JPH0817552B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents
車両用交流発電機Info
- Publication number
- JPH0817552B2 JPH0817552B2 JP869887A JP869887A JPH0817552B2 JP H0817552 B2 JPH0817552 B2 JP H0817552B2 JP 869887 A JP869887 A JP 869887A JP 869887 A JP869887 A JP 869887A JP H0817552 B2 JPH0817552 B2 JP H0817552B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cover body
- brush
- shaft
- bearing
- cover
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- Synchronous Machinery (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は車両用交流発電機に関し、特に、ブラシ周辺
部の保護構造に関する。
部の保護構造に関する。
「従来の技術」 車両用交流発電機ではスリップリング、ブラシ及びブ
ラシホルダが配設されるブラシ周辺部に水、油等が侵入
することを防止する保護構造が必要である。
ラシホルダが配設されるブラシ周辺部に水、油等が侵入
することを防止する保護構造が必要である。
従来、この種の保護構造としては、第6図に示す様
に、円筒状のスリップリングカバー部101をリアフレー
ム102と一体にアルミダイカスト成形し、その端部とリ
アカバー103との間にリング状のシールゴム104を挿入す
るものが知られている(実開昭57-1077号)。
に、円筒状のスリップリングカバー部101をリアフレー
ム102と一体にアルミダイカスト成形し、その端部とリ
アカバー103との間にリング状のシールゴム104を挿入す
るものが知られている(実開昭57-1077号)。
この従来の保護構造は、水、油等からの保護には充分
であるが、ブラシの昇温が問題になる。車両用交流発電
機ではブラシホルダの近傍に整流器及びその放熱フィン
が配設され、リアフレーム102に固定される。これらは
高温になる発熱体であるため、その熱はリアフレーム10
2を通じて又は直接にスリップリングカバー部101に伝え
られ、ブラシは高温環境下にさらされることになる。ま
た、高温になるロータからの熱も軸受を経由してリアフ
レーム102及びカバー部101に伝えられ、ブラシの周辺を
高温にする。さらに、ブラシ周辺部を水、油からシール
する必要上からカバー部101にはブラシ粉末の粉抜きに
最小限必要な小さな孔105しか明けることができず、カ
バー部101内部を流れる風量は極く僅かになり送風によ
る冷却は僅かしか望めない。
であるが、ブラシの昇温が問題になる。車両用交流発電
機ではブラシホルダの近傍に整流器及びその放熱フィン
が配設され、リアフレーム102に固定される。これらは
高温になる発熱体であるため、その熱はリアフレーム10
2を通じて又は直接にスリップリングカバー部101に伝え
られ、ブラシは高温環境下にさらされることになる。ま
た、高温になるロータからの熱も軸受を経由してリアフ
レーム102及びカバー部101に伝えられ、ブラシの周辺を
高温にする。さらに、ブラシ周辺部を水、油からシール
する必要上からカバー部101にはブラシ粉末の粉抜きに
最小限必要な小さな孔105しか明けることができず、カ
バー部101内部を流れる風量は極く僅かになり送風によ
る冷却は僅かしか望めない。
このため、ブラシ及びスリップリングの温度が外部か
らの熱により上昇してしまうという構造上の問題点があ
った。
らの熱により上昇してしまうという構造上の問題点があ
った。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明は上記の問題点を解決するためになされたもの
であり、ブラシ周辺部に水、油等が侵入することを防止
しつつ、ブラシの昇温を抑制することができる保護構造
を備えた車両用交流発電機を提供することを目的とす
る。
であり、ブラシ周辺部に水、油等が侵入することを防止
しつつ、ブラシの昇温を抑制することができる保護構造
