JPH08167816A - 帰還増幅回路 - Google Patents

帰還増幅回路

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JPH08167816A
JPH08167816A JP6311054A JP31105494A JPH08167816A JP H08167816 A JPH08167816 A JP H08167816A JP 6311054 A JP6311054 A JP 6311054A JP 31105494 A JP31105494 A JP 31105494A JP H08167816 A JPH08167816 A JP H08167816A
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JP
Japan
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feedback
fet
circuit
transistor
amplifier circuit
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JP6311054A
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Inventor
Tetsuo Katayanagi
哲夫 片柳
Toshihiko Ichioka
俊彦 市岡
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帰還増幅回路の周波数特性及び利得調整方法
を改善する。 【構成】 帰還量調節用電圧Vgは外部の定電圧源から
与えられ、帰還増幅回路の周波数帯域調整用に用いられ
る。帰還量調節用電圧Vgが高ければ帰還増幅回路のト
ランスインピーダンスZtが減少して周波数帯域が広く
なり、帰還量調節用電圧Vgが低ければトランスインピ
ーダンスZtが増加して周波数帯域が狭くなる。帰還量
調節用電圧Vfは、出力電圧Voutに基づいて動作す
る制御回路により制御され、出力電圧Voutの振幅が
大きければ帰還量調節用電圧Vfが上昇して帰還増幅回
路の利得が低下し、出力電圧Voutの振幅が小さけれ
ば帰還量調節用電圧Vfが下降して帰還増幅回路の利得
が増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば高速光通信シス
テム等に用いられる帰還増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば、次のような文献に記載されるものがあった。 文献;特開平1−192207号公報 図2は、前記文献に記載された従来の帰還増幅回路の一
構成例を示す概略の回路図である。この帰還増幅回路
は、増幅部10及び帰還回路20を備えている。光検出
器1のカソードKは電源電位Vddに接続され、アノー
ドAは増幅部10中の電界効果トランジスタ(以下、F
ETという)11のゲートGに接続されている。FET
11のソースSはグランドに接続され、ドレインDはF
ET12のソースSに接続されると共に、FET13の
ゲートGに接続されている。FET12のゲートGには
利得調節用電圧Vgが供給されるようになっている。F
ET12のドレインD及びFET13のドレインDは電
源電位Vddに接続されている。FET13のソースS
は、順方向に直列接続されたダイオード14,15,1
6,17を介して出力電圧Voutを出力する出力端子
Tに接続されている。出力端子Tは抵抗18を介して電
源電位Vssに接続されると共に、帰還回路20中のF
ET21のソースSに接続されている。FET21のド
レインDはFET11のゲートGに接続されている。F
ET21のゲートGには帰還量調節用電圧Vfが供給さ
れるようになっている。
【0003】次に図2の動作を説明する。光検出器1に
光が照射されてカソード電流が流れると、FET11の
ゲート電位が上昇し、ドレイン電流が増加する。これに
伴い、FET12の電流も増加し、FET13のゲート
電位が低下する。FET13のゲート電位の低下に従っ
てFET13のソース電位及びダイオード14〜17の
カソード電位が低下し、出力端子Tから得られる出力電
圧Voutが低下する。つまり、出力電圧VoutはF
ET11のゲート電位とは逆方向に変化する。出力電圧
Voutの低下によりFET21のソース電位が低下す
るので、FET21のドレインDとソースSとの間の電
