JPH08172358A - A/dコンバータ - Google Patents
A/dコンバータInfo
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- JPH08172358A JPH08172358A JP31616494A JP31616494A JPH08172358A JP H08172358 A JPH08172358 A JP H08172358A JP 31616494 A JP31616494 A JP 31616494A JP 31616494 A JP31616494 A JP 31616494A JP H08172358 A JPH08172358 A JP H08172358A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】耐ノイズ特性が強く、A/D変換の高精度化と
高速化とを兼備え、パルス幅信号変換部と制御演算部と
の間の絶縁を容易にする。 【構成】基準信号21〜23と,切換え器31〜35と,第1制
御回路54と,入力信号11を受信しこの入力信号11と基準
信号21〜23とが切換え器31〜35を介して選択的に入力さ
れる積分器4と,この積分器出力の零点を検出する比較
器45とを備え,入力信号11を時間幅信号に変換するパル
ス幅信号変換部1と、時間幅信号を受信してディジタル
信号に変換する演算変換部7Aと、第1制御回路54の制御
データを直列伝送する第2制御回路7Bと、絶縁手段6を
備え双方向に直列伝送可能な伝送線路と、直列伝送され
る制御データを受信処理するインタフェース部82と、こ
のインタフェース部82からの制御データを格納するメモ
リ回路81とを備え、演算変換部7Aと第2制御回路7Bと、
パルス幅信号変換部1との間を絶縁する。
高速化とを兼備え、パルス幅信号変換部と制御演算部と
の間の絶縁を容易にする。 【構成】基準信号21〜23と,切換え器31〜35と,第1制
御回路54と,入力信号11を受信しこの入力信号11と基準
信号21〜23とが切換え器31〜35を介して選択的に入力さ
れる積分器4と,この積分器出力の零点を検出する比較
器45とを備え,入力信号11を時間幅信号に変換するパル
ス幅信号変換部1と、時間幅信号を受信してディジタル
信号に変換する演算変換部7Aと、第1制御回路54の制御
データを直列伝送する第2制御回路7Bと、絶縁手段6を
備え双方向に直列伝送可能な伝送線路と、直列伝送され
る制御データを受信処理するインタフェース部82と、こ
のインタフェース部82からの制御データを格納するメモ
リ回路81とを備え、演算変換部7Aと第2制御回路7Bと、
パルス幅信号変換部1との間を絶縁する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積分型アナログ・ディ
ジタル変換(以下、A/Dコンバータと略称する)技術
に関し、特に、絶縁型のA/Dコンバータおよび積分型
A/Dコンバータの内比較的変換速度の早いA/Dコン
バータに関する。
ジタル変換(以下、A/Dコンバータと略称する)技術
に関し、特に、絶縁型のA/Dコンバータおよび積分型
A/Dコンバータの内比較的変換速度の早いA/Dコン
バータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から積分型A/Dコンバータは、例
えば、積分時間を商用電源周波数に選ぶなどの適切な処
理を行うことにより、計測や測定器の分野で、コモンモ
ードノイズに強い低信号レベルのA/Dコンバータに多
く用いられている。また、近年の電子制御装置は、マイ
クロプロセッサを利用して、電子制御装置の高速化と高
機能化が益々推進されている。この様な状況下で、マイ
クロプロセッサにインパルス性のノイズの侵入は、電子
制御装置の誤動作のみならず、多くの場合、電子制御装
置の暴走、不動作の原因になりうる。かかる意味合いか
らも、ノイズに強い・低価格の低信号レベルの絶縁型A
/Dコンバータ、および、積分型なるため、本来、低速
型A/Dコンバータの範疇に属するが、その中でも比較
的早いA/D変換を行うA/Dコンバータの必要性は強
いものがある。
えば、積分時間を商用電源周波数に選ぶなどの適切な処
理を行うことにより、計測や測定器の分野で、コモンモ
ードノイズに強い低信号レベルのA/Dコンバータに多
く用いられている。また、近年の電子制御装置は、マイ
クロプロセッサを利用して、電子制御装置の高速化と高
機能化が益々推進されている。この様な状況下で、マイ
クロプロセッサにインパルス性のノイズの侵入は、電子
制御装置の誤動作のみならず、多くの場合、電子制御装
置の暴走、不動作の原因になりうる。かかる意味合いか
らも、ノイズに強い・低価格の低信号レベルの絶縁型A
/Dコンバータ、および、積分型なるため、本来、低速
型A/Dコンバータの範疇に属するが、その中でも比較
的早いA/D変換を行うA/Dコンバータの必要性は強
いものがある。
【0003】図5は、低速型A/Dコンバータの範疇に
属するが、比較的早いA/D変換を行う従来技術におけ
る三重積分型A/Dコンバータのブロック回路図、図6
は従来技術における絶縁型A/Dコンバータのブロック
回路図、図7はこれらの三重積分型A/Dコンバータの
動作を説明する説明図である。図5において、三重積分
型A/Dコンバータは、基準信号(21,23) と、切換え器
(31,33〜35) と、これらの切換え器(31,33〜35) を制御
する制御回路51と、入力信号11を受信しこの入力信号11
と基準信号(21,23) とが切換え器(31,33〜35)を介して
選択的に入力される積分器4と、この積分器4の出力の
零点を検出する比較器45と、カウンタ71と、を備えて構
成され、入力信号11を時間幅信号に変換する。積分器4
は、演算増幅器41と、抵抗42と、この抵抗42とで積分時
定数を構成する積分コンデンサ43と、積分器4の出力を
リセットする上記切換え器34とから構成される。
属するが、比較的早いA/D変換を行う従来技術におけ
る三重積分型A/Dコンバータのブロック回路図、図6
は従来技術における絶縁型A/Dコンバータのブロック
回路図、図7はこれらの三重積分型A/Dコンバータの
動作を説明する説明図である。図5において、三重積分
型A/Dコンバータは、基準信号(21,23) と、切換え器
(31,33〜35) と、これらの切換え器(31,33〜35) を制御
する制御回路51と、入力信号11を受信しこの入力信号11
と基準信号(21,23) とが切換え器(31,33〜35)を介して
選択的に入力される積分器4と、この積分器4の出力の
零点を検出する比較器45と、カウンタ71と、を備えて構
成され、入力信号11を時間幅信号に変換する。積分器4
は、演算増幅器41と、抵抗42と、この抵抗42とで積分時
定数を構成する積分コンデンサ43と、積分器4の出力を
リセットする上記切換え器34とから構成される。
【0004】また、図6に図示される絶縁型A/Dコン
バータは、図5の三重積分型A/Dコンバータにホトカ
プラ61、62を用いて絶縁型A/Dコンバータを構成した
もので、図5との主な相違点はカウンタ71と制御回路51
との機能が、例えば、マイクロプロセッサMPUで代表
される制御演算部75からなり、比較器45の出力パルスが
ホトカプラ61を介して絶縁して制御演算部75の内部に構
成されたカウンタ機能に入力される。また、制御演算部
75から図5に相当する制御回路51の制御信号が複数のホ
トカプラ62を介して絶縁して切換え器(31,33〜36) を制
御する。この切換え器(31,33〜36) を制御するホトカプ
ラ62は、並列回路で構成される。尚、図6は、A/D変
換する入力信号(11,12) が2組ある場合を図示したもの
であり、これらの入力信号(11,12) は、A/D変換する
一連のサイクル毎に、切換え器35または切換え器36を介
して後述する積分器4に読み込まれる。
バータは、図5の三重積分型A/Dコンバータにホトカ
プラ61、62を用いて絶縁型A/Dコンバータを構成した
もので、図5との主な相違点はカウンタ71と制御回路51
との機能が、例えば、マイクロプロセッサMPUで代表
される制御演算部75からなり、比較器45の出力パルスが
ホトカプラ61を介して絶縁して制御演算部75の内部に構
成されたカウンタ機能に入力される。また、制御演算部
75から図5に相当する制御回路51の制御信号が複数のホ
トカプラ62を介して絶縁して切換え器(31,33〜36) を制
御する。この切換え器(31,33〜36) を制御するホトカプ
ラ62は、並列回路で構成される。尚、図6は、A/D変
換する入力信号(11,12) が2組ある場合を図示したもの
であり、これらの入力信号(11,12) は、A/D変換する
一連のサイクル毎に、切換え器35または切換え器36を介
