JP3337767B2 - 光アドレス型空間光変調装置 - Google Patents

光アドレス型空間光変調装置

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JP3337767B2 JP19689193A JP19689193A JP3337767B2 JP 3337767 B2 JP3337767 B2 JP 3337767B2 JP 19689193 A JP19689193 A JP 19689193A JP 19689193 A JP19689193 A JP 19689193A JP 3337767 B2 JP3337767 B2 JP 3337767B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光アドレス型空間光変
調装置、より詳しくは、合同変換相関器の後段の空間光
変調装置に特に好適な光アドレス型空間光変調装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、光アドレス型空間光変調装置
として、図12に示すような、透明導電膜の形成された
一対のガラス面板で、光アドレス部としての光導電層と
光変調部としての液晶層を挟んだ構造のものが知られて
いる。
【0003】かかる空間光変調装置を用いた合同変換型
相関器(Joint Transform Correlation: JTC)を図13
に示す。合同変換型相関器は、二つの空間光変調装置
(第一及び第二の空間光変調装置)を用いて構成されて
いる。第一のパターンPiと第二のパターンPrとを同時
に第一の空間光変調装置に書き込み、これらを読みだし
て第一のフーリエ変換レンズにより空間的にフーリエ変
換して、合同フーリエ変換パターンを形成する。第二の
空間光変調装置は、その光導電層が第一のフーリエ変換
レンズのフーリエ変換面(焦点面)上に位置するように
配置されているため、合同フーリエ変換パターンの強度
パターン(すなわち、第一と第二のパターンのパワース
ペクトル)が第二の空間光変調装置に書き込まれる。こ
れを読みだして再度空間的にフーリエ変換し、第一のパ
ターンと第二のパターンの相関に応じた相関信号パター
ン光を形成する。検出器がその光強度を検出し、相関信
号として出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、第二の空間光
変調装置の光アドレス部には、書き込みパターンとして
光フーリエ変換結果が入力されるため、その0次光成分
がノイズとなるという問題がある。このため、図14に
示すように、第二の空間光変調装置のアドレス側ガラス
面板の直前に、0次光遮光用のマスクを配置していた。
【0005】しかしながら、かかる配置方法では、0次
遮光マスクは少なくともガラス面板の厚さ分だけフーリ
エ変換面からずれてしまうため、0次光成分を有効にカ
ットできないばかりか、必要な情報である合同フーリエ
変換パターンの信号光成分までカットしてしまうおそれ
がある。
【0006】そこで、本発明の目的は、書き込みパター
ンとして光フーリエ変換結果が入力されるように用いら
れる場合に、その0次光成分を有効にカットし、かつ、
信号光成分を有効に取り入れることが可能な光アドレス
型空間光変調装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の光アドレス型空間光変調装置では、図1に
示すように、実際のフーリエ変換面となる光導電層のう
ちの0次光成分が入射する部分の感度を無くすこととし
た。
【0008】すなわち、本発明の光アドレス型空間光変
調装置は、光アドレス部としての光導電層と光変調部と
しての液晶層からなり、該光導電層が書き込み光を受け
取り該受け取った書き込み光に応じて該液晶層の光学的
特性を変化させ、該液晶層が読みだし光を受け取りこれ
を該光学的特性に応じて変調する光アドレス型空間光変
調装置において、該光アドレス部が、書き込み光に対す
る不感応部分を備えていることを特徴とする。ここで、
該不感応部分は、光アドレス部の略中央に設けられてい
ることが好ましい。また、該不感応部分の形状及び面積
は、カットしたい周波数成分を考慮して決定すれば良
い。
【0009】光アドレス部と光変調部との間には、これ
らを分離するための入出力分離部を設けることが好まし
い。ここで、入出力分離部は、ミラー層及び/または遮
光層からなる。
