JPH08165362A - 熱硬化性を有する活性炭シートの製造方法 - Google Patents
熱硬化性を有する活性炭シートの製造方法Info
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- JPH08165362A JPH08165362A JP6333994A JP33399494A JPH08165362A JP H08165362 A JPH08165362 A JP H08165362A JP 6333994 A JP6333994 A JP 6333994A JP 33399494 A JP33399494 A JP 33399494A JP H08165362 A JPH08165362 A JP H08165362A
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Abstract
下の原料繊維5〜60重量%と、熱硬化性の粒状ないし
粉末状フェノール系樹脂10〜50重量%とからなる混
合物を水中に分散せしめたスラリーを抄造して得たシー
トを熱処理する。前記フェノール系樹脂は、粒径0.1
〜150μmの球状一次粒子およびその二次凝集物を含
有し、少なくとも全体の50重量%が100タイラーメ
ッシュの篩を通過し得る大きさであり、メタノール溶解
度が50重量%以上であって、遊離フェノール含有量が
500ppm以下である。 【効果】長期貯蔵によっても殆ど変質することがなく、
柔軟性と熱硬化性とを兼ね備えている。数枚を積層して
加熱プレスすることにより、熱不溶融性の活性炭成形板
が得られる。
Description
炭シートの製造方法に係り、更に詳しくはフェノール系
樹脂よりなり保存安定性及び取り扱い性に優れ、活性炭
の性能を損なうことなく成形加工できる成形材料として
好適な熱硬化性を有する活性炭シートの製造方法に関す
る。
は、レゾールおよびノボラックがその代表的なものとし
て知られている。これらの樹脂は、重量平均分子量が通
常100〜600程度であり、また遊離フェノールを
0.3〜5%程度含有している。従ってこれらの樹脂を
水に分散した場合、水に溶解する成分が多く、また遊離
フェノールは廃水公害を発生するという問題点がある。
とからなる分散液より抄造法でシート状物を得た場合に
は、活性炭がレゾールまたはノボラック中に含まれる遊
離フェノールや低分子量物を吸収し、活性炭の吸着性能
が損なわれるという問題点がある。
題点に鑑み鋭意研究した結果、活性炭と原料繊維と特定
の粒状ないし粉末状フェノール系樹脂とを分散したスラ
リーを用いることで、活性炭の性能を損なうことなく熱
硬化性を有する活性炭シートが製造できることを見出
し、本発明を完成したものである。
炭の性能を損なうことなく成形加工することができ、機
械的強度と耐熱性に優れた成形体を得ることのできる、
フェノール系樹脂からなる熱硬化性を有する活性炭シー
トの製造方法を提供するにある。本発明の更に他の目的
および利点については、以下の説明から明らかになるで
あろう。
0〜80重量%と、繊維長50mm以下の原料繊維5〜
60重量%と、下記の熱硬化性の粒状ないし粉末状フェ
ノール系樹脂: (A) 粒径0.1〜150μmの球状一次粒子および
その二次凝集物を含有し、そして(B) 少なくとも全
体の50重量%が100タイラーメッシュの篩を通過し
得る大きさであり、(C) 明細書本文に定義したメタ
ノール溶解度が50重量%以上であって、しかも(D)
液体クロマトグラフィーによる測定値として、遊離フェ
ノール含有量が500ppm以下である、10〜50重
量%とからなる混合物を水中に分散せしめたスラリーを
抄造して得られたシートを熱処理することを特徴とする
熱硬化性を有する活性炭シートの製造方法によって達成
される。
ば市販のコークス活性炭,ヤシガラ活性炭,レーヨン系
活性炭繊維,アクリル系活性炭繊維,ピッチ系活性炭繊
維,フェノール系活性炭繊維、あるいはこれらの活性炭
2種以上からなる混合物等が挙げられ、その比表面積は
好ましくは700m2 /g以上、更に好ましくは120
0〜2500m2 /gである。比表面積が700m2 /
g未満では、成形体にした場合の比表面積が小さくな
り、活性炭成形体としての特性を十分に発揮できない。
能および抄造時における活性炭の水中への脱落や製造コ
スト等を考えれば、本発明者等が特開昭63−1290