して後述する積分器4に読み込まれる。
【0005】かかる構成において、図5を併用して図7
に基づいて三重積分型A/Dコンバータの動作を説明す
る。図7において、横軸に時間軸をとり、縦軸の上側に
積分器4の出力を下側に比較器45の出力を示す。図7の
(A) において、先ず時刻t11で、制御回路51は、切換え
器34をONし, その他の切換え器 (31〜33、35) をOFFし
て、積分器4の積分コンデンサ43に蓄積された電荷を放
電し、積分器4の出力を零にする。この状態は、期間Tr
継続し、積分コンデンサ43に蓄積された電荷を充分放電
する。このとき、比較器45の出力はHレベルにある。
に基づいて三重積分型A/Dコンバータの動作を説明す
る。図7において、横軸に時間軸をとり、縦軸の上側に
積分器4の出力を下側に比較器45の出力を示す。図7の
(A) において、先ず時刻t11で、制御回路51は、切換え
器34をONし, その他の切換え器 (31〜33、35) をOFFし
て、積分器4の積分コンデンサ43に蓄積された電荷を放
電し、積分器4の出力を零にする。この状態は、期間Tr
継続し、積分コンデンサ43に蓄積された電荷を充分放電
する。このとき、比較器45の出力はHレベルにある。
【0006】次に、時刻t12 で、制御回路51は、切換え
器34をOFF し, 切換え器35をONして、積分器4に入力信
号11を期間Ti積分する。積分器4の出力が負の方向にあ
るので、比較器45の出力はLレベルに反転する。時刻t1
3 で、制御回路51は、切換え器35をOFF し, 切換え器31
をONして、積分器4に基準信号21を入力して積分する。
図示例では、期間T11 積分して、時刻t14 で積分器4の
出力が零となり、この時点で比較器45の出力はHレベル
に反転する。
器34をOFF し, 切換え器35をONして、積分器4に入力信
号11を期間Ti積分する。積分器4の出力が負の方向にあ
るので、比較器45の出力はLレベルに反転する。時刻t1
3 で、制御回路51は、切換え器35をOFF し, 切換え器31
をONして、積分器4に基準信号21を入力して積分する。
図示例では、期間T11 積分して、時刻t14 で積分器4の
出力が零となり、この時点で比較器45の出力はHレベル
に反転する。
【0007】制御回路51は、この比較器45の出力変動を
受け、内蔵されたクロックのクロックエッジである時刻
t15 で、切換え器31をOFF し, 基準信号21による積分器
4のリセット動作を停止し、入力信号11がパルス幅信号
に変換される。図示例では、この後、直ちに切換え器34
をONして、積分器4の積分コンデンサ43に蓄積された電
荷を放電し、積分器4の出力を零にする。この動作は先
に説明した期間Trに相当し、以下期間Ti、期間T11 と繰
り返し動作する。
受け、内蔵されたクロックのクロックエッジである時刻
t15 で、切換え器31をOFF し, 基準信号21による積分器
4のリセット動作を停止し、入力信号11がパルス幅信号
に変換される。図示例では、この後、直ちに切換え器34
をONして、積分器4の積分コンデンサ43に蓄積された電
荷を放電し、積分器4の出力を零にする。この動作は先
に説明した期間Trに相当し、以下期間Ti、期間T11 と繰
り返し動作する。
【0008】積分型A/Dコンバータにおけるアナログ
入力信号11の値をEiとし、第1の基準信号の値をEref1
とすると、期間Tiと期間T11 との間に(1) 式の関係があ
る。
入力信号11の値をEiとし、第1の基準信号の値をEref1
とすると、期間Tiと期間T11 との間に(1) 式の関係があ
る。
【0009】
【数1】Ei= Eref1・T11 /Ti・・・・(1) 従って、アナログ入力信号11のA/D変換値は、(1) 式
のT11 を計測することによって得られる。即ち、カウン
タ71で期間T11 を計数することによりA/D変換を行う
ことができる。
のT11 を計測することによって得られる。即ち、カウン
タ71で期間T11 を計数することによりA/D変換を行う
ことができる。
【0010】図7の(B) は、図7の(A) の期間T11 にお
ける第1基準信号21による積分動作に代えて、第3基準
信号23による積分動作を行せる点の相違である。即ち、
時刻t13 で、制御回路51は、切換え器35をOFF し, 切換
え器33をONして、積分器4に基準信号23を入力して積分
する。図示例では、期間T12 積分して、時刻t16 で積分
器4の出力が零となり、この時点で比較器45の出力はH
レベルに反転する。第3基準信号23の値(Eref3) は第1
基準信号の値(Eref1) よりも小さく選択されているの
で、(2) 式で示される様に、期間T12 は長くなるが、カ
ウンタ71で期間T12 を計数する計数値が多くなる分だ
け、A/D変換の変換精度を向上させることができる。
ける第1基準信号21による積分動作に代えて、第3基準
信号23による積分動作を行せる点の相違である。即ち、
時刻t13 で、制御回路51は、切換え器35をOFF し, 切換
え器33をONして、積分器4に基準信号23を入力して積分
する。図示例では、期間T12 積分して、時刻t16 で積分
器4の出力が零となり、この時点で比較器45の出力はH
レベルに反転する。第3基準信号23の値(Eref3) は第1
基準信号の値(Eref1) よりも小さく選択されているの
で、(2) 式で示される様に、期間T12 は長くなるが、カ
ウンタ71で期間T12 を計数する計数値が多くなる分だ
け、A/D変換の変換精度を向上させることができる。
【0011】
【数2】Ei= Eref3・T12 /Ti・・・・(2) 図7の(C) は、図7の(A) の第1基準信号21による積分
動作と図7の(B) の第3基準信号23による積分動作とを
適切に行い、前者図7の(A) と後者図7の(B)が持つ長
所をとり欠点をなくし、高変換精度でかつ変換速度が早
い三重積分型A/Dコンバータの動作を説明する説明図
である。図7の(C) において、時刻t13で、制御回路51
は、切換え器35をOFF し, 切換え器31をONして、積分器
4に基準信号21を入力し、積分器4の出力を高速にリセ
ット(期間T13 )し、積分器4の出力あるいは比較器45
の出力が反転する前の時刻t18 で、制御回路51は、切換
え器31をOFF し, 切換え器33をONして、積分器4に基準
信号23を入力し、積分器4の出力を低速にリセット(期
間T21 )する。このときの入力信号Eiは、期間T13,T21
を計数することにより(3) 式より求まる。
動作と図7の(B) の第3基準信号23による積分動作とを
適切に行い、前者図7の(A) と後者図7の(B)が持つ長
所をとり欠点をなくし、高変換精度でかつ変換速度が早
い三重積分型A/Dコンバータの動作を説明する説明図
である。図7の(C) において、時刻t13で、制御回路51
は、切換え器35をOFF し, 切換え器31をONして、積分器
4に基準信号21を入力し、積分器4の出力を高速にリセ
ット(期間T13 )し、積分器4の出力あるいは比較器45
の出力が反転する前の時刻t18 で、制御回路51は、切換
え器31をOFF し, 切換え器33をONして、積分器4に基準
信号23を入力し、積分器4の出力を低速にリセット(期
間T21 )する。このときの入力信号Eiは、期間T13,T21
を計数することにより(3) 式より求まる。
【0012】
【数3】Ei=(Eref1・T13 +Eref3・T21)/Ti ・・(3) 積分器4の出力を高速にリセットし、積分器4の出力が
反転する前の時刻t18で制御回路51が切換え器31,33 を
制御し、積分器4の出力を低速にリセットする方法に次
の方法がある。例えば、図5の回路において、図示省略
されているが、切換え器31がONし、高速リセット期間中
は、積分器4の出力に一定のバイアス量(例えば、1ク
ロック相当の積分器4の高速リセット出力量)を付加し
て比較器45に入力し、切換え器31がOFF したときこの一
定のバイアス量も除去して積分器4の出力を比較器45に
入力する。この様に構成することにより、比較器45は、
一定のバイアス量だけ手前の時点で零検出を行い、クロ
ックエッジで切換え器31を切り換え、A/D変換器の桁
の大きい部分を先に変換し、残りの部分を積分器4の低
速リセットで高精度に変換を行うことができる。
反転する前の時刻t18で制御回路51が切換え器31,33 を
制御し、積分器4の出力を低速にリセットする方法に次
の方法がある。例えば、図5の回路において、図示省略
されているが、切換え器31がONし、高速リセット期間中
は、積分器4の出力に一定のバイアス量(例えば、1ク
ロック相当の積分器4の高速リセット出力量)を付加し
て比較器45に入力し、切換え器31がOFF したときこの一
