JPH10284953A - 帰還増幅回路 - Google Patents
帰還増幅回路Info
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- JPH10284953A JPH10284953A JP9083710A JP8371097A JPH10284953A JP H10284953 A JPH10284953 A JP H10284953A JP 9083710 A JP9083710 A JP 9083710A JP 8371097 A JP8371097 A JP 8371097A JP H10284953 A JPH10284953 A JP H10284953A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 外部から利得調整を行う必要のない帰還増幅
回路を実現する。 【解決手段】 入力電流inが増加すると、抵抗29a
及びFET29bのドレイン・ソース間に電流が流れて
FET21のゲート電位が上昇してドレイン電流が増加
し、FET22のゲート電位とソース電位、及びFET
23のゲート電位が低下する。すると、FET23のソ
ース電位及びダイオード24,25,26のカソード電
位が低下し、出力電圧S20はFET21のゲート電位
と逆方向に変化する。出力電圧S20が低下するとFE
T29bのソース電位が低下し、抵抗29a及びFET
29bのドレイン・ソース間に掛かる電圧が上昇して電
流が流れ、FET21のゲート電位の上昇が抑えられ
る。入力電流inが減少すると逆の動作を行い、出力電
圧S20が上昇する。従って、ダイナミックレンジの広
い帰還増幅回路を実現できる。
回路を実現する。 【解決手段】 入力電流inが増加すると、抵抗29a
及びFET29bのドレイン・ソース間に電流が流れて
FET21のゲート電位が上昇してドレイン電流が増加
し、FET22のゲート電位とソース電位、及びFET
23のゲート電位が低下する。すると、FET23のソ
ース電位及びダイオード24,25,26のカソード電
位が低下し、出力電圧S20はFET21のゲート電位
と逆方向に変化する。出力電圧S20が低下するとFE
T29bのソース電位が低下し、抵抗29a及びFET
29bのドレイン・ソース間に掛かる電圧が上昇して電
流が流れ、FET21のゲート電位の上昇が抑えられ
る。入力電流inが減少すると逆の動作を行い、出力電
圧S20が上昇する。従って、ダイナミックレンジの広
い帰還増幅回路を実現できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば高速光通信
システム等に用いられ、広いダイナミックレンジを必要
とする帰還増幅回路に関するものである。
システム等に用いられ、広いダイナミックレンジを必要
とする帰還増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の帰還増幅回路に関する技
術としては、例えば、次のような文献に記載されるもの
があった。 文献;特開平1-192207号公報 図2は、前記文献に記載された従来の帰還増幅回路の一
例を示す回路図である。この帰還増幅回路10は、電源
電位Vsに接続された受光素子PDのカソード電流を入
力電流inとして入力する入力端子INを有している。
入力端子INは、FET(電界効果トランジスタ)11
のゲートに接続されている。FET11のソースはグラ
ンドに接続され、該FET11のドレインがFET12
のソースに接続されると共に、FET13のゲートに接
続されている。FET12のゲートには開放利得調節用
電圧Vgが供給されるようになっている。FET12の
ドレイン及びFET13のドレインは電源電位Vddに
接続されている。FET13のソースSは、順方向に直
列接続されたダイオード14,15,16,17を介し
て出力端子OUTに接続されている。出力端子OUTは
抵抗18を介して電源電位Vssに接続されると共に、
FET19のドレインに接続されている。FET19の
ソースは、FET11のゲートに接続されている。FE
T19のゲートには帰還量調節用電圧Vfが供給される
ようになっている。
術としては、例えば、次のような文献に記載されるもの
があった。 文献;特開平1-192207号公報 図2は、前記文献に記載された従来の帰還増幅回路の一
例を示す回路図である。この帰還増幅回路10は、電源
電位Vsに接続された受光素子PDのカソード電流を入
力電流inとして入力する入力端子INを有している。
入力端子INは、FET(電界効果トランジスタ)11
のゲートに接続されている。FET11のソースはグラ
ンドに接続され、該FET11のドレインがFET12
のソースに接続されると共に、FET13のゲートに接
続されている。FET12のゲートには開放利得調節用
電圧Vgが供給されるようになっている。FET12の
ドレイン及びFET13のドレインは電源電位Vddに
接続されている。FET13のソースSは、順方向に直
列接続されたダイオード14,15,16,17を介し
て出力端子OUTに接続されている。出力端子OUTは
抵抗18を介して電源電位Vssに接続されると共に、
FET19のドレインに接続されている。FET19の
ソースは、FET11のゲートに接続されている。FE
T19のゲートには帰還量調節用電圧Vfが供給される
ようになっている。
【0003】この帰還増幅回路10では、受光素子PD
のカソード電流(即ち、入力電流in)が増加すると、
FET19に流れる電流が増加してFET11のゲート
電圧が下降し、該FET11の電流が減少する。そのた
め、FET12の電流も減少し、FET13のゲート電
位が上昇する。FET13のゲート電位の上昇に従って
該FET13のソース電位及びダイオード14〜17の
各カソードの電位が上昇し、出力端子OUTから得られ
る出力電圧S10はFET11のゲート電圧とは逆方向
に変化する。そして、出力電圧S10の上昇により、F
ET19のドレインの電位が上昇する。このため、FE
T19のドレイン・ソース間電圧が上昇して該ドレイン
・ソース間に電流が流れ、FET11のゲート電圧の上
昇が抑えられる。一方、入力電流inが減少すると、上
記とは逆の動作を行い、出力電圧S10が低下する。こ
のように、この帰還増幅回路10は、負帰還増幅器とし
て動作する。
