて該水槽の各面か
ら比較的等間隔になるように配置されている。本実施例
では、水槽1に十分に水を張った上で、図2示した電源
装置20を用いて水槽1の外部より直流電圧を該水槽1
および電極11に印加し、その電圧および電流を調節す
る。このとき、水槽1の内部に配設された電極11にプ
ラス電位を、水槽1自体にマイナス電位をを与える。こ
れにより、水槽1は、マイナスに帯電されるので、酸素
イオン(マイナスイオン)がこれに反発し、該水槽の周
りには水素イオン(プラスイオン)が集中する。この水
素イオンの還元力により、該水槽(この場合は鉄製水槽
である)が錆たりするのが積極的に防止される。
【0009】図3にはプラス電極の他の実施例を示す。
本実施例は、できるだけ水槽1の長方体形状に対応した
フレーム形状に電極30を形成した例である。すなわ
ち、電極30は、水槽1の形状に合わせて、直方体の各
辺に対応する部分によって格子状に形成されている。な
お、31は電極30のリード部分、32は水槽1と電極
30の絶縁板である。その他の要素は、図1に示した要
素と同様なので、それらに同一符号を付して説明を省略
する。本実施例では、電極30を構成する各辺の要素が
水槽1の各面と平行に配置し、該電極と水槽1との各面
との距離を等間隔にしている。これにより、水槽1の各
部分の電位がその全体に渡って可及的に均等になり、よ
り良好な防食効果を得ることができる。また、水槽1の
各面と電極30間の距離を短縮することで、水槽1およ
び電極30間に印加する電圧を低く抑えることができる
ので、その消費電力を少なくすることができる。その他
の作用は上記実施例とほぼ同様なので、その説明は省略
する。なお、上記実施例では、丸棒状の電極11を3個
設け、あるいはフレーム状の電極30を1個設けた構成
としているが、本発明はこれの数や形状に限らない。本
発明では、例えば、電極の数をさらに増やしたり、ある
いは円筒状の水槽の場合にはその中央に1個配置した構
成としても勿論良く、要は、水槽の形状に合わせて該水
槽の各面から比較的等間隔になるように配置できるよう
に電極の数および形状を適宜決定すれば良い。また、本
発明では、電極の形状も電極30のようなフレーム形状
のものに限らず、金網あるいは打ち抜き金属板のような
材料を用いて、かご状に形成しても良い。
【0010】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る金属
製水槽の防食装置によれば、金属製水槽の外部に直流電
源を置き、該金属製水槽の近傍に電極を配設し、該電極
を陽極とするとともに上記金属製水槽を陰極として、上
記直流電源により上記金属製水槽と上記電極との間に適
当な電位を与え、もって、上記金属製水槽の酸化を防止
する金属製水槽の防食装置において、上記電極を上記金
属製水槽の蓋の下面に形成し、該蓋を上記金属製水槽上
に設置した際に上記電極を上記金属製水槽の内部に配置
させ、上記金属製水槽の各面からほぼ等しい距離に位置
させるようにし、もって、陰極となる上記金属製水槽の
各部の電位がほぼ均一になるようにした構成としている
ので、次のような効果を得ることができる。すなわち、
本発明では、上記水槽の蓋の下面に電極を配設するよう
にしているので、上記水槽の製作段階において最も適切
な配置で電極を設計製作することができるとともに、す
べて工場内の製作が可能であり、標準化による製作コス
トの低減も可能となる。したがって、技術的な困難もな
くなるとともに、施工コストも少なくて済むので、外部
電源法を、小規模の金属製水槽にも容易に適用すること
ができ、従来の応用範囲から大きく広げて、小型の水槽
のようなものまで経済的にも応用することができる。ま
た、本発明では、内燃機関の冷却水槽のように常時水が
張られ、多数の配管等がなされた水槽の場合でも、水槽
自体はもちろん、周囲の配管等によって惹起される異種
金属の接触による錆の発生も良好に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属製水槽の防食装置の一実施例
を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る金属製水槽の防食装置の一実施例
の電源装置を示す回路図である。
【図3】本発明に係る金属製水槽の防食装置の他の実施
例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 金属製水槽 2 蓋 3〜10 水槽に付属する各種の配管等 11,30 電極 12 短絡バー 13 絶縁板 14 マイナス電極 15 端子箱 16 リード線 20 電源装置 21 交流入力端子 22,28 開閉器 23 電源トランス 24 整流器 25 可変抵抗器 26 直流電圧計 27 直流電流計 29 直流出力端子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製水槽の外部に直流電源を置き、該
    金属製水槽の近傍に電極を配設し、該電極を陽極とする
    とともに上記金属製水槽を陰極として、上記直流電源に
    より上記金属製水槽と上記電極との間に適当な電位を与
    え、もって、上記金属製水槽の酸化を防止する金属製水
    槽の防食装置において、 上記電極を上記金属製水槽の蓋の下面に形成し、該蓋を
    上記金属製水槽上に設置した際に上記電極を上記金属製
    水槽の内部に配置させ、上記金属製水槽の各面からほぼ
    等しい距離に位置させるようにし、もって、陰極となる
    上記金属製水槽の各部の電位がほぼ均一になるようにし
    たことを特徴とする金属製水槽の防食装置。
  2. 【請求項2】 上記電極を、上記金属製水槽の形状に合
    わせて、複数個に、あるいは格子状に形成したことを特
    徴とする請求項1に記載の金属製水槽の防食装置。
JP6316201A 1994-12-20 1994-12-20 金属製水槽の防食装置 Pending JPH08176858A (ja)

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JP6316201A JPH08176858A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 金属製水槽の防食装置

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JP6316201A JPH08176858A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 金属製水槽の防食装置

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JPH08176858A true JPH08176858A (ja) 1996-07-09

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JP6316201A Pending JPH08176858A (ja) 1994-12-20 1994-12-20 金属製水槽の防食装置

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JP (1) JPH08176858A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7372005B2 (en) * 2004-09-27 2008-05-13 Aos Holding Company Water storage device having a powered anode

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