JPH08174058A - スリット帯鋼板の巻取方法およびコイルカーのコイル押え装置 - Google Patents

スリット帯鋼板の巻取方法およびコイルカーのコイル押え装置

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JPH08174058A
JPH08174058A JP31993794A JP31993794A JPH08174058A JP H08174058 A JPH08174058 A JP H08174058A JP 31993794 A JP31993794 A JP 31993794A JP 31993794 A JP31993794 A JP 31993794A JP H08174058 A JPH08174058 A JP H08174058A
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Japan
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coil
winding
coiling
strip steel
roll
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JP31993794A
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Inventor
Jun Suzuki
純 鈴木
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各スリット帯鋼板の最終端部を巻取る際、お
よび各コイルを完全に巻取った段階で発生する巻弛みや
ばらけを防止でき、コイル巻取り開始時におけるコイル
先端部の巻弛みやコイル変形等も防止できるようにし、
さらに押え保持機構を簡素化し、メンテナンスフリーと
する。 【構成】複数条のスリット帯鋼板をテンションリールに
巻取るに際し、テンションリールRに対して横方向から
接近・離隔可能な横押えロール10と、リールRに対し
て上方から接近・離隔可能な上押えロール11を設け、
巻取り開始時に、横押えロール10により各スリット帯
鋼板Bの先端部をリールRに対して押圧して初期巻付け
を行い、最尾端部の巻取り時に、横押えロール10と上
押えロール11とにより各コイルCを押圧しつつ最尾端
部の巻取りを行い、次いでこの2つのロール10,11
で押圧した状態で各コイルCを搬出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スリッターによって
任意の幅にスリットされたスリット帯鋼板をテンション
リールに巻取る方法およびこの巻取りに使用するコイル
カーのコイル押え装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】帯鋼板のスリッターラインは、図5に示
すように、圧延された広幅の帯鋼板コイルAを巻戻機1
00のペイオフリールRから巻き戻し、スリッター11
0により複数条にスリットし、これらのスリット帯鋼板
Bを並列状態で巻取機120のテンションリールRに巻
き取るラインであり、巻き取ったスリット帯鋼板コイル
Cはコイルカー130で自動結束装置140まで搬送
し、この自動結束装置の縦結束機140aおよび横結束
機140bにより梱包した後、コンベヤで搬出してい
る。
【0003】このようなスリッターラインにおいては、
複数条のスリット帯鋼板をテンションリールに巻弛み・
ばらけ無く巻取り、また各コイルを搬送する際には、コ
イルがばらけ・転倒しないようにする必要があり、従来
においては、次のような装置が提案されている。
【0004】 特開平4−75718号公報(コイル
カーのコイル転倒防止装置) このコイル転倒防止装置は、複数のスリット帯鋼板コイ
ルを保持具で押圧保持してコイルカーで搬送する際のコ
イルの転倒を防止する装置であって、図7に示すよう
に、スリット帯鋼板コイルCに対して接近・離隔可能な
クランプアーム51をアーム駆動機構52を介してコイ
ルカー本体50に取付け、このクランプアーム51先端
