JPH08166735A - 熱定着装置 - Google Patents

熱定着装置

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JPH08166735A
JPH08166735A JP7134098A JP13409895A JPH08166735A JP H08166735 A JPH08166735 A JP H08166735A JP 7134098 A JP7134098 A JP 7134098A JP 13409895 A JP13409895 A JP 13409895A JP H08166735 A JPH08166735 A JP H08166735A
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和人 岸
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武 竹本
Takashi Kimura
隆 木村
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    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2053Structural details of heat elements, e.g. structure of roller or belt, eddy current, induction heating
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B3/00Ohmic-resistance heating
    • H05B3/0095Heating devices in the form of rollers

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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  • Control Of Resistance Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】立上り時間の短縮により、所望の発熱量を低い
消費電力で得ることのできる経済性の高い熱定着装置を
提供する。 【構成】発熱層を有する筒状の発熱部材としての発熱ロ
ーラ1と、この発熱ローラ1の筒内部に少なくとも一部
を対応させて配設される第1の押圧部材としての押圧部
材2と、発熱ローラ1の筒外部に少なくとも一部を対応
させて配設される第2の押圧部材としての加圧ローラ3
と、押圧部材2もしくは加圧ローラ3のうちの少なくと
も一方を他方に付勢することにより押圧部材2もしくは
加圧ローラ3に発熱ローラ1を圧接させる方向に付勢す
る付勢手段4とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機及びプリンタ等
における熱定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機及びプリンタ等の電子写真方式に
よる画像形成装置では、一般に、記録紙に付着(転写)
した現像剤(トナー)を加熱溶融することで定着を行う
加熱ローラ定着法による定着装置が用いられている。こ
の加熱ローラ定着法による代表的な定着装置は、内部に
ハロゲンランプを備えた加熱ローラに加圧ローラを圧接
配置し、この加熱ローラと加圧ローラとのニップ部に転
写紙を搬送することにより、ハロゲンランプの発熱を利
用して、加熱ローラと加圧ローラとのニップ部で転写紙
上の現像剤を溶融定着させるように構成されている。
【0003】ところが、このような構成の定着装置で
は、加熱ローラが現像剤の溶融に必要な温度まで昇温す
るのに数分の時間を要するため、その立上り時間が長く
なる。このため、この種の定着装置において、操作開始
後の速やかな記録(コピーまたはプリント)開始という
操作性の向上を実現すためには、記録動作を行っていな
い待機時においても、その定着部(ハロゲンランプ)に
電力を供給し、加熱ローラを常時一定の温度に保ってお
く必要がある。しかしながら、上述のように定着部に常
時電力を供給するようにした定着装置は、画像形成装置
全体の消費電力量に対する待機時消費電力の占める割合
が大きく、画像形成装置の低消費電力化の妨げとなって
いる。
【0004】このような不具合を解消すべく、従来、加
圧ローラ(圧接ローラ)を中空構造として、その熱容量
を小さくすることで、加圧ローラの表面温度の速やかな
温度上昇を実現する構成の、実開平6−25850号公
報記載の「定着装置」が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の実開平6−25850号公報記載の「定着装置」で
は、加圧ローラの表面が、加熱ローラを通して二次的に
加熱されるため、その立上り時間の短縮効果には限界が
あり、その待機時における加熱ローラへの電力供給を解
消できるまでには至っていない。
【0006】そこで、加熱ローラの表面を抵抗発熱体で
形成した表面発熱型の熱定着装置が提案されている(例
えば、特開昭64ー86185号後公報)。上記公報に
よれば、熱伝導率が比較的悪い材料である、フェーノー
ル樹脂、ガラス、アルミナセラミックス、あるいはステ
ンレスローラ等を用いたパイプの表面に発熱抵抗層を形
成し、その層の両側に電極を接続し、さらに、発熱抵抗
層の上面に絶縁層を配置して自己発型の加熱ローラが構
成されている。また、ホーロー加工したアルミニュウム
パイプの場合、肉厚を0.5〜1.5mmに設定するこ
とにより室温から、例えば、180℃までの間での温度
の立上り(ウォームアップ)に要する時間が10秒以下
であることが示されている。
【0007】この発熱ローラを定着装置の加熱ローラと
して用いれば、ローラ表面で熱が発生するので、その加
熱効率が高まり、立ち上げ時間の大幅な短縮が可能とな
る。しかしながら、この発熱ローラに対する待機時間の
電力供給を解消するためには、その立上りを速くしなけ
ればならず、そのためには、その基体の熱容量を小さく
することが効果的であることが判っている。
【0008】さらに、加熱ローラの温度の立上りを向上
させるために、上記基体の熱容量を小さくするには、発
熱ローラの基体の体積を小さくすればよく、また、基体
の体積を小さくするには、基体の径を小さく、且つ、基
体の厚さを薄くすればよい。しかしながら、一般に、転
写紙にトナーを効率よく定着させるためには、発熱ロー
ラと加圧ローラとの間に十分なニップを得るべく、加圧
ローラの発熱ローラへの大きな圧接力を必要とする。こ
のため、上述のような方法により単純に基体の体積を小
さくしただけの発熱ローラでは、その加圧時における基
体の撓みが大きく、発熱ローラの機械的強度が低下する
不具合がある。
【0009】このようなローラの撓みを防止することを
目的とした従来の技術として、特公昭63−24987
5号公報記載の「加熱定着装置」が知られている。この
加熱定着装置は、ヒートローラを加圧ローラと撓み防止
ローラで挾み込むことによって、ヒートローラの撓みの
発生を低減させるように構成されている。しかしなが
ら、この方式では、加圧ローラと撓み防止ローラとでヒ
ートローラを上下から挾み込んでいるため、ヒートロー
ラ自体に相応の強度が必要となり、上述のようにヒート
ローラの基体の厚さを薄くしてその熱容量を小さくした
場合には、ヒートローラ自体が加圧ローラと撓み防止ロ
ーラとの挾み込みの圧力により破壊されてしまい、高速
機への対応が困難となる。
【0010】上述したように、現状では、速やかな温度
上昇を得られ、且つ、高速機に対応できるだけの強度を
持った加熱手段を有する熱定着装置は実現されていな
い。
【0011】しかも、加熱ローラの温度の立上りに要す
る時間を短縮するには、加熱ローラの抵抗発熱体に印加
される電力を多くして発熱量を多くすることが必要とな
る。従って、パイプ表面に位置する抵抗発熱層や電極
が、例えば、特開昭63ー11980号公報に示されて
いるように、各部で熱膨張をきたし、これにより、パイ
プ表面と抵抗発熱体層との接合が壊されて抵抗発熱層が
剥がれたり、あるいは、抵抗発熱層と電極との間にも剥
離やクラックが発生しやすくなる。このような現象が発
生すると、加熱ローラとしての機能を発揮することがで
きなくなる。この現象は、パイプ構造体として用いられ
るフェノール樹脂、ガラス、アルミナセラミックスある
いは各種ホーロー等の材料と発熱抵抗層との間において
も同じように発生する。
【0012】そこで、本発明の第1の目的は、上述の点
に鑑み、立上り時間の短縮により、所望の発熱量を低い
消費電力で得ることのできる経済性の高い熱定着装置を
提供することにある。
【0013】本発明の第2の目的は、低コストで耐久性
が高く、且つ、温度の立上り特性に関しても良好な結果
が得られる熱定着装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、発熱層を有する筒状の発熱部材と、該
発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設さ
れる第1の押圧部材と、該発熱部材の筒外部に少なくと
も一部を対応させて配設される第2の押圧部材と、上記
