JPH08165472A - コークス炉用石炭の事前処理方法 - Google Patents

コークス炉用石炭の事前処理方法

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JPH08165472A
JPH08165472A JP17455795A JP17455795A JPH08165472A JP H08165472 A JPH08165472 A JP H08165472A JP 17455795 A JP17455795 A JP 17455795A JP 17455795 A JP17455795 A JP 17455795A JP H08165472 A JPH08165472 A JP H08165472A
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coal
gas
coke oven
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solid
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JP17455795A
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English (en)
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Masahiko Yokomizo
横溝正彦
Kazuya Okanishi
岡西和也
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉に装入する石炭の乾燥工程におい
て、新たな熱源を最小限に抑え、石炭水分を更に低下す
ることを目的とする。 【解決手段】 乾燥機以降の工程に、石炭と乾燥ガスの
直接接触装置と該ガスの除湿装置及びガスに同伴された
微粉炭を分離するための集塵機を備える。更に集塵機で
捕集した微粉炭は、粘結剤添加及び塊化工程を必要に応
じて備えることを特徴とするコークス炉用石炭の事前処
理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉に装入
する石炭の水分を乾燥するコークス用石炭の事前処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コークス炉に装入する石炭の
水分低減は、コークス炉操業上メリットが大きいことは
公知であり、乾燥炭製造設備が実機化されてきた。乾燥
炭装入技術については、特公昭63−15950号公報
に開示されている。また、乾燥した装入炭の一部を更に
乾燥又は予熱して且つ有機高分子薄膜で被覆した成形炭
化する技術は、特開昭62−41286号公報に開示さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の特公昭63−1
5950号公報に述べられている技術は、湿炭を加熱乾
燥機に供給し水分を3%〜6%に乾燥し、これをコーク
ス炉にベルトコンベアで搬送するものである。
【0004】しかし、一気に3%台まで乾燥するには、
石炭予熱に近い多大な熱量を必要とし、乾燥機出口石炭
温度が高くなり石炭の持出顕熱が大きく、乾燥設備も大
きなものを必要とする。通常の乾燥機は設備コスト及び
乾燥炭のハンドリング性の問題から、石炭付着水分5%
〜6%を目標に管理しているのが現状である。
【0005】しかし、石炭乾燥機にて水分を5乃至6%
まで下げた石炭は、60℃から90℃の温度を保ち大き
な顕熱を有している。この顕熱は、コークス炉に搬送さ
れる間に含有水分の蒸発熱と放散熱により低下し、コー
クス炉に装入される。保有顕熱が放散せずにコークス炉
迄維持できるか、水分蒸発熱に効率良く転換するならば
エネルギー的には損失は少ないが、ベルトコンベアによ
りコークス炉上に設置されている石炭槽に搬送される間
には、石炭水分は1%未満しか蒸発せず、顕熱の大部分
はベルトコンベアを通して散逸するか、直接大気中に放
散する。この熱量は、多大な量になる。
【0006】更に、石炭水分が残存したままコークス炉
に装入されると、石炭水分がコークス炉中で蒸発しコー
クス炉から排出される温度が700℃前後と高いため、
搬送工程以前で100℃以下の温度で水分除去するより
も、大きな熱量を必要とする。
【0007】また、水分が5%以上温度50℃以上の石
炭を搬送するラインに設けられた集塵設備で吸引された
雰囲気ガスは、集塵機内で温度が低下するに従い結露
し、捕集した微粉炭を付着させ、閉塞トラブルを起こす
等の不具合が生じることがある。
【0008】更に、特開昭62−41286号公報に開
示されている技術は、調湿炭の一部を抜き出し、水分を
乾燥又は予熱した後、成形することを構成用件としてい
る。一部抜き出した石炭の乾燥又は予熱する熱源とし
て、新たな燃料を用いることは、コスト効率的に有利で
なく、5%から7%まで乾燥した時に石炭に与えた顕熱
だけでなく、新たに加えた熱量迄も損失することにな
る。
【0009】そこで本発明は、コークス炉に装入する石
炭の乾燥工程において、少ない熱量で石炭に含まれる水
分を更に1%以上減少させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、コークス炉用
原料石炭を乾燥する工程における、上記課題を解決する
べく、十分な検討と実験をベースに発明されたものであ
る。
【0011】石炭を乾燥させコークス炉に搬送し装入す
る石炭の事前処理方法において、石炭をコークス炉に装
入する前に、乾燥機で石炭水分が3.8%〜6.5%ま
で乾燥させた後に固気接触装置に導き、湿度が飽和湿度
未満の気体を吹き込み前記石炭と接触させ、石炭水分を
更に1%以上減少させ、コークス炉に装入するするもの
である。
【0012】また、本発明方法において固気接触装置か
ら排出される気体を除湿し、該気体に含まれる微粉炭を
集塵除去した後に、固気接触装置に循環することも有効
である。
【0013】更に、上記において、集塵機にて捕集され
た微粉炭に、粘結剤を添加し混練した後コークス炉に装
入するか、又は更に塊化工程を経た後に乾燥後の石炭と
混合してコークス炉に装入することを特徴とするもので
ある。
【0014】ここで、石炭水分とは石炭に付着している
水分のことをいう。
【0015】
【作用】以下本発明による、コークス炉用石炭の乾燥方
法について詳細に説明する。
【0016】コークス炉用石炭の水分は通常7%から1
0%程度であるが、これを乾燥設備にて3.8%〜6.
