JPH0816650B2 - 走行検査装置 - Google Patents

走行検査装置

Info

Publication number
JPH0816650B2
JPH0816650B2 JP2009279A JP927990A JPH0816650B2 JP H0816650 B2 JPH0816650 B2 JP H0816650B2 JP 2009279 A JP2009279 A JP 2009279A JP 927990 A JP927990 A JP 927990A JP H0816650 B2 JPH0816650 B2 JP H0816650B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
stereoscopic
camera
displayed
self
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2009279A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03212610A (ja
Inventor
健悦 柴野
広治 西田
一真 宮本
勝利 酒井
泰丸 石黒
卓 濱中
秀一 宮岡
攻 角田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JGC Corp
Tokyo Metropolitan Government
Original Assignee
JGC Corp
Tokyo Metropolitan Government
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JGC Corp, Tokyo Metropolitan Government filed Critical JGC Corp
Priority to JP2009279A priority Critical patent/JPH0816650B2/ja
Publication of JPH03212610A publication Critical patent/JPH03212610A/ja
Publication of JPH0816650B2 publication Critical patent/JPH0816650B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、走行検査装置に関し、詳しくは、地中に
埋設された小口径下水管等、人間が中に入って検査する
ことが困難な狭い空間を無人で走行し、空間内部の様子
を撮影して外部に映像として伝える装置に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来、小口径下水管等の管内の汚れや破損状況を検査
する方法のひとつとして、TVカメラを搭載した小型の自
走車を遠隔操作により管内を移動させ、自走車に搭載さ
れたTVカメラで撮影した映像を外部に設置されたTVモニ
タで観察して管内の様子を検査する方法および装置が開
発されている。そのTV搭載自走車による検査方法は、下
水管だけでなく、人間が入れないような狭い管路、函
渠、暗渠その他、各種の構造物内部の検査にも利用され
ている。また、原子力発電所や化学プラントの配管のよ
うに、人間が入ると危険な場所での検査にも利用されて
いる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記したTVカメラ搭載自走車による検査で
も、空間内部の実態を充分に把握することができないと
いう問題があった。
自走車に搭載された単眼のTVカメラで撮影された映像
は、2次元映像であるから、立体的な奥行きを表すこと
はできない。例えば、狭い管路の内壁を2次元映像で表
示した場合、内壁の凹みがあるのか凸起があるのかを見
間違ったり、単なる平面的な汚れなのか立体的な物体が
あるのかを見過ったりする可能性があるのである。
これは、人間は左右の眼の視差により立体的な形を認
識しているため、単眼カメラで撮影された2次元映像で
はもともと、立体的な形状を正確に認識することは出来
ない。通常のTV映像等を見て、我々が立体的な形状を認
識できるのは、立体的な形状を、TVカメラが移動しなが
ら異なる方向から捉えた映像を連続的に見ることによっ
て、周囲の物体と目的物との映像の変化の仕方の違いを
人間の脳で判断して目的物の立体的な形を認識したり、
