JPH08170575A - 出力軸摺動型スタータ - Google Patents

出力軸摺動型スタータ

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JPH08170575A
JPH08170575A JP26876195A JP26876195A JPH08170575A JP H08170575 A JPH08170575 A JP H08170575A JP 26876195 A JP26876195 A JP 26876195A JP 26876195 A JP26876195 A JP 26876195A JP H08170575 A JPH08170575 A JP H08170575A
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pinion
rotation
plunger
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雅浩 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁スイッチ6の小型化とともに装置全体の
小型化を図ることで、エンジンへの装着性を向上させる
こと。 【解決手段】 電動機2で発生する回転力は、遊星歯車
減速機構および一方向クラッチ3を介して出力軸4に伝
達される。出力軸4は、中空状に形成されたアーマチュ
ア9のシャフト90内部を通ってシャフト90と同軸に
配されて、一方向クラッチ3のインナ28の内周にヘリ
カルスプライン嵌合されている。出力軸4の後端部に
は、出力軸4と一体に回転する被規制部(ギヤ部37と
ワッシャ38)が設けられて、電磁スイッチ6により駆
動される規制部材36との係合により、出力軸4の先端
に装着されたピニオン5がリングギヤと噛み合うまでの
間、出力軸4の回転規制を行い、ピニオン5とリングギ
ヤとの噛み合いが完了した後、出力軸4の後退規制を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、出力軸と共にピニ
オンを前方へ押し出して、エンジンのリングギヤに噛み
合わせる出力軸摺動型スタータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電磁スイッチの吸引力によっ
て出力軸を前方へ押し出すことにより、出力軸の先端に
設けられたピニオンをリングギヤに噛み合わせる出力軸
摺動型スタータ(特開昭63−90665号公報参照)
が知られている。
【0003】この出力軸摺動型スタータの一例を図13
に示す。このスタータ100は、回転力を発生する電動
機110、回転力伝達機構(中間ギヤ120と一方向ク
ラッチ130)を介して電動機110のアーマチュア1
11と並列に配された出力軸140、出力軸140の図
中右方へ付勢して、非作動(静止)位置に保持する復帰
スプリング141、出力軸140の先端に装着されたピ
ニオン150、出力軸140の後方に配された電磁スイ
ッチ160等より構成されている。電磁スイッチ160
は、コイル161が通電されて励磁されることにより、
プランジャ162が固定鉄心163に吸引されて作動し
(図中左側へ移動する)、そのプランジャ162に連結
されたロッド170を介して出力軸140の後端側内部
に配されたボール180を押圧し、復帰スプリング14
1の付勢力に抗して出力軸140を前方へ押し出すこと
により、ピニオン150とリングギヤ190との噛み合
いを行わせる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の出力軸
摺動型スタータ100は、復帰スプリング141の力に
抗して出力軸140を前方へ押し出さなければならず、
さらにはこの復帰スプリング141は図示されないエン
ジンの振動を受けたりしてもピニオン150が非作動位
置から飛び出さないように付勢していなければならない
ので、それなりに大きな吸引力を発生する電磁スイッチ
160が必要となり、電磁スイッチ160の大型化を招
く。また、電磁スイッチ160の吸引力は、プランジャ
162と固定鉄心163との間隔に反比例して2次曲線
的に高まり、ピニオン150が最大移動位置に達する時
点で非常に大きな吸引力が発生する。この大きな吸引力
によって出力軸140が押し出されることから、出力軸
140の先端に設けられたピニオン150がリングギヤ
190の端面に勢いよく衝突する。このため、ピニオン
150を介して駆動系に加わる衝撃力が大きくなること
から、装置全体の強度アップが必要となる。その結果、
装置全体の大型化を招き、エンジンへの装着性が悪化す
ると言う問題が生じる。また、電磁スイッチ160は、
プランジャ162の作動方向が出力軸140の軸方向と
一致する、即ち出力軸140とロッド170およびプラ
ンジャ162が同軸上に配置されるため、スタータ10
0の全長が長くなるという問題がある。
【0005】一方、電動機の回転が伝達される出力軸上
にヘリカルスプライン嵌合する一方向クラッチを備え、
電動機の始動時に一方向クラッチの回転を規制すること
で、一方向クラッチとともに出力軸上を前進(摺動)す
るピニオンをリングギヤに噛み合わせるクラッチ摺動型
スタータが提案されている(実開昭57−36763号
公報、特開昭59−18263号公報参照)。このクラ
ッチ摺動型スタータは、電磁スイッチの吸引力によって
出力軸を押し出す必要がなく、一方向クラッチの回転を
規制するだけで良いことから、上述の出力軸摺動型スタ
ータと比べて電磁スイッチの小型化が可能となる。
【0006】ところが、このクラッチ摺動型スタータで
は、一方向クラッチあるいはピニオンの外周から回転規
制を加える必要がある。このため、回転規制を行う規制
部材および規制部材を作動させる電磁スイッチ等の回転
規制手段が一方向クラッチあるいはピニオンの外周に配
置されることから、径方向への飛び出しが大きくなり、
その結果、エンジンへの装着性が悪化するという課題を
有している。
【0007】本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、その目的は、電磁スイッチの小型化と共に装置全
体の小型化を図ることで、エンジンへの装着性を向上さ
せる出力軸摺動型スタータの提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1では、通電を受けて回転力を発
生する電動機と、この電動機の回転力を伝達する駆動側
回転部材、およびこの駆動側回転部材より回転力が伝達
されて回転する従動側回転部材を備え、前記駆動側回転
部材と前記従動側回転部材との間で一方向クラッチを構
成する回転力伝達手段と、前記従動側回転部材の内周に
ヘリカルスプライン嵌合されて回転可能および軸方向に
摺動可能に設けられた出力軸と、この出力軸と一体に軸
方向に移動可能に設けられて、前記出力軸の前進移動に
