JPH08173078A - 新規発酵調製物およびその製造方法 - Google Patents

新規発酵調製物およびその製造方法

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JPH08173078A
JPH08173078A JP6318063A JP31806394A JPH08173078A JP H08173078 A JPH08173078 A JP H08173078A JP 6318063 A JP6318063 A JP 6318063A JP 31806394 A JP31806394 A JP 31806394A JP H08173078 A JPH08173078 A JP H08173078A
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Japan
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soybean
hours
fermenting
raw material
fermentation conditions
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JP6318063A
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Kunimasa Hirai
邦昌 平井
Takehiko Uesugi
岳彦 植杉
Toshiya Toda
登志也 戸田
Tadao Teramoto
忠夫 寺本
Takenori Okudaira
武則 奥平
Kinji Ishida
均司 石田
Kunio Tsuji
邦郎 辻
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Fujicco Co Ltd
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Fujicco Co Ltd
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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 骨形成促進活性を有する発酵調製物、その製
造方法、およびその関連組成物を提供する。 【構成】 納豆菌による大豆の発酵過程により得られた
発酵物から、骨形成の促進に関与する物質を選択するこ
とで取得された発酵調製物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大豆あるいは大豆由来
の原料を、納豆菌で発酵させることにより取得される、
骨形成促進活性を有する発酵調製物とその製造方法に関
し、さらに、これら発酵調製物あるいはその抽出物を含
んだ食品に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】骨塩
量の減少に伴って骨折しやすくなる疾病である骨粗鬆症
は、腰痛や寝たきりの原因となるため、その社会的関心
が高まっている。 この骨粗鬆症は、元々は、中高年女
性に多発する疾病であったが、最近では、運動不足やダ
イエット(食事内容)に起因して、若い女性における発
症の頻度も大きくなっている。
【0003】骨吸収(骨塩の溶出)と骨形成(骨塩の沈
着)のバランスが取れている健康な骨において、種々の
要因により骨吸収量が骨形成量を上回る状態が、長い歳
月にわたって続いた場合には、骨塩量が減少し、結果と
して骨粗鬆症に至る。
【0004】その予防法としては、目下のところ、カル
シウムの十分な摂取が最善であるが、日本人の平均カル
シウム摂取量は、1日当たり 539mgと報告されており
(平成4年度国民栄養調査成績概要)、所要量の90%に
も満たないのが現状である。
【0005】乳製品は、カルシウムの吸収率および含有
量の点から非常に好ましい食品であるが、食習慣や体質
のために十分な摂取ができない人も多い。 また、カル
シウムは多量に摂取すればその吸収率が低下することに
加え、老化の進行に伴ってもその吸収率が低下する等の
問題があり、単に多量に摂取するだけで解決できる問題
でもない。
【0006】骨粗鬆症の直接の原因は、上述したように
骨吸収と骨形成のバランスの崩れによるものであり、両
者のバランスを取るためには、骨吸収の抑制あるいは骨
形成の促進を図る必要がある。 そこで、従来より、こ
れら作用を有する物質の研究が盛んに行われており、骨
吸収を抑制するものとして、活性型ビタミンD、カルシ
トニン、女性ホルモン、イプリフラボン等の有効な薬物
が開発されているものの、骨形成を促進するものとして
は、ビタミンK等が知られるに過ぎないのが実情であ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題に鑑み、広く食品について、骨形成を促進させる物
質を探索したところ、大豆を納豆菌により発酵させて得
た発酵物が骨密度を増加させることを知見し、本発明を
完成した。