第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少なく
とも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢するこ
とにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材
に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢手段
と、を具備することを特徴としている。
【0015】本発明は、抵抗発熱体からなる発熱部材を
有するガラスパイプ構造体と、上記発熱部材を保護する
保護層とを有する発熱ローラを備えた熱定着装置におい
て、上記ガラスパイプ構造体の周壁の厚さをt(m
m)、上記発熱部材に印加する電力密度をW(W/cm
2)とした時、 W≦−6t+10・・・・・ W≧3t+1・・・・・・・ t≧0.2・・・・・・・・ の各式を同時に満足する前記電力密度Wで駆動される上
記発熱部材と、厚さ(t)を設定された発熱ローラを備
えていることを特徴としている。
【0016】さらに本発明は、ガラスパイプ構造体の中
空部に上記ガラスパイプ構造体よりも大きなヤング率を
有する支持部材を設け、上記ガラスパイプ構造体と上記
支持部材との間に上記ガラスパイプ構造体よりも熱伝導
率の小さい断熱部材を設けたことを特徴としている。
【0017】
【作用】本発明では、互いに対応して配置されている第
1および第2の押圧部材により発熱部材が挾持されるこ
とになるので、発熱部材の撓み変形が阻止される。
【0018】また発明では、発熱部材の肉厚を薄くした
場合でも、その周壁が第21、第2の押圧部材により挾
持される。
【0019】温度の立上りに関し、本発明者は、印加さ
れる電力密度とガラスパイプ構造体の壁の肉厚との間に
比例関係があることを推考した。そこで、この関係を基
にして、ヒートサイクルテストを実験したところ、表1
に示す結果を得た。
【0020】
【表1】
【0021】なお、この実験は、倍加する関係の電力密
度を設定し、室温から200℃に達するまで加熱し、そ
の後、ファンにより徐冷して室温に戻すというサイクル
を繰返すことによって耐久性を観察する方法を採用し
た。
【0022】電力密度を高めるに従い立ち上がり時間は
減少するものの、やみくもに電力密度を大きくすると、
表1に示す結果から明らかなように、消費電力の増加以
外にも色々な弊害が発生する。
【0023】そこで、さらに本発明では、ガラスパイプ
構造体の周壁の厚さ(肉厚)を考慮することにより、周
壁の表裏面での温度差を小さくすることによりガラスパ
イプ構造体自体の熱膨張が妨げらるのを防止することが
でき、しかも、肉厚を薄くすることによって抵抗発熱層
の温度上昇に対する追随性を良化させて発熱ローラの温
度の立ち上がり特性を向上させることができる。
【0024】さらに加えて本発明では、ガラスパイプ構
造体の中空部に設けられている支持部材が補強部材とし
て用いられ、加圧ローラからの押圧力による発熱ローラ
側の撓み変形が抑制される。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に
説明する。
【0026】図1(a)及び図1(b)に、本発明の請
求項1記載の熱定着装置の実施例の正面及び側面の概略
断面を示す。この熱定着装置は、発熱層を有する筒状の
発熱部材としての発熱ローラ1と、この発熱ローラ1の
筒内部に少なくとも一部を対応させて配設される第1の
押圧部材としての押圧部材2と、発熱ローラ1の筒外部
に少なくとも一部を対応させて配設される第2の押圧部
材としての加圧ローラ3と、押圧部材2もしくは加圧ロ
ーラ3のうちの少なくとも一方を他方に付勢することに
より押圧部材2もしくは加圧ローラ3に発熱ローラ1を
圧接させる方向に付勢する付勢手段4と、を具備してい
る。
【0027】この構成によれば、図1(a)及び図1
(b)において、発熱ローラ1を駆動することにより、
この発熱ローラ1に撓みを生じることなく加圧ローラ3
が従動回転されるので、この発熱ローラ1と加圧ローラ
3との間のニップ部nに、トナー画像の形成された転写
紙(図示せず)を通紙することにより、転写紙上にトナ
ー画像を乱すことなく定着させることができる。ここ
で、加圧ローラ3を駆動し、発熱ローラ1を従動回転さ
せるように構成してもよい。
【0028】本実施例における発熱ローラ1は、アルミ
(Al)、鉄(Fe)、あるいはそれらの合金などから
なる金属に、セラミック層,耐熱高分子層,アルマイト
などの酸化膜等からなる絶縁層を形成した部材、もしく
は、セラミック、ガラス、耐熱プラスチックなどの絶縁
体を基体とし、この基体を筒もしくはベルトのような筒
状(中空形状)に形成すると共に、セラミック発熱体,
ニクロム,Ta2N,RuO2,Ag/Pd等の発熱抵
抗を、溶射,塗布,印刷などにより、この基体に面状も
しくは線状に形成して構成され、その発熱抵抗が通電さ
れることによって発熱する。もしくは、発熱セラミック
ヒータ等、発熱体を筒状に形成したものを発熱ローラと
してもよい(例えば、東海高熱工業(株)製のインフラ
レックス・バークヒータなど)。
【0029】押圧部材2は、ヤング率が高いFeやAl
等の金属、もしくは、セラミックやプラスチック等の非
金属の何れでもよいが、コストなどの点から、鉄、アル
ミ、あるいはそれらの合金が望ましく、また、熱伝導率
の低い素材が望ましい。更に、その形状としては、その
両端部への軸受の取り付け構成の容易化を図るために、
図1(a)に示すように、そのローラ長が発熱ローラ1
のローラ長よりも長く、その両端部が発熱ローラ1を貫
通して突出するような形状とすることが望ましい。
【0030】加圧ローラ3は、シリコンゴム等の離型性
のよいゴム層3aを、金属ローラからなる芯金3bに設
けて構成されており、発熱ローラ1の筒外部の押圧部材
2と対向する部位に配設されることにより、押圧部材2
とで発熱ローラ1を挾み込む。 付勢手段4は、コイル
バネもしくは板バネ等の加圧機構からなり、発熱ローラ
1に加圧ローラ3を圧接させる。これにより、押圧部材
2と加圧ローラ3との両方が発熱ローラ1に密着され、
この押圧部材2と加圧ローラ3とで発熱ローラ1が挾み
込まれ、この発熱ローラ1と加圧ローラ3との間に、転
写紙を加熱・搬送するためのニップ部(相互圧接部)n
が形成される。
【0031】本実施例によれば、発熱ローラ1として中
空の基体を使用しても、その撓みの発生を解消させるこ
とができるので、装置の発熱体として熱容量の小さな発
熱ローラを用いることができる。これにより、発熱ロー
ラの昇温時間の短縮ができ、待機時の予熱(プレヒー
ト)の必要がなくトータルでの消費電力を大幅に低減さ
せることの可能な熱定着装置を得ることができる。ま
た、これまで発熱ローラ1の外径を大きくして断面2次
モーメントを大きくすることにより、その撓み量を小さ
くしているが、本実施例によれば、同じ撓み量の発熱ロ
ーラではその外径を小さくでき、更に、発熱ローラ1の
撓みを防止するための押圧部材2を発熱ローラ1の内側
に備えているので、この押圧部材2を発熱ローラ1の外
側に配設したものより、その全体の構成を小型化でき、
高速機に必要な高い圧接力に耐え得る十分な機械強度を
有する熱定着装置を実現できる。
【0032】図2に、本発明の請求項2記載の熱定着装
置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、押圧部材2
の形状を、回転自由なローラ形状に形成したことを特徴
としている。このように、押圧部材2を回転自由なロー
ラ形状に形成することにより、その発熱ローラ1との摩
擦が低減され、発熱ローラ1及び押圧ローラ2の摩耗が
少なくなって装置寿命を延ばすことができる。また、発
熱ローラ1及び押圧ローラ2の摩耗による金属粉の発生
に伴ったトナー画像の乱れが低減され、画像劣化を抑え
ることができる。更に、発熱ローラ1と押圧ローラ2と
の間の摩擦力の低減により、発熱ローラ1の駆動力を減
らすことができ、その駆動装置の小型化、軽量化、及び
低消費電力化を図ることができる。
【0033】図3に、本発明の請求項3記載の熱定着装
置の実施例の概略断面を示す。
【0034】本実施例は、上記のローラ形状からなる押
圧部材2を、円筒状に形成したことを特徴としている。
押圧部材2は、図2に示した実施例のように、同じ径で
あれば、より曲げ剛性の高い円柱状であることが望まし
いが、その剛性が許容範囲にある場合には、本実施例の
ような、より重量が軽くて熱容量の小さい円筒状が望ま
しい。このように、押圧部材2を円筒状に形成すること
により、同じ径を持つ円柱形状の押圧部材に比較して、
その重量が軽減されて熱容量が小さくなる。従って、本
実施例の押圧部材2を用いることによって、より少ない
熱エネルギーの供給で所定の温度に到達させることがで
きるので、立上りが速く、且つ、消費電力の低い熱定着
装置を得ることができる。
【0035】図4に、本発明の請求項4記載の熱定着装
置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、押圧部材2
と発熱ローラ1との間に、断熱部材5を配設したことを
特徴としている。ここで、断熱部材5は、耐熱性が有
り、且つ、押圧部材2よりも熱伝導率の低い素材、例え