圧が上昇して電流が流れ、FET11のゲート電位の上
昇を抑える。一方、光検出器1のカソード電流が減少す
ると、上記とは逆の動作を行い、出力電圧Voutは上
昇する。ここで、FET21のドレインDとソースSと
の間の抵抗値は、出力端子TからFET11のゲートG
に対する帰還量を決定する値である。この帰還量が大き
ければ増幅部10の利得は小さくなり、周波数帯域は広
くなる。又、帰還量が小さければ増幅部10の利得は大
きくなり、周波数帯域は狭くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
帰還増幅回路では、次のような課題があった。 (1) 帰還量調節用電圧Vfの変化量に対するFET
21のドレインDとソースSとの間の抵抗値の変化が大
きく、帰還量の微妙な調節が困難であるという問題があ
る。 (2) 光検出器1の電流が増加して帰還量が増加する
ことにより周波数帯域が広がったとき、帰還増幅回路の
内部の浮遊容量やインダクタンス成分の影響により、該
帰還増幅回路の利得の周波数特性が高域でピークをもつ
という問題がある。 (3) 帰還量調節用電圧Vfを入力信号、即ち光検出
器1の電流の増減に対応した利得調整に用いた場合、こ
の帰還増幅回路の周波数特性は、例えば光検出器1の接
合容量、FETのゲート容量、トランスコンダクタン
ス、及び抵抗の抵抗値のばらつき等により所望の特性に
ならないことがある。 (4) 帰還増幅回路の所望の周波数特性を得るために
帰還量調節用電圧Vfを調整した場合、大信号入力時に
は利得調整を十分にできないことがある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するために、増幅部と該増幅部の出力信号を入力
端に帰還して該増幅部の利得を調整する帰還回路とを備
えた帰還増幅回路において、次のような手段を講じてい
る。即ち、前記帰還回路は、第1の制御信号に基づき前
記入力端に対する第1の帰還量を制御し前記増幅部の周
波数帯域幅を調整する第1のトランジスタと、第1のト
ランジスタに並列接続され、出力信号のレベルに対応し
た第2の制御信号に基づき導通状態が変化し、入力端に
対する第2の帰還量を出力信号のレベルに対応して変化
させる第2のトランジスタとを、備えている。第2の発
明では、第1の発明の帰還回路は、前記第1及び第2の
トランジスタに並列接続され、前記第1及び第2の帰還
量と共に前記入力端に対する帰還量を設定し、更に該第
1のトランジスタが前記第1の制御信号によって非導通
状態かつ該第2のトランジスタが前記第2の制御信号に
よって非導通状態になったときに入力端に対する帰還量
を確保する帰還抵抗を備えている。第3の発明では、第
1の発明の帰還回路は、前記第2のトランジスタに直列
接続され、該第2のトランジスタと共に前記第2の帰還
量を設定する抵抗と、この抵抗の両端に接続され、出力
信号の周波数に基づきインピーダンスが変化して第2の
帰還量を変化させるコンデンサとを、備えている。
【0006】
【作用】第1の発明によれば、以上のように帰還増幅回
路を構成したので、増幅部は、第1の制御信号に基づき
第1の帰還量を制御する第1のトランジスタによって周
波数帯域幅が調整され、更に、第2の制御信号に基づき
第2の帰還量を制御する第2のトランジスタによって出
力信号のレベルが変化する。そのため、帰還増幅回路を
構成する素子や入力側に接続される素子のばらつきによ
る周波数特性の変化に対する調整が行われると共に、入
力信号の増加に対する利得の調節が行われる。第2の発
明によれば、帰還抵抗により第1の発明の第1及び第2
の帰還量と共に入力端に対する帰還量が設定され、更に
第1のトランジスタが第1の制御信号によって非導通状
態かつ第2のトランジスタが第2の制御信号によって非
導通状態になったときにも、帰還抵抗により入力端に対
する帰還量が確保される。そのため、第1又は第2の制
御信号の変化量に対する帰還量の微妙な調節が行われ
る。第3の発明によれば、第1の発明の増幅部は、第1
の発明の第2のトランジスタ及び抵抗により第2の帰還
量が設定され、更に、出力信号の周波数に基づきコンデ
ンサにより該第2の帰還量が変化する。そのため、高周
波領域では、コンデンサのインピーダンスが低下して帰
還量が増加し、帰還増幅回路の利得の高周波領域におけ
るピーキングの影響が軽減される。従って、前記課題を
解決できるのである。
【0007】
【実施例】第1の実施例 図1は、本発明の第1の実施例を示す帰還増幅回路の概
