JPH08175019A - 感熱発色剤および感熱記録用材料 - Google Patents

感熱発色剤および感熱記録用材料

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JPH08175019A
JPH08175019A JP6317185A JP31718594A JPH08175019A JP H08175019 A JPH08175019 A JP H08175019A JP 6317185 A JP6317185 A JP 6317185A JP 31718594 A JP31718594 A JP 31718594A JP H08175019 A JPH08175019 A JP H08175019A
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JP
Japan
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heat
bis
imino
thermal
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Application number
JP6317185A
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English (en)
Inventor
Migaku Tanaka
琢 田中
Kazuo Kabashima
和夫 椛島
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(I)で示されるイミノ化合物(式
(I)中、AはC=OまたはC=NHを表し、XはHa
mmetのσ値(パラ)が+0.2以下の置換基を表
す。また、nは1以上4以下の整数を表す。nが2以上
の場合、Xは相互に異なってもよい。)と特定の芳香族
イソシアナート化合物とから主としてなることを特徴と
する感熱剤、および該感熱剤を支体上に発色層として設
けた感熱記録シートである。 【効果】 従来のイミノ化合物とイソシアナート化合物
に比べて、保存安定で、赤〜橙の発色色相が得られる感
熱剤および感熱記録材料を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像保存性に優れた感
熱剤および感熱記録シートに関する。さらに詳しくは、
イミノ化合物と芳香族イソシアナート化合物とからなる
感熱剤およびこれらを含有する発色層を設けてなる感熱
記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、ファクシミリ、プリンタ
ー、レコーダー等の各種情報機器において、熱エネルギ
ーによって記録を行う感熱記録方式が多く採用されるよ
うになった。これら記録方式の主流は、共に、2成分化
学発色剤を含有する発色層を支持体上に設けてなる記録
シートを用い、これに記録エネルギーとして熱を加える
ことにより、記録シート上で発色剤成分を相互に接触さ
せ、発色記録する方法である。中でも、発色剤として、
ロイコ染料と酸性物質を用いるものが多い。
【0003】これら従来公知のロイコ染料を用いた記録
シートは、白色度が高い、外観、感触が普通紙に近い、
発色感度等の記録適性が良い等、多くの優れた特性を備
えており、また感熱記録シートは、装置が小型、メイン
テナンスフリー、騒音の発生がないことなどの利点があ
り、計測用記録計、ファクシミリ、プリンター、コンピ
ューターの端末機、ラベル、乗車券等の自動券売機など
広範囲の分野に用途を拡大してきた。反面、これらロイ
コ染料を用いた記録シートは、例えば、クリスタルバイ
オレットラクトンと4,4’−イソプロピリデンジフェ
ノール(ビスフェノールA)を発色剤とする感熱紙(米
国特許第3539375号など参照)で代表されるよう
に、発色して得られる記録部分の耐薬品性が劣ることか
ら、プラスチックシートや消しゴムに含まれる可塑剤あ
るいは食品や化粧品に含まれる薬品に接触して、記録が
容易に消失したり、また、記録部分の耐光性が劣ること
から、比較的短期間の日光暴露で記録が退色したり、さ
らには消失するなど、記録の保存安定性に劣るという欠
点を有し、この欠点の故に、その用途に一定の制約を受
けているのが現状であり、その改良が強く望まれてい
る。
【0004】既にこの様な要望に対して保存性の良い記
録画像が得られる感熱記録材料として、例えば特開昭5
8−38733号、特開昭58−54085号、特開昭
58−104959号、特開昭58−149388号、
特開昭59−115887号、特開昭59−11588
8号の各公報及び米国特許第4521793号明細書に
は、芳香族イソシアネートを主としてなる感熱剤とイミ
ノ化合物を主としてなる感熱剤の組合せからなる記録シ
ートが開示されている。
【0005】この感熱剤は、2成分接触反応により発色
物を生成し、この発色物の耐薬品性および耐光性は優れ
る。しかし、これまでに特開昭61−205183号公
報のように紫味の発色色相の感熱剤や、これに近い茶〜
紫の色相のものは多く知られているが、記録を多色化可
能な例えば赤、橙、黄色を示すものは少ない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画像保存性
に優れ、かつ、発色可能な色相が橙〜赤でこれまでに公
知の発色系に加えて多色化を可能とする感熱剤および該
感熱剤を用いた感熱記録シートを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、一
般式(I)で示されるイミノ化合物(式(I)中、Aは
C=OまたはC=NHを表し、XはHammetのσ値
(パラ)が+0.2以下の置換基を表す。また、nは1
以上4以下の整数を表す。nが2以上の場合、Xは相互
に異なってもよい。)と一般式(II)で表される芳香
族イソシアナート化合物とから主としてなることを特徴
とする感熱剤、および該感熱剤を支体上に発色層として