伴ってエンジンのリングギヤと噛み合うピニオンと、少
なくとも前記ピニオンが前記リングギヤに噛み合うまで
の間、前記出力軸の回転を規制し、前記ピニオンと前記
リングギヤとの噛み合いが完了した時に前記出力軸の後
退を規制する出力軸規制手段と、通電を受けて磁力を発
生するコイル、およびこのコイルの磁力を受けて作動す
るプランジャを有し、前記プランジャの作動に伴って前
記電動機の通電を制御するとともに、前記出力軸規制手
段による前記出力軸の回転規制、後退規制、および規制
解除を行う電磁スイッチとを備え、この電磁スイッチ
は、前記出力軸の後方で、前記出力軸に対して前記プラ
ンジャが略直角に配置されたことを技術的手段とする。
【0009】請求項2では、請求項1に記載された出力
軸摺動型スタータにおいて、前記プランジャの作動方向
は、前記出力軸の軸線上で交差することを特徴とする。
【0010】請求項3では、請求項1または2に記載さ
れた出力軸摺動型スタータにおいて、前記出力軸規制手
段は、前記出力軸の後端部に設けられて、前記出力軸と
一体に回転する被規制部と、前記出力軸の後端部外周に
配されて、前記プランジャに連動する規制部材とから成
り、この規制部材は、前記出力軸の軸方向と交差する方
向に変位可能に設けられて、前記電動機の始動時に前記
被規制部と係合されることにより前記出力軸の回転を規
制し、その回転規制された前記出力軸が前記電動機の始
動により前進して前記ピニオンが前記リングギヤと噛み
合った後、前記被規制部の後方に介在されて前記出力軸
の後退を規制し、さらにエンジン始動後、前記出力軸の
後退を規制する位置から前記被規制部との係合が解除さ
れる位置へ駆動されて前記出力軸の後退を可能とするこ
とを特徴とする。
【0011】請求項4では、請求項1〜3に記載された
出力軸摺動型スタータにおいて、前記回転力伝達手段
は、前記電動機の回転を減速する減速手段と、この減速
手段で減速された回転を前記出力軸に伝達する一方向ク
ラッチとから成ることを特徴とする。請求項5では、請
求項4に記載された出力軸摺動型スタータにおいて、前
記減速手段は、遊星歯車減速機構であることを特徴とす
る。
【0012】請求項6では、請求項1〜5に記載された
何れかの出力軸摺動型スタータにおいて、前記電動機
は、回転軸が中空状に設けられて、前記出力軸は、前記
回転軸の中空内部を通って前記回転軸と同軸に配された
ことを特徴とする。請求項7では、請求項1〜5に記載
された何れかの出力軸摺動型スタータにおいて、前記電
動機は、前記回転軸が前記回転力伝達手段を介して前記
出力軸と並列に連結されたことを特徴とする。
【0013】
【作用および発明の効果】請求項1に記載された出力軸
摺動型スタータは、電磁スイッチにより電動機が通電さ
れて回転力を発生することにより、その回転力が回転力
伝達手段を介して出力軸に伝達される。一方、ピニオン
がリングギヤに噛み合うまでの間、プランジャの作動に
伴って駆動される出力軸規制手段が出力軸の回転を規制
する。
【0014】回転規制された出力軸は、一方向クラッチ
を構成する従動側回転部材の内周にヘリカルスプライン
嵌合されていることから、従動側回転部材の回転力が回
転規制された出力軸に対して軸方向に押し出す推力とし
て作用する。その結果、出力軸がヘリカルスプラインに
沿って前進し、出力軸と一体に前進移動したピニオンが
リングギヤに噛み合う。
【0015】ピニオンとリングギヤとの噛み合いが完了
した後、出力軸規制手段による出力軸の回転規制が解除
されることにより、ピニオンと噛み合ったリングギヤに
回転力が伝達されてエンジンが始動される。エンジン始
動後、エンジン回転数の上昇に伴ってピニオンがリング
ギヤにより回転されると、エンジンの回転力がヘリカル
スプラインの作用により出力軸を後退させる方向へ働く
が、ピニオンとリングギヤとの噛み合いが完了した後、
出力軸規制手段によって出力軸の後退が規制されること
で、ピニオンの早期離脱が防止される。その後、出力軸
規制手段による出力軸の後退規制が解除されることで出
力軸の後退が可能となり、前述の復帰スプリングの作用
によりヘリカルスプラインに沿って出力軸が後退し、ピ
ニオンとリングギヤとの噛み合いが解除される。
【0016】上述のように、この出力軸摺動型スタータ
は、出力軸の回転を規制することで出力軸を前進させて
ピニオンをリングギヤに噛み合わせるものである。従っ
て、電磁スイッチは、出力軸の移動に対して、出力軸の
回転および後退を規制する出力軸規制手段を駆動するだ
けで良く、従来装置のように、電磁スイッチの吸引力に
よって直接出力軸を軸方向に押し出す必要はない。この
ため、磁力を発生するコイルの小型化に伴って電磁スイ
ッチの小型化が可能となる。また、従来装置のように出
力軸が勢いよく前進してピニオンとリングギヤとの噛合
時に大きな衝撃が生じるようなことがないため、強度ア
ップの必要がなく、スタータ全体の小型化を図ることが
でき、その結果、エンジンへの装着性を向上させること
ができる。
【0017】さらに、電磁スイッチが出力軸の後方で、
出力軸に対してプランジャが略直角に配置されている。
これにより、通常電磁スイッチの最大長を決定するプラ
ンジャの摺動方向がスタータの全長に関与せず、その外
径のみが加算されるだけなので、出力軸後方の長さを短
く抑えることができる。このため、従来の出力軸摺動型
スタータより電磁スイッチの小型化が可能なクラッチ摺
動型スタータと比べても、スタータ全体の小型化を図る
ことができ、エンジンへの装着性を向上させることがで
きる。
【0018】請求項2によれば、プランジャの作動方向
が軸線上で交差するため、電磁スイッチが出力軸の外周
へ大きく飛び出すことがない。
【0019】請求項3によれば、電動機の始動時にプラ
ンジャと連動する規制部材が出力軸の後端部に設けられ
た被規制部と係合することで出力軸の回転が規制され
る。この回転規制により出力軸が前進してピニオンとリ
ングギヤとが噛み合うと、規制部材は、被規制部との係
合による出力軸の回転規制を解除して被規制部の後方に
介在される。これにより、電動機の回転力が出力軸に伝
達されて出力軸およびピニオンが回転し、ピニオンと噛
み合ったリングギヤが回転してエンジンが始動される。
【0020】エンジン始動後は、規制部材が被規制部の
後方に介在されていることで出力軸の後退が規制され
て、ピニオンの早期離脱が防止される。その後、規制部
材が出力軸の後退規制を解除する位置へ駆動されること
で出力軸の後退が可能となり、前述のヘリカルスプライ
ンの作用によって出力軸が後退し、ピニオンとリングギ
ヤとの噛み合いが解除される。この請求項3では、請求
項1または2と同様の効果を得ることができる。
【0021】請求項5によれば、減速手段として遊星歯
車減速機構を用いることにより、電動機の回転軸と出力
軸とを一直線に配設することが可能となり、その結果、
側方への突出を無くすことができる。また、ピニオンを
