JPH08174202A - 溶融金属容器に付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材および出湯ノズルの開孔方法 - Google Patents

溶融金属容器に付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材および出湯ノズルの開孔方法

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JPH08174202A
JPH08174202A JP32077994A JP32077994A JPH08174202A JP H08174202 A JPH08174202 A JP H08174202A JP 32077994 A JP32077994 A JP 32077994A JP 32077994 A JP32077994 A JP 32077994A JP H08174202 A JPH08174202 A JP H08174202A
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molten metal
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powdery
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Yoji Kanechika
洋二 金近
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Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶湯の出湯ノズルの開孔時に、容易に自然開
孔することができる出湯ノズル開孔用粒状充填材および
出湯ノズル開孔方法を提供する。 【構成】 出湯ノズル開孔用粒状充填材21は、スライ
ディングノズル11のノズル孔19内の少なくとも上方
に充填される。これは溶融金属よりも高い融点を有する
物質またはそれに低い融点を有する物質を添加した物質
に、硫黄S、硼素B、希土類元素REMのうちの少なく
とも1種を添加した粒状の混合物、成形物または組成物
である。ステンレス溶鋼24が取鍋17内に注湯され滞
留している間、粒状充填材21の表層には焼結層22と
強固な凝固層23とが形成される。硫黄S、硼素B、希
土類元素REMは、金属凝固層23の靭性を低下させる
脆化作用を有するので、スライディングノズル11を開
状態にすれば、脆化した凝固層23はステンレス溶鋼2
4の静圧により容易に破壊され自然開孔に至る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉱石や合金などを含む
金属等の溶融、かつ溶解や製錬や精錬の各工程で使用さ
れる種々の溶融金属容器に付設されている溶融金属の出
湯用ノズル(以下、単に「出湯ノズル」ということがあ
る)を、出湯するために開放(開孔)状態にした際に、
溶融金属(以下、「金属溶湯」または単に「溶湯」とい
うことがある)等を自然に出湯させるために、予め出湯
ノズルのノズル孔内に充填しておく粒状充填材および出
湯ノズルの開孔方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、鉱石や合金や金属スクラップな
どを含む金属等を溶融、かつ溶解や製錬や精錬する各工
程では、溶融金属容器としてたとえば製練炉や、電気炉
や、取鍋や、精錬取鍋などが使用される。
【0003】このような容器内に溶湯を注入したり、あ
るいは原料を投入したりして生成され貯留している主た
る金属溶湯は、いずれにしても容器外へ排出または流出
(以下、簡単に「出湯」ということがある)される。こ
のために、容器の底または側壁には、溶湯等を出湯する
ための出湯装置または流量調整出湯装置、たとえばスラ
イディングノズル装置やストッパノズル装置が付設され
ている。
【0004】以下、このような各種の容器や装置に関し
て、溶湯を貯留し次工程へ運搬して出湯する取鍋、また
は単に、次工程へ運搬するだけでなく貯留している溶湯
を精錬するために用いられる精錬取鍋と、これらに付設
されているスライディングノズル装置の事例を利用し
て、説明していく。
【0005】スライディングノズル装置は、図3に示す
ように上部ノズル1、上部プレート2、下部プレート
3、下部ノズル4などを含んで構成され、下部プレート
3を摺動させることによって取鍋内に貯留している溶湯
の出湯を流量調整または停止するもである。このような
スライディングノズル装置の付設された取鍋内に溶湯を
注入するに際して、上部ノズル1および上部プレート2
のノズル孔内に侵入した高温の溶湯は、容器自体が余熱
されていても冷却され凝固するので、下部プレート3を