設けた感熱記録シートである。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】式(II)中、Zは−CH2−、−CHR
−(Rはアルキル基またはアリール基)、−CR2
(Rはアルキル基またはアリール基)、−C−、−NH
−、−NR−(Rはアルキル基またはアリール基)、−
N=N−、−S−、−SO2−、−O−のいずれかを表
す。また、X1およびX2はハロゲン、アルキル基、アリ
ール基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、N,N−ジ
アルキルアミノ基を表す。a1〜c2は整数で、以下の関
係を満たす。
【0011】 0≦a1、b1、c1≦5、a1+b1+c1=5 0≦a2、b2、c2≦5、a2+b2+c2=5、但し、a
1+a2≠0 ここで2≦b1、2≦b2の場合、X1およびX2はそれぞ
れの中で相互に異なってもよい。式(I)中のAがC=
NHでかつXがメチル基あるいはメトキシ基であること
が好ましい。
【0012】本発明に用いられるイミノ化合物は、25
℃で固形の無色または淡色の化合物である。置換基の例
としてはアミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジ
アルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジ
アリールアミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、
フェノキシ基、アルキル基、アリール基、トリアルキル
シリル基等がある。目的に応じて2種以上のイミノ化合
物を併用することも可能である。具体例として、1,3
−ジイミノ−5−メチルイソインドレニン、1,3−ジ
イミノ−5−メトキシイソインドレニン、1,3−ジイ
ミノ−5−フェノキシイソインドレニン、1,3−ジイ
ミノ−5−(N,N−ジエチルアミノ)イソインドレニ
ン、1,3−ジイミノ−5,6−ジメチルイソインドレ
ニン、1,3−ジイミノ−5,6−ジメトキシイソイン
ドレニン、1,3−ジイミノ−5,6−ジ−(N,N−
ジエチルアミノ)イソインドレニン、3−イミノ−5−
メチルイソインドレニン−1−オン、3−イミノ−5−
メトキシイソインドレニン−1−オン、3−イミノ−5
−(N,N−ジエチルアミノ)イソインドレニン−1−
オン、3−イミノ−5,6−ジメチルイソインドレニン
−1−オン、3−イミノ−5,6−ジメトキシイソイン
ドレニン−1−オン、3−イミノ−5,6−ジ−(N,
N−ジエチルアミノ)イソインドレニン−1−オン等が
ある。
【0013】本発明に用いられる芳香族性イソシアナー
ト化合物とは、25℃で固体の無色または淡色の芳香族
イソシアナート化合物を指し、例えば、下記のイソシア
ナート化合物の1種以上が用いられる。アゾベンゼン−
4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルエーテル−
4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルスルホン−
4,4’−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアナート、ジフェニルジメチルメタン−
4,4’−ジイソシアナート、ベンゾフェノン−3,
3’−ジイソシアナート、ジフェニルアミン−4,4’
−ジイソシアナート、ジフェニルメチルアミン−4,
4’−ジイソシアナートなどがある。これらのイソシア
ナートは、必要に応じて、フェノール類、ランタム類、
オキシム類等との付加化合物である、いわゆるブロック
イソシアナートのかたちで用いてもよく、ジイソシアナ
ートの2量体であるウレトジオン、および3量体である
イソシアヌレートのかたちで用いてもよく、また、各種
のポリオール等でアダクト化したポリイソシアナートと
して用いることも可能である。
【0014】本発明による感熱記録シートは、その感度
を向上させるために熱可融性物質を含有させることがで
きる。熱可融性物質の融点は60℃〜180℃が好まし
く、特に80℃〜140℃が好ましい。例えば、p−ベ
ンジルオキシ安息香酸ベンジル、ステアリン酸アミド、
パルミチン酸アミド、N−メチロールステアリン酸アミ
ド、β−ナフチルベンジルエーテル、N−ステアリルウ
レア、N,N′−ジステアリルウレア、β−ナフトエ酸
フェニルエステル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フ
ェニルエステル、β−ナフトール(p−メチルベンジ
ル)エーテル、1,4−ジメトキシナフタレン、1−メ
トキシ−4−ベンジルオキシナフタレン、N−ステアロ
イルウレア、4−ベンジルビフェニル、1,2−ジ(m
−メチルフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−
(4−クロロフェノキシ)エタン、1,4−ブタンジオ
ールフェニルエーテル、ジメチルテレフタレート、メタ
ターフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸(Pクロ
ロベンジル)エステル等が挙げられる。
【0015】前記熱可融性物質は、単独あるいは混合し
て使用してもよく、十分な熱応答性を得るためには、芳
香族性イソシアナート化合物に対して10〜300重量
%用いることが好ましく、更に20〜250重量%用い
ることがより好ましい。更に本発明による感熱記録シー
トには、少なくとも1個のアミノ基を有するアニリン誘
導体を含有することが、地肌カブリ防止に効果的であ
る。これらの化合物としては、p−アミノ安息香酸メチ
ル、p−アミノ安息香酸エチル、p−アミノ安息香酸−
n−プロピル、p−アミノ安息香酸−iso−プロピ
ル、p−アミノ安息香酸ブチル、P−アミノ安息香酸ド
デシル、p−アミノ安息香酸ベンジル、o−アミノベン
ゾフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノア
セトフェノン、m−アミノベンズアミド、o−アミノベ
ンズアミド、p−アミノベンズアミド、p−アミノ−N
−メチルベンズアミド、3−アミノ−4−メチルベンズ
アミド、3−アミノ−4−メトキシベンズアミド、3−
アミノ−4−クロロベンズアミド、p−(N−フェニル
カルバモイル)アニリン、p−〔N−(4−クロロフェ
ニル)カルバモイル〕アニリン、p−〔N−(4−アミ
ノフェニル)カルバモイル〕アニリン、2−メトキシ−
5−(N−フェニルカルバモイル)アニリン、2−メト
キシ−5−〔N−(2′−メチル−3′−クロロフェニ
ル)カルバモイル〕アニリン、2−メトキシ−5−〔N
−(2′−クロロフェニル)カルバモイル〕アニリン、
5−アセチルアミノ−2−メトキシアニリン、4−アセ
チルアミノアニリン、4−(N−メチル−N−アセチル
アミノ)アニリン、2,5−ジエトキシ−4−(N−ベ
ンゾイルアミノ)アニリン、2,5−ジメトキシ−4−
(N−ベンゾイルアミノ)アニリン、2−メトキシ−4
−(N−ベンゾイルアミノ)−5−メチルアニリン、4
−スルファモイルアニリン、3−スルファモイルアニリ
ン、2−(N−エチル−N−フェニルアミノスルホニ
ル)アニリン、4−ジメチルアミノスルホニルアニリ
ン、4−ジエチルアミノスルホニルアニリン、スルファ
チアゾール、4−アミノジフェニルスルホン、2−クロ
ロ−5−N−フェニルスルファモイルアニリン、2−メ
トキシ−5−N,N−ジエチルスルファモイルアニリ
ン、2,5−ジメトキシ−4−N−フェニルスルファモ
イルアニリン、2−メトキシ−5−ベンジルスルホニル
アニリン、2−フェノキシスルホニルアニリン、2−
(2′−クロロフェノキシ)スルホニルアニリン、3−
アニリノスルホニル−4−メチルアニリン、ビス〔4−
(m−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス
〔4−(p−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、
ビス〔3−メチル−4−(p−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕スルホン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジ
アミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジ
アミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−ジ
アミノ−5,5′−ジメトキシビフェニル、2,2′,
5,5′−テトラクロロ−4,4′−ジアミノビフェニ
ル、オルソ−トリジンスルホン、2,4′−ジアミノビ
フェニル、2,2′−ジアミノビフェニル、4,4′−
ジアミノビフェニル、2,2′−ジクロロ−4,4′−
ジアミノビフェニル、3,3′−ジクロロ−4,4′−
ジアミノビフェニル、2,2′−ジメチル−4,4′−
ジアミノビフェニル、4,4′−チオジアニリン、2,
2′ジチオジアニリン、4,4′−ジチオジアニリン、
4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジ
アミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、
3,4′−ジアミノジフェニルメタン、ビス(3−アミ
ノ−4−クロロフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジ
アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニ
ル)スルホン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、
3,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4′−エチレンジアニリ
ン、4,4′ジアミノ−2,2′−ジメチルジベンジ
ル、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジクロロジフェニ
ルメタン、3, 3′−ジアミノベンゾフェノン、4,4′
−ジアミノベンゾフェノン、1,4−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フ
ルオレン、2,2−ビス(4−アミノフェノキシフェニ
ル)プロパン、4,4′−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ジフェニル、3,3′,4,4′−テトラアミノジ
フェニルエーテル、3,3′,4,4′−テトラアミノ
ジフェニルスルホン、3,3′4,4′−テトラアミノ
ベンゾフェノン等が挙げられる。
【0016】更に、地肌かぶりや熱応答性等の観点か
ら、N−ステアリル−N’−(2−ヒドロキシフェニ
ル)ウレア、N−ステアリル−N’−(3−ヒドロコシ
フェニル)ウレア、N−ステアリル−N’−(4−ヒド
ロキシフェニル)ウレア、p−ステアロイルアミノフェ
ノール、o−ステアロイルアミノフェノール、p−ラウ
ロイルアミノフェノール、p−ブチリルアミノフェノー
ル、m−アセチルアミノフェノール、o−アセチルアミ
ノフェノール、p−アセチルアミノフェノール、o−ブ
チルアミノカルボニルフェノール、o−ステアリルアミ
ノカルボニルフェノール、p−ステアリルアミノカルボ
ニルフェノール、1,1,3−トリス(3−tert.
−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタ
ン、1,1,3−トリス(3−tert.−ブチル−4
−ヒドロキシ−6−エチルフェニル)ブタン、1,1,
3−トリス(3,5−ジ−tert.−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−
tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェ
ニル)プロパン、1,2,3−トリス(3−tert.
−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブタ
ン、1,1,3−トリス(3−フェニル−4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(3−シクロ
ヘキシル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブタ
ン、1,1,3−トリス(3−シクロヘキシル−4−ヒ
ドロキシ−6−メチルフェニル)ブタン、1,1,3−
テトラ(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、1,1,3,3−テトラ(3−シクロヘキシル−
4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)プロパン、1,
1−ビス(3−tert.−ブチル−4−ヒドロキシ−
6−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(3−シク
ロヘキシル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)ブ
タン等のフェノール化合物を添加することも可能であ
る。
【0017】また、画像の調色や画像濃度向上の目的
で、画像保存性を損ねない程度において、発色剤には無
色ないし淡色の塩基性染料、又、顕色剤には無機ないし
有機の酸性物質を発色成分として併用もできる。この場
合、発色剤及び/又は顕色剤は、芳香族イソシアナート
化合物及び芳香族イミノ化合物を含む層に含有させるこ
とも、別の層として設けることもできる。
【0018】以下に発色剤の具体例を示す。 (1)トリアリールメタン系化合物として、3,3−ビ
ス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミ
ノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,
3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3
−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジ
メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジ
メチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール
−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フ
タリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−
3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビ
ス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3,3−ビス(9 −エチルカ
ルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イ
ル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチル
アミノフェニール−3−(1−メチルピロール−2−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
【0019】(2)ジフェニルメタン系化合物として、
4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリル
ベンジルエーテル、N−ハロフェニルロイコオーラミ
ン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラ
ミン等が挙げられる。 (3)キサンテン系化合物として、ローダミンBアニリ
ノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタ
ム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニ
リノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−
7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−
(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−
メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−
テトラヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン等が挙げられる。
【0020】(4)チアジン系化合物として、ベンゾイ
ルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコ
メチレンブルー等が挙げられる。 (5)スピロ系化合物として、3−メチルスピロジナフ
トピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3−
ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジ
ナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベン
ゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等
が挙げられる。
