JPH0817663B2 - 家畜用飼料 - Google Patents
家畜用飼料Info
- Publication number
- JPH0817663B2 JPH0817663B2 JP62123552A JP12355287A JPH0817663B2 JP H0817663 B2 JPH0817663 B2 JP H0817663B2 JP 62123552 A JP62123552 A JP 62123552A JP 12355287 A JP12355287 A JP 12355287A JP H0817663 B2 JPH0817663 B2 JP H0817663B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blood
- feed
- protein
- livestock
- blood cells
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- Fodder In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、屠畜場より流出する屠畜血液の有効的な活
用として、屠畜血液中の血球を酵素で蛋白質加水分解処
理して得られる酵素加水分解物、又はこれと血漿との混
合物を家畜用飼料に添加することにより家畜の効率的な
成育を行なうところにある。
用として、屠畜血液中の血球を酵素で蛋白質加水分解処
理して得られる酵素加水分解物、又はこれと血漿との混
合物を家畜用飼料に添加することにより家畜の効率的な
成育を行なうところにある。
（従来の技術） 屠畜血液の飼料への利用は従来から血粉と称し、他の
物質に吸収させたり、種々の乾燥法によって粉末状にし
て家畜用飼料の副原料として用いられていたが、消化
性、嗜好性、臭気等の問題点を有している。
物質に吸収させたり、種々の乾燥法によって粉末状にし
て家畜用飼料の副原料として用いられていたが、消化
性、嗜好性、臭気等の問題点を有している。
又、屠畜血液の他の利用法として、血液を遠心分離す
ることによって得られる上澄液、いわゆる血漿画分を食
品、医薬品といった分野で広く利用している。
ることによって得られる上澄液、いわゆる血漿画分を食
品、医薬品といった分野で広く利用している。
しかしながら、遠心分離後、残渣物となる血球画分の
利用は未だ確立されておらず廃棄されているのが現状で
ある。
利用は未だ確立されておらず廃棄されているのが現状で
ある。
（本発明が解決しようとしている問題点） 本発明は上記の如く、血球の利用が未だ行なわれてい
ない現状において、血球中に含有する高蛋白質の有用性
に鑑み、酵素処理によって得られる血球の酵素加水分解
物が家畜育成、特に哺乳期、離乳期、肥育期の家畜の重
要な蛋白資源となることを見出し本酵素加水分解物の利
用法を提供することを目的とする。
ない現状において、血球中に含有する高蛋白質の有用性
に鑑み、酵素処理によって得られる血球の酵素加水分解
物が家畜育成、特に哺乳期、離乳期、肥育期の家畜の重
要な蛋白資源となることを見出し本酵素加水分解物の利
用法を提供することを目的とする。
さらに本発明は屠畜業者がかかえる屠畜血液の処理に
関する諸問題を解決するものである。
関する諸問題を解決するものである。
（問題を解決するための手段） 本発明者らは、屠畜血液から得られる血球の有効的な
活用法として、家畜用飼料への利用を検討した結果、従
来よりある蛋白質加水分解酵素プロテアーゼを血球に作
用させた後、これを乾燥することにより加水分解物とし
ての白色の粉末品を得た。
活用法として、家畜用飼料への利用を検討した結果、従
来よりある蛋白質加水分解酵素プロテアーゼを血球に作
用させた後、これを乾燥することにより加水分解物とし
ての白色の粉末品を得た。
この白色粉末品は、血球中に含有する複合蛋白質ヘモ
グロビンを蛋白質加水分解酵素であるプロテアーゼで加
水分解せしめることによって含有するヘム分を分離した
ものであり、大部分をグロビン蛋白質が占め、他にカル
シウム、燐といったミネラルを含有する。
グロビンを蛋白質加水分解酵素であるプロテアーゼで加
水分解せしめることによって含有するヘム分を分離した
ものであり、大部分をグロビン蛋白質が占め、他にカル
シウム、燐といったミネラルを含有する。
本発明をさらに詳しく説明すると、本発明で採取する
屠畜血液は牛、豚が一般的であるが家畜の種類に限定す
ることはなく利用出来る。
屠畜血液は牛、豚が一般的であるが家畜の種類に限定す
ることはなく利用出来る。
これら採取血液を遠心分離機を用いて沈澱画分、すな
わち血球を得る。又、必要に応じて遠心分離を繰り返す
ことによって血球の収量増加が図れる。血球を得る方法
は遠心分離機を用いる方法が簡便で最良の方法であるが
これに限定されるものではない。
わち血球を得る。又、必要に応じて遠心分離を繰り返す
ことによって血球の収量増加が図れる。血球を得る方法
は遠心分離機を用いる方法が簡便で最良の方法であるが
これに限定されるものではない。
血球の酵素による加水分解は、PHスタット法と呼ばれ