を備えた車両用交流発電機を提供することを目的とす
る。
「問題点を解決するための手段」 このため本発明では、軸受から突出した軸端部にスリ
ップリングが設けられた軸を有する車両用交流発電機で
あって、前記軸端部が合成樹脂材からなる大略筒形状を
したカバー体で覆われ、前記カバー体の周側壁に設けら
れた開口部にブラシホルダが取付られ、前記カバー体の
開放端を構成する周側壁の端部が、前記軸受とベアリン
グボックスとの間に介在するスペーサをなすことを特徴
とする車両用交流発電機が提供される。
ップリングが設けられた軸を有する車両用交流発電機で
あって、前記軸端部が合成樹脂材からなる大略筒形状を
したカバー体で覆われ、前記カバー体の周側壁に設けら
れた開口部にブラシホルダが取付られ、前記カバー体の
開放端を構成する周側壁の端部が、前記軸受とベアリン
グボックスとの間に介在するスペーサをなすことを特徴
とする車両用交流発電機が提供される。
「作用」 上記の構成によれば、軸端部がカバー体及びブラシホ
ルダにより覆われるから、水、油等がスリップリング周
辺に侵入することを防止することができる。一方、熱伝
導率の極く小さい合成樹脂で形成されたカバー体により
軸端部が覆られているから、近傍に配設された整流器等
の発熱体からの熱を遮断することができる。また、カバ
ー体の端部は軸受とのスペーサをなすから、ロータから
軸受を経由して伝導する熱も遮断することができる。そ
れ故、ブラシ周辺部は発熱部から熱的に遮断され高温に
さらされることがない。
ルダにより覆われるから、水、油等がスリップリング周
辺に侵入することを防止することができる。一方、熱伝
導率の極く小さい合成樹脂で形成されたカバー体により
軸端部が覆られているから、近傍に配設された整流器等
の発熱体からの熱を遮断することができる。また、カバ
ー体の端部は軸受とのスペーサをなすから、ロータから
軸受を経由して伝導する熱も遮断することができる。そ
れ故、ブラシ周辺部は発熱部から熱的に遮断され高温に
さらされることがない。
「実施例」 本発明の実施例について図面に従って具体的に説明す
る。
る。
第1図は車両用交流発電機の断面図である。
発電機外殻をなすフロントフレーム1及びリアフレー
ム2は共に概略椀状で、その開口部同士を直接当接させ
て、図では1個のみを示す複数個のボルト3により相互
に固定されている。フロントフレーム1の内周にはステ
ータ4が固定されている。ステータ4は周知の如くステ
ータコア5およびこれに巻かれたステータコイル6から
構成されている。両フレーム1,2の側面部中央には発電
機内側に向って突出する円筒状のベアリングボックス7,
8が設けられ、該ベアリングボックス7,8にはそれぞれベ
アリング9,10が取付けられ、これらのベアリング9,10に
よりシャフト11が回転自在に支持されている。シャフト
11には、前記ステータ4の内側に位置する様に一対の爪
付ポールコア12,13が機械的に固定されており、該ポー
ルコア12,13の内壁にはロータコイル巻線14が熱伝導良
好な金属製ボビンに巻回されて挟持されている。また、
前記ポールコア12,13の両側側面にはステータ内径より
も小さい径の金属製の遠心型冷却ファン16,17がシャフ
ト11と同心に、かつ各ファン16,17のブレードをポール
コア12,13の外側方向に向けて固着されている。ファン1
7はロータコイル14を冷却するようにポールコア12,13内
に冷却風を押し込むべく、ブレードをロータの回転方向
に前傾させた斜流式となっている。
ム2は共に概略椀状で、その開口部同士を直接当接させ
て、図では1個のみを示す複数個のボルト3により相互
に固定されている。フロントフレーム1の内周にはステ
ータ4が固定されている。ステータ4は周知の如くステ
ータコア5およびこれに巻かれたステータコイル6から
構成されている。両フレーム1,2の側面部中央には発電
機内側に向って突出する円筒状のベアリングボックス7,
8が設けられ、該ベアリングボックス7,8にはそれぞれベ
アリング9,10が取付けられ、これらのベアリング9,10に
よりシャフト11が回転自在に支持されている。シャフト
11には、前記ステータ4の内側に位置する様に一対の爪
付ポールコア12,13が機械的に固定されており、該ポー
ルコア12,13の内壁にはロータコイル巻線14が熱伝導良
好な金属製ボビンに巻回されて挟持されている。また、
前記ポールコア12,13の両側側面にはステータ内径より