摺動してノズル孔を全開放(開孔)しても取鍋外へ溶湯
が出湯しない、いわゆるスライディングノズル装置の不
開孔状態が発生する。このため、従来上部ノズル1およ
び上部プレート2のノズル孔内に粒状充填材5を充填し
てノズル孔を封止し、溶湯の侵入を防止する方法が採用
されている。
【0006】この粒状充填材5としては、たとえば珪砂
など、種々の材質や粒度のものが使用されている。しか
しながらこのような粒状充填材5においては、取鍋内
に外部から溶湯を注入する際の初期溶湯注入流(溶湯
流)によって、充填されている粒状充填材5の上部が流
される、取鍋内に貯湯されている溶湯の熱によって、
粒状充填材5がノズル孔内で焼結し、焼結層が形成され
る、ノズル孔内上部から粒状充填材5の粒子間に溶湯
が侵入し、厚くて強固な侵入凝固層が形成されるという
問題点がある。特に、最近普及の著しい真空脱ガス等の
2次精錬を行う場合には、溶湯温度の上昇や精錬時間の
長時間化や2次精錬処理と連続鋳造処理とをマッチング
させるための2次精錬後の待ち時間の長時間化等がやむ
を得ず生じることが多いので、溶湯が精錬取鍋から出湯
されるまでの滞留時間が非常に長くなる。このため前記
焼結層または侵入凝固層の形成は著しく促進される。こ
のようになると精錬取鍋中の溶湯を出湯するのにスライ
ディングノズルを解放状態(開孔状態)にしても、溶湯
静圧によって前記焼結層または侵入凝固層が容易に自然
に破れなくなり、溶湯静圧で自然に開孔させるいわゆる
自然開孔が困難になる。この場合には、下部ノズル4か
ら酸素ランスを挿入し、酸素ガスを吹き付けて前記焼結
層または侵入凝固層を時間をかけて溶融させてノズル孔
を強制的に開孔させるいわゆる酸素開孔を行わねばなら
ない。このような酸素開孔は非常に危険な作業であるば
かりでなく、高価な溶湯の放出(捨て去る)による歩留
の低下や計画溶湯量の確保不能、溶湯出湯の遅延とこの
ための溶湯温度の低下(管理温度外れ)などによって次
工程の処理作業にも多大な悪影響を与えるので安全上、
品質上ならびに経済上の損失が非常に大きい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点に対
処するために、従来より多数の先行技術が開示されてい
る。特公昭46−21830号公報に開示されている先
行技術は、ノズル孔内の溶湯の凝固を防止するため、下
部プレート3が閉状態にあるとき、下部プレート3に設
けた細孔から不活性ガスをノズル孔内に供給する粒状充
填材を用いない方法である。この方法は途中で溶湯の注
湯を停止し、再注湯する場合においては有効な方法であ
るけれども、溶湯滞留時間が長時間に及ぶ真空脱ガス等
の2次精錬を行う場合には、不活性ガスによってノズル
内溶湯が冷却され、凝固するおそれがあるので適用する
ことができない。
【0008】特開昭55−10374号公報に開示され
ている先行技術は、スライディングノズルのノズル孔内
に溶融金属と接する上部には有機質バインダを含む粒状
充填材を、下部には通常の粒状充填材を充填する方法で
ある。この方法は溶融金属の流動による粒状充填材の流
失、浮上がりに対しては効果を有するけれども、溶融金
属の温度が高く、取鍋内の滞留時間が長い2次精錬が行
われる場合には効果が認められなくなる。
【0009】特開昭52−147523号公報に開示さ
れている先行技術は、スライディングノズルのノズル孔
内に溶融金属と接する上層には高粘性ガラスを生じる耐
火性材料粉末を充填して溶湯の侵入を防止し、下層には
炭素を混合した耐火性材料粉末を充填して焼結を防止す
る方法である。
【0010】特開昭55−94776号公報に開示され
ている先行技術は、スライディングノズルのノズル孔内
に、下層には粗度の粗い粒状充填材を充填して焼結を防
止し、その表面を焼結層を形成しやすい不定形耐火物で
被覆して溶湯の侵入を防止する方法である。
【0011】特開昭52−147523号公報および特
開昭55−94776号公報に開示されている先行技術
はいずれも従来技術の問題点を解決するために開発され
たものであるけれども、本発明者の調査によるといずれ
も充分な効果が得られない。本発明者らの調査では、図
3に示すようにスライディングノズルの粒状充填材5に
は溶湯との界面に従来知られている溶湯の深い侵入を防
止する焼結層6のほかに凝固層7の形成が認められる。
この焼結層6は、適度な厚さを有しほどほどの強度を保
有する程度に形成されることが、粒状充填材5の粒子間
に溶湯の深い侵入を防止するために、必要である。一
方、この凝固層7は溶湯の取鍋内滞留時間が長い場合に
より形成されやすく、焼結層6の上層に侵入した溶湯が
焼結層と絡み合った状態で溶湯流動の少ない炉底で長期
滞留中に凝固して形成される。この凝固層7の熱間強度
は焼結層のそれよりも高いので、凝固層7の形成および
その発達程度によって自然開孔の成功率を表す自然開孔
