JPH08174852A - インクジェットプリントヘッド - Google Patents

インクジェットプリントヘッド

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JPH08174852A
JPH08174852A JP7039828A JP3982895A JPH08174852A JP H08174852 A JPH08174852 A JP H08174852A JP 7039828 A JP7039828 A JP 7039828A JP 3982895 A JP3982895 A JP 3982895A JP H08174852 A JPH08174852 A JP H08174852A
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JP
Japan
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print head
ink
elements
nozzle guide
guide holes
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Application number
JP7039828A
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English (en)
Inventor
Hisayoshi Fujimoto
久義 藤本
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Priority to EP95935577A priority patent/EP0786342B1/en
Priority to CN95195948A priority patent/CN1085967C/zh
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Priority to US08/817,917 priority patent/US6070965A/en
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】インクジェットプリントヘッドの製造をより簡
便に行えるようにしてそのコスト低減を図るとともに、
圧電素子への配線接続に要するスペースを小さくして全
体の小型化を図り、かつ配線作業を容易にし、併せて印
字密度を高めながら、全体としてのコンパクト化を図れ
るようにする。 【構成】樹脂一体成形によって作成され、前面部に複数
のインク突出用ノズル導孔10が設けられるとともに側面
部に上記各ノズル導孔が連通する複数の凹溝状のインク
流路14が同時形成されたプリントヘッド本体11と、この
プリントヘッド本体の上記両側面部に振動板12を接着し
てその表面における上記各インク流路14と対応する部位
に圧電素子13を設けてなるプリントヘッドエレメント1
を複数個幅方向に重ねるように並設し、上記複数個のプ
リントヘッドエレメント1の各相互間に挟み込まれた偏
平状フレキシブルコード2の各端子部を各プリントヘッ
ドエレメント1の上記側面部に設けられた圧電素子13に
導通させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、プリンタ、ファクシ
ミリ装置、プロッタなどの印字部に用いられるインクジ
ェットプリントヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のインクジェットプリントヘッド
としては、たとえば図13に示すものがある。この従来
のインクジェットプリントヘッドは、ヘッド基板となる
ガラス板20の裏面(下面)にエッチング処理によって
下面開口状の凹溝状のインク流路71を形成し、このイ
ンク流路71の下面の開口面部71aを振動板80によ
って閉塞した基本形態をもっている。上記振動板80
は、可撓性を有する薄肉ガラス板81を用いて構成され
ており、その片面にITO膜(微量の添加物を含む酸化
スズ膜、あるいは酸化スズを含む酸化インジウム膜)等
からなる導電膜82が形成され、この導電膜上に圧電素
子83が実装されている。この圧電素子83に電圧印加
を行うと、上記薄肉ガラス板81が凹状に撓み変形を行
う。このような構成によれば、上記インク流路71内に
インクを充填させた状態において、上記振動板80の薄
肉ガラス板81の矢印a方向に撓み変形させて、インク
流路71内の容積を瞬間的に減少させることができ、こ
れによって、インク流路71内のインクをノズル孔84
から吐出させることができる。
【0003】しかしながら、上記従来ものでは、ヘッド
基板を、振動板80の薄肉ガラス板81と同様に、ガラ
ス板70によって構成し、凹溝状のインク流路71をエ
ッチング処理によって形成しているために、このエッチ
ング処理が非常に煩雑な作業となっていた。また、ガラ
ス板70を所望の外形寸法に仕上げる等するために、後
工程でクリーニングを必要とするサンドブラスト加工等
を施す必要が生じる場合もある。さらに、ガラス板70
は、割れ等の損傷が発生しやすく、その取扱いに慎重を
期する必要もでてくる。したがって、上記従来のインク
ジェットプリントヘッドは、その製造作業が煩雑化して
おり、生産効率が悪く、コストを高騰させるという問題
を基本的に有している。
【0004】一方、インクジェットプリントヘッドの分
野においても、印字の高密度化が要請されている。図1
3に示した従来構造のインクジェットプリントヘッドに
おいて、こうした印字の高密度化を達成するには、イン
ク流路71の配置密度を上げ、これに対応して振動板8
0上に設けられる圧電素子83も、高密度配置する必要
がでてくる。そうすると、上記のように高密度配置され
る各圧電素子に、個別に電力を供給するための配線を行
うことが非常に困難となってくる。すなわち、多数の圧
電素子のひとつずつに配線接続を行う作業が煩雑化され
るほか、多数の圧電素子に対する配線が互いに干渉しあ
