JPH0817069A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置

Info

Publication number
JPH0817069A
JPH0817069A JP6150155A JP15015594A JPH0817069A JP H0817069 A JPH0817069 A JP H0817069A JP 6150155 A JP6150155 A JP 6150155A JP 15015594 A JP15015594 A JP 15015594A JP H0817069 A JPH0817069 A JP H0817069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spot
optical
light
track
pickup device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6150155A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Hosaka
洋一 穂坂
Kazuhiro Fujikawa
一広 藤川
Osamu Nakano
治 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP6150155A priority Critical patent/JPH0817069A/ja
Publication of JPH0817069A publication Critical patent/JPH0817069A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】異なる規格の光ディスクに対応してヘッド部分
を駆動するための駆動手段などを必要としない互換性の
ある光ピックアップ装置を提供する。 【構成】本発明の光ピックアップ装置は、3ビーム方式
を採用しており、サイドスポットの中心に、異なるトラ
ックピッチを有する光ディスクのランド部のエッジが来
るように、サイドスポットのメインスポットに対するト
ラッキング方向の距離を予め設定しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、トラックピッチの異
なる2種類以上の光学的記録媒体(以下、光ディスクと
称する)に好適に対応できる光ピックアップ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその課題】光ディスクの記録/再生装
置において採用されているトラッキングサーボ方式にお
いて、トラッキング誤差信号を検出するためにサイドス
ポットを用いた方式が知られており、例えば、3スポッ
ト方式やDPP(差動プッシュプル)方式が存在する。
【0003】図1(a)は、3スポット方式を採用した
場合の一般的な光学式ピックアップ装置の構成を示して
いる。レーザダイオード1から射出された光は、回折格
子2によって、0次、±1次光に分割され、これらの光
は、偏向ビームスプリッタ3、コリメータレンズ4、1
/4波長板5、対物レンズ6を介して光ディスク17
に、メインスポット及び一対のサイドスポットとして照
射される。そして、光ディスク17から反射された光成
分は、同一の経路を戻り偏向ビームスプリッタ3で90
°偏向されて凹レンズ7、シリンドリカルレンズ8を介
して光検出部に入射する。図1(b)に示すように、メ
インスポットにかかる反射光成分は、A,B,C,D4
つに分割された光ディテクタ9によって検出され、サイ
ドスポットにかかる反射光成分は、それぞれ光ディテク
タ10,11によって検出される。
【0004】4分割光ディテクタ9のそれぞれの光検出
部A〜Dによって得られる検出光量に応じた信号(SA
,SB ,SC ,SD )は、加算器によって加算され、
これにより再生信号が得られる。再生信号=(SA +S
C )+(SB +SD )。また、非点収差方式により、上
記得られた信号の(SA +SC )−(SB +SD )を検
出することによってフォーカスエラー信号が得られる。
さらに、光ディテクタ10,11の検出光量に応じた信
号(SE ,SF )の差(SE −SF )を検出することに
より、トラッキングエラー信号が得られる。これらのフ
ォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号に基づい
て、光スポットが、光ディスク17のトラックに追従し
合焦状態と成るように、対物レンズ6はフォーカシング
制御、トラッキング制御が成される。
【0005】図1(b)に示すように、光ディスク上の
トラックTn-1 ,Tn ,Tn+1 ……がトラックピッチp
で形成されている場合において、メインスポット20が
トラック中心上にあるときに、サイドスポット21,2
2は、トラック中心から+q又は−q(q=p/4)だ
けトラックピッチ方向にずれて照射される。つまり、こ
のような照射を行うために、回折格子2は、トラック接
線方向に対して角度θg をもって設定される。もちろ
ん、光ディテクタ10,11の配置位置もこれに応じて
設定される。
【0006】ところで、レーザ光源の短波長化や光ディ
スクの記録密度の高密度化が進むにつれ、光ディスクの
トラックピッチがより狭く設定されることになり、これ
によってトラックピッチの異なる2種類以上の光ディス
クが出現する。これに対応して、光ピックアップ装置側
では、サイドスポット21,22の照射位置がトラック
の中心から1/4トラックずれるように、回折格子2の
配置を設定し、さらに光ディテクタ10,11の配置も
これに対応させれば良いわけであるが、この場合、トラ
ックピッチの異なる光ディスクに対する互換性が阻害さ
れてしまう。
【0007】例えば、トラックピッチが1.15μm
(4倍)の光ディスクに対応した光ピックアップ装置を
構成した場合、この光ピックアップ装置を用いて従来の
CD(ROMディスク)のようにトラックピッチが1.
6μm (1倍)の光ディスクを再生しようとすると、光
ディテクタ10,11に検出される、サイドスポット2
1,22(トラック中心から±1/4トラックピッチの
位置となっていない)による反射光は非常にS/Nの悪
いものとなり、光ディテクタ10,11の出力について
十分なゲインが得られず安定したトラッキングサーボを
かけることが困難となる。
【0008】また、DPP方式においても、サイドスポ
ットによる反射光を利用してトラッキングエラー信号を
生成しているが、この場合、サイドスポットの位置はメ
インスポットより1/2トラックピッチずれている場合
に、光ディテクタの出力として最大ゲインが得られるも
のである。従って、トラックピッチが異なった場合はサ
イドスポット反射光の検出出力としては、S/Nの低下
は避けられず、同様な問題が生じる。
【0009】上述したような、トラックピッチが異なる
ディスクを用いて信号を再生する場合に生じる問題を具
体的に説明する。ランド部が形成されているディスクに
おいて、そのトラックピッチをP,ランド幅をLとする
(図2(a)参照)。このようなディスクにおいて、
P,Lの値が異なる、例えば3種類のディスクを図2
(b)に示す。すなわち、上から順に、P1 =1.6μ
m ,L1 =1.1μm 、P2 =1.4μm ,L2 =0.