【0010】本発明の光アドレス型空間光変調装置は、
さらに、光アドレス部と光変調部に電圧を印加するため
の一対の透明電極であって、光アドレス部と光変調部と
を挟むように設けられるものを備えていることが好まし
い。なお、光アドレス部と光変調部との間に入出力分離
部が設けられている場合には、当該一対の透明電極は、
光アドレス部と入出力分離部と光変調部とを挟むように
設けられる。
【0011】
【作用】光アドレス部たる光導電層と光変調部たる液晶
層に電圧が印加される。光導電層は書き込み光を受け取
り、該書き込み光に応じて液晶層の光学的特性(例え
ば、屈折率)を変化させる。液晶層は読みだし光を受け
取りこれをその光学的特性に応じて変調する。ここで、
光アドレス部の一部に不感応部分が形成されている。か
かる不感応部分は、書き込み光が入射しても液晶層の対
応する部分の光学的特性を変化させることがない。この
ため、液晶層に入射した読み出し光は、該不感応部分に
入射した書き込み光の光強度に応じた変調を受けること
がない。換言すれば、本発明の空間光変調装置によれ
ば、光アドレス部の不感応部分を除く領域に入射した書
き込み光のみに応じた読みだし光の変調を行うことがで
きる。
【0012】ここで、光アドレス部と光変調部との間に
入出力分離部が設けられている場合には、当該入出力分
離部は、読みだし光が光アドレス部に入射するのを有効
に防止して、光アドレス部と光変調部を分離する。
【0013】また、一対の透明電極が設けられている場
合には、これらが光アドレス部たる光導電層と光変調部
たる液晶層に電圧を印加する。
【0014】本発明の空間光変調装置をフーリエ変換レ
ンズの後段に設け、書き込み光としてフーリエ変換パタ
ーンを光アドレス部に入射させる場合、フーリエ変換パ
ターンの0次光成分はフーリエ変換レンズの光軸を中心
として結像する。そこで、光アドレス部の略中央に不感
応部分を設け、当該不感応部分がフーリエ変換レンズの
光軸上に位置するように空間光変調装置をフーリエ変換
レンズに対し配置することが好ましい。この場合には、
フーリエ変換パターンのうち、0次光成分が不感応部分
に入射し、信号光成分が不感応部分以外の光アドレス部
に入射する。この結果、液晶層に入射した読みだし光
は、フーリエ変換パターンの信号光成分のみによる変調
を受けることができる。
【0015】このように、本発明によれば、空間光変調
装置の光アドレス部たる光導電層に直接不感応部分を形
成したため、ガラス面板の厚さに関係なく、フーリエ変
換面上に形成される0次光成分を有効にカットし、か
つ、信号光成分をも有効に取り入れることが可能とな
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明を、光変調部に平行配向型ネマ
チック液晶層を採用した光アドレス型空間光変調装置に
応用した実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0017】まず、本発明の第一の実施例を図2乃至6
を参照して詳細に説明する。図2に示すように、この平
行配向型ネマチック液晶空間光変調装置1では、光変調
部としての平行配向ネマチック液晶層16が、一対の配
向層15と17の間に設けられている。配向層15の液
晶層16と反対の側には、ミラー層14と、遮光層1
4’と、光アドレス部としての光導電層13と、透明導
電膜12と、アドレス側ガラス基板11が、この順に設
けられている。また、該配向層17のネマチック液晶層
16と反対の側には、透明導電膜18と、読みだし側ガ
ラス基板19とが設けられている。配向層15と17の
ラビングの向きは同方向にしてあり、ネマチック液晶層
16の液晶分子は図4に示すように、捻れることなく基
板11、19に対し平行に並んだ構造になっている(平
行配向またはホモジニアス配向)。一対の導電膜12と
18との間には、駆動電源2から交流の駆動電圧(振幅
V)が印加される。なお、遮光層14’は、必要に応じ
て設けても設けなくても良い。
【0018】ここで、図2及び図3に示すように、透明
導電膜12の略中央部がエッチングされ、円形状に除去
されている(以下、このエッチング領域を「エッチング
領域12a」といい、エッチングされずに残された透明
導電膜12の領域を「電極領域12b」という)。した
がって、エッチング領域12aに対応する光導電層13
の領域13a及び液晶層16の領域16aには、電圧が