率が大幅に低下する。また凝固層7の熱間強度は取鍋内
に注入され貯留される溶湯成分にも依存するので、たと
えば高温強度が高く、靭性の優れたチタンおよびニオブ
添加ステンレス鋼の自然開孔率は低い。以上のように先
行技術はいずも問題点を有しており、特に溶湯の精錬取
鍋内における滞留時間の長い場合にはスライディングノ
ズルの自然開孔率が低い水準に止まっている。
【0012】本発明の目的は、前記従来技術の諸問題点
を解消し、溶融金属容器に付設されている溶融金属すな
わち溶湯の出湯ノズルの開放(開孔)時に、たとえ種々
の成分組成を有し高温の溶湯が容器内に長く滞留した場
合であっても、開孔困難あるいは不能に陥ることなく、
容易に自然開孔し容器外へ出湯させることができる出湯
ノズル開孔用の粒状充填材および出湯ノズルの開孔方法
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶融金属より
も高い融点を有する物質から成る粉状または粒状物質、
あるいは主となる溶融金属よりも高い融点を有する物質
に低い融点を有する物質を添加して成る粉状または粒状
物質に、硫黄S、硼素B、希土類元素REMおよびこれ
らの各化合物や、合金のうちから選ばれる少なくとも1
種を添加して成る粒状物であることを特徴とする溶融金
属容器に付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材であ
る。また本発明は、前記溶融金属よりも高い融点を有す
る物質から成る粉状または粒状物質が、珪砂、クロム鉄
鉱石粒、カーボン粒、酸化アルミニウム粒のうちから適
宜選ばれる1種の物質から成る粉状または粒状の物質で
あるか、あるいは、同様にして選ばれる2種以上の物質
を混合または溶融して成る粉状または粒状物質であるこ
とを特徴とする。さらに本発明は、前記主となる溶融金
属よりも高い融点を有する物質に低い融点を有する物質
を添加して成る粉状または粒状物質が、珪砂、クロム鉄
鉱石粒、カーボン粒、酸化アルミニウム粒のうちから適
宜選ばれる少なくとも1種にアルカリ酸化物を添加し、
混合または溶融して成る粉状または粒状物質であること
を特徴とする。また、本発明の前記硫黄S、硼素B、希
土類元素REMおよびこれらの各化合物や合金の添加量
は、各添加元素純分量としてそれぞれ5wt.%以下で
あることを特徴とする。またさらに本発明は、前記粉状
または粒状物質に、硫黄S、硼素B、希土類元素REM
およびこれらの各化合物や合金のうちから適宜選ばれる
少なくとも1種が添加され、さらに混合されて成る粒状
の混合物であることを特徴とする。また本発明は、前記
粉状または粒状物質に、硫黄S、硼素B、希土類元素R
EMおよびこれらの各化合物や合金のうちから適宜選ば
れる少なくとも1種が添加され、少なくともこの1種が
粉状または粒状物質の表面に付着または被覆されて成る
粒状の成形物であることを特徴とする。また本発明は、
前記粉状または粒状物質に、硫黄S、硼素B、希土類元
素REMおよびこれらの各化合物や合金のうちから適宜
選ばれる少なくとも1種が添加され、少なくともこの1
種が粉状または粒状物質に含まれて成る粒状の組成物で
あることを特徴とする。またさらに本発明は、溶融金属
よりも高い融点を有する物質から成る粉状または粒状物
質、あるいは主となる溶融金属よりも高い融点を有する
物質に低い融点を有する物質を添加して成る粉状または
粒状物質に、硫黄S、硼素B、希土類元素REMおよび
これらの各化合物や合金のうちから選ばれる少なくとも
1種を添加し、さらに混合して成る粒状の混合物、前記
粉状または粒状物質の表面に付着または被覆して成る粒
状の成形物または前記粉状または粒状物質に含ませて成
る粒状の組成物とし、前記粒状の混合物、成形物または
組成物を、溶融金属容器に付設される出湯ノズルのノズ
ル孔内の少なくとも容器内側に充填した状態下で、容器
内に溶融金属を注入し、その後、出湯ノズルを開孔する
ことを特徴とする溶融金属に付設される出湯ノズルの開
孔方法である。
【0014】
【作用】本発明に従えば、出湯ノズル開孔用の粒状充填
材として、たとえば2000℃近くにもなる高温度領域
においても耐火性、軟化や溶融しない性質などを有する
耐火材料の如く、溶湯よりも高い融点を有する物質から
成る粉状または粒状物質、あるいは同様な主となる高い
融点を有する物質にたとえば、無機質のガラス質材料の
如き溶湯よりも低い融点または軟化点を有する物質を添
加して成る粉状または粒状物質に、さらに硫黄S、硼素
B、希土類元素REMおよびこれらの各化合物や合金の
うちから選ばれる少なくとも1種を添加して成る粒状物
質が提供される。
【0015】前述の如く、溶湯の容器内滞留時間の長い
場合には、この溶湯と粒状充填材との界面には溶湯の深
い侵入を防止する焼結層のほかに、凝固層が形成され
る。この凝固層は、焼結層の上層に侵入した溶湯が焼結