わないようにするためには、その配線接続をおこなうた
めのスペースを大きく確保する必要もでてくる。その結
果、従来のインクジェットプリントヘッドでは、配線接
続の困難性が障害となり、これを緩和するためにプリン
トヘッド全体が大型化するほか、製造工程が煩雑となっ
てそのコストが高騰するという問題も生じる。
【0005】特に、カラーインクジェットプリントヘッ
ド等においては、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラッ
ク等の各色のインクを個別に吐出させるためのプリント
ヘッドが複数並べられることになるが、このようなプリ
ントヘッドの場合、上記した従来の構造のプリントヘッ
ドでは、各プリントヘッドごとの配線構造が上述したよ
うに煩雑となるばかりか、これら各プリントヘッドごと
の各配線を1箇所に統合して所望の制御回路に接続する
必要があるなど、その配線構造がいっそう複雑化すると
いう難点がある。
【0006】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、第1に、エッチング処理等の煩
雑な作業工程を要することなく、簡易な製造手段によっ
て効率よくかつ安価に製造することができるインクジェ
ットプリントヘッドを提供すること、第2に、印字のさ
らなる高密度化を図るような場合においても、各圧電素
子への配線接続を大きなスペースを要することなく容易
に行え、小型化、製造工程の簡略化を達成できるインク
ジェットプリントヘッドを提供すること、を主な課題と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】すなわち、本願の請求項1に記載の発明
は、樹脂一体成形によって作成され、前面部に複数のイ
ンク吐出用ノズル導孔が設けられるとともに側面部に上
記各ノズル導孔と連通する複数の凹溝状のインク流路が
同時形成されたプリントヘッド本体と、このプリントヘ
ッド本体の上記側面部に振動板を接着してその表面にお
ける上記各インク通路と対応する部位に圧電素子を設け
てなるプリントヘッドエレメントを複数個有し、上記複
数個のプリントヘッドエレメントは、これらの各前面部
が同一方向に揃えられて、各プリントヘッドエレメント
の上記側面部どうしが相互に対面するように並べられて
おり、かつ、上記複数個のプリントヘッドエレメントの
各相互間に挟みこまれた偏平状フレキシブルコードの端
子部が各プリントヘッドエレメントの上記側面部に設け
られた圧電素子に導通させられていることを特徴として
いる。
【0009】本願の請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のインクジェットプリントヘッドにおいて、上記
フレキシブルコードは、その片面に形成された導電配線
パターンの各端子部が上記複数のプリントヘッドエレメ
ントの各圧電素子に対面接触するように、その長手方向
に沿って山折りと谷折りが交互に繰り返されて上記複数
のプリントヘッドエレメントの各相互間に折り込まれて
いることを特徴としている。
【0010】本願の請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載のインクジェットプリントヘッドにおい
て、上記各プリントヘッドエレメントの各々におけるプ
リントヘッド本体において、その側面部に形成された凹
溝状のインク流路の前端部には、このインク流路のその
他の部位よりも深状に形成された段落ち部が形成されて
おり、この段落ち部を介して上記インク流路が上記ノズ
ル導孔に連通させられていることを特徴としている。
【0011】本願の請求項4に記載の発明は、請求項1
ないし3のいずれかに記載のインクジェットプリントヘ
ッドにおいて、上記複数個のプリントヘッドエレメント
の各前面部には、各プリントヘッド本体の前面部に形成
したノズル導孔よりも小さいノズル孔を精密形成したノ
ズル板が取付けられていることを特徴としている。
【0012】本願の請求項5に記載の発明は、請求項1
ないし4に記載のいずれかのインクジェットプリントヘ
ッドにおいて、上記複数個のプリントヘッドエレメント
は、相互の隣合うプリントヘッドエレメントどうしの各
々のノズル導孔の上下方向高さが各プリントヘッドエレ
メントのノズル導孔の上下方向の最小ピッチ分ずつ互い
に位置ずれするように設定されていることを特徴とす
る。
【0013】本願の請求項6に記載の発明は、請求項1
ないし5のいずれかに記載のインクジェットプリントヘ
ッドにおいて、上記複数個のプリントヘッドエレメント
は、相互に隣合う2つのプリントヘッドエレメントの相
互に近接し合う2列のノズル導孔の横方向間隔が各プリ
ントヘッドエレメントのノズル導孔の横方向の最小ピッ
チの整数倍になるように設定されていることを特徴とす
る。
【0014】本願の請求項7に記載の発明は、請求項1
ないし6のいずれかに記載のインクジェットプリントヘ
ッドにおいて、上記複数個のプリントヘッドエレメント
の後部には、インク吸入用ノズルを有するインク吸入具
が取付けられているとともに、このインク吸入具には、
上記インク吸入ノズル内に吸入されたインクを上記複数
のプリントヘッドエレメントの後面部に形成されたイン
ク流入口の各々に供給させるためのインク流路が形成さ
れていることを特徴とする。
【0015】
【発明の作用および効果】本願の請求項1に記載の発明
においては、プリントヘッド全体を構成するための複数
個のプリントヘッドエレメントのうち、プリントヘッド
本体は、金型を用いるなどして樹脂一体成形によって作
成されており、前面部に設けられるノズル導孔と連通す
るように側面部に形成される複数の凹溝状のインク流路
が同時形成されている。したがって、このヘッド基板を
成形した後にエッチング等の煩雑な工程処理を行うこと
なく、上記インク流路を都合よく形成することができ
る。したがって、上記プリントヘッド本体の製造工程が
著しく簡略化されるとともに、そのコストも安くなる。
そして、ガラスによってヘッド本体を構成する場合とは
異なり、衝撃による損傷がなく、製造過程における取扱