のクランプヘッド53にエアチューブ本体54aと緩衝
材54bからなるエアチューブ54を取付けたものであ
る。
【0005】このようなコイル転倒防止装置において、
スリット前の広幅帯鋼板コイルAのエッジドロップやク
ラウンに起因して各スリット帯鋼板コイルCはそのコイ
ル径が異なるが、図7(b)に示すように、エアチュー
ブ54がその弾力性により各コイルCに密着することに
より、複数条のコイルCを確実に押圧保持することがで
きる。
【0006】 実公平3−20010号公報(スリッ
ト帯鋼板の巻取保持装置) このスリット帯鋼板の巻取保持装置は、コイリングされ
た複数条のスリット帯鋼板コイルの尾端を確実に保持し
て巻き弛みを防止する装置であって、図8に示すよう
に、シリンダ61,レバー62によりテンションリール
63に対して接近・離間可能にコイルカー本体60に配
置された押接輪取付軸64と、この押接輪取付軸64に
対して偏心可能に遊嵌され各コイルCの幅に対応した圧
接幅を有する複数の押接輪65と、押接輪取付軸64内
に配設された弾性チューブ66と、押接輪65と弾性チ
ューブ66との間に配設された押圧片67から構成され
ている。
【0007】このような巻取保持装置において、弾性チ
ューブ66内にはエアが圧入されており、各スリット帯
鋼板Bがその幅と略等しい各押接輪65により押え付け
られながら巻き取られ、各スリット帯鋼板コイルCの巻
取径が異なっても、その巻取径に応じて各押接輪65が
偏心移動し、所定の押圧力で各コイルCが巻取保持され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
のコイル転倒防止装置の場合、エアチューブにより径
の異なるスリット帯鋼板コイルのばらけや転倒を防止す
ることができるものの、この方式であると、スリット帯
鋼板コイルを完全に巻き終わった段階でしか使用するこ
とができない。
【0009】つまり、通常、スリット帯鋼板をテンショ
ンリールで巻取っている時には、板に張力があるため巻
弛みは発生しないが、ライン出側で板の尾端をシャーカ
ットした段階では、板に張力が無くなり、巻弛みが発生
する。そのため、シャーカットする前に、コイル押え装
置を用いて所定の圧力に保持しながら最後端部を巻取る
のが適正な方法であるが、エアチューブによる方式では
不可能である。
【0010】また、従来のの巻取保持装置の場合、各
スリット帯鋼板の巻取径に段差が生じた場合に所定の圧
力で押付けて各コイルを巻取保持するのに有効である
が、非常に複雑な構造の保持機構であり、メンテナンス
性に問題がある(各部材の作動不良によるメンテナンス
が頻発する)。
【0011】さらに、押接輪とスリット幅が略同一の場
合は良いが、異なる場合には片ぎき状態となり、押接輪
の摺動抵抗が大きくなり、押付圧を一定に保つことが困
難となる。逆に、スリット幅に押接輪幅を合わせるよう
にする場合には、押接輪の段取替えに非常に時間がかか
り、また予備品が多くなる問題もある。
【0012】この発明は、前述のような問題点を解消す
べくなされたもので、その目的は、各スリット帯鋼板を
完全に巻取った段階での各コイルの巻弛みやばらけを防
ぐだけでなく、最終端部を巻取る際に発生する巻弛みや
ばらけを防止することができ、しかも、コイル巻取り開
始時におけるコイル先端部の巻弛みやコイル変形等も防
止することができ、さらに押え保持機構を簡素化し、メ
ンテナンスフリーとすることのできるスリット帯鋼板の
巻取方法およびコイルカーのコイル押え装置を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るスリット
帯鋼板の巻取方法は、スリッターによりスリットされた
複数条のスリット帯鋼板をテンションリールに巻取るに
際し、図1に示すように、テンションリールRに対して
横方向から接近・離隔可能な横押えロール10と、テン
ションリールRに対して上方から接近・離隔可能な上押
えロール11を設け、スリット帯鋼板の巻取り開始時
に、前記横押えロール10により各スリット帯鋼板Bの
先端部をテンションリールRに対して押圧して初期巻付