も小さい径の金属製の遠心型冷却ファン16,17がシャフ
ト11と同心に、かつ各ファン16,17のブレードをポール
コア12,13の外側方向に向けて固着されている。ファン1
7はロータコイル14を冷却するようにポールコア12,13内
に冷却風を押し込むべく、ブレードをロータの回転方向
に前傾させた斜流式となっている。
リアフレーム2側面のリアベアリング10近傍で、かつ
ファン17と対向する位置にはファン17により冷却風が発
電機内部に吸入されるよう、吸入窓18が形成されてい
る。また、フロントフレーム1には冷却を終えた熱風を
吐出するように吐出窓19が形成されている。
ファン17と対向する位置にはファン17により冷却風が発
電機内部に吸入されるよう、吸入窓18が形成されてい
る。また、フロントフレーム1には冷却を終えた熱風を
吐出するように吐出窓19が形成されている。
シャフト11の前端には、プーリ21がナット22およびワ
ッシャ23により結合されている。プーリ21を介し、シャ
フト11は図示しないエンジンにより回転されるようにな
っている。
ッシャ23により結合されている。プーリ21を介し、シャ
フト11は図示しないエンジンにより回転されるようにな
っている。
リアフレーム2外側に位置するシャフト11後端の軸端
部には、スリップリング25,26が設けられている。スリ
ップリング25,26は導体27によりロータコイル14に電気
的に接続されている。
部には、スリップリング25,26が設けられている。スリ
ップリング25,26は導体27によりロータコイル14に電気
的に接続されている。
第2図はリアベアリングボックス8を示す平面図であ
る。
る。
リアベアリングボックス8は鉄材で構成され、中央部
の環状部81と、その環状部81から周方向に延出する3つ
の延出部82とからなり、各延出部82にはボルト孔83が設
けられている。環状部81の内周面84でリアベアリング10
の外輪を支持し、延長部82によりリアフレーム2に固定
される。
の環状部81と、その環状部81から周方向に延出する3つ
の延出部82とからなり、各延出部82にはボルト孔83が設
けられている。環状部81の内周面84でリアベアリング10
の外輪を支持し、延長部82によりリアフレーム2に固定
される。
第3図及び第4図はカバー体を示す斜視図である。
カバー体31はシャフト11の軸端部を覆い保護するため
の部材であり、大略円筒形状をなし合成樹脂で一体に成
形されている。カバー体31は、後端面32が塞がれたやや
小径の円筒部33と、その円筒部33に連続してやや径が大
きな前方の開放端をなす環状部34と、その円筒部33と環
状部34の間からつば状に周方向に延出する3つの平板部
35とからなる。
の部材であり、大略円筒形状をなし合成樹脂で一体に成
形されている。カバー体31は、後端面32が塞がれたやや
小径の円筒部33と、その円筒部33に連続してやや径が大
きな前方の開放端をなす環状部34と、その円筒部33と環
状部34の間からつば状に周方向に延出する3つの平板部
35とからなる。
円筒部33の周側面上方にはブラシホルダ44を取付ける
ための開口部36が設けられている。円筒部33はスリップ
リング25,26及びブラシ42,43の保護構造をなす。
ための開口部36が設けられている。円筒部33はスリップ
リング25,26及びブラシ42,43の保護構造をなす。
前方の環状部34はリアベアリング10の外輪とリアベア
リングボックス8との間に介在するスペーサをなす部分
である。環状部34の内周面37には軸方向に溝38が形成さ
れている。この溝38は円筒部33の内部と外部とを連通す
る通気のための溝である。
リングボックス8との間に介在するスペーサをなす部分
である。環状部34の内周面37には軸方向に溝38が形成さ
れている。この溝38は円筒部33の内部と外部とを連通す
る通気のための溝である。
延出する3つの平板部35はカバー体31をリアベアリン
グボックス8と、リアフレーム2との間に挟んで固定す
るためのものであり、その外周には取付ボルトが挿通で
きるようにU字部39が設けられている。U字部39の位置
はリアベアリングボックス8のボルト孔83の位置に対応
している。
グボックス8と、リアフレーム2との間に挟んで固定す
るためのものであり、その外周には取付ボルトが挿通で
きるようにU字部39が設けられている。U字部39の位置
はリアベアリングボックス8のボルト孔83の位置に対応