【0008】ところで、本発明の発酵物を摂取した場
合、血液中のアルカリフォスファターゼ(以下、「AL
P」と称する)活性の著しい上昇が起きる。 そこで、
このALPに関して詳細に検討を行ったところ、それが
骨あるいは小腸に由来するものであることが判明した。
よって、本発明の発酵物により、骨と小腸でのALP
活性が増加・増大し、血液中に遊離してきたことが、血
液中のALP活性の上昇の原因であると考えられる。
一方で、骨においてALPは骨形成に関与し、また、小
腸において骨の重要な構成物であるカルシウムの吸収に
関与すること、さらに、骨形成の著しい成長期には、血
液中の骨由来のALP活性が高いこと、などの理由によ
り、血液中のALP活性は骨形成の指標となっている。
【0009】本発明による発酵物は、納豆以外にも、大
豆または大豆抽出物を含む固形物あるいは液体を原料と
した場合でも、納豆菌でこれら原料を発酵させることで
得られる。 そして、本発明の発酵物を製造するために
用いる大豆としては、通常食品加工用途にて使用される
ものであれば良く、特に限定されない。 同様に、本発
明の発酵物の製造過程に適用可能な菌株としては、原料
大豆を適切に発酵する納豆菌であれば、特に限定される
ものでなく、例えば、当該技術分野にて周知の菌株であ
る、ミウラ菌、タカハシ菌、あるいはヤヨイ菌(いずれ
も通称名)等の代表的な菌株が使用できる。
【0010】また、納豆菌の増殖が盛んな発酵の初期段
階には、非常に高い骨形成促進活性を呈するが、発酵過
程の後期にはその活性の低下が起こり、そして発酵過程
の末期には骨形成促進活性がほとんど消失することも判
明した。 このことから、高い骨形成促進活性を呈する
発酵物を得るには、発酵のための温度と時間の適切な設
定が肝要である。 具体的には、後述する実施例に開示
した結果から明らかな通り、固形物原料の場合には、30
〜47℃、6〜24時間、好ましくは、37〜43℃、9〜12時
間の発酵条件が、また、液状原料の場合には、30〜45
℃、3〜96時間、好ましくは、30〜45℃、6〜24時間の
発酵条件が望ましい。
【0011】
【実施例】以下に、本発明を、具体的な実施例に基づい
て詳述する。
【0012】実施例1:発酵物の骨密度に与える影響の
検定 アメリカ産極小粒大豆3kgを、15時間、水に浸漬した
後、蒸煮(1.5kg/cm2 、30分間)したものから、あらか
じめ 1.5kgを除き、残余物に納豆菌の胞子を、蒸煮大豆
1g当たり約1000個となるように接種した。 これを、
発泡スチロール製のトレー容器に、50gずつ入れて蓋を
し、40℃、湿度70%で、9、15あるいは30時間発酵させ
た。 所定の発酵時間が終了後、凍結乾燥を行い、得ら
れた生成物を発酵物試料とした。
【0013】卵巣摘出手術を施したSD系ラット(10週
齢、雌)を、6匹ずつ、4群に分け、1カ月間、次に述
べる試験飼料で飼育した。
【0014】すなわち、試験飼料は、基本飼料としてダ
イエット11−Ca(日本クレア社製:カルシウム 0.004
%、リン 0.3%)を用い、これに前述の蒸煮大豆の凍結
乾燥物、9時間の発酵条件で調製した発酵物試料、15時
間の発酵条件で調製した発酵物試料、あるいは30時間の
発酵条件で調製した発酵物試料のいずれかを基本飼料に
対して20重量%添加したものを用意した。 そして、対
照群用飼料として、基本飼料に炭酸カルシウムを 0.1%
添加することで、カルシウム量を調整した飼料を用意し
た。
【0015】試験期間(飼育期間)終了後、無麻酔下で
頸静脈より採血すると共に、大腿骨の摘出を行った。
血液から分離した血液中のALP活性は、臨床用キット
(アルカリ性フォスファKテストワコー:和光純薬社
製)を用いて測定した。 また、大腿骨の湿重量と体積
から骨密度を算出した。 それらの結果を下記表1に示
した。
【0016】
【表1】
【0017】この結果より、本発酵物は、骨密度を増加
させる機能を備えていることが明らかとなった。 ま
た、血液中のALP活性と骨密度の値には、非常に強い
相関(相関係数:0.912 、危険率5%で有意差有り)が
認められた。
【0018】実施例2:発酵物の各臓器中のALP活性
に与える影響の検定 粉末飼料(MF:オリエンタル酵母社製)を基礎飼料と
し、試験群用の飼料として、実施例1にて調製した、40
℃、9時間の発酵条件によって得た発酵物試料を、基礎
飼料に対して20重量%加えたものを与え、対照群には、
前記基礎飼料をそのまま飼料として与えた。
【0019】試験動物として、ウィスター系ラット
(雄、4週齢)を用いた。 この試験動物に、グループ
別に上記した各飼料を、3週間自由摂取させ、その後脱
血死させて、大腿骨、肝臓、小腸、腎臓の各臓器を摘出
した。 これら各臓器より、モートン法〔Morton, RK.,
"The purification of alkaline phosphatase of anim
altissues", Biochemical Journal, Vol.57, pp.595-60
3 (1954)〕により粗酵素液を抽出した。 酵素液および
血液中のALP活性を、実施例1に記載した方法と同様
の方法で測定した。