過去に見た立体物の記憶をもとに推測して立体的な形を
認識しているのに過ぎないのである。
前記したような狭い空間内では、単調な円筒状の管壁
や平坦な構造壁面等が続いており、周囲に立体的な凹凸
の比較対象となるものがないため、2次元映像のみから
目的物の正確な立体形状を認識することは極めて困難で
ある。また、人間が入れないような空間内の様子は、当
然、人間の過去の記憶にもない場合が多いから、人間の
脳で過去の記憶をもとにして立体的な形を想像すること
も困難である。
具体的な検査状況では、例えば、下水管内に堆積した
堆積物がどのような形で堆積しているのか、管内壁の傷
や割れ等の深さや方向等の状況がどのようであるのか等
は、従来の画像撮影手段で撮影された2次元映像のみか
らは充分に把握することができず、精密な検査をするに
は、下水管を掘り出す等、大変に面倒な作業が必要であ
った。
そこで、この発明の課題は、前記したような、自走車
に搭載した画像の撮影手段で空間の内部を撮影する検査
装置において、特に狭い空間内部の様子を、人間の感覚
に出来るだけ近い状態で捉えて精密に検査することので
きる装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決する、この発明にかかる走行検査装置
は、自走車に画像の撮影手段を搭載して空間内部の様子
を検査する装置であって、画像の撮影手段として、左右
一対のカメラからなる立体TV撮影機を備えている。
自走車の走行駆動機構や自走車の走行を遠隔操作する
手段等の自走車の構造は、従来使われている通常の走行
検査装置と同様の構造で実施できる。例えば、自走車は
電動モータで駆動するのが普通であるが、エンジンその
他の原動力で駆動することもできる。自走車の走行機構
は、4輪あるいはそれ以上多数の車輪からなるもの、無
限軌道からなるもの、一定のレールに沿って走行するも
の等がある。自走車の走行の遠隔操作は、狭い空間の外
部に設けられた操作制御器と自走車をケーブルでつない
でおくほか、無線で遠隔操作したり、自走車自体に走行
経路をプログラムしておいたり、自走車にコンピュータ
やセンサを搭載しておいて、自動的に障害物を避けたり
異常個所を見つけて移動するようにしておいたりするこ
ともできる。
画像の撮影手段となる立体TV撮影機は、左右一対のカ
メラを、カメラの光軸が一定距離で交差するように設置
したものであり、左右のカメラで撮影された画像が、人
間の左右の眼で捉える映像に対応する。左右のカメラで
撮影された画像は、検査空間の外部に設置された立体画
像制御装置に送られ、この立体画像制御装置に接続され
たTVモニタに画像表示される。立体画像制御装置では、
左右のカメラで撮影された画像を、一定の周期で交互に
TVモニタに表示させるように画像信号を制御する。検査
者は体視眼鏡をかけてTVモニタを観察する。立体視眼鏡
は、左右のレンズ部に、液晶シャッタのように、高速で
開閉を制御できるシャッタ機構を備えており、このシャ
ッタ機構の開閉を前記立体画像制御装置で制御する。す
なわち、TVモニタが左眼用画像を表示しているときは、
立体視眼鏡のシャッタ機構も左眼用のみが開き、TVモニ
タが右眼用画像を表示するときは、右眼用のシャッタ機
構のみが開くのである。したがって、TVモニタの観察者
は、立体視眼鏡を使用しているから、左眼用画像と右眼
用画像が瞬間的に入れ換わって見えることになり、人間
の脳で両方の画像が合成されて立体的な画像として認識
されるのである。
上記した、立体TV撮影機および画像の表示手段等の具
体的な構成は、従来、遊戯施設や展示施設において使用
されている。各種の立体画像表示方法および装置の構造
を利用することができる。
自走車に搭載する立体TV撮影機は、通常のTV撮影用カ
メラや小型の撮影素子等からなるカメラを、前記したよ
うに、左右一対にして光軸方向が交差するように自走車
に搭載しておく。左右のカメラのうち、一方もしくは両
方の光軸方向を変更できるように、カメラを旋回自在に
取り付けておけば、映像を捉えようとする目的物までの
距離に合わせて光軸の交差点を変更調整でき、目的物ま
での距離が変わっても、常に良好な立体画像が撮れるよ
うになる。これは、立体画像を表示する場合、光軸の交
差点付近では自然な立体画像が見れるが、光軸の交差点
を大きく離れると、左右の画像の視差が違い過ぎて明瞭
な立体画像が見られないためである。人間の場合には、
目的物までの距離に合わせて、左右の眼を動かして光軸