層と絡みあった状態で、溶湯のほぼ静止状態にある、溶
湯流動の少ない容器底や側壁において溶湯の長期滞留中
に次第に成長しながら凝固していき形成される。このよ
うにして、形成される凝固層には、粒状充填材として充
填される粒状物質中に、この凝固層を脆化させる作用を
有する硫黄S、硼素B、希土類元素REMのうちの少な
くとも1種が含まれているので、凝固層の熱間強度や靭
性を大幅に低下させることができて、出湯ノズルの開放
(開孔)時に、容器内に貯留している溶湯の静圧によっ
て凝固層が非常に破壊され易くなる。このため、たとえ
溶湯の容器内滞留時間が長い場合でも、出湯ノズルの自
然開孔率を大幅に向上させることができる。
【0016】また本発明に従えば、溶湯よりも高い融点
を有する物質から成る粉状または粒状物質は、前述の如
き性質を有する耐火材料または耐火材料の原料ともなる
ものであって、珪砂、クロム鉄鉱石粒、カーボン粒、酸
化アルミニウム粒のうちから適宜選ばれる1種の物質か
ら成る粉状または粒状の物質であるか、あるいはこれら
の物質のうちから選ばれる2種以上の物質を単に混合す
るか、または溶融して成る粉状または粒状の物質であ
る。いずれにしても、常温から高温度領域において、簡
単に化学反応しない比較的安定な物質であり、このよう
な粉状または粒状物質を必要とする。
【0017】また本発明に従えば、主となる溶湯よりも
高い融点を有する物質に低い融点または軟化点を有する
物質を添加して成る粉状または粒状物質として、前述の
如き珪砂、クロム鉄鉱石粒、カーボン粒、酸化アルミニ
ウム粒のうちから適宜選ばれる少なくとも1種に、無機
質で非晶質のガラス質材料とも成るアルカリ酸化物(K
20,Na2O)を添加し、両者を単に混合するか、また
は溶融して成る粉状または粒状の物質が提供される。
【0018】この粉状または粒状の物質において、溶湯
の温度領域よりも高い融点を有する前記珪砂ほかから選
ばれる物質に、この溶湯の温度領域よりも比較的低い融
点または軟化点を有するアルカリ酸化物を適量添加する
ことによって、溶湯の注入初期に、この溶湯と粒状充填
材との界面において、このアルカリ酸化物を逸速く溶融
させて、前記珪砂ほかから選ばれる物質とともに素早く
適度な厚さを有する焼結層を形成することができる。こ
のアルカリ酸化物のうち、前記K20,Na2Oは、代表
的な無機質のガラス質材料であり、非晶質であるので通
常粘度(ポアズ)で表され、軟化点(変形点、軟化温
度)や流動点(流動域)や作業点(作業温度域)や溶融
温度などで定義され表現されるが、結晶構造を有する金
属の如き融点はない。このK20,Na2Oなどのガラス
質材料の軟化点や、ガラス細工加工などの実作業を行う
作業点は約630〜1000℃であり、特殊なものは1
200℃付近になるものもあるが、一般的に1000℃
を越える金属の融点より低い。そして、このアルカリ酸
化物を添加する場合、その添加量が少なすぎると焼結層
が素早く形成され難いし、多すぎると焼結層の厚さが厚
くなり過ぎる。
【0019】このように素早く、しかも余り強固ではな
い適度な焼結層を形成することによって、粒状充填材の
粒子間に溶湯が深く侵入していくのを妨げることができ
るので、この侵入した溶湯とともに形成される前記凝固
層が分厚く強固なものに形成されるのを防止することが
できる。
【0020】また本発明に従えば、前記硫黄S、硼素
B、希土類元素REMおよびこれらの各化合物や合金の
添加量は、各添加元素純分量としてそれぞれ5wt.%
以下である。これらの各添加元素は、いずれも溶湯が凝
固して製造される金属の材質を脆化し、この金属の熱間
強度や熱間加工性を低下させる。したがって、これによ
って前記各添加元素の過剰な添加が防止され、溶湯中の
前記各添加元素の含有率の増大が抑えられるので溶湯の
靭性低下を招くことなく、出湯ノズルの自然開孔率の向
上を図ることができる。
【0021】また本発明に従えば、粒状充填材として、
前記粉状または粒状物質に、前記硫黄S、硼素B、希土
類元素REMおよびこれらの各化合物や合金のうちから
適宜選ばれる少なくとも1種が添加され、添加後にさら
に混合されて成る粒状の混合物、添加後にさらに少なく
とも1種が前記粉状または粒状物質の表面に付着または
被覆されて成る粒状の成形物、または添加後にさらに少
なくとも1種が前記粉状または粒状の物質に含ませて成
る粒状の組成物が提供される。
【0022】粒状充填材としてこのような混合物、成形
物、または組成物のいずれを使用しても、前述の如く溶
湯が凝固して製造される金属の材質に対して脆化作用を
有する前記硫黄Sをはじめとする各添加元素のうちの少
なくとも1種が添加されているので、出湯ノズルの自然
開孔を阻害する凝固層も脆化させ、その靭性を大幅に低
下させることができる。このため、溶湯の容器内滞留時
間が長い場合でも、出湯ノズルの自然開孔率を大幅に向