【0020】
【表2】
【0021】表2から明らかなように、大腿骨、小腸お
よび血液については、試験群におけるALP活性の方が
有意に活性値が高かった。 この結果は、発酵物の投与
により骨形成が促進されると共に、小腸でのカルシウム
吸収が促進されていることを示すものである。
【0022】また、血液中のALP活性も、発酵物の投
与により顕著に上昇していることが判明した。 ところ
で、臓器中のALP活性より、血液中のALP活性の方
が、その検定手順がはるかに簡便であることから、以下
の発酵物の発酵条件の検討に関しては、血液中のALP
活性の上昇作用を指標として判断を行った。
【0023】実施例3:発酵物の発酵時間/温度が血液
中のALP活性の上昇作用に与える影響の検定 アメリカ産極小粒大豆4kgを、15時間、水に浸漬した
後、蒸煮(1.5kg/cm2、30分間) したものに、納豆菌の胞
子を、蒸煮大豆1g当たり約1000個となるように接種し
た。 これを発泡スチロール製のトレー容器に50gずつ
入れて蓋をし、27〜50℃、湿度70%で、0〜30時間発酵
させた。 所定の発酵時間が終了した後、凍結乾燥を行
い、発酵物試料とした。
【0024】次に、ウイスター系ラット(雄、体重:90
〜110g)を、一グループ当たり3〜4匹ずつ1ケージに
収容し、試料投与群には、粉末飼料(MF:オリエンタ
ル酵母社製)と試験試料の80%:20%(重量%)混合飼
料を調製し、2日間自由摂取させた後、血液中のALP
活性を、実施例1と同様の方法によって測定した。
【0025】同時に、対照群として、 100%粉末飼料を
与えて同様に飼育したラットから採血した血液中のAL
P活性を測定し、その値を 100とした場合の試料投与群
の値を比活性として求めた。 その結果を、下記表3に
示した。
【0026】
【表3】
【0027】表3の結果から明らかな通り、温度30〜43
℃、6〜24時間の発酵条件によって得た発酵物では、比
活性 110%以上という、血液中のALP活性の上昇作用
があり、特に、37〜43℃、9〜12時間の発酵条件によっ
て得た発酵物では、比活性300%以上という非常に高い
血液中のALP活性の上昇作用が認められた。 さら
に、40℃、9時間の発酵条件によれば、その血液中のA
LP活性の上昇作用はより顕著に強まることも確認され
た。
【0028】一方で、発酵前の蒸煮大豆は、全く血液中
のALP活性の上昇作用が認められなかったことから、
この骨形成促進活性は、納豆菌による大豆の発酵過程に
おいて、大豆の成分が変化を受けて生成した物質に起因
するものと考えられる。
【0029】実施例4:大豆エキス由来の発酵物の発酵
時間/温度が血液中のALP活性の上昇作用に与える影
響の検定 水で膨潤させた大豆(北海道産鶴の子大豆)40kgに、 1
20lの水を加え、30分間煮た液をざるで濾して、 110l
の大豆エキスを得た。 そして、この大豆エキスを18l
ずつ、30l容のジャーファーメンター(MU-30:東京理化
株式会社製)に投入し、 121℃で、15分間滅菌した。
次に、この滅菌した大豆エキスに、37℃で、24時間前培
養した納豆菌の種菌1lを加え、25〜50℃で、0〜 144
時間通気撹拌培養した。 採取した培養液を、直ちに凍
結乾燥し、実施例3に記載した方法と同様の方法によっ
て比活性を測定し、その結果を、下記表4に示した。
【0030】
【表4】
【0031】表4の結果から明らかな通り、30〜45℃、
3〜96時間の発酵条件にて得られた発酵調製物にて、 1
10%以上の比活性が認められた。 特に、6〜24時間の
発酵条件にて得られた発酵調製物において、 200%を超
える比活性が得られており、大豆エキスから本発明調製
物を得る上で、これら発酵条件が好適であることが判明
した。
【0032】実施例5:調製物の態様が骨形成促進活性
に与える影響の検定 実施例4の方法に従って、40℃、9時間の発酵条件で培
養して得られた15lの培養液から、凍結乾燥機(FD-81:
東京理化株式会社製)を用いて、 400gの凍結乾燥物が
得られた。
【0033】卵巣摘出手術を施したSD系ラット(10週
齢、雌)を、6匹ずつ4群に分け、1カ月間、試験飼料
で飼育した。 試験飼料は、基本飼料としてダイエット
11-Ca(カルシウム 0.004%、リン 0.3%:日本クレア
社製)を用い、試験群には、この基本飼料に前述した凍
結乾燥物を20重量%混合して使用した。 一方、対照群
には、基本飼料に、炭酸カルシウムを 0.1重量%添加し
てカルシウム量を調整したものを飼料として与えた。
【0034】試験期間(飼育期間)終了後、採血および
大腿骨の摘出を行い、血液中のALP活性を測定すると
ともに、大腿骨の湿重量と体積から骨密度を算出し、そ
の結果を下記表5に示した。
【0035】
【表5】
【0036】その結果、試験群の骨密度が、対照群の骨
密度より有意に向上しており、本発明の発酵調製物は、
調製物原料の態様が、固体に限らず液体であっても、骨
密度の改善において有効であることが明らかとなった。
【0037】実施例6:食品〔煮豆〕への応用 アメリカ産極小粒大豆を、水に浸漬した後に、蒸煮(1.