のカソード電流(即ち、入力電流in)が増加すると、
FET19に流れる電流が増加してFET11のゲート
電圧が下降し、該FET11の電流が減少する。そのた
め、FET12の電流も減少し、FET13のゲート電
位が上昇する。FET13のゲート電位の上昇に従って
該FET13のソース電位及びダイオード14〜17の
各カソードの電位が上昇し、出力端子OUTから得られ
る出力電圧S10はFET11のゲート電圧とは逆方向
に変化する。そして、出力電圧S10の上昇により、F
ET19のドレインの電位が上昇する。このため、FE
T19のドレイン・ソース間電圧が上昇して該ドレイン
・ソース間に電流が流れ、FET11のゲート電圧の上
昇が抑えられる。一方、入力電流inが減少すると、上
記とは逆の動作を行い、出力電圧S10が低下する。こ
のように、この帰還増幅回路10は、負帰還増幅器とし
て動作する。
【0004】ここで、FET19のソース・ドレイン間
のインピーダンスは、出力端子OUTからFET11の
ゲートに対する出力電圧S10の帰還量を決定する値で
ある。この帰還量が大きければ、帰還増幅回路10の利
得は小さくなり、周波数帯域が広くなる。又、この帰還
量が小さければ、帰還増幅回路10の利得は大きくな
り、周波数帯域が狭くなる。このFET19のソース・
ドレイン間のインピーダンスは、帰還量調節用電圧Vf
を制御することによって変化するものである。そのた
め、この帰還増幅回路10は、帰還量調節用電圧Vfに
よって利得が制御される。従って、この帰還増幅回路1
0では、入力電流inの大きさに応じて帰還量調節用電
圧Vfを変化させることにより、出力電圧S10が飽和
しないように利得を制御でき、ダイナミックレンジを広
くできる。
のインピーダンスは、出力端子OUTからFET11の
ゲートに対する出力電圧S10の帰還量を決定する値で
ある。この帰還量が大きければ、帰還増幅回路10の利
得は小さくなり、周波数帯域が広くなる。又、この帰還
量が小さければ、帰還増幅回路10の利得は大きくな
り、周波数帯域が狭くなる。このFET19のソース・
ドレイン間のインピーダンスは、帰還量調節用電圧Vf
を制御することによって変化するものである。そのた
め、この帰還増幅回路10は、帰還量調節用電圧Vfに
よって利得が制御される。従って、この帰還増幅回路1
0では、入力電流inの大きさに応じて帰還量調節用電
圧Vfを変化させることにより、出力電圧S10が飽和
しないように利得を制御でき、ダイナミックレンジを広
くできる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
図2の帰還増幅回路10では、周波数特性を適切に設定
するために、帰還量調節用電圧Vfを内部で生成する
か、又は外部から供給しなければならない。更に、入力
電流inが大きくなった時、出力電圧S10が飽和しな
いように帰還量調節用電圧Vfを変化させる必要がある
という問題点があった。
図2の帰還増幅回路10では、周波数特性を適切に設定
するために、帰還量調節用電圧Vfを内部で生成する
か、又は外部から供給しなければならない。更に、入力
電流inが大きくなった時、出力電圧S10が飽和しな
いように帰還量調節用電圧Vfを変化させる必要がある
という問題点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のうちの第1の発明は、入力端子の電圧を反
転増幅した電圧を出力信号として出力端子から出力する
増幅回路と、設定された帰還量で前記出力信号の電圧を
前記入力端子に帰還する帰還回路とを、備えた帰還増幅
回路において、次のような手段を講じている。前記帰還
回路は、前記出力端子と前記入力端子との間に接続さ
れ、該出力端子から該入力端子に対する前記出力信号の
電圧の帰還量を設定する帰還抵抗と、予め閾値が設定さ
れると共にゲート及びドレインが前記帰還抵抗の一端に
接続されかつソースが該帰還抵抗の他端に接続され、該
ゲート及びドレインと該ソースとの間の電圧の値が該閾
値よりも大きい時にインピーダンスが低くなり且つ該ゲ
ート及びドレインと該ソースとの間の電圧の値が該閾値
よりも小さい時にインピーダンスが高くなることによ
り、前記帰還量を調整するエンハンスメント型のFET
とを備えている。
に、本発明のうちの第1の発明は、入力端子の電圧を反
転増幅した電圧を出力信号として出力端子から出力する
増幅回路と、設定された帰還量で前記出力信号の電圧を
前記入力端子に帰還する帰還回路とを、備えた帰還増幅
回路において、次のような手段を講じている。前記帰還
回路は、前記出力端子と前記入力端子との間に接続さ
れ、該出力端子から該入力端子に対する前記出力信号の
電圧の帰還量を設定する帰還抵抗と、予め閾値が設定さ
れると共にゲート及びドレインが前記帰還抵抗の一端に
接続されかつソースが該帰還抵抗の他端に接続され、該
ゲート及びドレインと該ソースとの間の電圧の値が該閾
値よりも大きい時にインピーダンスが低くなり且つ該ゲ
ート及びドレインと該ソースとの間の電圧の値が該閾値
よりも小さい時にインピーダンスが高くなることによ
り、前記帰還量を調整するエンハンスメント型のFET
とを備えている。
【0007】この第1の発明によれば、以上のように帰
還増幅回路を構成したので、入力端子の電圧は増幅回路
で反転増幅され、該増幅回路の出力電圧が出力端子から
出力信号として出力される。この入力端子の電圧が小さ
い場合、FETのドレインとソースとの間に掛かる電圧
が閾値よりも小さければ、該FETがオフ状態になっ
る。そして、FETのインピーダンスは帰還抵抗に比べ
て十分大きくなり、該FETが無視できる状態になる。
そのため、この帰還増幅回路は、帰還回路が帰還抵抗の
みで構成された回路として動作する。一方、入力端子の
電圧が大きくなった場合、FETのドレインとソースと
の間に掛かる電圧が閾値よりも大きくなれば、該FET
がオン状態になる。そして、FETのインピーダンス
は、帰還抵抗に比べて十分小さくなる。そのため、この
帰還増幅回路は、帰還回路がFETのみで構成された回
路として動作する。第2の発明では、入力端子の電圧を
反転増幅した電圧を出力信号として出力端子から出力す
る増幅回路と、設定された帰還量で前記出力信号の電圧
を前記入力端子に帰還する帰還回路とを、備えた帰還増
幅回路において、次のような手段を講じている。
還増幅回路を構成したので、入力端子の電圧は増幅回路