定のバイアス量も除去して積分器4の出力を比較器45に
入力する。この様に構成することにより、比較器45は、
一定のバイアス量だけ手前の時点で零検出を行い、クロ
ックエッジで切換え器31を切り換え、A/D変換器の桁
の大きい部分を先に変換し、残りの部分を積分器4の低
速リセットで高精度に変換を行うことができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、次の課
題を両立させる点に難点がある。即ち、 (1) 積分型A/D変換の高精度化と積分時間の高速化と
の相反性。 (2) 絶縁化対応への煩雑性。 (1) の高精度化と高速化との相反性に関しては、三重積
分型A/Dコンバータが用いられている。しかし、従来
技術の比較器入力に一定バイアス量を付加・除去を行
い、積分器出力を高速リセットし積分器出力が反転する
前に、積分器出力を低速リセットにする場合、次の様な
問題がある。即ち、積分器の零出力を検出する比較器は
A/Dを行う1クロックに対して充分なる高速応答速度
を有することが必要である。一方、一定バイアス量の付
加・除去を行う切換え器は、ON-OFF制御を行う制御入力
と切換え器出力回路間の浮遊容量により、インパルス性
のノイズを比較器に与える。このため、比較器の応答速
度を抑えるか、あるいは、切換え器の制御入力の変化速
度を抑えて、このインパルス性のノイズの低減化を図る
必要がある。
題を両立させる点に難点がある。即ち、 (1) 積分型A/D変換の高精度化と積分時間の高速化と
の相反性。 (2) 絶縁化対応への煩雑性。 (1) の高精度化と高速化との相反性に関しては、三重積
分型A/Dコンバータが用いられている。しかし、従来
技術の比較器入力に一定バイアス量を付加・除去を行
い、積分器出力を高速リセットし積分器出力が反転する
前に、積分器出力を低速リセットにする場合、次の様な
問題がある。即ち、積分器の零出力を検出する比較器は
A/Dを行う1クロックに対して充分なる高速応答速度
を有することが必要である。一方、一定バイアス量の付
加・除去を行う切換え器は、ON-OFF制御を行う制御入力
と切換え器出力回路間の浮遊容量により、インパルス性
のノイズを比較器に与える。このため、比較器の応答速
度を抑えるか、あるいは、切換え器の制御入力の変化速
度を抑えて、このインパルス性のノイズの低減化を図る
必要がある。
【0014】また、(2) 絶縁化対応の煩雑性に関して
は、従来技術においては、マイクロプロッセサなどを用
いたコントロールロジックとA/D変換器との絶縁は複
数のホトカプラを介して行われていた。また、図7の時
刻t18 の時点は制御回路51とカウンタ71とが絶縁回路の
別々の場所に配置される場合には時刻t18 を通知する手
段が必要となる。このため、これらの絶縁処理を行うた
め、数多くのホトカプラを必要とし、収納スペース、信
頼性、コストなどの面で課題を有していた。
は、従来技術においては、マイクロプロッセサなどを用
いたコントロールロジックとA/D変換器との絶縁は複
数のホトカプラを介して行われていた。また、図7の時
刻t18 の時点は制御回路51とカウンタ71とが絶縁回路の
別々の場所に配置される場合には時刻t18 を通知する手
段が必要となる。このため、これらの絶縁処理を行うた
め、数多くのホトカプラを必要とし、収納スペース、信
頼性、コストなどの面で課題を有していた。
【0015】本発明は上記の点にかんがみてなされたも
のであり、その目的は前記した課題を解決して、耐ノイ
ズ特性が強く、A/D変換の高精度化と高速化とを兼備
え、パルス幅信号変換部と制御演算部との間の絶縁を容
易にするA/Dコンバータを提供することにある。
のであり、その目的は前記した課題を解決して、耐ノイ
ズ特性が強く、A/D変換の高精度化と高速化とを兼備
え、パルス幅信号変換部と制御演算部との間の絶縁を容
易にするA/Dコンバータを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明によれば、基準信号と,切換え器と,こ
の切換え器を制御する第1制御回路と,入力信号を受信
しこの入力信号と基準信号とが切換え器を介して選択的
に入力される積分器と,この積分器出力の零点を検出す
る比較器と,を備え,入力信号を時間幅信号に変換する
パルス幅信号変換部と、時間幅信号を受信してディジタ
ル信号に変換する演算変換部と、第1制御回路の制御デ
ータを直列伝送する第2制御回路と、絶縁手段を備え双
方向に直列伝送可能な伝送線路と、直列伝送される制御
データを受信処理するインタフェース部と、このインタ
フェース部からの制御データを格納するメモリ回路と、
を備え、演算変換部と第2制御回路と、パルス幅信号変
換部との間を絶縁するものとする。
に、第1の発明によれば、基準信号と,切換え器と,こ
の切換え器を制御する第1制御回路と,入力信号を受信
しこの入力信号と基準信号とが切換え器を介して選択的
に入力される積分器と,この積分器出力の零点を検出す
る比較器と,を備え,入力信号を時間幅信号に変換する
パルス幅信号変換部と、時間幅信号を受信してディジタ
ル信号に変換する演算変換部と、第1制御回路の制御デ
ータを直列伝送する第2制御回路と、絶縁手段を備え双
方向に直列伝送可能な伝送線路と、直列伝送される制御
データを受信処理するインタフェース部と、このインタ
フェース部からの制御データを格納するメモリ回路と、
を備え、演算変換部と第2制御回路と、パルス幅信号変
換部との間を絶縁するものとする。
【0017】また、双方向に直列伝送可能な伝送線路
は、2組の単方向直列伝送線路からなり、この伝送線路
の絶縁手段はフォトカプラを用いて双方向に直列伝送を
行うものとする。また、双方向に直列伝送可能な伝送線
路は、伝送方向制御手段を備え、直列伝送線路の絶縁手
段は絶縁トランスを用い、インタフェース部出力によっ
て伝送方向制御手段を制御するものとする。
は、2組の単方向直列伝送線路からなり、この伝送線路
の絶縁手段はフォトカプラを用いて双方向に直列伝送を
行うものとする。また、双方向に直列伝送可能な伝送線
路は、伝送方向制御手段を備え、直列伝送線路の絶縁手
段は絶縁トランスを用い、インタフェース部出力によっ
て伝送方向制御手段を制御するものとする。
【0018】また、インタフェース部からの制御データ
を格納するメモリ回路は不揮発メモリであるものとす
る。また、第2の発明によれば、基準信号と, 切換え器
と, クロック信号と, このクロック信号を受け切換え器
を制御する第1制御回路と, 入力信号を受信しこの入力
信号と基準信号とが切換え器を介して選択的に入力され
る積分器と, この積分器出力の零点を検出する比較器
と, を備え, 入力信号を一定時間積分した後入力信号と
は逆極性の基準信号を積分器で積分し比較器で零点を検
出し入力信号を時間幅信号に変換するパルス幅信号変換
部と、時間幅信号を受信してディジタル信号に変換する
演算変換部と、を備え、基準信号は、入力信号と逆極性
の第1基準信号と、第1基準信号と逆極性であり同じ大
きさの信号値を有する第2基準信号と、第1基準信号と
同極性であり信号レベルが小さい第3基準信号と、を有
し、積分器は、入力信号を一定時間積分した後、第1基
準信号で積分し、比較器で零点を検出し、零点検出後ク
ロックエッジに到達するまで第1基準信号で積分動作を
継続し、入力信号を第1時間幅信号に変換する第1時間
幅変換手段と、第2基準信号で積分し、比較器で零点を
検出した後、当該クロックエッジに到達するまで第2基
準信号で積分動作を継続し、次に、第3基準信号で積分
し、比較器で零点を検出し、第3基準信号による積分動
作に基づく第2時間幅信号を検出する第2時間幅検出手
段と、を備えるものとする。
を格納するメモリ回路は不揮発メモリであるものとす
る。また、第2の発明によれば、基準信号と, 切換え器
と, クロック信号と, このクロック信号を受け切換え器
を制御する第1制御回路と, 入力信号を受信しこの入力
信号と基準信号とが切換え器を介して選択的に入力され
る積分器と, この積分器出力の零点を検出する比較器
と, を備え, 入力信号を一定時間積分した後入力信号と
は逆極性の基準信号を積分器で積分し比較器で零点を検
出し入力信号を時間幅信号に変換するパルス幅信号変換
部と、時間幅信号を受信してディジタル信号に変換する
演算変換部と、を備え、基準信号は、入力信号と逆極性
の第1基準信号と、第1基準信号と逆極性であり同じ大
きさの信号値を有する第2基準信号と、第1基準信号と
同極性であり信号レベルが小さい第3基準信号と、を有
し、積分器は、入力信号を一定時間積分した後、第1基
準信号で積分し、比較器で零点を検出し、零点検出後ク
ロックエッジに到達するまで第1基準信号で積分動作を
継続し、入力信号を第1時間幅信号に変換する第1時間
幅変換手段と、第2基準信号で積分し、比較器で零点を
検出した後、当該クロックエッジに到達するまで第2基