る方法（NEW FOOD INDUSTRY Vol.26 No.8 1984）を用い
て行なう。
る方法（NEW FOOD INDUSTRY Vol.26 No.8 1984）を用い
て行なう。
すなわち、血球に２〜５倍容の水を加え皿球溶液の蛋
白質濃度を調整する。しかる後アルカリを加え溶液のPH
を７〜10好ましくはPH8.2〜8.7に調整する。これに酵素
を血球蛋白質に対して0.1〜10％加え、溶液温度40〜70
℃の状態で加水分解を行なった後、遠心分離を行ない、
上澄液を活性炭処理、あるいはイオン交換樹脂を用いて
精製する。
白質濃度を調整する。しかる後アルカリを加え溶液のPH
を７〜10好ましくはPH8.2〜8.7に調整する。これに酵素
を血球蛋白質に対して0.1〜10％加え、溶液温度40〜70
℃の状態で加水分解を行なった後、遠心分離を行ない、
上澄液を活性炭処理、あるいはイオン交換樹脂を用いて
精製する。
尚、遠心分離後の残渣に水を加え遠心分離を繰り返す
ことにより酵素加水分解物の収量を高めることも出来
る。
ことにより酵素加水分解物の収量を高めることも出来
る。
精製後の酵素加水分解物含有溶液は、このまま、ある
いは血漿と混合し、溶液状で利用することも可能である
が、得られた蛋白質の経時変化、保存、及び輸送の点か
ら考えて、凍結乾燥、真空乾燥あるいは、スプレードラ
イによって乾燥粉末化し利用することがより好ましい。
いは血漿と混合し、溶液状で利用することも可能である
が、得られた蛋白質の経時変化、保存、及び輸送の点か
ら考えて、凍結乾燥、真空乾燥あるいは、スプレードラ
イによって乾燥粉末化し利用することがより好ましい。
かくして得られる酵素加水分解物は、家畜用飼料に点
差するが哺乳期の人工乳、離乳期の代用乳、肥育期前期
の配合飼料に添加するのが好ましい。
差するが哺乳期の人工乳、離乳期の代用乳、肥育期前期
の配合飼料に添加するのが好ましい。
添加量は特に制限はないが、酵素加水分解物として、
あるいは血漿と混合することにより、家畜用飼料に対し
て固形分換算で0.1〜10％添加することが適当である
か、これより多く添加しても何ら問題はない。
あるいは血漿と混合することにより、家畜用飼料に対し
て固形分換算で0.1〜10％添加することが適当である
か、これより多く添加しても何ら問題はない。
血球を酵素加水分解することにより得られた白色粉末
品の蛋白質構成は、数種のアミノ酸がペプチド結合した
グロビン蛋白質である。
品の蛋白質構成は、数種のアミノ酸がペプチド結合した
グロビン蛋白質である。
液体クロマトグラフィー法で測定したグロビン蛋白質
の分子量は、1000〜2000に集中しているが、広くは500
〜5000に分布する。又、本白色粉末品は獣血特有の異臭
もほとんどない。
の分子量は、1000〜2000に集中しているが、広くは500
〜5000に分布する。又、本白色粉末品は獣血特有の異臭
もほとんどない。
この様にこの酵素加水分解された白色粉末状蛋白質
は、比較的、低分子量であり、カルシウム、燐といった
ミネラルも多量に含有し、消化吸収性に優れ、栄養価が
高いため、成育途中、つまり比較的蛋白質を多く摂取す
ることを必要とする時期の家畜の飼料を添加し給与した
ところ、家畜の体重増加および飼料効率の改善に優れた
効果があった。
は、比較的、低分子量であり、カルシウム、燐といった
ミネラルも多量に含有し、消化吸収性に優れ、栄養価が
高いため、成育途中、つまり比較的蛋白質を多く摂取す
ることを必要とする時期の家畜の飼料を添加し給与した
ところ、家畜の体重増加および飼料効率の改善に優れた
効果があった。
以下に、本発明の実施例を示すが、本発明はかかる実
施例に限定されるものではない。
施例に限定されるものではない。
実施例1. 屠畜場から採取した新鮮な豚血10に、25％クエン酸
ナトリウム水溶液を添加後、遠心分離を行ない血漿およ
び血球に分離する。得られた血球に３倍容の水を加え
て、かつ５規定NaOHを用いてPHを8.5に調整する。これ
にプロテアーゼを血球溶液に対して３％加え、温度を55
℃で３時間保持する。この間PHは一定の値を保ち続け
る。次いで濃HClをを用いて酵素失活後、５規定NaOHに
てPHを5.0に調整し、遠心分離を行ない上澄液に活性炭
を加えて、ロ過、乾燥することにより1.1kgの白色粉末
状乾燥物を得た。この乾燥物中の蛋白質量をケルダール
法により測定したところ約85％含有されていた。
ナトリウム水溶液を添加後、遠心分離を行ない血漿およ
び血球に分離する。得られた血球に３倍容の水を加え
て、かつ５規定NaOHを用いてPHを8.5に調整する。これ
にプロテアーゼを血球溶液に対して３％加え、温度を55
℃で３時間保持する。この間PHは一定の値を保ち続け
る。次いで濃HClをを用いて酵素失活後、５規定NaOHに
てPHを5.0に調整し、遠心分離を行ない上澄液に活性炭
を加えて、ロ過、乾燥することにより1.1kgの白色粉末
状乾燥物を得た。この乾燥物中の蛋白質量をケルダール
法により測定したところ約85％含有されていた。
以上の様な操作を数回繰り換えすことによって得られ
た酵素加水分解物を、市販飼料に１％,3％,5％の割合で