9μm 、P3 =1.15μm ,L3 =0.75 μm の
ディスクをそれぞれ示している。この場合、メインスポ
ット(図示せず)がトラックにONしており、サイドス
ポットの中心がランドエッジにあるときをベストの状態
とする。今、光ピックアップ装置が、P2 =1.4μm
,L2 = 0.9μm の光ディスク用に設定されてい
るとする。この場合、サイドスポットは、その直径が、
図2(b)の中央に示すように、ランドエッジ上に位置
している。この状態のままで、図2(b)の上下に示す
ように、異なる規格のディスクを用いたとすると、サイ
ドスポットは、その中心がランドエッジから外れてしま
う。すなわち、トラックピッチが広がれば、サイドスポ
ットはランドエッジから内側を照射し(図2(c)参
照)、狭くなれば外側を照射する。
【0010】従って、異なる規格の光ディスクを用いれ
ば、トラックエラー信号の感度は劣化してしまい、十分
なトラックサーボをかけることができない。上記問題点
を解決するため、特開平5−242520号公報、及び
特開平5−234107号公報には、異なる規格の光デ
ィスクが使用されても、安定したトラックサーボをかけ
ることが可能な光ピックアップ装置が開示されている。
【0011】上記特開平5−242520号公報に開示
された技術によれば、トラックピッチに応じて光ヘッド
を傾けてサイドスポットの位置を調整し、これにより異
なる規格の光ディスクに対応するように構成されてい
る。
【0012】しかしながら、この公報に開示されている
技術では、単に光ヘッドを傾ける、と記載しているだけ
で、光ヘッドを傾けるための具体的な手段については何
等開示されていない。通常、光ヘッドを傾けるために
は、モータ等の駆動手段、駆動機構等が必要となり、必
然的に装置全体が大型化、複雑化すると共に、コストア
ップしてしまう。
【0013】また、上記特開平5−234107号公報
に開示された技術によれば、複数種類の回折格子を用い
て、トラックピッチの異なる光ディスクに対応したサイ
ドスポットが得られるように構成している。
【0014】しかしながら、回折格子は、光を分散させ
る機能を有しているため、使用する数を多くすればする
ほど光ディスクに到達する光量が減少してしまう。一般
的には、回折格子を1回通過した光は、メインビームで
約80%の光量に減少する。従って、2個の回折格子を
用いれば、光量は約64%、3個の回折格子を使用すれ
ば、51%となってしまう。この場合、±1次光である
サイドビームは、更に光量が減少してしまう。これを補
うためには、高出力のレーザ光源を用いる必要がある
が、現在でも高出力レーザ光源を使用する追記型や書換
え型の光ディスクに対して、使用が極めて困難となって
いる。
【0015】この発明は上記問題点を解決するためにな
されたものであり、異なる規格の光ディスクに対応して
ヘッド部分を駆動するための駆動手段等を用いること無
く、また、光量変化が生じることのない、光ディスクの
互換性を実現する光ピックアップ装置を提供することを
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、レーザ出力手段と、このレーザ出力手段
からのレーザ光を光学的記録媒体に導くと共に、前記光
学的記録媒体からの反射光を導出する光学系と、前記反
射光を検出する光検出部と、を有する光ピックアップ装
置において、前記光学系は、前記レーザ出力手段からの
レーザ光をメインスポット及びサブスポットに分割する
回折手段を有していると共に、前記光学的記録媒体に対
して、メインスポットに対するサブスポットのトラック
ピッチ方向の間隔が、信号の劣化率が5%以内に抑えら
れるように、 n1 ・P1 (+L1 /2 or −L1 /2) ≒n2 ・P2 (+L2 /2 or −L2 /2) ≒n3 ・P3 (+L3 /2 or −L3 /2)≒… …≒=nm ・Pm (+Lm /2 or −Lm /2) (n1 〜nm ;トラック数、P1 〜Pm ;トラックピッ
チ、L1 〜Lm ;ランド幅、m ;異なる規格として用い
られる光学的記録媒体の数、+;サイドスポットが照射
するトラックにおけるメインスポットから遠い方のエッ
ジ、−;サイドスポットが照射するトラックにおけるメ
インスポットから近い方のエッジ)を満足するように配
されており、前記光検出部は、前記メインスポットに対
応する反射光を検出する光検出素子と、サイドスポット
に対応する反射光を検出する光検出素子と、を有するこ
とを特徴としている。
【0017】また、本発明は、レーザ出力手段と、この
レーザ出力手段からのレーザ光を光学的記録媒体に導く
と共に、前記光学的記録媒体からの反射光を導出する光
学系と、前記反射光を検出する光検出部と、を有する光
ピックアップ装置において、前記光学系は、前記レーザ
出力手段からのレーザ光をメインスポット及びサブスポ
ットに分割して前記光学的記録媒体上に照射する回折手
段を有しており、前記レーザ出力手段は、前記光学的記
録媒体の異なる複数のトラックピッチに適応する波長の
光を射出する複数の光源を有しており、前記光検出部
は、前記複数の光源から射出された光を受光する共通の
光検出器を有することを特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1に記載された発明によれば、3ビーム
方式を採用する光ピックアップ装置において、メインス
ポットがONしているトラックを基準としたサイドスポ
ットのトラッキング方向の距離を、記録密度の異なる光
ディスクが用いられても常にサイドスポットの中心がラ
ンド部のエッジの位置となるように、予め設定してお
く。すなわち、使用される可能性がある光ディスクのト
ラックピッチ、ランド幅を基にして、サイドスポットの
中心が、どの光ディスクでもランド部のエッジの位置と
なるように計算し、その導き出された値に基づいて、回
折格子等の光学要素を設定する。
【0019】請求項3に記載された発明によれば、光ピ
ックアップ装置の光源として、記録/再生しようとする
光ディスクのトラックピッチに合わせて、最適な波長と
なる、複数種の光源を予め配しておく。