で反転増幅され、該増幅回路の出力電圧が出力端子から
出力信号として出力される。この入力端子の電圧が小さ
い場合、FETのドレインとソースとの間に掛かる電圧
が閾値よりも小さければ、該FETがオフ状態になっ
る。そして、FETのインピーダンスは帰還抵抗に比べ
て十分大きくなり、該FETが無視できる状態になる。
そのため、この帰還増幅回路は、帰還回路が帰還抵抗の
みで構成された回路として動作する。一方、入力端子の
電圧が大きくなった場合、FETのドレインとソースと
の間に掛かる電圧が閾値よりも大きくなれば、該FET
がオン状態になる。そして、FETのインピーダンス
は、帰還抵抗に比べて十分小さくなる。そのため、この
帰還増幅回路は、帰還回路がFETのみで構成された回
路として動作する。第2の発明では、入力端子の電圧を
反転増幅した電圧を出力信号として出力端子から出力す
る増幅回路と、設定された帰還量で前記出力信号の電圧
を前記入力端子に帰還する帰還回路とを、備えた帰還増
幅回路において、次のような手段を講じている。
【0008】前記帰還回路は、前記出力端子と前記入力
端子との間に接続され、該出力端子から該入力端子に対
する前記出力信号の電圧の第1の帰還量を設定する第1
の帰還抵抗と、予め閾値が設定されると共にゲートとド
レインとが接続され、該ゲート及びドレインとソースと
の間の電圧の値が該閾値よりも大きい時にインピーダン
スが低くなり且つ該ゲート及びドレインと該ソースとの
間の電圧の値が該閾値よりも小さい時にインピーダンス
が高くなることにより、前記出力端子から前記入力端子
に対する前記出力信号の電圧の第2の帰還量を設定する
エンハンスメント型のFETと、前記FETに直列接続
され、該FETと共に前記第2の帰還量を設定する第2
の帰還抵抗と、前記第2の帰還抵抗に並列接続され、前
記出力信号の周波数に基づきインピーダンスが変化する
ことによって前記第2の帰還量を変化させるコンデンサ
とを備えている。
端子との間に接続され、該出力端子から該入力端子に対
する前記出力信号の電圧の第1の帰還量を設定する第1
の帰還抵抗と、予め閾値が設定されると共にゲートとド
レインとが接続され、該ゲート及びドレインとソースと
の間の電圧の値が該閾値よりも大きい時にインピーダン
スが低くなり且つ該ゲート及びドレインと該ソースとの
間の電圧の値が該閾値よりも小さい時にインピーダンス
が高くなることにより、前記出力端子から前記入力端子
に対する前記出力信号の電圧の第2の帰還量を設定する
エンハンスメント型のFETと、前記FETに直列接続
され、該FETと共に前記第2の帰還量を設定する第2
の帰還抵抗と、前記第2の帰還抵抗に並列接続され、前
記出力信号の周波数に基づきインピーダンスが変化する
ことによって前記第2の帰還量を変化させるコンデンサ
とを備えている。
【0009】この第2の発明によれば、入力端子の電圧
は増幅回路で反転増幅され、該増幅回路の出力電圧が出
力端子から出力信号として出力される。この入力端子の
電圧が小さい場合、FETのドレインとソースとの間に
掛かる電圧が閾値よりも小さければ、該FETがオフ状
態になってインピーダンスが第1の帰還抵抗に比べて十
分大きくなり、ほぼオフ状態になって無視できる。その
ため、この帰還増幅回路は、帰還回路が第1の帰還抵抗
のみで構成された回路として動作する。一方、入力端子
の電圧が大きくなった場合、FETのドレインとソース
との間に掛かる電圧が閾値よりも大きければ、該FET
がオン状態になる。この時、直流領域及び低周波領域で
は、コンデンサのインピーダンスが大きいので、該コン
デンサを無視できる。そのため、この帰還増幅回路は、
帰還回路がFETと第2の帰還抵抗とを直列接続したも
のに第1の帰還抵抗を並列接続したもので構成された回
路として動作し、第2の帰還量がこのFETと第2の帰
還抵抗とを直列接続したもので設定される。一方、高周
波領域では、コンデンサのインピーダンスが小さくなる
ので、前記第2の帰還量が大きくなり、この帰還増幅回
路の利得が低下する。従って、前記課題を解決できるの
である。
は増幅回路で反転増幅され、該増幅回路の出力電圧が出
力端子から出力信号として出力される。この入力端子の
電圧が小さい場合、FETのドレインとソースとの間に
掛かる電圧が閾値よりも小さければ、該FETがオフ状
態になってインピーダンスが第1の帰還抵抗に比べて十
分大きくなり、ほぼオフ状態になって無視できる。その
ため、この帰還増幅回路は、帰還回路が第1の帰還抵抗
のみで構成された回路として動作する。一方、入力端子
の電圧が大きくなった場合、FETのドレインとソース
との間に掛かる電圧が閾値よりも大きければ、該FET
がオン状態になる。この時、直流領域及び低周波領域で
は、コンデンサのインピーダンスが大きいので、該コン
デンサを無視できる。そのため、この帰還増幅回路は、
帰還回路がFETと第2の帰還抵抗とを直列接続したも
のに第1の帰還抵抗を並列接続したもので構成された回
路として動作し、第2の帰還量がこのFETと第2の帰
還抵抗とを直列接続したもので設定される。一方、高周
波領域では、コンデンサのインピーダンスが小さくなる
ので、前記第2の帰還量が大きくなり、この帰還増幅回
路の利得が低下する。従って、前記課題を解決できるの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】第1の実施形態 図1は、本発明の第1の実施形態を示す帰還増幅回路の
回路図である。この帰還増幅回路は、高速光通信システ
ム等に用いられる回路であり、増幅回路20を有してい
る。増幅回路20は、電源電位Vdに接続された受光素
子PDのアノード電流を入力電流inとして入力する入
力端子INを有している。入力端子INは、ディプレッ
ション型のMESFET(以下、D−FETという)21のゲ
ートに接続されている。D−FET21のソースはグラ
ンドに接続され、該D−FET21のドレインがD−F
ET22のソース及びゲートに接続されると共に、D−
FET23のゲートに接続されている。D−FET22
のドレイン及びD−FET23のドレインは電源電位V
ddに接続されている。D−FET23のソースは、順
方向に直列接続されたダイオード24,25,26を介
して出力端子OUTに接続されている。尚、ダイオード
24,25,26の個数は、これらのダイオードによる
電圧降下がFET21のドレイン・ソース間に必要とす