ば、フェノール樹脂等の樹脂や石綿などの素材、から形
成される断熱層を有している。なお、この断熱部材5と
しては、望ましくは、発熱ローラ1の熱伝導率よりも低
い方がよい。この断熱部材5の形状は、発熱ローラ1の
長手方向に長く、発熱ローラ1の内径よりも小さな曲率
部を有し、発熱ローラ1の内側に接するように形成され
ている。本実施例の断熱部材5は、図4(a)に示すよ
うに、その長さが発熱ローラ1の長さよりも短く発熱ロ
ーラ1の筒内部に収まるように形成されているが、この
断熱部材5の長さは、その端部が発熱ローラ1の端部か
ら突出するように発熱ローラ1よりも長く形成してもよ
い。この断熱部材5は、発熱ローラ1及び加圧ローラ3
が回転する際に、発熱ローラ1に対して摺接される。こ
のように、発熱ローラ1と押圧部材2との間に、断熱層
を有する断熱部材5を設けることにより、発熱体から押
圧部材2への熱の伝達を妨げて、発熱部の発する熱エネ
ルギーを有効に利用することができる。従って、本実施
例によれば、より少ない熱エネルギーの消費、及び、短
時間での発熱体の温度上昇を図ることができ、消費電力
の低い熱定着装置を得ることができる。
【0036】図5に、本発明の請求項5記載の熱定着装
置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、上述した断
熱部材5を円筒状に形成し、この断熱部材5の中空部内
に押圧部材2の少なくとも一部を対応させて配設したこ
とを特徴としている。ここで、断熱部材5を柔軟な素材
で形成した場合には、この断熱部材5の中空部内に配設
した支持部材6を使用して断熱部材5を支持する。な
お、この支持部材6は、断熱部材5の材質・形状等によ
り必要としない場合も有る。この断熱部材5は、発熱ロ
ーラ1及び加圧ローラ3が回転する際に、発熱ローラ1
との接触部において、発熱ローラ1と略等しい線速で回
転される。このように、断熱部材5を回転自由な円筒状
に形成することにより、その発熱ローラ1との摩擦によ
る摩耗が低減され、その製品寿命を延ばして製品コスト
を抑えることが可能となる。また、発熱ローラ1と断熱
部材5との間の摩擦が低減されたことにより、発熱ロー
ラ1を小さな駆動力で駆動でき、その駆動装置の小型化
により、熱定着装置の小型化及び低消費電力化を図るこ
とができる。
【0037】図6に、本発明の請求項6記載の熱定着装
置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、上記の断熱
部材5を、剛性を有する部材で形成したことを特徴とし
ている。すなわち、本実施例の断熱部材5は、発熱ロー
ラ1の内径よりも小さい外径の円筒体で形成され、その
内部に押圧部材2が挿通されている。この断熱部材5
は、それ自体で形状を維持できる剛性を有する素材で形
成されており、図5に示した支持部材6を必要とせず
に、発熱ローラ1及び加圧ローラ3が回転する際に、発
熱ローラ1との接触部において、発熱ローラ1の線速度
に合わせて回転される。本実施例によれば、筒形状に形
成された断熱部材5が剛性を有することにより、その回
転が容易になり、且つ、その構成が簡単になるので、コ
ストの低減が図れる。また、断熱部材5が簡単な構成で
あるので、スムーズな回転が得られ、振動などによるト
ナー画像の劣化を抑えることができる。
【0038】図7に、本発明の請求項7記載の熱定着装
置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、断熱部材5
と押圧部材2とを一体化させて構成したことを特徴とし
ている。すなわち、本実施例では、円筒状に形成した断
熱部材5の内径を押圧部材2の外径と同一に形成するこ
とで、断熱部材5と押圧部材2とを互いに密着させて、
断熱部材5と押圧部材2とを一体化させる。ここで、断
熱部材5と押圧部材2とを一体化させるには、接着や圧
入などの方法でもよく、あるいは、押圧部材2上に予め
断熱層を塗布,溶射,印刷,蒸着などにより形成しても
よい。本実施例によれば、断熱部材5と押圧部材2とが
互いに密着されて一体化されることにより、同じ内径の
発熱ローラ1に対して、より大きな径の押圧部材2を用
いることができるので、より加圧力の高い高速機に対応
した熱定着装置を得ることができる。また、押圧部材2
の外径が比較的小さな場合には、その断熱部材5に対し
て、より小さな径の発熱ローラ1を使用することが可能
となるので、熱容量の小さなより立上りの速い熱定着装
置を実現できる。
【0039】図8に、本発明の請求項8記載の熱定着装
置の実施例の概略断面を示す。
【0040】本実施例は、断熱部材5を少なくとも一部
に空間7を有する部材で構成したことを特徴としてい
る。断熱部材5の空間7は、断熱部材5の内部、もしく
は、図8に示した例のように断熱部材5の表面に形成さ
れる。ここで、空間7を断熱部材5の内部に形成する場
合には、空間7が気泡状もしくはチューブ状等の形状に
形成され、また、空間7を断熱部材5の表面(内周面も
しくは外周面)に形成する場合には、空間7が凹部状も
しくは空孔状等の形状に形成される。この断熱部材5
は、その空間7に、固体や液体よりも熱伝導率の低い気
体を存在させることができるので、発熱部から逃げる熱
エネルギーを減少させることができる。従って、本実施
例によれば、より少ないエネルギーの供給によって発熱
体を所望の温度まで高めることができるので、熱定着装
置の立上りの高速化及び低消費電力化を図ることができ
る。
【0041】図9に、本発明の請求項9記載の熱定着装
置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、発熱ローラ
1の外径aと断熱部材5の外径bとの差cを、発熱ロー
ラ1の外径の半分以下(c=a−b≦a/2)としたこ
とを特徴としている。更に、この発熱ローラ1の外径a
と断熱部材5の外径bとの差cは、好ましくは、発熱ロ
ーラ1の外径の1/4以下(c=a−b≦a/4)がよ
い。ここで、発熱ローラ1として、外径が20mm,厚
さが0.5mmの発熱基体を使用し、断熱部材5とし
て、径が6mm,10mm,15mm,18mmの各部
材を用いて破壊試験を行った。その結果、径が15m
m,18mmの断熱部材は、目標とする安全率をクリア
したが、径が10mmの断熱部材に関しては、目標をク
リアすることが困難であり、径が6mmの断熱部材で
は、目標とする安全率に達することができなかった。こ
の結果から、発熱ローラ1の外径aと断熱部材5の外径
bとの差cが多きすぎると、それらの接触面積及び撓み
量の違いなどから、発熱ローラ1に掛る応力が局部的に
高まり、発熱ローラ1が破壊すると考えられる。従っ
て、発熱ローラ1としては、発熱ローラ1の外径aと断
熱部材5の外径bとの間に、あまり差の無い構造とした
方が、機械的に大きい荷重に耐えられる。すなわち、上
述の実験では、発熱ローラ1の外径aと断熱部材5の外
径bとの差cを、発熱ローラ1の外径の半分以下(c=
a−b≦a/2)とした場合に、十分な安全率をとるこ
とができた。従って、同じ径の断熱部材5に対しては、
より径の小さい発熱ローラ1を用いることが、荷重によ
る破壊に対して安全で、より高速の立ち上げが可能とな
る装置の実現を可能とする。
【0042】図10に、本発明の請求項10記載の熱定
着装置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、発熱ロ
ーラ1と接する押圧部材2(あるいは断熱部材5)の中
央部の外径d1を、発熱ローラ1の端部位置における押
圧部材2(あるいは断熱部材5)の外径d2より大きく
(d1>d2)形成したことを特徴としている。ここで、
押圧部材2の外径は、その外観が樽型をなすように、段
差が無く連続的に変化することが望ましいが、発熱ロー
ラ1の端部より外側ではこの限りではない。この押圧部
材2は、その中央部の外径d1が、発熱ローラ1の端部
位置における押圧部材2の外径d2より大きく(d1>d
2)形成されているので、この押圧部材2の中心軸が撓
んでも、その押圧部外径の見掛け上の撓みがなくなり、
その中央部のニップを確実に確保することができ、装置
の定着率を向上させることができる。従って、本実施例
によれば、従来、この押圧部材の撓みの発生のために使
用できなかった小径の定着機構をより高速な機器へ適用
でき、装置の小型化が可能になる。
【0043】図11に、本発明の請求項11記載の熱定
着装置の実施例の仕様を示す。本実施例は、押圧部材2
(あるいは断熱部材5)の中央部の直径d1と、発熱ロ
ーラ1の端部位置における押圧部材2(あるいは断熱部
材5)の直径d2との寸法差d3を、0.05mm以上
(d1−d2=d3>0.05mm)としたことを特徴と
している。図10に示したように、押圧部材2の外観を
樽型形状に形成することにより、その押圧部外径の見掛
け上の撓みをなくし、その中央部でのニップを確保し
て、装置の定着率の向上、及び、高品質な定着機構の実
現を期待できるが、この押圧部材2の中央部の直径d1
と、発熱ローラ1の端部位置における押圧部材2の直径
2とが特定されていない場合には、押圧部材としての
適切な仕様を得るために様々な設計を試みる必要が生
じ、コストアップを招く不具合がある。ところで、例え
ば、長さ300mm,直径14mmの円筒形状の押圧部
材2に必要な荷重を加えると、その軸中心には、約0.