5%程度に乾燥される。この時の乾燥設備は、気流乾燥
法等直接接触式であっても蒸気等による間接加熱方式の
場合でも良く、いずれの方法においても乾燥後の石炭
は、通常60℃から90℃の温度を保っている。この石
炭をそのままコークス炉に向け搬送すると、ベルトコン
ベア乗り継ぎ等による撹拌効果と伝熱効果によって、コ
ークス炉に装入される迄の間にさらに0.5%〜0.7
%程度水分が蒸発する。石炭温度は放熱と石炭への伝熱
によって50℃前後迄低下する。
【0017】しかし、前述の様にこの残存水分は低い程
乾留熱量を低くでき、且つコークス炉にて製造されるコ
ークス品質も向上することが知られており、できるだけ
低水分化することが望ましい。
【0018】そこで、この石炭の保有する水分をできる
だけ蒸発させたいが、その熱源を新たに供給すること
は、エネルギー的にも設備費的にも大きなコスト負担と
なる。そこで、該石炭の温度つまり顕熱と水分の関係に
着目し、外部から新たな熱を与えずに顕熱によって水分
を乾燥させる固気接触装置を設けることが有効であると
の結論に至った。
【0019】石炭保有顕熱を効率良く石炭水分の蒸発に
利用するには、石炭と気体との接触面積を大きくし、且
つ接触時間をできるだけ長くとれることが望ましく、ま
た水分を効率良く蒸発させる為には、気体側の関係湿度
を1未満につまり気体中の湿度を飽和湿度未満に抑えて
おくことが必要である。
【0020】石炭保有顕熱を石炭水分の蒸発に利用する
為の装置として、石炭水分を3.8%から6.5%程度
迄低下させる乾燥機出口の後に、まず石炭と気体の固気
接触装置を設ける。その固気接触装置としては、伝熱装
置及び蒸発設備として機能することが必要で、直接接触
式のピン付きローター型撹伴機又は気流旋回式円筒型撹
伴機、高速流動型又は羽根付き水平撹伴機等の、石炭及
び気体の接触時間を長く確保できるものであることが望
ましい。
【0021】この石炭と気体の固気接触装置の中に、乾
燥機から出た水分3.8%から6.5%の石炭と、蒸発
させた水分を包蔵する為の低湿分気体を導入する。
【0022】この低湿分気体としては、湿分25%未満
で100℃以上の気体が効率的で望ましいが、気体を加
熱する熱量及び低湿分化するエネルギーを省略する為
に、湿分30%未満の常温の気体例えば大気中の空気を
用いても良い。また、空気の他に燃焼排ガス、窒素を用
いることもできる。
【0023】まず、固気接触装置に石炭供給量に対して
重量比で1:1未満の常温の気体を吹き込む。気体量を
増すことは乾燥効率を上げる効果はあるが、設備が大き
くなる。石炭重量の20分の1以下であると気体温度の
上昇は容易であるが、蒸発湿分による関係湿度が上がっ
て蒸発効率が低下する。気体は、装置内で石炭と混合さ
れ、石炭の顕熱を吸収すると同時に石炭水分を蒸発させ
る。低湿分気体は、蒸発により湿分を2%程度多く含
み、ガスブロワーにより固気接触装置を出た後、微粉炭
と気体とに分離された後系外に放出される。一方、石炭
は固気接触装置を出た後搬送ラインによりコークス炉に
送られ装入される。
【0024】次に気体の温度推移について述べると、固
気接触装置に導入する気体温度は高温である程効果的で
あるが、大気中の空気を利用する場合の概略のバランス
を述べると、大気湿分が約20%、温度20℃であると
すると、石炭と気体の固気接触装置にて石炭の熱を奪い
同時に石炭水分を蒸発した結果、35℃前後湿分が約2
4%に上昇する。
【0025】一方、石炭は乾燥機出口で温度60℃から
90℃、水分3.8%から6.5%程度であったが、石
炭とガスの固気接触装置にて熱を奪われる。固気接触装
置での滞留時間と気体との温度差及び石炭湿分によって
多少の変化はあるが、ガスで撹伴されることにより、水
分は1%以上低下し温度は15℃以上低下する。設備容
量を大きくし総括伝熱係数を大きく確保できれば、石炭
温度は30℃以上低下し40℃前後まで下げ石炭水分は
