JPH08166354A - パターン欠陥検出装置 - Google Patents

パターン欠陥検出装置

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JPH08166354A
JPH08166354A JP31089194A JP31089194A JPH08166354A JP H08166354 A JPH08166354 A JP H08166354A JP 31089194 A JP31089194 A JP 31089194A JP 31089194 A JP31089194 A JP 31089194A JP H08166354 A JPH08166354 A JP H08166354A
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俊一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フーリエ変換された光の強度分布を変化させ
ることにより、欠陥判定のために必要な正規周期パター
ンと欠陥を連続的に取り込み、欠陥かどうかの判定を容
易にかつ高速に行う。 【構成】 光3は2光束に分割され、一方の光束6は、
被対検査象物体であるTFT基板7を照射し、信号光1
0bとして液晶空間変調素子11の液晶層側21から光
導電体層22に入射する。液晶空間変調素子11を位置
Bに位置すると、光導電体層22上にはマスク7のフー
リエ変換像のピンボケ像が形成される。他方の光束12
はミラー13で反射され、基準光14aが前記ピンボケ
像が入射した液晶空間変調素子11と同一場所に入射す
る。液晶空間変調素子11から反射された位相共役光1
5bはモニターカメラ16に入射し、TFT基板7の正
規周期パターン(画素パターン)の像が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パターン欠陥検出装置
に関し、より詳細には、光によるフーリエ変換と位相共
役光を利用し、液晶用TFT(Thin Film Transistor)
基板やIC(Integrated Circuit)用フォトマスク等の
周期パターン中に存在する孤立欠陥を検出するためのパ
ターン欠陥検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光によるフーリエ変換と位相共役
光を利用したパターン欠陥検出装置としては、位相共役
光を発生させる位相共役光発生手段としてホログラムを
用いた方法がある。例えば、この方法をICフォトマス
クの欠陥検査に応用した例が、文献:R.L.Fusek 他,
“Holographic optical Processing for submicrometer
defect detection",pt.Eng.24,p731,1985に記載され
ている。
【0003】図6は、従来のパターン欠陥検出装置の構
成図で、図中、101はパターン欠陥検出装置、102
は信号光、103はフォトマスク、104は1/4波長
板、105は偏光ビームスプリッタ、106はレンズ、
107はフィルタ、108はホログラム、109は参照
光、110は共役光、111は出力光である。
【0004】コヒーレント光である信号光102をフォ
トマスク103に照射し、レンズ106によってフォト
マスク103のフーリエ変換像をフィルタ107上に形
成する。該フィルタ107を透過させることによって空
間周波数フィルタリングを行い、正規パターンの成分を
選択的に除去し、欠陥の周波数成分を参照光109との
干渉縞としてホログラム108に記録する。次に、この
ホログラム108に、参照光109に対する共役光11
0を照射し、実像を再生して同じ光路を逆に戻すことに
よって、欠陥の像だけを出力光111として抽出する。
なお、1/4波長板104と偏光ビームスプリッタ10
5は、光の利用効率を上げるために使用している。この
方法の利点は、ホログラム108によって発生した位相
共役光によりシステムのレンズ106や他の光学部品の
歪の影響を除去できることである。
【0005】また、他の従来例としては、位相共役光発
生手段として、BaTiO3やBi12SiO20(BS