添加したものをそれぞれ試験区に、市販飼料のみを対照
区に設定し、体重6kg前後の哺乳期子豚に２週間給与し
哺乳期子豚の増体重および飼料要求率の比較を行なっ
た。
た酵素加水分解物を、市販飼料に１％,3％,5％の割合で
添加したものをそれぞれ試験区に、市販飼料のみを対照
区に設定し、体重6kg前後の哺乳期子豚に２週間給与し
哺乳期子豚の増体重および飼料要求率の比較を行なっ
た。
各区の哺乳期子豚他は体重分布が平均になるように６
〜７頭ずつ供試した。その欠果を第１表に示す。
〜７頭ずつ供試した。その欠果を第１表に示す。
尚、表中の飼料要求率とは一定体重増加量に対し、摂
取した飼料の量を表わしたものであり、次式の様に示さ
れる。
取した飼料の量を表わしたものであり、次式の様に示さ
れる。
第１表からも明らかな様に得られた酵素加水分解物を
市販飼料に添加して使用した場合体重増加および飼料効
率の改善に著しく優れた効果があった。
市販飼料に添加して使用した場合体重増加および飼料効
率の改善に著しく優れた効果があった。
実施例2. 実施例１と同様にして得られた酵素加水分解物に血漿
乾燥物を1:1の割合で混合し、これを市販飼料に１％,3
％,5％の割合で添加したものをそれぞれ試験区に設定
し、実施例１の方法に基づき体重6kg前後の哺乳期子豚
に２週間給与し、哺乳期子豚の増体重および飼料要求率
の比較を行なった。
乾燥物を1:1の割合で混合し、これを市販飼料に１％,3
％,5％の割合で添加したものをそれぞれ試験区に設定
し、実施例１の方法に基づき体重6kg前後の哺乳期子豚
に２週間給与し、哺乳期子豚の増体重および飼料要求率
の比較を行なった。
各区の哺乳期子豚は、体重分布が平均になる様に６〜
７頭ずつ供試した。その結果を第２表に示す。
７頭ずつ供試した。その結果を第２表に示す。
第２表からも明らかな様に酵素加水分解物と血漿乾燥
物の混合物を市販飼料に添加して使用した場合体重増加
および飼料効率の改善に著しく優れた効果があった。
物の混合物を市販飼料に添加して使用した場合体重増加
および飼料効率の改善に著しく優れた効果があった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 高尚 群馬県高崎市大八木町622 群栄化学工業 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−27575（ＪＰ，Ａ)
Claims (2)
- 【請求項１】屠畜血液中の血球を酵素処理して得られる
酵素加水分解物を添加することを特徴とする家畜用飼
料。 - 【請求項２】屠畜血液中の血球を酵素処理して得られる
酵素加水分解物と血漿とを混合し、これを添加すること
を特徴とする家畜用飼料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62123552A JPH0817663B2 (ja) | 1987-05-20 | 1987-05-20 | 家畜用飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62123552A JPH0817663B2 (ja) | 1987-05-20 | 1987-05-20 | 家畜用飼料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63286270A JPS63286270A (ja) | 1988-11-22 |
| JPH0817663B2 true JPH0817663B2 (ja) | 1996-02-28 |
Family
ID=14863424
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62123552A Expired - Lifetime JPH0817663B2 (ja) | 1987-05-20 | 1987-05-20 | 家畜用飼料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0817663B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5397990B2 (ja) * | 2009-03-12 | 2014-01-22 | 日本ハム株式会社 | 免疫賦活ペプチド及びそれを含む飼料 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB1562618A (en) * | 1976-08-02 | 1980-03-12 | Mars Ltd | Food protein products |
-
1987
- 1987-05-20 JP JP62123552A patent/JPH0817663B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63286270A (ja) | 1988-11-22 |
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