交差点の遠近を調整しているので、このような眼の動き
を、カメラにさせるのである。カメラを旋回自在に取り
付けるための具体的機構は、通常の機械装置等における
旋回機構が適用できる。左右のカメラの光軸交差点の変
更操作は、立体映像をTVモニタで見ている検査者が遠隔
操作できるようにしておいたり、立体映像制御装置で捉
えた映像をコンピュータ等で判断して、自動的に光軸交
差点を調整するようにすることもできる。
自走車に搭載された左右のカメラは、全体が上下左右
の任意の方向に向けることができるような首振り機構を
介して自走車に取り付けておくのが好ましい。このよう
な、首振り機構の具体的構造は、従来の、単眼カメラ用
の首振り機構と同様のもので実施できる。自走車には、
カメラのほかに、照明ランプ等の照明手段も搭載される
ので、この照明手段も前記首振り機構で目的とする撮影
個所を照明できるようにしておくのが好ましい。
自走車には、画像の撮影手段以外に、超音波探傷器や
磁気検査器等の検査機器を搭載しておき、画像で捉えた
異常個所を上記検査機器で精密検査するようにすること
もできる。さらに、自走車に、空間内壁の破損個所を補
修する補修手段を搭載しておくこともできる。
撮影された立体画像は、撮影と同時に立体TVモニタに
表示するだけでなく、ビデオ装置に画像記録を残せるよ
うにしておけば、検査結果の保存や、検査結果を後日検
討する際等に非常に便利である。
立体映像の表示を制御する立体映像制御装置には、立
体TVモニタの画像表示に、カメラで捉えた画像のほか、
検査日時や検査個所、発見された異常の種類等の情報を
重ねて表示するスーパーインポーズ機構を備えておけ
ば、検査状況の確認が容易にできる。前記ビデオ装置に
画像を記録しておく場合には、検査状況のデータも同時
に記録できて大変に便利である。スーパーインポーズ機
能で表示する情報は、キーボード等の入力装置への入力
やコンピュータ等の指令にもとづいて表示する。
上記スーパーインポーズ機能のひとつとして、TVモニ
タ画面に、測長用の目盛り線や位置カーソル等の測長用
画像を表示できるようになっており、異常部分の寸法計
測や破損状況の判定に便利になっている。しかも、これ
らの目盛り記号等が立体画像として表示できるようにな
っている。
TVモニタ画面に測長用画像となる目盛り線等を立体画
像として表示させるには、左右眼用の測長用画像に一定
の視差に相当するズレを持たせて、TVモニタ画面上に表
示すればよく、この測長用画像の視差の調整ならびに測
長用画像の拡大縮小および移動を自由に行えるようにし
ておく。つまり、TVモニタの観察者に、種々の距離に応
じた、いわば「物差し」が用意されていることになる。
そうすれば、TVモニタに表示される立体画像上の目的物
に合わせて、目的物画像のそばで同じ奥行き位置に測長
用画像を表示することができ、必要に応じて、測長用画
像の拡大縮小を行う。この測長用画像の拡大縮小率すな
わち縮尺を、目的物画像の縮尺に一致するように制御す
れば、TVモニタ画面上で、目的物画像の寸法を測長用画
像で測定することによって、目的物の実寸法を正確に測
定することが可能になる。
測長用画像としては、前記した目盛り線のほか、1個
もしくは複数個のカーソル記号を、立体画像上で目的物
の任意の点に表示させるようにして、その点の位置情報
や複数の点の間の距離を検出できるようにすることも可
能である。
この発明にかかる走行検査装置は、前記した狭小下水
管の管内検査のほか、各種の管もしくはダクト、函渠、
暗渠等の密閉空間のほか、工場設備やビル等の構造物内
部その他、人間が入れないような狭い空間を画像撮影し
て検査する際に利用できる。また、有害ガスや高熱のあ
る化学プラント、原子力設備における配管等のように、
人間が入ると危険な場所を観察検査する場合にも利用で
きる。
〔作用〕
この発明によれば、自走車に搭載する画像の撮影手段
として、左右一対のカメラを備えた立体TV撮影機を備え
ているので、検査個所の様子を立体画像として表示する
ことができる。左右一対のカメラで撮影された立体画像
は、検査対象物の凹凸や位置関係を、人間が肉眼で見た
のと全く同じような感覚で人間に伝えることができるの
で、従来の単眼カメラによる2次元映像に比べ、はるか
に多くの情報が得られ、異常個所が凹んでいるのか突出
しているのか、立体的にどのような形をしているのか、
周囲との位置関係はどうであるか等を、極めて具体的か
つリアルに捉えることが可能になる。特に、全体が平坦