【0020】また、メインスポット及びサイドスポット
による反射光を検出する光検出部においては、それぞれ
の波長の光源によるメインスポット及びサイドスポット
の反射光に対応する複数組の光検出器を配する。トラッ
キングエラー信号検出方法として、記録/再生する光デ
ィスクのトラックピッチに対応する所定の波長の光を射
出する光源を選択して使用すると共に、それに対応する
光検出器からの所定の出力信号を選択的に用いてトラッ
キングエラー信号を検出するようにする。
【0021】
【実施例】最初に、本発明に係る光ピックアップ装置の
基本的原理について詳細に説明する。 (A) 図2を参照して説明したように、サイドスポッ
トの照射位置が一定となっているピックアップ装置で
は、トラックピッチPが異なると、サイドスポットの照
射位置が変化してしまう。ここで、サイドスポットの中
心が、図2(b)の中央に示されているP2 =1.4μ
m の光ディスクの、ランドエッジNo.1,2,3……
に来るように、予めピックアップ装置を調整したと仮定
する。この状態でP1 =1.6μm の光ディスク、及び
P3 =1.15μm の光ディスクを用いた場合のそれぞ
れの光ディスクでの信号の感度劣化の状態を図3,4の
グラフに示す。サイドスポットの中心が、ランドエッジ
No.1にあるとき、P1 =1.6μm の光ディスクで
は4%の信号の感度劣化が生じ、P3 =1.15μmの
光ディスクでは17%の信号の感度劣化が生じた(P2
=1.4μm の光ディスクでは、常に感度劣化は0であ
る)。
【0022】また、サイドスポットの中心が、P2 =
1.4μm の光ディスクの、ランドエッジNo.2に来
るように、予めピックアップ装置を調整したと仮定す
る。この状態で、P1 =1.6μm の光ディスクでは1
9%の感度劣化が生じた。なお、P3 =1.15μm の
光ディスクでは20%以上の感度劣化が生じた。このよ
うに、サイドスポットの中心が、P2 =1.4μm の光
ディスクの、いずれかのランドエッジNo.に来るよう
に、予めピックアップ装置を調整しておけば、あるラン
ドエッジNo.において、P1 =1.6μm 及びP3 =
1.15μm の両光ディスクに対して、信号の感度劣化
が非常に少ない場合が生じる。
【0023】ここで、上記信号の感度劣化に関して説明
する。サーボ系のゲイン交点は基準の入力信号に対して
最適化されている。この基準のトラッキングエラー信号
に対して信号の感度が変化すると、それに伴ってサーボ
系のゲイン交点も変化する。ゲイン交点が下がればサー
ボ残差が増加し、ゲイン交点が上がればゲイン/位相余
裕が無くなり、サーボ動作が不安定となる。この理由に
より、ピックアップのトラックエラー信号の振幅の変動
は小さければ小さいほど良い。すなわち、上記信号の感
度劣化が、小さければ小さいほど、トラッキングエラー
信号の振幅の変動は小さくなり、より安定したサーボ動
作が得られる。一般的に、製造時の誤差、経時劣化等を
考慮して、上記信号の感度劣化を、ほぼ5%以内に抑え
ることが好ましい。
【0024】実験結果を示した図3及び図4のグラフを
参照して具体的に説明する。なお、以下の説明では、メ
インスポットに対してサイドスポットの照射されている
トラックの外側(遠い方)のエッジを外側エッジ(外側
ランドエッジ)と、メインスポットに対してサイドスポ
ットの照射されているトラックの内側(近い方)のエッ
ジを内側エッジ(内側ランドエッジ)と称する。
【0025】サイドスポットの中心をP2 =1.4μm
の光ディスクの、ランドエッジNo.59(29トラッ
クめの外側エッジに対応)にあるように調整したとき、
P1 =1.6μm の光ディスクに対して信号の感度劣化
がほぼ0%、P3 =1.15μm の光ディスクに対して
は、信号の感度劣化が0.5%程度という好結果が得ら
れている。すなわち、この時のトラックエラー信号の位
相がずれることによる感度変化は0.5%と非常に小さ
く、トラッキングエラー信号も同等のものが得られ、安
定したトラッキングサーボが実現できる。
【0026】これは、P1 =1.6μm 、P3 =1.1
5μm の両光ディスクを用いた場合に、いずれもサイド
スポットが、あるトラックのランドエッジに位置するこ
とを示している。すなわち、図2(b)に示されている
ように、サイドスポットは、P1 =1.6μm の光ディ
スクでは、26トラックめの内側ランドエッジ(エッジ
No.52)にあり、P3 =1.15μm の光ディスク
では、36トラックめの内側ランドエッジ(エッジN
o.72)にある。従って、3つの光ディスクの内、ど
の光ディスクを用いても、サイドスポットの中心はトラ
ックのランドエッジに位置し、良好なトラッキングエラ
ー信号が検出できる。なお、このサイドスポットの位置
は、メインスポットからのトラック方向の距離が41.
05μm となっている。
【0027】また、グラフに示されていないが、サイド
スポットの中心をP2 =1.4μmの光ディスクの、ラ
ンドエッジNo.38(19トラックめの内側エッジ)
にあるように調整したとき、それぞれの光ディスクに対
して信号の感度変化は4.9%程度という好ましい結果
が得られている。図5に示すように、このとき、P1 =
1.6μm の光ディスクのサイドスポットは、16トラ
ックめの外側ランドエッジ(エッジNo.33)にあ
り、P3 =1.15μm の光ディスクでは、23トラッ
クめの内側ランドエッジ(エッジNo.46)にある。
なお、このときのサイドスポットの位置は、メインスポ
ットからのトラック方向の距離が26.15μm となっ
ている。
【0028】さらに、図3に示すグラフによれば、サイ
ドスポットの中心をP2 =1.4μm の光ディスクの、
ランドエッジNo.6にあるように調整したとき、P1
=1.6μm の光ディスクに対しては、信号の感度劣化
がほぼ0%、P3 =1.15μm の光ディスクに対して
は、信号の感度劣化が4.9%程度という好結果が得ら
れている。図6に示すように、このとき、P1 =1.6
μm の光ディスクのサイドスポットは、2トラックめの
外側ランドエッジ(エッジNo.5)にありP3 =1.