準信号で積分動作を継続し、次に、第3基準信号で積分
し、比較器で零点を検出し、第3基準信号による積分動
作に基づく第2時間幅信号を検出する第2時間幅検出手
段と、を備えるものとする。
【0019】また、第1時間幅信号と第2時間幅信号と
の間に少なくとも1パルス幅のパルス休止期間を構成す
るパルス休止手段を有し、パルス信号休止期間により第
1時間幅検出手段と、第2時間幅検出手段と、の切り分
けを行うものとする。また、第1時間幅信号の1クロッ
ク幅に相当する第2時間幅信号期間経過後、A/D変換
エンド信号を出力するものとする。
の間に少なくとも1パルス幅のパルス休止期間を構成す
るパルス休止手段を有し、パルス信号休止期間により第
1時間幅検出手段と、第2時間幅検出手段と、の切り分
けを行うものとする。また、第1時間幅信号の1クロッ
ク幅に相当する第2時間幅信号期間経過後、A/D変換
エンド信号を出力するものとする。
【0020】また、時間幅検出手段は、時間幅信号を第
1制御回路に入力されるクロック信号に基づいてパルス
数信号に変換するパルス数変換手段と、このパルス数信
号を計数するカウンタ回路と、このカウンタ回路の計数
値を演算する演算回路と、を備え、第1時間幅信号の計
数値に第1基準信号と第3基準信号との比率を乗算し、
第2時間幅信号の計数値に加算するものとする。
1制御回路に入力されるクロック信号に基づいてパルス
数信号に変換するパルス数変換手段と、このパルス数信
号を計数するカウンタ回路と、このカウンタ回路の計数
値を演算する演算回路と、を備え、第1時間幅信号の計
数値に第1基準信号と第3基準信号との比率を乗算し、
第2時間幅信号の計数値に加算するものとする。
【0021】また、第1基準信号と第3基準信号との比
を2のn乗に選ぶものとする。
を2のn乗に選ぶものとする。
【0022】
【作用】上記構成により、第1の発明によれば、A/D
コンバータは、入力信号を時間幅信号に変換するパルス
幅信号変換部と、この時間幅信号を受信してディジタル
信号に変換する演算変換部と、この両者間を絶縁手段を
備え双方向に直列伝送可能な伝送線路で接続されて構成
される。電源投入などの初期設定時は、第2制御回路か
ら第1制御回路の制御データを送信し、絶縁手段を備え
双方向に直列伝送可能な伝送線路を介して、インタフェ
ース部でこの制御データを受信する。このインタフェー
ス部で受信したデータはメモリ回路に格納し、この格納
したデータに基づきパルス幅信号変換部の第1制御回路
を制御する。これ以降は、パルス幅信号変換部で入力信
号を上述の制御データに基づき時間幅信号に変換し、こ
の時間幅信号が上記絶縁手段を備え双方向に直列伝送可
能な伝送線路を介して演算変換部で受信され、入力信号
をディジタル信号に変換することができる。この結果、
上記演算変換部と第2制御回路と、パルス幅信号変換部
と、の間の絶縁を行うことができる。
コンバータは、入力信号を時間幅信号に変換するパルス
幅信号変換部と、この時間幅信号を受信してディジタル
信号に変換する演算変換部と、この両者間を絶縁手段を
備え双方向に直列伝送可能な伝送線路で接続されて構成
される。電源投入などの初期設定時は、第2制御回路か
ら第1制御回路の制御データを送信し、絶縁手段を備え
双方向に直列伝送可能な伝送線路を介して、インタフェ
ース部でこの制御データを受信する。このインタフェー
ス部で受信したデータはメモリ回路に格納し、この格納
したデータに基づきパルス幅信号変換部の第1制御回路
を制御する。これ以降は、パルス幅信号変換部で入力信
号を上述の制御データに基づき時間幅信号に変換し、こ
の時間幅信号が上記絶縁手段を備え双方向に直列伝送可
能な伝送線路を介して演算変換部で受信され、入力信号
をディジタル信号に変換することができる。この結果、
上記演算変換部と第2制御回路と、パルス幅信号変換部
と、の間の絶縁を行うことができる。
【0023】また、上述の双方向に直列伝送可能な伝送
線路は、2組の直列伝送線路を用いこの伝送線路の絶縁
手段をフォトカプラを用いて双方向に直列伝送を行う
か、あるいは、双方向に直列伝送可能な伝送線路に伝送
方向制御手段を設け、直列伝送線路の絶縁手段は絶縁ト
ランスを用い、インタフェース部出力によって伝送方向
制御手段を制御することにより、初期設定時とそれ以降
のA/D変換時の信号の伝達を分離し、誤動作を防止で
きる。
線路は、2組の直列伝送線路を用いこの伝送線路の絶縁
手段をフォトカプラを用いて双方向に直列伝送を行う
か、あるいは、双方向に直列伝送可能な伝送線路に伝送
方向制御手段を設け、直列伝送線路の絶縁手段は絶縁ト
ランスを用い、インタフェース部出力によって伝送方向
制御手段を制御することにより、初期設定時とそれ以降
のA/D変換時の信号の伝達を分離し、誤動作を防止で
きる。
【0024】また、インタフェース部からのデータを格
納するメモリ回路を不揮発メモリで構成することによ
り、初期設定時にA/Dコンバータの制御データを設定
することにより、これ以降は、この制御データでA/D
変換を行うことができる。即ち、A/Dコンバータのハ
ードウェアとしては共通のものをつくり、使用する時点
で制御パラメータデータを初期設定することにより、広
範囲に亘る入力信号範囲を最適な変換精度でA/D変換
することができる。
納するメモリ回路を不揮発メモリで構成することによ
り、初期設定時にA/Dコンバータの制御データを設定
することにより、これ以降は、この制御データでA/D
変換を行うことができる。即ち、A/Dコンバータのハ
ードウェアとしては共通のものをつくり、使用する時点
で制御パラメータデータを初期設定することにより、広
範囲に亘る入力信号範囲を最適な変換精度でA/D変換
することができる。
【0025】また、第2の発明によれば、積分器に入力
された入力信号を時間幅信号に変換する基準信号は、入
力信号と逆極性の第1基準信号と、第1基準信号と逆極
性であり同じ大きさの信号値を有する第2基準信号と、
第1基準信号と同極性であり信号レベルが小さい第3基
準信号と、を有し、入力信号を一定時間積分した後第1
基準信号で積分し比較器で零点を検出し、クロックエッ
ジにて第1基準信号から第2基準信号に切り換える。こ
の結果、第1の時間幅信号を検出することができる。次
に、第2基準信号で積分し比較器で零点を検出した後、
クロックエッジにて第2基準信号から第3基準信号に切
り換える。第2基準信号によるクロックエッジ時点の積
分器出力は、入力信号をA/D変換し上位桁を除いた1
デジット以下の入力信号値であり、この入力信号値を第
3基準信号で時間幅変調し、上位桁を除いた1デジット
以下のデータが下位桁としてA/D変換することができ
る。上位桁と下位桁とを合わせて、A/D変換時間は2
倍かかるだけであり、A/D変換精度は桁数で倍増させ
ることができる。
された入力信号を時間幅信号に変換する基準信号は、入
力信号と逆極性の第1基準信号と、第1基準信号と逆極
性であり同じ大きさの信号値を有する第2基準信号と、
第1基準信号と同極性であり信号レベルが小さい第3基
準信号と、を有し、入力信号を一定時間積分した後第1
基準信号で積分し比較器で零点を検出し、クロックエッ
ジにて第1基準信号から第2基準信号に切り換える。こ
の結果、第1の時間幅信号を検出することができる。次
に、第2基準信号で積分し比較器で零点を検出した後、
クロックエッジにて第2基準信号から第3基準信号に切
り換える。第2基準信号によるクロックエッジ時点の積
分器出力は、入力信号をA/D変換し上位桁を除いた1
デジット以下の入力信号値であり、この入力信号値を第
3基準信号で時間幅変調し、上位桁を除いた1デジット
以下のデータが下位桁としてA/D変換することができ
る。上位桁と下位桁とを合わせて、A/D変換時間は2
倍かかるだけであり、A/D変換精度は桁数で倍増させ
ることができる。
【0026】また、第1時間幅信号と第2時間幅信号と
の間に少なくとも1パルス幅のパルス休止期間を設ける
ことにより、このパルス信号休止期間により、例えば、
カウンタなどの手段で計測した第1時間幅信号のデータ
をラッチし、次にくる第2時間幅信号を計測し演算処理
を行うことができる。また、第1時間幅信号の1クロッ
ク幅に相当する第2時間幅信号期間経過後、A/D変換
エンド信号を出力することにより、上記カウンタ手段や
ラッチデータをリセットし、後続する時間幅信号の演算
処理を行うことができる。
の間に少なくとも1パルス幅のパルス休止期間を設ける
ことにより、このパルス信号休止期間により、例えば、
カウンタなどの手段で計測した第1時間幅信号のデータ
をラッチし、次にくる第2時間幅信号を計測し演算処理
を行うことができる。また、第1時間幅信号の1クロッ
ク幅に相当する第2時間幅信号期間経過後、A/D変換
エンド信号を出力することにより、上記カウンタ手段や
ラッチデータをリセットし、後続する時間幅信号の演算