けを行い、スリット帯鋼板の最尾端部の巻取り時に、前
記横押えロール10と上押えロール11とにより各スリ
ット帯鋼板コイルCを押圧しつつ最尾端部の巻取りを行
い、次いでこの2つのロール10,11で押圧した状態
で各スリット帯鋼板コイルCを搬出することを特徴とす
る。
【0014】この発明に係るコイルカーのコイル押え装
置は、スリッターによりスリットされた複数条のスリッ
ト帯鋼板をテンションリールに巻取る際に使用するコイ
ルカーのコイル押え装置であって、図1に示すように、
コイルカー本体1に、テンションリールRに対して横方
向から接近・離隔可能とされ、外表面が弾性部材(例え
ば、ゴム)からなる横押えロール10と、テンションリ
ールRに対して上方から接近・離隔可能とされ、外表面
が弾性部材からなる上押えロール11とを設け、上押え
ロール11の弾性部材には、図3に示すように、ロール
軸方向に所定の間隔をおいて凸部22Aが一体的に突設
されていることを特徴とする。
【0015】横押えロール11は、初期巻付け時に各ス
リット帯鋼板に曲げを与える先端グリップ曲げ機能と、
各スリット帯鋼板の最終端部を保持するテール押え機能
とを有するが、先端グリップ曲げ作用を確実にするため
には、凸部22Aを設けずにフラットロールとするのが
好ましい。
【0016】
【作用】以上のような構成において、スリット帯鋼板の
巻取り開始時には、各スリット帯鋼板Bの先端部をテン
ションリールRに巻付ける際、横押えロール10をテン
ションリールRに向かって進出させて各スリット帯鋼板
Bの先端部をテンションリールRに押圧し、テンション
リールRを回転させることにより各スリット帯鋼板Bに
曲げを与えて初期巻付けを行う。この横押えロール10
の先端グリップ曲げ機能により、各スリット帯鋼板Bの
先端部に曲げが与えられて巻付けられ、コイルトップ部
の1巻目と2巻目との間の段差がなくなり、コイル先端
部の巻弛みが解消される。
【0017】次いで、ライン出側シャーでカットし、コ
イルを最終的に巻取る段階においては、横押えロール1
0および上押えロール11が各スリット帯鋼板コイルC
に向かって進出して各スリット帯鋼板コイルCに当接
し、一定圧力で押付け後、テンションリールRを回転さ
せ、最尾端部を巻取る。コイルCの上と横の2箇所でコ
イル押えが行われることにより、コイルの拘束力のアッ
プを図ることができ、コイル尾端の巻弛み,ばらけが防
止される。さらに、コイルカー1でのコイル搬送中にお
いても各コイルの巻弛み,ばらけを防止することができ
る。
【0018】また、少なくとも上押えロール11は、そ
の外表面が多数の凸部22Aを有する弾性部材であるた
め、凸部22Aの弾性変形により外径の異なる各コイル
Cの段差部を吸収することができ、各コイル表面に対し
て密着性が良くなり、比較的簡単な機構で、かつメンテ
ナンスフリーで、各コイルCのコイル尾端の巻弛み,ば
らけ防止を確実に行うことができる。
【0019】
【実施例】以下、この発明を図示する一実施例に基づい
て詳細に説明する。図1,図2はこの発明に係るコイル
押え装置を示す正面図,側面図、図3,図4はコイル押
えロールの断面形状を示す断面図である。
【0020】図1,図2において、コイルカー1は、コ
イルカー本体2の下部に走行車輪3を有し、牽引車によ
る牽引などによりレール4上を走行し、巻取機のテンシ
ョンリールRの下方から自動結束機位置まで往復できる
ようにされている。コイルカー本体2の上部には、コイ
ルを支持するサドル5が配置され、このサドル5は油圧
シリンダ6により昇降可能とされている。
【0021】スリッタにより所定幅に分断された複数の
スリット帯鋼板Bは、テンションリールRに並列状態で
巻き取られ、巻取り完了後、サドル5を上昇させて各ス
リット帯鋼板コイルCを支持し、テンションリールRの
外径を縮小して各スリット帯鋼板コイルCを離脱可能と
し、コイルカー1を走行させて搬送する。なお、スリッ
ト帯鋼板はテンションリールRに上方から巻き掛ける方
式である。
【0022】このようなコイルカー1において、コイル
カー本体2の巻戻機・スリッターと反対側の側部に横押
えロール10と上押えロール11を設ける。横押えロー
