JPH0816711B2 - 燃料集合体 - Google Patents

燃料集合体

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JPH0816711B2
JPH0816711B2 JP61018145A JP1814586A JPH0816711B2 JP H0816711 B2 JPH0816711 B2 JP H0816711B2 JP 61018145 A JP61018145 A JP 61018145A JP 1814586 A JP1814586 A JP 1814586A JP H0816711 B2 JPH0816711 B2 JP H0816711B2
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fuel assembly
rod
rods
enrichment
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三津雄 戎家
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、沸騰水型原子炉に用いられる燃料集合体に
関する。
〔従来の技術〕
以下、第11図を参照して従来沸騰水型原子炉に用いら
れている8×8型燃料集合体を説明する。ここで第11図
に従来の燃料集合体に係る縦断面図を示す。この燃料集
合体1は細長い円筒状燃料棒2が多数本結束された結束
体の上部が上部タイプレート3により、下部が下部タイ
プレート4によって接続されている。この結束体はスペ
ーサ5によって燃料棒2間が等間隔に保持されている。
前記結束体内には燃料棒2の他にウォータロッド6が組
込まれている。この結束体の外周はチャンネルボックス
7で包囲され、このチャンネルボックス7は上部が上部
タイプレート3に、下部が下部タイプレート4に接合さ
れている。
燃料棒2は被覆管内に図示しない円柱状のUO2燃料ペ
レットが多数装填されたものであり、この被覆管の上下
両端は上部端栓8及び下部端栓9で密閉されている。上
部端栓8は上部タイプレート3中の支持空所に挿入する
ことができる延長部を備えている。下部端栓9は下部タ
イプレート4中の支持空所に嵌合する嵌合部を備えてい
る。
また前記ウォータロッド6は下部に冷却水入口孔10が
設けられ、上部には冷却水出口孔11が設けられている。
そして、このウォータロッド6内を冷却水が下方から上
方へ流れる構成になっている。
以上の構成において従来の燃料集合体は、燃料健全性
を損なわないようにするため、単位長さ当たりの出力
(線出力密度)を制限値以下に抑える必要があり、出力
ピーキングをさげるように以下のような複雑な設計を行
っている。
燃料集合体横断面の熱中性子束分布は、沸騰水型原子
炉の場合に、水ギャップに面した最外周に配置された燃
料棒で最も高く内側の燃料棒では低くなっている。そこ
で、出力ピーキングを下げるため、各燃料棒の濃縮度を
通常4種類以上使用し、熱中性子束の高い外側の燃料棒
の濃縮度を下げている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
以上の構成において従来の燃料集合体では、局所出力
ピーキングを下げるために、熱中性子束の高い位置の濃
縮度を下げており、このために反応度損失を招き、燃料
の経済性が悪くなるという問題点があった。
本発明の目的は、燃料の経済性を向上させることので
きる燃料集合体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、内部に燃料物質が充填さ
れた燃料棒と、内部を冷却材が流通するウォータロッド
を9行9列に配してなる燃料集合体であって、燃料集合
体平均濃縮度が3.0重量%より大きい高濃縮度燃料集合
体において、この燃料集合体中最も高い濃縮度を有する
前記燃料棒を燃料集合体断面において最外周に配置し、
前記ウォータロッドの横断面積の合計が前記燃料棒の横
断面積の4倍以上であり、前記燃料集合体の燃料有効長
は、燃料有効長の下端から略1/3から1/2の位置で上部領
域と下部領域とに分割され、下部領域より上部領域のU
−235濃縮度を高くしてなることを特徴とする燃料集合
体を提供する。
〔作 用〕
このように構成されたものにおいては、中性子束分布
の高い水ギャップに面した最外周の濃縮度が従来より高
いため、中性子利用率が向上し、反応度利得を得ること
ができ、燃料の経済性が向上する。また、燃料有効長の