印加されない。(換言すれば、電極領域12bに対応す
る光導電層13の領域13b及び液晶層16の領域16
bにのみ、電圧が印加される。)
【0019】なお、光導電層13は、好ましくは、水素
化アモルファスシリコン(a−Si:H)からなるが、
アモルファスシリコン(a−Si)、CdS、Bi12
iO20、有機光導電体(PVK)等からなるものでも良
い。透明導電膜12、18は、例えば、ITO(Indium
-Tin-Oxide)からなる。また、ミラー層14は、例え
ば、誘電体ミラーからなる。遮光層14’は、例えば、
CdTeからなる。配向層15と17は、PVAまたは
ポリイミドをミラー層14及び透明導電膜18にコーテ
ィングした後ラビングを施して作製しても良いし、Si
Oの斜め蒸着やLB膜の形成等で作製しても良い。
【0020】かかる構成の空間光変調装置1の動作を以
下説明する。アドレス側ガラス基板11を介して光導電
層13に書き込み光が入射すると、その部分の抵抗が書
き込み光強度に応じて低くなり、液晶層16に書き込み
光強度に応じた電圧がかかる。液晶分子がその電圧に応
じた度合いで導電膜12・18に対して立ち上がるよう
に動く。この結果、液晶分子の長さ方向に偏光した光
(図4の矢印aで示す偏波面を有する光)に対する屈折
率が変化する。したがって、液晶分子の長さ方向に偏光
したコヒーレントな読みだし光を読みだし側ガラス基板
19を介して液晶層16に入射すると、この光は屈折率
変化に応じた位相変調を受ける。かかる読みだし光はミ
ラー層14で反射され、再び液晶層16内で位相変調を
受けた後、ガラス基板19を介して出射する。
【0021】かかる平行配向型ネマチック液晶空間光変
調装置1の詳細については、本出願人が既に出願した特
願平4−203505号明細書に記載されている。
【0022】本実施例の空間光変調装置1においては、
光導電層13の領域13aには電圧は印加されていな
い。したがって、書き込み光がエッチング領域12aを
介して領域13aに入射しても、領域13aに対応した
液晶層16の領域16aの屈折率は変化することがな
い。したがって、領域13aに照射された書き込み光に
より、読みだし光が変調されることはない。すなわち、
領域13aは、書き込み光に対する不感応部分として機
能する。(また、領域16aは、読みだし光に対する非
変調部分として機能する。)換言すれば、空間光変調装
置1によれば、電極領域12bに対応する領域13bに
照射された書き込み光のみにより、読みだし光が変調さ
れる。
【0023】かかる動作を行う空間光変調装置1を例え
ばフーリエ変換レンズの後段に配置し、書き込み光とし
てフーリエ変換パターンを入力させる場合には、図5に
示すように、フーリエ変換レンズ3の光軸3X上に円形
エッチング領域12aの中心がほぼ位置するように空間
光変調装置1を配置して、0次光成分がエッチング領域
12aに照射されるようにする。上記点に鑑み、円形エ
ッチング領域12aは、図3に示すように、透明導電膜
12の略中央部に形成することが好ましい。
【0024】一方、円形エッチング領域12aの半径r
については、組み合わせるフーリエ変換レンズ3とカッ
トしたい最大空間周波数との関係から、以下の数式1に
より、適正な値を求めることができる。
【数1】r = λ・f・u ここで、λは書き込み光の波長[mm]、fはフーリエ変換
レンズ3の焦点距離[mm]、及び、uはカットしたい最大
空間周波数[cycles/mm]である。具体的には、空間周波
数u1以下の0次光成分をカットしたい場合には、図6
の(A)のような半径r1(=λ・f・u1)の円形領域
12aをエッチングすることによりハイパスフィルター
を構成させれば良い。
【0025】なお、空間周波数u2以上の0次光成分を
カットしたい場合には、図6の(B)のような半径r2
(=λ・f・u2)の円形電極領域12bが残るよう、
当該円形領域12bを除く透明導電膜12の全ての領域
12aをエッチングすることによりローパスフィルター
を構成させれば良い。
【0026】また、空間周波数u3以上u4以下の0次光
成分をカットしたい場合には、図6の(C)のような半
径rがr3(=λ・f・u3)以上r4(=λ・f・u4
以下の同心円状領域12aをエッチングすることにより
バンドパスフィルターを構成させれば良い。
【0027】以下、図7を参照して、本実施例の空間光
変調装置1を合同変換相関器に応用する応用例を説明す
る。
【0028】この合同変換型相関器100は、第一のパ