2%以上低下して2.5%から4.5%程度にすること
ができる。
【0026】また、固気接触装置での水分蒸発効率を高
め、同時にガス中湿分の低減とガス中微粉炭の除去を目
的に、次のプロセスを付加することも有効である。
【0027】乾燥気体として1パスの流れの場合、石炭
とガスの接触時間を長くとれず温度上昇も石炭水分の蒸
発吸蔵も充分でなく放出される。これは水分の蒸発効率
向上に不利である。更に新規に導入する気体として外気
を用いる場合、温度は大気温度となり飽和湿度が低くな
る不都合がある。
【0028】そこで、乾燥するガス温度を高く保持し、
且つ飽和湿度も高く保つこと、更に乾燥ガスの固気接触
装置入口湿分を下げ、蒸発作用が起き易くする為に、次
のプロセスが有効である。
【0029】つまり、固気接触装置の気体の出口の後に
除湿器を設ける。その除湿器にて固気接触装置から排出
される気体中の水分を固体吸収剤にて吸収し除去する。
除湿器は、ガス温度を下げ水分を凝縮させる方法もある
が、ガス温度を低下させない為に、固体吸収剤を用いる
方が望ましい。除湿器にて低湿分化したガスは、集塵機
にて排出気体中の含有微粉炭を除去した後、系内で蒸発
した湿分と除湿器での除湿湿分量との差に相当する気体
の放出と低湿分の新規気体を導入する目的で50%未満
を系外放散し、残りの50%以上を石炭とガスの固気接
触装置にリサイクルする。放散量とリサイクル量は、固
気接触装置の型式や新規導入する気体の温度と湿分にも
よるが、気体量を多く必要とする装置ではリサイクル量
比を高くする。一般的には、顕熱を有効利用する目的か
ら温度低下を抑える為低湿分ガスの導入を半分程度に抑
えるほうが好ましい。
【0030】リサイクルする目的は、1パスで系外に放
出した方が、気体中湿分を低める為には効果的である
が、気体温度による飽和湿分の上昇は温度によって急激
に上昇することから、水分蒸発作用を期待できることに
ある。
【0031】石炭と気体の固気接触装置では、系外放散
した気体量から蒸発水分量をマイナスした量にほぼ見合
う量の低湿分新規ガス、例えば大気を導入する。
【0032】この場合の気体の温度推移について述べる
と、新規導入する大気が湿分20%、温度20℃である
が、集塵機から循環して戻ってくるガス温度が約30
℃、石炭とガスの固気接触装置にて石炭の熱を奪い同時
に石炭水分を蒸発した結果40℃前後に上昇する。その
後除湿器にて数度例えば5℃から8℃低下した後、集塵
機以降の循環ラインにて2℃から3℃低下して約35℃
にて石炭とガスの混合機にリサイクルされる。
【0033】また集塵機で捕集された微粉炭は、抜き出
したあと、石炭とガスの固気接触装置で水分を2.5%
から4.5%レベル迄低下した石炭と同じか又は並行す
る搬送ラインにてコークス炉に運ばれ装入される。
【0034】以上のプロセスは、周辺環境の改善に大き
く寄与するものである。従来の乾燥炭は、前述の様に水
分を3.8%から6.5%持ち且つ60℃から90℃の
温度がある。3.8%から6.5%のコークス炉用配合
炭は、3mm下サイズが70%から80%と細かく、発
塵性に富んでいる。そこで集塵機を設けて捕集しようと
すると、周辺の外気も吸い込んで冷却され、集塵機内で
湿分が凝縮し閉塞の原因となる。それに対し、石炭水分
が2.5%から4.5%前後のレベル迄低下し温度も4
0℃前後迄低下すると、集塵した場合でも水分が凝縮す
ることは殆ど無く、仮にその様な現象があったとして
も、閉塞の要因になることは無くなる。
【0035】この集塵機で捕集した低水分微粉炭は、搬
送ラインにてコークス炉に運ばれる工程において発塵
や、コークス炉炭化室に装入される時に発生ガスに同伴
され副産物性状を悪化させるキャリーオーバー現象の原
因となる場合がある。この問題点を回避することが必要
な場合には、集塵機から抜き出しコークス炉への搬送ラ