1mmの撓みが生じ、その中央部のニップ部の幅が、両
端部のそれと比べて略半減してしまう。また、直径10
mmの押圧部材の場合には、その軸中心での撓み量が約
0.5mmにもなる。これに対し、図10に示したよう
に、押圧部材2の外観を樽型形状に形成するとともに、
図11に示すように、押圧部材2の見掛け上の撓みが無
くなるまで、この押圧部材2に荷重を加えると、その軸
自体には実際に撓みtが発生するが、その中央部と端部
との直径の寸法差d3によって、その見掛け上(外観
上)での撓みが減少され、その中央部においても適正な
ニップ幅が確保される。このとき、対応できる押圧部材
2の軸中心の撓み量tは、図11から明らかなように、
押圧部材2の中央部と端部との直径の寸法差d3の半分
までとなる。従って、本実施例における押圧部材2の軸
中心の撓み量tを、一般に画像に大きな影響を与えるこ
とがないといわれている0.05mm以下の撓み量とす
るためには、この押圧部材2の中央部と端部との直径の
寸法差d3を0.1mmとすることで対応できることに
なる。なお、これよりも小さな撓み量では、画像に大き
な影響を与えることがないので、解決しなければならな
いような問題は発生しない。上述のように、本実施例に
よれば、押圧部材2の外径の寸法差の範囲が制限される
ので、過剰な設計を省くことができ、コストの低減が可
能となる。
【0044】図12に、本発明の請求項12記載の熱定
着装置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、図12
(a)あるいは図12(b)に示すように、発熱ローラ
1と直接接する押圧部材2あるいは断熱部材5を、長手
方向の分割された複数の領域で発熱ローラ1と接触させ
る構成としたことを特徴としている。ここで、発熱ロー
ラ1と直接接する押圧部材2あるいは断熱部材5の領域
は、この領域の外径のみを他の部分より大きくして一体
に形成してもよく、または、スペーサのような他の部品
と組み合わせて形成してもよい。本実施例による押圧部
材2あるいは断熱部材5は、その発熱ローラ1と直接接
する面積を少なくして、発熱ローラ1の熱の押圧部材2
への伝達を少なくすることができるので、発熱部の発生
する熱エネルギーを定着のために有効利用することがで
きる。従って、本実施例によれば、より少ないエネルギ
ーの供給により発熱ローラ1を所望の温度に上昇させる
ことができるので、短時間で発熱体の温度上昇を図るこ
とのできる低消費電力の熱定着装置を得ることができ
る。
【0045】図13に、本発明の請求項13記載の熱定
着装置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、断熱部
材5の長さlaを、加圧ローラ3の長さlb以上(la
≧lb)に形成したことを特徴としている。すなわち、
図13(b)に示すように、断熱部材5の長さlaが加
圧ローラ3の長さlbよりも短い(la<lb)場合い
には、加圧ローラ3の押圧力によって、発熱ローラ1の
両端部に、これらの端部を内側へ折り曲げようとする応
力が加わり、発熱ローラ1の端部が破損する虞れがあ
る。これは、加圧ローラ3が通常ゴムなどの柔らかい材
質で構成されており、その弾性による荷重が発熱ローラ
1の両端部に加わるためである。従って、このような場
合には、加圧ローラ3により発熱ローラ1に対してあま
り大きな荷重を加えることができなくなり、定着頻度の
高い高速機への対応が困難となる。そこで、本実施例で
は、図13(a)に示すように、断熱部材5の長さla
を、加圧ローラ3の長さlbよりも長く(la≧l
b)、正面から見た際に断熱部材5の端部が加圧ローラ
3の端部より突出するように形成して、加圧ローラ3の
押圧力による発熱ローラ1の両端部への応力集中を解消
する。これにより、該応力による発熱ローラ1の両端部
の破壊を防ぐことができ、この発熱ローラ1により大き
な荷重を加えることが可能となって、定着頻度の高い高
速機への対応が可能となる。本実施例は、発熱ローラ1
の基体が、セラミックやガラスなどの脆性材料で形成さ
れている場合に特に有効である。また、本実施例によれ
ば、該応力による発熱体層の破壊が防止されるので、発
熱ローラ1の劣化が抑えられる。
【0046】図14に、本発明の請求項14記載の熱定
着装置の実施例の概略断面を示す。本実施例は、断熱部
材5の長さlaを、発熱ローラ1の長さlc以下(la
≦lc)に形成したことを特徴としている。図14
(c)において、発熱ローラ1及び断熱部材5には、そ
の定着時に適正なニップ幅を得るために、加圧ローラ3
により機種に応じた荷重が加えられている。従って、図
14(c)に示すように、断熱部材5の長さlaが発熱
ローラ1の長さlcよりも長く(la≧lc)形成され
ていると、加圧ローラ3により発熱ローラ1の全体に加
わった荷重によって、発熱ローラ1の両端部に対して断
熱部材5の反力が作用するため、この断熱部材5の反力
による発熱ローラ1の両端部からの破壊が起こり易くな
る。従って、このような場合には、前記実施例と同様、
加圧ローラ3により発熱ローラ1に対してあまり大きな
荷重を加えることができなくなり、定着頻度の高い高速
機への対応が困難となる。そこで、本実施例では、図1
4(a)に示すように、断熱部材5の長さlaを、発熱
ローラ1の長さlc以下(la≦lc)、すなわち、正
面から見た際に断熱部材5の端部が発熱ローラ1の端部
より内側に入り込むように形成、もしくは、図14
(b)に示すように、断熱部材5の長さlaは発熱ロー
ラ1の長さlcよりも長く形成するも、この発熱ローラ
1と接触する部分の断熱部材5の長さldを、発熱ロー
ラ1の長さlcよりも短く(ld≦lc≦la)に形成
する。この構成によれば、断熱部材5の端部より外側、
すなわち、発熱ローラ1の端部には、加圧ローラ3の加
圧力による曲げ応力が作用しないので、発熱ローラ1の
両端部の破壊の危険性が解消される。これにより、該応
力による発熱ローラ1の両端部の破壊を防ぐことがで
き、この発熱ローラ1により大きな荷重を加えることが
可能となって、定着頻度の高い高速機への対応が可能と
なる。また、本実施例によれば、該応力による発熱体層
の破壊が防止されるので、発熱ローラ1の劣化が抑えら
れる。
【0047】図15に、本発明の請求項15記載の熱定
着装置の実施例における断熱部材5を示す。本実施例
は、断熱部材5に設けた空間7(図8参照)を、図15
(a)に示すような凹部7a、もしくは、図15(b)
に示すような空孔7bで形成したことを特徴としてい
る。周知のように、発熱ローラ1で発生した熱は、全て
転写紙へのトナー画像の定着に使われることが望まし
い。しかしながら、現実には、この発熱ローラ1の熱
は、ゴムローラ等からなる加圧ローラ3や押圧部材2、
及び大気中などに伝わって失われることが多く、その
分、発熱ローラ1の迅速な温度上昇が妨げられている。
前述した断熱部材5は、このような発熱ローラ1の発す
る熱の余分な放散を防止するために設けられているが、
この断熱部材5の全面が発熱ローラ1に接している構成
では、この断熱部材5への熱の伝達も大きくなる。そこ
で、本実施例では、断熱部材5に設けた空間7(図8参
照)を、図15(a)に示すような凹部7a、もしく
は、図15(b)に示すような空孔7bで形成する。こ
こで、凹部7aは、断熱部材5の外周面もしくは内周面
のどちらに形成してもよい。このように、断熱部材5に
凹部7aもしくは空孔7bを設けることにより、断熱部
材5の体積及び熱容量を小さくすることができ、且つ、
他の部材(ここでは発熱ローラ1もしくは押圧部材2)
と接する面積を大幅に減少させることができる。従っ
て、本実施例によれば、断熱部材5への発熱ローラ1か
らの熱の移動をより少なくすることができるので、より
少ないエネルギーの供給で発熱ローラ1を所望の温度ま
で迅速に高めることができ、また、その凹部7a及び空
孔7bも容易に形成できるので、低コストで立上りの速
い、低消費電力の熱定着装置を得ることができる。
【0048】図16に、本発明の請求項16記載の熱定
着装置の実施例における押圧部材を示す。本実施例は、
押圧部材2を、少なくとも一部に空間7を有する部材で
形成したことを特徴としている。押圧部材2の空間7