06号公報で開示した方法で得られる粒状ないし粉末状
の活性炭粒子が好ましい。この方法で得られる活性炭粒
子は、比表面積が600〜3000m2 /g、一次粒子
径が0.1〜150μmであり、このような活性炭粒子
は抄造時に水中へ脱落する量が少なく、更には抄造後の
加熱成形性に優れており、しかも公知の活性炭繊維に比
べより安価に製造できるものである。従って、本発明に
おいては、活性炭のうち少なくとも50重量%に上記粒
状ないし粉末状の活性炭粒子を用いるのが望ましい。
フェノール系活性炭繊維,上記粒状ないし粉末状の活性
炭粒子等は、炭化賦活条件を強化することにより、30
00m2 /g以上の比表面積を有するものも製造可能で
あるが、このようなものは残炭率が低く強度が低下し、
また高価なものになるので実用的でない。
ガラス繊維,アスベスト繊維,セラミック繊維,ロック
ウール,マイカ,炭素繊維,金属繊維等の無機繊維、炭
化珪素,窒化珪素,チタン酸カリウム等のウィスカー
類、ノボロイド繊維,ポリイミド系繊維,ポリアミドイ
ミド繊維,アクリル系繊維,ポリエステル系繊維,ポリ
塩化ビニル系繊維,ポリ塩化ビニリデン系繊維,ポリビ
ニルアルコール系繊維,セルロース系繊維,ポリウレタ
ン系繊維,ポリオレフィン系繊維,ポリ尿素系繊維等の
合成化学繊維、パルプ,木綿,羊毛,麻等の天然繊維、
あるいはこれらの繊維2種以上からなる繊維混合物等が
挙げられる。
ミド系繊維,ポリビニルアルコール系繊維,セルロース
系繊維,パルプ等が、抄造性及び得られるシートの強度
に優れている点で好ましい。また、加熱成形後に例えば
600℃以上の高温で炭化して用いる用途においては、
熱溶融あるいは熱収縮することのない、炭素繊維,セル
ロース系繊維,パルプあるいはこれら繊維の混合物が適
している。
好ましくは30mm以下である。本発明においては、繊
維径の小さい場合は繊維長が短くてもよい。原料繊維の
繊維長が長過ぎる場合は、バッチ式の溜抄法等にて製造
しても、繊維の分散性が悪く、均一なシートを得難い。
粉末状フェノール系樹脂(以下、「粒状フェノール樹
脂」と略記する)は、例えば本発明者等が先に特公昭6
2−30211号公報で提案した方法で得られるもので
ある。即ち、(A) 粒径0.1〜150μmの球状一
次粒子およびその二次凝集物を含有し、そして(B)
少なくとも全体の50重量%が100タイラーメッシュ
の篩を通過し得る大きさであり、(C) 明細書本文に
定義したメタノール溶解度が50重量%以上であって、
しかも(D)液体クロマトグラフィーによる測定値とし
て、遊離フェノール含有量が500ppm以下である、
ことを特徴とするが、その概要は次の通りである。
5%重量%のホルムアルデヒドとからなる混合水溶液を
攪拌しながら、フェノールまたはフェノールと尿素,メ
ラミン,アニリン等の含窒素化合物とからなる混合物
を、該混合水溶液に対して15分の1以下の割合で加
え、反応系内に白濁が生成する前に攪拌を停止し静置す
る。静置している間に反応系内には白色ないしピンク色
の粒状ないし粉末状フェノール樹脂が生成、沈降する。
あれば系全体を50℃以下の温度にまで加温して反応を
完了せしめた後、生成固形物を取り出し水洗した後必要
に応じて、例えば0.1〜1重量%のアンモニア水溶液
で中和処理後、水洗,脱水,乾燥する。この場合、抄造
原料に用いるときには取り扱い上必ずしも乾燥する必要
はなく、脱水品をそのまま使用してもよい。
殆どが粒径0.1〜150μmの一次粒子またはその二
次凝集物からなり、少なくとも全体の50重量%、好ま
しくは90重量%が100タイラーメッシュの篩を通過
し得る大きさであるが、1〜50μmの間にピークを有
するように分布している。本発明において0.1μm未
満の樹脂は取り扱い難く、本発明の目的や用途において
利点はなく、また150μmを超えるものはスラリー化
において沈降し易く分散性に問題がある。
クロマトグラフィーによる測定値として、遊離フェノー
ル含有量が500ppm以下、実質的には100ppm
以下のものであり、抄造後のスラリー廃水からは遊離フ
ェノールは殆ど検出されない。
特徴は、G.P.C(ゲルパミュエーションクロマトグ
ラフィー)による測定値として、ポリスチレン換算重量
平均分子量が1000以上の高分子量物でありながら、
100℃の温度に5分間保持した場合に、実質的に溶融