上することができる。
【0023】特に、前記混合物や成形物を使用すること
によって、前記各添加元素のうちの少なくとも1種と溶
湯との反応界面の面積が増大するので、凝固層の靭性は
全域にわたってむらなく低下する。したがって、出湯ノ
ズルの開孔時に凝固層は短時間で確実に破壊に至り、出
湯ノズルの自然開孔率を大幅に向上させることができ
る。
【0024】さらに本発明に従えば、溶湯よりも高い融
点を有する物質から成る粉状または粒状物質、あるいは
主となる溶湯よりも高い融点を有する物質に低い融点ま
たは軟化点を有する物質を添加して成る粉状または粒状
物質に、硫黄S、硼素B、希土類元素REMおよびこれ
らの化合物や合金のうちから選ばれる少なくとも1種を
添加し、添加後さらに混合して成る粒状の混合物、添加
後さらに前記粉状または粒状物質の表面に付着または被
覆して成る粒状の成形物、または添加後、さらに前記粉
状または粒状物質に含ませて成る粒状の組成物とし、こ
のような粒状の混合物、成形物または組成物を、溶融金
属容器に付設される出湯ノズルのノズル孔内の少なくと
も容器内側(ノズル孔内の上部)に充填した状態下で、
容器内に溶湯を注入し、その後、出湯ノズルを開孔する
方法で行われる。これによって、出湯ノズルの自然開孔
を阻害する凝固層の靭性が大幅に低下するので、この凝
固層が容易に自然に破壊するに至り、たとえ溶湯の容器
内滞留時間が長い場合でも出湯ノズルの自然開孔率が大
幅に向上する。
【0025】また、粒状充填材としての前記粒状の混合
物、成形物または組成物が少なくとも出湯ノズル孔内の
上部に配置されるように少量充填すればよいので、容器
内の溶湯および容器外へ出湯された溶湯中の前記各添加
元素含有率の増大を抑制することが可能となり、この溶
湯から製造される金属の熱間強度や熱間加工性の低下を
招くことなく、前記凝固層の靭性を軽減させ、その熱間
強度を低下させることができるので、出湯ノズルの自然
開孔率の向上を図ることができる。また、粒状の混合
物、成形物または組成物の消費量を低減することができ
る。
【0026】
【実施例】図1は、本発明を好適に実施することのでき
るスライディングノズルの閉状態の状況を示す断面図で
ある。溶融金属容器の1つである取鍋17の底部に設け
られているスライディングノズル11は、上部ノズル1
2と、その下部に嵌合されている上部プレート13と、
上部プレート13に対し、水平に摺動自在の下部プレー
ト14と、下部プレート14の下部に嵌合されている下
部ノズル15とを含んで構成される。前記上部ノズル1
2は取鍋17の底部に配置されているマスれんが16に
嵌合されており、前記上部プレート13は取鍋17の最
外層を形成する鉄皮18に図示を省略する固定治具によ
って固定されている。これらの上部ノズル12と上部プ
レート13とは、同一直径の出湯ノズル孔を有してお
り、両者の出湯ノズル孔は共通の鉛直軸線を有する。ま
た前記下部プレート14と下部ノズル15の出湯ノズル
孔についても全く同様である。前記下部プレート14は
図示を省略する油圧シリンダによって水平に摺動され
る。図1には上部ノズル12と上部プレート13とによ
って形成される出湯ノズル孔19が下部プレート14の
上面で閉塞している状態を示している。
【0027】本発明に係る粒状充填材21、すなわち出
湯ノズル開孔に使用される前記混合物、成形物また組成
物は、前記出湯ノズル孔19内の少なくとも取鍋17の
内側(上方)に必要最小限量が充填される。この出湯ノ
ズル開孔用の粒状充填材21は、溶融金属(溶湯)24
が含クロム溶銑やステンレス鋼溶鋼である場合、特に前
述の如くたとえば珪砂、クロム鉄鉱石粒、アルミナ粒、
ジルコン粒、カーボン粒等の溶湯よりも高い融点を有す
る物質に、硫黄S、硼素B、希土類元素REMおよびこ
れらの各化合物や合金のうちから選ばれる少なくとも1
種を添加し、添加後さらにそれぞれ処理されてなる粒状
の混合物、成形物または組成物を使用することが好まし
い。
【0028】また同じく溶湯よりも高い融点を有する物
質に、たとえばK2OやNa2O等のアルカリ酸化物(非
晶質のガラス質材料)などの溶湯よりも低い融点または
軟化点を有する粉状または粒状の物質を添加してなる粉
状または粒状の物質に、さらに硫黄S、硼素B、希土類
元素REMおよびこれらの各化合物や合金のうちから選
ばれる少なくとも1種を添加し、添加後さらにそれぞれ
処理されてなる粒状の混合物、成形物または組成物を使
用することが好ましい。
【0029】このような粒状充填材21が前記出湯ノズ
ル孔19内の上方のみに充填される場合、その下層には
焼結性の悪い下層充填材20が充填されることが好まし
い。この下層充填材20の成分組成は、たとえば主成分
としてSiO2 92wt.%、Al23 6wt.%、
Clwt.%である。前記粒状充填材21および下層充
