JPH08176676A - 表面品質の優れたCr−Ni系ステンレス鋼薄板の製造方法 - Google Patents

表面品質の優れたCr−Ni系ステンレス鋼薄板の製造方法

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JPH08176676A
JPH08176676A JP32646394A JP32646394A JPH08176676A JP H08176676 A JPH08176676 A JP H08176676A JP 32646394 A JP32646394 A JP 32646394A JP 32646394 A JP32646394 A JP 32646394A JP H08176676 A JPH08176676 A JP H08176676A
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stainless steel
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slab
plate thickness
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Shinichi Teraoka
慎一 寺岡
Toshiyuki Suehiro
利行 末広
Ichiro Masuda
一郎 増田
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄肉鋳造法で鋳造したCr−Ni系ステンレ
ス鋼薄鋳片から表面品質に優れた冷間圧延薄板を製造す
ることを目的とする。 【構成】 Cr−Ni系ステンレス溶鋼を鋳型壁面が鋳
片と同期して移動する連続鋳造機によって板厚10mm
以下の薄帯状鋳片に連続鋳造し、得られた鋳片を900
〜1200℃の温度域で圧下率10〜50%の熱間圧延
を上下ワークロール周速比1.2〜2.5とする異周速
圧延で行い、引き続いて1000〜1200℃の温度域
で5秒以上保持する熱処理を行い、600℃以下の温度
域で巻取り、デスケーリング後、冷延し、焼鈍、酸洗ま
たは光輝焼鈍を行い、さらに必要に応じて調質圧延を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Cr−Ni系ステンレ
ス鋼を板厚10mm以下の薄肉鋳片に鋳造し、該薄肉鋳
片を冷間圧延して薄板製品とするプロセスにおいて、表
面品質の優れたCr−Ni系ステンレス鋼薄板を製造す
る方法に関するものである。近年、溶鋼から鋳造によっ
て直接的に板厚10mm以下の薄鋳片を得る技術が開発
され、実機規模の試験がなされるに至っている。この新
しい技術によれば、熱間圧延工程を簡略あるいは省略す
ることが可能になる。
【0002】従来は、板厚が100mmを超えるスラブ
を熱間圧延ミルによって多大なエネルギーを費やして熱
間圧延しており、熱間圧延工程が簡略あるいは省略され
る利点は、製造コストを下げることだけでなく、環境保
護の面からも望まれるものである。以後、本発明におい
ては、溶鋼から板厚10mm以下の薄帯を直接製造する
工程を含むプロセスを新プロセスと呼び、スラブを熱間
圧延して薄帯にする工程を含むプロセスを現行プロセス
と称する。
【0003】
【従来の技術】従来、18%Cr−8%Ni鋼に代表さ
れるCr−Ni系ステンレス鋼冷間圧延薄板を新プロセ
スによって製造すると、製品の表面に肌荒れ(オレンジ
ピールまたはローピングと呼ばれる)が生じて問題にな
っていた。例えば、日本鉄鋼協会講演論文集「材料とプ
ロセス」Vol.1(1990)、p770に掲載され
た論文には、新プロセスで製造したSUS304薄板製
品の表面品質が劣化する現象が述べられている。この論
文においては、仕上冷間圧延前の材料の粗大粒に起因し
て、冷間圧延板表面にオレンジピール状の肌荒れ(ロー