または融着するものであり、活性炭シートを製造するに
際しバインダーとしての硬化を奏するものである。
は、実質的に無水のメタノール500ml中で、加熱還
流した場合に、下記式で表されるメタノール溶解度Sが
50重量%以上、好ましくは70重量%以上、更に好ま
しくは90重量%以上である。該メタノール溶解度が5
0重量%未満では、熱融着性が低下し、バインダーとし
ての効果を得難い。 S=(W0 −W1 )/W0 ×100 ここで、 W0 :使用した該樹脂の重量(g) W1 :加熱還流後に残存した該樹脂の重量(g) S :該樹脂のメタノール溶解度(重量%) を表す。
ール基を含有するので、樹脂自体は熱硬化性であり、例
えばメタノール溶解度95重量%の樹脂の150℃にお
けるゲル化時間は4〜5分間と長いので、加熱の条件と
目的に応じて硬化を進めることができる。
うち、特公昭62−30211号公報に記載の方法で得
られた樹脂は、KBr錠剤法による赤外線吸収スペクト
ルにおいて、1600cm-1(ベンゼンに帰属する吸収
ピーク)の吸収強度をD1600、990〜1015cm-1
(メチロール基に帰属する吸収ピーク)の範囲の最大吸
収強度をD990-1015、890cm-1(ベンゼン核の孤立
の水素原子に帰属する吸収ピーク)の吸収強度をD890
で表した場合に、 D990-1015/D1600=0.2〜9.0 D890 /D1600=0.09〜1.0 であり、分子内に反応性を有するメチロール基を含有し
ている。
維及び前記粒状フェノール樹脂からなる混合物を水中に
分散せしめたスラリーを抄造して得たシートを熱処理す
るものである。上記混合物中における活性炭の配合割合
は、30〜80重量%、好ましくは45〜70重量%で
ある。活性炭の割合が30重量%未満では、比表面積の
大きい活性炭を用いても、得られる活性炭シートの比表
面積が小さくなるので活性炭の特性を十分に発揮するこ
とができない。一方、活性炭の割合が80重量%を超え
る場合には、活性炭として繊維長の長い活性炭繊維を多
く用いても、また坪量の大きいシートを製造しても、抄
造時に水中に脱落する活性炭量が多く、得られる活性炭
シートの強度が小さくなるため、取り扱い難いものとな
る。
割合は、5〜60重量%、好ましくは10〜45重量%
である。原料繊維の割合が5重量%未満では、溜抄法に
てシート化しても、シートの強度が低くなるため取り扱
いが難しい。一方、原料繊維の割合が60重量%を超え
ると、使用可能な活性炭量とバイダーとして配合される
粒状フェノール樹脂の量が少なくなるので、製造した活
性炭シートを成形加工して得られる成形体は、活性炭と
しての性能が不十分であり、成形体としの強度も小さく
実用的でない。
樹脂の配合割合は、10〜50重量%、好ましくは15
〜35重量%である。粒状フェノール樹脂の割合が10
重量%未満では、製造した活性炭シートを成形加工して
得られる成形体の強度が小さく、50重量%を超えると
成形体内部の活性炭の性能が損なわれる。
ラリーを抄造してシート状とするものであるが、スラリ
ー中における上記混合物の固形分濃度は、好ましくは
0.01〜5.0重量%、更に好ましくは0.05〜
1.0重量%である。固形分濃度が高過ぎる場合には固
形分の水中への分散が悪く、バッチ式の溜抄法で製造し
ても得られるシートは厚みむらの大きいものとなる。一
方、固形分濃度が低過ぎる場合には、工業的に十分な強
度を有するシートを得難い。
ば40〜150メッシュの金網を用いて抄造される。こ
の場合、活性炭は粒状フェノール樹脂との親和性がよい
ので水中へ脱落し難いが、必要に応じ通常の抄造に用い
られる分散剤,定着剤等をスラリー中に添加混合しても
よい。
いはローラーなどで水を絞った後、熱風乾燥機,ドラム
乾燥機,熱ロール等で更に水分を除去すると共に熱処理
することにより、後次加工等に必要な強度を備えた熱硬
化性を有する活性炭シートとなる。
好ましくは80〜150℃で行われる。熱処理温度が低
過ぎる場合には、長時間熱処理しても乾燥に時間がかか
るばかりでなく、バインダーとしての効果も十分に得ら
れない。一方、熱処理温度が高過ぎる場合には、短時間
の熱処理でもシートが硬くなったり強度のむらを発生し
易く、更に硬化反応が進み過ぎると本発明の目的である
熱硬化性が不十分となり、成形加工性の悪いものとな
る。上記熱処理条件により、得られる活性炭シートの硬
さ,強度,耐水性,熱融着性,水分等を制御することが