い性が向上するとともに、外形寸法等を仕上げる場合に
サンドブラストのような煩雑な工程作業を行う必要もな
くなり、これらのこともプリントヘッド本体の製造の簡
略化およびコスト低減に大きく寄与する。
【0016】そして、プリントヘッド全体が、複数個の
プリントヘッドエレメントをそれらの各前面部が同一方
向に揃うように並べられて構成されているために、各プ
リントヘッドエレメントの前面部に設けられるインク吐
出用ノズル孔の総数を多くして画像ドット数を多くする
ことができ、印字の高密度化を図ることができる。この
場合においても、各プリントヘッドエレメントについて
のノズル孔の数、およびこれに連通するように各ヘッド
本体の側面に形成される凹溝状インク流路の配列ピッ
チ、ないしはこのインク流路と対応して振動板上に配置
される圧電素子の配列ピッチを適正なピッチとし、必要
以上にこれらのピッチを縮める必要がなくなるので、前
述したように、プリントヘッド本体を樹脂一体成形によ
って作成するにあたって、その成形精度に限界があった
としても、かかる影響を最小限にして、プリントヘッド
全体としての印字密度の高密度化を都合よく達成するこ
とができる。
【0017】また、複数個並べられたプリントヘッドエ
レメントの各相互間には、偏平状フレキシブルコードが
挟み込まれ、このフレキシブルコードの端子部と隣接す
るプリントヘッドエレメントの側面に上記のように設け
られた圧電素子に都合よく配線接続を行うことができ
る。したがって、上記フレキシブルコードを各プリント
ヘッドエレメントの相互間にコンパクトに収め、プレキ
シブルコードの必要以上の面的な拡張、あるいは嵩張り
を回避することができる。
【0018】そして、このように、フレキシブルコード
を各プリントヘッドエレメントの相互間に挟み込むよう
にして、全体として複数個のプリントヘッドエレメント
を積層状態に合体するので、プリントヘッド全体が嵩張
ることを防止することもできる。
【0019】請求項2に記載の発明においては、上記フ
レキシブルコードがその長手方向に沿って山折りと谷折
りが交互に繰り返され、導電配線パターンが形成された
面が山折りとなる部分を各プリントヘッドエレメントの
相互間に折り込ませて、これによって各プリントヘッド
エレメントの圧電素子に対する配線を行うようにしてい
る。これにより、複数個並ぶプリントヘッドエレメント
の相互間において相互対面状となる各側面部に設けられ
た圧電素子に対する電気配線接続を、1本のフレキシブ
ルコードによって行うことが可能となる。
【0020】したがって、プリントヘッドエレメントを
複数個並べてインク吐出用ノズル孔を多数とし、画像ド
ット数を多くした場合であっても、各プリントヘッドエ
レメントの圧電素子への電気配線スペースを大きく確保
する必要性がなくなり、インクジェットプリントヘッド
全体から制御回路への配線を、この1本のフレキシブル
コードによって行うことさえ可能となる。
【0021】特に、本願発明のプリントヘッドをカラー
印刷を行えるカラーインクジェットプリントヘッドとし
て構成する場合には、複数個のプリントヘッドエレメン
トを具備する構成であるにもかかわらず、これら複数個
のプリントヘッドエレメントごとに設けられた複数組の
配線を1箇所に統合させてから所望の制御回路に接続す
るといった必要はなく、1本のフレキシブルコードをそ
のまま所望の制御回路に接続させるだけで複数個のプリ
ントヘッドエレメントへの集約した電気配線が行え、全
体の配線構造をいっそう簡素にできるという効果が得ら
れる。
【0022】請求項3に記載の発明においては、各プリ
ントヘッド本体の側面部に形成された凹溝状インク流路
の前端部に、このインク流路のその他の部位よりも深状
に形成された段落ち部を形成しており、この段落ち部を
介して上記インク流路を上記ノズル導孔に連通させてい
る。このような構成によれば、プリントヘッド本体を金
型によって樹脂成形する場合、特に、プリントヘッド本
体の側面部に凹状に形成される個別インク流路と、プリ
ントヘッド本体の前面部に形成されるインク吐出用ノズ
ル導孔との間の適正な連通を図りながら、これらを同時
に成形することが容易となる。
【0023】すなわち、個別インク流路はプリントヘッ
ドの側面に凹溝状に形成されるものであるのに対し、イ
ンク吐出用ノズル導孔はプリントヘッド本体の前面部に
貫通孔状に形成されるものであるため、一般には、これ
ら双方を連通させうるように金型を構成することは困難
である。これを解決する手段としては、たとえば凹溝状
の個別インク流路を形成したプリントヘッド本体を作成
した後において、プリントヘッド本体の前面部にインク
吐出用ノズル導孔の穿孔加工を施すのが一般であるが、
このような手段では、プリントヘッド本体の製造作業が
煩雑となる。しかしながら、上記したように、インク吐
出用ノズル導孔よりもさらに深状に形成された段落ち部
に対してインク吐出用ノズル孔を連通させる場合には、
このインク吐出用ノズル導孔をプリントヘッド本体の金
型成形時に同時に成形することが可能となり、インク吐
出用ノズル導孔をプリントヘッド本体の成形後に穿孔す
るような必要がなくなる。したがって、プリントヘッド
本体の製造工程が簡略化され、インクジェットプリント
ヘッドの製造コストをいっそう低減することができるよ
うになる。
【0024】請求項4に記載の発明においては、上記複
数個のプリントヘッドエレメントの各前面部には、各プ
リントヘッド本体の前面部に形成したノズル導孔よりも
小さいノズル孔を精密形成したノズル板が取付けられて
いる。したがって、プリントヘッド本体に形成されるノ
ズル孔の孔径の精度および位置の精度がそれほど高くな
くても、ノズル板に形成される各ノズル孔の孔径および
位置を精密に設定しておけば、所望の印字品質を達成す
ることができる。
【0025】その結果、樹脂一体成形によって作成され
るプリントヘッド本体のとりわけ上記ノズル導孔の大き
さおよび位置の精度に多少のばらつきが許容され、プリ
ントヘッド本体の樹脂一体成形がより簡便に行いうるよ
うになる。このことも、プリントヘッドエレメントの製