ピング)を生じるとされている。その防止のためには、
次の2つの方法によって仕上冷間圧延前の結晶粒を微細
化することが有効とされている。
【0004】1)鋳片に熱間圧延−熱延板焼鈍を施す。
例えば、1200℃で16%の熱間圧延を行い、115
0℃で1分の溶体化処理を施す。 2)鋳片に中間焼鈍を伴う2回の冷間圧延を施す。例え
ば、室温で10%の圧下率を適用する圧延を行い、中間
焼鈍を行った後、仕上圧延を行う。 また、日本鉄鋼協会講演論文集「材料とプロセス」Vo
l.4(1991)、p996に掲載された論文には、
高圧下率の調質圧延を施すことで冷延板の表面肌荒れ
(ローピング)が改善されるが、材質(伸び)が低下す
るため、γ相不安定成分系、すなわち高Md30になる
ように成分を調整する必要があると述べられている。例
えば、Md30を30℃とし、圧下率1%の調質圧延を
施すことによって、ローピング、加工性(伸び)を現行
プロセス材並みにすることができると述べられている。
【0005】また、日本鉄鋼協会講演論文集「材料とプ
ロセス」Vol.4(1991)、p997に掲載され
た論文には、凝固時のδフェライト量を増加させ、γ相
不安定とするような成分設計によって、冷間圧延板の表
面肌荒れ(ローピング)が改善されることが述べられて
いる。また、特開昭63−421号公報には、板厚10
mm以下の薄鋳片に800℃以上で圧下率50%以下の
熱間圧延を行い、650℃以下で巻取ることにより、異
方性が小さく(イヤリングが小さく)、耐食性が優れた
薄板が製造できることが述べられている。この技術は、
熱間圧延による異方性低下の防止について検討したもの
であり、熱間圧延の圧下率が高くなると異方性が低下す
るので、薄鋳片を鋳造して、形状を整えるために必要な
軽圧下率の熱間圧延を行うとしている。
【0006】また、特開平2−133528号公報に
は、900℃以上の温度域で圧下率60%以上の熱間圧
延を行うことで鋳片の組織が細粒化し、ローピングが改
善されると述べられている。この技術では、熱間圧延後
の焼鈍の有無に関わらず、ローピングが改善されると述
べられており、また熱間圧延後の鋳片の温度履歴として
は、900〜550℃の温度域を50℃/s以上の冷却
速度で冷却することが述べられている。
【0007】本発明者らは、特開平2−133528号
公報の技術を用いて、Cr−Ni系ステンレス鋼薄板の
製造を試験的に行ったが、表面品質を優れたものにする
ことはできなかった。従って、900℃以上で60%以
上という熱間圧延条件だけでは、良好な表面品質を有す
る薄板製品を安定して製造することが難しいと考えられ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】新プロセスによって良
好な表面品質を有するCr−Ni系ステンレス鋼薄板を
製造するために、前記の公知手段を適用すると、生産
性、製品の品質安定性の面において種々の問題を生じ
る。たとえば、以下に示すような問題が生じてくる。 鋳片に前記の熱間圧延条件で熱間圧延を行っても、
良好な表面品質を安定して得ることができない。
【0009】 鋳片に、中間焼鈍を伴う2回の冷間圧
延を施すと、冷間圧延−焼鈍の手間が2倍になる。 調質圧延の圧下率を高くすると、材質(伸び)が低
下する。 成分制御によって鋳片γ粒を微細化する方法では、
製造可能鋼種が限定されることになる。
【0010】本発明の目的は、新プロセスによってCr
−Ni系ステンレス鋼薄板を製造するときの問題である
表面欠陥(ローピング)を、現行プロセスに比べて生産
性を低くすることなく解決することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために次のように構成されている。すなわち、本
発明の要旨とするところは下記のとおりである。 (1)Cr−Ni系ステンレス溶鋼を鋳型壁面が鋳片と
同期して移動する連続鋳造機によって板厚10mm以下