ル10は、テンションリールRに対して横方向から接近
・離隔し、初期巻付け時に各スリット帯鋼板Bに曲げを
与える先端グリップ曲げ機能と、各スリット帯鋼板Bの
最終端部を保持するテール押え機能との2種類の機能を
有するロールであり、支持アーム12の先端に回転自在
に取付ける。この支持アーム12は基端を回転軸13に
取付け、傾転シリンダ14により傾動可能とする。
【0023】上押えロール11は、テンションリールR
に対して上方から接近・離隔し、各スリット帯鋼板Bの
最終端部を保持するテール押え機能を有するロールであ
り、支持アーム15の先端に回転自在に取付ける。この
支持アーム15は基端を回転軸16に取付け、傾転シリ
ンダ17により傾動可能とする。
【0024】また、テンションリールRの軸方向に関し
ては、図2に示すように、支持フレーム18を所定の間
隔をおいて左右一対で立設し、この一対の支持フレーム
18の内部に横押えロール10を配設し、上部に上押え
ロール11を配設する。
【0025】横押えロール10の回転軸13は、その両
端部で支持フレーム18内側の支持部材19に回転自在
に支持させ、中間部に左右一対の傾転シリンダ14のピ
ストンロッド先端をブラケット等を介して取付ける。支
持アーム12は左右一対であり、基端部を回転軸13に
固定し、先端部で横押えロール10の両端を回転自在に
支持する。
【0026】上押えロール11の回転軸16は、その両
端部で支持フレーム18の上端部に回転自在に支持さ
せ、中間部に左右一対の傾転シリンダ17のピストンロ
ッド先端をブラケット等を介して取付ける。支持アーム
15は左右一対であり、基端部を回転軸16に固定し、
先端部で上押えロール11の両端を回転自在に支持す
る。なお、この上押えロール11は、スライド伸縮式の
支持アーム15とシリンダ20とにより伸縮移動可能と
し、種々のコイル径に対してテンションリールRの上方
位置に位置可能としている。
【0027】このような横押えロール10および上押え
ロール11を、図3に示すように、内側の鋼製パイプ軸
21と外側の弾性ゴムスリーブ22から構成し、少なく
とも上押えロール11の弾性ゴムスリーブ22の外周部
分にロール軸方向に間隔をおいてリング状凸部22Aを
多数突設する。
【0028】このリング状凸部22AのピッチP,山角
度α,山高さH(図3(a)参照)は重要である。ピッ
チPはスリット帯鋼板コイルCのスリット条数のMAX
値(最小幅)で決まり、図3(b)に示すように、例え
ば8条がラインでスリットするMAX値であるとする
と、その1条に1個のリング条凸部22Aが押し付けら
れていることが必要である。
【0029】リング条凸部22Aの山角度α,山高さH
は、山角度がきつくなり、また山高さが高くなるにつ
れ、ゴムの弾性域は広がり、各スリット帯鋼板コイルC
の段差吸収性は良くなるが、逆に横方向の力に弱くな
り、山底辺部に亀裂が発生し、極端に寿命が短くなる。
具体的には、山角度としては110〜150°の範囲で
あり、望ましくは120〜130°である。山高さとし
ては10〜30mmの範囲であり、望ましくは20±5
mmである。
【0030】また、山の断面形状としては、図3に示す
ように、台形が一般的であるが、その他の形状でもよ
い。図4(a)は台形の側面に脹らみを持たせた形であ
り、押し付けにより接触面を大きくとることができる。
図4(b),(c)は谷部の隅部にRを持たせた形であ
り、横方向のずれに対して耐力があり、亀裂が発生しに
くい。
【0031】横押えロール10は、弾性ゴムスリーブ2
2の表面が平坦なフラットロールでゴム硬度はHs =8
0〜85°(ゴムのスプリング式硬さ)が好ましい。そ
の理由は、各スリット帯鋼板Bのトップ部をテンション
リールRに巻付ける初期巻付け段階でグリップ曲げ作用
を行う際、上押えロール11のように、凹凸形状がある
と、ゴムの弾性変形によりロール外径が変化し、タイト
に先端の曲げぐせが付かないためである。
【0032】なお、このようなフラットロールでも、各
スリット帯鋼板Bの最終端部を保持するテール押え機能
をある程度発揮させることができるが、この横押えロー