O)等のフォトリフラクティブ結晶を用いる方法があ
る。例えば、この方法をICの製造に使用されるフォト
マスク中の周期的特性の抑制と非周期的欠陥の強調を実
時間で行う装置の技術が、例えば、特開昭62−542
84号公報「光学的特性の強調を行う装置」に開示され
ている。また、同様な技術を液晶パネル用フォトマスク
の欠陥検査に適用した例が、文献:青木 他、BSを用
いた周期パターンの欠陥検査−検査面積の影響−,第53
回応用物理学会学術講演会予稿集 17p-2(1992)、及び
第54回応用物理学会学術講演会予稿集 27p-D-11(199
3)に記載されている。
【0006】図7は、従来のパターン欠陥検出装置の他
の構成図で、図中、121はパターン欠陥検出装置、1
22はマスク、123は信号光、124はビームスプリ
ッタ、125はレンズ、126はBSO(フーリエ変換
面)、127,128はポンプ光、129は出力光であ
る。
【0007】縮退4光波混合の光学系配置で、マスク1
22を透過した信号光123をレンズ125によりフー
リエ変換する。フーリエ変換面(BSO面)126にお
ける光強度に応じて、各周波数成分の位相共役光の発生
効率に差が生じ、非線形フィルタリングが実現できる。
したがって、信号光123とポンプ光127,128の
強度比を適当に設定すれば、必要な成分が強調される。
【0008】また、従来のフーリエ変換のみによるパタ
ーン欠陥検出においては、フォトマスクの周期パターン
と欠陥の位置関係により、欠陥の致命度や疑似欠陥の判
定を行うために、フィルタリングに用いるコヒーレント
光の波長と異なる波長域のインコヒーレント光を同一光
軸で導入し、欠陥分布と正規周期パターン(画素パター
ン)を重畳した画像を取り込むことも行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、図6に
示した従来のパターン欠陥検出装置においては、ホログ
ラムの現像が必要なため、実時間で測定条件(フィルタ
リング条件)を変えて検査することができないという問
題点があった。すなわち、欠陥判定のために必要な正規
周期パターン(画素パターン)と欠陥を連続的に取り込
むことができず、欠陥かどうかの判定を行うことができ
なかった。また、被検査対象物体であるICフォトマス
クに適したフィルタを作製しなければならないという問
題点があった。
【0010】また、図7に示したパターン欠陥検出装置
は、実時間で処理が行え、かつフィルタの作製も不要で
あるものの、信号光123とポンプ光127,128の
強度比を適当に設定する等の測定条件の設定だけでは、
欠陥と欠陥判定のために必要な正規周期パターン(画素
パターン)の両方を検出することが難しいという問題点
があった。
【0011】また、ホログラム方式のフィルタリングで
は、同一光学系でインコヒーレントな光を使うことがで
きないので、フォトマスクの周期パターンと欠陥の位置
関係により欠陥の致命度や疑似欠陥の判定を行うため
に、フィルタリングに用いるコヒーレント光の波長と異
なる波長域のインコヒーレント光を同一光軸で導入し、
欠陥分布と正規周期パターン(画素パターン)を重畳し
た画像を取り込むことができないという問題点があっ
た。
【0012】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、フーリエ変換された光の強度分布を変化させ
ることにより、欠陥判定のために必要な正規周期パター
ンと欠陥を連続的に取り込み、欠陥かどうかの判定を容
易に、かつ高速に行うようにしたパターン欠陥検出装置
を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(1)コヒーレント光を発生する発生手
段と、該発生手段により発生する前記コヒーレント光を
被検査対象物体に照射する照射手段と、該照射手段によ
り前記被検査対象物体に照射した光束をフーリエ変換す
るフーリエ変換手段と、該フーリエ変換手段により前記
フーリエ変換した光の位相共役光を発生させる位相共役
光発生手段と、前記フーリエ変換手段によりフーリエ変
換された光の強度分布を変化させる変化手段とを有する
こと、更には、(2)前記変化手段が、前記位相共役光
発生手段を前記被検査対象物体に照射した光束の光軸上