1/3〜1/2で上下領域に分割し、U−235濃縮度を変えて
いるため、燃料集合体の軸方向の出力分布をより平坦化
させることができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例にを説明
する。本発明の燃料集合体の横断面方向の配置について
第1〜第7実施例に示し、軸方向における分布について
第8〜第10実施例に示す。
本発明の第1実施例について、第1図を参照して説明
する。ここで第1図に本発明に係る燃料集合体の横断面
図を示す。なお、第11図と同一部分には同一符号を付し
その部分の構成の説明は省略する。第1図において、燃
料集合体12は燃料棒13とウォータロッド(図中Wで示
す)6を9行9列に配置して構成されている。この燃料
棒13はジルコニウム合金の円管の内面にバリア層が形成
された被覆管(図示せず)内に多数の燃料ペレットを装
填して構成している。また、燃料集合体の中央部にはウ
ォータロッド6が5本配置している。
沸騰水型原子炉の炉心(図示せず)は燃料集合体4体
に1体の割合で断面十字形状の制御棒14が挿入されてい
る。そして、この制御棒14に面する各燃料集合体12、12
の側壁側に形成された水ギャップの幅が、その反対側の
制御棒14に面しない各燃料集合体12、12の側壁側に形成
された水ギャップの幅と等しく形成されている(この炉
心を一般にC格子炉心と呼ぶ)。前記燃料棒13は第1図
中I,II,III,Gで示すように4種類の燃料棒が使用されて
いる。各燃料棒13のU−235の濃縮度は、第1表に示す
ように構成されている。
以上の構成によって、本発明の燃料集合体では、中性
子束分布の高い水ギャップに面した最外周の濃縮度が従
来技術より高いため、中性子利用率が向上し、反応度利
得を得ることができ、燃料の経済性を向上させることが
できる。しかも、燃料棒の濃縮度種類数が3種類以下に
することができるので、従来技術の4〜5種類と比べ
て、燃料製造時に使用する濃縮度パウダーの種類を削減
することができ、製造が簡略化され、製造コストも下げ
ることができる。さらに、燃料棒間の濃縮度差が小さい
ので、製造工場が取得している取扱い可能な燃料の最高
濃縮度が同じ場合において燃料集合体平均濃縮度を従来
技術より高くすることができる。長期サイクル運転対応
のためより高濃縮度の燃料設計が必要な場合、本発明を
実施すれば、製造工場の取扱い可能最高濃縮度を従来技
術より低くして製造出来、臨界安全がそれだけ楽となり
製造コストが低減出来る。
次に本発明の第2実施例を第2図を参照して説明す
る。なお、第2図において、第1図と同一部分には同一
符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。第2図
において、燃料集合体15のウォータロッド16は直径が燃
料棒13の直径より大きく形成されている。以上の構成に
よって、本発明の第1実施例と同様の効果を得ることが
でき、さらには、ウォータロッド16の占有面積を広くし
たので燃料集合体中央部の熱中性子束が高くなり、燃料
集合体中央部の中性子利用率を高くすることができ、し
かも出力ピーキングを下げることができる。
さらに本発明の第3実施例を第3図を参照して説明す
る。なお、第3図において、第1図と同一部分には同一
符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。第3図
において、燃料集合体17のウォータロッド18は燃料棒13
の略5本分に相当する部分を横断面十字形状の中空管に
て形成している。
以上の構成によって、本発明の第2実施例と同様の効
果を得ることができ、さらにはウォータロッド5本以上
の燃料棒領域を占める一体構造になっているので燃料集
合体中央部により効率的に冷却水を導びくことができ
る。それにともなって、中央部の中性子利用率を向上さ
せることができるので、燃料経済性が良くなり、局所出
力ピーキングを下げる(横断面の出力分布を平坦化させ
る)ことができる。
次に第4図を参照して、本発明の第4実施例を説明す
る。なお、第4図において、第1図と同一部分には同一
符号を付し、その部分の構成の説明は省略する。第4図
において、燃料集合体19のウォータロッド20は、燃料棒
13の略4本分に相当する中空円筒にて構成されている。
以上の構成によって、本発明の第3実施例と同様の効果
を得ることができ、さらにはウォータロッドが円筒形状
であるため製造が第3の実施例より容易に実施すること
ができる。
さらに第5図を参照して、本発明の第5実施例を説明