インに戻す過程で、次の方法をとることが有効である。
【0036】つまり、微粉炭に粘結剤を添加し混練す
る。粘結剤には、タールやタール滓又はオイル類や重油
又は重油の蒸留残渣等が適当である。発塵抑制効果で
は、タール滓より粘性が低くスラジ分の少ないタールや
オイル又は重油等が好ましいが、劣質原料炭つまり非微
粘結炭の多量配合を可能にする品質向上効果を考慮する
と、タールが最も望ましい。
【0037】添加量は、石炭水分値や粒度分布により異
なり、水分値が低い程、石炭粒度が小さい程多く添加す
べきであるが、通常粒径0.4mm以下の分級微粉炭に
対して4%から20%が適当である。
【0038】更に粘結剤添加後の石炭を、塊化すること
は、搬送過程での発塵を抑え輸送中の環境保全に寄与す
るだけでなく、コークス炉に装入される時のキャリーオ
ーバー防止対策として、極めて有効である。同時に、炭
化室に石炭を装入する際の装入炭嵩密度が上昇する効果
が有り、高強度のコークス製造に寄与するものである。
設備投資が可能であれば、塊化工程まで設けるほうが大
きな効果を期待できるが、設備費を削減したい場合には
粘結剤添加及び混練までである造粒を実施することが有
効である。
【0039】上記プロセスは、いずれも乾燥機出口以降
で水分の乾燥を促進する為の追加熱量を加えない方法で
あったが、新規に導入する気体の温度が低く石炭水分の
蒸発効率が悪い場合又は固気接触装置を小型化したり、
固気接触装置出口での石炭水分や温度を一定の条件に制
御したい場合には、乾燥に必要な熱量の40%未満の熱
量を加えることも有効である。追加熱量を加え気体温度
を高めることの効果は、30℃以上での飽和比容は温度
と共に急激に上昇する為、数℃のガス温度上昇でも乾燥
効果に大きく寄与することによる。追加熱量を40%未
満にする目的は、この比率が高ければ高い程乾燥効率は
良くなるが、石炭の固気接触装置出口での温度つまり顕
熱の増大を避けた為である。持出顕熱を低くする方法
は、固気接触装置を長くして温度の高い部分から低い部
分まで温度分布を設定し温度を低くしてから排出すれば
よいが、装置を長くする必要があり、仮に何段かに分割
した場合、設備費は更に増大する。固気接触装置出口で
の石炭水分や温度を、一定の条件に制御することを目的
とする場合、3.8%から6.5%の範囲で乾燥機から
出る石炭水分を4%前後の一定値に制御する際の外乱条
件である大気湿分の影響は、平均気体温度を10℃程度
高めればよく、追加熱源の無い場合のガス昇温15℃を
含めた全熱量に対して40%程度の熱量に相当する。こ
の場合には、外部から導入する気体を、固気接触装置に
導入する前に熱交換機により昇温する方法は、簡略な設
備として有効である。例えば固気接触装置内に燃焼排ガ
スを直接導入する方法は熱効率的に有効である。この熱
源として、固気接触装置から出た気体の顕熱を利用する
ことも省エネに寄与するが、別に燃焼炉等の加熱源を持
つこともできる。
【0040】また、前段において石炭と気体の固気接触
装置として、直接接触式のピン付きローター型撹伴機又
は気流旋回式円筒型撹伴機、高速流動型又は羽根付き水
平撹伴機を例に挙げたが、フラッシュドライヤや流動層
又は流動床式乾燥機あるいは、撹伴インペラー内蔵型流
動層乾燥機も良く、また石炭を自由落下させながらガス
が上方向に吹き上げる竪型式乾燥機等も有効である。
【0041】
【実施例1】図1に、本発明の1実施例のフロー図を示
す。
【0042】石炭乾燥機1は、石炭水分が7%から11
%の湿度を6%迄乾燥することができる蒸気内管式回転
乾燥機を用い、石炭とガスの固気接触装置3として流動
床式乾燥機を用い、各々100T/Hの能力とした。こ
こでガスは湿分20%の空気を外部から導入した。流動
床式乾燥機への入口空気量は50000Nm3 /HR、
床長さは20mとし平均滞留時間は30秒間とし、循環
ブロワー10は昇圧800mmAq、風量10万Nm3
