JPH08168128A - アンチバック金車 - Google Patents

アンチバック金車

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JPH08168128A
JPH08168128A JP30901894A JP30901894A JPH08168128A JP H08168128 A JPH08168128 A JP H08168128A JP 30901894 A JP30901894 A JP 30901894A JP 30901894 A JP30901894 A JP 30901894A JP H08168128 A JPH08168128 A JP H08168128A
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JP
Japan
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roller
cable
frame
shaft
spring
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JP30901894A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Arakawa
建一郎 荒川
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TOUDENTSUU KK
Original Assignee
TOUDENTSUU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブルの自重を有効に利用して径間にケー
ブル引留めに必要な弛みを作ることができるアンチバッ
ク金車を提供する。 【構成】 ケーブルにアンチバック力を加えつつ架渉す
るためにフレームの下部にケーブルの牽引方向に間隔を
おいて支持ローラ3を設けると共に、フレームの上部に
支持ローラ側へ移動自在にケーブルの押さえローラ6を
設け、フレームにその押さえローラを支持ローラ側へ付
勢すべくスプリング31を設け、フレームの下部にケー
ブル受け位置を可変させて上記スプリング31の付勢力
を調節すべく受けローラ42を昇降自在に設け、これら
ローラの軸受にワンウェイ軸受13を用いたアンチバッ
ク金車において、上記受けローラ42の支軸にその適宜
受け位置で当該支軸をフレームに係止させると共にその
係止をロープ牽引により解除するように構成されたロッ
ク・解除機構を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はケーブル架渉工具に係
り、特にローラの軸受としてワンウェイ軸受を使用して
ローラの逆転によるケーブルの戻りを防止し、径間にお
けるケーブルの弛度の増大を防止するようにしたアンチ
バック金車に関する。
【0002】
【従来の技術】ケーブルの架渉工法として、ケーブルの
自重による径間のケーブル垂れ下がりを防止するため
に、電柱に案内ひもを掛け渡し、その案内ひもの中間に
これをガイドとしてケーブルを吊架させておくための移
動金車を移動させて配備して、ケーブル,環境への悪影
響を極力抑え、工事の安全性を確保するという架渉工法
が広く採用されている。
【0003】しかしこの工法は、架渉段取り及び架渉作
業に多大な工数を費やさざるを得ないという問題があっ
た。
【0004】そこで本出願人は、ケーブル架渉用多輪金
車(4号金車等)を改良してこれにケーブルアンチバッ
ク機能を付加し、ケーブル自重によるケーブルの径間垂
れ下がりを防止して、上記案内ひも,ガイド,移動金車
を使用することなく短時間でケーブル架渉を行えるとい
う、安全性の高いアンチバック金車を開発し、ケーブル
架渉に供している。
【0005】このアンチバック金車は、ケーブルをその
牽引方向へ案内するための支持ローラの上方に、支持ロ
ーラ側へ近接離間自在(移動自在)にケーブルの押さえ
ローラを設け、フレームにその押さえローラを、支持ロ
ーラ側へ付勢するスプリングを設け、フレームの下部に
ケーブルの受け位置を上下方向に可変させてスプリング