略の回路図であり、従来の図2中の要素と共通の要素に
は共通の符号が付されている。この帰還増幅回路は、増
幅部30及び帰還回路40を備えている。光検出器1の
カソードKは電源電位Vddに接続され、この光検出器
1のアノードAは増幅部30中のFET31のゲートG
に接続されている。FET31のソースSはグランドに
接続され、ドレインDはFET32のソースS及びゲー
トGに接続されると共に、FET33のソースSに接続
されている。FET32のドレインDは電源電位Vdd
に接続されている。FET33のドレインDは、FET
34のソースS及びゲートGに接続されると共に、FE
T35のゲートGに接続されている。FET34のドレ
インD及びFET35のドレインDは電源電位Vddに
接続されている。FET35のソースSは、順方向に直
列接続された3個のダイオード36,37,38を介し
て出力端子Tに接続されている。これらのダイオード3
6,37,38は、FET35のソース電位をレベルシ
フトするものである。出力端子TはFET39のドレイ
ンDに接続されている。FET39のゲートG及びソー
スSは、電源電位Vssに接続されている。又、出力端
子Tは、帰還回路40中の第1のトランジスタであるF
ET41のソースS及び第2のトランジスタであるFE
T42のソースSに接続されている。更に、FET41
のドレインD及びFET42のドレインDもFET31
のゲートGに接続されている。尚、FET33のゲート
Gにはコントロール電圧Vcが供給されるようになって
いる。コントロール電圧Vcは、FET31,34が飽
和領域で動作するように設定されている。又、FET4
1のゲートGには、第1の制御信号である帰還量調節用
電圧Vgが供給されるようになっている。更に、FET
42のゲートGには第2の制御信号である帰還量調節用
電圧Vfが供給されるようになっている。
【0008】次に、図1の動作(1)〜(2)を説明す
る。 (1) 直流的動作 先ず、FET41,42が導通状態になるように帰還量
調節用電圧Vg,Vfを固定する。光検出器1に光が照
射されてカソード電流が流れると、FET41,42、
及び帰還抵抗43に電流が流れ、FET31のゲート電
位が上昇してドレイン電流が増加する。FET32は定
電流源として動作するのでドレイン電流は増加しない
が、FET33のドレイン電流は増加し、FET34の
ゲートG及びソースSの電位、FET35のゲートGの
電位は低下する。ここで、FET39は定電流源として
動作し、FET35のゲートGの電位の低下により、F
ET35のソースSの電位、ダイオード36,37,3
8の各カソードK、及びFET39のドレインDの電位
は低下し、出力端子Tから得られる出力電圧Vout
は、FET31のゲート電位とは逆方向に変化する。出
力電圧Voutの低下により、帰還回路40の入力側、
即ち出力端子T側の電位が低下するので、FET31の
ゲートGと出力端子Tとの間の電圧が上昇し、FET4
1のドレインDとソースS間、FET42のドレインD
とソースS間に電流が流れ、FET31のゲート電位の
上昇を抑える。
【0009】一方、光検出器1のカソード電流が減少す
ると、上記とは逆の動作を行い、出力電圧Voutは上
昇する。ここで、FET41とFET42との並列抵抗
値は、出力端子TからFET31のゲートGに対する帰
還量を決定する値である。この抵抗値、即ち帰還回路4
0のインピーダンスをRf、及び増幅部30のオープン
ループゲインをαとすると、帰還増幅回路の入力インピ
ーダンスZinは、 Zin=Rf/(α+1) のように表される。又、帰還増幅回路の入力部における
容量をCt(但し、Ctは光検出器1の接合容量、帰還
増幅回路の入力容量、及び図示しない寄生容量の和であ
る。)とすると、帰還増幅回路の周波数特性の高域遮断
周波数fcは、 fc=1/(2πZinCt)=(α+1)/(2πR
fCt) のように表される。従って、抵抗値Rfが低くなると帰
還量が大きくなるので、高域遮断周波数fcが高くな
り、帰還増幅回路の周波数帯域が広くなる。又、抵抗値
Rfが高くなると帰還量が小さくなるので、高域遮断周
波数fcが低くなり、帰還増幅回路の周波数帯域が狭く
なる。
【0010】(2) 帰還量調節用電圧Vf,Vgを変
化させたときの動作 光検出器1の電流の変化をΔI、出力端子Tの出力電圧
Voutの変化をΔVとすると、帰還増幅回路の入力電
流の変化に対する出力電圧の変化の比はΔV/ΔIで表
され、このΔV/ΔIをトランスインピーダンスZtと