造の簡易化および製造コストの低減化に大きく寄与する
ことになる。
【0026】請求項5に記載の発明においては、相互に
隣り合うプリントヘッドエレメントどうしの各々のイン
ク吐出用ノズル導孔の上下方向高さが、各プリントヘッ
ドエレメントのインク吐出用ノズル導孔の上下方向の最
小ピッチ分ずつ互いに位置ずれするように設定されてい
る。したがって、複数個のプリントヘッドエレメントの
何れの箇所においても上下方向のドット密度を均等にか
つ微細にすることが可能となる。したがって、インク吐
出により形成される画像の質を良好にできるという利点
が得られる。
【0027】請求項6に記載の発明においては、相互に
隣り合う2つのプリントヘッドエレメントの相互に接近
し合う2列のインク吐出用ノズル導孔の相互間寸法が、
各プリントヘッドエレメントのインク吐出用ノズル導孔
の横方向の最小ピッチの整数倍になるように設定されて
いる。そのため、複数個のプリントヘッドエレメントの
横方向の印字ドット位置に規則性を持たせることができ
る。その結果、所望の画像を印字出力するときの制御が
容易となり、通常の1個のプリントヘッドエレメントの
みによって形成されたインクジェットプリントヘッドと
同様な制御によって所望の画像出力が簡易に得られると
いう効果がある。
【0028】請求項7に記載の発明においては、複数個
のプリントヘッドエレメントの後部に取付けられている
インク吸入具のインク吸入用ノズル内に、たとえばイン
クタンクまたはインクカートリッジなどに収容されたイ
ンクを吸入させると、このインクは上記インク吸入具の
インク流路を通過して上記複数個のプリントヘッドエレ
メントの後面部に形成されているインク流入口に供給さ
れることになる。したがって、複数個のプリントヘッド
エレメントごとにインク供給を個別に行う必要はなく、
これら複数個のプリントヘッドエレメントに対するイン
ク供給を1箇所においてまとめて行うことができ、その
取扱いが容易となる。また、プリントヘッドエレメント
ごとにインク供給を行うための部材を設ける必要もなる
ため、インクジェットプリントヘッド全体の構造の簡素
化が図れるという効果もある。
【0029】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を、
図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0030】図1は、本願発明に係るインクジェットプ
リントヘッドの一例を示す斜視図である。図2はその分
解斜視図、図3は図1のX1−X1線断面図である。
【0031】図1において、このインクジェットプリン
トヘッドは、その主要部を構成する複数個のプリントヘ
ッドエレメント1、これら複数個のプリントヘッドエレ
メント1の相互間に挟み込まれた偏平状のフレキシブル
コード2、左右一対のクランプ体3a,3b、ノズル板
4、およびインク吸入具5などを具備して構成されてい
る。
【0032】上記複数個のプリントヘッドエレメント1
は、図2に示すように、その前面部1aに設けられた複
数のインク吐出用ノズル導孔10からインクを吐出させ
る機能を有するものである。これらの各プリントヘッド
エレメント1は、たとえばポリサルフォンなどの耐薬品
性に優れた合成樹脂製のプリントヘッド本体11、この
プリントヘッド本体11の左右両側面11a,11bに
取付けられた振動板12、およびこの振動板12に取付
けられた複数の圧電素子13などから構成される。
【0033】図4は上記プリントヘッド本体11の側面
図、図5は図4のX2−X2線断面図、図6は上記プリ
ントヘッド本体11の正面図である。このプリントヘッ
ド本体11の前面部1aと直交する方向に形成された両
側面11a,11bには、凹溝状の個別インク流路14
が複数条形成されている。これら複数条の個別インク流
路14の各後端部は、プリントヘッド本体11の後面部
1bに開設されたインク流入口15と凹部16aおよび
貫通孔16bを介して相互に連通している。また、各個
別インク流路14の前端部には、各個別インク流路14
よりもその他の部位よりもさらに深い凹状に形成された
段落ち部17が形成されている。インク吐出用ノズル導
孔10は、プリントヘッド本体11の前面部1aから上
記段落ち部17に貫通するように設けられている。これ
により、各インク吐出用ノズル導孔10は、それぞれに
対応する個別インク流路14を介して上記インク流入口
15に連通させられる。
【0034】なお、図4において、各個別インク流路1
4の後端部には、プリントヘッド本体の側面と同等高さ
に突出する小突起部18が形成されており、個別インク
流路14の流路を狭くした部分aが設けられている。こ
れは、個別インク流路14の後端部において気泡が発生
した場合に、狭い流路をインクが流れることによってそ
の気泡を個別インク流路14の前端部側へ強制的に押し
流して排除させるための構成である。また、上記プリン
トヘッド本体11の左右両側面11a,11bの適所に
は、複数のプリントヘッドエレメント1を並べて組立て
るときに相互に当接させるための凸状部19a,19
b,19cが設けられている。
【0035】上記プリントヘッド本体11は、たとえば
図7に示すように、四方向に抜くことができる金型6a
〜6dを用いて成形することができ、その際に、インク
吐出用ノズル導孔10、個別インク流路14、ないしイ
ンク流入孔15を相互連通状に同時形成することが可能
である。すなわち、成形用の金型6a〜6dの一例とし
ては、インク流入口15を形成するためのピン60を備
えた金型6a、プリントヘッド本体11の両側面11
a,11bの個別インク流路14や個別インク流路およ
びその前端部における段落ち部17とを形成するための
凸状部61,62を備えた金型6b,6c、および、イ
ンク吐出用ノズル導孔10を形成するための複数本のピ
ン63を備えた金型6dを用いることができる。
【0036】このような金型6a〜6cでは、上記段落
ち部17を形成するための金型6b,6cの各凸状部6
2に対して金型6cのピン63を突き合わすことによ
り、個別インク流路14に連通したインク吐出用ノズル