填材20を出湯ノズル孔19内に充填した後、たとえば
ステンレス溶鋼などの溶湯24が取鍋17に注入され
る。この溶湯24が取鍋17内に注入され滞留している
間、溶湯24と前記粒状充填材21との接触界面には、
焼結層22と凝固層23とが形成される。凝固層23は
溶湯24の取鍋17内滞留時間が長い場合により厚く強
固に形成されやすく、焼結層22の上層における粒状充
填材21の粒間に侵入した溶湯24が焼結層22と絡み
合った状態で凝固して形成される。この凝固層23は高
温強度ならびに靭性が高いので、凝固層23の形成によ
って自然開孔率が大幅に低下する。しかしながら、粒状
充填材24中に保有されている前記硫黄S、硼素B、希
土類元素REMの各添加元素は脆化作用を有しているの
で、凝固層23を脆化させ、出湯ノズルの開孔時に取鍋
17内の溶湯24の静圧によって凝固層23を自然に破
壊しやすくして出湯ノズルの自然開孔率を向上させるこ
とができる。
【0030】このように使用される粒状充填材21中に
添加される硫黄Sは、凝固層23中の含有量が多くなる
と、950℃付近では脆くて変形能を持たないFeSが
結晶粒界に晶出し、この凝固層23を脆化させる。また
1100℃付近では、このFeSと鉄とが結晶粒界で共
晶を作って融点を低下し、この凝固層23の融解をし易
くすることによって凝固層23を脆化する。同様に添加
される硼素Bは、凝固層23中の含有量が多くなると、
Fe2Bなど脆い金属間化合物を結晶粒界に晶出し、こ
の凝固層23を脆化させる。さらに希土類元素REM
(Rare Earth Metal)はLa、Ce、Y等の複合金属で
あり、鉄中への溶解限が非常に小さいので、脆い金属間
化合物や析出物を多量に結晶粒界に晶出し、凝固層23
を脆化させる。いずれにしてもこのような凝固層23の
脆化作用を有する硫黄S、硼素B、希土類元素REMの
添加量は各添加元素純分量としてそれぞれ5wt.%以
下の必要最小限量とすることが好ましい。これらの添加
量を5wt.%以下に限定したのは、5wt.%を越え
る添加量では、溶湯24中におけるこれらの元素の含有
率が増大し、凝固後に幾多の工程を経て得られるステン
レス鋼帯等の金属製品の靭性が大幅に低下するおそれが
あるからである。またこれらの硫黄S、硼素B、希土類
元素REMはこれらの各化合物や合金として添加されて
もよく、単独添加でも複合添加でもほぼ同等の効果を示
すので、少なくとも1種をし添加すればよい。
【0031】前記出湯ノズル開孔用の粒状充填材21は
粒状物として使用される。この粒状物の粒径は0.5〜
2.5mmに調整するのが好ましい。その粒径を0.5
〜2.5mmに限定したのは、粒径が2.5mmを越え
ると粒子間に溶湯24が深く侵入して厚い侵入凝固層を
形成し、自然開孔が困難になり、一方0.5mm未満で
は焼結層が著しく厚く形成し、その熱間強度が大きくな
り軟化し難く強固となるので、自然開孔が困難になるか
らである。
【0032】図2は、図1に示すスライディングノズル
の開状態の状況を示す断面図である。図1と対応する部
分には同一の参照符を付す。取鍋17に付設されるスラ
イディングノズル11を開孔し出湯するに際して、前記
下部プレート14を摺動させ、各出湯ノズル孔19の軸
線を一致させ開孔させる。これによって前記出湯ノズル
孔19内に充填されていた前記下層充填材20と出湯ノ
ズル開孔用の粒状充填材21とがまず取鍋17外に排出
され、前記凝固層23と焼結層22とがブリッジ状に残
留する場合がある。前述のように凝固層23は脆化され
ており、その熱間強度や靭性が大幅に低下しているの
で、取鍋17内の溶湯24の静圧によって前記焼結層2
2とともに短時間で確実に破壊に至り、いわゆる自然開
孔によってスライディングノズル11の開孔が行われ、
出湯が開始される。
【0033】次に本実施例の優れたノズル開孔特性をよ
り具体的に説明する。本実施例で具体的に取鍋17内に
注入した後出湯した対象溶湯24としては、比較的に自
然開孔のし難いステンレス鋼溶鋼を選び、その鋼種とし
て、代表的なフェライト系ステンレス鋼であるSUS4
30と、高温強度と靭性が高く従来法では自然開孔率の
低いSUS444(19Cr−2Mo−0.4Nb)と
に実施した。図1に示すスライディングノズル11の出
湯ノズル孔19内の下層には平均粒径1.0mmの前記
成分組成を有する下層充填材20が充填され、その上層
には本発明に係る出湯ノズル開孔用の粒状充填材21が
充填される。表1に、本発明に係る出湯ノズル開孔用の
粒状充填材21と従来法の上層充填材との成分組成を示
す。本発明に係る出湯ノズル開孔用の粒状充填材21に
は硫黄S、硼素B、希土類元素REMが添加されてい
る。この粒状充填材21の平均粒径は本発明法および従
来法とも1.0mmの同一粒径とした。スライディング
ノズル11の出湯ノズル孔19内に前記ノズル開孔用の