可能であり、熱処理条件はその目的に応じ適宜選定すれ
ばよい。
活性炭シートは、坪量が通常50〜1万g/m2 のもの
である。連続抄造により長尺物のシートを得るには、原
料繊維を20重量%以上用いても坪量800g/m2 の
ものを得るのがせいぜいであるが、バッチ式の溜抄法で
行えば坪量1万g/m2 のものを製造することも可能で
ある。
る活性炭シートは、長期貯蔵によっても殆ど変質するこ
とがなく、柔軟性と熱硬化性とを兼ね備えているため、
例えば数枚を積層して加熱プレスすることにより、熱不
溶融性の活性炭成形板を得ることができる。
は、細かく裁断して、あるいは裁断後ディスクペレッタ
ー等を用いて造粒し、加熱プレス成形や射出成形するこ
も可能である。
熱成形した成形品は、必要に応じ更にポストキュアを施
すことにより、例えば脱臭フィルター,溶剤回収,キャ
ニスター,浄水器,電池等の用途に使用することができ
る。
トキュアを施した後、不活性ガス中600〜1200℃
の温度で炭化するか、水蒸気及び/又は炭酸ガス中70
0〜950℃の温度で常法により賦活することで、耐熱
性の高い活性炭成形品を得ることができる。この場合は
原料繊維として、熱溶融性繊維あるいは熱収縮の大きい
繊維を避ける必要がある。尚、例えばクラフトパルプ等
は高温処理によって大半が熱分解するが、このような繊
維は気孔形成材料としては好適である。
活性炭成形品は、耐酸化性,耐溶剤性等にも優れている
ため、人工臓器,溶剤回収,キャニスター,浄水器,脱
臭剤,電池,電気二重コンデンサーの電極等の幅広い分
野で使用することができる。
述する。なお、その前に本明細書中における各種特性の
測定法について説明する。
の試料から約0.1gのサンプルをサンプリングする。
このようなサンプリングを1つの試料について、異なる
5ヵ所で行う。サンプリングした約0.1gのサンプル
の各一部を、それぞれ顕微鏡観察用スライドグラス上に
載せる。スライドグラスの上に載せたサンプルは観察を
容易とするため、できるだけ粒子同士が重なり合わない
ように拡げる。
いし粉末状物および/又はその二次凝集物が10〜50
個程度存在する箇所について行うようにする。通常倍率
102 〜103 倍で観察するのが望ましい。光学顕微鏡
下視野に存在する全ての粒子の大きさを光学顕微鏡下視
野中のメジャーにより読み取り記録する。
は、次式にて求めた。 含有率(%)=N1 /N0 ×100 ここで、 N0 :光学顕微鏡下視野で寸法を読み取った粒子の個数 N1 :N0 のうち0.1〜150μmの寸法を有する粒
子の個数 1つの試料について5つのサンプルの結果の平均値で表
した。
料を、必要により十分に手で軽く揉みほぐした後、その
約10gを精秤し、5分間で少量づつ100タイラーメ
シュの篩振とう機(篩の寸法:200mmφ,振とう条
件:200rpm)に投入し、試料投入後更に10分間
振とうさせる。100タイラーメシュ篩通過量RMT(重
量%)は、次式にて求めた。 RMT=(W0 −W1 )/W0 ×100 ここで、 W0 :投入量(g) W1 :100タイラーメシュ篩を通過せずに篩上に残存
した量(g)
ーメシュ篩を通過した試料約10gを精秤し、100%
のメタノール190g中で30分間還流下に加熱処理す
る。ガラスフィルター(No.3)で濾過した濾液を、
高速液体クロマトグラフィー(米国ウォーターズ社製、
6000A型)にかけ、別個に作成した検量線から濾液
中のフェノール濃度を定量して試料中のフリーフェノー
ル含有量を求めた。
次の通りである。 装 置:米国ウォーターズ社製、6000A型 カラム担体:μ−Bondapack C18 カ ラ ム:径1/4インチ×長さ1フィート カラム温度:室温 溶 離 液:メタノール/水(3/7,容積比) 流 速:0.5ml/分 検 出 器:UV(254 nm)、Range 0.01(1mv) 濾液中のフェノール濃度は、予め作成した検量線(フェ
ノール濃度とフェノールに基づくピークの高さとの関
係)から求めた。
ラーメシュ篩を通過した試料約5gを2枚の0.2mm
厚ステンレス板の間に挿入したものを準備し、これを予
め100℃に加温した熱プレス機(神藤金属工業所製、
単動圧縮成形機)で5分間、初圧50kgでプレスす
る。プレスを開放したのち、2枚のステンレス板の間か
ら熱プレスされた試料を取り出す。取り出した試料が溶