処理を行うことができる。
【0027】また、A/D変換データは、時間幅信号を
計測するクロック信号と、このクロック信号に基づいて
時間幅信号を計測するカウンタ回路と、を備え、第1の
時間幅信号の計測値に第1基準信号と第3基準信号との
比率を乗算し、第2の時間幅信号の計測値に加算するこ
とにより得られる。また、第1基準信号と第3基準信号
との比を2のn乗に選ぶことにより、A/D変換データ
は、上位桁データの後に下位桁データ繋げることによ
り、上記第1基準信号と第3基準信号との比率の乗算処
理を省略することができる。
計測するクロック信号と、このクロック信号に基づいて
時間幅信号を計測するカウンタ回路と、を備え、第1の
時間幅信号の計測値に第1基準信号と第3基準信号との
比率を乗算し、第2の時間幅信号の計測値に加算するこ
とにより得られる。また、第1基準信号と第3基準信号
との比を2のn乗に選ぶことにより、A/D変換データ
は、上位桁データの後に下位桁データ繋げることによ
り、上記第1基準信号と第3基準信号との比率の乗算処
理を省略することができる。
【0028】
【実施例】図1は本発明の一実施例としての直列伝送機
能を備えるA/Dコンバータのブロック線図、図2は図
1のA/Dコンバータの動作を説明するタイムチャー
ト、図3は第2の発明に相当する実施例のブロック線
図、図4は図2のA/Dコンバータの動作を説明するタ
イムチャートであり、図5〜図7に対応する同一機能部
材には同じ符号が付してある。
能を備えるA/Dコンバータのブロック線図、図2は図
1のA/Dコンバータの動作を説明するタイムチャー
ト、図3は第2の発明に相当する実施例のブロック線
図、図4は図2のA/Dコンバータの動作を説明するタ
イムチャートであり、図5〜図7に対応する同一機能部
材には同じ符号が付してある。
【0029】先ず、説明を簡明化するため、図3、4に
基づき第2の発明を先に説明する。図3において、A/
Dコンバータは、アナログ入力信号11を時間幅信号に変
換する細線で囲われたパルス幅信号変換部1と、この時
間幅信号を絶縁手段6を有する伝送路を介して受信する
カウンタ71と乗算器72とからなる演算変換部7Aとから構
成される。また、パルス幅信号変換部1は、第1〜第3
基準信号21〜23と、切換え器31〜35と、クロック信号53
を受け切換え器31〜35を制御する第1制御回路54と、入
力信号11を受信しこの入力信号11と第1〜第3基準信号
21〜23とが切換え器31〜35を介して選択的に入力される
積分器4と、この積分器4の出力の零点を検出する比較
器45と、論理素子46、47と、から構成される。
基づき第2の発明を先に説明する。図3において、A/
Dコンバータは、アナログ入力信号11を時間幅信号に変
換する細線で囲われたパルス幅信号変換部1と、この時
間幅信号を絶縁手段6を有する伝送路を介して受信する
カウンタ71と乗算器72とからなる演算変換部7Aとから構
成される。また、パルス幅信号変換部1は、第1〜第3
基準信号21〜23と、切換え器31〜35と、クロック信号53
を受け切換え器31〜35を制御する第1制御回路54と、入
力信号11を受信しこの入力信号11と第1〜第3基準信号
21〜23とが切換え器31〜35を介して選択的に入力される
積分器4と、この積分器4の出力の零点を検出する比較
器45と、論理素子46、47と、から構成される。
【0030】かかる構成において、第1制御回路54は、
クロック信号53と比較器45の出力とが入力され、内蔵す
るタイマロジック機能により図4に図示する切換えタイ
ミングで切換え器31〜35を切り換え、アナログ入力信号
11を時間幅信号に変換する。この時間幅信号を絶縁手段
6を介して受信するカウンタ71と乗算器72とからなる演
算変換部7Aでディジタル信号に変換する。以下、最初に
時間幅信号への変換を、次にこの時間幅信号からディジ
タル信号への変換を、図3を併用しながら図4で本発明
のA/D変換の動作を説明する。
クロック信号53と比較器45の出力とが入力され、内蔵す
るタイマロジック機能により図4に図示する切換えタイ
ミングで切換え器31〜35を切り換え、アナログ入力信号
11を時間幅信号に変換する。この時間幅信号を絶縁手段
6を介して受信するカウンタ71と乗算器72とからなる演
算変換部7Aでディジタル信号に変換する。以下、最初に
時間幅信号への変換を、次にこの時間幅信号からディジ
タル信号への変換を、図3を併用しながら図4で本発明
のA/D変換の動作を説明する。
【0031】図4において、横軸は時間軸を示し、時刻
t1にA/D変換のための時間幅信号変換動作をスタート
し、時刻t8で1入力当たりのA/D変換のための時間幅
信号変換動作を終了し、アナログ入力信号が複数あると
きはこのアナログ入力信号を順次走査・変換し、これら
の一連のA/D変換動作を周期的に繰り返す。また、縦
軸は各部の動作出力波形を示し、上から順に積分器4の
出力波形、切換え器34、35、31、32、33の動作タイミン
グ、および比較器45の動作タイミングを示す。以下、積
分器4の出力波形を中心に、各部の動作タイミングとの
関わりで時間幅信号変換の動作を説明する。
t1にA/D変換のための時間幅信号変換動作をスタート
し、時刻t8で1入力当たりのA/D変換のための時間幅
信号変換動作を終了し、アナログ入力信号が複数あると
きはこのアナログ入力信号を順次走査・変換し、これら
の一連のA/D変換動作を周期的に繰り返す。また、縦
軸は各部の動作出力波形を示し、上から順に積分器4の
出力波形、切換え器34、35、31、32、33の動作タイミン
グ、および比較器45の動作タイミングを示す。以下、積
分器4の出力波形を中心に、各部の動作タイミングとの
関わりで時間幅信号変換の動作を説明する。
【0032】図4の(A) において、時刻t1でA/D変換
動作がスタートし、切換え器34がONし、積分器4の積分
コンデンサ43を短絡し、積分コンデンサ43に蓄積された
電荷を放電し、積分器4の出力を0にする。この期間Tr
は、予め第1制御回路54に設定され、時刻t2で切換え器
34がOFF し切換え器35がONする。アナログ入力信号11は
切換え器35、抵抗42を介して積分器4の積分コンデンサ
43に流れ、アナログ入力信号11の時間積分値が積分コン
デンサ43に充電される。また、時刻t2でこの積分動作が
開始され、積分器4の出力が0から負方向に変化するの
で、図4の(G)に示される様に比較器45の出力がHレベ
ルからLレベルに変化する。この期間Tiは、予め第1制
御回路54に設定され、時刻t3まで継続し、積分器4の積
分コンデンサ43にアナログ入力信号11に比例した時間積
分値が積分される。
動作がスタートし、切換え器34がONし、積分器4の積分
コンデンサ43を短絡し、積分コンデンサ43に蓄積された
電荷を放電し、積分器4の出力を0にする。この期間Tr
は、予め第1制御回路54に設定され、時刻t2で切換え器
34がOFF し切換え器35がONする。アナログ入力信号11は
切換え器35、抵抗42を介して積分器4の積分コンデンサ
43に流れ、アナログ入力信号11の時間積分値が積分コン
デンサ43に充電される。また、時刻t2でこの積分動作が
開始され、積分器4の出力が0から負方向に変化するの
で、図4の(G)に示される様に比較器45の出力がHレベ
ルからLレベルに変化する。この期間Tiは、予め第1制
御回路54に設定され、時刻t3まで継続し、積分器4の積
分コンデンサ43にアナログ入力信号11に比例した時間積
分値が積分される。
【0033】時刻t3で切換え器35がOFF し切換え器31が
ONして、アナログ入力信号11と極性が異なる第1基準電
圧21が切換え器31、抵抗42を介して積分器4の積分コン
デンサ43に流れ、期間Tiに積分コンデンサ43に充電され
たアナログ入力信号11に比例した時間積分値をリセット
する。積分器4のリセットは期間T1継続し、時刻t4で比
較器45で検出され、クロック信号53のクロックエッジ時
刻t5で第1制御回路54の制御動作が変わり、切換え器31
がOFF し切換え器32がONして、第1基準電圧21と極性が
異なり同じ電圧値の第2基準電圧22が切換え器32、抵抗
42を介して積分器4の積分コンデンサ43に充電を行う。
第2基準電圧22が積分器4に入力されることにより、積
分器4の出力は再び負方向に駆動され、比較器45で0ク
ロス点が検出され、クロック信号53の同一クロック内の
クロックエッジ時刻t6で第1制御回路54の制御動作が切
り換わる。時刻t4〜時刻t5が1クロック内であるので、
時刻t5〜時刻t6は丁度1クロック幅T2に相当する。即
ち、時刻t6における積分器4の積分コンデンサに充電さ
れた電荷は、時刻t4より前に相当し時刻t4直前のクロッ
クエッジに相当する時刻の残存電荷と同じである。従っ