は、押圧部材2の内部、もしくは、表面に形成される。
ここで、空間7を押圧部材2の内部に形成する場合に
は、空間7が気泡状もしくはチューブ状等の形状に形成
され、また、空間7を押圧部材2の表面に形成する場合
には、空間7が凹部状もしくは空孔状等の形状に形成さ
れる。この押圧部材2は、その空間7に、固体や液体よ
りも熱伝導率の低い気体を存在させることができるの
で、発熱部から逃げる熱エネルギーを減少させることが
できる。従って、本実施例によれば、より少ないエネル
ギーの供給によって発熱体を所望の温度まで高めること
ができるので、熱定着装置の立上りの高速化及び低消費
電力化を図ることができる。
【0049】図17に、本発明の請求項17記載の熱定
着装置の実施例における押圧部材を示す。本実施例は、
押圧部材2に設けられた空間7を、図15に示したよう
な、凹部7aもしくは空孔7bで形成したことを特徴と
している。押圧部材2には、発熱ローラ1もしくは断熱
部材5から熱が伝達される。この押圧ローラ2への熱の
伝達を少なくすることにより、発熱ローラ1の熱をより
効率よく定着に利用することができる。そこで、押圧部
材2に凹部7aもしくは空孔7bを設ける。これによ
り、押圧部材2の体積及び熱容量を小さくすることがで
き、且つ、他の部材(ここでは発熱ローラ1もしくは断
熱部材5)と接する面積を大幅に減少させることができ
る。従って、本実施例によれば、押圧部材2への発熱ロ
ーラ1もしくは断熱部材5からの熱の移動をより少なく
することができるので、より少ないエネルギーの供給で
発熱ローラ1を所望の温度まで迅速に高めることがで
き、また、その凹部7a及び空孔7bも容易に形成でき
るので、低コストで立上りの速い、低消費電力の熱定着
装置を得ることができる。
【0050】図18に、本発明の請求項18記載の熱定
着装置の実施例におけるニップ部を示す。本実施例は、
断熱部材5もしくは押圧部材2に設けられた空間7の開
口部の、長手方向と直交する断面の幅h(以下、単に空
間の幅hという)を、発熱ローラ1と加圧ローラ3との
ニップ幅hn以下(h≦hn)としたことを特徴として
いる。周知のように、加圧ローラ3の押圧により発熱ロ
ーラ1に加えられる荷重Wは、発熱ローラ1と加圧ロー
ラ3とのニップ幅hnによって決定される。従って、図
18(b)に示すように、断熱部材5もしくは押圧部材
2に設けられた空間7の幅hが、発熱ローラ1と加圧ロ
ーラ3とのニップ幅hnよりも大きい(h>hn)と、
荷重Wに対する反力Fが、断熱部材5もしくは押圧部材
2の角部に集中することがあるため、この断熱部材5も
しくは押圧部材2の角部のみで発熱ローラ1が支持され
ることになり、発熱ローラ1に加わる荷重Wが不均一に
なって、定着画像に悪影響を及ぼす不具合がある。これ
に対し、図18(c)に示すように、断熱部材5もしく
は押圧部材2に設けられた空間7の幅hが、発熱ローラ
1と加圧ローラ3とのニップ幅hnよりも小さい(h≦
hn)場合には、荷重Wに対する反力Fが、断熱部材5
もしくは押圧部材2の表面に作用するので、この断熱部
材5もしくは押圧部材2の表面で発熱ローラ1が支持さ
れることになり、発熱ローラ1に加わる荷重Wが比較的
均一化されて、定着画像への悪影響が解消される。従っ
て、本実施例では、断熱部材5もしくは押圧部材2に設
けられた空間7の幅hを、発熱ローラ1と加圧ローラ3
とのニップ幅hnよりも小さく(h≦hn)し、この断
熱部材5もしくは押圧部材2の表面で発熱ローラ1を支
持する構成としたので、発熱ローラ1への局部的な応力
集中を減少させることができ、この発熱部材1により大
きな荷重Wを加えることが可能となる。これにより、本
実施例によれば、より大きな荷重を加える必要のある高
速機への対応が可能となり、また、発熱ローラ1への応
力集中が小さくなることによって、より薄い発熱基体を
用いることができるので、熱容量の小さい立上りの速い
熱定着装置を得ることができる。
【0051】図19に、本発明の請求項19記載の熱定
着装置の実施例における断熱部材5もしくは押圧部材を
示す。本実施例は、断熱部材5もしくは押圧部材2に設
けられた凹部7aからなる空間7を、線状に形成された
溝で形成したことを特徴としている。ここで、線状に形
成した溝(凹部7a)の方向は、図19(a)に示すよ
うな断熱部材5もしくは押圧部材2の長手方向、あるい
は、図19(b)に示すような断熱部材5もしくは押圧
部材2の斜め外周方向の何れであってもよい。また、線
状に形成した溝(凹部7a)の中心線は、直線もしくは
曲線の何れでもよい。更に、本実施例では、空間7を凹
部7aからなる線状の溝で形成したが、この空間7を前
述したような空孔7bで形成してもよい。本実施例によ
れば、他の部材との接触面積のより小さな形状の断熱部
材5もしくは押圧部材2を、より容易に形成することが
できるので、昇温速度及び立上りのより速い熱定着装置
を得ることができる。
【0052】図20に、本発明の請求項20記載の熱定
着装置の実施例における断熱部材5もしくは押圧部材を
示す。本実施例は、凹部7aの中心線を螺旋状としたこ
とを特徴としている。図19(a)に示した実施例のよ
うに、断熱部材5もしくは押圧部材2の凹部7aを、そ
の中心線が長手方向に沿って直線的となるように形成し
た場合には、この断熱部材5もしくは押圧部材2が回転
する際に、これに接する部材(ここでは発熱ローラ1)
が、その表面に対して不連続に接することになるため、
その回転時に振動や騒音が発生し、装置の耐久性に悪影
響を及ぼす虞れがある。そこで、この断熱部材5もしく
は押圧部材2の凹部7aの中心線を、図20(a)に示
すように、ネジのような螺旋状にする。ここで、断熱部
材5もしくは押圧部材2の凹部7aは、多条ネジのよう
に、1リード当りに複数の山が存在するように形成され
ることが望ましい。また、この凹部7aは、図20
(b)に示すように、ローレット掛けによりアヤメ状に
形成してもよい。これにより、この断熱部材5もしくは
押圧部材2の表面の一部を、これに接する発熱ローラ1
に対して、常時、確実に線接触させることができる。従
って、本実施例によれば、断熱部材5もしくは押圧部材
2が回転する際に、これに接する部材(ここでは発熱ロ
ーラ1)が、その表面に対して連続的に接するので、そ
の回転時における振動や騒音が大幅に低減され、装置の
耐久性が向上されると共に、画質の劣化を抑えることの
できるより低コストで信頼性の高い熱定着装置を得るこ
とができる。
【0053】図21に、本発明の請求項21記載の熱定
着装置の実施例における断熱部材5もしくは押圧部材2
を示す。本実施例は、凹部7aの中心線Oの周方向にお
ける最大回転角度θmaxを、上記溝の幅の角度θ以上
(θ≦θmax)としたことを特徴としている。図20
に示した実施例における凹部7a(溝)の中心線Oは、
図21において、その円周方向に沿って変位しながら、
断熱部材5もしくは押圧部材2の長手方向に進む。従っ
て、ここで、この凹部7aの中心線Oの周方向における
最大回転角度θmaxを、上記溝の幅の角度θ以上(θ
≦θmax)に設定すると、断熱部材5もしくは押圧部
材2の軸と平行な凹部7aを含む外周面の任意の線上に
おける最大半径を、断熱部材5もしくは押圧部材2の外
周の半径と一致させる、すなわち、この断熱部材5もし
くは押圧部材2の外周面の一部を、これに接する発熱ロ
ーラ1に対して、常時、確実に接触させることができ
る。従って、本実施例によれば、凹部7aの中心線Oの
周方向における最大回転角度θmaxを、上記溝の幅の
角度θ以上(θ≦θmax)に設定するだけの簡単な方
法により、断熱部材5もしくは押圧部材2が回転する際
に、これに接する部材(ここでは発熱ローラ1)を、そ
の表面に対して連続的に接触させることができ、これに
より、その回転時における振動や騒音が大幅に低減さ
れ、装置の耐久性が向上されると共に、画質の劣化を抑
えることのできるより低コストで信頼性の高い熱定着装
置を得ることができる。
【0054】次に図22により請求項22記載の発明の
実施例を説明する。図22は、本発明に係る定着装置に
用いられる発熱ローラの構成を示す模式図である。同図
において、発熱ローラ10は、周壁の厚さ(t)が0.