る電圧になるように設定されている。出力端子OUTは
D−FET28のドレインに接続され、該D−FET2
8のゲート及びソースが電源電位Vssに接続されてい
る。出力端子OUTは、帰還回路29中の帰還抵抗29
aを介してD−FET21のゲートに接続されている。
又、出力端子OUTは、帰還回路29中のエンハンスメ
ント型のMESFET(以下、E−FETという)29bのソ
ースに接続され、該E−FET29bのゲート及びドレ
インがD−FET21のゲートに接続されている。この
E−FET29bは、閾値Vthが適切に設定されてい
る。
回路図である。この帰還増幅回路は、高速光通信システ
ム等に用いられる回路であり、増幅回路20を有してい
る。増幅回路20は、電源電位Vdに接続された受光素
子PDのアノード電流を入力電流inとして入力する入
力端子INを有している。入力端子INは、ディプレッ
ション型のMESFET(以下、D−FETという)21のゲ
ートに接続されている。D−FET21のソースはグラ
ンドに接続され、該D−FET21のドレインがD−F
ET22のソース及びゲートに接続されると共に、D−
FET23のゲートに接続されている。D−FET22
のドレイン及びD−FET23のドレインは電源電位V
ddに接続されている。D−FET23のソースは、順
方向に直列接続されたダイオード24,25,26を介
して出力端子OUTに接続されている。尚、ダイオード
24,25,26の個数は、これらのダイオードによる
電圧降下がFET21のドレイン・ソース間に必要とす
る電圧になるように設定されている。出力端子OUTは
D−FET28のドレインに接続され、該D−FET2
8のゲート及びソースが電源電位Vssに接続されてい
る。出力端子OUTは、帰還回路29中の帰還抵抗29
aを介してD−FET21のゲートに接続されている。
又、出力端子OUTは、帰還回路29中のエンハンスメ
ント型のMESFET(以下、E−FETという)29bのソ
ースに接続され、該E−FET29bのゲート及びドレ
インがD−FET21のゲートに接続されている。この
E−FET29bは、閾値Vthが適切に設定されてい
る。
【0011】次に、図1の動作を説明する。受光素子P
Dのアノード電流(即ち、入力電流in)が増加すると
抵抗29aに電流が流れる。そして、D−FET21の
ゲート電位が上昇してドレイン電流が増加し、負荷とし
て動作するD−FET22のゲート電位及びソース電位
が、電源電位Vddから該D−FET22のドレイン・
ソース間の抵抗値と該ドレイン電流とを掛けた値を引い
た値に低下する。そのため、ソースフォロアとして動作
するD−FET23のゲート電位が低下する。D−FE
T23のゲート電位の低下により、該D−FET23の
ソース電位、該D−FET23のソース電位をレベルシ
フトするダイオード24,25,26の各カソード電
位、及び定電流源として動作するD−FET28のドレ
イン電位が低下する。つまり、出力端子OUTから得ら
れる出力電圧S20は、D−FET21のゲート電位と
は逆方向に変化する。そして、出力電圧S20の低下に
より、抵抗29a及びE−FET29bのドレイン・ソ
ース間に掛かる電圧が上昇する。そして、この電圧がE
−FET29bの閾値Vth以上になると該E−FET2
9bのインピーダンスが低下し、該E−FET29bの
ドレイン・ソース間及び抵抗29aに電流が流れてD−
FET21のゲート電圧の上昇が抑えられる。一方、入
力電流inが減少すれば、上記の動作とは逆の動作を行
い、出力電圧S20が上昇する。このように、この帰還
増幅回路は、負帰還増幅器として動作する。
Dのアノード電流(即ち、入力電流in)が増加すると
抵抗29aに電流が流れる。そして、D−FET21の
ゲート電位が上昇してドレイン電流が増加し、負荷とし
て動作するD−FET22のゲート電位及びソース電位
が、電源電位Vddから該D−FET22のドレイン・
ソース間の抵抗値と該ドレイン電流とを掛けた値を引い
た値に低下する。そのため、ソースフォロアとして動作
するD−FET23のゲート電位が低下する。D−FE
T23のゲート電位の低下により、該D−FET23の
ソース電位、該D−FET23のソース電位をレベルシ
フトするダイオード24,25,26の各カソード電
位、及び定電流源として動作するD−FET28のドレ
イン電位が低下する。つまり、出力端子OUTから得ら
れる出力電圧S20は、D−FET21のゲート電位と
は逆方向に変化する。そして、出力電圧S20の低下に
より、抵抗29a及びE−FET29bのドレイン・ソ
ース間に掛かる電圧が上昇する。そして、この電圧がE
−FET29bの閾値Vth以上になると該E−FET2
9bのインピーダンスが低下し、該E−FET29bの
ドレイン・ソース間及び抵抗29aに電流が流れてD−
FET21のゲート電圧の上昇が抑えられる。一方、入
力電流inが減少すれば、上記の動作とは逆の動作を行
い、出力電圧S20が上昇する。このように、この帰還
増幅回路は、負帰還増幅器として動作する。
【0012】この帰還増幅回路のゲインは入力電流に対
する出力電圧の比で表され、これをトランスインピーダ
ンスという。この入力電流のレベルは大きく変化するの
で、この帰還増幅回路は小信号入力から大信号入力まで
対応する必要があり、入力電流のレベルに応じてトラン
スインピーダンスを変化させる必要がある。このトラン
スインピーダンスは帰還回路のインピーダンスに比例す
るので、該帰還回路のインピーダンスを変化させること
により、トランスインピーダンスを変化させることがで
きる。図1中の帰還回路29のインピーダンスは、ゲー
トとソースとが接続されたE−FET29bのソース・
ドレイン間のインピーダンスと帰還抵抗29aとの並列
インピーダンスである。従って、E−FET29bのイ
ンピーダンスを下げることにより、トランスインピーダ
ンスを下げることができる。ここで、入力電流inが小
さく、E−FET29bのゲート・ソース間電圧が該E
−FET29bの閾値Vthより小さければ、該E−FE
T29bのインピーダンスは大きくなる。又、入力電流
inが大きく、E−FET29bのゲート・ソース間電
圧が該E−FET29bの閾値Vthより大きければ、該
E−FET29bのインピーダンスは小さくなる。従っ
て、入力電流inが大きくなるに従って出力電圧S20
が大きくなり、E−FET29bのゲート・ソース間電