15μm の光ディスクでは、3トラックめの内側ランド
エッジ(エッジNo.7)にある。なお、このときのサ
イドスポットの位置は、メインスポットからのトラック
方向の距離が3.75μm となっており、その分記録領
域の使用部分が広くなる。
【0029】以上をまとめると、規格の異なる2枚の光
ディスクに対して互換性を持たせようとする場合、ま
ず、1つの光ディスクを選択し、サイドスポットの位置
が、その選択された光ディスクのランド部のエッジに位
置するように、予めその距離を設定する。この距離は、
トラックピッチをP1 ,ランド幅をL1 とすると、n1
・P1 (+L1 /2 or −L1 /2)で与えられる。こ
こでn1 は、メインスポットがONしたトラックの隣の
トラックから順に数えたトラック本数を表わし自然数で
ある。そして、この式で与えられる距離が、他の光ディ
スク(トラックピッチをP2 ,ランド幅をL2 とする)
のランドのエッジ位置である、n2 ・P2 (+L2 /2
or −L2 /2)と等しくなるか、ほぼ等しくなれば、
異なる2種類の光ディスクに対して互換性を持たせるこ
とができる。
【0030】この結果、互換性を持たせる光ディスクの
種類が多くなれば、その種類に応じて n1 ・P1 (+L1 /2 or −L1 /2) ≒n2 ・P2 (+L2 /2 or −L2 /2) ≒n3 ・P3 (+L3 /2 or −L3 /2)≒… …≒=nm ・Pm (+Lm /2 or −Lm /2)……………(1) (n1 〜nm ;トラック数、P1 〜Pm ;トラックピッ
チ、L1 〜Lm ;ランド幅、m ;異なる規格として用い
られる光学的記録媒体の数、+;サイドスポットが照射
するトラックにおけるメインスポットから遠い方のエッ
ジ、−;サイドスポットが照射するトラックにおけるメ
インスポットから近い方のエッジ)、を満足する位置に
サイドスポットを配置することによって規格の異なるす
べての光ディスクに対して互換性を持たせることができ
る。この式(1)において、図2(b)によれば、+の
場合には奇数番号のエッジ、−の場合には偶数番号のエ
ッジに対応する。また、この場合、各光ディスクに対し
て、信号の感度劣化が5%以内に抑えられる範囲で、上
記式を満たす距離が決定される。
【0031】実際の光ピックアップ装置では、例えば、
回折手段である回折格子のピッチ、配置角度等を、サイ
ドスポットの位置が上記(1)式を満たすような距離と
なるように、予め設定された状態で作製される。 (B) 前述したサイドスポットによる反射光を用いて
トラッキングエラー信号を生成する方式を採用する場
合、例えば、3ビーム法では、図7(a)に示すよう
に、光源からのレーザ光は回折格子によって分割され、
光ディスク面上に、図7(c)もしくは(d)に示すよ
うに、3つの光スポットを結ぶ。この場合、図7(b)
に示すように、回折格子を光軸回りに回転調整すること
によって、サイドスポットの照射位置がトラックの中心
から1/4トラックピッチだけずれるようにする。具体
的には、回折格子を、光軸回りで光ディスクのタンジェ
ンシャル方向(Tan.)に対してθ回転させると、光ディ
スクに照射される光スポットは、光ディスクのタンジェ
ンシャル方向からθ傾くので、サイドスポットの位置が
1/4トラックピッチだけずれるように、回折格子の回
転角度θを調整すれば良好なトラッキング信号が得られ
る。
【0032】図(c)の場合において、使用するレーザ
の波長をλa ,回折格子のピッチをPg ,回折格子を傾
ける角度をθ,図(c)に示す光ディスクAのトラック
ピッチをPa ,メインスポットとサイドスポットとの間
の距離をLa とすると、La =k/Pg ・λa 、Sin θ
=(Pa /4)/La 、なる関係がある。ここでkは、
上記以外の光学系により決まるもので、この場合、光学
系を固定すると定数となる。θを一定(回折格子固定)
とすると、この式はトラックピッチがPaの光ディスク
を再生するための最適な光源の波長λa を与えることに
なる。
【0033】この関係から、図7(d)に示すように、
トラックピッチがPb の光ディスクBを、上記のままの
光学系を持つ光ピックアップ装置で再生することを考え
る。これは、トラックピッチがPb の光ディスクにサイ
ドスポットを対応させるためには、回折格子を回転調整
してθを変えるか、あるいは回折格子のピッチを変える
必要があり、いずれの方法も、機構的に複雑な構成とな
ったり、電気的な制御系が複雑になる等、の欠点がある
からである。
【0034】トラックピッチがPb の光ディスクを、上
記のままの光学系を持つ光ピックアップ装置で再生する
ためには、光源の波長をλa から次式を満たすλb に変
えれば良いことが分かる。λb /λa =Pb /Pa 。な
お、図7(c),(d)に示す2種類の光ディスクで
は、Pb >Pa ,λb >λa である。
【0035】つまり、用いられる光ディスクに対応し
て、その光ディスクのトラックピッチに最適な波長λa
又はλb を与える光源を切換える構成とすることによ
り、光学系はそのままの光ピックアップ装置を用いて、
トラックピッチがPa ,Pb の2種類の光ディスクに対
し、常に最適の条件でトラッキングエラー信号を生成す
ることが可能になる。また、同時に光スポットの大きさ
も変化するので、データ信号の再生条件も最適化され
る。
【0036】以下、上述した原理(A)を用いた光ピッ
クアップ装置の実施例を説明する。図8(a)は、光ピ
ックアップ装置の全体的な概略構成を示す図である。レ
ーザ光源20から射出されたレーザ光は、コリメータレ
ンズ21によって平行光束にされ、回折格子22に入射
し、ここで3分割される。3分割された光は、プリズム
24によって2つの経路に分けられ、片方の光は前方モ
ニタ25に入射し、レーザ光源20から射出されるレー
ザ光のパワーを制御する。他方の光は、図(b)に示す
ように、立上げミラー26で反射された後、対物レンズ
27によって集束され、光ディスク30上に3つのスポ
ットを投射する。
【0037】光ディスク30で反射された光は、同一の
経路を戻り、プリズム24によって反射され、1/4波
長板33、集光レンズ35を介してビームスプリッタ3
7に入射する(図(c)参照)。そして、ここで2分割
された光は、光検出器40,41にそれぞれ入射し、サ
ーボ信号、RF信号が生成される。
【0038】このように構成された光ピックアップ装置
において、その光学系は、光ディスクに投射される光ス
ポットが前記(A)の(1)式を満たすように、予め設
定されている。これは、用いられる可能性がある異なる
規格の光ディスクに対応してサイドスポットのトラック
方向へのずれの距離が、前記(A)の(1)式によって
設定されており、例えば、回折格子22のピッチ、回転
角度等によって予め設定されている。このため、この光
ピックアップ装置によれば、異なる光ディスクに対応し
て、サイドスポットの位置を変えるような回折格子の駆
動機構等は必要とされない。
【0039】また、本発明の原理は、図8に示された光
ピックアップ装置以外にも、例えば特開平5−3077
59号に開示されているような、ユニット化された光ピ
ックアップ装置においても応用することができる。この
場合、HOE(Hologram op--tical Element)のグレー
ティングを、ビームの分離間隔が前記(A)の(1)式
を満たすように、予め設定しておけば良い。このように
ユニット化された光ピックアップ装置でも、前記(A)