の弾発力を調節するローラ受け機構を設け、そしてこれ
らローラの軸受にワンウェイ軸受を採用して、ケーブル
アンチバック方向には、すべり摩擦が、牽引方向にはワ
ンウェイ軸受による転がり摩擦が働くように構成されて
いた。
【0006】したがって電柱ごとにアンチバック金車を
取付けてケーブル架渉を実施すれば、ケーブルに働くア
ンチバック力によって、ケーブルの異常な垂れ下がりは
規制され、安全かつ迅速なケーブルの架渉が可能にな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アンチバック
架渉工法は、各電柱にアンチバック金車を配備して全て
の径間におけるケーブルの弛度を一定とするような工法
であるため、ケーブル架渉後において、径間にケーブル
引留めに必要なケーブルの弛みを作るためには、各径間
ごとにケーブルを強制的に引きだして(送り出す)径間
に必要なケーブルの弛みを作るという作業が必要にな
り、これに多大の労力(人力)を費やさざるを得ないと
いう問題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するために、ケーブルにアンチバック力を加えつつ架
渉するためにフレームの下部にケーブルの牽引方向に間
隔をおいて支持ローラを設けると共に、フレームの上部
に支持ローラ側へ移動自在にケーブルの押さえローラを
設け、フレームにその押さえローラを支持ローラ側へ付
勢すべくスプリングを設け、フレームの下部にケーブル
受け位置を可変させて上記スプリングの付勢力を調節す
べく受けローラを昇降自在に設け、これらローラの軸受
にワンウェイ軸受を用いたアンチバック金車において、
上記受けローラの支軸にその適宜受け位置で当該支軸を
フレームに係止させると共にロープ牽引によりその係止
を解除するロック・解除機構を設けたものである。
【0009】
【作用】まずロック・解除機構を、そのロック解除側へ
作動して、フレームと支軸のロックを解除し、受けロー
ラの位置を、ケーブルのサイズに合わせて適正に調節す
る。
【0010】次にアンチバック金車を各電柱に吊架し、
支持ローラと押さえローラとの間を通してパイロットロ
ープ(案内紐)を引き通し、パイロットロープの後端に
ケーブルの先端を接続する。パイロットロープをウイン
チなどで牽引すると、ケーブルは、支持ローラと押さえ
ローラとの間に順次導入され、押さえローラは、スプリ
ングの反力を押さえ込み力としてそのままケーブルに作
用させ、ワンウェイ軸受とともにケーブルのバックを防
止する。
【0011】ケーブル架渉終了後、各電柱にケーブルを
引留める際は、地上から解除ロープを引き下げてロック
・解除機構を作動する。この引き下げにより支軸とフレ
ームとの係合が解かれケーブルは、その自重によって受
けローラと共に下方に落下する。この結果、径間にはケ
ーブル引留めに必要なケーブルの弛みがつくられる。
【0012】このように本発明はケーブルの自重を有効
に生かしてケーブルの弛みつくり、速やかにケーブル引
留め作業への移行を可能にする。
【0013】
【実施例】以下本発明の好適一実施例を添付図面に基づ
いて説明する。
【0014】(実施例1)図1には本発明に係るアンチ
バック金車の正面が、図2にはその平面が示されてい
る。
【0015】図1に示す如く、アンチバック金車1は、
2枚の支持ローラフレーム2,2間に、ケーブルの牽引
方向Aに間隔をおいて支持ローラ3を掛け渡し、ケーブ
ルを牽引方向Aへ案内するように構成された支持ローラ
ユニット4と、2枚の押さえローラフレーム5,5間
に、ケーブル側へ移動自在な状態で押さえローラ6を掛
け渡して設け、その押さえローラ6の押圧力によってケ
ーブルの戻りを抑制するように構成された押さえローラ
ユニット7と、これら支持ローラユニット4と押さえロ
ーラユニット7とを一体に連結するための連結手段8
と、押さえローラユニット7を電柱(コンクリート柱,
木柱、鋼管柱など)に吊架させておくための吊架手段1
0とから主に構成されている。
【0016】以下各部について添付図面を参照して具体
的に説明する。
【0017】支持ローラ3及び押さえローラ6… 図1及び図3に示す如く、支持ローラ3及び押さえロー