で移動させる移動手段であることを特徴としたものであ
る。
【0014】
【作用】前記構成を有する本発明のパターン欠陥検出装
置は、(1)請求項1記載の発明において、コヒーレン
ト光を発生し、前記被検査対象物体に照射した光束をフ
ーリエ変換し、前記フーリエ変換した光の位相共役光を
発生させ、フーリエ変換された光の強度分布を変化させ
ることにより、欠陥判定のために必要な正規周期パター
ン(画素パターン)と欠陥を連続的に取り込むことがで
き、欠陥かどうかの判定を容易に、かつ高速に行うこと
ができる。
【0015】(2)また、請求項2記載の発明におい
て、前記フーリエ変換された光の強度分布を変化させる
ことが、前記位相共役光の発生を、前記被検査対象物体
に照射した光束の光軸上で移動させることにより、簡便
にフィルタリング条件を変えることが可能となり、欠陥
判定のために必要な正規周期パターン(画素パターン)
と欠陥を連続的に取り込める。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。図1は、本発明によるパターン欠陥検出
装置の一実施例を説明するための構成図で、図中、1は
パターン欠陥検出装置、2はHeNeレーザ、3は光、
4はビームエキスパンダー、5はハーフミラー、6は光
束、7はTFT(Thin FilmTransistor:薄膜トラン
ジスタ)基板、8はハーフミラー、9はレンズ、10
a,10bは信号光、11は液晶空間変調素子、12は
光束、13はミラー、14a,14bは基準光、15
a,15bは位相共役光、16はモニターカメラ、21
は液晶層、22は光導電層である。
【0017】本実施例では、被検査対象物体として液晶
用TFT基板を設置している。まず、TFT基板中の欠
陥を検出する場合について説明する。パターン欠陥検出
装置1において、HeNeレーザ2から出射された光3
は、ビームエキスパンダー4によりビーム径が拡大さ
れ、ハーフミラー5により2光束に分割される。分割さ
れた光束の一方は、光束6として被検査対象物体である
TFT基板7を照射し、ハーフミラー8とレンズ9を通
過し、信号光10として液晶空間変調素子11の液晶層
側21から光導電体層22に入射する。液晶空間変調素
子11をレンズ9の焦点位置に配置(位置A)すると、
液晶空間変調素子11の光導電体層36上にはマスク7
のフーリエ変換像が形成される。
【0018】もう一方の光束12は、ミラー13で反射
され、基準光14a(点線)として前記フーリエ変換像
が入射した液晶空間変調素子11と同一場所に入射す
る。ただし、基準光14aは、液晶空間光変調素子11
に対してほぼ垂直入射(入射角0°)としている。液晶
空間変調素子11から反射された位相共役光15は、再
びレンズ9により逆フーリエ変換され、ハーフミラー8
によって分離され、モニターカメラ16に入射する。該
モニターカメラ16上には、TFT基板7の正規周期パ
ターン(画素パターン)が除去され、孤立した欠陥の像
だけが得られる。
【0019】次に、TFT基板の周期パターン(画素パ
ターン)を検出する場合について説明する。被検査対象
物体であるTFT基板7に照射した光束の光軸方向に、
液晶空間変調素子11を距離dだけ移動させる。図1で
は、レンズ9から遠ざかる方向に液晶空間変調素子11
を移動させたが、近づく方向に移動させてもよい。欠陥
検出と同様に、パターン欠陥検出装置1において、He
Neレーザ2から出射された光3は、ビームエキスパン
ダー4によりビーム径が拡大され、ハーフミラー5によ
り2光束に分割される。分割された光束の一方は、光束
6として被対検査象物体であるTFT基板7を照射し、
ハーフミラー8とレンズ9を通過し、信号光10bとし
て、液晶空間変調素子11の液晶層側21から光導電体
層22に入射する。ここで、液晶空間変調素子11をレ
ンズ9の焦点位置から距離dだけ移動させた位置に配置
(位置B)すると、液晶空間変調素子11の光導電体層
22上にはマスク7のフーリエ変換像の焦点はずれの像
(ピンボケ像)が形成される。
【0020】もう一方の光束12はミラー13で反射さ
れ、基準光14a(実線)が前記ピンボケ像が入射した
液晶空間変調素子11と同一場所に入射する。このと
き、ミラー13は、基準光14bの方向を変える必要が