て、時刻t6で切換え器32がOFF し切換え器33がONして、
第1基準電圧21より小さい第3基準電圧23が切換え器3
3、抵抗42を介して積分器4の積分コンデンサ43に流
れ、積分コンデンサ43の上記残存電荷を期間Tm2 でリセ
ットする。
ONして、アナログ入力信号11と極性が異なる第1基準電
圧21が切換え器31、抵抗42を介して積分器4の積分コン
デンサ43に流れ、期間Tiに積分コンデンサ43に充電され
たアナログ入力信号11に比例した時間積分値をリセット
する。積分器4のリセットは期間T1継続し、時刻t4で比
較器45で検出され、クロック信号53のクロックエッジ時
刻t5で第1制御回路54の制御動作が変わり、切換え器31
がOFF し切換え器32がONして、第1基準電圧21と極性が
異なり同じ電圧値の第2基準電圧22が切換え器32、抵抗
42を介して積分器4の積分コンデンサ43に充電を行う。
第2基準電圧22が積分器4に入力されることにより、積
分器4の出力は再び負方向に駆動され、比較器45で0ク
ロス点が検出され、クロック信号53の同一クロック内の
クロックエッジ時刻t6で第1制御回路54の制御動作が切
り換わる。時刻t4〜時刻t5が1クロック内であるので、
時刻t5〜時刻t6は丁度1クロック幅T2に相当する。即
ち、時刻t6における積分器4の積分コンデンサに充電さ
れた電荷は、時刻t4より前に相当し時刻t4直前のクロッ
クエッジに相当する時刻の残存電荷と同じである。従っ
て、時刻t6で切換え器32がOFF し切換え器33がONして、
第1基準電圧21より小さい第3基準電圧23が切換え器3
3、抵抗42を介して積分器4の積分コンデンサ43に流
れ、積分コンデンサ43の上記残存電荷を期間Tm2 でリセ
ットする。
【0034】A/D変換を行うためにアナログ入力信号
11を時間幅信号に変換する動作は、時刻t1でスタート
し、少なくとも、期間T1におけるリセット動作で、1ク
ロック長の電荷を基準信号23で放電できる期間T3経過し
た時刻t8で1入力当たりのA/D変換のためのパルス幅
変換動作を終了する。図4の図示例では、時刻t8で切換
え器34がONし、積分器4の積分コンデンサ43を短絡し、
次の時間幅変換動作がスタートし、アナログ入力信号が
複数あるときはこのアナログ入力信号を順次走査・変換
し、これらの一連の変換動作が周期的に繰り返えされ
る。
11を時間幅信号に変換する動作は、時刻t1でスタート
し、少なくとも、期間T1におけるリセット動作で、1ク
ロック長の電荷を基準信号23で放電できる期間T3経過し
た時刻t8で1入力当たりのA/D変換のためのパルス幅
変換動作を終了する。図4の図示例では、時刻t8で切換
え器34がONし、積分器4の積分コンデンサ43を短絡し、
次の時間幅変換動作がスタートし、アナログ入力信号が
複数あるときはこのアナログ入力信号を順次走査・変換
し、これらの一連の変換動作が周期的に繰り返えされ
る。
【0035】次に、上記時間幅信号をディジタル値に変
換する動作を説明する。上述の様に、アナログ入力信号
11がパルス幅信号変換部1にてアナログ入力信号11に関
連し、パルス休止期間T4を有する2つのパルス幅信号(T
m1,Tm2) が絶縁手段6を介してカウンタ71、乗算器72に
入力される。図3の図示例では、パルス幅信号(Tm1,Tm
2) は NOT論理素子46で反転され、AND 論理素子47で第
1制御回路54からの信号55との論理積がとられる。例え
ば、第1制御回路54からの信号55がクロック信号53のみ
の場合は図4のパルス幅信号Tm1 相当の信号が絶縁手段
6を介して、カウンタ71で計数される。
換する動作を説明する。上述の様に、アナログ入力信号
11がパルス幅信号変換部1にてアナログ入力信号11に関
連し、パルス休止期間T4を有する2つのパルス幅信号(T
m1,Tm2) が絶縁手段6を介してカウンタ71、乗算器72に
入力される。図3の図示例では、パルス幅信号(Tm1,Tm
2) は NOT論理素子46で反転され、AND 論理素子47で第
1制御回路54からの信号55との論理積がとられる。例え
ば、第1制御回路54からの信号55がクロック信号53のみ
の場合は図4のパルス幅信号Tm1 相当の信号が絶縁手段
6を介して、カウンタ71で計数される。
【0036】今、カウンタ71の計数がダウンエッジで計
数するものとすると、AND 論理素子47の出力がクロック
信号53の後方エッジでLレベルとすることにより、1ク
ロック幅以内のパルスは計数できないようにカウンタ71
を構成できる。入力信号11の読み込み期間Tiは予め定め
られた値であるので、カウンタ71の計数値から期間Ti相
当の値を引算することにより上位桁相当の第1時間幅信
号をディジタル値に変換できる。また、第1制御回路54
からの信号55が切換え器31のON動作とクロック信号53と
の論理積の場合は、直接カウンタ71で読み取った計数値
が上位桁に相当する第1時間幅信号のディジタル変換値
である。
数するものとすると、AND 論理素子47の出力がクロック
信号53の後方エッジでLレベルとすることにより、1ク
ロック幅以内のパルスは計数できないようにカウンタ71
を構成できる。入力信号11の読み込み期間Tiは予め定め
られた値であるので、カウンタ71の計数値から期間Ti相
当の値を引算することにより上位桁相当の第1時間幅信
号をディジタル値に変換できる。また、第1制御回路54
からの信号55が切換え器31のON動作とクロック信号53と
の論理積の場合は、直接カウンタ71で読み取った計数値
が上位桁に相当する第1時間幅信号のディジタル変換値
である。
【0037】次に、少なくとも1クロック相当以上のパ
ルス休止期間を有する期間T4のパルス休止信号により、
例えば、図3では図示省略されているフリップフロップ
機能によりパルス休止期間が入力されたタイミングを一
時記憶し、カウンタ71の計数値を演算変換部7Aのメモリ
に一時記憶し、カウンタ71で下位桁である第2時間幅信
号Tm2 を計数し、上記上位桁相当の計数値に第1基準信
号と第3基準信号との比率を乗算し、第2時間幅信号の
計数値に加算することにより、入力信号11をA/D変換
することができる。
ルス休止期間を有する期間T4のパルス休止信号により、
例えば、図3では図示省略されているフリップフロップ
機能によりパルス休止期間が入力されたタイミングを一
時記憶し、カウンタ71の計数値を演算変換部7Aのメモリ
に一時記憶し、カウンタ71で下位桁である第2時間幅信
号Tm2 を計数し、上記上位桁相当の計数値に第1基準信
号と第3基準信号との比率を乗算し、第2時間幅信号の
計数値に加算することにより、入力信号11をA/D変換
することができる。
【0038】第2時間幅信号が一定期間OFF することに
より上記フリップフロップ機能をリセットする、あるい
は、第1時間幅信号の1クロック幅に相当する第2時間
幅信号期間経過後、A/D変換エンド信号を出力する、
ことにより演算変換部を初期状態とし、次のA/D変換
サイクルの第1時間幅信号、第2時間幅信号を受信して
次のA/D変換動作を行い、この動作を繰り返し継続す
ることができる。
より上記フリップフロップ機能をリセットする、あるい
は、第1時間幅信号の1クロック幅に相当する第2時間
幅信号期間経過後、A/D変換エンド信号を出力する、
ことにより演算変換部を初期状態とし、次のA/D変換
サイクルの第1時間幅信号、第2時間幅信号を受信して
次のA/D変換動作を行い、この動作を繰り返し継続す
ることができる。
【0039】また、第1基準信号と第3基準信号との比
を2のn乗に選ぶと、例えば、2の8乗である256 倍に
選ぶと、上位桁8ビットに相当する第1時間幅信号の計
数値の後に、下位桁8ビットに相当する第2時間幅信号
の計数値を配置することにより16ビットのA/D変換演
算処理を行うことができる。また、上記パルス休止期間
T4が1クロック幅相当で動作の安定性が充分確保し難い
ときは、例えば、図3の比較器45に適宜ヒステリシス特
性を与え、時刻t4動作後の積分器4のスイング幅を増や
す方法とか、時刻t5動作後一定期間、全切換え器31〜35
をOFF し、積分器4をホールド状態とし、パルス休止期
間T4を所定の長さにすることができる。
を2のn乗に選ぶと、例えば、2の8乗である256 倍に
選ぶと、上位桁8ビットに相当する第1時間幅信号の計
数値の後に、下位桁8ビットに相当する第2時間幅信号
の計数値を配置することにより16ビットのA/D変換演
算処理を行うことができる。また、上記パルス休止期間
T4が1クロック幅相当で動作の安定性が充分確保し難い
ときは、例えば、図3の比較器45に適宜ヒステリシス特
性を与え、時刻t4動作後の積分器4のスイング幅を増や
す方法とか、時刻t5動作後一定期間、全切換え器31〜35
をOFF し、積分器4をホールド状態とし、パルス休止期
間T4を所定の長さにすることができる。