圧が上がり、該E−FET29bのインピーダンスが小
さくなる。つまり、入力電流inが小さければトランス
インピーダンスは大きく、該入力電流inが大きければ
トランスインピーダンスは小さくなる。
する出力電圧の比で表され、これをトランスインピーダ
ンスという。この入力電流のレベルは大きく変化するの
で、この帰還増幅回路は小信号入力から大信号入力まで
対応する必要があり、入力電流のレベルに応じてトラン
スインピーダンスを変化させる必要がある。このトラン
スインピーダンスは帰還回路のインピーダンスに比例す
るので、該帰還回路のインピーダンスを変化させること
により、トランスインピーダンスを変化させることがで
きる。図1中の帰還回路29のインピーダンスは、ゲー
トとソースとが接続されたE−FET29bのソース・
ドレイン間のインピーダンスと帰還抵抗29aとの並列
インピーダンスである。従って、E−FET29bのイ
ンピーダンスを下げることにより、トランスインピーダ
ンスを下げることができる。ここで、入力電流inが小
さく、E−FET29bのゲート・ソース間電圧が該E
−FET29bの閾値Vthより小さければ、該E−FE
T29bのインピーダンスは大きくなる。又、入力電流
inが大きく、E−FET29bのゲート・ソース間電
圧が該E−FET29bの閾値Vthより大きければ、該
E−FET29bのインピーダンスは小さくなる。従っ
て、入力電流inが大きくなるに従って出力電圧S20
が大きくなり、E−FET29bのゲート・ソース間電
圧が上がり、該E−FET29bのインピーダンスが小
さくなる。つまり、入力電流inが小さければトランス
インピーダンスは大きく、該入力電流inが大きければ
トランスインピーダンスは小さくなる。
【0013】次に、図1の帰還増幅回路のトランスイン
ピーダンスZtについて式を用いて説明する。トランス
インピーダンスZtは帰還回路29のインピーダンスに
比例するので、次式(1)で表される。 Zt=ΔVout /ΔIin=Rf・A/(A+1) ・・・(1) 但し、 ΔIin;入力電流inの変化、 ΔVout ;出力電圧S20の変化 A;増幅回路20の開放利得 Rf:帰還回路29のインピーダンス ここで、帰還回路29のインピーダンスRfは帰還抵抗
29aの抵抗値R29aとFET29bのソース・ドレイ
ン間のインピーダンスR29b とを並列に接続したものの
インピーダンスであり、次式(2)で表される。
ピーダンスZtについて式を用いて説明する。トランス
インピーダンスZtは帰還回路29のインピーダンスに
比例するので、次式(1)で表される。 Zt=ΔVout /ΔIin=Rf・A/(A+1) ・・・(1) 但し、 ΔIin;入力電流inの変化、 ΔVout ;出力電圧S20の変化 A;増幅回路20の開放利得 Rf:帰還回路29のインピーダンス ここで、帰還回路29のインピーダンスRfは帰還抵抗
29aの抵抗値R29aとFET29bのソース・ドレイ
ン間のインピーダンスR29b とを並列に接続したものの
インピーダンスであり、次式(2)で表される。
【0014】 1/Rf=(1/R29a )+(1/R29b ) ・・・(2) E−FET29bb は、ドレインとゲートとが接続され
ているので、 Vds=Vgs、かつVth>0 但し、 Vds;ドレイン・ソース間電圧 Vgs;ゲート・ソース間電圧 であり、 Vds>Vgs−Vth が常に成り立つ。このため、E−FET29bのソース
・ドレイン間に流れる電流Idsは、E−FET29b
が導通状態であるVgs>Vthならば近似的に次式
(3)で表される。 Ids=k/2・(Vgs−Vth)2 =k/2・(Vds−Vth)2 ・・・(3) 但し、 k;FETのkファクタ 従って、E−FET29bのソース・ドレイン間のイン
ピーダンスR29b は、次式(4)で表される。
ているので、 Vds=Vgs、かつVth>0 但し、 Vds;ドレイン・ソース間電圧 Vgs;ゲート・ソース間電圧 であり、 Vds>Vgs−Vth が常に成り立つ。このため、E−FET29bのソース
・ドレイン間に流れる電流Idsは、E−FET29b
が導通状態であるVgs>Vthならば近似的に次式
(3)で表される。 Ids=k/2・(Vgs−Vth)2 =k/2・(Vds−Vth)2 ・・・(3) 但し、 k;FETのkファクタ 従って、E−FET29bのソース・ドレイン間のイン
ピーダンスR29b は、次式(4)で表される。
【0015】
【数1】 この式(4)から、帰還回路29のインピーダンスR
f、即ち帰還抵抗29aとE−FET29bのソース・
ドレイン間を並列に接続したもののインピーダンスは、
電流Idsが大きい場合には、 R29a >>R29b なので、次式(5)で表される。
f、即ち帰還抵抗29aとE−FET29bのソース・
ドレイン間を並列に接続したもののインピーダンスは、
電流Idsが大きい場合には、 R29a >>R29b なので、次式(5)で表される。
【0016】
【数2】 このため、入力電流inが増加すればE−FET29b
のソース・ドレイン間の電流Idsが増加し、帰還回路
29のインピーダンスRfが減少する。そして、式
(1)に式(5)を代入した次式(6)により、入力電
流inが増加すれば、トランスインピーダンスZtが低
下することがわかる。
のソース・ドレイン間の電流Idsが増加し、帰還回路
29のインピーダンスRfが減少する。そして、式
(1)に式(5)を代入した次式(6)により、入力電
流inが増加すれば、トランスインピーダンスZtが低
下することがわかる。
【0017】
【数3】 従って、小信号入力時即ち受光素子PDのアノード電流
が小さければ、帰還回路29のインピーダンスRfは大
きくなり、トランスインピーダンスZtが大きくなる。
又、大信号入力時即ち受光素子PDのカソード電流が大
きければ、帰還回路29のインピーダンスRfは小さく
なり、トランスインピーダンスZtが小さくなる。以上
のように、この第1の実施形態では、ゲートとドレイン
とを接続したE−FET29b及び帰還抵抗29aで帰
還回路29を構成し、該E−FET29bのゲート及び
ドレインとソースとの間の電圧によって該E−FET2
9bのドレインとソースとの間のインピーダンスを制御
するようにしたので、E−FET29bのゲート電圧を
外部から制御することなく、受光素子PDのアノ一ド電