/HRの能力に設定した。
【0043】流動層乾燥機への石炭投入は、回転式フィ
ーダーにより90t/hの重量速度で投入し、分散板下
部からの空気流により浮上流動しながら約60秒の滞留
時間で排出口に移動する操業とした。
【0044】この流動・移動中に空気との接触により7
0℃付着水分6%で投入した石炭は乾燥し水分1.1%
に低下し、温度は50℃に低下した。この効果は、流動
化部の層厚を厚くして滞留時間を90秒位まで延長する
間は、水分低減効果は増大する傾向があった。流動化に
用いた空気は集塵機を通して大気に放出した。
【0045】以上の操業結果は、石炭の流動化による揉
み洗い効果で石炭の顕熱が、水分乾燥に添加されたこと
を示しており、従来の石炭輸送中のコンベア及び乗り継
ぎ部での混合効果などによる0.5%から0.7%の水
分低下に比較して有効に熱移動が行なわれていることを
示している。
【0046】
【実施例2】実施例1において、集塵機経由で放出した
流動化空気が昇温しその湿度が飽和湿度に比較して低い
状態であることに着目して、再利用することにした。空
気温度をできるだけ保持したままで湿度を低下させる為
に、除湿器を用いることとした。除湿器2は循環ガスの
温度降下を小さくする為に、吸収式減湿装置を用い化学
的親和力を利用する固体吸収剤を用いた。
【0047】流動床式乾燥機3の入口ガス中湿分は、2
0%と低いレベルにあったが、水分6%の石炭を乾燥し
た後の出口ガス中湿分は25%と高くなり、石炭水分は
4.2%と1.8%も低下した。この流動床式乾燥機3
から出たガスは、次の除湿器に送られここで固体吸収剤
と接し、湿分が21%迄低下した。その後、濾布式集塵
機4で含有微粉炭を除去し、約20000Nm3 /HR
を系外に排出した後、残りのガスは石炭とガスの固気接
触装置3にリサイクルした。ここで、外部から大気7を
15000Nm3 /HR導入した。これらの制御は、大
気からの導入量を一定制御とし、固気接触装置3の入口
ガス圧力が一定になる様に、排気11する量を自動制御
する方法を採用した。図2に乾燥機からの排出時及びそ
の後の石炭温度及び水分変化を示す。図中(a)は従来
プロセスでの乾燥機出口以降の搬送過程での温度低下パ
ターン、(b)は本発明での石炭温度低下パターン、
(c)は従来プロセスでの乾燥機出口以降の搬送過程で
の水分低下パターン、(d)は本発明での石炭水分低下
パターンを示す。
【0048】本例では、集塵機4で除去された、微粉炭
は密閉したパイプコンベアにてコークス炉行きの乾燥石
炭の搬送コンベア12に統合して送炭した。搬送途中で
の水分乾燥効果が0.3%寄与し、コークス炉6に装入
する時点での水分は3.9%に低下した。また、石炭温
度は、35℃となり当初の目標通りの結果となった。図
中5は微粉炭のコークス炉への搬送ライン、10は循環
ブロワーを示す。
【0049】
【実施例3】次に、全体の基本設備の構成は実施例1と
変えず、同じ工程において集塵機4で除去された微粉炭
の処理ラインのみを図3に示す様に変更した。
【0050】集塵機4で除去された微粉炭は、粒径が
0.5mmが80%を占める微粉炭であった。この石炭
を、乾燥された石炭ライン12に乗せてコークス炉6に
運ぶ場合、コンベアとしては発塵防止対策を施さなけれ
ばならない。また、コークス炉内でのキャリーオーバー
を防止することも兼ねてタール添加設備と混練設備8を
設けた。更に固めることによって石炭をコークス炉に装
入した時に嵩密度を上昇させ、コークス品質向上に役立
てることを期待し、ダブルロール式成形機9にて約40
ccのサイズの成形化を図った。結果として、発塵対策
を微粉炭の為に設けることなく、コークス品質特に熱間
反応後強度において0.2ほど向上し、品質一定をキー
プしたままで安価な非微粘結炭を1%多く配合すること
ができた。結果として、石炭とガスの固気接触装置出口
の時点で、石炭水分は4.2%で温度は40℃、更に搬