の薄帯状鋳片に連続鋳造し、続いて前記薄帯状鋳片に9
00〜1200℃の温度域で圧下率10〜50%の熱間
圧延を、上下ワークロール周速比を1.2〜2.5とす
る異周速圧延で行い、続いて1000〜1200℃の温
度域で5秒以上保持する熱処理を行い、続いて600℃
以下の温度域で巻取り、続いてデスケーリングし、続い
て冷間圧延し、続いて焼鈍、酸洗または光輝焼鈍を行う
ことを特徴とする表面品質の優れたCr−Ni系ステン
レス鋼薄板の製造方法にある。
【0012】(2)前記(1)記載の方法に続いて調質
圧延を行うことを特徴とする表面品質の優れたCr−N
i系ステンレス鋼薄板の製造方法。なお、熱間圧延は9
00〜1100℃の温度域で圧下率20〜30%が望ま
しく、上下ワークロールの周速比は1.3〜2.0とす
ることが望ましく、熱延後の熱処理は1050〜115
0℃の温度域で10〜60秒が望ましい。
【0013】
【作用】薄肉鋳片の結晶粒を微細化させるためには、鋳
造機に直結した熱間圧延機によって熱間圧延を行うこと
が最も効率的である。しかし、前記の文献のように、熱
延後、一旦室温まで冷却し、その後に溶体化熱処理を行
うことは非効率的である。従って、鋳造機に直結した熱
間圧延機によって熱間圧延を行い、続いて熱処理を行っ
て十分に再結晶を進行させた後、低温巻取りを行うこと
によって、再結晶を促進させて溶体化処理を行う方法が
望ましい。
【0014】但し、一般的に行われている熱間圧延の上
下ワークロールが同周速で回転する圧延では、板厚中心
部で歪が最も小さくなる板厚方向歪分布となり、板厚中
心部の組織が粗粒となりやすいため、全板厚の組織を細
粒とするためには板厚方向の歪量が均一となるように異
周速圧延を行うことが有効である。すなわち、本発明者
らは新プロセスにおいて、異周速熱間圧延と、引き続き
行う熱処理によって鋳片組織を板厚方向に均一な微細再
結晶組織とし、ローピングを改善する条件について検討
した。
【0015】薄鋳片に上下ワークロールが同周速の熱間
圧延を加え、それに引き続く熱処理を行うと、板厚方向
に再結晶粒径の不均一が発生し、板厚中心部の粗大粒に
起因するローピングが発生することがある。この現象は
次のような原因によるものと考えられる。一般的に行わ
れている熱間圧延では板厚方向に歪分布が生じる。すな
わち、板厚表層部には熱延ワークロールとの摩擦により
剪断応力が働き、剪断歪と圧縮歪を合わせた相当歪は、
圧下率から一義的に決まる圧縮歪量より相当大きくな
る。一方、板厚中心部はワークロールとの摩擦による剪
断応力も小さくなり、相当歪は圧縮歪と殆ど変わらなく
なる。
【0016】さらに、鋳造後の薄鋳片は板厚方向におい
て粒径に差を生じている。すなわち、凝固粒径は凝固時
の冷却速度によってその大きさが決まってくる。鋳片表
層部は鋳型からの抜熱により急冷されるが、板厚中心部
へ向かうにつれ、既に凝固が完了している鋳片表層部の
伝熱抵抗のために表層に比べて緩冷却となる。このた
め、鋳片表層部は細粒となり中心部は粗粒となる。な
お、ここで言う粒径は、板厚と垂直方向に切断法で測定
した平均粒径である。凝固時の結晶粒は一般に柱状であ
り、板厚方向に伸びた結晶粒だからである。また、ここ
でいう板厚中心部とは、板厚の完全な中心位置ではな
く、板厚の約10%に相当する距離だけ表面側にずれた
位置である。その理由は、完全な板厚中心位置では等軸
晶が生成するために結晶粒は粗大にはならないためであ
る。
【0017】熱間圧延して熱処理した後の再結晶粒径は
熱延前の結晶粒径が小さいほど小さくなり、また熱間圧
延における相当歪量が大きいほど小さくなる。従って、
鋳片の結晶粒径が小さく、かつ相当歪量の大きい板厚表
層部は熱間圧延、熱処理後の粒径が微細になり、一方鋳
片の結晶粒径が大きく、相当歪量の小さい板厚中心部は
熱間圧延、熱処理後の再結晶粒径が表層に比べて大きく
なる。
【0018】現行プロセスの熱間圧延工程では、約7パ
スに及ぶ粗圧延と引き続く約6パスの仕上圧延を行って