あるため、角度調整を行う。液晶空間変調素子11から
反射された位相共役光15bは再び同じ光路を通り、ハ
ーフミラー8によって分離され、モニターカメラ16に
入射する。該モニターカメラ16上には、TFT基板7
の正規周期パターン(画素パターン)の像が得られる。
【0021】ここで、液晶空間変調素子11を移動させ
た前後で、モニターカメラ16に取り込まれる画像の座
標を予め測定しておけば、TFT基板7の正規周期パタ
ーン(画素パターン)と欠陥像の位置関係がわかり、欠
陥の分類や判定が容易になる。なお、液晶空間変調素子
11の移動手段としては、振動が小さいほうがよいの
で、コンピュータで制御されたリニアモータを用いた直
線移動ステージ等を使用する。また、液晶空間光変調素
子11の液晶層21は、ホモジニアス(平行)配向ネマ
ティック液晶を用いている。HeNeレーザ2から出射
された光3の偏光方向は紙面内平面にあり、液晶層21
はこの偏光を最も効率的に位相変調できる方向にホモジ
ニアス(平行)配向している。
【0022】図2は、本発明によるパターン欠陥検出装
置に用いられる液晶空間光変調素子の断面図で、図中、
31は液晶空間光変調素子、31a,31bはガラス基
板、32a,32bは透明電極、33a,33bは配向
膜、34は液晶層、35はスペーサ、36は光導電層、
37は交流電圧電源部である。
【0023】液晶空間光変調素子31は、ITO(酸化
インジウム)等の透明電極32a,32bが片面にコー
トされたガラス基板31a,31bの間に、ネマティッ
ク液晶層34,液晶分子をホモジニアス(平行)配向さ
せるための液晶配向膜33a,33bおよび光導電層3
6である水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)
膜を挟んだ構造となっている。なお、スペーサ35は液
晶層のスペースを保持するためのものである。
【0024】光導電層36であるa−Si:H膜の形成
は、透明電極32bが形成されたガラス基板31b上
に、CVD(Chemical Vapor Deposition:蒸着化
学)法により成膜を行った。このように形成したa−S
i:H膜の特性は、暗導電率が10−10S/cm、光導
電率が10−7S/cm以上であり、その膜厚を1.0μm
とした。さらに、透明電極32bと光導電層36とが形
成されたガラス基板31bと、透明電極32aが形成さ
れたガラス基板31aのそれぞれに、ネマティック液晶
層34をホモジニアス(平行)配向させるための液晶配
向膜33a及び33bを形成した。
【0025】本実施例においては、この液晶配向膜33
a及び液晶配向膜33bとして、SiOをガラス基板面
の法線方向に対して85°の角度で斜方蒸着により形成
した。なお、本実施例では、液晶配向膜33a及び液晶
配向膜33bとして斜方蒸着により形成したSiO膜を
用いたが、ポリイミドあるいはポリビニルアルコールに
ラビング処理を施した液晶配向膜や、あるいはその他の
配向剤を塗布して形成した液晶配向膜などを用いても良
い。
【0026】このように形成した液晶配向膜33a及び
液晶配向膜33bを対向させ、スペーサ35により隙間
を形成し、この隙間にネマティック液晶を充填し、液晶
層34を形成した。本実施例では、ネマティック液晶と
して、位相シフト量を十分に大きくするために大きな複
屈折を示すものが望ましく、メルク社のE44を用い
た。なお、本実施例では、ネマティック液晶が印加され
る電圧の強さに応じて、ガラス基板面とほぼ平行な状態
からガラス基板面と垂直の状態に配向の方向が変化する
正の誘電異方性を示すネマティック液晶をホモジニアス
配向にして用いたが、負の誘電異方性を示すネマティッ
ク液晶をホメオトロピック配向にして用いても良い。
【0027】なお、本発明の画像処理装置に用いる液晶
空間変調素子11は、高空間分解能(高解像度)が要求
されるため、液晶層の厚さは薄い方が望ましく、本実施
例では、液晶層の厚さを2μmとした。以上の説明で
は、液晶空間変調素子11の液晶層にネマティック液晶
を用いたが、強誘電性液晶を用いることもできる。ま
た、液晶層34と光導電層36の間に誘電体多層膜ミラ
ーを介在させることにより、光導電層36に入射する光
と反射する光とを調整することもできる。