ラ6は、ケーブルの偏平やケーブル側圧に影響のきわめ
て少ない鼓状に形成され、その軸芯部には、図3に示す
ように軸挿入孔11が形成されている。これら支持ロー
ラ3及び押さえローラ3,6の軸挿入孔11は、その両
端部が筒状に拡径されて軸受ハウジング12となってお
り、それぞれに各ローラ3,6の回転方向をケーブルの
牽引方向Aのみとして、逆転を規制するワンウェイ軸受
13が一体的に取付けられている。つまり支持ローラ3
及び押さえローラ6は、その滑り摩擦によってケーブル
の戻りを規制するものとなる。
【0018】支持ローラユニット4… 図1に示すように、支持ローラフレーム2は、その長手
方向の中央上部に上方へ延びた延出フレーム17を有し
ている。支持ローラフレーム2は、図1,図3に示すよ
うに、牽引方向における両端部に、それぞれねじ挿入孔
16,16を有し、また、延出フレーム17は、図1に
示すように上下方向に沿うテンション調節用長穴18を
有している。支持ローラ軸20は、図3に示すようにそ
の両端に、支持ローラ軸20より細くかつ支持ローラフ
レーム2を貫通する軸長のねじ締結部21を有してい
る。支持ローラ軸20の軸長は、支持ローラ3の幅(ケ
ーブル牽引方向Aと直交する方向の寸法を指す)より僅
かに長くなっている。つまり、支持ローラ軸20の両端
を段付きねじとし、その軸長寸法を支持ローラ3の幅寸
法より僅かに長くすることによって、支持ローラフレー
ム2と支持ローラ3との間のクリアランスを最小とし
て、パイロットロープなどの噛み付きを防止するように
なっている。このため支持ローラ軸20の締結部21
に、緩み止め機能をもつナット(Uナット,タフロック
フランジナット等)22を螺合・締結すれば、支持ロー
ラフレーム2,2同士は、一体の支持ローラユニット4
となる。
【0019】押さえローラユニット7… 図1に示すように、押さえローラフレーム5は、その下
部中央部位に、延出フレーム17を、係合させるための
係合部23を有し、牽引方向Aにおける下部側両側に、
押さえローラ軸24を上下方向に移動自在とするための
長穴25を有し、その長穴25の上端より上方の部位に
ピン嵌合孔26を有している。押さえローラフレーム
5,5同士の連結は、図2,図3に示すように押さえロ
ーラ6の幅より多少長く、且つ両軸端にねじ孔27をそ
れぞれ有するカラー部材28によってなされている。す
なわちこのカラー部材28を、図2に示すように押さえ
ローラフレーム5,5間に配置して、そのねじ孔27に
これらフレーム5を貫通させて設けられたねじ(六角穴
付きボルトなど)29を螺合させ、締結することによ
り、押さえローラフレーム5,5は、一体的に連結され
るようになる。なお、カラー部材28の軸長は、上記ガ
イドローラ軸20の軸長と略同一寸法となっている。
【0020】押さえローラ軸24は、ユニット化の後
に、押さえローラ軸移動用の長穴25に掛け渡して設け
られるもので、押さえローラ軸24は、その直径が長穴
25の幅より多少小さく、その軸長が2枚の押さえロー
ラフレーム5の外幅より長く形成されている。そして押
さえローラ軸24の両端部には、押さえローラ軸24の
軸方向の移動を規制できるようにそれぞれ軸固定部材3
0が取付けられている。
【0021】軸固定部材30は、図1に示す如くブロッ
ク状の成形体から成り、その上面部には、スプリング3
1を着座させるためのリテーナ部32が形成されてい
る。押さえローラフレーム5には、長穴25の直上の部
分に、スプリング保持部材33が一体的に取付けられて
いる。このスプリング保持部材33は、その下面部に上
記スプリング31の内径部を嵌入させるためのガイドピ
ン部34を有し、押さえローラフレーム5との接合面に
は位置決め用のピン部35を有している。そしてそのピ
ン部35の左右位置に、ボルト取付け穴36を有してい
る。勿論押さえローラフレーム5には、ピン部35を嵌
合させておくためのピン嵌合孔26と、上記ボルト取付
け穴36と符合させてねじ穴37とが設けられている。
【0022】したがってスプリング保持部材30のリテ
ーナ部32にスプリング31を差し込んだ状態のままで
ピン嵌合孔26に位置決めピン35を差し込み、ねじ