おり、全圧下率は95%以上になる。このため、板厚中
心部にも、圧下率から予想される圧縮歪量だけでも十分
に大きな歪が加わっており、板厚中心部まで微細な再結
晶組織が得られる。圧下率95%では圧縮歪量として約
4.5程度になるが、これを超える相当歪が加わっても
再結晶粒径は殆ど変化しない。このため、表層部におい
ても再結晶後に中心部と同程度の再結晶粒径となり、板
厚方向における粒径変化は見られなくなる。すなわち、
熱間圧延、熱処理材の板厚方向における粒径変動は熱間
圧延の圧下率の小さい新プロセス特有の現象である。
【0019】従って、ローピングを完全に防止するため
には、板厚方向における相当歪量の差を小さくするよう
に熱間圧延を行う必要がある。その方法としては、熱間
圧延の上下ワークロールに周速差を持たせて圧延する異
周速圧延によって板厚中心部まで剪断歪を付与すること
が有効である。本発明における熱間圧延法の特徴は、異
周速圧延によって板厚方向の相当歪差を少なくして熱間
圧延を行うことにある。
【0020】次に本発明の構成要件の限定理由を説明す
る。鋼種としては18%Cr−8%Ni鋼に代表される
Cr−Ni系ステンレス鋼を対象とした。一般的な炭素
鋼は凝固後2回の相変態が起こるために、Cr−Ni系
ステンレス鋼に比べると組織の粗大化に伴うローピング
問題が起こり難いからである。
【0021】鋳片の厚さは10mmを超えると、凝固時
の結晶粒が粗大になり、熱間圧延再結晶によって結晶粒
を微細化するためには高圧下率の熱間圧延が必要にな
り、熱間圧延に多大の設備費が必要になって経済的な効
果がなくなる。鋳片厚さの望ましい範囲は3〜6mmで
ある。熱間圧延の上下ワークロールの周速比は1.2〜
2.5の間とした。このときの周速比の定義は、高速回
転するロールの周速を低速回転するロール周速で割った
値である。
【0022】図1にロール周速比と熱間圧延し熱処理し
た材料の板厚方向における粒径比(中心部の平均粒径/
表層部の平均粒径)の関係を示す。ロール周速比が1.
2未満では板厚方向に顕著な粒径差が認められるが、
1.2以上では粒径差が殆ど見られなくなる。但し、あ
まり周速比を大きくすると圧延材の形状制御が難しくな
るために、周速比の上限を2.5とした。望ましいロー
ル周速比の範囲は1.3〜2.0である。
【0023】熱延条件は熱延の入側板温で900〜12
00℃とし、圧下率を10〜50%とした。熱延温度を
900〜1200℃とした理由は、900℃未満では材
料の変形抵抗が高くなって安定した圧延ができないため
であり、また1200℃超では圧延中の動的回復が進
み、再結晶組織が微細にならないためである。望ましい
熱延温度の範囲は900〜1100℃である。
【0024】圧下率を10〜50%とした理由は、10
%未満では転位が十分に蓄積されないことから再結晶組
織が微細にならないためであり、また50%超では材料
の変形抵抗が高くなって安定した圧延ができないためで
ある。望ましい圧下率の範囲は20〜30%である。熱
延後の熱処理条件は1000〜1200℃で5秒以上と
した。
【0025】熱処理温度を1000〜1200℃とした
理由は、1000℃未満では再結晶の進行が遅いためで
あり、また1200℃超では再結晶は速くなるが、再結
晶後の粒成長が速いために微細な再結晶組織を保持する
ことが難しいからである。望ましい熱処理温度の範囲は
1050〜1150℃である。また、熱処理時間を5秒
以上とした理由は、5秒未満では十分な再結晶組織が得
られないためである。望ましい熱処理時間の範囲は10
〜60秒である。
【0026】実際の熱処理炉の操業において、板温度を
完全に測定し、等温保持することは難しいが、1000
〜1200℃の範囲に炉温を制御した熱処理炉中を5秒
以上通板するといった制御を行っても同様の効果が得ら
れる。その後、鋳片は600℃以下で巻取られる。この
条件を満たされないと、粒界に炭化物が析出して、材料