で述べたように構成しておくことによって、より小型、
計量化された互換性のある光ピックアップ装置が得られ
る。もちろん、その他にも、本発明は、3ビーム法が用
いられる光ピックアップ装置すべてに応用することがで
きる。
【0040】次に、上述した原理(B)を用いた光ピッ
クアップ装置の実施例を説明する。図9は、光ピックア
ップ装置の全体的な概略を示す図である。この光ピック
アップ装置は、用いられる2種類の光ディスクに対し
て、適切な波長のレーザ光を射出する、2つのレーザ光
源50a,50bを有している。レーザ光源50a又は
50bから射出されたレーザ光は、それぞれ、コリメー
トレンズを介してプリズム52に入射し、回折格子53
及びAPC用の光検出器55に向けられる。この光検出
器55からの信号は、LDドライバ75に入力され、レ
ーザ光を射出しているレーザ光源の出力を制御する。ま
た、回折格子53に向けられた光は、ここで3分割さ
れ、プリズム57、対物レンズ59を介して、光ディス
ク60a(60b)上に3つのスポットとして集束され
る。
【0041】そして、光ディスク60a(60b)から
の3つのスポットの反射光は、プリズム57で反射さ
れ、集光レンズ62及びフォーカスエラー検出用光学系
63を介して、それぞれ光検出器67〜69で検出され
る。これらの検出器で検知された信号は信号処理回路7
0を介してCPU71に入力される。CPU71は、図
示されていないサーボ機構を駆動するための駆動手段に
接続されており、光検出器67〜69で得られた信号に
基づいて、光スポットが常に光ディスクのトラックに合
焦、追従するようにサーボ信号を発生する。
【0042】また、信号処理回路70及びCPU71
は、トラックピッチ判定回路73を介してLDドライバ
75に接続されており、取り込まれた光ディスク60a
または60bに対して、適切なレーザ光源50a又は5
0bを選択するようになっている。具体的に本実施例に
おける光ディスクのトラックピッチ判別方法について説
明する。まず、取り込まれた光ディスクに対して、短波
長であるλa の光源50aを用いて再生を行い、再生が
可能であれば、光ディスクのフォーマット中にあるディ
スク情報を確認し、トラックピッチ判定回路73で最終
的に使用する光源を確定する。この場合、短波長での再
生が不可能であった場合には、次に波長λb の光源50
bに切替えて再生を試み、再生が可能であれば、前記同
様にディスク情報に従って使用する光源を確定する。ま
た、どちらの光源でも再生できなかったり、ディスク情
報を再生した結果、適応できる光源を持ってない場合
は、光ディスク不適合として記録/再生を行わないよう
にする。これは、トラッキングエラー信号が不安定な状
態で記録/再生を行って、データを破壊したり、誤読し
たりすることを避けるためである。
【0043】次に、図10を参照して、実際に光ディス
ク上での3つのビームスポットと、各ビームスポットの
反射光を検出する光検出器67〜69との関係を説明す
る。この図では、トラックピッチがPa の光ディスク6
0aとトラックピッチがPbの光ディスク60bの2種
類が上下に分割して示してある。光検出器67は4分割
されており、それぞれの検出部を67a,67b,67
c,67dとする。また、トラックピッチがPa の光デ
ィスク60aに照射される光スポットの内、メインスポ
ットは80aで、+1次光によるサイドスポットは81
aで、−1次光によるサイドスポットは82aで、それ
ぞれ示されており、同様に、トラックピッチがPb の光
ディスク60bに照射される光スポットの内、メインス
ポットは80bで、+1次光によるサイドスポットは8
1bで、−1次光によるサイドスポットは82bで、そ
れぞれ示されている。
【0044】図9において示された回折格子53は、ト
ラックの接線方向に対してθの角度をもって配されてい
る。この配置状態で、それぞれの光源50a及び50b
から射出されたレーザ光が回折格子53によって分割さ
れたときに、共にそれぞれのサイドビームがトラック中
心から±1/4トラックピッチだけずれた位置に照射さ
れるように、各レーザ光の波長λa 及びλb は設定され
ている。
【0045】光ディスクからの反射光を検出する光検出
器は、それぞれのメインスポット及びサイドスポットに
対応して配される。本実施例では、+1次のサイドスポ
ット81a,81bに対応する光検出器と、−1次のサ
イドスポット82a,82bに対応する光検出器とを、
それぞれ1つの光検出器68,69で共通化して用いて
いる。また、メインスポットの反射光は、同一位置に導
かれるように光源50a,50bの位置を設定してい
る。これにより、光ディスクのトラックピッチにより、
光源を選択して用いるが、光検出器は共通して使用でき
るようになっている。
【0046】ここで、各エラー信号と再生信号の生成に
ついて説明する。まず、再生信号はメインスポットの反
射光を検出する光検出器67の光検出部67a〜67d
で得られる信号の総和によって得られる。この場合、そ
れぞれの光検出部で得られる出力をS67a〜S67d
とすると、再生信号=(S67a+S67b)+(S6
7c+S67d)によって得られる。フォーカスエラー
信号は、非点収差法により、メインスポットの反射光を
検出する光検出器67の対角部分の光検出部で得られる
信号の差信号、すなわち、フォーカスエラー信号=(S
67a+S67b)−(S67c+S67d)によって
得られる。トラッキングエラー信号は、±1次のサイド
スポットの反射光を検出する光検出器で得られる信号の
差信号、すなわち、トラッキングエラー信号=(69の
出力)−(68の出力)によって得られる。
【0047】このように、本実施例によれば、光ディス
クのトラックピッチ及び記録密度に応じて光源の波長を
最適に選ぶので、トラッキングエラー信号や再生信号の
変調度(信号振幅)が最適状態となり、異なる規格のデ
ィスクであってもS/Nの良いエラー信号が得られる。
また、回折格子が1枚で済み、且つサイドスポットの位
置を変えるような回折格子の駆動機構等が必要でなくな
る。よって光ピックアップ装置のダウンサイジング化が
可能となる。
【0048】さらに、上述した原理(B)を用いた光ピ
ックアップ装置の別の実施例を図11乃至図14を参照
して説明する。この実施例では、図14に示すように、
半導体レーザ、光検出器及びホログラムをユニット化
し、このユニット90からの射出光を対物レンズ112
を介して光ディスク113に照射し、その反射光を同一
の経路を戻してユニット90内に入射させるように構成
されている。なお、これらの図において、図11は、ユ
ニット化された部分の側面図、図12(a)は、半導体
基板部分の平面図、図12(b)は、a−a′に沿った
断面図、そして、図13は、光検出部分の拡大した平面
図である。
【0049】このユニット90は、半導体基板109を
備えており、この半導体基板上には、半導体レーザ10
1a,101bをマウントすると共に、これらの半導体
レーザのx方向両サイドに、y方向に並んで、それぞれ
3個の光検出器106,107,108及び103,1
04,105をそれぞれ形成する。これらの光検出器の
うち、中央の光検出器107及び104は、それぞれy
方向に3分割された受光部107a,107b,107
c及び104a,104b,104cで構成されてい
る。また、半導体レーザ101a及び101bは、半導
体基板109にエッチングにより形成した凹部102a
にマウントされ、その凹部102aのエッチングによる
斜面102bをミラー面として、半導体レーザ101