な管壁で囲まれた管内空間等、2次元画像のみからは立
体的な形状を捉え難い状況であっても、立体画像であれ
ば直観的に立体的な形状がわかる。
また、立体画像上で目的物画像と測長用画像とを同時
に表示させて、目的物の実寸法を測定することができ
る。
すなわち、測長用画像の視差を適当に調整して目的物
画像の奥行き位置に合わせれば、このときの測長用画像
の視差の調整量が目的物画像の奥行き位置を示すことに
なる。目的物画像の奥行き位置は、目的物の実寸法と目
的物画像との拡大縮小率もしくは縮尺に対応するので、
前記測長用画像の視差の調整量から目的物画像の縮尺が
判ることになる。目的物画像の縮尺に合わせて、測長用
画像を拡大縮小させれば、目的物画像と測長用画像の縮
尺を一致させることができ、この測長用画像で目的物画
像の寸法を測れば、目的物の実寸法が測定できることに
なる。
さらに、カメラに光軸方向変更手段を備えていれば、
左右のカメラの光軸交差点を、撮影しようとする目的物
までの距離に合わせて、自由に調整することができる。
左右の光軸交差点が目的物の中心付近にあるときが、最
も自然で明瞭な立体画像を捉えることができるので、光
軸交差点の調整によって、カメラから任意の距離にある
目的物を良好な立体画像として捉えることが可能であ
る。
上記の光軸方向変更手段を、空間外部の立体TVモニタ
の位置等から遠隔操作できるようにしているので、TVモ
ニタを見ながら、検査したい個所に合わせて、最も明瞭
な立体画像が見られるように、カメラの光軸交差点を調
整することができる。すなわちTVモニタを見ている観察
者が、捉えた立体画像が明瞭であるかどうかを確認しな
がら、遠隔操作でカメラの光軸方向を変更すれば、観察
者が見たい目的物に対して正確にカメラの光軸交差点を
合わせて、明瞭な立体画像を捉えるようにすることがで
きる。
〔実 施 例〕
つぎに、この発明にかかる走行検査装置の実施例を、
図面を参照しながら、以下に詳しく説明する。
第1図は、装置全体の構造を示しており、管路等の狭
い空間Sを走行自在な自走車10は、先端部分に、左右に
一定の間隔を離して一対のカメラ20,20を備えている。
第2図に示すように、カメラ20,20は、自走車10の中心
方向に向かって内側に傾斜した状態で取り付けられ、両
カメラ20,20の光軸方向Y,Yが、自走車10から一定距離の
点Xで交差している。カメラ20,20の支持台11は、後方
の自走車本体に対して、上下左右に旋回自在に取り付け
てあり、カメラ20,20の撮影方向が自由に変えられるよ
うに、いわゆる首振り機構を備えている。
自走車10の後方には、自走車10の駆動電源を供給した
り、自走車10の走行や首振り機構およびカメラ20の作動
等を制御したり、カメラ20で撮影した画像を送ったりす
る制御ケーブル30が取り付けられている。制御ケーブル
30は、検査空間Sの外部に引き出されて、ケーブルドラ
ム31等に収容されており、自走車10の走行に合わせて制
御ケーブル30を繰り出していく。ケーブルドラム31に
は、立体画像制御装置40が接続されており、画像信号や
カメラの制御信号等を伝達する。
立体画像制御装置40は、基本的には、通常の立体TVで
用いられているものと同様の構造であり、左右のカメラ
20,20で撮影した画像を取り込み、この左右の画像を一
定周期で立体TVモニタ50に送り出して表示させたり、検
査者が装着する立体視眼鏡60の液晶シャッタ機構を制御
したりする。また、立体画像制御装置40には、ビデオ録
画機70が接続されていて、撮影した画像を記録できるよ
うになっている。
立体画像制御装置40には、TVモニタ50の画面に検査情
報や測長用の目盛り線等を表示するためのスーパーイン
ポーズ機能が組み込まれている。目盛り線等の表示を拡
大縮小したり位置の変更等を行うために、キーやダイヤ
ル等を備えた入力装置41が備えられている。この入力装
置41は、立体画像制御装置40と接続されてあって、検査
者が手元で目盛り線の調整等を出来るようになってい
る。このような目盛り線等の調整や、その他の画面の制
御およびカメラ20の作動制御等を行うには、立体画像制
御装置40に、マイクロコンピュータを組み込んだり、コ
ンピュータと接続しておくのが好ましい。
カメラ20,20の取り付け傾斜角度は固定されていても
よいが、傾斜角度が変更できると、より明瞭な立体画像
が撮影できる。
これは、前記したように、立体画像は、両カメラ20,2