導孔10を形成することができる。したがって、プリン
トヘッド本体11の成形作業後に、別工程によってイン
ク吐出用ノズル導孔10の穿孔作業を行うような必要が
なく、プリントヘッド本体11の製造が簡略化される。
【0037】図8(a)は上記振動板12の側面図、同
図(b)はそのX3−X3線要部拡大断面図である。こ
の振動板12は、薄肉状の可撓性に富む合成樹脂製板1
2aの表面に、たとえば微量の添加物を含む酸化スズ
膜、あるいは酸化スズ膜を含む酸化インジウム膜(IT
O膜)などの透明な導電膜12bを形成し、その表面に
複数の圧電素子13を実装したものである。これら複数
の圧電素子13は、電圧を印加すると変形動作を行うも
のであり、この変形がなされると、それに伴って圧電素
子13が取付けられている振動板12の一部が部分的に
凹状に湾曲変形を生じる。
【0038】なおこの振動板12は、合成樹脂製とする
ほか、薄状ガラス板を用いることも可能である。もちろ
ん、上記振動板12の表面上に導電膜12bを介して実
装される圧電素子13は、上記ヘッド本体11の両側面
部に形成された複数条の個別インク流路14の配置と対
応して設けられている。
【0039】上記圧電素子13を備えた振動板12は、
図4および図5において説明したプリントヘッド本体1
1の左右両側面11a,11bに、接着剤または超音波
接合手段などによって接着される。これにより、個別イ
ンク流路14、凹部16aおよび貫通孔16bなどの各
部の側面開口部は塞がれ、プリントヘッドエレメント1
が完成する。したがって、このプリントヘッドエレメン
ト1では、個別インク流路14内にインクが充填された
状態において、振動板12が個別インク流路14の内側
へ撓み変形すると、個別インク流路14内の容積が減少
することによって、インク吐出用ノズル導孔10からイ
ンクが吐出するようになっている。
【0040】なお、上記においては、あらかじめ圧電素
子13を取付けた振動板12をプリントヘッド本体11
の左右両側面11a,11bに接着すると述べたが、圧
電素子13は、導電膜12bを表面に形成した段階にお
いて振動板12をプリントヘッド本体の図1の両側面に
接着し、その後に圧電素子13をたとえばチップボンデ
ィングと同様の手法によって取付けるようにしてもよ
い。
【0041】図9は、上記フレキシブルコード2の平面
図である。このフレキシブルコード2は、薄肉の偏平な
ポリイミド等でできた合成樹脂製などの可撓性シート材
20の片面に、銅などの導電層を設けることにより、導
電層が一層の導電配線パターン22が形成されたもので
ある。なお、この導電配線パターン22の表面には、端
子部となる一部を残して絶縁膜が形成されるなどして外
部との絶縁処理が適宜施されている。このフレキシブル
コード2は、上記プリントヘッドエレメント1の複数の
圧電素子13に対する駆動用電力の供給を行うためのも
のであり、その長手方向一端部には、各種の入力信号が
入力される端子23や、これらに接続されたドライバー
IC24を通じて駆動用電流が供給される構成となって
いる。上記導電配線パターン22の先端部には、たとえ
ば計4個のプリントヘッドエレメント1の各圧電素子1
3に接触させるための複数の端子部25が形成されてい
る。
【0042】上記フレキシブルコード2は、その長手方
向に沿って谷折り部26aと山折り部26bとが交互に
形成されており、図2に示すように、導電配線パターン
22が形成されている片面側が上記山折り部26bを挟
んで両側に露出するように折り返される。そして、図3
に示すように、このフレキシブルコード2の谷折り部2
6aによって凹状に形成された部分は各プリントヘッド
エレメント1の底面部に外嵌されるとともに、山折り部
26bによって2枚重ね状に折られた部分は、複数のプ
リントヘッドエレメント1どうしの各相互間に挟み込ま
れる。
【0043】上記フレキシブルコード2を挟み込んだ計
4個のプリントヘッドエレメント1は、これらの各前面
部1aどうしが同一方向に揃えられており、圧電素子1
3が形成された両側面部どうしが相互に対向するように
並べられる。また、これら計4個のプリントヘッドエレ
メント1の両側には、一対のクランプ体3a,3bが配
され、これらクランプ体3a,3bどうしをボルト(図
示略)などによって相互に連結させることにより、これ
ら全体の結合が図られている。ただし、本願発明では、
これら全体の結合手段としては、各プリントヘッドエレ
メント1どうしを接着剤などを用いて相互に接着させて
もよいことは勿論である。
【0044】上記のようにして計4個のプリントヘッド
エレメント1に挟み込まれたフレキシブルコード2は、
その導電配線パターン22の各端子部25が、各プリン
トヘッドエレメント1の圧電素子13と対面することと
なり、図10に示すように、それらの各端子部25は、
各圧電素子13と接続されている。また、導電配線パタ
ーン22のグランド配線28は、振動板12の導電膜1
2bに接続されている。このように計4個のプリントヘ
ッドエレメント1に対してフレキシブルコード2を挟み
込んでその配線接続を行う方法としては、たとえばフレ
キシブルコード2が平坦な状態において計4個のプリン
トヘッドエレメント1の片面側をフレキシブルコード2
に接着させた後にフレキシブルコード2を折り返す方法
や、一定間隔を隔てて並べた計4個のプリントヘッドエ
レメント1に対して予め所定状態に折り返したフレキシ
ブルコード2を挟み込みながら配線接続を行う方法な
ど、種々の方法を採用することが可能であるが、本願発
明はその具体的な方法を問うものではない。
【0045】なお、上記フレキシブルコード2には、プ
リントヘッドエレメント1に形成された凸状部19bを
嵌入させるための孔部27を適宜設けるなどして、フレ
キシブルコード2がプリントヘッドエレメント1の外部
に不体裁に嵩張らないようにすることが望まれる。ま
た、図10に示すように、フレキシブルコード2がプリ
ントヘッドエレメント1の前後の凸状部19a,19c
の相互間に収まるようにすれば、計4個のプリントヘッ