いう。ここで、増幅部30のオープンループゲインを
α、帰還回路40のインピーダンスをRfとすると、ト
ランスインピーダンスZtは、 Zt=Rf・α/(α+1) のように表され、トランスインピーダンスZtは帰還回
路40のインピーダンスRfに比例する。従って、帰還
量調節用電圧Vf,Vgを変化させて帰還回路40のイ
ンピーダンスRfを変化させれば、トランスインピーダ
ンスZtが変化する。例えば、帰還量調節用電圧Vf,
Vgが上昇すれば、トランスインピーダンスZtは減少
し、帰還量調節用電圧Vf,Vgが低下すれば、トラン
スインピーダンスZtは増加する。帰還量調節用電圧V
gは、例えば光検出器1の接合容量、FETのゲート容
量、トランスコンダクタンス、及び抵抗の抵抗値のばら
つき等により帰還増幅回路の周波数帯域が狭い場合、外
部の定電圧源から与えられるものとし、帰還増幅回路の
周波数帯域調整用に用いる。帰還量調節用電圧Vgが高
ければトランスインピーダンスZtが減少して周波数帯
域が広くなり、帰還量調節用電圧Vgが低ければトラン
スインピーダンスZtが増加して周波数帯域が狭くな
る。
【0011】帰還量調節用電圧Vfは、出力電圧Vou
tに基づいて動作する制御回路により制御されるもので
ある。この制御回路では、出力電圧Voutの振幅が大
きければ帰還量調節用電圧Vfが上昇し、出力電圧Vo
utの振幅が小さければ帰還量調節用電圧Vfが下降す
る。図3は、帰還量調節用電圧Vfを制御する帰還量調
節電圧制御回路の一例を示す概略の回路図である。この
制御回路は、図1中の増幅部30の出力電圧Voutを
入力して反転増幅し、出力電圧vを出力する反転増幅回
路51を備えている。反転増幅回路51の出力側は、非
線形インピーダンス素子であるダイオード52のアノー
ドAに接続され、ダイオード52のカソードKは、抵抗
53を介して電源電位Vssに接続されている。抵抗5
3にはコンデンサ54が並列接続されている。又、ダイ
オード52のカソードKは、帰還回路40中のFET4
2のゲートGに接続されている。帰還回路40中のFE
T41のゲートGには、定電圧源Eから帰還量調節用電
圧Vgが供給されている。
【0012】次に、図3の動作を説明する。ダイオード
52のカソードKに、出力電圧vからダイオード52の
順方向電圧だけ低い電圧が取り出される。この電圧のピ
ーク値がコンデンサ54によって平滑されて帰還量調節
用電圧Vfとなる。出力電圧vの振幅が大きくなるとピ
ーク値が高くなり、帰還量調節用電圧Vfも高くなる。
又、出力電圧vの振幅が小さくなるとピーク値が低くな
り、帰還量調節用電圧Vfも低くなる。つまり、帰還量
調節用電圧Vfは、出力端子Tから取り出される出力電
圧Voutの振幅に基づいて変化する。そのため、出力
電圧Voutの振幅が小さければ帰還量調節用電圧Vf
が低下してFET42が非導通状態となるので、帰還回
路40のインピーダンスは、FET41のドレインDと
ソースS間の抵抗値とほぼ等しくなり、帰還増幅回路の
トランスインピーダンスZtが大きくなる。又、出力電
圧Voutの振幅が大きければ帰還量調節用電圧Vfが
上昇してFET42が導通状態となるので、帰還回路4
0のインピーダンスが低下し、帰還増幅回路のトランス
インピーダンスZtが小さくなる。従って、帰還量調節
用電圧Vf,Vgの電圧によってFET41,42の導
通状態がそれぞれ変化する。帰還回路40のインピーダ
ンスは、FET41,42を並列接続した値なので、帰
還増幅回路のトランスインピーダンスZtは、帰還量調
節用電圧Vf,Vgにより変化させることができ、これ
により帰還増幅回路の周波数帯域、及び大信号入力時の
利得を変化させることができる。以上のように、この第
1の実施例では、光検出器1の接合容量、各FETのゲ
ート容量、トランスコンダクタンス、及び抵抗の抵抗値
のばらつき等により帰還増幅回路の周波数帯域が用途に
適切でない場合、帰還量調節用電圧VgでFET41の
ゲート電圧を制御することにより、調整を行うことがで
きる。更に、光検出器1の電流が大きくなったときに出
力電圧Voutを下げたい場合、帰還量調節用電圧Vf
でFET42のゲート電圧を制御することにより、帰還
増幅回路の利得の調節が可能となる。
【0013】第2の実施例 図4は、本発明の第2の実施例を示す帰還増幅回路の概
略の回路図であり、図1中の要素と共通の要素には共通
の符号が付されている。この帰還増幅回路は、図1中の
帰還回路40のFET41及びFET42に抵抗43を
並列接続して帰還回路40Aに変更したものである。