流に応じてトランスインピーダンスZtを調整できる。
そのため、小信号入力時にはゲインが大きくなり、大信
号入力時にはゲインが小さくなる。従って、ダイナミッ
クレンジの大きい帰還増幅回路を実現できる。
が小さければ、帰還回路29のインピーダンスRfは大
きくなり、トランスインピーダンスZtが大きくなる。
又、大信号入力時即ち受光素子PDのカソード電流が大
きければ、帰還回路29のインピーダンスRfは小さく
なり、トランスインピーダンスZtが小さくなる。以上
のように、この第1の実施形態では、ゲートとドレイン
とを接続したE−FET29b及び帰還抵抗29aで帰
還回路29を構成し、該E−FET29bのゲート及び
ドレインとソースとの間の電圧によって該E−FET2
9bのドレインとソースとの間のインピーダンスを制御
するようにしたので、E−FET29bのゲート電圧を
外部から制御することなく、受光素子PDのアノ一ド電
流に応じてトランスインピーダンスZtを調整できる。
そのため、小信号入力時にはゲインが大きくなり、大信
号入力時にはゲインが小さくなる。従って、ダイナミッ
クレンジの大きい帰還増幅回路を実現できる。
【0018】第2の実施形態 図3は、本発明の第2の実施形態を示す帰還増幅回路の
回路図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共
通の要素には共通の符号が付されている。この帰還増幅
回路では、図1中の帰還回路29に代えて、異なる構成
の帰還回路29Bが設けられている。帰還回路29B中
の第1の帰還抵抗29aは、入力端子INと出力端子O
UTとの間に接続されている。帰還回路29B中のE−
FET29bのソースは、第2の帰還抵抗29cを介し
て出力端子OUTに接続されている。抵抗29cには、
コンデンサ29dが並列接続されている。他は、図1と
同様の構成である。この図3の帰還増幅回路の動作で
は、次の点が図1と異なっている。小信号入力時即ち受
光素子PDのアノ一ド電流(即ち、入力電流in)が小
さい時、帰還回路29B中のE−FET29bのソース
・ドレイン間の電圧が閾値Vthよりも小さいのでインピ
ーダンスが大きく、直列に接続した抵抗29c及びコン
デンサ29dを無視できるので、図1と同様の動作を行
う。
回路図であり、第1の実施形態を示す図1中の要素と共
通の要素には共通の符号が付されている。この帰還増幅
回路では、図1中の帰還回路29に代えて、異なる構成
の帰還回路29Bが設けられている。帰還回路29B中
の第1の帰還抵抗29aは、入力端子INと出力端子O
UTとの間に接続されている。帰還回路29B中のE−
FET29bのソースは、第2の帰還抵抗29cを介し
て出力端子OUTに接続されている。抵抗29cには、
コンデンサ29dが並列接続されている。他は、図1と
同様の構成である。この図3の帰還増幅回路の動作で
は、次の点が図1と異なっている。小信号入力時即ち受
光素子PDのアノ一ド電流(即ち、入力電流in)が小
さい時、帰還回路29B中のE−FET29bのソース
・ドレイン間の電圧が閾値Vthよりも小さいのでインピ
ーダンスが大きく、直列に接続した抵抗29c及びコン
デンサ29dを無視できるので、図1と同様の動作を行
う。
【0019】次に、大信号入力時即ち入力電流inが増
加して出力電圧S20が大きくなれば、E−FET29
bのソース・ドレイン間の電圧が上昇して閾値Vthより
も大きくなり、該E−FET29bがオン状態になる。
そして、帰還回路29BのインピーダンスRfは低下
し、トランスインピーダンスが低下する。この時、DC
(直流)特性では、コンデンサ29dのインピーダンス
が大きいので、該コンデンサ29dは無視できる。その
ため、帰還回路29Bは、E−FET29bと抵抗29
cを直列接続したものに抵抗29aを並列接続したもの
と見做すことができる。AC(交流)特性では、E−F
ET29bは、ソース・ドレイン間の電圧が閾値Vthよ
りも小さい時にはオフ状態であり、直列に接続された抵
抗29c及びコンデンサ29dは無視できる。そのた
め、帰還回路29Bは、抵抗29aのみで構成されたも
のと見做すことができる。一方、E−FET29bのソ
ース・ドレイン間の電圧が閾値Vthよりも大きいときに
は、該E−FET29bがオン状態になり、帰還回路2
9Bは、抵抗29a、E−FET29b、抵抗29c、
及びコンデンサ29dで構成されたものと見做す必要が
ある。但し、低周波領域では、DC特性と同様にコンデ
ンサ29dの影響は無視してよい。ところが、高周波領
域では、周波数の増加と共にコンデンサ29dのインピ
ーダンスが下がるので、帰還回路29Bのインピーダン
スRfが低下する。従って、トランスインピーダンスZ
tは、高周波領域で低下する。
加して出力電圧S20が大きくなれば、E−FET29
bのソース・ドレイン間の電圧が上昇して閾値Vthより
も大きくなり、該E−FET29bがオン状態になる。
そして、帰還回路29BのインピーダンスRfは低下
し、トランスインピーダンスが低下する。この時、DC
(直流)特性では、コンデンサ29dのインピーダンス
が大きいので、該コンデンサ29dは無視できる。その
ため、帰還回路29Bは、E−FET29bと抵抗29
cを直列接続したものに抵抗29aを並列接続したもの
と見做すことができる。AC(交流)特性では、E−F
ET29bは、ソース・ドレイン間の電圧が閾値Vthよ
りも小さい時にはオフ状態であり、直列に接続された抵
抗29c及びコンデンサ29dは無視できる。そのた
め、帰還回路29Bは、抵抗29aのみで構成されたも
のと見做すことができる。一方、E−FET29bのソ
ース・ドレイン間の電圧が閾値Vthよりも大きいときに
は、該E−FET29bがオン状態になり、帰還回路2
9Bは、抵抗29a、E−FET29b、抵抗29c、
及びコンデンサ29dで構成されたものと見做す必要が
ある。但し、低周波領域では、DC特性と同様にコンデ
ンサ29dの影響は無視してよい。ところが、高周波領
域では、周波数の増加と共にコンデンサ29dのインピ
ーダンスが下がるので、帰還回路29Bのインピーダン
スRfが低下する。従って、トランスインピーダンスZ
tは、高周波領域で低下する。
【0020】ここで、この種の帰還増幅回路では、帰還
回路29BのインピーダンスRfが低下すると、次式
(7)に示す入力インピーダンスZinが低下し、トラン