0の光軸交差点X付近において、最も視差が少なく、人
間の肉眼で見た映像と最も近い自然で明瞭な画像が得ら
れる。そのためには、検査しようとする対象物が光軸交
差点X付近にくるように、自走車10を移動させればよい
のであるが、狭い空間Sの中では、自走車10が近づけ無
かったり充分な距離を取れない場合がある。また、自走
車10がいちいち移動するのは時間がかかる。そこで、両
カメラ20,20の取付位置からその光軸交差点Xまでの距
離を変更するようにすれば、任意の検査対象に対して迅
速に光軸交差点Xを近づけて、明瞭な立体画像を撮影す
ることが可能になるのである。
具体的には、例えば、第3図に示すように、左右のカ
メラ20を、それぞれ別の取付ベース14,14に取り付け、
取付ベース14,14の一端16,16を自走車10に対し水平面内
で旋回可能に取り付けている。両側の取付ベース14,14
の間には水平腕状の摺動部材15が設けられている。取付
ベース14,14はバネ等で内側に向けて旋回するように付
勢しており、取付ベース14,14の内側端面が摺動部材15
の両端に当接することによって、両側の取付ベース14,1
4が同じ角度だけ内側を向いた状態で位置決めされる。
したがって、摺動部材15が前後に移動すれば、取付ベー
ス14,14の内側への傾斜角度が変わり、それに伴って、
取付ベース14,14に取り付けられたカメラ20,20の光軸方
向Y,Yが変わる。その結果、光軸交差点Xが前後(図
中、上下方向)に移動することになるのである。摺動部
材15は、シリンダ機構やモータ等の適宜駆動機構によっ
て作動され、この駆動機構を電気的に遠隔操作できるよ
うにしておく。
つぎに、第4図および第5図を参照して、前記した測
長用画像により目的物の実寸法を測定する方法について
説明する。
第4図に示すように、TVモニタ画面51には、検査対象
となる立体的な目的物の画像52が表示される。この目的
物画像52から目的物の実寸法を知るために、目的物画像
52のそばに、スーパーインポーズ機能を使って、測長用
画像となる目盛り線53を表示させる。第5図に示すよう
にTVモニタ画面51上には、目的物の左右眼用の画像52r
と52lとが表示されるとともに、目盛り線の左右眼用の
画像53rと53lも表示される。なお、図では説明の都合
上、左右の画像…rと…1とを、モニタ画面51の表と裏
で前後にずらせて示しているが、実際には、時間的に交
互にずらせて同じモニタ面に表示している。
目的物画像52r,52lは、検査者の左右の眼Er,Elの間隔
Weに相当する視差分だけ左右にずれて表示され、人間の
眼Er,Elには、モニタ面51の後法に立体的な画像52が存
在するように見える。
これに対し、目盛り線の画像53rと51lは、人間の眼E
r,Elに見える画像53が、丁度、目的物画像52と同じ奥行
き位置に見えるように、検査者が左右のズレを調整す
る。すなわち、検査者が、立体TVモニタ画面51を制御す
る立体映像制御装置(図示せず)の入力装置41のダイヤ
ル42等を操作すると、その操作量にもとづいて、立体画
像制御装置のスパーインポーズ機能が、目盛り線の画像
53rと53lを左右にずらせて表示する。モニタ画面51上
で、目的物画像52と目盛り線画像53が同じ奥行き位置に
見えるまで前記ダイヤル42等を操作すれば、任意の目的
物画像52に対して、目盛り線画像53が同じ奥行き位置に
見えるように調整することができる。第4図に示すよう
に、目的物画像52が遠くに移動して目的物画像52′にな
れば、目盛り線53も奥行き方向および平面方向に移動さ
せて目盛り線53′を表示させる。目盛り線53の平面方向
への移動は、入力装置41のキー43操作等で行えばよい。
第5図において、目的物画像52と目盛り線53の奥行き
位置が一致したときの、左右の目盛り線画像53rと53lの
ズレすなわち視差Pxの量は、下記の式で表される。
よって Px=We(Li−Lm)/Li …(1) Px:視差 We:観察者の眼の間隔 Li:画像位置の目盛り線長 Lm:モニタ上の目盛り線長 Di:眼から画像位置までの距離 Dm:眼からモニタ面までの距離 今、画像位置の目盛り線長Liが目的物画像52の実寸法
を表しているとして、(1)式からLmを求めれば、 Lm=(1−Px/We)Li …(2) ここで、Px<We したがって、画像位置の目盛り線長Liが実寸法になる
ように、TVモニタ画面51上で表示すべき目盛り線長Lmは
視差Pxと相関関係があることになる。前記したように、