粒状充填材21と下層充填材20とを充填した後、精錬
取鍋17内にステンレス溶鋼の溶湯24を注入した。こ
の粒状充填材21としては、前記粒状の混合物を使用し
た。受鋼した精錬取鍋17は真空脱ガス装置において2
次精錬された後、連続鋳造装置に搬送され、出湯され、
連続鋳造された。受鋼時の溶鋼温度は1700〜185
0℃であった。連続鋳造装置においてはスライディング
ノズル11を開状態にして、精錬取鍋17内に滞留して
いるステンレス鋼の溶湯24を図示しないタンディシュ
内に出湯した。なおこの溶湯24の取鍋17内滞留時間
は60〜200分であった。表1には、本発明法と従来
法のスライディングノズルの自然開孔率を示している。
表1から従来法では自然開孔率が全般に低いけれども、
本発明では自然開孔率は高く大幅に向上していることが
判る。また硫黄S、硼素B、希土類元素REMの添加効
果はいずれも同等であり、添加量については、硫黄Sの
場合1wt.%の添加量で充分添加効果を有することが
判る。さらに鋼種については、凝固層の高温強度と靭性
が高く従来法では自然開孔率が著しく低いSUS444
についても硫黄S、硼素B、希土類元素REMの添加に
より、自然開孔率が顕著に向上することが判る。
【0034】
【表1】
【0035】また本発明の他の実施例として、ノズル開
孔用の粒状充填材21として、前記粒状の成形物および
組成物を使用した結果、以上に粒状の混合物を使用し表
1に示す結果にもとづいて説明した場合と同様で同程度
の成果が得られる。
【0036】
【発明の効果】以上に詳述する本発明によれば、前述の
如き本発明の課題(目的)を達成するのは勿論のこと、
以下に列挙するような諸効果を奏し、その工業的価値の
非常に大きなものである。
【0037】(1)本発明に係る粒状充填材を出湯ノズ
ル孔内に必要最小限量充填し使用することによって、出
湯した溶湯から製造される金属の靭性を低下させること
なく、素早く適度な焼結層を形成し、この焼結層の上方
に形成される凝固層を分厚く強固なものに形成しないよ
うにし、さらに出湯ノズルの開孔時に自然開孔を最も阻
害するかかる凝固層の熱間強度および靭性をむらなく大
幅に低下させることができる。このため、余計な費用を
要し、危険で作業性の悪い酸素ランスによる強制的な酸
素開孔作業回数も大幅に低減させることができるので、
安全性、作業性ならびに品質が大幅に向上し、一方製造
コストを低減することができる。
【0038】(2)また出湯ノズルの開孔時に凝固層は
短時間に確実に破壊に至り、出湯ノズルの自然開孔率が
大幅に向上するので、各工程を経て溶融、かつ溶解や製
錬や精錬される溶湯の作業処理時間がバラツキなく、確
実な管理状態を確保できるようになる。このため、溶湯
の温度管理状態も精度よく、確実に維持できるようにな
り、能率,生産性だけでなく、溶湯の製造歩留りならび
に品質、さらにこの溶湯から製造される金属製品の品質
をも大幅に向上させることができる。
【0039】(3)本発明に係る粒状充填材に添加され
る各添加元素の添加量を制限し、さらに出湯ノズルの上
方のみに充填するなど、使用量も制限することができる
ので、たとえ溶湯の精錬取鍋など容器内滞留時間が長い
場合でも、各添加元素の過剰な添加が防止され、溶湯中
の各添加元素含有率の増大が抑制される。したがって、
溶湯の品質、この溶湯から製造される金属製品の靭性を
低下させることなく、すなわち品質を低下させることな
く、自然開孔率を大幅に向上させ、前記(1),(2)
項に記載する諸効果を達成することができる。また、粒
状充填材の消費量も低減することができるので、製造コ
ストを低下させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を好適に実施することのできるスライデ
ィングノズルの閉状態の状況を示す断面図である。
【図2】図1に示すスライディングノズルの開状態の状
況を示す断面図である。
【図3】スライディングノズルの簡略化された構成を示
す断面図である。
【符号の説明】
1,12 上部ノズル 2,13 上部プレート 3,14 下部プレート 4,15 下部ノズル 5,21 粒状充填材 6,22 焼結層 7,23 凝固層 11 スライディングノズル 16 マスれんが 17 取鍋(精錬取鍋) 19 出湯ノズル孔 20 下層充填材 24 溶融金属(溶湯)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属よりも高い融点を有する物質か
    ら成る粉状または粒状物質、あるいは主となる溶融金属
    よりも高い融点を有する物質に低い融点を有する物質を
    添加して成る粉状または粒状物質に、 硫黄S、硼素B、希土類元素REMおよびこれらの各化
    合物や、合金のうちから選ばれる少なくとも1種を添加
    して成る粒状物であることを特徴とする溶融金属容器に