(六角穴付ボルトなど)をねじ穴37に螺合すれば、押
えローラ軸24は、スプリング31の初期荷重により、
支持ローラ3側へ移動されるようになる。
【0023】連結手段8… 連結手段8は、上記支持ローラユニット4の上端に上記
押さえローラユニット7を着座させた状態において、こ
れら一体的に連結するための手段であり、図1乃至図2
に示す如く、ユニット4,7下部の前後にそれぞれ設け
られている。各連結手段8は、押さえローラフレーム5
の下端部外面に取り付けられた第1開閉金具38と、支
持ローラフレーム5の上端部に取り付けられた第2開閉
金具39とから構成されている。この第1開閉金具38
は、支持ローラフレーム5の側面に沿う方向にピン挿入
穴40を有し、第2開閉金具38は、そのピン挿入穴4
0に対して係脱自在に挿入され、挿入されたときに、支
持ローラフレーム2とケーブル押さえフレーム5とを連
結するための係止ピン41を備えている。
【0024】ケーブル把持力調整機構… ケーブル把持力調整機構は、上記スプリング31の付勢
力を調節してアンチバック力を調節するための機構であ
り、図1に示すように、ケーブル把持力調整機構は、各
支持ローラフレーム2の長手方向の中央部に、その上下
方向に沿わせて形成されたテンション調節用長穴18
と、それらテンション調節用長穴18に掛け渡されてテ
ンション調節用長穴18に沿って昇降自在に設けられた
移動支軸42と、この移動支軸42にワンウェイ軸受1
3を介して、ケーブル牽引方向Aにのみ回転自在に取付
けられた受けローラ43とから構成されている。移動支
軸42は、図4に示すように、その両端にねじ締結部4
3を有している。
【0025】したがって各ねじ締結軸21の貫通部分に
ナット45を締結した後に、受けローラ43を上下に移
動させれば、上記スプリング31の弾発力が調節され、
ケーブルに対し、押さえローラ6の押圧力が適正に調節
される。なお、架渉試験の結果、ケーブルに対する押圧
力は約40kgf以内が良好であった。
【0026】ロック・解除機構… ロック機構は、上記移動支軸42の位置を、ケーブルに
対して適正な押圧位置に設定しておくための機構であ
り、ロック解除機構は、その押圧力を解除させてケーブ
ルに必要な弛みを生じさせるための機構である。
【0027】図4に示すように、移動支軸42には、上
記受けローラ43の両端に上記テンション調節用長穴1
8に対して上下方向に移動自在に嵌合する径寸法のカラ
ー46が取付けられている。これらカラー46は、その
軸長寸法が、その取付合状態において、先端が支持ロー
ラフレーム2の外側面より僅かに突出するように定めら
れている。移動支軸42には、図1及び図4に示すよう
に、これに一体的に移動フレーム47が取付けられてい
る。この移動フレーム47は、支持ローラフレーム2の
外側面を挟みこみ可能なように、板材をコ字形に折り曲
げて成形され、その両側のフランジ48の上部には、上
記移動支軸42を挿通するための軸穴49が設けられ、
各フランジ48を接続する部分たるウエブ50には、そ
の一端側に、下方へ折り返させてストッパ部51が形成
されている。ウエブ50は、またその左右のフランジ4
8,48に近接している部位が、矩形状に開口されてガ
イド穴52,52となっており、それらガイド穴52,
52には、それぞれフラットバー状の固定フレーム5
3,53が挿入されている。これら固定フレーム53,
53の上端は、支持ローラフレーム2の内側面に一体的
に固定されている。また支持ローラフレーム2,2の内
側面には、固定フレーム53,53の挿通を許しその水
平軸回りの回転をも規制するための回転防止部材55が
掛け渡すようにして取付けられている。
【0028】つまり移動フレーム47は、ガイド穴52
に固定フレーム53が挿通されることによって、回転が
規制され、移動支軸42と一体となって押さえローラ6
側へ昇降できるようになる。
【0029】ここで上記固定フレーム53に対する移動
フレーム47の位置を、各種ケーブルに対応させて良好
な位置に保持しておくために、固定フレーム53には、
その長手方向に間隔をおいて調節ピン挿入穴56…が複
数形成され、両固定フレーム53の下部には、その調節