リングギヤに噛み合わせる際に、電動機の回転が直接出
力軸に伝達されるのではなく、遊星歯車減速機構で減速
されて伝達されることから、急速な電動機の回転立ち上
がりによるピニオンとリングギヤの欠け、および異常摩
耗を防止する効果を奏する。
【0022】請求項6によれば、電動機の回転軸を中空
状として、出力軸が回転軸の中空内部を通って回転軸と
同軸に配されている。従って、出力軸と回転軸とを並列
に配置する場合、または出力軸と回転軸とを直列に配置
する場合と比較して、軸方向の全長および径方向の寸法
を小さく抑えることができる。このため、電磁スイッチ
の小型化に伴うスタータ全体の小型化に加えて、よりコ
ンパクト化されたスタータを提供することが可能とな
る。
【0023】請求項7によれば、回転軸と出力軸とを並
列に配置した構造であるが、電磁スイッチの小型化によ
り電磁スイッチ回りの空間を大きく確保することができ
ることから、従来の多軸減速型スタータと比較して、ス
タータを車両に搭載した後の給電線の取付作業が容易と
なる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の出力軸摺動型スタ
ータの実施例を説明する。図1は第1実施例に係わる出
力軸摺動型スタータの断面図、図2はリヤカバーを外し
た後方側の内部構造を示す平面図である。本実施例の出
力軸摺動型スタータ1は、回転力を発生する電動機2、
この電動機2の回転力を伝達する遊星歯車減速機構(後
述する)、この遊星歯車減速機構の公転力を受ける一方
向クラッチ3、この一方向クラッチ3より回転力が伝達
される出力軸4、この出力軸4の先端に装着されたピニ
オン5、出力軸4の回転および後退を規制する出力軸規
制手段(後述する)、電動機2の通電制御および出力軸
規制手段の作動に係わる電磁スイッチ6等より構成され
ている。
【0025】(電動機2の説明)電動機2は、ヨーク
7、永久磁石8、アーマチュア9、ブラシ10、11等
より構成されている。ヨーク7は、円筒状に設けられ
て、その後端側(図1の右端側)に配置されるブラケッ
ト12とともにフロントハウジング13とリヤカバー1
4との間に挟持されている。永久磁石8は、ヨーク7の
内周面に固設されて磁界を形成する。
【0026】アーマチュア9は、中空状に形成されたシ
ャフト90(本発明の回転軸)、このシャフト90の外
周に設けられたコア91、このコア91に装着されたコ
イル92、およびコイル92に接続されたコンミテータ
93等より構成されている。シャフト90は、先端部が
軸受15を介してヨーク7の先端側に設けられた円筒壁
部7aに回転自在に支持され、後端部が軸受16を介し
てブラケット12に回転自在に支持されている。また、
シャフト90の先端(図1の左端)には、遊星歯車減速
機構のサンギヤ17が形成されている。
【0027】ブラシ10、11(正極側ブラシ10、負
極側ブラシ11)は、ブラケット12に支持されたブラ
シ保持具18に保持されて、ホルダ19に収容されたブ
ラシスプリング20によりコンミテータ93の端面に押
圧されている。なお、正極側ブラシ10は、リード線2
1(図2参照)により後述の主可動接点22に接続さ
れ、負極側ブラシ11はリード線23(図2参照)を介
してアースされている。
【0028】(遊星歯車減速機構の説明)遊星歯車減速
機構は、シャフト90に形成されたサンギヤ17、フロ
ントハウジング13の内周に一体形成されたインターナ
ルギヤ24、および遊星ギヤ25より構成された減速装
置で、シャフト90とともにサンギヤ17が回転するこ
とで、このサンギヤ17とインターナルギヤ24とに噛
み合う遊星ギヤ25が自転(サンギヤ17と逆回転)し
ながらサンギヤ17と同一方向に公転を行う。
【0029】(一方向クラッチ3の説明)一方向クラッ
チ3は、アウタ26、ローラ27、インナ28等より構
成されている。アウタ26は、軸受29を介して遊星ギ
ヤ25を軸支するピン30に連結されて、遊星ギヤ25
の公転力を受けて回転する。ローラ27は、アウタ26
とインナ28との間に形成される空間に配されて、アウ
タ26の回転をインナ28へ伝達する。インナ28は、
ラジアル軸受31を介してフロントハウジング13に回
転自在に支持されて、自身の回転力を軸方向の推力とし
て出力軸4に伝達するために、内周面にヘリカル歯28
aが形成されている。
【0030】この一方向クラッチ3は、インナ28の回
転がアウタ26の回転より速くなると、ローラ27の移
動に伴ってインナ28とアウタ26とがフリーとなるこ
とで、インナ28の回転がアウタ26へ伝達されること
はない。なお、本発明の従動側回転部材は一方向クラッ
チ3のインナ28であり、駆動側回転部材は、上記の遊
星歯車減速機構と一方向クラッチ3のアウタ26により
構成される。
【0031】(出力軸4の説明)出力軸4は、シャフト
90の中空内部を通ってシャフト90と同軸に配され、
シャフト90の中空内部で軸受32、33を介して回転
可能および摺動可能に支持されている。また、出力軸4
は、先端寄り外周にヘリカル歯4aが形成されて、イン
ナ28のヘリカル歯28aとヘリカルスプライン嵌合さ
れている。これにより、出力軸4は、ヘリカルスプライ
ンの作用によって、図1に示す静止位置と出力軸4のヘ
リカル歯4aがインナ28のヘリカル歯28aの切り上
がり部に当接する位置(ピニオン5とリングギヤとが噛
み合う位置)との間で進退可能となる。この出力軸4と
インナ28との間には、出力軸4に対してインナ28を
前方側(図1の左側)へ、インナ28に対して出力軸4
を後方側へ付勢するスプリング34が装着されている。
【0032】(ピニオン5の説明)ピニオン5は、出力
軸4の先端外周に回転不能に嵌め合わされてストッパ3
5により固定され、出力軸4と一体に回転および軸方向
に移動し、出力軸4の前進に伴ってエンジンのリングギ
ヤ(図示しない)と噛み合うことができる。
【0033】(出力軸規制手段の説明)出力軸規制手段
は、出力軸4の後端部に固定された被規制部(下述す
る)と、この被規制部と係合可能に設けられた規制部材
36とから成る。被規制部は、出力軸4の外周に回転不
能な状態で嵌合されて、周方向に多数の歯37a(図3
参照)が形成されたギヤ部37と、このギヤ部37の後
端に配されたワッシャ38とから成り、図3に示すよう
に、ワッシャ38の後端側で出力軸4の外周溝(図示し
ない)に係止された止め輪39により固定されている。
従って、被規制部は、出力軸4と一体に回転し、且つ出
力軸4の進退移動に伴って軸方向に変位する。
【0034】規制部材36は、図4に示すように、長板
状に形成された固定部36a、矩形状に形成された規制
部36b、および固定部36aの端部で規制部36bを
支持する弾性部36cより成り、電磁スイッチ6によっ
て出力軸4の軸方向と交差する方向(図1の上下方向)
に駆動される。固定部36aは、電磁スイッチ6のプラ
ンジャ60の下端面にリベット40により固定される。
【0035】規制部36bは、規制部材36が静止位置