送工程を経てコークス炉に装入する時点では、石炭水分
は3.9%に低下し、温度は35℃レベルであった。
【0051】
【実施例4】次に、全体の基本設備の構成は実施例2と
変えず、固気接触装置3に外部から導入する低湿分気体
7として、加熱した空気を用いた。導入気体量は循環ガ
スと同量つまり放出量と同じ循環ガス量の2分の1に
し、付加する熱量を石炭の持つ顕熱の2分の1とする
為、温度は10℃上昇し、大気温度20℃に対して30
℃に昇温した。この方法により、石炭水分の乾燥速度は
上昇し、固気接触装置出口での石炭水分を4.2%一定
とした場合固気接触装置での滞留時間が28秒に短縮す
ることができた。導入ガスの加熱方法は、蒸気による間
接加熱法を用いた。結果として石炭水分は実施例2と変
わらず、ただ排気温度が2℃程上昇しやや消費熱量は上
昇したが、操業の自由度を高める意味で有効な技術であ
った。
【0052】
【発明の効果】以上記載した如く、本発明はコークス炉
への装入炭の水分乾燥した後の顕熱を利用し、石炭に残
存する水分を、大きなランニングコストをかけずに効率
良く排除する技術である。従来3.8%から6%でコー
クス炉に装入していた乾燥機出口石炭を、大きな追加熱
源を用いずに更に1%以上水分低減することができた。
省エネルギー的にも、乾燥炭装入時の環境対策としても
大きな効果を発揮するものであり、実用上極めて有効な
技術である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す簡略フロー図。
【図2】乾燥機からの排出時及びその後の石炭温度及び
水分変化を示す図。
【図3】集塵機捕集微粉炭の発塵防止及びキャリーオー
バー防止対策を示す図。
【符号の説明】
1…石炭乾燥機 2…除湿器 3…固気接触装置 4…集塵機 5…微粉炭のコークス炉への搬送ライン 6…コークス炉 7…低湿分気体 8…混練設備 9…石炭の塊化
装置 10…循環ブロワー 11…排気スタ
ック 12…ベルトコンベア 13…乾燥用ガ
スのリサイクルライン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭を乾燥させコークス炉に搬送し装入
    する石炭の事前処理方法において、石炭をコークス炉に
    装入する前に、乾燥機で石炭水分が3.8%〜6.5%
    まで乾燥させた後に固気接触装置に導き、前記石炭に湿
    度が飽和湿度未満の気体を吹き込んで接触させ、石炭水
    分を更に1%以上減少させ、コークス炉に装入すること
    を特徴とするコークス炉用石炭の事前処理方法。
  2. 【請求項2】 固気接触装置から排出される気体を除湿
    し、該気体に含まれる微粉炭を集塵除去した後に、固気
    接触装置に循環することを特徴とする請求項1記載のコ
    ークス炉用石炭の事前処理方法。
  3. 【請求項3】 固気接触装置から排出される気体を除湿
    した後、該気体に含まれる微粉炭を集塵除去して回収
    し、該微粉炭に粘結剤を添加して塊化および/または造
    粒して、乾燥後の石炭と混合してコークス炉に装入する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のコーク
    ス炉用石炭の事前処理方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20010063736A (ko) * 1999-12-24 2001-07-09 이구택 석탄 건조공정에서 발생되는 미분탄의 응집방법
JP2010265411A (ja) * 2009-05-15 2010-11-25 Jfe Steel Corp コークス原料炭の水分調整方法

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