【0028】図3は、図2におけるA部拡大図であり、
液晶層と光導電層とから構成される液晶空間光変調素子
の位相共役光発生についての説明図である。図中、38
は干渉パターン、39は位相回折格子で、その他、図2
と同じ作用をする部分は同一の符号を付してある。
【0029】図3において、透明電極32a,32b間
には、予め外部から図2に示したような交流電圧37が
印加されている。信号ビーム10a(10b)および基
準光14a(14b)は、液晶層34を通過し、光導電
層36に入射する。各ビームの残りの部分は、液晶層3
4と光導電層36の界面で反射される。光導電層36
は、信号ビーム10a(10b)と基準光14a(14
b)の干渉パターン38が形成される。この干渉パター
ン38により、光導電層36に空間的インピーダンス分
布が形成させられる。
【0030】さらに、液晶層34と光導電層36は直列
的に電気接続されているため、これらのインピーダンス
変化は、液晶層34への印加電圧の空間的変化として反
映される。この電圧の空間的変化に応じて、液晶分子の
配向方向が変化し、屈折率分布(位相回折格子)39が
形成される。このようにして、干渉パターン38は、液
晶層34上に転写される。
【0031】結果として、液晶層34と光導電層36の
界面で反射された基準光14a(14b)は、干渉パタ
ーン38によって形成された位相回折格子39により変
調される。これによって、信号ビーム10a(10b)
の位相と共役な位相の光15a(15b)を発生するこ
とができる。以上の説明は、信号ビーム10a(10
b)と基準光14a(14b)の光強度が等しい場合、
最もよく干渉し、位相共役光15a(15b)を発生で
きる。逆に言えば、信号ビーム10a(10b)と基準
光14a(14b)の光強度が大きく異なる場合は、位
相共役光15a(15b)を発生することは難しくな
る。
【0032】図1において、被対象体であるTFT基板
7をフーリエ変換した光強度パターンは、その画像の空
間周波数の成分の大きさに応じて光強度が異なる。すな
わち、フーリエ変換面である位置Aに設置された液晶空
間光変調素子11上では、正規周期パターン(画素パタ
ーン)の空間周波数成分の光強度は大きくなり、欠陥の
空間周波数成分の光強度は小さくなる。このときの信号
光10aと基準光14aの光強度分布の様子を図4に示
す。
【0033】図4に示すように、基準光14aの光強度
を欠陥の空間周波数成分の光強度とほぼ等しくなるよう
に調整することにより、欠陥成分の光41と基準光14
aが良く干渉し、液晶層に位相回折格子39を形成する
ことができる。一方、正規周期パターン(画素パター
ン)の光42aは、鋭いピーク状の大きな光強度とな
り、基準光14aと良く干渉せず、液晶層に位相回折格
子を形成することができない。この液晶層34に形成さ
れた位相回折格子により、欠陥の空間周波数成分のみを
位相共役光15aとして反射させることができる。すな
わち、欠陥検出が可能となる。
【0034】次に、液晶空間光変調素子31を移動させ
ることにより、位置Bでの液晶空間光変調素子31上で
は、正規周期パターン(画素パターン)の空間周波数成
分の光強度は小さく(ピンボケ状態)なる。このときの
信号光10bと基準光14bの光強度分布の様子を図5
に示す。図5に示すように、基準光14bの光強度が基
準光14aの光強度と等しいとすると、正規周期パター
ン(画素パターン)の光42bは、鈍い山の光強度とな
り、基準光14bと良く干渉し、今度は液晶層に位相回
折格子39を形成することができるようになる。
【0035】また、欠陥成分の光41bもピンボケ状態
となるが、もともと小さな光強度であったので、光強度
はあまり変化せず、基準光14bと干渉する。この結
果、液晶層34に形成された位相回折格子39により、
正規周期パターン(画素パターン)と欠陥の空間周波数
成分の両方を位相共役光15bとして反射させることが
できる。すなわち、正規周期パターン(画素パターン)
を取り込むことができる。
【0036】モニターカメラ16で得られた正規周期パ
ターン(画素パターン)の画像と欠陥の画像とを、図示
していないコンピュータ等により、処理,比較すること
により、欠陥の判定や分類を行うことができる。具体的