(図1に示す位置)にある時に、図3に示すように、被
規制部の外周に位置し、出力軸4の軸芯より半径方向に
若干ずれた位置で出力軸4の軸方向に沿った向きに配置
される。この規制部36bは、電動機2の始動時に前進
(図1の上方向へ移動)してギヤ部37の歯37aと歯
37aの間(以下凹部37bと言う)に入り込み、ギヤ
部37と係合することで出力軸4の回転を規制し、出力
軸4が前進してピニオン5がリングギヤと噛み合った状
態の時に、被規制部(ワッシャ38)の後方へ介在され
てワッシャ38と係合することで出力軸4の後退を規制
する。また、電磁スイッチ6がオフ状態の時、即ち、規
制部材36が静止位置にある時は、規制部36bと被規
制部との係合が解除される。
【0036】弾性部36cは、固定部36aに対して規
制部36bを直立した状態で支持するとともに、固定部
36aに対して撓むことで規制部36bの変位を許容す
る。具体的には、規制部36bがギヤ部37と係合した
状態で、出力軸4が少なくともピニオン5の1/2ピッ
チ以上回転できるように、即ち、規制部36bが出力軸
4の回転に伴って変位できるように撓むことができる。
【0037】(電磁スイッチ6の説明)電磁スイッチ6
は、コイル61、固定鉄心62、プランジャ60、スプ
リング63、およびロッド64等により構成されてい
る。コイル61は、車両の始動スイッチ(イグニッショ
ンスイッチ/図示しない)を介して車載バッテリ(図示
しない)に接続され、始動スイッチがオンされて通電さ
れることにより磁力を発生する。なお、このコイル61
は、一重巻線で外径寸法が小さく抑えられている。固定
鉄心62は、コイル61の上端側に配されて、コイル6
1の通電時に磁化されて電磁石となる。
【0038】プランジャ60は、コイル61の中空内部
に固定鉄心62と対向して配置され、コイル61への通
電時に磁化された固定鉄心62側へ吸引される。スプリ
ング63は、コイル61の内周でプランジャ60と固定
鉄心62との間に介在され、固定鉄心62に対してプラ
ンジャ60を図示(図1)下方へ付勢している。従っ
て、コイル61への通電が停止された時に、それまでス
プリング63の付勢力に抗して固定鉄心62側へ吸引さ
れていたプランジャ60を初期位置(図1に示す位置)
へ復帰させる。
【0039】ロッド64は、絶縁体(例えば樹脂製)よ
り成り、プランジャ60の上端面に固定されて、コイル
61の中空内部を通り、固定鉄心62の中央部を摺動自
在に貫通して上方へ突出されている。上記構成より成る
電磁スイッチ6は、図1に示すように、出力軸4の後方
で被規制部に近接して配置されて、且つプランジャ60
およびロッド64の作動方向が出力軸4の軸線上で交差
する向きに配置されている。即ち、出力軸4に対してプ
ランジャ60が略直角に配置されている。
【0040】(電動機2の接点構造の説明)上記電磁ス
イッチ6の外周を覆うリヤカバー14には、給電線(図
示しない)によりバッテリの正極に接続される端子ボル
ト41が外部に露出して取り付けられ、かしめワッシャ
42により固定されている。この端子ボルト41の頭部
41a(リヤカバー14の内部)には、銅板等からなる
固定接点43が固定されている。
【0041】電磁スイッチ6のロッド64の上端部に
は、リード線21(図2参照)により正極側ブラシ10
に接続された主可動接点22がロッド64に対して摺動
自在に嵌め合わされている。この主可動接点22は、電
磁スイッチ6の作動により固定接点43に当接すること
でバッテリ電圧を電動機2に印加するもので、固定接点
43に対する接点圧を確保するために接点圧スプリング
44によって図示上方へ付勢されている。但し、主可動
接点22の上端側でロッド64に係止されるサークリッ
プ45によりロッド64からの抜けが防止されている。
【0042】主可動接点22には、起動抵抗46を介し
て副可動接点47が接続されている。起動抵抗46は、
例えばニッケルより成り、コイル状に巻回されてバネ作
用を有し、一端が主可動接点22にかしめ固定されて、
他端が副可動接点47にかしめ固定されている。副可動
接点47は、電磁スイッチ6の作動により端子ボルト4
1の頭部41aに当接することでバッテリ電圧を起動抵
抗46を介して電動機2に印加し、電磁スイッチ6の非
作動時には、固定鉄心62の上端面に当接して電気的に
導通状態となっている。
【0043】但し、主可動接点22と固定接点43との
間隔より副可動接点47と端子ボルト41の頭部41a
との間隔の方が小さく設定されている。従って、電磁ス
イッチ6が作動、つまりプランジャ60が吸引(図1の
上方へ移動)した時は、主可動接点22が固定接点43
に当接する前に副可動接点47が端子ボルト41の頭部
41aに当接するように設けられている。
【0044】また、プランジャ60に連動する規制部材
36は、副可動接点47が端子ボルト41の頭部41a
に当接した時点で、規制部36bがギヤ部37の凹部3
7bに入り込んでギヤ部37と係合できるように設けら
れている。
【0045】上記構成より成る出力軸摺動型スタータ1
は、フロントハウジング13とリヤカバー14との間に
ヨーク7およびブラケット12を挟んで組付けた後、リ
ヤカバー14からフロントハウジング13に至るスルー
ボルト48をフロントハウジング13に螺着して締結す
ることにより固定されている。
【0046】次に、本実施例の作動を説明する。 イ)ピニオン5がリングギヤと衝突することなく噛み合
う場合。 始動スイッチがオンされると、電磁スイッチ6のコイル
61が通電されることにより、磁化された固定鉄心62
に対してプランジャ60が吸引され、スプリング63の
付勢力に抗して図示(図1)上方へ前進する。このプラ
ンジャ60の前進に伴って、プランジャ60と連動する
規制部材36の規制部36bが、出力軸4に設けられた
ギヤ部37の凹部37bに入り込んでギヤ部37と係合
する。その後、副可動接点47が端子ボルト41の頭部
41aに当接し、起動抵抗46を介して正極側ブラシ1
0に通電されることにより、電動機2が起動されてアー
マチュア9が低速回転する。
【0047】アーマチュア9の回転は、遊星歯車減速機
構で減速された後、一方向クラッチ3を介して出力軸4
に伝達される。この時、出力軸4は、規制部36bとギ
ヤ部37との係合によって回転が規制されていることか
ら、一方向クラッチ3のインナ28の回転力が、インナ
28の内周にヘリカルスプライン嵌合する出力軸4に対
して軸方向に押し出す推力として作用する。その結果、
出力軸4がヘリカルスプラインに沿って前進することに
より、出力軸4と一体に前進するピニオン5がリングギ
ヤと噛み合う。
【0048】この出力軸4の前進により、規制部材36
は、規制部36bとギヤ部37との係合が解除され、プ
ランジャ60の前進に伴ってワッシャ38の後方に介在
される。その後、プランジャ60がさらに吸引されて前
進し、主可動接点22が固定接点43に当接すること