スインピーダンスZtの周波数帯域が向上し、入力信号
inの増加時において高周波領域でピーキングがでるこ
とがある。 Zin=Rf/(A+1) ・・・(7) 但し、A;増幅回路20Bの開放利得 ところが、本実施形態では、高周波領域でトランスイン
ピーダンスZtを低下させることにより、ピーキングに
よるトランスインピーダンスZtの増加を打ち消すよう
にしている。そのため、トランスインピーダンスZtの
周波数特性の平坦性に優れた帰還増幅回路が実現する。
以上のように、この第2の実施形態では、抵抗29cと
コンデンサ29dとを並列接続したものをE−FET2
9bに直列接続し、高周波領域でトランスインピーダン
スZtが低下するようにしたので、第1の実施形態の利
点に加え、入力信号inの増加時において高周波領域で
のピーキングを抑えることができる。
回路29BのインピーダンスRfが低下すると、次式
(7)に示す入力インピーダンスZinが低下し、トラン
スインピーダンスZtの周波数帯域が向上し、入力信号
inの増加時において高周波領域でピーキングがでるこ
とがある。 Zin=Rf/(A+1) ・・・(7) 但し、A;増幅回路20Bの開放利得 ところが、本実施形態では、高周波領域でトランスイン
ピーダンスZtを低下させることにより、ピーキングに
よるトランスインピーダンスZtの増加を打ち消すよう
にしている。そのため、トランスインピーダンスZtの
周波数特性の平坦性に優れた帰還増幅回路が実現する。
以上のように、この第2の実施形態では、抵抗29cと
コンデンサ29dとを並列接続したものをE−FET2
9bに直列接続し、高周波領域でトランスインピーダン
スZtが低下するようにしたので、第1の実施形態の利
点に加え、入力信号inの増加時において高周波領域で
のピーキングを抑えることができる。
【0021】尚、本発明は上記実施形態に限定されず、
種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば
次のようなものがある。 (a) 実施形態では入力端子INがD−FET21の
ゲートに直接接続された電流/電圧変換回路について説
明したが、本発明は、入力端子INが入力抵抗を介して
D−FET21のゲートに接続された反転増幅回路に対
しても適用できる。 (b) 各実施形態の受光素子PDは、アノードを負の
電源電位に接続し、カソードを入力端子INに接続する
ようにしてもよい。
種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば
次のようなものがある。 (a) 実施形態では入力端子INがD−FET21の
ゲートに直接接続された電流/電圧変換回路について説
明したが、本発明は、入力端子INが入力抵抗を介して
D−FET21のゲートに接続された反転増幅回路に対
しても適用できる。 (b) 各実施形態の受光素子PDは、アノードを負の
電源電位に接続し、カソードを入力端子INに接続する
ようにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、ゲートとドレインとを接続したE−FET及
び帰還抵抗で帰還回路を構成し、該E−FETのゲート
及びドレインとソースとの間の電圧によって該E−FE
Tのドレインとソースとの間のインピーダンスを制御す
るようにしたので、該E−FETのゲート電圧を外部か
ら制御することなく、該E−FETのゲート及びドレイ
ンとソースとの間の電圧の値に応じてトランスインピー
ダンスを調整できる。そのため、小信号入力時にはゲイ
ンを大きくし、大信号入力時にはゲインを小さくするこ
とができ、ダイナミックレンジの大きい帰還増幅回路を
実現できる。第2の発明によれば、第2の帰還抵抗とコ
ンデンサとを並列接続したものをE−FETに直列接続
し、高周波領域でトランスインピーダンスが低下するよ
うにしたので、第1の発明の効果に加え、入力信号の増
加時において高周波領域でのピーキングを抑えることが
できる。
によれば、ゲートとドレインとを接続したE−FET及
び帰還抵抗で帰還回路を構成し、該E−FETのゲート
及びドレインとソースとの間の電圧によって該E−FE
Tのドレインとソースとの間のインピーダンスを制御す
るようにしたので、該E−FETのゲート電圧を外部か
ら制御することなく、該E−FETのゲート及びドレイ
ンとソースとの間の電圧の値に応じてトランスインピー
ダンスを調整できる。そのため、小信号入力時にはゲイ
ンを大きくし、大信号入力時にはゲインを小さくするこ
とができ、ダイナミックレンジの大きい帰還増幅回路を
実現できる。第2の発明によれば、第2の帰還抵抗とコ
ンデンサとを並列接続したものをE−FETに直列接続
し、高周波領域でトランスインピーダンスが低下するよ
うにしたので、第1の発明の効果に加え、入力信号の増
加時において高周波領域でのピーキングを抑えることが
できる。
【図1】本発明の第1の実施形態の帰還増幅回路の回路
図である。
図である。
【図2】従来の帰還増幅回路の回路図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の帰還増幅回路の回路
図である。
図である。
20 増幅回路 29,29B 帰還回路 29a,29c 帰還抵抗 29b E−FET 29d コンデンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/06
Claims (2)
- 【請求項1】 入力端子の電圧を反転増幅した電圧を出
力信号として出力端子から出力する増幅回路と、設定さ
れた帰還量で前記出力信号の電圧を前記入力端子に帰還
する帰還回路とを、備えた帰還増幅回路において、 前記帰還回路は、 前記出力端子と前記入力端子との間に接続され、該出力
端子から該入力端子に対する前記出力信号の電圧の帰還
量を設定する帰還抵抗と、 予め閾値が設定されると共にゲート及びドレインが前記
帰還抵抗の一端に接続されかつソースが該帰還抵抗の他
端に接続され、該ゲート及びドレインと該ソースとの間
の電圧の値が該閾値よりも大きい時にインピーダンスが
低くなり且つ該ゲート及びドレインと該ソースとの間の
電圧の値が該閾値よりも小さい時にインピーダンスが高
くなることにより、前記帰還量を調整するエンハンスメ
ント型のFETとを、 備えたことを特徴とする帰還増幅回路。 - 【請求項2】 入力端子の電圧を反転増幅した電圧を出