する。なお、第5図において、第1図と同一部分には同
一符号を付しその部分の構成の説明は省略する。第5図
において、燃料集合体21内には燃料棒13の略4本分に相
当する中空円筒の太径ウォータロッド(第5図中W1で示
す)22と燃料棒13と略同径の細径ウォータロッド(第5
図中W2で示す)23が収納されている。以上の構成によっ
て、本発明の第4実施例と同様の効果を得ることがで
き、2本の細径ウォータロッド23を制御棒14側に配置さ
せたのでより、出力ピーキングをより下げることができ
る。
次に第6図を参照して本発明の第6実施例を説明す
る。なお、第6図において、第1図と同一部分には同一
符号を付しその部分の構成の説明は省略する。第6図に
おいて、燃料集合体24のウォータロッド25は、燃料棒13
の略9本分に相当する中空角筒にて構成されている。以
上の構成によって、本発明の第4実施例と同様の効果を
得ることができる。
さらに第7図を参照して本発明の第7実施例を説明す
る。なお、第7図において、第1図と同一部分には同一
符号を付しその部分の構成の説明は省略する。第7図に
おいて、本発明の第7実施例に示される燃料集合体30は
制御棒14に面する各燃料集合体30、30の側壁側に形成さ
れた水ギャップの幅が、その反対側の制御棒14に面しな
い各燃料集合体30、30の側壁側に形成された水ギャップ
の幅より広く形成されている(この炉心を一般にD格子
炉心と呼ぶ)。前記燃料棒31は図中41,42,43,44,45,G3
で示すように6種類の燃料棒が使用されている。各燃料
棒31のU−235の濃縮度は、第2表に示すように構成さ
れている。
以上の構成によって、本発明の第7実施例に係る燃料
集合体によれば、本発明の第1実施例と同様の効果を得
ることができ、さらには従来D格子炉心では燃料棒の濃
縮度の種類が7〜8種類であったが、本発明の第7実施
例によれば5種類以下にすることができるので製造が簡
略化され、燃料棒間の濃縮度差を小さくすることができ
る。
また、沸騰水型軽水炉では、蒸気泡(ボイド)の発生
のため、軸方向上部の出力が低下する。そのため、軸方
向下部のピーキングが高くなる傾向があるため、従来技
術の8行8列の燃料集合体では、燃料集合体に課せられ
た熱的な運転制限値を守るために、燃料集合体の下部領
域の平均濃縮度を上部領域のそれよりも低くするか、燃
料集合体の下部領域の可燃性毒物含有量を上部領域のそ
れよりも多くする軸方向出力分布平坦化設計を必要とし
た。その結果、中性子束分布の高い軸方向下部の中性子
経済性が悪くなり、燃料経済性を悪くしていた。本発明
の9行9列の燃料集合体では約20%燃料棒本数が多くな
るため、線出力密度が約20%低くなる特性を持っている
ので、軸方向燃料設計においても、燃料経済性を向上さ
せる設計が可能となる。
ここで第8図から第10図を参照して、本発明の軸方向
における分布についての実施例を説明する。第8図
(a)は縦軸に燃料有効長をとり横軸にU−235の濃縮
度差を示す本発明の第8実施例の特性図を示す。第8図
(a)の実線Aに示すように、出力の低い燃料集合体の
上端部及び下端部には天然ウランから成る天然ウランブ
ランケットが配置されている。そして両端部を天然ウラ
ンブランケットにした分だけ出力の高い軸方向の中央部
の濃縮度を高める。このように構成された本発明の第8
実施例に係る燃料集合体は同じ平均濃縮度であって軸方
向の濃縮度が一様な燃料集合体に比べて反応度利得を得
ることができる。なお、最も効果的な天然ウランブラン
ケット部の軸方向長さは、軸方向上端部で燃料有効長の
約1/12、軸方向下端部で燃料有効長の約1/24である。
また、第8図(a)の破線Bに示すように下端から燃
料有効長の1/3〜1/2で2領域に分割し、下部領域より上
部領域の濃縮度を増加させれば燃料集合体の軸方向の出
力分布をより平坦化させることができる。
次に第8図(b)を参照して本発明の第9実施例につ
いて説明する。ここで第8図(b)に縦軸に燃料有効長
をとり横軸に可燃性毒物、例としてガドリニア濃度をと
った燃料集合体の特性図を示す。第8図(b)におい
て、実線Cに示すように燃料集合体を上端から燃料有効
長の1/3の位置で上下2領域に分割し、燃料集合体の下
部領域の平均可燃性毒物含有量を上部領域のそれよりも
低くする。このように構成された本発明の燃料集合体で
は、中性子束の多い、下部領域の中性子経済が良くな
り、反応度利得を得ることができる。さらに、上部領域
の可燃性毒物の含有量が多いので、沸騰水型原子炉の炉
停止余裕を増加させる方向となる。このように可燃性毒