ドエレメント1を並べたときに上記凸状部19a,19
b間に形成される空間部にフレキシブルコード2を配置
させておくことができ、インクジェットプリントヘッド
全体の幅がフレキシブルコード2の厚み分だけ嵩張ると
いった不具合を解消することもできる。フレキシブルコ
ード2のドライバーIC24や端子23が形成された部
位は、図1および図3に示すように、たとえばクランプ
体3bの外面部に配され、端子23への電気配線接続が
容易に行えるように配慮されている。
【0046】上記のようにして組立てられたプリントヘ
ッドAは、図11(a)に示すように、各プリントヘッ
ドエレメント1の前面部1aには、インク吐出用ノズル
導孔10がたとえば8個×2列で設けられており、全体
としては8個×8列のインク吐出用ノズル導孔10が具
備されている。ただし、これら各プリントヘッドエレメ
ント1の8個×2列のインク吐出用ノズル導孔10は、
第1列n1と第2列n2とでは、その上下方向の高さが
所定の最小ピッチPだけ位置ずれしている。また、互い
に隣り合う2つのプリントヘッドエレメント1,1間に
おいても、インク吐出用ノズル導孔10の高さが上記最
小ピッチPだけ位置ずれしており、結局、合計8列のイ
ンク吐出用ノズル導孔10の全ての列が所定の最小ピッ
チPずつ順次その高さ位置がずれるように設定されてい
る。
【0047】このようにインク吐出用ノズル孔10の高
さに変化をもたせたプリントヘッドAの製造は、計4個
のプリントヘッドエレメント1を製造する段階におい
て、各プリントヘッドエレメント1ごとにインク吐出用
ノズル導孔10の高さを相違させておく方法を採用する
ことができる。また、これとは異なる方法として、各プ
リントヘッドエレメント1の製造段階では全てのインク
吐出用ノズル導孔10の高さを同一にしておき、計4個
のプリントヘッドエレメント1を並べる際にそれらの高
さをずらせる方法を採用してもよい。何れにしても本願
発明はその具体的な方法は問われない。
【0048】また、上記プリントヘッドAにおいては、
たとえば最右端のプリントヘッドエレメント1(1A)
のインク吐出用ノズル導孔10の第2列n2と、その隣
りのプリントヘッドエレメント1(1B)のインク吐出
用ノズル導孔10の第1列n1aとの横方向のピッチP
aは、各プリントヘッドエレメント1におけるインク吐
出用ノズル導孔10の水平方向の最小ピッチP1の整数
倍(たとえば2倍)に設定されている。すなわち、この
プリントヘッドAでは、相互に隣り合う2つのプリント
ヘッドエレメント1,1の相互に接近し合う2列のイン
ク吐出用ノズル導孔10の相互間寸法Paが各プリント
ヘッドエレメント1のインク吐出用ノズル導孔10の横
方向の最小ピッチP1の整数倍になるように設定されて
いる。このような設定は、上記最小ピッチP1の寸法を
勘案して、各プリントヘッドエレメント1の厚み寸法を
決定することによって達成することが可能である。
【0049】図11(b)に示すノズル板4は、薄肉の
合成樹脂板あるいは金属板などから構成されており、各
貫通孔状の複数のノズル孔40が精密形成によって設け
られている。これらのノズル孔40は、プリントヘッド
Aの8個×8列のインク吐出用ノズル導孔10と同配置
であるが、その口径はインク吐出用ノズル導孔10の口
径よりも小さく設定されている。すなわち、金型成形に
よって形成されるインク吐出用ノズル導孔10の口径は
たとえば0.2mm程度に形成されるが、このノズル板
4のノズル孔40は、たとえばレーザ加工などによって
それよりも微細な口径とされている。このノズル板4
は、それらの各ノズル孔40がプリントヘッドAの各イ
ンク吐出用ノズル導孔10と位置合わせされ、上記プリ
ントヘッドAの前面部に接着されるなどして取付けられ
ている。
【0050】また、上記プリントヘッドAの後面部に
は、図12に示すように、各プリントヘッドエレメント
1のインク流入口15が計4箇所配置されているが、こ
の後面部には、図2に示すようなインク吸入具5が取付
けられる。このインク吸入具5は、その後部に突設され
たインク吸入用ノズル50に連通するインク流路51を
備えるものであり、このインク流路51の計4箇所の開
口部52を前面部に有するものである。上記インク吸入
用ノズル50は、インクカートリッジまたはインクタン
ク内に挿入されるものである。このインク吸入具5は、
インク吸入用ノズル50から吸入されて上記計4箇所の
開口部52に到達したインクが各プリントヘッドエレメ
ント1のインク流入口15内へ供給されるように配慮さ
れた上で、プリントヘッドAの後部に取付けられ、これ
により図1に示したインクジェットプリントヘッドが完
成する。なお、このインク吸入具5は、インクを積極的
に吸入する機能を備えたものではない。
【0051】上記構成のインクジェットプリントヘッド
は、たとえばインクジェットプリンタのプラテンローラ
などに対面して取付けられるが、その電気配線接続はフ
レキシブルコード2の各端子23に所定の配線コードを
接続するだけでよい。計4個のプリントヘッドエレメン
ト1ごとに個別の配線接続作業を行う必要がないため、
その配線作業は極めて容易である。また、フレキシブル
コード2の各端子23に接続される配線コードは1組の
配線コードでよいから、このインクジェットプリントヘ
ッドの周囲に多数本の配線コードが乱雑な状態で配置さ
れるといったこともない。
【0052】上記インクジェットプリントヘッドは、計
4個のプリントヘッドエレメント1を並べて構成された
ものであるから、その画像ドット数が多く、たとえば1
度の出力によって2文字あるいは2行分の文字を同時に
印字することが可能となるなど、1度に出力できる画像
のサイズの拡大を図ることができる。その一方、フレキ
シブルコード2は、計4個のプリントヘッドエレメント
1の相互間に折り込まれて挟まれているために、インク
ジェットプリントヘッド全体の幅が極端に大きくなると
いうようなことを適切に回避でき、全体の小型化が図る
ことができる。
【0053】また、上記インクジェットプリントヘッド
の駆動は、フレキシブルコード2の各端子23への制御