3mmに設定されたパイレックス(商品名)等の硼珪酸
ガラスからなるガラスパイプ構造体10Aで構成されて
おり、その表面に発熱部をなす抵抗発熱体12さらにこ
の抵抗発熱体12の上面に保護層14がそれぞれ形成さ
れている。抵抗発熱体12は、ガラスパイプ構造体10
Aの表面に延設された電極16に接続されて給電される
ようになっている。抵抗発熱体12は、Au系レジネー
トペーストが発熱ローラ10表面上に印刷され、これを
乾燥・焼成することにより形成され、さらに保護層14
としては、テフロン(商品名)が用いられている。
【0055】抵抗発熱体は、上記したAuを導電成分と
し、Pd、PT、Bi、Rh、Sn等の成分が配合され
ている。また、上記したAuに代えて、例えば、Ru
(ルテニュウム)を主成分とすることも可能である。本
実施例は以上のような構成であるから、発熱ローラ10
を用いて室温から180℃に達するまでの立ち上がり時
間(ウォームアップ時間)を測定したところ、表1に示
したように、印加する電力密度(W)を3W/cm2
した場合に、25秒程度という結果が得られた。
【0056】上記した電力密度(W)を6W/cm2
設定した場合での立ち上がり時間は、11秒程度という
結果が得られた。
【0057】ちなみに、上記結果を得るためのガラスパ
イプ構造体10Aは、外径20mm、長さ315mmそ
して厚さが1.5mmに設定されたものを用いた。
【0058】一般に、Au等の金属系レジネートペース
トにおいては、ガラスに比較して熱膨張率が飛躍的に高
い。上記実施例において示した硼珪酸ガラスの場合に
は、30〜50×10~ 7/℃あるのに対し、Au系レジ
ネートペーストでは80〜200×10~ 7/℃となり、
抵抗発熱体の方が熱に対する伸縮性がよいことが明らか
である。
【0059】本実施例では、このような熱膨張率の極端
な違いによって、発熱ローラ10をなすガラスパイプ構
造体10Aと抵抗発熱体12との間での熱膨張の違い
を、ガラスパイプ構造体10A側での厚さの設定によっ
て緩和することにより、ガラスパイプ構造体10A表面
の抵抗発熱体が上記構造体表面から剥離するのが防止さ
れ、また、抵抗発熱体および電極に対して温度上昇が遅
延化しやすい状態をガラス構造体側で生じさせないよう
にすることにより抵抗発熱体と電極との間に発生しやす
いクラックや剥離を防止することができる。表2は、印
加電力密度(W)と上記厚さ(t)との関係を、ガラス
パイプ構造体10Aと抵抗発熱体12との剥離および抵
抗発熱層と電極間での剥離やクラックの発生が生じない
ことを意味する耐久性を基準として立ち上がり時間を求
めて表したものである。
【0060】
【表2】
【0061】表2に示した結果を用い、縦軸に電力密度
(W)、横軸にガラスパイプ構造体10Aの厚さ(周壁
の肉厚:t)をそれぞれ設定し、立ち上がり時間の目安
として10秒の点を「☆」で示し、3万サイクルでの耐
久性に異常がない点を「○」で示し、抵抗値上昇等を意
味する表2中の「△」、「×」で示した結果が表2に示
されている。
【0062】表2および図23に示した結果から明らか
なように、所定温度までの立上り時間を10秒程度の短
い時間が得られるようにした状態で上記した発熱ロ−ラ
10および抵抗発熱体12、さらには電極14との間に
発生する不具合を生じさせないようにできる発熱ロ−ラ
10のガラスパイプ構造体の厚さ(t)は、1mm以
下、好ましくは、0.2mm以上に設定し、この厚さに
応じて電力密度を変更することにより、上記立上り時間
の設定をヒ−トサイクル3万回繰り返しても達成するこ
とができる。
【0063】このような発熱ロ−ラ10をなすガラスパ
イプ構造体10Aの特性、特に、電力密度(W)と厚さ
(t)との関係は、上記実験から次の関係を同時に満足
することが、発熱ロ−ラとしての機能を維持するための
耐久性および立上り特性を維持する上で重要であること
を見出した。 W=−6t+10・・・・ W=3t+1・・・・・・ t≧0.2・・・・・・・ 上記各式のうち、に示す式は、ガラスパイプの製造限
界を想定したものであり、この値を用いてよいことは勿
論である。従って、製造可能な厚さが、この値以下に設
定できるのであれば、変更することも可能である。
【0064】以上のように、本実施例によれば、ガラス
パイプ構造体10Aによって構成される発熱ロ−ラ10
は、その構造体の特性を上記関係を同時に満足させるだ
けで、立上り時間の短縮化とともに、発熱ロ−ラとして
の熱力学的な特性を良好に維持することができる。な
お、上記した立上り時間に関し、10秒という具体的な
値を示したが、例えば、プリンタを使用するような場
合、プリンタのデ−タ受信開始と同時に定着装置の温度
を所定温度に立ち上げるとすると、1パ−ジ分のビット
マップイメ−ジに展開し終わるまでの間に定着可能な温
度に立ち上がっていればよいが、一般的にビットマップ
イメ−ジの展開時間として10〜20秒程度の時間が必
要となることから、この時間に間に合うように、立上り
時間は、10〜15秒以下であればよいことになる。そ
こで、本実施例での立上り時間としては、上記条件に見
合う10秒としたものである。
【0065】このような発熱ロ−ラ10を備えた定着装
置は、一般に、図24に示すような構成を備えている。
定着装置20は、発熱ロ−ラ10と、トナー22を表面
に担持した記録紙24の搬送路を挾んで発熱ローラ10
に対向して設けられた加圧ローラ26とを備えている。
加圧ローラ26は、ゴム製であり、記録紙24を発熱ロ
ーラ10に向け加圧しながら、記録紙24の搬送が行な
える方向に回転することができるようになっている。こ
れにより、記録紙24上のトナーは、圧力と熱による融
解によって定着される。
【0066】ところで、加圧ローラ26による押圧力
は、発熱ローラ10に撓みを生じさせることがある。発
熱ローラ10は、図25に示すように、軸方向両端を軸
受28によって回転自在に支持されているが、加圧ロー
ラ26からの押圧力によって、支持されていない軸方向
中央部で撓み変形が大きくなりやすい。このため、ニッ
プ幅と称される発熱ローラ10と加圧ローラ26との接
触幅の大きさが軸方向中央部で小さくなる一方、軸方向
両端では大きくなる。定着装置での定着性能は、上記し
たニップ幅に影響されるため、発熱ローラ10の撓みが
大きいと、軸方向中央部での定着率が悪化する。さら
に、定着効率を向上させる方法として、定着速度を上げ
ることがあるが、一定の定着率を維持しながら定着速度
を上げるためにはニップ幅を大きく設定しておくことが
必須条件となる。本実施例における発熱ローラ10に用
いられているガラスパイプ構造体10Aをなす硼珪酸ガ
ラスは、ヤング率が6000〜7000Kg/cm2
度とアルミニュウムと同等以上の数値をもっており、こ
れによって、撓み変形に対する耐久性を維持させるよう
になっている。
【0067】上記した定着速度をさらに上げて定着効率
を向上させるために、加圧ローラ26による押圧力をさ
らに高めた場合には、発熱ローラ10の軸方向中央部で
の撓み変形が大きくなるだけでニップ幅を飛躍的に増加
させることはなく、むしろ、撓み変形が大きくなる分、
ニップ幅も小さくなることがある。
【0068】図26は、このようなニップ幅の確保が可
能な構成の例を示しており、以下、その詳細を説明す
る。発熱ローラ30は、ステンレスを用いた軸部30A
を備え、この軸部30Aの外周面に支持部材100が、
そして、この支持部材100の外周面に、ガラスパイプ
構造体および抵抗発熱体さらには電極を備えた発熱層3
0Bがそれぞれ配置されて構成されている。支持部材1
00は、ガラスパイプ構造体よりも熱伝導率が低いフェ
ノール樹脂によって形成された中空部材であり、軸部3
0Aの外周面に一体化されている。このような構成にお
いては、軸部30Aの剛性によって発熱ローラ30の軸
方向での撓み変形が抑制され、しかも、支持部材100
が発熱層30Bと熱良導体である軸部30Aとの間に位
置することにより断熱材となるので、発熱層30Bから
の熱伝導を遮断することができる。これにより、発熱層
30Bでの発熱による温度上昇時、軸部30Aに伝わる
ことで上昇が緩慢となるのを防止することができ、温度
の立上り特性を低下させないようにすることができる。
本発明は上記した実施例に限られるものではなく、その
要旨の範囲内において種々、変更することも可能であ
る。例えば、抵抗発熱体は、ガラスパイプ構造体の表面
に配置するだけでなく、その構造体内に埋設させた構成
とすることも可能である。
【0069】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、発熱ロー
ラとして中空の基体を使用しても、その撓みの発生を解
消させることができるので、装置の発熱体として熱容量
の小さな発熱ローラを用いることができる。これによ
り、発熱ローラの昇温時間の短縮ができ、待機時の予熱
(プレヒート)の必要がなくトータルでの消費電力を大
幅に低減させることの可能な熱定着装置を得ることがで
きる。また、これまで発熱ローラの外径を大きくして断
面2次モーメントを大きくすることにより、その撓み量
を小さくしているが、本実施例によれば、同じ撓み量の
発熱ローラではその外径を小さくでき、更に、発熱ロー
ラの撓みを防止するための押圧部材を発熱ローラの内側
に備えているので、この押圧部材を発熱ローラの外側に
配設したものより、その全体の構成を小型化でき、高速