a,101bから半導体基板109の平面と平行な方向
に射出される光束を、ミラー面102bで半導体基板1
09の略法線方向に反射させる。なお、半導体レーザ1
01a,101bの後方には、光出力モニタ用光検出器
111が配されており、ここからの出力に基づいてレー
ザパワーが制御される。
【0050】半導体基板109上には、透明層を介して
HOE100が配されている。このHOE100には、
半導体基板側の表面に各半導体レーザ101a,101
bからの光束を、0次光、±1次光に回折させるグレー
ティング100aが、半導体基板と反対側の表面にホロ
グラムパターン100bがそれぞれ形成されている。こ
のホログラムパターン100bは、図示されていない光
ディスクからの戻り光の±1次回折光に、互いに逆方向
のパワーを与えるように、以下の式を満足するパターン
を持って形成する。f(x,y)=Fx+Gx2 +Hy
2 −nλ=0、ただし、nは整数、λは波長、F,G,
Hは定数である。なお、x,y,z座標の原点は、光軸
とホログラム面の交点とし、光軸方向をz軸、ホログラ
ムの回折方向をx軸としている。
【0051】上記構成において、例えば、半導体レーザ
101aからの射出光は、ミラー面102bで反射され
た後、グレーティング100aで1本のメインビームと
2本のサブビームとの3本のビームに分離され、それぞ
れ対物レンズ112を介して光ディスク113に照射さ
れる(図14参照)。これらの3本の光束の光ディスク
からの戻り光は、逆の経路をたどってホログラムパター
ン100bに入射してそれぞれ回折され、メインビーム
の±1次回折光が、中央の光検出器107,104にそ
れぞれ入射し、一方のサブビームの±1次回折光が、例
えば光検出器106及び103に、他方のサブビームの
±1次回折光が、光検出器108及び105にそれぞれ
入射する。なお、ホログラムパターン100bは、±1
次回折光に互いに逆方向のパワーを与えるように構成さ
れているので、各光束の例えば、+1次回折光は、半導
体基板109の後方で焦点を結び、−1次光は前方で焦
点を結ぶことになる。
【0052】ここで、光ディスク113に対して対物レ
ンズ112が合焦位置にあるとき、図12に示すよう
に、光検出器107及び104に入射するそれぞれの光
束のスポット107Sa及び104Saの大きさが等し
く、かつそれらのスポット107Sa及び104Saの
中心が、受光領域107b,104bの中心にそれぞれ
位置するように設定すれば、対物レンズ112が合焦位
置よりも光ディスク側に近付いたときと反対に遠ざかっ
たときには、非合焦の方向に応じてスポット107Sa
及び104Saの大きさが反転する。従って、光検出器
107の受光部107a,107b,107cの出力
を、それぞれA1,A2,A3とし、光検出器104の
受光部104a,104b,104cの出力を、それぞ
れA4,A5,A6とすると、フォーカスエラー信号F
ESは、FES=(A1+A5+A6)−(A2+A3
+A4)で得られる。また、トラッキングエラー信号T
ESは、光検出器106,108、103,105の出
力を、それぞれB1,B2,B3,B4とすると、スリ
ービーム法により、TES=(B1+B3)−(B2+
B4)で得られる。
【0053】一方、半導体レーザ101bを発光させた
場合、光ディスクからの反射光は、図12で図示する光
検出器106,107,108,103,104,10
5上の点線で示したスポットとなる。なお、フォーカス
エラー信号、トラッキングエラー信号の生成方法は前記
半導体レーザ101aを発光させた場合と同じであるた
め、説明は省略する。もちろん、この実施例において
も、2つの半導体レーザ101a,101bから射出さ
れるレーザ光の波長λa 及びλb は、再生する光ディス
ク113の2つのトラックピッチPa ,Pb に対して、
λa /Pa =λb/Pb を満足する波長を有するレーザ
チップとなっている。
【0054】このように、光検出手段、2つの光源を同
一基板上に形成し、かつHOEに3ビーム生成手段と、
フォーカスエラー用ビーム生成手段を設け、同一パッケ
ージ内に納めてユニット化を図っているため、互換性の
ある光ピックアップ装置の小型化が図れる。
【0055】さらに、図12の光検出部104a〜10
4c及び107a〜107cの大きさ(y方向の幅)
を、図13に示すように使用する光源に対応するスポッ
トの大きさに合わせて変えることが好ましい。すなわ
ち、図12及び図13に示すように、光源101a使用
時のスポット104Sa及び107Saと、光源101
b使用時のスポット104Sb及び107Sbとは、共
に、光検出部104b及び107bに入射する部分の面
積(図13のスポット107Sa,107Sbの斜線
部)のスポット全体の面積に対する比率が等しくなるよ
うに、光検出部104及び107は形成されている。こ
の場合、スポット107Sa及び104Saを受光する
部分の光検出部104b及び107bの幅はlaであ
り、スポット107Sb及び104Sbを受光する部分
の光検出部104b及び107bの幅は、それよりも広
いlbとなっている。
【0056】ここで、フォーカスエラー信号FESは、
それぞれ光検出部104a,104b,104c及び1
07a,107b,107cからの出力を、A4,A
5,A6及びA1,A2,A3とすると、FES=(A
5+A1+A3)−(A2+A4+A6)で得られる。
この式に対して、フォーカスエラー信号を光検出部10
4a,104b,104c及び107a,107b,1
07cの出力の総和で規格化した信号(FE)を考え
る。光検出部104a,104b,104cの出力の総
和P4 の大きさと、光検出部107a,107b,10
7cの出力の総和P7 の大きさは等しく、その値をP
SUM とする。すると、 (FE)=((A5+A1+A3)−(A2+A4+A
6))/2PSUM =((A1+A3−A2)−(A4+
A6−A5))/2PSUM ……(i)となる。
【0057】各光検出部の出力は、それが受光している
スポットの面積に比例するので、(i)式の右辺は、光
検出部に入射したスポットの全体の面積と、全体から中
央の光検出部に入射する部分の面積を除いた面積の比に
なっていることが分かる。よって、本実施例において
は、使用する光源が変わっても、光検出部104b及び
107bに入射するスポットの面積と、スポット全体の
面積との比が一定であるので、上記(i)式の右辺が、
光源の波長によらず一定となり、半導体レーザの出力を
一定とすれば、常に同じ大きさのフォーカスエラー信号
を得ることができる。つまり、フォーカスエラー信号の
検出感度を一定にすることができる。
【0058】このように、本実施例では、使用する光源
の波長によらず、フォーカスエラー信号の検出感度が一
定となるので、光源を変えるごとに、電気的に感度補正
等を行う必要がなくなり、常に安定したフォーカシング
を保つことができる。
【0059】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は、上述した形式の光ピックアップ装置に限定される
ことはなく、上記した原理(A)または(B)を用いて
いれば、どの様な形式の光ピックアップ装置であっても
差支えない。
【0060】以下、本発明の実施の態様を、上記した特
許請求の範囲の請求項を引用して以下に記載する。 (1) 前記レーザ出力手段と光検出部とは同一基板上
に形成されており、前記式を満たす光学系の回折手段は