視差Pxは、目盛り線53を目的物画像52の奥行き位置に合
わせる際に、ダイヤル42を動かした調整量から判るの
で、このダイヤル42の調整量をマイクロコンピュータ等
で演算処理すれば視差Pxが求まり、視差Pxが判ればモニ
タ上に表示すべき目盛り線長Lmが得られる。表示すべき
目盛り線長Lmが決まれば、立体画像制御装置40のスーパ
ーインポーズ機能を用いて、必要な目盛り線長Lmになる
ように目盛り間隔を拡大縮小した目盛り線画像53rと53l
をTVモニタ画面51に表示すればよい。
実際には、目的物の画像52は、目的物とカメラ20,20
との距離すなわち撮影距離や、立体TVモニタ画面51と検
査者の眼Er,Elの位置関係等によって、実寸よりも拡大
もしくは縮小して立体TVモニタ画面51に表示されている
ので、画像位置の目盛り線53も、その分の補正もしくは
キャリブレーションが必要である。そのため、予め、実
寸法が判っている対象物をカメラ20,20で撮影して立体T
Vモニタ画面51に表示し、その対象物と同じ奥行き位置
に目盛り線53を表示し、目盛り線53の表示と実寸法とが
一致するように、目盛り線53の目盛り間隔を拡大もしく
は縮小して補正を行う。このようにして、一度、目盛り
線53と実寸法との補正がされていれば、その後、TVモニ
タ画面51に表示される目的物画像52の位置が奥行き方向
に移動しても、前記したとおり、目盛り線53が目的物画
像52と同じ奥行き位置に見えるように、ダイヤル42を調
整すれば、そのときの目盛り間隔は、実物と目的物画像
52の拡大縮小率と全く同じ比率で拡大縮小されているこ
とになり、この目盛り線53を読み取れば、直ちに目的物
の実寸法を測定することができる。
上記方法は、TVモニタ画面51と平行な面内で目的物映
像52の寸法を測る場合であるが、このような方法を応用
すれば、目的物映像52の奥行き方向の寸法を測ることも
できる。具体的には、例えば、目的物映像52の奥行き方
向の2点について、それぞれ同じ奥行き位置に見えるカ
ーソル記号等の測長用画像を表示すれば、2点の測長用
画像の視差の違いが奥行き方向の距離を示すので、この
視差の違いをもとにして目的物の奥行き方向の寸法も測
定できるのである。したがって、立体画像上で表示され
た測長用画像を利用すれば、目的物の任意個所の実寸法
を測定することが可能である。
〔発明の効果〕
以上に説明した、この発明にかかる走行検査装置のう
ち、請求項1記載の発明によれば、検査個所の様子を立
体画像として表示することができるので、従来の単眼カ
メラによる2次元画像では正確に判らなかった凹凸形状
を、人間の肉眼に極めて近いリアルな迫真性を持った立
体画像として捉えることが可能となり、検査の能率およ
び精度を向上させることができる。特に、人間にとっ
て、従来の2次元映像では感覚的に立体形状の把握が難
しかった狭い管路内などにおける凹凸形状が明瞭な立体
形状として表示されるので、異常個所の見落としや誤判
断等の可能性が少なくなり、熟練者でなくても異常状況
の判断が可能になり、検査作業の効率化および検査精度
の大幅な向上が実現できる。
また、立体TVモニタ画面上に、検査対象となる目的物
の画像とともに測長用画像を表示するとともに、この測
長用画像の視差が調整可能なので、測長用画像の視差を
変えて目的物画像と同じ奥行き位置に表示させることが
できる。しかも、このときの測長用画像の視差から目的
物画像の奥行き位置すなわち拡大縮小率が判るので、そ
れに合わせて、測長用画像を拡大縮小すれば、目的物画
像の縮尺と測長用画像の縮尺が一致し、測長用画像で目
的物の実寸法を測ることができる。
実際の検査作業では、予め実寸法の判っている対象物
の撮影画像に合わせて測長用画像の縮尺調整を行ってお
けば、その後は、任意の目的物画像に対して、測長用画
像の奥行き位置を合わせる視差の調整を行えば、目的物
画像と測長用画像の縮尺は自動的に一致するので、目的
物の実寸法を正確かつ簡単に測定することが可能にな
る。
請求項2記載の発明によれば、左右のカメラの光軸交
差点を自由に変更できるので、検査対象物に光軸交差点
を合わせて、人間が肉眼で見た状態に近い明瞭で観察し
易い立体画像を表示させることができ、検査の精度をよ
り向上させると同時に、検査を行う作業者の眼や神経の
疲労を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す全体構造図、第2図は