物含有量が異なる燃料棒は燃料集合体内の全部の可燃性
毒物入り燃料棒に適用することも可能であるが、第9図
に示す燃料集合体26のように、部分的に採用する事も考
えられる。第9図において燃料棒G1の可燃性毒物含有量
は軸方向のウラン濃縮部における全長で同一にしてお
り、燃料棒G2の可燃性毒物含有量は第8図(b)の実線
Cに示すように下部領域の方が上部領域より少なく構成
されている。以上の構成によって、第8図(b)に示し
た本発明の第9実施例と同様の効果を得ることができ
る。
次に本発明の第10実施例に係る燃料集合体を第8図
(c)及び第10図を参照して説明する。なお、第10図に
おいて、第4図と同一部分は同一符号を付しその部分の
構成の説明は省略する。第8図(c)及び第10図におい
て、燃料集合体27の冷却効果の低い場所には短尺燃料棒
(図中Pで示す)28が配置されている。この冷却効果の
低い位置とは、その燃料棒自身が局所出力ピーキングが
高く、かつその周囲の燃料棒の局所出力が高い場合であ
る。本実施例においては、燃料集合体の最外周の角部か
ら2番目と3番目の位置の燃料棒の局所出力分布が高い
設計になっている。これによって、最外周から第2周目
の角部に短尺燃料棒28を配置する構成になっている。ま
た、本発明においては、制御棒価値の増大並びに圧力損
失低減の観点から最外周から第2周目の角部から4本目
の位置にも短尺燃料棒28を配置しているが、圧力損失に
余裕があれば制御棒14側の2本のみを短尺燃料棒28にし
てもよく、さらにはその部分を一般の燃料棒にしても
よい。また、燃料棒の一部を第8図(a)の様にする
と、さらに軸方向の出力が平坦化される。
すなわち、燃料棒の一部は第8図(a)の破線Bの様
に燃料有効長の約1/12の長さの上部ブランケット領域、
約1/24の長さの下部ブランケット領域を有し、中央部は
燃料有効長下端から1/3〜1/2の軸方向位置に濃縮度の区
切り目を有し、上部の濃縮度の方が下部の濃縮度より高
くする。燃料棒の一部は第8図(a)の実線Aの様に燃
料有効長の約1/12の長さの上部ブランケット領域、約1/
24の長さの下部ブランケット領域を有し、中央部は一様
濃縮度とする。燃料集合体全体としては短尺燃料棒が存
在する下部約2/3の領域で、平均濃縮度の段差がつく。
以上の構成によれば、短尺燃料棒を出力が高く冷却効
果の低い、つまり限界出力的に厳しい位置に配置したの
で、燃料集合体の限界出力が向上し、且つ炉心上部の減
速材領域が増加して中性子経済が良くなる。更に冷却材
の2相流部の流路断面積が増加し圧力損失が低下し、原
子炉再循環ポンプ動力が低減出来る。また、上部領域の
燃料棒が少ないので、通常の約1.0の密度の冷却水が充
満する原子炉停止時には十分中性子が減速熱化して制御
棒価値を増加する事、水による中性子吸収が増加する事
により原子炉停止余裕を増加させる事ができる。
また、燃料棒本数が従来8行8列の燃料集合体より多
い事により線出力密度が低減されるので、燃料有効長上
下端の天然ウラン領域長さを、従来のそれぞれ1/24の長
さであったので、上端部1/12、下端部1/24に長くして、
その分中央領域のインポータンスの高い領域の平均濃縮
度を増加する事によって、燃料の経済性がより高められ
ている。
また、従来BWRにおいてボイド率の軸方向分布の影響
で、出力が高い下方約2/3の領域で、燃料棒本数が多い
ので冷却材流の圧損の増加を緩和しつつ、効率的に線出
力密度を下げる事が出来る。この燃料棒本数の多い領域
内で上方の濃縮度差を下方より高くして有効に軸方向出
力の平坦化を行うと、燃料経済性が向上する。
つまり、短尺燃料棒が存在する下部では反応度は冷却
水密度が同じであれば短尺燃料棒が存在しない場合より
も高いので、従来の燃料棒本数が軸方向に一様な燃料よ
りも下部出力ピークが大きくなる傾向にある。本発明に
よれば短尺燃料棒が存在する軸方向領域のほぼ中央(燃
料有効長の下端から約1/3)に燃料棒の一部で上下濃縮
度差を設ける事により平坦化出来る。これはBWRにおけ
るボイド率の軸方向分布に短尺燃料棒の効果が加わるの
で、濃縮度の区切りを下部から1/3の距離に近づけた方
がより軸方向出力分布の平坦化の効果がある。
この結果、9行9列の燃料集合体において、燃料棒本
数の増加による平均線出力密度の低下を利用して、燃料
の水平断面の局所出力ピーキングを燃料束外周部ででき
るだけ高くして、反応度利得を稼ぎながら、8行8列の
燃料集合体と同じ最高線出力密度の範囲内での運転がサ
イクル中安定に達成される。
また、第8図(b)実線Cで示すように、前記燃料集