ホログラム素子であり、これらはユニット化されている
ことを特徴とする、請求項1に記載の光ピックアップ装
置。 (2) 前記光ピックアップ装置は、記録/再生動作が
実行される光学的記録媒体のトラックピッチに応じて、
前記波長の異なるレーザ光を射出する複数の光源の中か
ら所定の光源を選択する選択手段を有していることを特
徴とする、請求項2に記載の光ピックアップ装置。 (3) 前記レーザ出力手段と光検出部とは同一基板上
に形成されており、前記メインスポット及びサブスポッ
トを形成する回折手段とフォーカスエラー用ビーム生成
手段とを1つのホログラム素子として構成し、これらを
ユニット化したことを特徴とする、請求項2又は上記
(2)に記載の光ピックアップ装置。 (4) 前記光検出器は、前記複数の光源でそれぞれ得
られる異なるスポットサイズに対応して、同一の検出感
度が得られるように構成されていることを特徴とする、
上記(3)に記載の光ピックアップ装置。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
異なる光ディスクに対応してヘッド部分を駆動するため
の駆動機構を必要としない互換性のある光ピックアップ
装置が得られる。また、本発明によれば、異なる光ディ
スクを用いて記録/再生を行う場合、光ディスクに照射
される光量が劣化するようなことがないため、良好な検
出信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、一般的な光ピックアップ装置の概略
構成を示す図、(b)は、3スポットによるトラッキン
グエラー信号の生成方式の説明図。
【図2】本発明の原理を説明するための図であり、
(a)は、光ディスクのトラックピッチとランド幅を示
す図、(b)は、異なるトラックピッチを有する3種類
の光ディスクを拡大した図であり、それぞれの光ディス
クにおいて、サイドスポットがランドエッジに位置した
ときの状態を示す図、(c)は、トラックピッチの狭い
光ディスクから広い光ディスクにしたときのサイドスポ
ットの状態を示す図。
【図3】サイドスポットの中心を、トラックピッチ1.
4μm の光ディスクのランドエッジに位置させた状態に
おいて、トラックピッチが1.6μm 及び1.15μm
の光ディスクにしたときのサイドスポットによる信号の
感度劣化を示すグラフ。
【図4】図3の続きを示すグラフ。
【図5】異なるトラックピッチを有する3種類の光ディ
スクを拡大した図であり、それぞれの光ディスクにおい
て、図2(b)で示す位置と異なる位置でサイドスポッ
トがランドエッジに位置したときの状態を示す図。
【図6】異なるトラックピッチを有する3種類の光ディ
スクを拡大した図であり、それぞれの光ディスクにおい
て、図2(b),図5で示す位置と異なる位置でサイド
スポットがランドエッジに位置したときの状態を示す
図。
【図7】本発明の原理を説明するための図であり、
(a)は、一般的な3ビーム法による光ピックアップ装
置の概略を示す図、(b)は、回折格子の構成及び配置
状態を示す図、(c)は、トラックピッチが狭い光ディ
スクの3つのスポット状態を示す図、(d)は、トラッ
クピッチが広い光ディスクの3つのスポット状態を示す
図。
【図8】(a)は、本発明の実施例を説明するための光
ピックアップ装置の概略を示す図、(b)は、(a)の
図において立上げミラー部分を示す図、(c)は、
(a)の図において、光検出器の部分を示す図。
【図9】本発明の別の実施例を説明するための光ピック
アップ装置の概略を示す図。
【図10】図9に示した光ピックアップ装置において、
トラックピッチの異なる2種類の光ディスクを用いた場
合を示すと共に、光検出部分を拡大して示す図。
【図11】本発明のさらに別の実施例を説明するための
光ピックアップ装置の概略を示す図。
【図12】図11に示された光ピックアップ装置におい
て、(a)はシリコン基板部分の平面図、(b)は、
(a)の図において、a−a′線に沿った断面図。
【図13】図11に示された光ピックアップ装置におい
て、光検出器部分を拡大した平面図。
【図14】図11に示された光ピックアップ装置におい
て、光ディスクとの配置関係を示した概略図。
【符号の説明】
20…レーザ光源、22…回折格子、30…光ディス
ク、40,41…光検出器、50a,50b…レーザ光
源、53…回折格子、60a,60b…光ディスク、6
7,68,69…光検出器、90…ユニット、100…
HOE、100a…グレーティング、100b…ホログ
ラムパターン101a,101b…半導体レーザ、10
3〜108…光検出器、109…半導体基板、113…
光ディスク。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ出力手段と、このレーザ出力手段
    からのレーザ光を光学的記録媒体に導くと共に、前記光
    学的記録媒体からの反射光を導出する光学系と、前記反
    射光を検出する光検出部と、を有する光ピックアップ装
    置において、 前記光学系は、前記レーザ出力手段からのレーザ光をメ
    インスポット及びサブスポットに分割する回折手段を有
    していると共に、前記光学的記録媒体に対して、メイン
    スポットに対するサブスポットのトラックピッチ方向の
    間隔が、信号の劣化率が5%以内に抑えられるように、 n1 ・P1 (+L1 /2 or −L1 /2) ≒n2 ・P2 (+L2 /2 or −L2 /2) ≒n3 ・P3 (+L3 /2 or −L3 /2)≒… …≒=nm ・Pm (+Lm /2 or −Lm /2) (n1 〜nm ;トラック数、P1 〜Pm ;トラックピッ
    チ、L1 〜Lm ;ランド幅、m ;異なる規格として用い
    られる光学的記録媒体の数、+;サイドスポットが照射
    するトラックにおけるメインスポットから遠い方のエッ
    ジ、−;サイドスポットが照射するトラックにおけるメ
    インスポットから近い方のエッジ)を満足するように配
    されており、 前記光検出部は、前記メインスポットに対応する反射光
    を検出する光検出素子と、サイドスポットに対応する反
    射光を検出する光検出素子と、を有することを特徴とす
    る光ピックアップ装置。
  2. 【請求項2】 レーザ出力手段と、このレーザ出力手段
    からのレーザ光を光学的記録媒体に導くと共に、前記光
    学的記録媒体からの反射光を導出する光学系と、前記反
    射光を検出する光検出部と、を有する光ピックアップ装
    置において、 前記光学系は、前記レーザ出力手段からのレーザ光をメ
    インスポット及びサブスポットに分割して前記光学的記
    録媒体上に照射する回折手段を有しており、 前記レーザ出力手段は、前記光学的記録媒体の異なる複
    数のトラックピッチに適応する波長の光を射出する複数
    の光源を有しており、 前記光検出部は、前記複数の光源から射出された光をそ
    れぞれ受光する共通の光検出器を有することを特徴とす
    る、光ピックアップ装置。
JP6150155A 1994-06-30 1994-06-30 光ピックアップ装置 Withdrawn JPH0817069A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6150155A JPH0817069A (ja) 1994-06-30 1994-06-30 光ピックアップ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6150155A JPH0817069A (ja) 1994-06-30 1994-06-30 光ピックアップ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0817069A true JPH0817069A (ja) 1996-01-19

