JPH08166710A - 現像装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】トナーカートリッジ６はその内部に現像器に供
給するためのトナー６Ａと，トナー６Ａを表面の凹凸で
捕えながら定速で回転し現像器にトナーを落下させるた
めの補給ローラ、および補給ローラ６Ｃがトナーを捕え
やすくするために補給ローラ６Ｃに連動して回転しトナ
ーを掻き崩す撹拌部材２からなる。撹拌部材２は、一体
成形され、回転軸部とカートリッジ内壁を摺擦する枝部
と弾性体となる腕部を含む。 【効果】トナーカートリッジ内部で凝集してカートリッ
ジ内壁に圧積されたトナーも、撹拌部材が内壁を摺擦す
ることにより全て掻き落とされるため、トナーの残量が
少なくなってもトナーの供給量にばらつきが少なく、印
字品質が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真技術を利用し
た光プリンタや複写機等の電子写真装置における現像装
置に係り、特に、トナーが安定して一定量補給される装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】トナーの収容空間内に配置された先端に
弾性部を持つ一体成形品のトナー撹拌部材とトナー供給
のためのトナー補給ローラを有するトナーカートリッジ
において、トナー補給ローラはその表面の凹凸によりト
ナーを捕えながら回転し、補給口でトナーカートリッジ
壁面に擦られることによりトナーを落下させて現像ユニ
ットへトナーを補給する。

【０００３】このようなトナーカートリッジにおいて、
トナーはその粉体としての特性上自重や外部から加えら
れる振動により徐々に凝集してしまうために、補給ロー
ラ表面の凹凸により捕えられた部分を残してブリッジが
でき、補給ローラ表面にトナーが供給されなくなってし
まう。従来はトナーの凝集を防ぐ手段として、トナーカ
ートリッジ内部でトナー撹拌部材を回転させ、それを防
いでいた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来技術で
のトナー撹拌部材は、トナーカートリッジ内壁に凝集し
たトナーは掻き落すことができない、あるいはその動作
方向にトナーが掃きよせられて残ってしまうために、残
量が少なくなってきたときにトナーの供給量がばらつ
く、もしくは供給できずに残ってしまう問題があった。

【０００５】本発明の目的は、トナーカートリッジのト
ナー供給を無駄なく一定量を安定して行い印字品質の安
定を図ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的は、トナーカー
トリッジの円筒状のトナー収容空間内に配置されたトナ
ー撹拌部材が回転することにより、その先端に設けた弾
性部で、カートリッジ内壁を摺擦することにより達成で
きる。

【０００７】

【作用】本発明のトナーカートリッジでは、トナーカー
トリッジ内壁に凝集したトナーが、撹拌部材先端弾性部
のワイパ効果により掻き落されることで上記目的が達成
される。さらに撹拌部材先端の弾性部とトナーカートリ
ッジ内壁との間でトナーが擦られることにより、凝集し
たトナーが粉砕されトナー喫水線がなだらかになるた
め、トナーカートリッジ内部で偏りが生じにくいので印
字濃度のむら等がでにくくなる。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。

【０００９】図１は、レーザプリンタの縦断面図であ
り、感光体にトナーを付着させ現像を行うための現像ロ
ール１，現像剤３，現像剤を撹拌するための部材２，現
像剤を長手方向に送るためのスクリュー４，現像に使わ
れた現像剤を回収し現像剤溜りに送るための搬送ロール
５，現像剤のトナー濃度を検知するためのセンサー７，
トナー濃度が薄くなった場合にトナー補給を行うための
トナーカートリッジ６などから構成されている。トナー
カートリッジ６は現像装置に嵌合する交換部品であり、
新品の状態の下面は横方向から引き抜くことにより剥が
せるシールによって塞がれている。トナーカートリッジ
６内には、トナー補給ロール６Ｃとトナー撹拌部材６Ｂ
を備え、現像装置内の現像剤３のトナー濃度が所定の濃
度より低下した場合にトナー補給ローラ６Ｃが回転し、
トナー６Ａを現像装置内に補給する。