【0021】これらの発色剤は 単独で、又は、2種以
上併用することもできる。顕色剤は、一般に感熱紙に使
用される電子受容性の物質が用いられ、特にフェノール
誘導体、芳香族カルボン酸誘導体あるいはその金属化合
物、N,N−ジアリールチオ尿素誘導体等が好ましい。
特に好ましいものはフェノール誘導体であり、具体例と
して、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシフェ
ニル−4’−メチルフェニルスルホン、3−クロロ−4
−ヒドロキシフェニル−4’−メチルフェニルスルホ
ン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルフェ
ニルスルホン、4−イソプロピルフェニル−4’−ヒド
ロキシフェニルスルホン、4−イソプロピルオキシフェ
ニル−4’−ヒドロキシフェニルスルホン、ビス(2−
アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒド
ロキシフェニル−4’−ベンジルオキシフェニルスルホ
ン、4−イソプロピルフェニル−4’−ヒドロキシフェ
ニルスルホン、ビス(2−メチル−3−tert.−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、4−ヒド
ロキシ安息香酸エチル。4−ヒドロキシ安息香酸ベンジ
ル。4−ヒドロキシ安息香酸(4’−クロロベンジ
ル)、1,2−ビス(4’−ヒドロキシ安息香酸)エチ
ル、1,5−ビス(4’−ヒドロキシ安息香酸)ベンチ
ル、1,6ビス(4’−ヒドロキシ安息香酸)ヘキシ
ル、3−ヒドロキシフタル酸ジメチル、没食子酸ステア
リル、没食子酸ラウリルなどを挙げることができる。
【0022】その他、感熱記録層には顔料として、ケイ
ソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化
珪素、水酸化アルミニウム、尿素−ホルマリン樹脂等を
含有させることもできる。また、ヘッド摩耗防止、ステ
ィッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、
酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ス
テアリン酸アミド、カスターワックス等のワックス類
を、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の分
散剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの
紫外線吸収剤、さらに界面活性剤、蛍光染料等も必要に
応じて含有させることができる。
【0023】感熱記録層用いられるバインダーとして
は、通常用いられる種々のバインダーを用いることがで
きる。それらのバインダーとしては、例えば、デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポ
リビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリ
アクリル酸ソーダ、アクリルアミド/アクリル酸エステ
ル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メ
タクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共
重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合
体のアルカリ塩等の水溶性バインダー、およびスチレン
/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン
共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体など
のラテックス系水不溶性バインダー等が挙げられる。
【0024】本発明による感熱記録シートは、支持体上
に加熱発色する感熱記録層を設けたものである。支持体
としては、紙が主として用いられるが、紙の他に各種織
布、不織布、合成樹脂フィルム、ラミネート紙、合成
紙、金属箔、あるいはこれらを組み合わせた複合シート
を目的に応じて任意に用いることができる。感熱記録層
は単一の層で構成されていても複数で構成されていても
よい。例えば、各発色成分を一層づつに含有させ、多層
構造としてもよい。また、この感熱記録層上に、1層又
は複数の層からなる保護層を設けてもよいし、支持体と
感熱記録層の間に、1層又は複数の層からなる中間層を
設けてもよい。この感熱記録層は、各発色成分あるいは
その他の成分を微粉砕して得られる各々の水性分散液と
バインダー等を混合し、支持体上に塗布、乾燥すること
により得ることができる。
【0025】
【実施例1】1,3−ジイミノ−5−メチルイソインド
レニン2gを2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液
8gと共にペイントシェーカーで4時間分散・粉砕し、
更に15重量%ポリビニルアルコール水溶液2.5gを
加えて15分間分散して水分散液を得た。別にジフェニ
ルメチルアミン−4,4’−ジイソシアナート2gを
2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液4gおよび3
1重量%エタノール水溶液4gと共にペイントシェーカ
ーで4時間分散・粉砕し、更に15%重量ポリビニルア
ルコール水溶液2.5gを加えて15分間分散して水分
散液を得た。また、2−ベンジルオキシナフタレン2g
を2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液8gと共に
ペイントシェーカーで4時間分散・粉砕し、更に15%
重量ポリビニルアルコール水溶液2.5gを加えて15
分間分散して水分散液を得た。また、2−メトキシ−3
−N,N−ジエチルスルファモイルアニリン2gを2.