ターンと第二のパターンを同時に記録するための第一の
平行配向型ネマチック液晶空間光変調装置1Aと、その
駆動電源2Aと、その後段に配置された第一のフーリエ
変換レンズ22と、読みだし光Y1を空間光変調装置1
Aに導き、かつ、空間光変調装置1Aにて変調された読
みだし光Y1を第一のフーリエ変換レンズ22に導くた
めのハーフミラー21と、第一のフーリエ変換レンズ2
2により得られた合同フーリエ変換パターンの強度分布
を記録するための第二の平行配向型ネマチック液晶空間
光変調装置1Bと、その駆動電源2Bと、その後段に配
置された第二のフーリエ変換レンズ24と、読みだし光
2を空間光変調装置1Bに導き、かつ、空間光変調装
置1Bにて変調された読みだし光Y2を第二のフーリエ
変換レンズ24に導くためのハーフミラー23と、第二
のフーリエ変換レンズ24により得られた相関信号光の
光強度を検出するための光強度検出器25とからなる。
【0029】ここで、第一の空間光変調装置1Aとして
は、エッチング領域12aの形成されていない通常の平
行配向型ネマチック液晶空間光変調装置を用いる。ま
た、第二の空間光変調装置1Bとして、本実施例のエッ
チング領域12aの形成された平行配向型ネマチック液
晶空間光変調装置1を用いる。また、図5を参照して詳
細に説明したように、空間光変調装置1Bは、フーリエ
変換レンズ22に対し、その光軸22X上に円形エッチ
ング領域12aの中心が略位置するように配置する。な
お、円形エッチング領域12aの半径rは、例えば、空
間周波数u以下をカットしたい場合、数式r=λ・f・
uにより与えられる。ここで、fはフーリエ変換レンズ
22の焦点距離、λは読みだし光Y1の波長である。
【0030】かかる合同変換型相関器100の動作につ
いて、以下説明する。
【0031】空間光変調装置1Aの光導電層13に、ア
ドレス側ガラス基板11を介して第一のパターンPi
第二のパターンPrを同時に入射させ、液晶層16内に
パターンPiとPr(詳しくはその強度分布)を記録す
る。液晶層16の液晶分子の長さ方向に偏光した直線偏
光状態の読みだし光(コヒーレント光)Y1を、ハーフ
ミラー21を介して空間光変調装置1Aの読みだし側ガ
ラス基板19に照射する。液晶層16内でパターンPi
・Prに応じた位相変調を受け出射した読みだし光Y
1は、ハーフミラー21を透過したのち第一のフーリエ
変換レンズ22で空間的にフーリエ変換され、そのフー
リエ変換面上にパターンPi・Prの合同フーリエ変換パ
ターン(以下、「第一のフーリエパターン」という)P
fを結像する。フーリエ変換面上には空間光変調装置1
Bの光導電層13が配置されている。したがって、第一
のフーリエパターンPfが空間光変調装置1Bの光導電
層13に入射することになる。より詳しくは、第一のフ
ーリエパターンPfのうち空間周波数u以下の0次光成
分が、円形エッチング領域12aを経て光導電層13の
対応する円形領域13aに入射する。空間周波数uより
大きい0次光成分と1次光以上の成分(すなわち、信号
光成分)が、円形領域13a以外の残りの領域(すなわ
ち、電極領域12bに対応する領域13b)に入射す
る。ここで、駆動電圧は、液晶層16のうち、円形領域
13aに対応する領域16aには印加されていない。し
たがって、円形領域13aに0次光成分が入射しても、
液晶層16の対応する領域16aの屈折率は変化しな
い。一方、液晶層16のうち領域16a以外の領域(す
なわち、領域13bに対応する領域16b)には駆動電
圧が有効に印加されているため、空間周波数uより大き
い0次光成分と信号光成分の強度分布が記録される。つ
まり、パターンPi、Prのパワースペクトルがノイズの
少ない形で液晶層内に記録される。液晶層16の液晶分
子の長さ方向に偏光した直線偏光状態の読みだし光(コ
ヒーレント光)Y2を、ハーフミラー23を介して空間
光変調装置1Bの読みだし側ガラス基板19に照射す
る。この読みだし光Y2は、液晶層16内で、パターン
i、Prのパワースペクトル分布による位相変調を受け
たのち出射し、ハーフミラー23を透過しフーリエ変換
レンズ24で空間的にフーリエ変換されて、そのフーリ
エ変換面上に、パターンPi、Prのパワースペクトルの
フーリエパターン(以下、第二のフーリエパターン」と
いう)Pf’を結像する。ここで、第二のフーリエパタ
ーンPf’は、パターンPi、Prの強度に対応した0次
光と、これを中心として点対称上に並んだ+1次及び−