合体の燃料有効部のガドリニア分布をほぼ上下2領域に
燃料有効長の上端から1/3の位置で分割し、ガドリニア
添加燃料棒の一部で下部領域より上部領域のガドリニア
量を多くする。
この構成によれば、燃料有効長の上部1/3のガドリニ
ア量がその下部より多い軸方向ガドリニア分布により、
サイクル初期から中期にかけての軸方向出力分布が下方
ピーク気味になる。そして、サイクル末期には上部のガ
ドリニアがほぼ燃える。この下方は蒸気ボイド率が少な
いので反応度が高い事と相俟って、燃料棒本数が増加し
て平均線出力が低下出来る効果を、燃料棒本数の少ない
従来8行8列燃料集合体と同様の線出力密度にまで軸方
向出力ピーキングの増加特性を有する燃料集合体を用い
て運転することによって、下部領域の中性子経済が良く
なる。また、短尺燃料の採用により下部(約2/3の領
域)の燃料インベントリーが増加した設計であり下部2/
3の反応度が上部1/3の反応度よりもより長く高反応度を
維持するので、その分サイクル末期に下部の反応度が高
い傾向になるのを、前記上下濃縮度分布と上下ガドリニ
ア量分布で補正して、サイクル末期の下部反応度を燃焼
度推移の中性子無限増倍率の特性図で、k∞のピーク値
を過ぎる様に設定出来るので、サイクル末期の軸方向出
力分布を中央ピークまたは、上方ピークに移行出来る。
その結果、サイクル末期の炉心平均ボイド率が低下し、
その分炉心反応度が増加し、燃料経済性が増加する。
また、9行9列の燃料集合体においては、燃料集合体
のほぼ中央に燃料棒4本分以上の空間面積を占めるウォ
ーターロッドを配置しないと、その局所出力分布特性か
ら燃料束の最外周の一部の燃料棒に最高濃縮度の燃料ペ
レットを装填して、燃料経済性の良い燃料集合体を設計
する事はできない。
〔発明の効果〕
本発明に係わる燃料集合体によれば、燃料集合体中最
も高い燃料ペレット濃縮度を有する燃料棒を最外周に配
置した経済的な燃料を実現し、安定に軸方向の線出力密
度分布が最大線出力密度を満たした原子炉の運転が出来
る。
【図面の簡単な説明】
第1図から第7図はそれぞれ本発明の燃料集合体の第1
実施例から第7実施例を示す横断面図、第8図(a),
(b)はそれぞれ本発明の燃料集合体の第8実施例から
第9実施例に係る燃料集合体の特性図、第8図(c)は
本発明の第10実施例に用いる短尺燃料棒と一般燃料棒と
を比較する概略図、第9図及び第10図は本発明の燃料集
合体の第9実施例及び第10実施例を示す横断面図、第11
図は従来の燃料集合体を示す縦断面図である。 12,15,17,19,21,24,26,27,30……燃料集合体 13,31……燃料棒 16,18,20,25……ウォータロッド 22……太径ウォータロッド 23……細径ウォータロッド 28……短尺燃料棒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に燃料物質が充填された燃料棒と、内
    部を冷却材が流通するウォータロッドを9行9列に配し
    てなる燃料集合体であって、燃料集合体平均濃縮度が3.
    0重量%より大きい高濃縮度燃料集合体において、この
    燃料集合体中最も高い濃縮度を有する前記燃料棒を燃料
    集合体断面において最外周に配置し、前記ウォータロッ
    ドの横断面積の合計が前記燃料棒の横断面積の4倍以上
    であり、前記燃料集合体の燃料有効長は、燃料有効長の
    下端から略1/3から1/2の位置で上部領域と下部領域とに
    分割され、下部領域より上部領域のU−235濃縮度を高
    くしてなることを特徴とする燃料集合体。
  2. 【請求項2】前記燃料集合体の内、少数本の燃料棒は短
    尺燃料棒であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の燃料集合体。
  3. 【請求項3】前記燃料棒は上端から燃料有効長の略1/12
    の範囲と下端から燃料有効長の略1/24の範囲に天然ウラ
    ンを配してなることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の燃料集合体。
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JPS60224092A (ja) * 1984-04-20 1985-11-08 株式会社東芝 燃料集合体

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