している。
再び、第1図を参照し説明する。
カバー体31はリアフレーム2中央の孔から円筒部33を
後方に突出させた状態で、その平板部35をリアベアリン
グボックス8の延出部82に挟まれ、3本のローレットボ
ルト41によりリアベアリングボックス8と共にリアフレ
ーム2に固定される。ローレットボルト41はリベアリン
グボックス8の延出部82のボルト孔83に挿通されて締着
される。カバー体平板部35のU字形部39は、各ローレッ
トボルト41の半周を取り囲むようになる。
後方に突出させた状態で、その平板部35をリアベアリン
グボックス8の延出部82に挟まれ、3本のローレットボ
ルト41によりリアベアリングボックス8と共にリアフレ
ーム2に固定される。ローレットボルト41はリベアリン
グボックス8の延出部82のボルト孔83に挿通されて締着
される。カバー体平板部35のU字形部39は、各ローレッ
トボルト41の半周を取り囲むようになる。
カバー体31の環状部34はリアベアリングボックス8の
環状部81の内周面84に密着して挿入された状態に固定さ
れ、スペーサをなす。カバー体31の環状部34の内径はリ
アベアリング10の外径より僅かに小さく形成され、リア
ベアリング10が締め代をもってカバー体環状部34に嵌着
される。
環状部81の内周面84に密着して挿入された状態に固定さ
れ、スペーサをなす。カバー体31の環状部34の内径はリ
アベアリング10の外径より僅かに小さく形成され、リア
ベアリング10が締め代をもってカバー体環状部34に嵌着
される。
カバー体31の円筒部33の開口部36には、2本のブラシ
42,43を保持するブラシホルダ44が、図示しないシール
ゴムを挟んで気密的に密着され取付られる。ブラシホル
ダ44は合成樹脂で形成されている。
42,43を保持するブラシホルダ44が、図示しないシール
ゴムを挟んで気密的に密着され取付られる。ブラシホル
ダ44は合成樹脂で形成されている。
リアベアリングボックス8及びカバー体31をリアフレ
ーム2に固定する3本のローレットボルト41には、リア
カバー46がナット47により締着される。リアカバー46に
はロータコイル14への励磁電流を調整し発電機の出力電
圧を調整するICレギュレータ48が取付けられ、リアカバ
ー46とリアフレーム2の間には、図示しないダイオード
を備えた略半月形状のダイオードフィン50がカバー体31
の円筒部33を囲む様に配設され、ローレットボルト41に
締着されている。また、リアカバー46には冷却通気用の
冷却孔51が適宜設けられている。ダイオード及びダイオ
ードフィン50は発電機で発電された電力を直流に変換す
る整流器であり、高温になる発熱体である。
ーム2に固定する3本のローレットボルト41には、リア
カバー46がナット47により締着される。リアカバー46に
はロータコイル14への励磁電流を調整し発電機の出力電
圧を調整するICレギュレータ48が取付けられ、リアカバ
ー46とリアフレーム2の間には、図示しないダイオード
を備えた略半月形状のダイオードフィン50がカバー体31
の円筒部33を囲む様に配設され、ローレットボルト41に
締着されている。また、リアカバー46には冷却通気用の
冷却孔51が適宜設けられている。ダイオード及びダイオ
ードフィン50は発電機で発電された電力を直流に変換す
る整流器であり、高温になる発熱体である。
以上の構成に基き作用について説明する。
第5図は本実施例のスリップリング周辺を示す要部断
面図である。
面図である。
本実施例によれば、シャフト11のスリップリング25,2
6周辺部はカバー体31およびブラシホルダ44で完全に覆
われ、外界からシールされている。それ故、水、油など
からスリップリング25,26周辺部を完全に保護すること
ができる。また、カバー体31が熱伝導率の低い合成樹脂
で形成されているため、その周辺に配設されるダイオー
ド及びダイオードフィン50からの熱が遮断され、ブラシ
周辺の温度が上昇しない。さらに、ロータコイル14及び
ステータコイル6からの熱伝導も環状部34により遮断さ
れブラシ42,43周辺には伝導されない。実験によれば、
スリップリング25,26周辺の温度は従来例に比べ、10℃
以上低下することが確認された。
6周辺部はカバー体31およびブラシホルダ44で完全に覆
われ、外界からシールされている。それ故、水、油など
からスリップリング25,26周辺部を完全に保護すること