1次光からなる。+1次及び−1次光の結像位置はパタ
ーンPi、Prの相対的位置に対応しており、その光強度
は互いに等しくパターンPi、Prの相関に対応してい
る。すなわち、+1次及び−1次光はパターンPi、Pr
に対する相関信号光である。フーリエ変換面上の+1次
光が結像される位置には、例えばフォトダイオードから
なる光強度検出器25が配置されている。検出器25
は、+1次光強度を検出しパターンPi、Prの相関を示
す相関信号を出力する。ここで、+1次光は、パターン
i、Prのパワースペクトルの信号光成分と所望の空間
周波数の0次光成分に基づき得られたものである。した
がって、その光強度はパターンPi、Prの相関を高S/
N比で示している。つまり、この合同変換型相関器10
0によれば、パターンPi、Prの相関を高S/N比で検
出することができる。
【0032】以下、本発明の第二の実施例を、図8乃至
10を参照して説明する。図8及び9に示すように、本
実施例の空間光変調装置1’では、透明導電膜12をエ
ッチングする代わりに、透明導電膜12の光導電層13
に接する面上に、反射あるいは吸収型の円形マスク20
aを形成している。たとえば、光導電層13を水素化ア
モルファスシリコン(a-Si:H)で構成する場合には、透
明導電膜12上にあらかじめ反射あるいは吸収型のマス
ク20aを形成した後、a-Si:H光導電層を形成するよう
にすれば良い。
【0033】ここで、反射型のマスクの材料としては、
金属、例えば、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、チ
タン(Ti)等が、好ましい。また、吸収型のマスクの材
料としては、例えば、カドミウムテルル(CdTe)等が、
好ましい。
【0034】本実施例の空間光変調装置1’によれば、
円形マスク20a上に入射した書き込み光は光導電層1
3の対応する領域13aには入射することがない。した
がって、領域13aに対応する液晶層16の領域16a
の屈折率は変化することがない。すなわち、領域13a
は、書き込み光に対する不感応部分として機能する。
(また、領域16aは、読みだし光に対する非変調部分
として機能する。)このように、本実施例の空間光変調
装置1’によれば、マスク20aの位置に入射した書き
込み光強度に応じて読みだし光を変調することがない。
光導電層13のうち領域13aを除く領域13bに入射
した書き込み光強度のみに応じて読みだし光を変調する
ことができる。
【0035】かかる構成の空間光変調装置1’をフーリ
エ変換レンズと組み合わせて使用する場合には、第一の
実施例と同様、図10に示すように、レンズ3の光軸3
Xが円形マスク20aの略中心を貫くように、レンズと
空間光変調装置1’の相対位置を選択する。したがっ
て、マスク20aも、第一の実施例と同様、図9に示す
ように、透明導電膜12の面上の略中心部に形成するこ
とが好ましい。
【0036】円形マスク20aの半径rもまた、第一の
実施例と同様に、図6の(A)に示すように与えられ
る。
【0037】マスク20aの形状及び大きさは、カット
したい0次光成分の空間周波数によっては、第一の実施
例の図6の(B)または(C)に示すエッチング領域1
2aと同様にすることが好ましい。
【0038】本実施例の空間光変調装置1’を合同変換
相関器の後段の空間光変調装置1Bに応用する場合に
は、第一の実施例の空間光変調装置1と同様にすれば良
い。この応用例を図11に示す。
【0039】本発明は、上述した実施例の空間光変調装
置に限定されることなく、本発明の主旨から逸脱するこ
となく、種々の変更が可能となる。
【0040】例えば、上述の実施例は光変調部として平
行配向型ネマチック液晶を用いた光アドレス型空間光変
調装置に関するものだが、本発明はこれに限られない。
本発明は、光変調部として様々の液晶を用いた光アドレ
ス型空間光変調装置に適用することができる。たとえ
ば、ツイストネマチック(TN)液晶、表面安定化強誘電
性液晶(SSFLC)、反強誘電性液晶(AFLC)、電界効果
複屈折モード(ECB)液晶、及び、スーパーツイストネ
マチック(STN)液晶等、一般的な液晶を用いた空間光
変調装置の全てに適用することができる。この場合の空
間光変調装置は、上記実施例の平行配向型ネマチック液
晶空間光変調装置と同様、ミラー層14と遮光層14’
を両方備えていても良いし、ミラー層と遮光層のいずれ