ル10にも上押えロール11と同様のリング状凸部22
Aを突設し、この2つのロール10,11で最終端部の
テール押え機能を高めるようにしてもよい。この場合、
横押えロール10は、リング状凸部22Aに弾性変形の
少ない硬度を持たせ、先端グリップ曲げ機能を確保し、
各スリット帯鋼板コイル対して各凸部22Aが接触する
ことによりテール押え機能も確保できるようにするのが
好ましい。
【0033】以上のような構成のコイル押え装置におい
て、次のようにスリット帯鋼板の巻取り、コイル搬送を
行う。
【0034】(1) コイルカー1のサドル5を下降退避さ
せ、コイル巻取りを開始する。横押えロール10を傾転
シリンダ14によりテンションリールRに向けて傾動さ
せ、スリット帯鋼板Bの先端部をテンションリールRに
一定の圧力で押圧する。テンションリールRを回転させ
ることにより各スリット帯鋼板Bに曲げを与えて初期巻
付けを行う。
【0035】この横押えロール10の先端グリップ曲げ
機能により、各スリット帯鋼板Bの先端部に曲げが与え
られて巻付けられ、コイルトップ部の1巻目と2巻目と
の間の段差がなくなり、コイル先端部の巻弛みが解消さ
れる。
【0036】(2) 初期巻付けが終了すると、横押えロー
ル10をコイルから退避させ、コイルの巻取りを続行す
る。スリット帯鋼板Bをライン出側シャーでカットし、
コイルCを最終的に巻取る段階になると、横押えロール
10および上押えロール11を傾転シリンダ14,17
により各コイルCに向けて傾転させ、各コイルCを一定
圧力で押付け後、テンションリールRを回転させ、最尾
端部を巻取る。
【0037】コイルの上と横の2箇所でコイル押えが行
われることにより、コイルの拘束力のアップを図ること
ができ、またリング状凸部22Aの弾性変形により、外
径の異なる各コイルCの段差部を吸収することができ、
各コイル表面に対して密着性が良くなり、コイル尾端の
巻弛み,ばらけを確実に防止することができる。
【0038】(3) コイルカー1のサドル5を上昇させて
各コイルCを支持し、各コイルCをテンションリールR
から離脱させ、自動結束機位置まで搬送する。この搬送
中においてもコイルの巻弛み,ばらけを防止することが
できる。
【0039】即ち、巻取ったコイルのテール位置を上部
にする必要があるラインにおいてテンションリールのコ
イルをコイルカーで搬送する際、テール位置が下部にあ
るコイルに比べて巻弛みが発生する(テール位置が下部
の場合は、コイルの自重で押え付けられているため、巻
弛みの発生が少ない)。上部単独あるいは一点支持の場
合、コイルカーにて搬送中にバランスが悪くなり(特
に、広幅材でスリット条数が多い場合に顕著となる)、
各コイルCが横ずれし危険性が大であるが、上部および
横部の2点で支持することにより、またリング状凸部2
2Aの弾性変形により、搬送中のコイルの巻弛み,ばら
けを確実に防止できる。さらに、従来の押接輪等を用い
た巻取保持装置と比べて押え保持機構を簡単なものとす
ることができ、またスリット幅に応じて押接輪等を取替
えること、予備品を多数用意しておくことなどが不要と
なる。
【0040】図6(a)に示すのは、コイル巻弛み発生
率を示すグラフであり、本発明によれば、巻取開始時に
おけるスリット帯鋼板の先端部の巻弛み、スリット帯鋼
板の最尾端巻取時およびコイルカー搬送時の巻弛みを防
止することができ、巻弛みを皆無とすることができた。
【0041】また、図6(b)はランニングコストを示
すグラフであり、本発明によれば、コイル押えロールに
一体物の弾性ゴムロール構造とすることにより、簡単な
押え保持構造とすることができ、部材の作動不良等のト
ラブル発生が無くなり、メンテナンスフリーとなり、ラ
ンニングコストを大幅に低減することができた。
【0042】
【発明の効果】前述の通り、この発明は、以上のような
構成からなるので、次のような効果を奏する。
【0043】(1) 横押えロールと上押えロールにより各
スリット帯鋼板コイルを2点で支持することができ、完
全に巻取った状態およびコイルカーで搬送する段階で各
コイルの巻弛みやばらけを防止できるだけでなく、最後
端部を巻取る際に発生する巻弛みをも防止することがで