Family

ID=15490711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6150155A Withdrawn JPH0817069A (ja) 1994-06-30 1994-06-30 光ピックアップ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0817069A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10321961A (ja) * 1997-05-21 1998-12-04 Sharp Corp 半導体レーザ装置
WO2005071672A1 (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Victor Company Of Japan, Limited 光デバイス及び光ピックアップ装置
KR100585065B1 (ko) * 1999-07-20 2006-06-01 삼성전자주식회사 광출력모듈 및 이를 채용한 호환형 광픽업장치
US7130259B2 (en) 2002-04-24 2006-10-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical pick-up apparatus
JP2006338875A (ja) * 2006-09-08 2006-12-14 Konica Minolta Holdings Inc 光ピックアップ装置及びその光源ユニット
JP2008226452A (ja) * 2008-06-20 2008-09-25 Konica Minolta Holdings Inc 光ピックアップ装置及びその光源ユニット
JP2010231874A (ja) * 2009-03-04 2010-10-14 Victor Co Of Japan Ltd 光デバイス

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10321961A (ja) * 1997-05-21 1998-12-04 Sharp Corp 半導体レーザ装置
KR100585065B1 (ko) * 1999-07-20 2006-06-01 삼성전자주식회사 광출력모듈 및 이를 채용한 호환형 광픽업장치
US7130259B2 (en) 2002-04-24 2006-10-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Optical pick-up apparatus
WO2005071672A1 (ja) * 2004-01-26 2005-08-04 Victor Company Of Japan, Limited 光デバイス及び光ピックアップ装置
US7348529B2 (en) 2004-01-26 2008-03-25 Victor Company Of Japan, Limited Optical device and optical pickup device
JP2006338875A (ja) * 2006-09-08 2006-12-14 Konica Minolta Holdings Inc 光ピックアップ装置及びその光源ユニット
JP2008226452A (ja) * 2008-06-20 2008-09-25 Konica Minolta Holdings Inc 光ピックアップ装置及びその光源ユニット
JP2010231874A (ja) * 2009-03-04 2010-10-14 Victor Co Of Japan Ltd 光デバイス

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7558170B2 (en) Optical pick-up head, optical information apparatus, and optical information reproducing method
USRE43126E1 (en) Optical pickup head and information recording/reproducing device
US6778475B2 (en) Optical detector, optical pickup and optical information reproducing apparatus using optical pickup for detecting at least three light beams separated from one or more light sources
US8295144B2 (en) Optical pickup device and optical disc apparatus
US8547815B2 (en) Optical pickup device and optical disc apparatus
JPH0758559B2 (ja) 光ピックアップ装置
KR100691661B1 (ko) 광 헤드, 수발광 소자 및 광 기록 매체 기록 재생 장치
US7136344B2 (en) Optical head device and optical information recording/reproducing apparatus
US20050265203A1 (en) Optical pickup unit requiring no phase adjustment
US6404709B1 (en) Optical pickup device
KR100717017B1 (ko) 광픽업 및 이를 채용한 광 기록 및/또는 재생기기
JPH0817069A (ja) 光ピックアップ装置
JP4654085B2 (ja) 光検出器、光ピックアップ及び光ディスク装置
JPH10162383A (ja) 光ディスク記録再生装置および光ディスク再生装置
JP2002288854A (ja) 光ピックアップ装置
JP3903001B2 (ja) 光検出器および光学的情報再生装置
JPH10143878A (ja) 光ピックアップおよびそれを用いた光ディスク装置
US20100149951A1 (en) Information recording and reproducing device
JPH103673A (ja) 光ヘッド、光ディスク装置及び光ディスク再生方法
JP2005093008A (ja) 光ピックアップ装置および光ディスクドライブ装置
JP2012256387A (ja) 光ピックアップ装置
JPH10241187A (ja) 光ピックアップ装置およびそれを用いた光学記録媒体駆動装置
JPH113532A (ja) 光情報検出装置
JP2005018870A (ja) 光ピックアップ装置
JP2007042282A (ja) 光検出器および光ピックアップ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010904