機に必要な高い圧接力に耐え得る十分な機械強度を有す
る熱定着装置を実現できる。
【0070】請求項2記載の発明によれば、押圧部材を
回転自由なローラ形状に形成することにより、その発熱
ローラとの摩擦が低減され、発熱ローラ及び押圧ローラ
の摩耗が少なくなって装置寿命を延ばすことができる。
【0071】また、発熱ローラ及び押圧ローラの摩耗に
よる金属粉の発生に伴ったトナー画像の乱れが低減さ
れ、画像劣化を抑えることができる。
【0072】更に、発熱ローラと押圧ローラとの間の摩
擦力の低減により、発熱ローラの駆動力を減らすことが
でき、その駆動装置の小型化、軽量化、及び低消費電力
化を図ることができる。
【0073】請求項3記載の発明によれば、より少ない
熱エネルギーの供給で所定の温度に到達させることがで
きるので、立上りが速く、且つ、消費電力の低い熱定着
装置を得ることができる。
【0074】請求項4記載の発明によれば、発熱ローラ
と押圧部材との間に、断熱層を有する断熱部材を設ける
ことにより、発熱体から押圧部材への熱の伝達を妨げ
て、発熱部の発する熱エネルギーを有効に利用すること
ができるので、より少ない熱エネルギーの消費、及び、
短時間での発熱体の温度上昇を図ることができ、消費電
力の低い熱定着装置を得ることができる。
【0075】請求項5記載の発明によれば、断熱部材を
回転自由な円筒状に形成することにより、その発熱ロー
ラとの摩擦による摩耗が低減され、その製品寿命を延ば
して製品コストを抑えることが可能となる。また、発熱
ローラと断熱部材との間の摩擦が低減されたことによ
り、発熱ローラを小さな駆動力で駆動でき、その駆動装
置の小型化により、熱定着装置の小型化及び低消費電力
化を図ることができる。
【0076】請求項6記載の発明によれば、筒形状に形
成された断熱部材が剛性を有することにより、その回転
が容易になり、且つ、その構成が簡単になるので、コス
トの低減が図れる。また、断熱部材が簡単な構成である
ので、スムーズな回転が得られ、振動などによるトナー
画像の劣化を抑えることができる。
【0077】請求項7記載の発明によれば、断熱部材と
押圧部材とが互いに密着されて一体化されることによ
り、同じ内径の発熱ローラに対して、より大きな径の押
圧部材を用いることができるので、より加圧力の高い高
速機に対応した熱定着装置を得ることができる。
【0078】また、押圧部材の外径が比較的小さな場合
には、その断熱部材に対して、より小さな径の発熱ロー
ラを使用することが可能となるので、熱容量の小さなよ
り立上りの速い熱定着装置を実現できる。
【0079】請求項8記載の発明によれば、断熱部材の
空間に、固体や液体よりも熱伝導率の低い気体を存在さ
せることができ、発熱部から逃げる熱エネルギーを減少
させることができるので、より少ないエネルギーの供給
によって発熱体を所望の温度まで高めることができ、熱
定着装置の立上りの高速化及び低消費電力化を図ること
ができる。
【0080】請求項9記載の発明によれば、発熱ローラ
の外径と断熱部材の外径との差を、発熱ローラの外径の
半分以下として、十分な安全率をとることができるの
で、同じ径の断熱部材に対しては、より径の小さい発熱
ローラを用いることができ、荷重による破壊に対して安
全で、より高速の立ち上げが可能となる装置の実現が可
能となる。
【0081】請求項10記載の発明によれば、押圧部材
の中央部の外径が、発熱ローラの端部位置における押圧
部材の外径より大きく形成されているので、この押圧部
材の中心軸が撓んでも、その押圧部外径の見掛け上の撓
みがなくなり、その中央部のニップを確実に確保するこ
とができ、装置の定着率を向上させることができるとと
もに、従来、この押圧部材の撓みの発生のために使用で
きなかった小径の定着機構をより高速な機器へ適用で
き、装置の小型化が可能になる。
【0082】請求項11記載の発明によれば、押圧部材
の外径の寸法差の範囲が制限されるので、過剰な設計を
省くことができ、コストの低減が可能となる。
【0083】請求項12記載の発明によれば、押圧部材
あるいは断熱部材の発熱ローラと直接接する面積を少な
くして、発熱ローラの熱の押圧部材への伝達を少なくす
ることができ、発熱部の発生する熱エネルギーを定着の
ために有効利用することができるので、より少ないエネ
ルギーの供給により発熱ローラ1を所望の温度に上昇さ
せることができ、短時間で発熱体の温度上昇を図ること
のできる低消費電力の熱定着装置を得ることができる。
【0084】請求項13記載の発明によれば、断熱部材
の長さを、加圧ローラの長さよりも長く形成して、加圧
ローラの押圧力による発熱ローラの両端部への応力集中
を解消できるので、該応力による発熱ローラの両端部の
破壊を防ぐことができ、この発熱ローラにより大きな荷
重を加えることが可能となって、定着頻度の高い高速機
への対応が可能となる。また、該応力による発熱体層の
破壊が防止されるので、発熱ローラの劣化が抑えられ
る。
【0085】請求項14記載の発明によれば、断熱部材
の端部より外側には、加圧ローラの加圧力による曲げ応
力が作用しないので、発熱ローラの両端部の破壊の危険
性が解消され、該応力による発熱ローラの両端部の破壊
を防ぐことができ、この発熱ローラにより大きな荷重を
加えることが可能となって、定着頻度の高い高速機への
対応が可能となる。また、該応力による発熱体層の破壊
が防止されるので、発熱ローラの劣化が抑えられる。
【0086】請求項15記載の発明によれば、断熱部材
に凹部もしくは空孔を設けることにより、断熱部材の体
積及び熱容量を小さくすることができ、且つ、他の部材
と接する面積を大幅に減少させることができるので、断
熱部材への発熱ローラからの熱の移動をより少なくする
ことができ、より少ないエネルギーの供給で発熱ローラ
を所望の温度まで迅速に高めることができ、また、その
凹部及び空孔も容易に形成できるので、低コストで立上
りの速い、低消費電力の熱定着装置を得ることができ
る。
【0087】請求項16記載の発明によれば、押圧部材
の空間に、固体や液体よりも熱伝導率の低い気体を存在
させることができるので、発熱部から逃げる熱エネルギ
ーを減少させることができ、より少ないエネルギーの供
給によって発熱体を所望の温度まで高めることができる
ので、熱定着装置の立上りの高速化及び低消費電力化を
図ることができる。
【0088】請求項17記載の発明によれば、押圧部材
に凹部もしくは空孔を設けることにより、押圧部材の体
積及び熱容量を小さくすることができ、且つ、他の部材
と接する面積を大幅に減少させることができるので、押
圧部材への発熱ローラもしくは断熱部材からの熱の移動
をより少なくすることができ、より少ないエネルギーの
供給で発熱ローラ1を所望の温度まで迅速に高めること
ができ、また、その凹部及び空孔も容易に形成できるの
で、低コストで立上りの速い、低消費電力の熱定着装置
を得ることができる。
【0089】請求項18記載の発明によれば、断熱部材
もしくは押圧部材に設けられた空間の幅を、発熱ローラ
と加圧ローラとのニップ幅よりも小さくし、この断熱部
材もしくは押圧部材の表面で発熱ローラを支持する構成
としたので、発熱ローラへの局部的な応力集中を減少さ
せることができ、この発熱部材により大きな荷重を加え
ることが可能となる。
【0090】これにより、より大きな荷重を加える必要
のある高速機への対応が可能となり、また、発熱ローラ
への応力集中が小さくなることによって、より薄い発熱
基体を用いることができるので、熱容量の小さい立上り
の速い熱定着装置を得ることができる。
【0091】請求項19記載の発明によれば、他の部材
との接触面積のより小さな形状の断熱部材もしくは押圧
部材を、より容易に形成することができるので、昇温速
度及び立上りのより速い熱定着装置を得ることができ
る。
【0092】請求項20記載の発明によれば、断熱部材
もしくは押圧部材が回転する際に、これに接する部材
が、その表面に対して連続的に接するので、その回転時
における振動や騒音が大幅に低減され、装置の耐久性が
向上されると共に、画質の劣化を抑えることのできるよ
り低コストで信頼性の高い熱定着装置を得ることができ
る。
【0093】請求項21記載の発明によれば、凹部の中
心線の周方向における最大回転角度を、上記溝の幅の角
度以上に設定するだけの簡単な方法により、断熱部材も
しくは押圧部材が回転する際に、これに接する部材を、
その表面に対して連続的に接触させることができ、これ
により、その回転時における振動や騒音が大幅に低減さ
れ、装置の耐久性が向上されると共に、画質の劣化を抑
えることのできるより低コストで信頼性の高い熱定着装
置を得ることができる。
【0094】請求項22記載の発明によれば、ガラスパ
イプ構造体の周壁の厚さ(肉厚)を考慮することによ
り、周壁の表裏面での温度差を小さくすることによりガ
ラスパイプ構造体自体の熱膨張が妨げらるのを防止する
ことができ、しかも、肉厚を薄くすることによって抵抗
発熱層の温度上昇に対する追随性を良化させて発熱ロー
ラの温度の立ち上がり特性を向上させることが可能にな
る。
【0095】請求項23記載の発明によれば、ガラスパ
イプ構造体の中空部に設けられている支持部材が補強部
材として用いられ、加圧ローラからの押圧力による発熱
ローラ側の撓み変形が抑制されるとともに、温度の立上