【００１０】このトナーの補給動作は、印字プロセス上
決められた時間内に現像ユニットに定量を補給できなけ
ればならない。それよりも少ないと充分な印字濃度が確
保できず印字品質の仕様が満足できないばかりか、補給
を繰り返すことになり印字速度の仕様が満足できなくな
ってしまう。また逆に過多の場合、現像剤への混合が不
十分になり帯電不足のトナーが現像へと送られるため
に、印字むらやトナーの飛び散りなど印字欠陥が生じ、
印字品質の仕様が満足できなくなってしまうためであ
る。そのため、トナーの補給動作はトナー補給ローラが
表面の凹凸により、トナーを捕えながら一定速度で回転
し一定量のトナーを落下させる構造としている。しかし
トナーは粉体であるその特質上、そのまま容器内に放置
しておくと自重で粉体間の空気が締め出されかさ密度が
上昇していく性質があり、振動や衝撃が加えられるとさ
らにそれが加速され凝集していくために、トナー補給ロ
ーラの周囲でブリッジをつくってしまいトナー補給ロー
ラそのものにトナーが補給されないといった現象が生じ
る場合がある。このような現象が発生しないように本実
施例では、トナー補給ローラ６Ｃと同期してトナー撹拌
部材６Ｂを回転させトナーを掻き崩している。この部材
を図２に示す。これは安価に製作できるよう樹脂で一体
成形されたこの部材は、図２に示すようにカートリッジ
内部で一方向に回転し上記の作用をトナーに与えるが、
成形品であることや寸法のばらつき等を考慮して、カー
トリッジケース及び撹拌部材先端との間にはある程度の
隙間が設けられていた。そのため撹拌部材が回転してい
く中でそこにトナーが圧積されていき、消費されずに残
ってしまう問題があった。またその残り方も、一定では
ないためトナー残量が少なくなってきたときにトナーの
補給量が不安定になり、それが印字品質として濃度むら
等となって表れることがあった。

【００１１】本実施例では、トナー撹拌部材６Ｂは、充
分弾性を持った成形材料で一体成形され、その先端の枝
部６Ｂ３によりトナーカートリッジ６の内壁をワイパの
ように摺擦することにより、トナー６Ａを残らずカート
リッジ内部から掻き落としトナー補給ローラ６Ｃに供給
することができる。そのような撹拌部材を図２に示す。
ワイパの働きをする枝部６Ｂ３、またその枝部をカート
リッジ内壁に摺擦させるための弾性体の役割をする腕部
６Ｂ２，回転軸となるシャフト部６Ｂ１，回転の軸受部
６Ｂ４，補給ロール６Ｃと連動させるためのギヤとの係
合部６Ｂ５からなり、腕部６Ｂ２は回転方向にならいな
がら確実に枝部６Ｂ３がカートリッジ内壁に摺擦し、且
つクリープを起こさない範囲でのたわみを持つようにあ
る曲率をもった形状となっている。

【００１２】このことにより、図３に示すようにカート
リッジ内部のトナーを使いきるまで、定量的にトナーを
供給することができる。

【００１３】

【発明の効果】本発明によればトナー撹拌部材により、
トナーカートリッジ内壁に凝集したトナーが撹拌部材先
端弾性部のワイパ効果により掻き落され、さらに撹拌部
材先端の弾性部とトナーカートリッジ内壁との間でトナ
ーが擦られることにより、凝集したトナーが粉砕されト
ナー喫水線がなだらかになるため、トナーカートリッジ
内部で偏りが生じにくいので印字濃度のむら等がでにく
くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の現像装置の縦断面図。

【図２】本発明の現像装置におけるトナーカートリッジ
のトナー撹拌部材の斜視図。

【図３】従来の現像装置におけるトナーカートリッジと
本発明の現像装置におけるトナーカートリッジとのトナ
ー補給能力の比較の説明図。

【符号の説明】

１…現像ロール、２…撹拌部材、３…現像剤、４…現像
剤送りスクリュー、５…搬送ロール、６…トナーカート
リッジ、６Ａ…トナー、６Ｂ…トナー撹拌部材、６Ｃ…
補給ローラ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】現像ロールと搬送ロールと所定量の現像剤
   を溜める現像剤溜りと，前記現像剤溜りに新たにトナー
   を供給するためにトナーの固着を防止する撹拌部材を具
   備したトナーカートリッジからなる現像装置において、
   前記撹拌部材は一体成形された樹脂成形品でありその長
   手方向に所定の間隔をあけた複数の支持部を有し、前記
   支持部の先端に材料の弾性を利用した弾性部を備え前記
   隣合う支持部間を弾性部で接続したことを特徴とする現
   像装置。
2. 【請求項２】請求項１において、前記撹拌部材はその中
   央に回転軸を有し前記複数の支持部が一つおきに円周方
   向に１８０°の位置に設けられている現像装置。
3. 【請求項３】請求項１または２において、前記撹拌部材
   の先端の弾性部が回転方向に円弧状に形成されている現
   像装置。