で、起動抵抗46が短絡されて電動機2に定格電圧が印
加される。これにより、アーマチュア9が高速回転し
て、その回転力が、回転規制の解除された出力軸4に伝
達されることで出力軸4が回転し、ピニオン5と噛み合
ったリングギヤが回転することでエンジンが始動され
る。
【0049】出力軸4が前進してピニオン5がリングギ
ヤと噛み合った状態では、インナ28との間に配された
スプリング34が圧縮されることで、インナ28に対し
て出力軸4を後方側へ付勢するスプリング力が大きくな
る。また、エンジン始動後、ピニオン5がリングギヤに
より回転されると、エンジンの回転力がヘリカルスプラ
インの作用によって出力軸4を後退させる方向に働く。
このため、出力軸4は後退しようとするが、規制部36
bがワッシャ38の後方に介在されていることから、規
制部36bの前端辺とワッシャ38との係合により出力
軸4の後退は阻止される。
【0050】その後、始動スイッチがオフされると、コ
イル61の磁力が消滅することで、それまで固定鉄心6
2側へ吸引されていたプランジャ60がスプリング63
の付勢力により初期位置へ戻される。このプランジャ6
0の移動に伴って規制部材36が静止位置へ戻ることに
より、規制部36bとワッシャ38との係合が解除され
る。これにより、出力軸4は後退して、静止位置に戻
る。
【0051】一方、プランジャ60が戻る際に、主可動
接点22が固定接点43から離れた後、続いて副可動接
点47が端子ボルト41の頭部41aから離れることに
より、電動機2への通電が停止される。さらにプランジ
ャ60が初期位置まで戻ると、副可動接点47が固定鉄
心62の上端面に当接することで、正極側ブラシ10が
起動抵抗46を介して電気的にアース(接地)されるた
め、アーマチュア9の惰性回転による発電電圧が制動抵
抗となってアーマチュア9の回転が急速に停止する。
【0052】ロ)ピニオン5とリングギヤとの互いの歯
の端面が衝突(当接)する場合。 まず、規制部36bとギヤ部37との係合によって出力
軸4の回転が規制されることにより、出力軸4がヘリカ
ルスプラインに沿って前進するまでの作動は上記イ)の
場合と同様である。出力軸4の前進に伴ってピニオン5
の端面がリングギヤの端面に当接すると、その時点で一
旦、出力軸4の前進が止められる。ところが、アーマチ
ュア9の回転力が一方向クラッチ3のインナ28へ伝達
されてインナ28が回転することから、前進移動が止め
られた出力軸4はインナ28の回転力を受けて回転しよ
うとする。
【0053】ここで、規制部材36は、規制部36bが
弾性部36cによって弾性支持されており、規制部36
bがギヤ部37と係合して出力軸4の回転が規制された
状態でも、弾性部36cが撓んで規制部36bが変位す
ることにより、出力軸4の回転(少なくともピニオン5
の1/2ピッチ以上)を許容することができる。
【0054】これにより、出力軸4は、弾性部36cを
撓ませながら回転し、ピニオン5がリングギヤと噛み合
うことができる位置まで回転することで、再び前進して
ピニオン5とリングギヤとの噛み合いが完了する。その
後の作動は、上記イ)の場合と同様であり、説明を省略
する。
【0055】(第1実施例の効果)上述のように、本実
施例の出力軸摺動型スタータ1は、電磁スイッチ6の吸
引力により規制部材36を駆動して、その規制部材36
と出力軸4に設けられた被規制部との係合により出力軸
4の回転および後退を規制することができる。従って、
規制部36bを駆動する電磁スイッチ6は、出力軸4の
回転および後退を規制できるだけの吸引力を発生すれば
良い。つまり、従来装置のように、電磁スイッチ6の吸
引力によって直接出力軸4を押し出す必要がないことか
ら、一重巻線の小さなコイル61を採用することが可能
となり、電磁スイッチ6を小型化することができる。
【0056】また、従来の出力軸摺動型スタータのよう
に、出力軸4が勢いよく前進してピニオン5とリングギ
ヤとの噛合時に大きな衝撃が生じることがないため、駆
動系に加わる衝撃が小さくなる。このため、電磁スイッ
チ6の小型化に加えて、駆動系の強度アップを行う必要
がないことから、スタータ全体の小型化を図ることがで
きる。
【0057】さらに、電磁スイッチ6が出力軸4の後方
で被規制部に近接して配置されるとともに、プランジャ
60が出力軸4に対して略直角に配置されている。これ
により、出力軸4の外周へ電磁スイッチ6が大きく飛び
出すことはなく、また出力軸4後方の軸線上の長さを短
く抑えることができる。このため、従来の出力軸摺動型
スタータより電磁スイッチ6の小型化が可能なクラッチ
摺動型スタータと比べても、スタータ全体の小型化を図
ることができる。
【0058】以上のように、装置全体の小型化によりエ
ンジンへの装着性が向上するとともに、電磁スイッチ6
回りの空間を大きく確保できるため、従来では補機類や
車体フレーム等により作業が困難であった給電線の取り
付け作業(車両搭載後に行う)が容易になる。
【0059】また、アーマチュア9の回転を減速して伝
達する減速型スタータにおいては、アーマチュア9の回
転力がピニオン5へ伝達される際に大きな回転トルクを
生じるため、ピニオン5とリングギヤとの噛み合い時に
大きな衝撃力が加わる。これに対して、本実施例の出力
軸摺動型スタータ1は、遊星歯車減速機構を採用した減
速型スタータではあるが、ピニオン5とリングギヤとの
噛み合いが完了するまでの間、出力軸4の回転を規制し
ていることから、ピニオン5とリングギヤとの噛み合い
時に上述のような大きな衝撃力が加わることがない。こ
れにより、ピニオン5およびリングギヤの歯の欠け、あ
るいは破損等を未然に防止することができる。
【0060】次に、本発明の第2実施例を説明する。図
5は第2実施例に係わる出力軸摺動型スタータの断面図
である。なお、部品に付す番号は、第1実施例と共通で
はない。本実施例の出力軸摺動型スタータ1は、回転力
を発生する電動機2、電動機2の回転力を伝達する回転
力伝達手段(後述する)、回転力伝達手段より回転力が
伝達される出力軸3、出力軸3の先端に装着されたピニ
オン4、出力軸3の回転および後退を規制する出力軸規
制手段(後述する)、電動機2の通電制御および出力軸
規制手段の作動に係わる電磁スイッチ5等より構成され
ている。
【0061】(電動機2の説明)電動機2は、ヨーク
6、フィールドコイル7、アーマチュア8、ブラシ9等
より構成されている。ヨーク6は、円筒状に設けられ
て、中間ケース10とリヤカバー11との間に挟持され
ている。フィールドコイル7は、ポールコア12に巻回
されてヨーク6の内周に取り付けられている。
【0062】アーマチュア8は、シャフト80の両端部
がベアリング13、14を介して中間ケース10とリヤ
カバー11とに回転自在に支持されている。シャフト8
0の先端外周にはギヤ80aが一体に形成されている。
ブラシ9は、リヤカバー11に固定されたホルダ15に
収容され、ブラシスプリング(図示しない)の付勢力を