ピン挿入穴56…を利用して固定フレーム53から反力
を取り、移動フレーム47を押さえローラ6側へ移動さ
せるためのカムレバ手段57が取付けらている。
【0030】図1,図4に示すように、カムレバ手段5
7は、上記固定フレーム53の内幅寸法より僅かに短い
寸法の中空軸(パイプ)58の両端外周面に、それぞれ
作用点側レバ59を取付け、中空軸58の中央に、作用
点側レバ59に対して適当なレバ角で力点側レバ60を
取付け、その作用点側レバ59の先端にカムローラ59
aを回転自在に取付け、そして中空軸58内に上記固定
フレーム53の調節ピン挿入穴56…に連結ピン61を
挿通して構成されている。
【0031】力点側レバ60の先端には、シャックル6
2などを介して解除ロープ63を取付けるために穴64
が形成されている。この連結ピン61は、図1,図4に
示すように頭部65と反対側の端面部に軸方向に沿った
すり割り状の枢支溝66を有し、その枢支溝66に係合
されたロック板67は、端面部を貫通させて取付けられ
たスプリングピン68により回動自在となっている。ま
た移動フレーム47の中央部位と上記力点側レバ59の
中央部位には、力点側レバ60を移動フレーム47側へ
戻すためのリターンスプリング69が掛け渡されてい
る。
【0032】したがって調節ピン挿入穴56…のうち適
正な調節ピン挿入穴56を選択し、力点側レバ60をそ
の上死点位置まで回動させるだけでケーブルに対しての
受けローラ43の押圧力が簡単に設定され、地面に垂れ
下がっている解除ロープ63を、下側に(解除側)に引
き下ろすだけでその押圧力は簡単に解除されるようにな
る。
【0033】ガイドローラ手段… ガイドローラ手段は、カーブ(内カーブ,外カーブ点)
やこれらの引上げ点におけるケーブル及びパイロットロ
ープの電柱接触事故を未然に防ぐためのものでいる。
【0034】図1乃至図2に示すように、このガイドロ
ーラ手段は、支持ローラフレーム2の前後端に、内側へ
それぞれ張り出するように形成されたローラ取付けブロ
ック70と、これらローラ取付けブロック70の両端に
それぞれ垂直軸回りに回動自在に取付けられた回転ブロ
ック71と、これら回転ブロック71,71にそれぞれ
起立状に取付けられた縦ガイドローラ軸75と、各縦ガ
イドローラ軸75にワンウェイ軸受13を介して牽引方
向Aにのみ回転自在に取付けられた2本の縦ガイドロー
ラ72と、これら回転ブロック71にその両端を掛け渡
して設けられ回転ブロック71を互いに引き寄せてこれ
ら縦ガイドローラ72により、ケーブル乃至パイロット
ロープ(案内紐)を挟みこませるためのバネ手段73と
により構成されている。
【0035】各ローラ取付けブロック70は、支持ロー
ラフレーム2の内側面にねじ固定され、回転ブロック7
1は、そのローラ取付けブロック70に、段付きねじ7
4にて取付けられている。またガイドローラ軸75は、
その軸取付けねじ部76に螺合するナット77によって
回転ブロックに一体的に固定され、その上端に縦ガイド
ローラ72の脱落を規制するため溝用止め輪(C形止め
輪など)78が取付けられている。
【0036】吊架手段10… 吊架手段10は、図1,図2に示すように、電柱のバン
ドに取り付けられた金車吊り金具又はカーブ金車腕(い
ずれも図示せず)に対して係脱自在に形成されたフック
金物79と、上記押さえローラユニット7の上部に、そ
の押さえローラフレーム5の内側上部に一体的に掛け渡
すように取り付けられた金車吊り金物80とから主に構
成されている。
【0037】金車吊り金具80は、その中央部に、回転
自在にアイボルト81を取り付けて構成され、アイボル
ト81は、上記フック金物79に対して馬蹄形の連結金
物に82より連結されている。つまりアイボルト81
は、固定側の金車吊り金具80に対して電柱側方向とそ
の直交方向において回動自在となる。このため、吊架手
段10は、連結手段8によって連結状態の支持ローラユ
ニット4と押さえローラユニット7を適度な半径で揺動
(首振り)自在とし、カーブ金車腕の必要のない小さな
カーブ点においてもケーブルを良好に案内する。
【0038】次に本発明に係るアンチバック金車1の電