ができる。また、カバー体31が熱伝導率の低い合成樹脂
で形成されているため、その周辺に配設されるダイオー
ド及びダイオードフィン50からの熱が遮断され、ブラシ
周辺の温度が上昇しない。さらに、ロータコイル14及び
ステータコイル6からの熱伝導も環状部34により遮断さ
れブラシ42,43周辺には伝導されない。実験によれば、
スリップリング25,26周辺の温度は従来例に比べ、10℃
以上低下することが確認された。
次に、本実施例ではカバー体31の環状部34に溝38を設
けている。この溝38はカバー体31の円筒部33の内部と外
部とを連通する通気路を構成し、ブラシ42,43の粉末の
排出路をなすものである。溝38の方向がファン17により
起される風の流線(図中に矢印Aで示す)に平行に設け
られているため、ファン負圧で直接吸気されることにな
り、溝38から吸い出される通気量が飛躍的に向上する。
このことは、ブラシ粉末の排出を容易にすると共に、カ
バー体31内部の温度を冷却する作用を強めることにな
る。また、溝38がリアフレーム2の内部に開口し、溝38
の長さも充分長く取ることができるから、水、油等から
のシール性は充分確保することができる。第6図に示す
従来の保護構造では、アルミダイカスト成形されたカバ
ー部101にブラシ粉抜きのための小孔105を設けていた
が、リアフレーム102より外方の部分に開口するためシ
ール性を考慮すればその径は小さなものにせざるを得
ず、さらに、ファン17により起される風の流線(図中に
矢印Bで示す)が小孔105の方向と直角になるため吸引
力が小さく通気量が少ない。実験によれば、通風量は従
来例では8.2l/minであったのに対し、本実施例では10.5
l/minに向上した。
けている。この溝38はカバー体31の円筒部33の内部と外
部とを連通する通気路を構成し、ブラシ42,43の粉末の
排出路をなすものである。溝38の方向がファン17により
起される風の流線(図中に矢印Aで示す)に平行に設け
られているため、ファン負圧で直接吸気されることにな
り、溝38から吸い出される通気量が飛躍的に向上する。
このことは、ブラシ粉末の排出を容易にすると共に、カ
バー体31内部の温度を冷却する作用を強めることにな
る。また、溝38がリアフレーム2の内部に開口し、溝38
の長さも充分長く取ることができるから、水、油等から
のシール性は充分確保することができる。第6図に示す
従来の保護構造では、アルミダイカスト成形されたカバ
ー部101にブラシ粉抜きのための小孔105を設けていた
が、リアフレーム102より外方の部分に開口するためシ
ール性を考慮すればその径は小さなものにせざるを得
ず、さらに、ファン17により起される風の流線(図中に
矢印Bで示す)が小孔105の方向と直角になるため吸引
力が小さく通気量が少ない。実験によれば、通風量は従
来例では8.2l/minであったのに対し、本実施例では10.5
l/minに向上した。
次に、付随的な作用であるが、カバー体31の環状部34
がスペーサとしてリアベアリングボックス8とリアベア
リング10の外輪との間に挿入されるため、合成樹脂から
なる環状部34が径方向にかかる応力の緩衝作用をなし、
リアベアリング10外輪のはくりが防止され、騒音も低減
される。また、カバー体31は合成樹脂製であるから熱膨
張係数が大きく、温度が上昇しても嵌合されたリアベア
リング10を確実に固定され、外輪の回動、ベアリング10
の摩耗を防止できる。
がスペーサとしてリアベアリングボックス8とリアベア
リング10の外輪との間に挿入されるため、合成樹脂から
なる環状部34が径方向にかかる応力の緩衝作用をなし、
リアベアリング10外輪のはくりが防止され、騒音も低減
される。また、カバー体31は合成樹脂製であるから熱膨
張係数が大きく、温度が上昇しても嵌合されたリアベア
リング10を確実に固定され、外輪の回動、ベアリング10
の摩耗を防止できる。
「発明の効果」 以上説明したように本発明は上記の構成を有し、合成
樹脂からなるカバー体によりスリップリング周辺部を覆
うものであるから、スリップリング周辺部を水や油から
保護しながら、ブラシの温度上昇を抑制することができ
るという優れた効果がある。
樹脂からなるカバー体によりスリップリング周辺部を覆
うものであるから、スリップリング周辺部を水や油から
保護しながら、ブラシの温度上昇を抑制することができ
るという優れた効果がある。