力信号として出力端子から出力する増幅回路と、設定さ
れた帰還量で前記出力信号の電圧を前記入力端子に帰還
する帰還回路とを、備えた帰還増幅回路において、 前記帰還回路は、 前記出力端子と前記入力端子との間に接続され、該出力
端子から該入力端子に対する前記出力信号の電圧の第1
の帰還量を設定する第1の帰還抵抗と、 予め閾値が設定されると共にゲートとドレインとが接続
され、該ゲート及びドレインとソースとの間の電圧の値
が該閾値よりも大きい時にインピーダンスが低くなり且
つ該ゲート及びドレインと該ソースとの間の電圧の値が
該閾値よりも小さい時にインピーダンスが高くなること
により、前記出力端子から前記入力端子に対する前記出
力信号の電圧の第2の帰還量を設定するエンハンスメン
ト型のFETと、 前記FETに直列接続され、該FETと共に前記第2の
帰還量を設定する第2の帰還抵抗と、 前記第2の帰還抵抗に並列接続され、前記出力信号の周
波数に基づきインピーダンスが変化することによって前
記第2の帰還量を変化させるコンデンサとを、備えたこ
とを特徴とする帰還増幅回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9083710A JPH10284953A (ja) | 1997-04-02 | 1997-04-02 | 帰還増幅回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9083710A JPH10284953A (ja) | 1997-04-02 | 1997-04-02 | 帰還増幅回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10284953A true JPH10284953A (ja) | 1998-10-23 |
Family
ID=13810065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9083710A Withdrawn JPH10284953A (ja) | 1997-04-02 | 1997-04-02 | 帰還増幅回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10284953A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0817373A3 (en) * | 1996-06-25 | 1999-07-14 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Negative feedback amplifier |
US6246284B1 (en) | 2000-02-15 | 2001-06-12 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Negative feedback amplifier with automatic gain control function |
GB2443917A (en) * | 2006-10-31 | 2008-05-21 | Avago Tech Ecbu Ip | High dynamic range optical receiver amplifier, with feedback circuit including diode and impedance element |
JP2009088580A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-23 | Tdk Corp | 増幅回路及びこれを備える光ピックアップ |
KR101287650B1 (ko) * | 2011-09-30 | 2013-07-24 | 서강대학교산학협력단 | 적층 트랜지스터를 사용한 rf 전력 증폭기 |
-
1997
- 1997-04-02 JP JP9083710A patent/JPH10284953A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0817373A3 (en) * | 1996-06-25 | 1999-07-14 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Negative feedback amplifier |
US6246284B1 (en) | 2000-02-15 | 2001-06-12 | Oki Electric Industry Co., Ltd. | Negative feedback amplifier with automatic gain control function |
GB2443917A (en) * | 2006-10-31 | 2008-05-21 | Avago Tech Ecbu Ip | High dynamic range optical receiver amplifier, with feedback circuit including diode and impedance element |
US7474978B2 (en) | 2006-10-31 | 2009-01-06 | Avago Technologies Ecbu Ip (Singapore) Pte. Ltd. | High dynamic range optical receiver |
GB2443917B (en) * | 2006-10-31 | 2011-08-24 | Avago Tech Ecbu Ip | A high dynamic range optical receiver |
JP2009088580A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-23 | Tdk Corp | 増幅回路及びこれを備える光ピックアップ |
KR101287650B1 (ko) * | 2011-09-30 | 2013-07-24 | 서강대학교산학협력단 | 적층 트랜지스터를 사용한 rf 전력 증폭기 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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