5重量%ポリビニルアルコール水溶液8gと共にペイン
トシェーカーで4時間分散・粉砕し、更に15%重量ポ
リビニルアルコール水溶液2.5gを加えて15分間分
散して水分散液を得た。また、炭酸カルシウム2gを
2.5重量%ポリビニルアルコール水溶液8gと共にペ
イントシェーカーで4時間分散・粉砕し、更に15%重
量ポリビニルアルコール水溶液2.5gを加えて15分
間分散して水分散液を得た。これらの分散液を1,3−
ジイミノ−5−メチルイソインドレニン分散液0.75
g、ジフェニルメチルアミン−4,4’−ジイソシアナ
ート分散液0.5g、2−ベンジルオキシナフタレン分
散液1g、2−メトキシ−3−N,N−ジエチルスルフ
ァモイルアニリン分散液1g、炭酸カルシウム分散液
2.5g、更に固形分濃度16重量%のステアリン酸亜
鉛分散液0.75gの配合にて撹拌混合して塗液を得
た。この液を50g/m2の秤量をもつ原紙の上にロッ
ド番号16番のバーコーターで塗布し、乾燥後スーパー
カレンダーで処理して感熱記録シートを得た。感度の評
価は、大倉電機製印字試験機で、サーマルヘッドは京セ
ラ製KJT−256−8MGF1を用いて印加電圧24
Vパルス幅1.3msで印字を行った後、マクベス濃度
計RS917で印字濃度を測定した。印字濃度は0.4
で色調は赤味橙色であった。
【0026】
【実施例2】実施例1の1,3−ジイミノ−5−メチル
イソインドレニンの代わりに1,3−ジイミノ−5−メ
トキシイソインドレニンを用いた他は実施例1と同様に
感熱記録シートを作成した。実施例1と同じ条件で感度
を測定したところ印字濃度は0.4で色調は赤味橙色で
あった。
【0027】
【比較例1】実施例1の1,3−ジイミノ−5−メチル
イソインドレニンの代わりに4,5,6,7−テトラク
ロロ−1,3−ジイミノイソインドレニンを用いた他は
実施例1と同様に感熱記録シートを作成した。実施例1
と同じ条件で感度を測定したところ印字濃度は1.0で
色調は赤紫であった。
【0028】これら実施例・比較例の結果を表1にまと
めて示した。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】Hammetのσ値(パラ)が+0.2
以下の置換基を有するイミノ化合物を使用することで従
来のイミノ化合物とイソシアナート化合物のよりなる感
熱剤および感熱記録材料に比べて、保存安定で、赤〜橙
の発色色相が得られるようになった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で示されるイミノ化合物
    (式(I)中、AはC=OまたはC=NHを表し、Xは
    Hammetのσ値(パラ)が+0.2以下の置換基を
    表す。また、nは1以上4以下の整数を表す。nが2以
    上の場合、Xは相互に異なってもよい。)と一般式(I
    I)で表される芳香族イソシアナート化合物とから主と
    してなることを特徴とする感熱剤。 【化1】 【化2】 式(II)中、Zは−CH2−、−CHR−(Rはアル
    キル基またはアリール基)、−CR2−(Rはアルキル
    基またはアリール基)、−C−、−NH−、−NR−
    (Rはアルキル基またはアリール基)、−N=N−、−
    S−、−SO2−、−O−のいずれかを表す。また、X1
    およびX2はハロゲン、アルキル基、アリール基、アル
    コキシル基、ヒドロキシル基、N,N−ジアルキルアミ
    ノ基を表す。a1〜c2は整数で、以下の関係を満たす。 0≦a1、b1、c1≦5、a1+b1+c1=5 0≦a2、b2、c2≦5、a2+b2+c2=5、但し、a
    1+a2≠0 ここで2≦b1、2≦b2の場合、X1およびX2はそれぞ
    れの中で相互に異なってもよい。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイミノ化合物と芳香族イ
    ソシアナート化合物を含有する感熱剤を支体上に発色層
    として設けた感熱記録シート。
  3. 【請求項3】 式(I)中のAがC=NHでかつXがメ
    チル基あるいはメトキシ基であることを特徴とする請求
    項1記載の感熱剤。
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