【0040】次に、図1、図2に戻り、第1の発明を説
明する。図1において、図3と異なる主な点は、図示例
では、マイクロプロセッサ機能を有する制御演算部7が
上記演算変換部7Aの機能と後述する第2制御回路7Bとを
一体に備え、この制御演算部7に内蔵され第1制御回路
54の制御データ(例えば、上記期間Tr、Tiなど)を直列
伝送する第2制御回路7Bと、この直列伝送される制御デ
ータを受信処理するインタフェース部82と、このインタ
フェース部82からの制御データを格納するメモリ回路81
と、が追加構成されている点、および、図1の図示例で
は伝送方向制御手段83、84を備え、インタフェース部82
の出力によって伝送方向制御手段83、84を制御する点に
ある。
明する。図1において、図3と異なる主な点は、図示例
では、マイクロプロセッサ機能を有する制御演算部7が
上記演算変換部7Aの機能と後述する第2制御回路7Bとを
一体に備え、この制御演算部7に内蔵され第1制御回路
54の制御データ(例えば、上記期間Tr、Tiなど)を直列
伝送する第2制御回路7Bと、この直列伝送される制御デ
ータを受信処理するインタフェース部82と、このインタ
フェース部82からの制御データを格納するメモリ回路81
と、が追加構成されている点、および、図1の図示例で
は伝送方向制御手段83、84を備え、インタフェース部82
の出力によって伝送方向制御手段83、84を制御する点に
ある。
【0041】かかる構成により、図1を併用して図2に
より第1の発明のA/Dコンバータを説明する。図2に
おいて、横軸に時間軸をとり、縦軸の (A)〜(E) にA/
Dコンバータの電源投入、スイッチ83、伝送信号、スイ
ッチ84、積分器4の出力波形を示す。先ず、A/Dコン
バータの電源を投入することにより時間領域1に入る。
この時間領域1では、電源投入によりスイッチ83がON、
スイッチ84がOFF し、第2制御回路7Bから絶縁手段6と
スイッチ83を介してインタフェース部82の直列伝送回路
が構成される。この状態において、図2の(C) に図示さ
れる様に、第2制御回路7Bから第1制御回路54の制御デ
ータ(A,B,C)がインタフェース部82にシリアル送
信される。この制御データ(A,B,C)は、例えば、
A部に送信先コードを含むデータ送信開始コード、B部
に第1制御回路54の期間Tr,Ti などの制御データ、C部
に直列伝送終了を含めたデータ終了コードから構成され
る。インタフェース部82はB部に挿入された第1制御回
路54の制御データを受信し、この制御データをメモリ回
路81に格納する。この直列データ伝送が完了すると時間
領域2に移行する。
より第1の発明のA/Dコンバータを説明する。図2に
おいて、横軸に時間軸をとり、縦軸の (A)〜(E) にA/
Dコンバータの電源投入、スイッチ83、伝送信号、スイ
ッチ84、積分器4の出力波形を示す。先ず、A/Dコン
バータの電源を投入することにより時間領域1に入る。
この時間領域1では、電源投入によりスイッチ83がON、
スイッチ84がOFF し、第2制御回路7Bから絶縁手段6と
スイッチ83を介してインタフェース部82の直列伝送回路
が構成される。この状態において、図2の(C) に図示さ
れる様に、第2制御回路7Bから第1制御回路54の制御デ
ータ(A,B,C)がインタフェース部82にシリアル送
信される。この制御データ(A,B,C)は、例えば、
A部に送信先コードを含むデータ送信開始コード、B部
に第1制御回路54の期間Tr,Ti などの制御データ、C部
に直列伝送終了を含めたデータ終了コードから構成され
る。インタフェース部82はB部に挿入された第1制御回
路54の制御データを受信し、この制御データをメモリ回
路81に格納する。この直列データ伝送が完了すると時間
領域2に移行する。
【0042】時間領域2では、スイッチ83がOFF 、スイ
ッチ84がONし、パルス幅信号変換部1の AND論理素子47
からの出力信号がスイッチ84と絶縁手段6とを介して制
御演算部7の演算変換部7Aに受信される。即ち、時間領
域2はA/D変換モードに入り、メモリ回路81に格納さ
れた上記期間Tr,Ti などの制御データに基づいて、パル
ス幅信号変換部1の第1制御回路54のタイマロジックの
タイッミングを制御し、A/D変換をサイクリックに行
う。
ッチ84がONし、パルス幅信号変換部1の AND論理素子47
からの出力信号がスイッチ84と絶縁手段6とを介して制
御演算部7の演算変換部7Aに受信される。即ち、時間領
域2はA/D変換モードに入り、メモリ回路81に格納さ
れた上記期間Tr,Ti などの制御データに基づいて、パル
ス幅信号変換部1の第1制御回路54のタイマロジックの
タイッミングを制御し、A/D変換をサイクリックに行
う。
【0043】図2の(E) は積分器4の出力波形を示し、
既に、図4の(A) で説明した積分器4の積分コンデンサ
43をリセットする期間Tr、アナログ入力信号11を積分器
4にセットする期間Ti、第1〜3基準信号による第1時
間幅信号変換、第2時間幅信号変換が繰り返して行われ
る。A/D変換を行うアナログ入力信号11のレンジ範囲
に応じて積分器4にセットする期間Tiを選択することに
より、広範囲に亘る入力信号範囲を最適な変換精度でA
/D変換することができる。特に、インタフェース部か
らのデータを格納するメモリ回路を不揮発メモリで構成
することにより、初期設定時にA/Dコンバータの制御
データを設定することにより、これ以降は、電源投入で
直ちに、この制御データでA/D変換を行うことができ
る。即ち、A/Dコンバータのハードウェアとしては共
通のものをつくり、使用する時点で制御データを初期設
定することにより、広範囲に亘る入力信号範囲を最適な
変換精度でA/D変換することができる。
既に、図4の(A) で説明した積分器4の積分コンデンサ
43をリセットする期間Tr、アナログ入力信号11を積分器
4にセットする期間Ti、第1〜3基準信号による第1時
間幅信号変換、第2時間幅信号変換が繰り返して行われ
る。A/D変換を行うアナログ入力信号11のレンジ範囲
に応じて積分器4にセットする期間Tiを選択することに
より、広範囲に亘る入力信号範囲を最適な変換精度でA
/D変換することができる。特に、インタフェース部か
らのデータを格納するメモリ回路を不揮発メモリで構成
することにより、初期設定時にA/Dコンバータの制御
データを設定することにより、これ以降は、電源投入で
直ちに、この制御データでA/D変換を行うことができ
る。即ち、A/Dコンバータのハードウェアとしては共
通のものをつくり、使用する時点で制御データを初期設
定することにより、広範囲に亘る入力信号範囲を最適な
変換精度でA/D変換することができる。
【0044】本発明では、一般的にインパルス性ノイズ
影響を受けやすく、ノイズ環境が決して良好とは言えな
いフィールド機器よりアナログ入力信号11を受信し時間
幅信号に変換するパルス幅信号変換部と、マイクロプロ
セッサなどを搭載し、特にインパルス性ノイズの影響を
受けやすく、誤動作のみならず、多くの場合、電子制御
装置の暴走、不動作の原因になりうる制御演算部と、が
直列伝送で交信され、かつ、絶縁手段6にて絶縁される
ので、少ない部品点数で耐ノイズ性能を向上させると共
に高信頼性を確保することができる。
影響を受けやすく、ノイズ環境が決して良好とは言えな
いフィールド機器よりアナログ入力信号11を受信し時間
幅信号に変換するパルス幅信号変換部と、マイクロプロ
セッサなどを搭載し、特にインパルス性ノイズの影響を
受けやすく、誤動作のみならず、多くの場合、電子制御
装置の暴走、不動作の原因になりうる制御演算部と、が
直列伝送で交信され、かつ、絶縁手段6にて絶縁される
ので、少ない部品点数で耐ノイズ性能を向上させると共
に高信頼性を確保することができる。
【0045】また、双方向に直列伝送可能な伝送線路と
して、2組の単方向直列伝送線路からなり、この伝送線
路の絶縁手段はフォトカプラを用いて双方向に直列伝送
を行うことにより、伝送方向制御手段を省略することが
できる。
して、2組の単方向直列伝送線路からなり、この伝送線
路の絶縁手段はフォトカプラを用いて双方向に直列伝送
を行うことにより、伝送方向制御手段を省略することが
できる。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように、三重積分型A/Dコ
ンバータの変換手法を改善することにより、フィールド
機器よりのアナログ入力信号11が接続されるパルス幅信
号変換部と、マイクロプロセッサなどを搭載する制御演
算部と、が直列伝送で交信され、かつ、少ない部品点数
で絶縁することができるので、耐ノイズ性能を向上させ
ると共に高信頼性を確保し、汎用性の高い、高性能なA
/Dコンバータを供給することができる。
ンバータの変換手法を改善することにより、フィールド