融または融着により明らかに固着して平板を形成してい
るものを試料が融着性を有していると判定し、熱プレス
前後で殆ど差異が見られないものを試料が不溶融性を有
すると判定した。
し(その精秤重量をW0 とする)、100%メタノール
約500ml中で30分間還流下に加熱処理する。ガラ
スフィルター(No.3)で濾過し、更にフィルター残
試料をフィルター上で約100mlのメタノールで洗浄
し、次いでフィルター残試料を70℃の温度で2時間乾
燥する(その精秤重量をW1 とする)。次式にてメタノ
ール溶解度を求めた。メタノール溶解度は、耐アルコー
ル性の指標であり、メタノール溶解度が小さいほど耐ア
ルコール性は良好である。 メタノール溶解度(重量%)=(W0 −W1 )/W0 ×
100
分0.1重量%のTHF(テトラヒドロフラン)溶液を
調製し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過し
た濾液をG.P.C(ゲルパーミュエーションクロマト
グラフィー)にて測定し、標準ポリスチレンから作成し
た分子量較正曲線から換算して求めた。
P法により測定した。
ノアンチピリン法にて測定した。
に準じて測定した。
及び活性炭の製造方法について説明する。
容積10リットルのセパラブルフラスコの各々に、18
重量%の塩酸と9重量%のホルムアルデヒドとを含む混
合水溶液10kgを入れた。室温は23℃であったが、
該混合水溶液の液温は20℃であった。これらの各々を
攪拌しながらフェノール360gを水40gを用いて希
釈した稀釈液を各々に一度に投入した。
で攪拌を停止して静止したが、各々混合液は攪拌停止後
約20秒で急激に白濁し、乳白色の生成物が観察され、
これらの生成物は次第に淡いピンク色に変色した。
そのまま60分間放置した後、内容物の生成した混合水
溶液を再び5分間攪拌し、ガラスフィルターを用いて固
液分離後、水洗・脱水したものを0.3重量%のアンモ
ニア水中38〜40℃の温度で60分間処理後、水洗・
脱水、次いで40℃の温度で120分間乾燥して、水分
率2.2重量%の粒状フェノール樹脂(A)416gを
得た。
入後40分間放置した後、内容物を攪拌しながらウォー
ターバスを用いて加熱し、45分間で85℃まで昇温
後、84〜86℃の温度に30分間保持したのち冷却
し、次いでガラスフィルターを用いて固液分離後、水洗
・脱水したものを0.3重量%のアンモニア水中80〜
83℃の温度で60分間処理後、水洗・脱水し、次いで
100℃の温度で30分間乾燥して、水分率0.3重量
%の粒状フェノール樹脂(B)432gを得た。
粒状フェノール樹脂(B)の各種特性は、表1に示す通
りであった。尚、得られたいずれの粒状フェノール樹脂
も、0.1〜150μm粒子の含有率及び100タイラ
ーメッシュ篩通過量が100%であった。また、100
℃の熱融着性の結果は、粒状フェノール樹脂(A)は溶
融して透明な平板を得たが、粒状フェノール樹脂(B)
は溶融しなかった。
(A)のポリスチレン換算重量平均分子量については、
THFに溶解した成分(97.5重量%)のみの分子量
であり、不溶解成分(2.5重量%)の分子量は分布図
より10万以上と推定される。
状フェノール樹脂(B)400gを内容積5リットルの
アルミナ製角型炉に静置し、80℃の熱水中を通過せし
めた水蒸気含有炭酸ガスを1000ml/分の割合で送
り続けながら、室温から850℃の温度まで120分間
かけて昇温し、更に830〜860℃の温度で30分間
保持した後、冷却して取り出した。得られた活性炭は平
均粒子径18.3μm、BET法(N2 法)による比表
面積1720m2 /g、20℃における1000ppm
のベンゼン吸着量53重量%であった。
炭、およびクラフトパルプからなる混合物10.0g
を、表2に示す如き割合で2000mlの水に分散せし
めたスラリーから、P.P.S式シートマシンを用いて
抄造し、次いで120℃の温度で3kg/cm2 の加圧
下2分間熱処理後、90℃の温度で30分間乾燥して、
坪量320〜340g/m2 の活性炭シートを得た。そ
の際、抄造後の廃水に含まれるフェノール類はいずれも
0.01ppm未満であった。また、得られた活性炭シ
ートの含水率は2.1〜2.6重量%であった。
た歩留り及び各々シートを各2枚積層して、200kg
/cm2 の加圧下に180℃の温度で5分間加熱加圧し