又、図3と同様に制御回路が接続されている。他は、図
1と同様の構成である。次に、図4の動作を説明する。
図1と同様の動作を行うが、次の点が異なっている。即
ち、帰還量を決定する帰還回路40Aの抵抗値は、FE
T41、FET42、及び抵抗43を並列接続したもの
になる。そのため、FET41,42の並列抵抗値によ
る帰還量と共に抵抗43による帰還量が設定され、更に
FET41が帰還量調節用電圧Vgによって非導通状態
かつFET42が帰還量調節用電圧Vfによって非導通
状態になったときにも、抵抗43により入力端に対する
帰還量が確保される。従って、帰還量調節用電圧Vf,
Vgの変化に対する帰還回路40Aの抵抗値の変化は、
第1の実施例に比較して緩やかになる。以上のように、
この第2の実施例では、第1の実施例の帰還回路40の
FET41及びFET42に抵抗43を並列接続して帰
還回路40Aに変更したので、第1の実施例の利点に加
えて帰還量調節用電圧Vf,Vgの変化に対する帰還量
の微妙な調節ができる。
【0014】第3の実施例 図5は、本発明の第3の実施例を示す帰還増幅回路の概
略の回路図であり、図4中の要素と共通の要素には共通
の符号が付されている。この帰還増幅回路は、図4中の
帰還回路40Aの出力端子T側とFET42のソースS
との間に抵抗44を接続し、更に抵抗44にコンデンサ
45を並列接続して帰還回路40Bに変更したものであ
る。又、図3と同様に制御回路が接続されている。他
は、図4と同様の構成である。次に、図4の動作(1)
〜(3)を説明する。
【0015】(1) 直流的動作 図1と同様の動作を行うが、次の点が異なっている。即
ち、FET42と抵抗44とを直列にしたもの、FET
41と抵抗43の並列抵抗値は、出力端子TからFET
31のゲートGに対する帰還量を決定する値である。こ
の帰還量が大きくなると、帰還増幅回路の利得は小さく
なり、周波数帯域は広くなる。又、帰還量が小さくなる
と、帰還増幅回路の利得は大きくなり、周波数帯域は狭
くなる。 (2) 帰還量調節用電圧Vf,Vgを変化させたとき
の動作 図1と同様の動作を行うが、次の点が異なっている。即
ち、帰還量調節用電圧Vfが低い場合、FET42は非
導通状態であり、FET42に直列に接続された抵抗4
4及びコンデンサ45は帰還回路40Aのインピーダン
ス特性に影響を与えない。又、帰還増幅回路の出力電圧
Voutの振幅が大きければ帰還量調節用電圧Vfが上
昇してFET42が導通状態となるので、帰還回路40
Bのインピーダンスが低下し、帰還増幅回路のトランス
インピーダンスZtが小さくなる。この時、直流特性で
はコンデンサ45はインピーダンスが大きいので、無視
でき、帰還回路40Bは、FET42と抵抗44とを直
列接続したものに、FET41及び抵抗43を並列接続
したものと見做すことができる。 (3) 交流的動作 帰還量調節用電圧Vfが低い場合には、FET42が非
導通状態になるので、抵抗44及びコンデンサ45の影
響は無い。一方、帰還量調節用電圧Vfが高い場合に
は、FET42が導通状態になるので、抵抗44及びコ
ンデンサ45の影響がある。即ち、低周波領域では直流
的動作とほぼ同様になり、コンデンサ45の影響は殆ど
無い。しかし、高周波領域では、増幅部30の出力信号
の周波数の増加と共にコンデンサ45のインピーダンス
が低下するので、帰還回路40Bのインピーダンスが低
下する。従って、トランスインピーダンスZtは、高周
波領域で低下する。これによって、ピーキングによるト
ランスインピーダンスZtの増加が打ち消され、トラン
スインピーダンスZtの周波数特性の平坦性に優れた帰
還増幅回路が実現する。
【0016】以上のように、この第3の実施例では、帰
還回路40Bに、FET41、42抵抗43を設け、F
ET42に対して直列に抵抗44及びコンデンサ45で
構成されるインピーダンス素子を接続することにより、
第2の実施例の利点に加え、入力信号の増加時において
トランスインピーダンスZtの周波数特性の高域におけ
るピークを抑えることができる。尚、本発明は、上記実
施例に限定されず、種々の変形が可能である。その変形
例としては、例えば次のようなものがある。 (a) 帰還回路中のFET41,42をバイポーラト
ランジスタで構成してもよい。但し、帰還量調節用電圧
Vf,Vgは、帰還量調節用電流If,Igとなる。 (b) 図5中のFET41は、FET42の両端に並
列接続してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、帰還増幅回路は、第1の制御信号に基づき第