カメラ部分の拡大平面図、第3図はカメラの光軸方向を
変更する機構を示す平面図、第4図は測長画像の表示方
法を示すTVモニタ画面および入力装置の正面図、第5図
は測長方法の原理を示す模式的説明図である。 10……自走車、20……カメラ、40……立体画像制御装
置、50……立体TVモニタ、60……立体視眼鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 13/00 (72)発明者 宮本 一真 兵庫県神戸市須磨区北落合3―1―371― 305 (72)発明者 酒井 勝利 東京都江東区東陽4―5―18―401 (72)発明者 石黒 泰丸 千葉県千葉市こてはし台1―22―15 (72)発明者 濱中 卓 神奈川県横浜市南区別所1丁目14番1号 日揮株式会社横浜事業所内 (72)発明者 宮岡 秀一 神奈川県横浜市南区別所1丁目14番1号 日揮株式会社横浜事業所内 (72)発明者 角田 攻 神奈川県横浜市金沢区西柴2―9―6 松 井荘1号 (56)参考文献 特開 昭63−124114(JP,A) 特公 昭62−7659(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右一対のカメラを備えた立体TV撮影機が
    搭載された自立車と、立体TV撮影機で撮影された画像を
    処理して立体TVモニタに表示させる立体画像制御装置を
    備えてなり、立体画像制御装置に測長用画像の表示手段
    を備え、測長用画像の表示手段は、立体TVモニタ画面に
    左右の測長用画像を所定の視差に対応するズレを与える
    とともに前記視差に対応して拡大縮小して表示できるよ
    うになっていることを特徴とする走行検査装置。
  2. 【請求項2】立体TV撮影機の左右一対のカメラのうち、
    少なくとも一方のカメラに、光軸方向を変更できる光軸
    方向変更手段を備え、この光軸方向変更手段が遠隔操作
    できるようになっている請求項1記載の走行検査装置。
JP2009279A 1990-01-17 1990-01-17 走行検査装置 Expired - Lifetime JPH0816650B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009279A JPH0816650B2 (ja) 1990-01-17 1990-01-17 走行検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009279A JPH0816650B2 (ja) 1990-01-17 1990-01-17 走行検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03212610A JPH03212610A (ja) 1991-09-18
JPH0816650B2 true JPH0816650B2 (ja) 1996-02-21

Family

ID=11716035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009279A Expired - Lifetime JPH0816650B2 (ja) 1990-01-17 1990-01-17 走行検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0816650B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011153995A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Fa System Engineering Kk 立体映像表示装置の立体ノギス像形成装置およびプログラム

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5581625A (en) * 1994-01-31 1996-12-03 International Business Machines Corporation Stereo vision system for counting items in a queue
JP2760393B2 (ja) * 1995-07-13 1998-05-28 株式会社カンツール 自走型管路検査装置並びに該装置に用いる走行ベルト