て成形板を得た。得られた成形板の曲げ強度及び比表面
積は、表2に示す通りであった。
(A)、活性炭、およびクラフトパルプと、比表面積9
60m2 /gの粉末活性炭(商品名:クラレコールP
W、クラレケミカル社製)と、比表面積1530m2 /
gの活性炭繊維(商品名:カイノールACF1605−
15、日本カイノール社製)と、炭素繊維(商品名:バ
スファイトHTP−C6−P、東邦レーヨン社製)とを
表3に示す如き割合の組み合わせからなる混合物を水中
に分散せしめたスラリーから、上記実施例と同様にして
抄造し、熱処理後乾燥して坪量155〜204g/m2
の活性炭シートを得た。
た歩留り及び各々シートを各4枚積層して、250kg
/cm2 の加圧下に150℃の温度で5分間加熱加圧し
て成形板を得た。得られた成形板の曲げ強度及び比表面
積は、表3に示す通りであった。
5.0gを内径100mmφのアルミナ燃焼管内に静置
し、これを横型のシリコニット発熱炉に挿入し、次いで
窒素ガスを200ml/分の割合で流しながら炉内の温
度を室温から850℃の温度にまで3時間かけて昇温し
たのち、850℃で60分間保持し、活性炭成形板を得
た。
度,曲げ強度,比表面積,20℃における1000pp
mのベンゼン吸着量および真空ポンプによる30%硫酸
中に減圧下24時間浸漬した場合の硫酸含有量は、表4
に示す通りであった。
Claims (1)
- 【請求項1】 活性炭30〜80重量%と、繊維長50
mm以下の原料繊維5〜60重量%と、下記の熱硬化性
の粒状ないし粉末状フェノール系樹脂: (A) 粒径0.1〜150μmの球状一次粒子および
その二次凝集物を含有し、そして (B) 少なくとも全体の50重量%が100タイラー
メッシュの篩を通過し得る大きさであり、 (C) 明細書本文に定義したメタノール溶解度が50
重量%以上であって、しかも (D)液体クロマトグラフィーによる測定値として、遊
離フェノール含有量が500ppm以下である、 10〜50重量%とからなる混合物を水中に分散せしめ
たスラリーを抄造して得られたシートを熱処理すること
を特徴とする熱硬化性を有する活性炭シートの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6333994A JPH08165362A (ja) | 1994-12-15 | 1994-12-15 | 熱硬化性を有する活性炭シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6333994A JPH08165362A (ja) | 1994-12-15 | 1994-12-15 | 熱硬化性を有する活性炭シートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08165362A true JPH08165362A (ja) | 1996-06-25 |
Family
ID=18272310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6333994A Pending JPH08165362A (ja) | 1994-12-15 | 1994-12-15 | 熱硬化性を有する活性炭シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08165362A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5770097B2 (ja) * | 2009-10-29 | 2015-08-26 | 株式会社クレハ | 予備成形体又は成形断熱材の製造方法、及び予備成形体又は成形断熱材 |
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1994
- 1994-12-15 JP JP6333994A patent/JPH08165362A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5770097B2 (ja) * | 2009-10-29 | 2015-08-26 | 株式会社クレハ | 予備成形体又は成形断熱材の製造方法、及び予備成形体又は成形断熱材 |
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