きる。
【0044】(2) 凸部付の弾性部材を備えた押えロール
を使用することにより、各コイルに段差があっても、最
後端部の巻取りおよび完全に巻取った段階での巻弛み防
止等を確実に行うことができる。
【0045】(3) 巻取初期に横押えロールにより各スリ
ット帯鋼板の先端部をテンションリールに対して押付け
て曲げを与えることができ、巻弛みやコイル変形等を防
止することができ、前述の(1),(2) と相まってコイル全
長にわたって均一で完全な巻姿のコイルを得ることがで
きる。
【0046】(4) 凸部付の弾性部材を備えた押えロール
構造とすることにより、従来と比較して押え保持機構を
シンプルな構造とすることができ、その結果、部材の作
動不良等のトラブル発生が無くなり、メンテナンスフリ
ーとすることができる。さらに、従来の押接輪構造のよ
うに、押接輪の段取替えや予備品が不要となり、コスト
を大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るコイル押え装置を示す部分断面
正面図である。
【図2】図1のコイル押え装置の側面図である。
【図3】コイル押えロールのロール軸方向に沿う断面形
状を示す断面図である。
【図4】コイル押えロールの種々の断面形状を示す断面
図である。
【図5】この発明が適用されるライン例を示す概略平面
図である。
【図6】コイル巻弛み発生率とランニングコストを本発
明と引例とで比較したグラフである。
【図7】従来のコイル転倒防止装置を示し、(a)は正
面図、(b)はそのエアチューブ部分の断面図である。
【図8】従来の巻取保持装置を示し、(a)は正面図、
(b)はその押接輪部分の断面図である。
【符号の説明】
R…テンションリール 1…コイルカー 2…コイルカー本体 3…走行車輪 4…レール 5…サドル 6…油圧シリンダ 10…横押えロール 11…上押えロール 12…支持アーム 13…回転軸 14…傾転シリンダ 15…支持アーム 16…回転軸 17…傾転シリンダ 21…鋼製パイプ 22…弾性ゴムスリーブ 22A…リング状凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65H 19/28 A

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリッターによりスリットされた複数条
    のスリット帯鋼板をテンションリールに巻取るに際し、 テンションリールに対して横方向から接近・離隔可能な
    横押えロールと、テンションリールに対して上方から接
    近・離隔可能な上押えロールを設け、スリット帯鋼板の
    巻取り開始時に、前記横押えロールにより各スリット帯
    鋼板の先端部をテンションリールに対して押圧して初期
    巻付けを行い、スリット帯鋼板の最尾端部の巻取り時
    に、前記横押えロールと上押えロールとにより各スリッ
    ト帯鋼板コイルを押圧しつつ最尾端部の巻取りを行い、
    次いでこの2つのロールで押圧した状態で各スリット帯
    鋼板コイルを搬出することを特徴とするスリット帯鋼板
    の巻取方法。
  2. 【請求項2】 スリッターによりスリットされた複数条
    のスリット帯鋼板をテンションリールに巻取る際に使用
    するコイルカーのコイル押え装置であって、 コイルカー本体に、テンションリールに対して横方向か
    ら接近・離隔可能とされ、外表面が弾性部材からなる横
    押えロールと、テンションリールに対して上方から接近
    ・離隔可能とされ、外表面が弾性部材からなる上押えロ
    ールとを設け、上押えロールの弾性部材には、ロール軸
    方向に所定の間隔をおいて凸部が一体的に突設されてい
    ることを特徴とするコイルカーのコイル押え装置。
JP31993794A 1994-12-22 1994-12-22 スリット帯鋼板の巻取方法およびコイルカーのコイル押え装置 Pending JPH08174058A (ja)

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