受けてシャフト80の後端部に装着されたコンミテータ
81の外周面に押圧されている。
【0063】(回転力伝達手段の説明)回転力伝達手段
は、シャフト80に形成されたギヤ80aに噛み合う中
間ギヤ16(本発明の減速手段)と、この中間ギヤ16
より回転力を受ける一方向クラッチ17より成る。中間
ギヤ16は、フロントハウジング18と中間ケース10
に圧入されたピン19を軸として回転自在に組み付けら
れている。
【0064】一方向クラッチ17は、アウタ20、ロー
ラ21、インナチューブ22等より構成される。アウタ
20は、外周にギヤ20aが形成されて、中間ギヤ16
と噛み合わされている。ローラ21は、アウタ20とイ
ンナチューブ22との間に形成される空間に配されて、
アウタ20の回転をインナチューブ22へ伝える。イン
ナチューブ22は、筒状に形成されて、その両端部の外
周に配されたベアリング23、24を介してフロントハ
ウジング18と中間ケース10とに回転自在に支持され
ている。
【0065】この一方向クラッチ17は、インナチュー
ブ22の回転がアウタ20の回転より速くなると、ロー
ラ21の移動に伴ってインナチューブ22とアウタ20
とがフリーとなることで、インナチューブ22の回転が
アウタ20へ伝達されることはない。なお、本発明の従
動側回転部材は一方向クラッチ17のインナチューブ2
2であり、駆動側回転部材は、上記の中間ギヤ16と一
方向クラッチ17のアウタ20により構成される。
【0066】(出力軸3の説明)出力軸3は、インナチ
ューブ22の内周にヘリカルスプライン嵌合されて、イ
ンナチューブ22に対して回転可能および軸方向に移動
可能に設けられている。また、出力軸3は、インナチュ
ーブ22の内周空間部(出力軸3の外周)に配されたス
プリング25により軸方向の後方へ付勢され、出力軸3
の先端部に装着されるピニオン4の後端面がインナチュ
ーブ22の先端面に当接することで静止状態を保ってい
る。
【0067】(ピニオン4の説明)ピニオン4は、出力
軸3の先端部外周面に形成されたセレーション3aに嵌
合して、ピニオン4の内周空間部(出力軸3の外周)に
配されたスプリング26により軸方向の前方へ付勢され
て、出力軸3の先端外周に配されたカラー27により位
置規制されている。カラー27は、出力軸3の外周面に
形成された周溝(図示しない)に嵌合するスナップリン
グ28に係止されている。
【0068】(出力軸規制手段の説明)出力軸規制手段
は、出力軸3の後端に設けられたギヤ部29(本発明の
被規制部)と、このギヤ部29と係合可能に設けられた
規制部材30とから成る。ギヤ部29は、出力軸3と一
体に設けられて、外周に多数の歯29a(図6および図
8参照)が形成されている。
【0069】規制部材30は、図7に示すように、長板
状に形成された固定部30a、この固定部30aの端部
から固定部30aと直角方向に延びて設けられた弾性部
30b、この弾性部30bの先端に設けられた規制部3
0cより成り、電磁スイッチ5によって出力軸3の軸方
向と交差する方向(図5および図9の上下方向)に駆動
される。
【0070】固定部30aは、電磁スイッチ5のプラン
ジャ50の端面にボルト31で固定されている。弾性部
30bは、固定部30aに対して撓むことで規制部30
cの変位を許容する。規制部30cは、規制部材30が
静止位置(図5に示す位置)にある時に、ギヤ部29の
外周に位置し、ギヤ部29と係合可能に設けられてい
る。具体的には、電動機2の始動時に前進(図5の上方
向へ移動)してギヤ部29の歯29aと歯29aの間
(以下凹部29bと言う)に入り込み(図8参照)、ギ
ヤ部29と係合することで出力軸3の回転を規制し、出
力軸3が前進してピニオン4がリングギヤ32と噛み合
った状態の時に、ギヤ部29の後方へ介在されてギヤ部
29の後端面と係合することで出力軸3の後退を規制す
る(図9参照)。
【0071】(電磁スイッチ5の説明)電磁スイッチ5
は、コイル51、固定鉄心52、プランジャ50、スプ
リング53、およびロッド54等により構成されてい
る。コイル51は、車両の始動スイッチ(イグニッショ
ンスイッチ/図示しない)を介して車載バッテリ(図示
しない)に接続され、始動スイッチがオンされて通電さ
れることにより磁力を発生する。なお、このコイル51
は、一重巻線で外径寸法が小さく抑えられている。固定
鉄心52は、コイル51の上端側に配されて、コイル5
1の通電時に磁化されて電磁石となる。
【0072】プランジャ50は、コイル51の中空内部
に固定鉄心52と対向して配置され、コイル51への通
電時に磁化された固定鉄心52側へ吸引される。スプリ
ング53は、コイル51の内周でプランジャ50と固定
鉄心52との間に介在され、固定鉄心52に対してプラ
ンジャ50を図示(図5)下方へ付勢している。従っ
て、コイル51への通電が停止された時に、それまでス
プリング53の付勢力に抗して固定鉄心52側へ吸引さ
れていたプランジャ50を初期位置(図5に示す位置)
へ復帰させる。
【0073】ロッド54は、絶縁体(例えば樹脂製)よ
り成り、プランジャ50の上端面に固定されて、コイル
51の中空内部を通り、固定鉄心52の中央部を摺動自
在に貫通して上方へ突出されている。上記構成より成る
電磁スイッチ5は、中間ケース10とエンドカバー33
との間に挟持された保持部材34に固定され、図5に示
すように、出力軸3の後方でギヤ部29に近接して配置
されて、且つプランジャ50およびロッド54の作動方
向が出力軸3の軸線上で交差する向きに配置されてい
る。即ち、プランジャ50およびロッド54が出力軸に
対して略直角に配置されている。
【0074】(電動機2の接点構造の説明)図10にエ
ンドカバー33の内部に設けられる接点構造の拡大図を
示す。上記電磁スイッチ5の外周を覆うエンドカバー3
3には、給電線(図示しない)によりバッテリの正極に
接続される端子ボルト35が外部に露出して取り付けら
れ、かしめワッシャ36により固定されている。この端
子ボルト35の頭部35a(エンドカバー33の内部)
には、銅板等からなる固定接点37が固定されている。
【0075】電磁スイッチ5のロッド54の上端部に
は、図10に示すように、固定接点37に対応する主可
動接点38がロッド54に対して摺動自在に嵌め合わさ
れている。この主可動接点38は、固定接点37に対す
る接点圧を確保するために接点圧スプリング39によっ
て図示上方へ付勢されている。但し、主可動接点38の
上端側でロッド54に係止されるサークリップ40によ
りロッド54からの抜けが防止されている。
【0076】主可動接点38には、図6に示すようにリ
ード線41が溶接により固定されて、そのリード線41
の端部が、エンドカバー33の内部でプレート42に溶
接固定されている。プレート42は、エンドカバー33
の外部に設けられるステー43とともに、ボルト44と
ナット45の締め付けによりエンドカバー33に固定さ
れている。ステー43は、電動機2の内部で正極側ブラ