り特性の悪化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図2】本発明の請求項2記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図3】本発明の請求項3記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図4】本発明の請求項4記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図5】本発明の請求項5記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図6】本発明の請求項6記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図7】本発明の請求項7記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図8】本発明の請求項8記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図9】本発明の請求項9記載の熱定着装置の実施例の
概略断面図である。
【図10】本発明の請求項10記載の熱定着装置の実施
例の概略断面図である。
【図11】本発明の請求項11記載の熱定着装置の実施
例の仕様を示す概略図である。
【図12】本発明の請求項12記載の熱定着装置の実施
例の概略断面図である。
【図13】本発明の請求項13記載の熱定着装置の実施
例の概略断面図である。
【図14】本発明の請求項14記載の熱定着装置の実施
例の概略断面図である。
【図15】本発明の請求項15記載の熱定着装置の実施
例における断熱部材5の概略斜視図である。
【図16】本発明の請求項16記載の熱定着装置の実施
例における押圧部材の概略斜視図である。
【図17】本発明の請求項17記載の熱定着装置の実施
例における押圧部材の概略斜視図である。
【図18】本発明の請求項18記載の熱定着装置の実施
例におけるニップ部の概略断面図である。
【図19】本発明の請求項19記載の熱定着装置の実施
例における断熱部材5もしくは押圧部材の概略斜視図で
ある。
【図20】本発明の請求項20記載の熱定着装置の実施
例における断熱部材5もしくは押圧部材の概略斜視図で
ある。
【図21】本発明の請求項21記載の熱定着装置の実施
例における断熱部材5もしくは押圧部材の概略図であ
る。
【図22】本発明の請求項22記載の熱定着装置の実施
例における発熱ローラの構成を示す断面図である。
【図23】図22に示した発熱ローラにおける電力密度
と厚さとの関係による耐久性および立上り時間に関する
特性を示した線図である。
【図24】熱定着装置の構成を示す模式図である
【図25】図24に示した定着装置に用いられる発熱ロ
ーラの支持構造を示す模式図である。
【図26】図24に示した定着装置に用いられる発熱ロ
ーラの内部構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 加熱ローラ 2 押圧部材 3 加圧ローラ 3a ゴム層 3b 芯金 4 付勢手段 5 断熱部材 6 支持部材 7 空間 7a 凹部 7b 空孔 a 発熱ローラの外径 b 断熱部材の外径 d1 押圧部材の中央部の外径 d2 押圧部材の端部の外径 F 反力 h 空間の幅 hn ニップ幅 la 断熱部材の長さ lb 加圧ローラの長さ lc 発熱ローラの長さ n ニップ部 O 凹部の中心線 t 撓み量 10、30 発熱ローラ 12 抵抗発熱体 14 保護層 16 電極 20 定着装置 26 加圧ローラ 30A 軸部 30B 発熱層 100 支持部材

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも発熱層を有する筒状の発熱部材
    と、 該発熱部材の筒内部に少なくとも一部を対応させて配設
    される第1の押圧部材と、 該発熱部材の筒外部に少なくとも一部を対応させて配設
    される第2の押圧部材と、 上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧部材のうちの少
    なくとも一方の押圧部材を他方の押圧部材方向に付勢す
    ることにより、上記第1の押圧部材もしくは第2の押圧
    部材に、上記発熱部材を圧接させる方向に付勢する付勢
    手段と、を具備することを特徴とする熱定着装置。
  2. 【請求項2】上記第1の押圧部材の形状が、回転自由な
    ローラ形状であることを特徴とする請求項1記載の熱定
    着装置。
  3. 【請求項3】上記のローラ形状からなる第1の押圧部材
    が、円筒状であることを特徴とする請求項2記載の熱定
    着装置。
  4. 【請求項4】上記第1の押圧部材と上記発熱部材との間
    に、該第1の押圧部材よりも熱伝導率の低い断熱層を有
    する断熱部材を配設したことを特徴とする請求項1記載
    の熱定着装置。
  5. 【請求項5】上記断熱部材を円筒状に形成し、該断熱部
    材の中空部内に上記第1の押圧部材の少なくとも一部を
    対応させて配設したことを特徴とする請求項4記載の熱
    定着装置。
  6. 【請求項6】上記断熱部材が、剛性を有する部材である
    ことを特徴とする請求項5記載の熱定着装置。
  7. 【請求項7】上記断熱部材と上記第1の押圧部材とが一
    体化されていることを特徴とする請求項6記載の熱定着
    装置。
  8. 【請求項8】上記断熱部材が、少なくとも一部に空間を
    有する部材であることを特徴とする請求項4記載の熱定
    着装置。
  9. 【請求項9】上記発熱部材の外径と断熱部材の外径との
    差は、上記発熱部材の外径の半分以下であることを特徴
    とする請求項6記載の熱定着装置。
  10. 【請求項10】上記発熱部材と接する上記第1の押圧部
    材あるいは上記断熱部材の中央部の外径が、上記発熱部
    材の端部位置における上記第1の押圧部材あるいは上記
    断熱部材の外径より大きいことを特徴とする請求項1及
    び請求項4記載の熱定着装置。
  11. 【請求項11】上記第1の押圧部材あるいは断熱部材の
    中央部の直径と、上記発熱部材の端部位置における上記
    第1の押圧部材あるいは上記断熱部材の直径との寸法差
    が、0.05mm以上であることを特徴とする請求項1
    0記載の熱定着装置。
  12. 【請求項12】上記発熱部材と直接接する第1の押圧部
    材あるいは断熱部材が、長手方向の分割された複数の領
    域で該発熱部材と接することを特徴とする請求項1及び
    請求項4記載の熱定着装置。
  13. 【請求項13】上記断熱部材の長さが、上記第2の押圧
    部材の長さ以上であることを特徴とする請求項4記載の
    熱定着装置。
  14. 【請求項14】上記断熱部材の長さが、上記発熱部材の
    長さ以下であることを特徴とする請求項13記載の熱定
    着装置。
  15. 【請求項15】上記断熱部材に設けられた空間が、凹部
    もしくは空孔からなることを特徴とする請求項8記載の
    熱定着装置。
  16. 【請求項16】上記押圧部材が、少なくとも一部に空間
    を有する部材であることを特徴とする請求項1及び請求
    項4記載の熱定着装置。
  17. 【請求項17】上記押圧部材に設けられた空間が、凹部
    もしくは空孔からなることを特徴とする請求項16記載
    の熱定着装置。
  18. 【請求項18】上記断熱部材もしくは上記押圧部材に設
    けられた空間の開口部の、長手方向と直交する断面の幅
    が、上記発熱部材と第2の押圧部材とのニップ幅以下で
    あることを特徴とする請求項8及び請求項16記載の熱
    定着装置。
  19. 【請求項19】上記断熱部材もしくは上記押圧部材に設
    けられた凹部からなる空間が、線状に形成された溝であ
    ことを特徴とする請求項15及び請求項17記載の熱定
    着装置。
  20. 【請求項20】上記凹部の中心線が螺旋状であることを
    特徴とする請求項19記載の熱定着装置。
  21. 【請求項21】上記凹部の中心線の周方向における最大
    回転角度が、上記溝の幅の角度以上であることを特徴と
    する請求項19記載の熱定着装置。
  22. 【請求項22】抵抗発熱体からなる発熱部材を有するガ
    ラスパイプ構造体と、上記発熱部材を保護する保護層と
    を有する発熱ローラを備えた熱定着装置において、 上記ガラスパイプ構造体の周壁の厚さをt(mm)、 上記発熱部材に印加する電力密度をW(W/cm2)と
    した時、 W≦−6t+10・・・・・ W≧3t+1・・・・・・・ t≧0.2・・・・・・・・ の各式を同時に満足する前記電力密度Wで駆動される上
    記発熱部材と、厚さ(t)を設定された発熱ローラを備
    えていることを特徴とする熱定着装置。
  23. 【請求項23】請求項22記載の熱定着装置において、 ガラスパイプ構造体の中空部に上記ガラスパイプ構造体
    よりも大きなヤング率を有する支持部材を設け、上記ガ
    ラスパイプ構造体と上記支持部材との間に上記ガラスパ
    イプ構造体よりも熱伝導率の小さい断熱部材を設けたこ
    とを特徴とする熱定着装置。
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