には、正規周期パターン(画素パターン)をTFT領域
と配線領域と開口部等の領域とに分け、検出した欠陥が
どの領域に存在するか、あるいはどの領域にまたがって
いるかのデータを得ることができる。この結果、各領域
毎に存在る欠陥の致命性判定の重みづけを行うことで、
特定の領域に存在する欠陥のみを抽出したり、領域毎に
欠陥出力とする欠陥の大きさを変えることもできる。前
述した実施例では、位相共役光を発生させる位相共役光
発生手段として液晶空間光変調素子を用いたが、BaT
iO3やBi12SiO20(BSO)等のフォトリフラク
ティブ結晶を用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、以下のような効果がある。 (1)請求項1に対応する効果:本発明のパターン欠陥
検出装置は、コヒーレント光を発生する発生手段と、前
記コヒーレント光を被検査対象物体に照射する照射手段
と、前記被検査対象物体に照射した光束をフーリエ変換
するフーリエ変換手段と、前記フーリエ変換した光の位
相共役光を発生させる位相共役光発生手段とを具備し、
フーリエ変換された光の強度分布を変化させる変化手段
を有することにより、欠陥判定のために必要な正規周期
パターン(画素パターン)と欠陥を連続的に取り込むこ
とができ、欠陥かどうかの判定を容易に、かつ高速に行
うことができる。 (2)請求項2に対応する効果:前記フーリエ変換され
た光の強度分布を変化させる変化手段が、前記位相共役
光を発生させる位相共役光発生手段を前記被検査対象物
体に照射した光束の光軸上で移動させる移動手段である
ことにより、簡便にフィルタリング条件を変えることが
可能となり、欠陥判定のために必要な正規周期パターン
(画素パターン)と欠陥を連続的に取り込める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるパターン欠陥検出装置の一実施例
を説明するための構成図である。
【図2】本発明における液晶空間光変調素子の構造を示
す断面図である。
【図3】本発明における液晶空間光変調素子の動作説明
図である。
【図4】本発明における欠陥検出時の液晶空間光変調素
子上での光強度分布図である。
【図5】本発明における正規周期パターンの取り込み時
の液晶空間光変調素子上での光強度分布図である。
【図6】従来のパターン欠陥検出装置の構成図である。
【図7】従来の他のパターン欠陥検出装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1…パターン欠陥検出装置、2…HeNeレーザ、3…
光、4…ビームエキスパンダー、5…ハーフミラー、6
…光束、7…TFT基板、8…ハーフミラー、9…レン
ズ、10a,10b…信号光、11…液晶空間変調素
子、12…光束、13…ミラー、14a,14b…基準
光、15a,15b…位相共役光、16…モニターカメ
ラ、21…液晶層、22…光導電層、31…液晶空間光
変調素子、31a,31b…ガラス基板、32a,32
b…透明電極、33a,33b…配向膜、34…液晶
層、35…スペーサ、36…光導電層、37…交流電圧
電源部、38…干渉パターン、39…位相回折格子、4
1…光、42a…光。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光を発生する発生手段と、
    該発生手段により発生する前記コヒーレント光を被検査
    対象物体に照射する照射手段と、該照射手段により前記
    被検査対象物体に照射した光束をフーリエ変換するフー
    リエ変換手段と、該フーリエ変換手段により前記フーリ
    エ変換した光の位相共役光を発生させる位相共役光発生
    手段と、前記フーリエ変換手段によりフーリエ変換され
    た光の強度分布を変化させる変化手段とを有することを
    特徴とするパターン欠陥検出装置。
  2. 【請求項2】 前記変化手段が、前記位相共役光発生手
    段を前記被検査対象物体に照射した光束の光軸上で移動
    させる移動手段であることを特徴とする請求項1記載の
    パターン欠陥検出装置。
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