か一方のみを備えていても良く、また、両方とも備えて
いなくとも良い。
【0041】本発明の空間光変調装置の用途は、合同変
換型相関処理における合同フーリエ変換パターンを書き
込むものとして使用するものに限られない。フーリエ変
換を使った様々な光学系において、フーリエ変換面で行
ったフィルタリングの結果を書き込むものとして、広く
使用することができる。本発明の空間光変調装置によれ
ば、フィルターと空間光変調装置の間に別途遮光マスク
を設ける必要がないため、空間光変調装置のアドレス部
に最近接してフィルターを設けることができる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したことから明かなように、本
発明の光アドレス型空間光変調装置においては、その光
アドレス部に書き込み光に対する不感応部分が直接形成
されている。したがって、書き込みパターンとして光フ
ーリエ変換結果が入力される場合、該不感応部分により
0次光成分が有効にカットされると共に、信号光成分が
有効に取り入れられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光アドレス型空間光変調装置の構造を
示す模式断面図である。
【図2】本発明の第一の実施例の平行配向型ネマチック
液晶空間光変調装置の構造を示す模式断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】平行配向ネマチック液晶層内の液晶の配向の状
態を示す説明図である。
【図5】図2の空間光変調装置をフーリエ変換レンズと
組み合わせて使用する際の、空間光変調装置とフーリエ
変換レンズとの位置関係を示す側面説明図である。
【図6】(A)は、空間周波数u1以下の0次光成分を
カットしたい場合のエッチング領域12aを示す、図3
に対応した断面図、(B)は、空間周波数u2以上の0
次光成分をカットしたい場合のエッチング領域12aを
示す、図3に対応した断面図、(C)は、空間周波数u
3以上u4以下の0次光成分をカットしたい場合のエッチ
ング領域12aを示す、図3に対応した断面図である。
【図7】図2の空間光変調装置を採用した合同変換型相
関器を示す光学系統平面図である。
【図8】本発明の第二の実施例の平行配向型ネマチック
液晶空間光変調装置の構造を示す模式断面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】図8の空間光変調装置をフーリエ変換レンズ
と組み合わせて使用する際の、空間光変調装置とフーリ
エ変換レンズとの位置関係を示す側面説明図である。
【図11】図8の空間光変調装置を採用した合同変換型
相関器を示す光学系統平面図である。
【図12】光アドレス型空間光変調装置の構造を示す模
式断面図である。
【図13】光アドレス型空間光変調装置を採用した合同
変換型相関器を示す光学系統平面図である。
【図14】図13の合同変換型相関器の第二の光アドレ
ス型空間光変調装置に0次遮蔽マスクを配置した状態を
示す模式断面図である。
【符号の説明】
1、1’ 光アドレス型空間光変調装置 12 透明導電膜 12a エッチング領域 12b 電極領域 13 光導電層 13a 書き込み光不感応部分 16 液晶層 16a 読みだし光非変調部分 20a 反射あるいは吸収型マスク 100 合同変換型相関器 22 第一のフーリエ変換レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 27/46 G02F 1/135

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光アドレス部としての光導電層と光変調
    部としての液晶層からなり、該光導電層が書き込み光を
    受け取り該受け取った書き込み光に応じて該液晶層の光
    学的特性を変化させ、該液晶層が読みだし光を受け取り
    これを該光学的特性に応じて変調する光アドレス型空間
    光変調装置において、 該光アドレス部が、書き込み光に対する不感応部分を備
    えていることを特徴とする光アドレス型空間光変調装
    置。
  2. 【請求項2】 前記不感応部分が、該光アドレス部の略
    中央に設けられていることを特徴とする請求項1記載の
    光アドレス型空間光変調装置。
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