JP5628068B2 (ja) * 2011-02-25 2014-11-19 三協エンジニアリング株式会社 トンネル壁面の展開画像取得システム
JP5719653B2 (ja) * 2011-03-25 2015-05-20 カヤバ工業株式会社 管路自走車
JP6917296B2 (ja) * 2017-12-27 2021-08-11 株式会社クボタ 製品下面検査装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS627659A (ja) * 1985-07-03 1987-01-14 明和工業株式会社 セラミツクス・コイルばねの製造法
JPS63124114A (ja) * 1986-11-14 1988-05-27 Hitachi Ltd 移動体用環境認識装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011153995A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Fa System Engineering Kk 立体映像表示装置の立体ノギス像形成装置およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03212610A (ja) 1991-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101794690B1 (ko) 개별구동 자주식 대차 및 관성항법장치를 구비한 터널 검사 시스템
US7460980B2 (en) Method for the control of a pipe inspection system and for the evaluation of the inspection data
US8483444B2 (en) Apparatus for inspecting and measuring object to be measured
CN101595417B (zh) 用于轮廓形成系统的头戴式显示装置
US20110112794A1 (en) Head-mounted display apparatus for profiling system
JP2004509321A (ja) パイプラインの欠陥を検出する装置および方法
US5717455A (en) System and method for three dimensional image acquisition and processing of a borehole wall
US20140320631A1 (en) Multi-camera pipe inspection apparatus, systems and methods
EP3161412B1 (en) Indexing method and system
JPH04113213A (ja) 車間距離検出装置
JPH0816650B2 (ja) 走行検査装置
JP3685853B2 (ja) 立体映像表示装置
Lawson et al. Augmented reality as a tool to aid the telerobotic exploration and characterization of remote environments
EP0831299A1 (en) Device for observing inner wall surface of conduit
KR101079894B1 (ko) 터널 벽면 전개화상 취득 시스템
JP2000074669A (ja) 三次元地図データベースの作成方法及び装置
JPH08136254A (ja) 軌道狂い測定装置及び方法並びに曲率測定方法
JPH0774725B2 (ja) Tv画像上での測長方法
JP3206874B2 (ja) 遠隔施工支援用の画像システム
JP2018168570A (ja) ニューマチックケーソンの掘削底面の計測装置及び計測方法
CN102566053A (zh) 用于轮廓形成系统的头戴式显示装置
JP3344902B2 (ja) 施工用移動体の遠隔操作支援画像システム
CN112132944A (zh) 一种基于增强现实的工业内窥影像实现方法及系统
KR102356888B1 (ko) 지하도관의 자동 진단 시스템 및 그에 따른 보수 위치의 확인 방법
JP4098865B2 (ja) 地中管内壁の調査装置