1の帰還量を制御する第1のトランジスタによって周波
数帯域幅が調整され、更に第2の制御信号に基づき第2
の帰還量を制御する第2のトランジスタによって出力信
号のレベルが変化するようにしたので、該帰還増幅回路
を構成する素子や入力側に接続される素子のばらつきに
よる周波数特性の変化に対する調整を行うことができる
と共に、入力信号の増加に対する利得の調節が可能とな
る。第2の発明によれば、第1の発明の第1のトランジ
スタが第1の制御信号によって非導通状態かつ第2のト
ランジスタが第2の制御信号によって非導通状態になっ
たときに入力端に対する帰還量を確保する帰還抵抗を設
けたので、第1又は第2の制御信号の変化量に対する帰
還量の微妙な調節ができる。第3の発明によれば、第2
のトランジスタに帰還抵抗を直列接続し、更にこの帰還
抵抗にコンデンサを並列接続したので、高周波領域で
は、コンデンサのインピーダンスが低下して帰還量が増
加し、帰還増幅回路の利得の高周波領域におけるピーキ
ングの影響を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す帰還増幅回路の回
路図である。
【図2】従来の帰還増幅回路の回路図である。
【図3】帰還量調節電圧制御回路の回路図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す帰還増幅回路の回
路図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す帰還増幅回路の回
路図である。
【符号の説明】
10,30 帰還
増幅回路 20,40,40A,40B 帰還
回路 41,42 FE
T(トランジスタ) 43 帰還
抵抗 44 抵抗 45 コン
デンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04B 10/26 10/14 10/04 10/06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 増幅部と前記増幅部の出力信号を入力端
    に帰還して該増幅部の利得を調整する帰還回路とを備え
    た帰還増幅回路において、 前記帰還回路は、 第1の制御信号に基づき前記入力端に対する第1の帰還
    量を制御し前記増幅部の周波数帯域幅を調整する第1の
    トランジスタと、 前記第1のトランジスタに並列接続され、前記出力信号
    のレベルに対応した第2の制御信号に基づき導通状態が
    変化し前記入力端に対する第2の帰還量を該出力信号の
    レベルに対応して変化させる第2のトランジスタとを、 備えたことを特徴とする帰還増幅回路。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2のトランジスタに並列
    接続され、前記第1及び第2の帰還量と共に前記入力端
    に対する帰還量を設定し、更に該第1のトランジスタが
    前記第1の制御信号によって非導通状態かつ該第2のト
    ランジスタが前記第2の制御信号によって非導通状態に
    なったときに前記入力端に対する帰還量を確保する帰還
    抵抗を、 備えたことを特徴とする請求項1記載の帰還増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記第2のトランジスタに直列接続さ
    れ、該第2のトランジスタと共に前記第2の帰還量を設
    定する請求項2記載の帰還抵抗とは異なる帰還抵抗と、 前記帰還抵抗の両端に接続され、前記出力信号の周波数
    に基づきインピーダンスが変化して前記第2の帰還量を
    変化させるコンデンサとを、 備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の帰還増幅
    回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3947865B2 (ja) * 2000-03-06 2007-07-25 富士通株式会社 前置増幅器

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JP3947865B2 (ja) * 2000-03-06 2007-07-25 富士通株式会社 前置増幅器

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