    付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材。
  2. 【請求項2】 前記溶融金属よりも高い融点を有する物
    質から成る粉状または粒状物質が、珪砂、クロム鉄鉱石
    粒、カーボン粒、酸化アルミニウム粒のうちから適宜選
    ばれる1種の物質から成る粉状または粒状の物質である
    か、 あるいは、同様にして選ばれる2種以上の物質を混合ま
    たは溶融して成る粉状または粒状物質であることを特徴
    とする請求項1記載の溶融金属容器に付設される出湯ノ
    ズル開孔用の粒状充填材。
  3. 【請求項3】 前記主となる溶融金属よりも高い融点を
    有する物質に低い融点を有する物質を添加して成る粉状
    または粒状物質が、 珪砂、クロム鉄鉱石粒、カーボン粒、酸化アルミニウム
    粒のうちから適宜選ばれる少なくとも1種にアルカリ酸
    化物を添加し、混合または溶融して成る粉状または粒状
    物質であることを特徴とする請求項1記載の溶融金属容
    器に付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材。
  4. 【請求項4】 前記硫黄S、硼素B、希土類元素REM
    およびこれらの各化合物や合金の添加量は、各添加元素
    純分量としてそれぞれ5wt.%以下であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の溶融金属容
    器に付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材。
  5. 【請求項5】 前記粉状または粒状物質に、硫黄S、硼
    素B、希土類元素REMおよびこれらの各化合物や合金
    のうちから適宜選ばれる少なくとも1種が添加され、さ
    らに混合されて成る粒状の混合物であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶融金属容器に
    付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材。
  6. 【請求項6】 前記粉状または粒状物質に、硫黄S、硼
    素B、希土類元素REMおよびこれらの各化合物や合金
    のうちから適宜選ばれる少なくとも1種が添加され、少
    なくともこの1種が粉状または粒状物質の表面に付着ま
    たは被覆されて成る粒状の成形物であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶融金属容器に
    付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材。
  7. 【請求項7】 前記粉状または粒状物質に、硫黄S、硼
    素B、希土類元素REMおよびこれらの各化合物や合金
    のうちから適宜選ばれる少なくとも1種が添加され、少
    なくともこの1種が粉状または粒状物質に含まれて成る
    粒状の組成物であることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の溶融金属容器に付設される出湯ノズ
    ル開孔用の粒状充填材。
  8. 【請求項8】 溶融金属よりも高い融点を有する物質か
    ら成る粉状または粒状物質、あるいは主となる溶融金属
    よりも高い融点を有する物質に低い融点を有する物質を
    添加して成る粉状または粒状物質に、硫黄S、硼素B、
    希土類元素REMおよびこれらの各化合物や合金のうち
    から選ばれる少なくとも1種を添加し、さらに混合して
    成る粒状の混合物、前記粉状または粒状物質の表面に付
    着または被覆して成る粒状の成形物または前記粉状また
    は粒状物質に含ませて成る粒状の組成物とし、 前記粒状の混合物、成形物または組成物を、溶融金属容
    器に付設される出湯ノズルのノズル孔内の少なくとも容
    器内側に充填した状態下で、容器内に溶融金属を注入
    し、その後、出湯ノズルを開孔することを特徴とする溶
    融金属に付設される出湯ノズルの開孔方法。
JP32077994A 1994-12-22 1994-12-22 溶融金属容器に付設される出湯ノズル開孔用の粒状充填材および出湯ノズルの開孔方法 Withdrawn JPH08174202A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102528009A (zh) * 2012-03-15 2012-07-04 刘海平 一种连铸助开塞

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