第1図乃至第5図は本発明の一実施例を示し、第1図は
車両用交流発電機の断面図、第2図はリアベアリングボ
ックスを示す平面図、第3図及び第4図はカバー体を示
す斜視図、第5図はスリップリング周辺の要部断面図で
あり、第6図は従来の保護構造を示す要部断面図であ
る。 2……リアフレーム、6……ステータコイル、8……リ
アベアリングボックス、10……リアベアリング、11……
シャフト、14……ロータコイル、17……ファン、25,26
……スリップリング、31……カバー体、33……円筒部、
34……環状部、35……平板部、36……開口部、38……
溝、41……ローレットボルト、42,43……ブラシ、44…
…ブラシホルダ、50……ダイオードフィン、105……小
孔。
車両用交流発電機の断面図、第2図はリアベアリングボ
ックスを示す平面図、第3図及び第4図はカバー体を示
す斜視図、第5図はスリップリング周辺の要部断面図で
あり、第6図は従来の保護構造を示す要部断面図であ
る。 2……リアフレーム、6……ステータコイル、8……リ
アベアリングボックス、10……リアベアリング、11……
シャフト、14……ロータコイル、17……ファン、25,26
……スリップリング、31……カバー体、33……円筒部、
34……環状部、35……平板部、36……開口部、38……
溝、41……ローレットボルト、42,43……ブラシ、44…
…ブラシホルダ、50……ダイオードフィン、105……小
孔。
Claims (2)
- 【請求項1】軸受から突出した軸端部にスリップリング
が設けられた軸を有する車両用交流発電機であって、 前記軸端部が合成樹脂材からなる大略筒形状をしたカバ
ー体で覆われ、 前記カバー体の周側壁に設けられた開口部にブラシホル
ダが取付られ、 前記カバー体の開放端を構成する周側壁の端部が、前記
軸受とベアリングボックスとの間に介在するスペーサを
なすことを特徴とする車両用交流発電機。 - 【請求項2】前記スペーサをなすカバー体の周側壁の端
部は、その内周面に軸方向の溝が形成されていることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の車両用交流発電
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP869887A JPH0817552B2 (ja) | 1987-01-16 | 1987-01-16 | 車両用交流発電機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP869887A JPH0817552B2 (ja) | 1987-01-16 | 1987-01-16 | 車両用交流発電機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63178744A JPS63178744A (ja) | 1988-07-22 |
JPH0817552B2 true JPH0817552B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=11700145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP869887A Expired - Lifetime JPH0817552B2 (ja) | 1987-01-16 | 1987-01-16 | 車両用交流発電機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0817552B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE8911295U1 (de) * | 1989-09-22 | 1991-01-24 | Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart | Drehstromgenerator für Fahrzeuge |
-
1987
- 1987-01-16 JP JP869887A patent/JPH0817552B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63178744A (ja) | 1988-07-22 |
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