を酸洗したときに粒界腐食を生じ、製品の表面光沢を損
なう。望ましい巻取温度の範囲は550℃以下である。
【0027】
【実施例】表1、表2(表1のつづき−1)、表3(表
1のつづき−2)、表4(表1のつづき−3)、表5
(表1のつづき−4)および表6(表1のつづき−5)
に示す、18%Cr−8%Ni鋼を基本とする成分のC
r−Ni系ステンレス鋼を溶製し、内部水冷式の垂直型
双ロール式連続鋳造機によって板厚3〜10mmの種々
の厚さの鋳片を鋳造した。鋳造後は噴流式バーナーによ
って鋳片の温度を制御し、900〜1200℃の温度域
で熱間圧延を行った。熱延圧下率は10〜50%とし、
熱延ワークロールの周速比を1.2〜2.5までに調整
して圧延した。引き続き1000〜1200℃の温度域
で5〜60秒保持の熱処理を行い、400〜600℃の
温度域で巻取った。比較例は熱延条件、熱延後の熱処理
条件等が本発明範囲外のものである。
【0028】しかる後、材料をデスケーリングして冷間
圧延し、焼鈍、酸洗して薄板製品とした。さらに、調質
圧延を施した薄板も製造した。こうして得られた製品の
表面性状を調査した。特に製品表面のローピングに注目
した。ローピングおよび光沢の評価は、見本サンプルを
基準として同一の検定者により目視評価を行い、ローピ
ングは5段階で、光沢は2段階で評価した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】
【表6】
【0035】表1〜表6に示すように、本発明の実施例
に示したものは熱延条件と熱延後の熱処理条件を最適化
しているために、ローピングランクが2以下で、かつ良
好な光沢を有する薄板製品が得られた。一方、比較法で
は、熱延条件、熱延後の熱処理条件が不十分であり、巻
取条件も制御していないために、ローピングランクが3
以上と不良であるか、あるいは表面光沢が不良な薄板製
品であった。
【0036】
【発明の効果】本発明は、Cr−Ni系ステンレス鋼の
新プロセスにおいて、熱間圧延条件と引き続き行う熱処
理条件を制御することによって、良好な品質を有する冷
間圧延鋼板の製造を可能とするものである。従って、そ
の工業的効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱間圧延におけるワークロール周速比が板厚方
向における粒径比に及ぼす影響を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 8/02 D 8821−4K

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cr−Ni系ステンレス溶鋼を鋳型壁面
    が鋳片と同期して移動する連続鋳造機によって板厚10
    mm以下の薄帯状鋳片に連続鋳造し、続いて前記薄帯状
    鋳片に900〜1200℃の温度域で圧下率10〜50
    %の熱間圧延を、上下ワークロール周速比を1.2〜
    2.5とする異周速圧延で行い、続いて1000〜12
    00℃の温度域で5秒以上保持する熱処理を行い、続い
    て600℃以下の温度域で巻取り、続いてデスケーリン
    グし、続いて冷間圧延し、続いて焼鈍、酸洗または光輝
    焼鈍を行うことを特徴とする表面品質の優れたCr−N
    i系ステンレス鋼薄板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法に続いて調質圧延を
    行うことを特徴とする表面品質の優れたCr−Ni系ス
    テンレス鋼薄板の製造方法。
JP32646394A 1994-12-27 1994-12-27 表面品質の優れたCr−Ni系ステンレス鋼薄板の製造方法 Withdrawn JPH08176676A (ja)

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