信号や駆動電流の送信によって行うことができるが、各
プリントヘッドエレメント1のインク吐出用ノズル導孔
10から吐出されるインクは、その前面に配置されたノ
ズル板4のノズル孔40を通過して所望の記録媒体に投
射される。したがって、インク吐出用ノズル導孔10が
比較的大きな口径に形成されていても、実質的にはノズ
ル板4のノズル孔40の口径でインク吐出を行わせるこ
とができ、画像のドットを所望の微小なサイズに設定す
ることが可能である。さらに、インク吐出用ノズル導孔
10の配列に多少の誤差があったとしても、この誤差を
ノズル板4のノズル孔40の配列によって解消すること
も可能であり、各画像ドットの配列位置をも正確に設定
することが可能である。
【0054】上記複数のインク吐出用ノズル導孔10や
ノズル孔40は、図11において説明したように、それ
らの高さが所定の最小ピッチPずつ順次位置ずれしてい
る。したがって、このインクジェットプリントヘッドで
は、上下方向の画像ドットの密度を非常に小さくでき、
微細な画像の出力が可能となる。また、横方向のピッチ
は、所定の最小ピッチP1またはこのピッチP1の整数
倍のピッチPaに揃えられているために、全てのインク
吐出用ノズル導孔10を利用して画像形成を行う際の画
像を整えるための駆動制御も容易となる。
【0055】なお、上記実施例では、インク吸入具5か
ら吸入されたインクを計4個のプリントヘッドエレメン
ト1の各々に分配供給できるようにしているために、各
プリントヘッドエレメント1ごとに個別にインク供給を
行わせる場合と比較すると、全体の構成を簡素化および
小型化することができるという利点が得られる。しかし
ながら、本願発明は必ずしもこれに限定されず、たとえ
ば、カラーインクジェットプリントヘッドとして構成し
てもかまわず、この場合には、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラックなどの各色のインクを複数のプリントヘ
ッドエレメント1に対して個別に供給させるようにして
もよい。また、このように複数のプリントヘッドエレメ
ント1ごとにインクの色を変化させるような場合には、
各プリントヘッドエレメント1ごとにインク吐出用ノズ
ル導孔10の高さを相違させるような必要もない。
【0056】さらに、本願発明では、複数個並べられる
プリントヘッドエレメント1の具体的な個数も上記実施
例のように合計4個に限定されないことは勿論のこと、
プリントヘッドエレメント1の具体的な形状も上記実施
例のものに限定されない。プリントヘッドエレメント1
の前面部に形成されるインク吐出用ノズル導孔10の具
体的な個数や配列などは問わないほか、必ずしもプリン
トヘッドエレメント1の両側面に圧電素子13を設けて
おく必要もなく、たとえばそのうちの一側面にのみ圧電
素子13が設けられた構成としてもよい。
【0057】さらに、上記実施例では、フレキシブルコ
ード2を単一のものとし、その長手方向に沿って山折り
部と谷折り部を設け、山折り部によって2枚重ねされた
部分を複数並設されたプリントヘッドエレメントの各相
互間に挿入して各ヘッド本体の圧電素子との電気的導通
を図るようにしているが、フレキシブルコード2の構成
は、必ずしも上記のように単一のものにする必要はな
い。たとえば、各プリントヘッドエレメント1,1の各
相互間に、個別に形成された偏平状のフレキシブルコー
ドを挟み込み、このフレキシブルコードの両側面に形成
された端子部をこのフレキシブルコードの両側に位置す
ることになる隣接するヘッド本体の対向側面部における
各圧電素子に対して電気的に接続するように構成するこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかるインクジェットプリントヘッ
ドの一例を示す斜視図。
【図2】図1に示すインクジェットプリントヘッドの分
解斜視図。
【図3】図1のX1−X1線断面図。
【図4】本願発明のプリントヘッドエレメントを構成す
るプリントヘッド本体の一例を示す側面図。
【図5】図4のX2−X2線断面図。
【図6】図4の正面図。
【図7】図4に示すプリントヘッド本体の成形作業の一
例を示す説明図。
【図8】(a)は圧電素子を取付けた状態での振動板の
側面図、(b)はそのX3−X3線要部拡大断面図。
【図9】本願発明のフレキシブルコードの一例を示す平
面図。
【図10】プリントヘッドエレメントの圧電素子にフレ
キシブルコードを接続する状態の一例を示す説明図。
【図11】(a)は複数のプリントヘッドエレメントを
並べて組立てられたプリントヘッドの一例を示す正面
図、(b)はノズル板の一例を示す正面図。
【図12】図11(a)に示すプリントヘッドの背面
図。
【図13】従来のインクジェットプリントヘッドの一例
を示す断面図。
【符号の説明】
1 プリントヘッドエレメント 1a 前面部 1b 後面部 2 フレキシブルコード 3a,3b クランプ対 4 ノズル板 5 インク吸入具 10 インク吐出用ノズル導孔 11 プリントヘッド本体 12 振動板 13 圧電素子 14 個別インク流路 15 インク流入口 17 段落ち部 22 導電配線パターン 25 端子部 26a 谷折り部 26b 山折り部 50 インク吸入ノズル 51 インク流入口

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂一体成形によって作成され、前面部
    に複数のインク吐出用ノズル導孔が設けられるとともに
    側面部に上記各ノズル導孔と連通する複数の凹溝状のイ
    ンク流路が同時形成されたプリントヘッド本体と、この
    プリントヘッド本体の上記側面部に振動板を接着してそ
    の表面における上記各インク通路と対応する部位に圧電
    素子を設けてなるプリントヘッドエレメントを複数個有
    し、 上記複数個のプリントヘッドエレメントは、これらの各
    前面部が同一方向に揃えられて、各プリントヘッドエレ
    メントの上記側面部どうしが相互に対面するように並べ
    られており、かつ、 上記複数個のプリントヘッドエレメントの各相互間に挟