5kg/cm2 、30分間)した。 これに納豆菌の胞子を、蒸
煮大豆1g当たり約1000個となるよう接種し、発砲スチ
ロール製のトレー容器に入れて蓋をし、40℃、湿度70
%、9時間の発酵条件にて発酵を実施し、本発明の発酵
調製物を得た。
【0038】この発酵調製物に2倍量の水を加え、軽く
かき混ぜた後に、ざるで液切りした。 液切した調製物
150gと、下記表6の組成を有する70gの調味料を、包
装材に一緒に入れ、密封した後、沸騰水中で30分間殺菌
した。 そして、これを冷却し、3日間冷蔵した後に試
食を行った。
【0039】
【表6】
【0040】このようにして得られた煮豆は、その味や
臭いにおいて異質なものは感じられず、また美味であっ
た。
【0041】なお、このようにして得られた煮豆を、凍
結乾燥した後、実施例1に記載の方法と同様の方法で比
活性を測定したところ、 250%の比活性値を示し、加熱
後においても、骨形成促進活性の上昇作用が衰えていな
いことが確認された。
【0042】実施例7:食品〔揚げ物〕への応用 アメリカ産極小粒大豆を、水に浸漬した後に、蒸煮(1.
5kg/cm2 、30分間)した。 これに納豆菌の胞子を、蒸
煮大豆1g当たり約1000個となるよう接種し、発砲スチ
ロール製のトレー容器に入れて蓋をし、40℃、湿度70
%、9時間の発酵条件にて発酵を実施し、本発明の発酵
調製物を得た。
【0043】この発酵調製物を、 100℃に加熱したコー
ン油に投入し、保温しながら真空ポンプで減圧して、20
分間その減圧状態を保持した。 そして、油を切って、
軽く塩をふり、風冷することで、揚げ物が得られた。
これを試食したところ、非常に美味であり、「おやつ」
や「おつまみ」として好適であった。
【0044】なお、このようにして得られた揚げ物も、
凍結乾燥した後に、実施例1に記載の方法と同様の方法
で比活性を測定したところ、 221%の比活性値を示し、
加熱後においても、骨形成促進活性が衰えていないこと
が確認された。
【0045】実施例8:食品〔豆乳〕への応用 水で膨潤させた1kgの大豆(北海道産鶴の子大豆)に、
3lの水を加え、30分間煮た液をざるで濾して、2lの
大豆エキスを得た。 得られた大豆エキスの1.5lを3
l容のジャーファーメンター(MDL 300:株式会社丸菱バ
イオエンジ製)に投入し、 121℃で、15分間滅菌した。
そして、滅菌した大豆エキスに、37℃で、24時間前培
養した納豆菌の種菌を 100ml加え、40℃で、9時間通気
撹拌培養した。 得られた培養液から遠心分離により菌
体を除き、さらに、分画分子量50,000の限外濾過膜(限
外濾過モジュールSEP-1013:旭化成工業株式会社製)で
濾過して、淡褐色の清澄液を得た。
【0046】この清澄液の一部を凍結乾燥し、実施例1
の方法により比活性を測定したところ、 569%と非常に
高い比活性があり、骨形成促進活性を有することが認め
られた。
【0047】限外濾過膜によって処理した液には、培養
液が有する粘性や臭いが全く無く、食品への利用が可能
と考えられた。 そこで、この処理液1部に対し、別
途、大豆から生しぼり法により調製した豆乳(固形分量
11%)3部を加え、混合して調製したものを試飲した。
その結果、かようにして得られたものは、豆乳として
良好な品質を有しており、食品・飲料として全く問題が
なかった。
【0048】
【発明の効果】このように、本発明によると、骨形成促
進活性を有する発酵調製物が得られ、所期の目的であっ
た、カルシウム摂取不足に起因する、骨粗鬆症を初めと
する種々の疾患の予防ならびに治療における有効な手段
が提供されるのである。
【0049】また、本発明の発酵調製物は、食品という
態様でも摂取・投与できるなど、その利用態様は、摂取
者の任意に応じて変化できるなどの利点もある。
【0050】さらに、本発明による発酵調製物は、骨形
成促進活性を改善する要素に関する貴重な指標を提供す
るものであり、今後のこの分野における研究の一助にな