柱への取付けとケーブル架渉工法について簡単に説明す
る。
【0039】各電柱の吊架金物に金車吊り金具を取付
け、カーブ点(内カーブ又は外カーブ)を構成する電柱
にはカーブ金車腕を取付ける。次に各金車吊り金具及び
カーブ金車腕にフック金物79を吊架させて電柱ごとに
アンチバック金車1を吊架する。吊架後、スライドピン
41を離脱方向に操作してピン挿入穴40から離脱さ
せ、支持ローラユニット4を手前側へ回動させる。次
に、架渉に供されるケーブルの外形寸法を考慮して押さ
えローラ6の押圧力(締付け力)が40kgf以内とな
るように多数の調節ピン挿入穴56から適当な位置の調
節ピン挿入穴56を選定し、その調節ピン挿入穴56と
中空軸58とを位置合わせしてこれらに連結ピン61を
挿入する。この後、支持ローラユニット4を奥側へ回動
させてスライドピン41を操作してピン挿入穴40に嵌
合させる。続いてリターンスプリング69の弾発力に抗
して力点側レバ60を解除方向と反対側(上側)に回動
させる。この回動によってカムローラ59aは、固定フ
レーム53のウエブ50下面をストッパ51側へ向かっ
て転動するようになり。そのストッパ51に突き当たっ
た位置(上死点を越えた位置)で停止する(図1)。従
って作用点側レバ51は上死点を越えた位置でロックさ
れ、受けローラ43はケーブルに適当な押圧力を加える
ことができる状態になる。
【0040】アンチバック金車1の吊架完了後、ケーブ
ルドラムに巻回されたケーブルの牽引端にケーブルグリ
ップ,より戻し金具,ねんかい防止器,より返し金物を
介してパイロットロープを接続し、これを、ケーブル牽
引方向A後部の縦ガイドローラ72を開いて支持ローラ
3と押さえローラ6間を通過させ、さらに前部の縦ガイ
ドローラ72,72を開いて通過させる。縦ガイドロー
ラ72,72は、ばね手段73の復帰力により、各回転
ブロック71を互いに内側へ回転させパイロットロープ
を挟みこむ。つまり縦ガイドローラ72,72は、その
摩擦力によってケーブルのみならずパイロットロープの
戻りをも規制する。ロープ架渉終了後、パイロットロー
プの牽引端を、車両のコニカルシーブなどに複数回、巻
き付け、パイロットロープを牽引する。このため各アン
チバック金車1にケーブルが順次引き通されていく。押
さえローラ6を付勢するスプリング31は、この引き通
し時にケーブルに一定の押圧力を与え、その戻りを規制
するため、径間弛度が一定の状態でケーブル架渉が完了
する。
【0041】ケーブル架渉に続き各電柱にケーブルを引
留めるときは、地上から解除ロープ63を引き下ろす。
この引き下ろしにより力点側レバ60はリターンスプリ
ング69の復帰力に抗してストッパ51側と反対側へ回
動され、カムローラ59aは、移動フレーム47のウエ
ブ50から完全に離脱する。この結果、移動フレーム4
7は、ケーブルの張力とケーブル自重によって下方に落
下し、その落下分、径間の弛度は増加する。
【0042】このように本発明に係るロック解除機構
は、ケーブルの自重を有効に利用してケーブルの弛みを
簡単に作ることができ、円滑な引留め作業を可能にす
る。
【0043】(実施例2)次に上記ロック機構・解除機
構の別の実施例を図5,図6に基づいて説明する。
【0044】この実施例は上記実施例と同様に移動支軸
42,テンション調節用長穴18を使用し、移動支軸4
2を支持ローラフレーム2に係止させて受けローラ43
の位置を調節する、支持ローラフレーム2と移動支軸4
2を適当な係止位置においてロックさせ、解除ロープ6
3を使用してロックを解除するという点で共通した構成
をもっている。
【0045】すなわち図6に示すように、上記テンショ
ン調節用長穴18の両側に、その長手方向に間隔をおい
て係止ピン孔92を設け、図5に示すように、移動支軸
42にそれらの係止ピン孔92と抜き差し自在に係脱金
具93を取付け、この係脱金具93をくさび手段94を
用いて係脱させるように構成している。
【0046】具体的には、移動支軸42は、その両端軸
部に、上記実施例のねじ締結部43を形成せずにその代
わりに図5に示す如く軸内にバネ収容部95を形成して
これに圧縮コイルばね96を格納し、止めねじ97を設