機器よりのアナログ入力信号11が接続されるパルス幅信
号変換部と、マイクロプロセッサなどを搭載する制御演
算部と、が直列伝送で交信され、かつ、少ない部品点数
で絶縁することができるので、耐ノイズ性能を向上させ
ると共に高信頼性を確保し、汎用性の高い、高性能なA
/Dコンバータを供給することができる。
【図1】第1の発明の一実施例としての直列伝送機能を
備えるA/Dコンバータのブロック線図
備えるA/Dコンバータのブロック線図
【図2】図1のA/Dコンバータの動作を説明するタイ
ムチャート
ムチャート
【図3】第2の発明の一実施例としてのA/Dコンバー
タブロック線図
タブロック線図
【図4】図3のA/Dコンバータの動作を説明するタイ
ムチャート
ムチャート
【図5】従来技術における三重積分型A/Dコンバータ
のブロック回路図
のブロック回路図
【図6】従来技術における絶縁型A/Dコンバータのブ
ロック回路図
ロック回路図
【図7】三重積分型A/Dコンバータの動作を説明する
説明図
説明図
1 パルス幅信号変換部 11 入力信号 21〜23 基準信号 31〜36 切換え器 4 積分器 41 演算増幅器 42 抵抗 43 積分コンデンサ 45 比較器 46、47 論理素子 51 制御回路 53 クロック信号 54 第1制御回路 55 第1制御回路からの信号 6 絶縁手段 61、62 ホトカプラ 7、75 制御演算部 7A 演算変換部 7B 第2制御回路 71 カウンタ 72 乗算器 81 メモリ回路 82 インタフェース部 83、84 スイッチ t1〜t8、t11 〜t20 時刻 Tr、Ti、T1〜T21 各部の動作期間
Claims (9)
- 【請求項1】基準信号と、切換え器と、この切換え器を
制御する第1制御回路と、入力信号を受信しこの入力信
号と前記基準信号とが前記切換え器を介して選択的に入
力される積分器と、この積分器出力の零点を検出する比
較器と、を備え、前記入力信号を時間幅信号に変換する
パルス幅信号変換部と、 前記時間幅信号を受信してディジタル信号に変換する演
算変換部と、 前記第1制御回路の制御データを直列伝送する第2制御
回路と、 絶縁手段を備え双方向に直列伝送可能な伝送線路と、 前記直列伝送される制御データを受信処理するインタフ
ェース部と、 このインタフェース部からの制御データを格納するメモ
リ回路と、を備え、 前記演算変換部と第2制御回路と、前記パルス幅信号変
換部との間を絶縁する、ことを特徴とするA/Dコンバ
ータ。 - 【請求項2】請求項1に記載のA/Dコンバータにおい
て、双方向に直列伝送可能な伝送線路は、2組の単方向
直列伝送線路からなり、この伝送線路の絶縁手段はホト
カプラを用いて双方向に直列伝送を行う、ことを特徴と
するA/Dコンバータ。 - 【請求項3】請求項1に記載のA/Dコンバータにおい
て、双方向に直列伝送可能な伝送線路は、伝送方向制御
手段を備え、直列伝送線路の絶縁手段は絶縁トランスを
用い、インタフェース部出力によって前記伝送方向制御
手段を制御する、ことを特徴とするA/Dコンバータ。 - 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかの項に
記載のA/Dコンバータにおいて、インタフェース部か
らの制御データを格納するメモリ回路は不揮発メモリで
ある、ことを特徴とするA/Dコンバータ。 - 【請求項5】基準信号と、切換え器と、クロック信号
と、このクロック信号を受け前記切換え器を制御する第
1制御回路と、入力信号を受信しこの入力信号と前記基
準信号とが前記切換え器を介して選択的に入力される積
分器と、この積分器出力の零点を検出する比較器と、を
備え、前記入力信号を一定時間積分した後前記入力信号
とは逆極性の前記基準信号を前記積分器で積分し、前記
比較器で零点を検出し、前記入力信号を時間幅信号に変
換するパルス幅信号変換部と、 前記時間幅信号を受信してディジタル信号に変換する演
算変換部と、を備え、 基準信号は、前記入力信号と逆極性の第1基準信号と、 第1基準信号と逆極性であり同じ大きさの信号値を有す
る第2基準信号と、 第1基準信号と同極性であり信号レベルが小さい第3基
準信号と、を有し、 前記積分器は、前記入力信号を一定時間積分した後、前
記第1基準信号で積分し、前記比較器で零点を検出し、
零点検出後クロックエッジに到達するまで前記第1基準
信号で積分動作を継続し、前記入力信号を第1時間幅信
号に変換する第1時間幅変換手段と、 前記第2基準信号で積分し、前記比較器で零点を検出し
た後、当該クロックエッジに到達するまで前記第2基準
信号で積分動作を継続し、次に、前記第3基準信号で積
分し、前記比較器で零点を検出し、前記第3基準信号に
よる積分動作に基づく第2時間幅信号を検出する第2時
間幅検出手段と、を備える、 ことを特徴とするA/Dコンバータ。 - 【請求項6】請求項5に記載のA/Dコンバータにおい
て、第1時間幅信号と第2時間幅信号との間に少なくと
も1パルス幅のパルス休止期間を構成するパルス休止手
段を有し、前記パルス信号休止期間により第1時間幅検
出手段と、第2時間幅検出手段と、の切り分けを行う、
ことを特徴とするA/Dコンバータ。 - 【請求項7】請求項5または請求項6に記載のA/Dコ
ンバータにおいて、第1時間幅信号の1クロック幅に相
当する第2時間幅信号期間経過後、A/D変換エンド信
号を出力する、ことを特徴とするA/Dコンバータ。 - 【請求項8】請求項5ないし請求項7のいずれかの項に
記載のA/Dコンバータにおいて、時間幅検出手段は、
時間幅信号を第1制御回路に入力されるクロック信号に
基づいてパルス数信号に変換するパルス数変換手段と、
このパルス数信号を計数するカウンタ回路と、このカウ
ンタ回路の計数値を演算する演算回路と、を備え、第1
時間幅信号の計数値に第1基準信号と第3基準信号との
比率を乗算し、第2時間幅信号の計数値に加算する、こ
とを特徴とするA/Dコンバータ。 - 【請求項9】請求項5ないし請求項8のいずれかの項に
記載のA/Dコンバータにおいて、第1基準信号と第3
基準信号との比を2のn乗に選ぶ、ことを特徴とするA
/Dコンバータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31616494A JPH08172358A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | A/dコンバータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31616494A JPH08172358A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | A/dコンバータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08172358A true JPH08172358A (ja) | 1996-07-02 |
Family
ID=18074002
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31616494A Pending JPH08172358A (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | A/dコンバータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08172358A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100642275B1 (ko) * | 2005-03-15 | 2006-11-03 | 한국표준과학연구원 | 선택신호 발생, 비동기 직렬신호 복원 그리고 전송 장치 및 이와 관련된 방법 |
KR20160121821A (ko) * | 2015-04-13 | 2016-10-21 | 김흥태 | 디지털 온도 센서를 가진 배터리 관리 시스템 |
-
1994
- 1994-12-20 JP JP31616494A patent/JPH08172358A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100642275B1 (ko) * | 2005-03-15 | 2006-11-03 | 한국표준과학연구원 | 선택신호 발생, 비동기 직렬신호 복원 그리고 전송 장치 및 이와 관련된 방법 |
KR20160121821A (ko) * | 2015-04-13 | 2016-10-21 | 김흥태 | 디지털 온도 센서를 가진 배터리 관리 시스템 |
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