シ9のリード線(図示しない)に接続されている。
【0077】また、主可動接点38には、起動抵抗46
を介して副可動接点47が接続されている。起動抵抗4
6は、例えばニッケルより成り、スプリング状に巻回さ
れてバネ作用を有し、一端が主可動接点38にかしめ固
定されて、他端が副可動接点47にかしめ固定されてい
る。副可動接点47は、電磁スイッチ5の作動により端
子ボルト35の頭部35aに当接することでバッテリ電
圧を起動抵抗46を介して電動機2に印加し、電磁スイ
ッチ5の非作動時には、固定鉄心52の上端面に当接し
て電気的に導通状態となっている。
【0078】但し、主可動接点38と固定接点37との
間隔より副可動接点47と端子ボルト35の頭部35a
との間隔の方が小さく設定されている。従って、電磁ス
イッチ5が作動、つまりプランジャ50が吸引(図5の
上方へ移動)された時は、主可動接点38が固定接点3
7に当接する前に副可動接点47が端子ボルト35の頭
部35aに当接するように設けられている。また、プラ
ンジャ50に連動する規制部材30は、副可動接点47
が端子ボルト35の頭部35aに当接した時点で、規制
部30cがギヤ部29の凹部29bに入り込んでギヤ部
29と係合できるように設けられている。
【0079】次に、本実施例の作動を説明する。始動ス
イッチがオンされると、電磁スイッチ5のコイル51が
通電されることにより、磁化された固定鉄心52に対し
てプランジャ50が吸引され、スプリング53の付勢力
に抗して図示(図5)上方へ前進する。このプランジャ
50の前進に伴って、プランジャ50と連動する規制部
材30がギヤ部29側へ移動し、規制部30cが出力軸
3に設けられたギヤ部29の凹部29bに入り込んでギ
ヤ部29と係合することにより、出力軸3が回転しよう
とするのを事前に規制する(図8参照)。
【0080】その後、副可動接点47が端子ボルト35
の頭部35aに当接することで、起動抵抗46、主可動
接点38、リード線41、ステー43を介して電動機2
が導通状態となる。電動機2の給電電圧は、起動抵抗4
6により降圧されているため、電動機2のアーマチュア
8は低速で起動する。このアーマチュア8の回転は、シ
ャフト80のギヤと噛み合う中間ギヤ16を介して一方
向クラッチ17のアウタ20に伝達され、このアウタ2
0の回転がインナチューブ22に伝達されて、さらにイ
ンナチューブ22の内周にヘリカルスプライン嵌合する
出力軸3に伝達される。
【0081】ここで、出力軸3は、規制部30cとギヤ
部29との係合によって回転が規制されていることか
ら、インナチューブ22の回転力は、ヘリカルスプライ
ンの作用により出力軸3の前進力として働く。その結
果、回転規制された出力軸3がヘリカルスプラインに沿
って前進することにより、出力軸3と一体に前進するピ
ニオン4がリングギヤ32と噛み合う。
【0082】この出力軸3の前進により、規制部材30
は、規制部30cとギヤ部29との係合が解除され、プ
ランジャ50の前進に伴ってギヤ部29の後端側に介在
される。その後、プランジャ50がさらに吸引されて前
進し、主可動接点38が固定接点37に当接すること
で、起動抵抗46が短絡されて電動機2に定格電圧が印
加される。これにより、アーマチュア8が高速回転し
て、その回転力が、回転規制の解除された出力軸3に伝
達されることで出力軸3が回転し、ピニオン4と噛み合
ったリングギヤ32が回転することでエンジンが始動さ
れる。
【0083】出力軸3が前進してピニオン4がリングギ
ヤ32と噛み合った状態では、インナチューブ22との
間に配されたスプリング25が圧縮されることで、イン
ナチューブ22に対して出力軸3を後方側へ付勢するス
プリング力が大きくなる。また、エンジン始動後、ピニ
オン4がリングギヤ32により回転されると、エンジン
の回転力がヘリカルスプラインの作用によって出力軸3
を後退させる方向に働く。このため、出力軸3は後退し
ようとするが、規制部30cがギヤ部29の後端側に介
在されていることから、規制部30cの前端辺とギヤ部
29との係合により出力軸3の後退は阻止される。
【0084】また、エンジンの駆動力は、出力軸3とヘ
リカルスプライン嵌合するインナチューブ22に伝達さ
れるが、インナチューブ22の回転がアウタ20の回転
より速くなると、インナチューブ22とアウタ20とが
フリーとなり、インナチューブ22が空転する。これに
より、インナチューブ22の回転、即ちエンジンの駆動
力がアーマチュア8へ伝達されることはなく、アーマチ
ュア8の過回転を防止することができる。
【0085】その後、始動スイッチがオフされると、コ
イル51の磁力が消滅することで、それまで固定鉄心5
2側へ吸引されていたプランジャ50がスプリング53
の付勢力により初期位置へ戻される。このプランジャ5
0の移動に伴って規制部材30が静止位置へ戻ることに
より、規制部30cとギヤ部29との係合が解除され
る。これにより、出力軸3は後退して、静止位置に戻
る。
【0086】一方、プランジャ50が戻る際に、主可動
接点38が固定接点37から離れた後、続いて副可動接
点47が端子ボルト35の頭部35aから離れることに
より、電動機2への通電が停止される。さらにプランジ
ャ50が初期位置まで戻ると、副可動接点47が固定鉄
心52の上端面に当接することで、正極側ブラシ9が起
動抵抗46を介して電気的にアース(接地)されるた
め、アーマチュア8の惰性回転による発電電圧が制動抵
抗となってアーマチュア8の回転が急速に停止する。
【0087】(第2実施例の効果)本実施例において
も、第1実施例と同様の効果を得ることができる。具体
的には、プランジャ50の吸引と保持とを兼ねた一重巻
線のコイル51を使用することによる電磁スイッチ5の
小型化、および電磁スイッチ5の配置の工夫(出力軸3
の後方で被規制部に近接して配置され、且つプランジャ
50が出力軸3に対して略直角に配置されている)によ
りスタータ1を小型化してエンジンへの装着性を向上さ
せることができる。また、電磁スイッチ5回りの空間を
大きく確保できることにより、車両搭載後の給電線の取
り付け作業を容易に行うことができる。
【0088】〔変形例〕第1実施例では、アーマチュア
9の回転を出力軸4に伝達する回転力伝達手段の中に遊
星歯車減速機構を用いたが、必ずしも減速手段を用いる
必要はない。その減速手段を用いない場合の例を図11
に示す。この場合、シャフト90の先端外周に一方向ク
ラッチ3のアウタ26が直接噛み合わされており、アー
マチュア9の回転が減速されることなく、一方向クラッ
チ3を介して出力軸4に伝達される構造である。
【0089】第1実施例では、アーマチュア9の回転が
アウタ26に伝達されて、そのアウタ26の回転がロー
ラ27を介してインナ28へ伝達される一方向クラッチ
17を示したが、図12に示すように、アウタ26とイ
ンナ28との関係が逆でも良い。つまり、シャフト90
の先端外周にインナ28が噛み合わされて、アウタ26