け、そして移動支軸42両端軸部にその長手方向に沿っ
てピン移動用溝98を形成して構成され、また係止金具
93は、つまみ状の部材の両端にそれぞれ大小の鍔状部
99,100を一体的に形成し、係止ピン孔92側の鍔
状部99に係止ピン孔92と係合するピン部101を一
体的に取付けて構成されている。そして係止金具93の
係止ピン孔92側にこの係止金具93及び移動支軸42
の上記ピン移動用溝98を貫通させてスプリングピン1
03を設け、係止金具93を移動支軸42に対して摺動
自在として、ピン部101をピン係合孔に92に対して
係脱自在としている。
【0047】くさび手段94は図5,図7に示すよう
に、上記両鍔部99,100間の軸部に対してスライド
自在なガイド溝104を有して形成されたくさび部材1
05から成り、このくさび部材105の下端には上記シ
ャックル62を介して上記解除ロープ63が取付けられ
る。
【0048】したがって解除ロープ63を引き下ろす
と、くさび部材105のくさび角によって係止金具93
が離脱方向へ作動され、係止ピン孔92からピン部10
1が離脱されるようになり、上記実施例と同様に径間の
弛度が増すようになる。
【0049】なおくさび部材105をその逆方向に移動
させると係止金具93は、圧縮コイルばね96の弾発力
によって係合方向に復帰する。
【0050】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば次の如き優れた効果を発揮する。
【0051】(1) ケーブルの自重を有効に利用して径間
のケーブルに弛みを作ることができ、速やかにケーブル
引留め作業に行うことができる。
【0052】(2) 地上から操作可能であり、安全性と省
力化を推進できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアンチバック金車を示す正面図で
ある。
【図2】図1の平面図である。
【図3】支持ローラのフレーム取付け状態を示す図であ
る。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】同じくロック機構及びロック解除機構の別の実
施例を示す図である。
【図6】支持ローラフレームの別の実施例を示す図であ
る。
【図7】図5の正面図である。
【符号の説明】
1 アンチバック金車 2 支持ローラフレーム 3 支持ローラ 5 押さえローラフレーム 6 押さえローラ 13 ワンウェイ軸受 31 スプリング 42 受けローラ 18,42,53,57,63 ロック・解除機構

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルにアンチバック力を加えつつ架
    渉するためにフレームの下部にケーブルの牽引方向に間
    隔をおいて支持ローラを設けると共に、フレームの上部
    に支持ローラ側へ移動自在にケーブルの押さえローラを
    設け、フレームにその押さえローラを支持ローラ側へ付
    勢すべくスプリングを設け、フレームの下部にケーブル
    受け位置を可変させて上記スプリングの付勢力を調節す
    べく受けローラを昇降自在に設け、これらローラの軸受
    にワンウェイ軸受を用いたアンチバック金車において、
    上記受けローラの支軸にその適宜受け位置で当該支軸を
    フレームに係止させると共にその係止をロープ牽引によ
    り解除するように構成されたロック・解除機構を設けた
    ことを特徴とするアンチバック金車。
JP30901894A 1994-12-13 1994-12-13 アンチバック金車 Pending JPH08168128A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107294001A (zh) * 2017-08-29 2017-10-24 国网青海省电力公司西宁供电公司 一种高空人体保护跟踪滑车

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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