るなどの、学術面においても優れた効果を奏するものあ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥平 武則 兵庫県神戸市北区惣山町4−6−8 (72)発明者 石田 均司 静岡県静岡市瀬名3107−2 (72)発明者 辻 邦郎 静岡県静岡市池田1375−11

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大豆、大豆抽出物、あるいはこれらの組
    み合わせを含む原料を、納豆菌(バチルス ズブチリス
    ナットー:Bacillus subtilis natto)で発酵させる工
    程を含む製造方法によって取得され、かつ、骨形成促進
    活性を有することを特徴とする発酵調製物。
  2. 【請求項2】 前記製造方法が、加熱処理して得られた
    大豆、あるいは加熱処理して得られた大豆を含んだ固形
    物からなる原料を、30〜47℃、6〜24時間の発酵条件に
    て、納豆菌によって発酵させる工程を含む、請求項1に
    記載の発酵調製物。
  3. 【請求項3】 前記発酵条件が、37〜43℃、9〜12時間
    の発酵条件である、請求項2に記載の発酵調製物。
  4. 【請求項4】 前記製造方法が、大豆抽出物、あるいは
    大豆抽出物を含む液体からなる原料を、30〜45℃、3〜
    96時間の発酵条件にて、納豆菌によって発酵させる工程
    を含む、請求項1に記載の発酵調製物。
  5. 【請求項5】 骨形成促進活性を有する発酵調製物の製
    造方法であって、大豆、大豆抽出物、あるいはこれらの
    組み合わせを含む原料を、納豆菌で発酵させる工程を含
    むことを特徴とする骨形成促進活性を有する発酵調製物
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記工程が、加熱処理して得られた大
    豆、あるいは加熱処理して得られた大豆を含んだ固形物
    からなる原料を、30〜47℃、6〜24時間の発酵条件に
    て、納豆菌によって発酵させる工程である、請求項5に
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記発酵条件が、37〜43℃、9〜12時間
    の発酵条件である、請求項6に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記工程が、大豆抽出物、あるいは大豆
    抽出物を含む液体からなる原料を、30〜45℃、3〜96時
    間の発酵条件にて、納豆菌によって発酵させる工程であ
    る、請求項5に記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 大豆、大豆抽出物、あるいはこれらの組
    み合わせを含む原料を、納豆菌で発酵させる工程を含む
    製造方法によって得られ、かつ、骨形成促進活性を有す
    る発酵調製物あるいはその抽出物を含む、ことを特徴と
    する食品。
  10. 【請求項10】 前記製造方法が、加熱処理して得られ
    た大豆、あるいは加熱処理して得られた大豆を含んだ固
    形物からなる原料を、30〜47℃、6〜24時間の発酵条件
    にて、納豆菌によって発酵させる工程を含む、請求項9
    に記載の食品。
  11. 【請求項11】 前記発酵条件が、37〜43℃、9〜12時
    間の発酵条件である、請求項10に記載の食品。
  12. 【請求項12】 前記製造方法が、大豆抽出物、あるい
    は大豆抽出物を含む液体からなる原料を、30〜45℃、3
    〜96時間の発酵条件にて、納豆菌によって発酵させる工
    程を含む、請求項9に記載の食品。
  13. 【請求項13】 前記食品が、納豆、煮豆、揚げ物、お
    よび豆乳からなるグループから選択される食品である請
    求項9乃至12のいずれかに記載の食品。
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