の内周に出力軸4がヘリカルスプライン嵌合されること
により、アーマチュア9の回転がインナ28よりローラ
27を介してアウタ26へ伝達されて、アウタ26より
出力軸4へ伝達される構造である。
【0090】なお、上述した実施例においては、出力軸
4、3に対してプランジャ60、50が略直交して配置
されていたが、プランジャ60、50と出力軸4、3と
が必ずしも交わる位置関係で配置されている必要はな
く、出力軸4、3の延長線からプランジャ60、50が
はずれて設けられても良いことは言うまでもない。ま
た、プランジャ60、50が出力軸4、3に対して略直
角というのは、出力軸4、3に対して90度を中心に出
力軸4、3方向に±45度ずれて傾いてもよいものとす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係わる出力軸摺動型スタータの断
面図である。
【図2】リヤカバーを外した後方側の内部構造を示す平
面図である(第1実施例)。
【図3】被規制部と規制部材を示すスタータ後部の断面
図である(第1実施例)。
【図4】第1実施例に係わる規制部材の斜視図である。
【図5】第2実施例に係わる出力軸摺動型スタータの断
面図である。
【図6】エンドカバー内部の構造を示す平面図である
(第2実施例)。
【図7】第2実施例に係わる規制部材の斜視図である。
【図8】ギヤ部と規制部との関係を示す説明図である
(第2実施例)。
【図9】規制部材の作動説明図である(第2実施例)。
【図10】エンドカバー内部の接点構造を示す断面図で
ある(第2実施例)。
【図11】第1実施例の変形例を示すスタータの断面図
である。
【図12】一方向クラッチの変形例を示す断面図であ
る。
【図13】従来の出力軸摺動型スタータの断面図であ
る。
【符号の説明】
(第1実施例) 2 電動機 3 一方向クラッチ 4 出力軸 5 ピニオン 6 電磁スイッチ 17 サンギヤ(遊星歯車減速機構/減速手段) 24 インターナルギヤ(遊星歯車減速機構/減速手
段) 25 遊星ギヤ(遊星歯車減速機構/減速手段) 26 アウタ(駆動側回転部材) 28 インナ(従動側回転部材) 36 規制部材(出力軸規制手段) 37 ギヤ部(被規制部/出力軸規制手段) 38 ワッシャ(被規制部/出力軸規制手段) 60 プランジャ 61 コイル 90 シャフト(回転軸) (第2実施例) 2 電動機 3 出力軸 4 ピニオン 5 電磁スイッチ 16 中間ギヤ(回転力伝達手段/減速手段) 17 一方向クラッチ(回転力伝達手段) 20 アウタ(駆動側回転部材) 22 インナチューブ(従動側回転部材) 29 ギヤ部(被規制部/出力軸規制手段) 30 規制部材(出力軸規制手段) 50 プランジャ 51 コイル 80 シャフト(回転軸)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)通電を受けて回転力を発生する電動機
    と、 b)この電動機の回転力を伝達する駆動側回転部材、お
    よびこの駆動側回転部材より回転力が伝達されて回転す
    る従動側回転部材を備え、前記駆動側回転部材と前記従
    動側回転部材との間で一方向クラッチを構成する回転力
    伝達手段と、 c)前記従動側回転部材の内周にヘリカルスプライン嵌
    合されて回転可能および軸方向に摺動可能に設けられた
    出力軸と、 d)この出力軸と一体に軸方向に移動可能に設けられ
    て、前記出力軸の前進移動に伴ってエンジンのリングギ
    ヤと噛み合うピニオンと、 e)少なくとも前記ピニオンが前記リングギヤに噛み合
    うまでの間、前記出力軸の回転を規制し、前記ピニオン
    と前記リングギヤとの噛み合いが完了した後、前記出力
    軸の後退を規制する出力軸規制手段と、 f)通電を受けて磁力を発生するコイル、およびこのコ
    イルの磁力を受けて作動するプランジャを有し、前記プ
    ランジャの作動に伴って前記電動機の通電を制御すると
    ともに、前記出力軸規制手段による前記出力軸の回転規
    制、後退規制、および規制解除を行う電磁スイッチとを
    備え、 この電磁スイッチは、前記出力軸の後方で、前記出力軸
    に対して前記プランジャが略直角に配置されたことを特
    徴とする出力軸摺動型スタータ。
  2. 【請求項2】前記プランジャの作動方向は、前記出力軸
    の軸線上で交差することを特徴とする請求項1に記載さ
    れた出力軸摺動型スタータ。
  3. 【請求項3】前記出力軸規制手段は、 前記出力軸の後端部に設けられて、前記出力軸と一体に
    回転する被規制部と、 前記出力軸の後端部外周に配されて、前記プランジャに
    連動する規制部材とから成り、 この規制部材は、前記出力軸の軸方向と交差する方向に
    変位可能に設けられて、前記電動機の始動時に前記被規
    制部と係合されることにより前記出力軸の回転を規制
    し、その回転規制された前記出力軸が前記電動機の始動
    により前進して前記ピニオンが前記リングギヤと噛み合
    った後、前記被規制部の後方に介在されて前記出力軸の
    後退を規制し、さらにエンジン始動後、前記出力軸の後
    退を規制する位置から前記被規制部との係合が解除され
    る位置へ駆動されて前記出力軸の後退を可能とすること
    を特徴とする請求項1または2に記載された出力軸摺動
    型スタータ。
  4. 【請求項4】前記回転力伝達手段は、 前記電動機の回転を減速する減速手段と、 この減速手段で減速された回転を前記出力軸に伝達する
    一方向クラッチとから成ることを特徴とする請求項1〜
    3に記載された出力軸摺動型スタータ。
  5. 【請求項5】前記減速手段は、遊星歯車減速機構である
    ことを特徴とする請求項4に記載された出力軸摺動型ス
    タータ。
  6. 【請求項6】前記電動機は、回転軸が中空状に設けられ
    て、 前記出力軸は、前記回転軸の中空内部を通って前記回転
    軸と同軸に配されたことを特徴とする請求項1〜5に記
    載された何れかの出力軸摺動型スタータ。
  7. 【請求項7】前記電動機は、前記回転軸が前記回転力伝
    達手段を介して前記出力軸と並列に連結されたことを特
    徴とする請求項1〜5に記載された何れかの出力軸摺動
    型スタータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2861138A1 (fr) * 2003-10-16 2005-04-22 Denso Corp Demarreur avec embrayage unidirectionnel pour demarrer un moteur a combustion interne
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