    みこまれた偏平状フレキシブルコードの端子部が各プリ
    ントヘッドエレメントの上記側面部に設けられた圧電素
    子に導通させられていることを特徴とする、インクジェ
    ットプリントヘッド。
  2. 【請求項2】 上記フレキシブルコードは、その片面に
    一層で形成された導電配線パターンの各端子部が上記複
    数のプリントヘッドエレメントの各圧電素子に対面接触
    するように、その長手方向に沿って山折りと谷折りが交
    互に繰り返されて上記複数のプリントヘッドエレメント
    の各相互間に折り込まれていることを特徴とする、請求
    項1に記載のインクジェットプリントヘッド。
  3. 【請求項3】 上記プリントヘッド本体の側面部に形成
    された凹溝状のインク流路の前端部には、このインク流
    路のその他の部位よりも深状に形成された段落ち部が形
    成されており、この段落ち部を介して上記インク流路が
    上記ノズル導孔に連通させられていることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載のインクジェットプリント
    ヘッド。
  4. 【請求項4】 上記複数個のプリントヘッドエレメント
    の各前面部には、各プリントヘッド本体の前面部に形成
    したノズル導孔よりも小さいノズル孔を精密形成したノ
    ズル板が取付けられていることを特徴とする、請求項1
    ないし3のいずれかに記載のインクジェットプリントヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】 上記複数個のプリントヘッドエレメント
    は、相互の隣合うプリントヘッドエレメントどうしの各
    々のノズル導孔の上下方向高さが各プリントへエレメン
    トのノズル導孔の上下方向の最小ピッチ分ずつ互いに位
    置ずれするように設定されていることを特徴とする、請
    求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェットプリ
    ントヘッド。
  6. 【請求項6】 上記複数個のプリントヘッドエレメント
    は、相互に隣合う2つのプリントヘッドエレメントの相
    互に近接し合う2列のノズル導孔の横方向間隔が各プリ
    ントヘッドエレメントのノズル導孔の横方向の最小ピッ
    チの整数倍になるように設定されていることを特徴とす
    る、請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェッ
    トプリントヘッド。
  7. 【請求項7】 上記複数個のプリントヘッドエレメント
    の後部には、インク吸入用ノズルを有するインク吸入具
    が取付けられているとともに、このインク吸入具には、
    上記インク吸入ノズル内に吸入されたインクを上記複数
    のプリントヘッドエレメントの後面部に形成されたイン
    ク流入口の各々に供給させるためのインク流路が形成さ
    れていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれ
    かに記載のインクジェットプリントヘッド。
JP7039828A 1994-10-28 1995-02-28 インクジェットプリントヘッド Pending JPH08174852A (ja)

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CA 2203783 CA2203783C (en) 1994-10-28 1995-10-26 Ink jet printhead and nozzle plate for use therewith
DE69514675T DE69514675T2 (de) 1994-10-28 1995-10-26 Tintenstrahlkopf und düsenplatte dafür
PCT/JP1995/002207 WO1996013388A1 (fr) 1994-10-28 1995-10-26 Tete d'impression d'une imprimante a jet d'encre et plaque a ajutages utilisee avec cette tete
EP95935577A EP0786342B1 (en) 1994-10-28 1995-10-26 Ink jet print head and nozzle plate used therefor
CN95195948A CN1085967C (zh) 1994-10-28 1995-10-26 喷墨印刷头及其使用的喷嘴板
KR1019970702367A KR100219736B1 (ko) 1994-10-28 1995-10-26 잉크제트 프린트 헤드 및 이에 사용되는 노즐판
US08/817,917 US6070965A (en) 1994-10-28 1995-10-26 Ink jet printhead with folded flexible cord, and nozzle plate used for the same

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008207351A (ja) * 2007-02-23 2008-09-11 Sii Printek Inc ヘッドチップユニット及びヘッドチップユニットの製造方法、インクジェットヘッド、並びに、インクジェットプリンタ
US7857536B2 (en) * 2000-09-15 2010-12-28 Silverbrook Research Pty Ltd Lockable printer
CN109664616A (zh) * 2018-11-29 2019-04-23 佛山市南海永恒头盔制造有限公司 异形物体表面印刷喷头

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